JP2004259871A - ウェーハのスクラッチ解析方法及びスクラッチ解析装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウェーハ5の研磨前に、プレート3に対する相対的な位置を定めてウェーハ5を固定し、研磨装置1によるウェーハ5の研磨後、ウェーハ5に形成されたスクラッチ20上の一点における曲率円中心Qと固定面3aの回転中心O2との間の距離rdと、スクラッチ20上の一点と固定面3aの回転中心O2との間の距離ρsと、スクラッチ20上の一点における曲率半径ρと、を用いて、プレート3の回転速度αと下盤2の回転速度βの比率β/αを求める。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨装置の動作に伴ってウェーハに形成されたスクラッチを解析するウェーハのスクラッチ解析方法及びスクラッチ解析装置に関し、特にスクラッチに基づいて研磨装置が有するパラメータを求め、スクラッチ形成に関わった研磨装置を特定するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェーハ等の研磨装置を図1に示す。図1(a)は研磨装置全体の斜視図を示しており、図1(b)は図1(a)の上部から研磨装置を見た場合の下盤とプレートとの位置関係を示しており、図1(c)は図1(a)の下盤側からプレートを見た場合のプレートとウェーハとの位置関係を示している。
【0003】
図1に示す研磨装置1は、下盤2と複数のプレート3とスラリ供給管4とで構成される。下盤2はクロス(研磨布ともいう)が貼付された研磨面2aを有し、図示しない回転機構によってその中心O1を回転中心として図面で示す矢印A方向に回転する。プレート3は固定面3aを有し、図示しない回転機構、例えばセンターローラ及びガイドローラ、によってその中心O2を回転中心として図面で示す矢印B方向に回転する。またプレート3は研磨面2aの略垂直方向に移動可能である。プレート3の固定面3aの中心O2周囲には、1枚以上のウェーハ5が固定される。そして下盤2の研磨面2aとプレート3の固定面3aとが対向するようにして、研磨面2aの中心O1周囲に複数のプレート3が設けられる。スラリ供給管4は、下盤2の研磨面2aに供給口4aを向けて設けられる。
【0004】
図1(b)では4つのプレート3が研磨面2a上に設けられた状態が示されており、図1(c)では5つのウェーハ5が固定面3aに固定された状態が示されているが、研磨装置1に対するプレート3やウェーハ5の数には特に制限がなく、研磨装置1やウェーハ5のサイズに応じて決定される。
【0005】
この研磨装置1は次のように動作する。下盤2の研磨面2aとウェーハ5とが接した状態でプレート3に対して下盤2方向に一定の荷重が与えられると、ウェーハ5が研磨面2aに押し付けられる。この状態で下盤2及びプレート3がそれぞれ回転する。この際、スラリ供給管4からは研磨面2a上にスラリ(研磨砥粒ともいう)が供給される。こうしてプレート3に固定された各ウェーハ5の表面は研磨される。
【0006】
通常、ウェーハの研磨は複数の工程を経て行われる。具体的には、粗い研磨を行う工程から徐々に細かな研磨を行う工程に移行され、各工程では研磨の程度に応じた研磨装置が用いられる。つまり1つのウェーハを研磨するにあたり複数の研磨装置が用いられている。
【0007】
ところで研磨面2aに固形異物(以下、「パーティクル」という)が付着している場合がある。下盤2及びプレート3が回転するとパーティクルとウェーハとは相対的に変位する。するとパーティクルによってウェーハ5の表面が削られて円弧状のスクラッチが形成されることがある。このようなスクラッチや汚れなどに代表される表面異物の位置を測定し、測定結果をマップで表示し、表面異物の数密度や集合状態などを分類、解析する技術は従来より存在する。
【0008】
例えば下記特許文献1には、スクラッチを解析する技術の一つとして、鏡面研磨加工の良否を判定する技術が記載されている。この技術によると、鏡面研磨加工したウェーハをHF洗浄することによって表面の酸化物を除去し、更にSC−1洗浄することによってスクラッチをエッチングしてピットを形成し、このピットをパーティクルカウンタで測定する。そして測定されたLPDの密度に応じて鏡面研磨加工の良否を判定するようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−145088号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
スクラッチはウェーハの酸化膜耐圧を劣化させるため、ウェーハの製造歩留まりの低下及び信頼性の低下の原因となる。したがってスクラッチの形成を抑制する必要があり、そのためにはスクラッチが形成された研磨工程の条件や研磨装置自体を改善する必要がある。
【0011】
例えば複数ある研磨工程の全てが終了した後にウェーハを観察し、スクラッチが発見されたとする。この場合にはスクラッチの形成に関わった研磨装置を特定しなければならない。
【0012】
クロスに付着するパーティクルは人間の目で認識できない程度に微小であるものが多く、研磨装置自体を調べてみてもパーティクルを発見することはできない。しかし従来のスクラッチ解析技術において、スクラッチ形成に関わった研磨装置を特定するものは存在しない。したがって従来はスクラッチを形成した研磨装置を特定することができなかった。
【0013】
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、ウェーハに形成されたスクラッチに基づいて研磨装置が有するパラメータを求めることによって、スクラッチ形成に関わる研磨装置を特定して研磨工程の改善に寄与することを解決課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用、効果】
上記課題を解決するために、第1発明は、
ウェーハを固定する固定面を有し、この固定面上の一点を回転中心とするプレートと、ウェーハを研磨する研磨面を有し、この研磨面上の一点を回転中心とする下盤と、を備え、前記固定面の回転中心の周囲にウェーハを固定し、前記研磨面の回転中心の周囲にプレートを設けて前記下盤及び前記プレートを回転することによってウェーハを研磨する研磨装置を用いた際、前記研磨面に付着した固形異物によってウェーハに形成されたスクラッチを解析するウェーハのスクラッチ解析方法において、
ウェーハの研磨前に、前記プレートに対する相対的な位置を定めてウェーハを固定する固定工程と、
前記スクラッチ上の一点における曲率円中心と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点における曲率半径と、を用いて、前記プレートの回転速度と前記下盤の回転速度の比率を求める演算工程と、を備えたこと
を特徴とする。
【0015】
また第2発明は、第1発明において、
前記演算工程で、更に前記研磨面の回転中心と前記固形異物との間の距離を求めること
を特徴とする。
【0016】
第1発明を図1、図3を用いて説明する。ウェーハ5を固定する固定面3aを有し、この固定面上の一点O2を回転中心とするプレート3と、ウェーハ5を研磨する研磨面2aを有し、研磨面2a上の一点O1を回転中心とする下盤2と、を備え、固定面3aの回転中心O2の周囲にウェーハ5を固定し、研磨面2aの回転中心O1の周囲にプレート3を設けて下盤2及びプレート3を回転することによってウェーハ5を研磨する研磨装置1を用いた際、研磨面2aに付着した固形異物によってウェーハにスクラッチが形成される場合がある。
【0017】
第1発明では、最初にウェーハ5の研磨前に、プレート3に対する相対的な位置を定めてウェーハ5を固定し、研磨装置1によるウェーハ5の研磨後、図3に示すように、ウェーハ5に形成されたスクラッチ20上の一点における曲率円中心Qと固定面3aの回転中心O2との間の距離rdと、スクラッチ20上の一点と固定面3aの回転中心O2との間の距離ρsと、スクラッチ20上の一点における曲率半径ρと、を用いて、プレート3の回転速度αと下盤2の回転速度βの比率β/αを求める。
【0018】
第2発明では、図2に示す研磨面2aの回転中心O1と固形異物(パーティクル)10との間の距離Rdを求める。
【0019】
第1、第2発明によれば、ウェーハに形成されたスクラッチを解析することによって、スクラッチ形成に関わる研磨装置を特定することができる。結果として研磨工程を改善することが可能になる。
【0020】
第3発明は、
ウェーハを固定する固定面を有し、この固定面上の一点を回転中心とするプレートと、ウェーハを研磨する研磨面を有し、この研磨面上の一点を回転中心とする下盤と、を備え、前記固定面の回転中心の周囲にウェーハを固定し、前記研磨面の回転中心の周囲にプレートを設けて前記下盤及び前記プレートを回転することによってウェーハを研磨する研磨装置を用いた際、前記研磨面に付着した固形異物によってウェーハに形成されたスクラッチを解析するウェーハのスクラッチ解析装置において、
前記プレートに対する相対的な位置を定めてウェーハを固定したうえで、
前記スクラッチ上の一点における曲率円中心と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点における曲率半径と、を用いて、前記プレートの回転速度と前記下盤の回転速度の比率を求めること
を特徴とする。
【0021】
また第4発明は、第3発明において、
更に前記研磨面の回転中心と前記固形異物との間の距離を求めること
を特徴とする請求項3記載のウェーハのスクラッチ解析装置。
【0022】
第3、第4発明は、第1、第2発明の方法の発明を、装置の発明に置換したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係るウェーハのスクラッチ解析方法の実施形態について説明する。
【0024】
なお下記[1]〜[3]では本発明の概念を説明し、下記[4]では本発明の具体的な実施例を説明し、下記[5]、[6]では本発明によって得られた数値を用いた解析事例について説明する。
【0025】
[1]スクラッチ軌道の定式化
本発明は、ウェーハに存在するスクラッチに基づいて研磨装置が有するパラメータ(下盤の回転速度とプレートの回転速度との比率、パーティクルの位置)を求めるものである。研磨装置が有するパラメータを求めることによってスクラッチ形成に関わった研磨装置を特定することができる。スクラッチに基づいて研磨装置が有するパラメータを求める上で重要なのが「スクラッチ軌道の定式化」である。そこで、初めに「スクラッチ軌道の定式化」について説明する。
【0026】
図2は研磨面の中心O1を原点とする座標系(X、Y)と、固定面の中心O2を原点とする座標系(x、y)とを示す図であり、下盤2の研磨面2aにプレート3を投影した状態を示している。
【0027】
ここで、次のように各値を定義する。
・プレート3の角速度…α
・下盤2の角速度…β
・研磨面2aの中心O1とパーティクル10との間の距離…Rd
・研磨面2aの中心O1と固定面3aの中心O2との間の距離…Ro
【0028】
スクラッチは、研磨面2a上に存在するパーティクル10が下盤2及びプレート3の回転に伴って移動する際にウェーハ5に残す軌跡として得られる。図2で示すように、パーティクル10の存在位置をベクトルR dで表す。なおアンダーライン を付した文字はベクトルを示すものとする。R dは研磨面2aと共に移動する。またプレートの中心O2の位置をR oで表す。
【0029】
図3に示すように、ウェーハ5はプレート3に固定されているため、求めるスクラッチの軌跡は(x、y)座標で求めたい。図2で示すように、プレート3の中心O2からパーティクル10まで引いたベクトルを、固定した(X、Y)座標において成分表記したものをr d′で表し、プレート3の回転と共に動く(x、y)座標において成分表記したものをr dで表す。
【0030】
時間tの間に、下盤2は角度βtだけ回転し、パーティクル10は下盤2の回転と共に回転移動する。また、プレート3は角度αtだけ回転し、ウェーハ5はプレート3の回転と共に回転移動する。まずr dとr d′は角度αtだけ回転していることにより、複素表示で
【数1】
となる。次にパーティクル10の位置を表す式は
【数2】
となる。これを展開して表現すると、
【数3】
となり、(xd、yd)について解くと、
【数4】
となる。こうして(4a)、(4b)式で示すように、パーティクル10の軌道を時間tの関数として求めることが可能となる。
【0031】
[2]スクラッチに基づく研磨装置のパラメータの演算
上記[1]ではスクラッチの軌道について考えたが、スクラッチに基づいて研磨装置が有するパラメータを演算することができる。
【0032】
図3は(x、y)座標で考えたrd、ρ、ρsを示す図である。
【0033】
研磨後、ウェーハ5にスクラッチが形成されているものとして、次のように各値を定義する。
【0034】
・スクラッチ20上の一点と固定面3aの中心O2との間の距離…rd
・スクラッチ20上の一点における曲率半径…ρ
・スクラッチ20上の一点における曲率円中心Qと固定面3aの中心O2との間の距離…ρs
【0035】
(x、y)座標で表示した上記(4a)、(4b)式は時間tの媒介変数表示になっており、両式から時間tを消去する必要がある。そのために、スクラッチの一点に対してrd、ρ、ρs、という量を導入する。上記(4a)、(4b)式より、下記(5)式が求められる。但し、ξ=Rd/Ro、ζ=(α−β)/αとする。
【数5】
【0036】
(5a)、(5b)、(5c)式において、r^d、ρ^、ρ^sは、ウェーハ上のスクラッチに対する曲率円フィッティングから演算される。したがって上記(5a)、(5b)、(5c)式より、ζ及びξを解くことが可能である。この計算ではζの6次方程式が得られるため、ζの解は最多で6個存在しうる。この解法には、例えばニュートンラフソン(Newton−Raphson)法を用いる。こうして求めたζ及びξを用いて、ζ=(α−β)/α及びξ=Rd/Roを解き、β/α及びRdを得ることができる。
【0037】
[3]曲率半径ρ等の求め方
次に上述したrd、ρ、ρsの求め方について説明する。
【0038】
図4はrd、ρ、ρsの求め方を説明するための図であり、ウェーハ5に固定した座標系で考えたrd、ρ、ρsを示している。
【0039】
スクラッチ軌道は実際には円ではないので、曲率半径ρはスクラッチ上の一点に対して定義される。このため、図4に示すように、スクラッチ上の三点A、B、Cの座標から曲率円中心Q(xo、yo)を求める場合、その曲率は三点の中心であるB点に帰属させる。
【0040】
曲率円中心Q(xo、yo)は、ウェーハ5に固定した座標系における三点A(xA、yA)、B(xB、yB)、C(xC、yC)を用いて、次のように表される。
【数6】
(6a)、(6b)式から、B点に対応するρは、
【数7】
により求められる。
【0041】
また、ρs、rdを求めるには、ウェーハ5に固定した座標系からプレート3に固定した座標系への変換が必要になる。プレート3の中心O2とウェーハ5の中心O3との距離をrwcと定義すると、図4からその変換を含めて、ρs、rdは、
【数8】
により求められる。
【0042】
[4]実施例
各研磨工程においてウェーハ5をプレート3に固定するにあたり、プレート3に対するウェーハ5の位置を定める必要がある。そこでウェーハ5のノッチやオリフラがプレート3に対して所定方向を向くようにして、ウェーハ5をプレート3の固定面3aに固定する。ウェーハ5を固定した後にプレート3を下盤2の研磨面2a上に配置し、下盤2及びプレート3を回転させてウェーハ5の研磨を行う。このようにして複数の研磨工程を行う。
【0043】
全研磨工程が終了すると、パーティクルカウンタ等で各ウェーハ5を測定し、スクラッチが存在する場合はその位置を取得する。
【0044】
取得したスクラッチの位置を用いて、上記[3]で説明した方法によりrd、ρ、ρsを求め、[2]で説明した方法によりζを求めてβ/αを求める。また同じくξを求めてRdを求める。
【0045】
本発明者らはソフトウェアを作成することによって本発明を実現した。このソフトフェアは、パーティクルカウンタで測定した所定の座標データファイルを読み込み、LPDマップを表示し、LPDのスクラッチ部分を画面表示するものである。更にLPDマップに表示されたスクラッチ上の三点を指示することで、そのスクラッチのβ/α、Rd、ρ、ρsを算出するものである。
【0046】
本発明によれば、ウェーハに形成されたスクラッチを解析することによって、スクラッチ形成に関わる研磨装置を特定することができる。結果として研磨工程を改善することが可能になる。
【0047】
[5]解析事例1
次に本発明によって求めたβ/αに基づいてスクラッチ形成に関わる研磨装置を特定する事例について説明する。
【0048】
4段階の研磨工程(第1〜第4の研磨工程)でウェーハを研磨した後にウェーハを測定した結果、図5に示すようなスクラッチが形成されていた。各研磨工程ではそれぞれ異なる研磨装置が用いられており、表1に示すように、各研磨装置のβ/αは、上限値(β/α)max及び下限値(β/α)minの範囲内に含まれる。
【0049】
【表1】
【0050】
図5に示すウェーハ5の各スクラッチ21〜23を本発明によって解析したところ、表2に示す結果が得られた。
【0051】
【表2】
【0052】
表2で示すように、スクラッチ21に基づいて求められたβ/αの値は“0.803691”である。表1を見ると、この値は第4研磨工程におけるβ/αの範囲に含まれる。したがってスクラッチ21の形成に第4研磨工程で用いられる研磨装置が関わった、ということを特定できる。
【0053】
また表2で示すように、スクラッチ22に基づいて求められたβ/αの値は“0.895741”である。表1を見ると、この値は第3研磨工程におけるβ/αの範囲に含まれる。したがってスクラッチ22の形成に第3研磨工程で用いられる研磨装置が関わった、ということを特定できる。
【0054】
また表2で示すように、スクラッチ23に基づいて求められたβ/αの値は“0.603993”である。表1を見ると、この値は第4研磨工程におけるβ/αの範囲に含まれる。したがってスクラッチ23の形成に第4研磨工程で用いられる研磨装置が関わった、ということを特定できる。
【0055】
なお表1に示す例では、第2研磨工程のβ/α(0.848〜0.875)が第4研磨工程のβ/α(0.583〜0.875)の一部に含まれている。このような場合は、同じバッチで処理された複数ウェーハのスクラッチに基づいて各β/αを求め、β/αの分布を調べることによって、各ウェーハのスクラッチが第2、第4の何れの研磨工程で形成されたのか、を特定できる。例えばβ/αの分布が0.848〜0.875に集中していれば、スクラッチの形成に第2研磨工程で用いられる研磨装置が関わった、ということを特定でき、β/αの分布が0.583〜0.875に分散していれば、スクラッチの形成に第4研磨工程で用いられる研磨装置が関わった、ということを特定できる。
【0056】
[6]解析事例2
次に本発明によって求めたRdを用いることによって、パーティクルの発生源を推定する事例について説明する。
【0057】
図6(a)〜(c)は所定数のウェーハに形成された各スクラッチを解析した場合に得られるRdの分布を示す図である。
【0058】
所定数のウェーハを研磨した後に、各ウェーハに形成されたスクラッチに基づいてRdを求めRdの分布を求めると、大別して図6(a)〜(c)のような結果が得られる。
【0059】
図6(a)に示すような分布が得られた場合、つまり小さいRdほど度数が大きく、大きいRdほど度数が小さい場合は、クロスの中心近傍に供給されるスラリーに不純物が含まれていると推定される。
【0060】
また図6(b)に示すような分布が得られた場合、つまりRdに関わらず度数がほぼ等しい場合は、ダスト等が大気中からクロスに一様に降下していると推定される。
【0061】
また図6(c)に示すような分布が得られた場合、つまりRdの一点及びその近傍における度数が大きい場合は、ダスト等が下盤の特定部分すなわち中心からRd離れた位置で発生していると推定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は研磨装置の全体及び各部分を示す図である。
【図2】図2は研磨面の中心O1を原点とする座標系(X、Y)と、固定面の中心O2を原点とする座標系(x、y)とを示す図である。
【図3】図3は(x、y)座標で考えたrd、ρ、ρsを示す図である。
【図4】図4はrd、ρ、ρsの求め方を説明するための図である。
【図5】図5はスクラッチが形成されたウェーハを示す図である。
【図6】図6(a)〜(c)は所定数のウェーハに形成された各スクラッチを解析した場合に得られるRdの分布を示す図である。
【符号の説明】
1 研磨装置
2 下盤
2a 研磨面
3 プレート
3a 固定面
5 ウェーハ
Claims (4)
- ウェーハを固定する固定面を有し、この固定面上の一点を回転中心とするプレートと、ウェーハを研磨する研磨面を有し、この研磨面上の一点を回転中心とする下盤と、を備え、前記固定面の回転中心の周囲にウェーハを固定し、前記研磨面の回転中心の周囲にプレートを設けて前記下盤及び前記プレートを回転することによってウェーハを研磨する研磨装置を用いた際、前記研磨面に付着した固形異物によってウェーハに形成されたスクラッチを解析するウェーハのスクラッチ解析方法において、
ウェーハの研磨前に、前記プレートに対する相対的な位置を定めてウェーハを固定する固定工程と、
前記スクラッチ上の一点における曲率円中心と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点における曲率半径と、を用いて、前記プレートの回転速度と前記下盤の回転速度の比率を求める演算工程と、を備えたこと
を特徴とするウェーハのスクラッチ解析方法。 - 前記演算工程で、更に前記研磨面の回転中心と前記固形異物との間の距離を求めること
を特徴とする請求項1記載のウェーハのスクラッチ解析方法。 - ウェーハを固定する固定面を有し、この固定面上の一点を回転中心とするプレートと、ウェーハを研磨する研磨面を有し、この研磨面上の一点を回転中心とする下盤と、を備え、前記固定面の回転中心の周囲にウェーハを固定し、前記研磨面の回転中心の周囲にプレートを設けて前記下盤及び前記プレートを回転することによってウェーハを研磨する研磨装置を用いた際、前記研磨面に付着した固形異物によってウェーハに形成されたスクラッチを解析するウェーハのスクラッチ解析装置において、
前記プレートに対する相対的な位置を定めてウェーハを固定したうえで、
前記スクラッチ上の一点における曲率円中心と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点と前記固定面の回転中心との間の距離と、前記スクラッチ上の一点における曲率半径と、を用いて、前記プレートの回転速度と前記下盤の回転速度の比率を求めること
を特徴とするウェーハのスクラッチ解析装置。 - 更に前記研磨面の回転中心と前記固形異物との間の距離を求めること
を特徴とする請求項3記載のウェーハのスクラッチ解析装置。
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WO2014089731A1 (en) * | 2012-12-10 | 2014-06-19 | Acm Research (Shanghai) Inc. | Semiconductor wafer polishing method |
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