JP2004259219A - 印刷制御装置における排紙機構制御方式 - Google Patents

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浩介 平本
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Abstract

【課題】本発明は、指定した複数のスタッカに対して任意の優先順位で自動切り替えを実行できることを課題とする。
【解決手段】本発明は、ホストシステムからの印刷データを受信する手段と、受信した印刷データを受信した順序で印刷装置に送出する手段と、複数の排紙機構へ使用した用紙を排紙する手段と、操作員が各種情報を入力するための操作パネルを有する印刷制御装置において、前記各排紙機構のステータス情報、及び前記操作パネルから入力された前記各排紙機構に対しての用紙サイズと優先順位情報を格納するテーブルを用意し、それらの情報から前記各排紙機構へ出力すべき用紙サイズを認知する手段により、前記ホストシステムから印刷に使用する前記排紙機構の指定が無い場合において、前記操作パネルから入力された用紙情報に従い前記排紙機構の自動切り替えを可能としたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御装置における排紙機構制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排紙機構(以下、スタッカという。)の自動切り替え機能を持たない印刷制御装置において、印刷時に使用する用紙サイズの変更が発生した場合は、ホストシステムから排紙するスタッカを指定することになる。この場合はスタッカフル発生時、他に使用可能なスタッカが存在しても必ずオペレーターによる用紙取り出しが必要となり、印刷業務において作業効率が著しく低下する可能性が高い。このため複数のスタッカを備えた印刷制御装置においては、スタッカフルによる印刷停止、及びオペレーターによる頻繁な用紙取り出し作業に対処するため、スタッカの自動切り替え機能を持たせるのが普通である。
【0003】
通常、印刷制御装置におけるスタッカの自動切り替えはソフトウェアにより、一意に優先順位が固定される。例えば、図3に示すような4つのスタッカ(スタッカ1、スタッカ2、スタッカ3、スタッカ4)を有する印刷制御装置においては、スタッカ1→スタッカ2→スタッカ3→スタッカ4というような順序で固定的にスタッカの自動切り替えが行われる。このスタッカ切り替え方式においては、複数の用紙サイズを使用する業務においても一意に自動切り替えが行われることになる。このような優先順位固定のスタッカ自動切り替え方式においては、後でオプションのスタッカを印刷装置に付加し構成を変更しても、印刷制御装置は予め決められた優先順位でしかスタッカの自動切り替えを行えない。従って、付加したスタッカへの自動切り替え、及びスタッカ切り替え時の優先順位を変える場合は印刷制御装置のソフトウェア変更が必要となる可能性が高い。又、ユーザーからの切り替え優先順位の変更要求が頻繁に発生するケースでは、ソフトウェア変更も頻繁に必要となり、バージョン管理が煩雑となり、ソフトウェア開発効率の低下を引き起こす怖れがある。
【0004】
又、従来の優先順位固定方式のスタッカ自動切り替えでは、用紙サイズに応じて特定のスタッカへ自動切り替えをすることが出来ない。このため、図3に示すようなスタッカ構成において、スタッカ1フル発生時、次のスタッカ切り替え先としてスタッカ3を指定することは出来ず、予め決定された優先順位に従いスタッカ2に切り替わってしまう。このケースにおいては、A4サイズとA3サイズの用紙を大量に印刷する業務において、例えばA4サイズの印刷出力を下の段のスタッカ(スタッカ1、スタッカ3)に、A3サイズの印刷出力を上の段のスタッカ(スタッカ2、スタッカ4)に排紙することを期待していた場合は排紙結果が意図した結果と異なり問題となる。又、スタッカ1フル発生時には次に優先順位の高いスタッカ2が利用可能であることから、スタッカ自動切り替え対象として、スタッカ2に自動切り替えしてしまう。その後で、使用する用紙サイズの異なるJOBを実行するとスタッカ2に異なる用紙サイズが混在することになってしまい、オペレーターによる仕分け作業が必要となるために大きな問題となる。特に大規模なスタッカ構成を持つ印刷装置では、多種多様な用紙を使用してJOBを実行することが多くなるため問題が顕著となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、スタッカフルによるスタッカ自動切り替えをソフトウェアで実現する場合、スタッカ構成変更時には印刷制御装置のソフトウェアも変更になるため、ソフトウェア開発効率の低下、及び開発コストの増大を引き起こす可能性も高くなる。さらに従来のスタッカ自動切り替え方式ではスタッカ切り替えの優先順位は固定とならざるを得ず、ユーザーが任意に優先順位を変更したり、用紙サイズに応じて特定のスタッカへの自動切り替えを行うことが不可能なために、JOBにより柔軟にスタッカの切り替え先を変えることが出来ないという問題点があった。
【0006】
本発明は、指定した複数のスタッカに対して任意の優先順位で自動切り替えを実行できることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、ホストシステムからの印刷データを受信する手段と、受信した印刷データを受信した順序で印刷装置に送出する手段と、複数の排紙機構へ使用した用紙を排紙する手段と、操作員が各種情報を入力するための操作パネルを有する印刷制御装置において、前記各排紙機構のステータス情報、及び前記操作パネルから入力された前記各排紙機構に対しての用紙サイズと優先順位情報を格納するテーブルを用意し、それらの情報から前記各排紙機構へ出力すべき用紙サイズを認知する手段により、前記ホストシステムから印刷に使用する前記排紙機構の指定が無い場合において、前記操作パネルから入力された用紙情報に従い前記排紙機構の自動切り替えを可能とすることによって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図により説明する。図2にスタッカ切り替え優先順位指定のための操作パネル表示例を示す。
【0009】
操作パネルにおけるスタッカ切り替え優先順位指定画面は、図2−(a)に示すように、印刷装置に接続されているスタッカ名、指定用紙サイズ、及び各スタッカに対応した優先順位設定メニューから構成されている。優先順位設定メニューにおける優先順位は、1・・Nの順に優先順位が低くなる。即ち、1が最も優先順位が高く、Nが最も優先順位が低くなる。さらに各スタッカの優先順位は、同一用紙サイズでは重複することなく1対1の関係で対応するものとする。又、優先順位は指定した用紙サイズにより、別々に指定できる。例えば、スタッカ1とスタッカ2にA4サイズの用紙を指定し、スタッカ3とスタッカ4にA3サイズの用紙を指定した場合、A3サイズを指定したスタッカ(スタッカ1とスタッカ2)と、A4サイズを指定したスタッカ(スタッカ3とスタッカ4)各々に対して優先順位(1又は2が指定可能)を指定することが可能である。即ち、A4サイズのJOBとA3サイズのJOBとで別々にスタッカ自動切り替えを実行することが可能となる。
【0010】
ここで、同一用紙サイズを持つスタッカ間で同じ優先順位が指定された場合は、図2−(b)に示すようなエラー表示を操作パネルに出すことで、オペレーターに再入力を促し誤った設定が有効とならないようにする。
【0011】
操作パネル1から設定された各スタッカの切り替え優先順位情報は、図1に示されるような切り替え優先順位情報テーブル6にセットされる。切り替え優先順位情報テーブル6は、印刷装置7が取り得る最大スタッカ数分(1…N)のブロックで構成されており、優先順位に対応したスタッカNo.、指定用紙サイズ、及びステータス情報の3つのフィールドから構成されている。優先順位は用紙サイズが同一のスタッカグループに対しては、切り替え優先順位情報テーブルNo.1→切り替え優先順位情報テーブルNo.Nの順で低くなるものとする。即ち、切り替え優先順位情報テーブルNo.1に示されるスタッカNo.の優先順位が最も高く、切り替え優先順位情報テーブルNo.Nに示されるスタッカNo.の優先順位が最も低くなる。ステータス情報フィールドには優先順位に対応したスタッカの状況により、使用可(S)、印刷使用中(P)、使用不可(E)がセットされる。ここで使用不可(E)の状態とは、該当切り替え優先順位情報テーブル6に示されるスタッカが接続されていない、又はスタッカフル等のエラーのために印刷に使用出来ない状態を示す。ステータス情報フィールドの状態は、スタッカ自動切り替え実行時の更新、及び一定時間毎に印刷装置からスタッカ情報を読み出すことで、常に最新のステータスが保持される。
【0012】
ここで、図3に示される構成の印刷装置において、A4の排紙をスタッカ1→スタッカ3A、3の排紙をスタッカ2→スタッカ4の優先順位で自動切り替えを実行させる場合の実施例を以下に示す。
【0013】
先ず操作パネル1からスタッカの切り替え優先順位の指定を行う。このケースではA4の排紙をスタッカ1→スタッカ3、A3の排紙をスタッカ2→スタッカ4の順で自動切り替えするので、図2−(a)に示される優先順位設定メニューからスタッカ1及びスタッカ3に対してA4、スタッカ2及びスタッカ4に対してA3を入力する。この操作により、A4サイズとA3サイズの2つのスタッカグループが割り当てられる。さらに、A4サイズのスタッカグループ(スタッカ1及びスタッカ3)に対し優先順位を割り当て(本実施例ではスタッカ1に対して1を、スタッカ3に対して2を割り当てる。)、A3サイズのスタッカグループ(スタッカ2及びスタッカ4)に対し優先順位を割り当てる(本実施例ではスタッカ2に対して1を、スタッカ4に対して2を割り当てる。)。以上の操作により、切り替え優先順位情報テーブルNo.1にスタッカ1を示す1が、切り替え優先順位情報テーブルNo.2にスタッカ3を示す3が、切り替え優先順位情報テーブルNo.3にスタッカ2を示す2が、切り替え優先順位情報テーブルNo.4にスタッカ4を示す4が各々設定される。さらに切り替え優先順位情報テーブルNo.1及びNo.2の用紙情報フィールドにA4を示す用紙コードが、切り替え優先順位情報テーブルNo.3及びNo.4の用紙情報フィールドにA3を示す用紙コードが設定される。即ち、A4サイズとA3サイズ、2つのスタッカグループが定義されることになる。又、この時に対応する各スタッカのステータスを印刷装置7から読み出し、対応する切り替え優先順位情報テーブル6のステータス情報フィールドに各々設定する。以上の操作を操作パネルから行うことにより、スタッカ1、スタッカ3とスタッカ2、スタッカ4の2つのスタッカグループによる自動切り替えが指定される。
【0014】
印刷開始時には、先ず印刷JOB5の用紙サイズを読み出し、切り替え優先順位情報テーブルNo.1の用紙情報フィールドに設定されている用紙サイズを比較して、一致した場合はステータス情報フィールドが使用不可(E)を示してなければ、スタッカNo.フィールドに示されるスタッカへの排紙を印刷装置7に指示する。このケースではスタッカ1へ排紙されることになる。印刷進行によりスタッカ1フルが発生した場合、切り替え優先順位情報テーブルNo.1のステータス情報フィールドを使用不可(E)に設定し、切り替え優先順位情報テーブルNo.2の用紙情報フィールドに設定されている用紙サイズの比較、及びスタッカNo.フィールドを読み出す。このケースでは切り替え優先順位情報テーブルNo.2のステータス情報フィールドが使用不可(E)を示してなければ、スタッカ3への排紙を指示して印刷を再開する。
【0015】
印刷JOB5の用紙サイズがA3サイズに変更された場合、切り替え優先順位情報テーブル6の用紙情報フィールドを順次読み出し、用紙サイズが一致した切り替え優先順位情報テーブルNo.に設定されているスタッカNo.を印刷装置7に指示して印刷を継続する。このケースでは、切り替え優先順位情報テーブルNo.3はA3を示しているので、ステータス情報フィールドが使用不可(E)でなければ、スタッカ2への排紙を指示して印刷を継続することなる。A4サイズのスタッカグループ同様、印刷進行によりスタッカ2フルが発生した場合は該当する用紙サイズを持つ切り替え優先順位情報テーブル6のスタッカNo.フィールドに示されるスタッカNo.を印刷装置7に指示して印刷を継続する。このケースでは切り替え優先順位情報テーブルNo.4のステータス情報フィールドが使用不可(E)を示してなければ、スタッカ4への排紙を指示して印刷を再開する。本実施例においては、4つのスタッカ(スタッカ1〜スタッカ4)による自動切り替え指定なので、切り替え優先順位情報テーブルNo.5以降は無効なスタッカNo.を示す0が設定されている。従って、切り替え優先順位情報テーブル6のNo.1〜No.4のスタッカNo.フィールドが使用不可(E)になるとエラー表示をして印刷停止し、オペレーターに用紙取り出し等を促す。
【0016】
自動切り替え対象スタッカ(スタッカ1、スタッカ3及びスタッカ2、スタッカ4)から印刷済み用紙が取り出される等してエラー要因が解除されると、対応する切り替え優先順位情報テーブル6のステータス情報フィールドが使用可(S)になるので、その切り替え優先順位情報テーブル6が示すスタッカへの排紙を印刷装置7に対して行い、印刷を再開させることになる。例えば、スタッカ1から用紙を取り出した場合、切り替え優先順位情報テーブルNo.1のステータス情報フィールドが使用可(S)になるので、対応する印刷JOB5の用紙サイズがA4サイズの場合はスタッカ1への排紙を印刷装置7に指示して印刷を再開させる。
【0017】
本例においては、スタッカ1→スタッカ3(A4サイズ印刷)、スタッカ2→ホッパ4(A3サイズ印刷)で優先順位を指定したが、図2−(a)に示すスタッカ切り替え優先順位指定画面の優先順位設定メニューにより、優先順位を変えることで、スタッカ1→スタッカ2→スタッカ3(A4印刷)、スタッカ4(A3サイズ印刷)といった設定も簡単に行える。
【0018】
又、図1に示すように切り替え優先順位情報テーブル6はN個のブロックで構成されていて、JOBから指定された用紙サイズに応じて切り分けて使用される。本例においては用紙サイズにより、自動切り替え対象スタッカをグループとして切り分けたが、切り替え優先順位情報テーブルのフィールドを追加することで、他の要因で自動切り替え対象スタッカを切り分けることも可能である。例えば、切り替え優先順位情報テーブル6に用紙タイプフィールドを追加することで、JOBから指定された用紙タイプ(普通紙、OHP紙等)により、自動切り替え対象スタッカを切り分けることが出来るので拡張性の面でも優れていると言える。
【0019】
上記動作により、ユーザーが指定した複数のスタッカに対し任意の優先順位でスタッカ自動切り替えを柔軟に実現できる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は操作パネルから各スタッカに対応した優先順位を入力する機能と、入力された優先順位を格納するための切り替え優先順位情報テーブルを用意し、印刷進行に伴うスタッカフル発生時に、切り替え優先順位情報テーブルを参照して次に使用するスタッカを決定することにより、指定した複数のスタッカに対して任意の優先順位で自動切り替えを実行できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるスタッカ切り替え制御のブロック図。
【図2】本発明の一実施例におけるスタッカ切り替え優先順位指定のための操作パネル表示例を示す図。
【図3】従来の優先順位固定のスタッカ自動切り替え例を示す図。
【符号の説明】
1は操作パネル、2はパネル制御部、3は印刷全体制御部、4は印刷装置監視部、5は印刷JOB、6は切り替え優先順位情報テーブル、7は印刷装置である。

Claims (1)

  1. ホストシステムからの印刷データを受信する手段と、受信した印刷データを受信した順序で印刷装置に送出する手段と、複数の排紙機構へ使用した用紙を排紙する手段と、操作員が各種情報を入力するための操作パネルを有する印刷制御装置において、前記各排紙機構のステータス情報、及び前記操作パネルから入力された前記各排紙機構に対しての用紙サイズと優先順位情報を格納するテーブルを用意し、それらの情報から前記各排紙機構へ出力すべき用紙サイズを認知する手段により、前記ホストシステムから印刷に使用する前記排紙機構の指定が無い場合において、前記操作パネルから入力された用紙情報に従い前記排紙機構の自動切り替えを可能とした印刷制御装置における排紙機構制御方式。
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