JP2004258572A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Toshihisa Seki
寿久 関
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Kawaguchiko Seimitsu KK
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Abstract

【課題】高分子分散液晶の封口作業の生産効率を高める。
【解決手段】透明基板2、12の内面に透明電極3、13を形成した一対の上下基板11、1をスペーサ15を介して一定の間隔に対向して配置し、前記一対の上下基板11、1を開口部16aを設けた封止材16で接合し、該封止材16の開口部16aから高分子分散液晶17を注入して封口材59で開口部16aを封口してなる液晶表示装置50において、粘度の高い接着剤からなる封口材59で封口する。封口材59が液晶層内に引き込まれるのに時間がかかるので、その時間を利用する形で、一度に複数個の加圧、封口材の塗布作業を行う。更に、加圧解除して複数個一度に紫外線照射による封口材の硬化を施す。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高分子分散液晶を用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ディスプレイや調光ガラス、腕時計としての用途に高分子分散液晶が利用されている。この高分子分散液晶は0.5〜数μmの液晶微粒子が高分子材料中に分散されているものであり、電界の有無により光透過の状態(透明)と光散乱の状態(白濁)の間を変化する。このような液晶としては、PNLCD、PDLCD等が知られている。
【0003】
高分子分散液晶は光散乱を利用するものであるので、従来の多く使用されているTN型液晶やSTN型液晶と比べると偏光板を用いる必要がなく、透過率が高く光の利用効率が良いという特徴を持っている。また、高分子分散液晶を用いて液晶表示装置を製造するに当たっては、ラビングによる分子配向処理を行う必要もないため製造プロセスを短縮できるという特徴も持っている。
【0004】
この高分子分散液晶を用いた従来の液晶表示装置は、一般的に、図6〜8に示すような構造をとっている。図6は従来の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置の平面図、図7は図6におけるE−E断面図、図8は図6における封口部Dの要部断面図を示したものである。尚、図6において、透明電極及びそれと接続形成される配線電極のパターンは省略してある。
【0005】
図6、図7、図8に示す従来の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置20は、下透明基板2の上面に下透明電極3を設けた下基板1と上透明基板12の下面に上透明電極13を設けた上基板11とをスペーサ15を挟んで一定のギャップ(隙間)を持たせて対向して配置し、封止材16を介して上下基板11、1を接着固定し、そして、上下基板11、1の内部に高分子分散液晶17を注入し、封口材19を介して封入した構造を取っている。また、下基板1を構成する下透明基板2は一方端に延びた端子部2aを持っており、その端子部2aの一部分に、上記下基板1の下透明電極3に接続する配線電極パターン(図中略)が封止材16の外側にまで延設(3aの部分)されて集合し、同様に、上基板11の上透明電極13に接続する各々の配線電極(図中略)も封止材16の外側にまで延設(13aの部分)されると共に導電性接着剤14を介して配線部2aに集合している。そして、配線部2aに設けた駆動IC7やFPCケーブル8に接続している。更にまた、下基板1の下面には反射板6を設けている。尚、上記構造は下透明基板2に配線部2aを形成しているが、上透明基板12の方に配線部を形成することもおこなわれている。
【0006】
上記構造の各構成部品は次のようなものから形成している。上透明基板12と下透明基板2は透明なガラスが使用される。ガラスとしてはソーダガラスや石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等のものが利用され、多くは0.3〜1.1mmの厚みのものが選択される。上透明基板12及び下透明基板2に形成される上透明電極13(コモン電極とも云う)と下透明電極3(セグメント電極とも云う)、並びに図示はしていない各配線電極パターンは錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で形成している。このITO膜は真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等でITO膜を形成し、その後、このITO膜をエッチング法で所望の形状に仕上げられる。スペーサ15は上下基板11、1を一定の間隔に保つために設けるもので、絶縁性と透明性が求められることからガラスボールやプラスチックボール等が使用される。また、このボールの粒径は設計する上下基板11、1のギャップ量(隙間量)に合わせて選定されるが、概ね4〜10μmのものが選択される。封止材16は熱硬化性のエポキシ樹脂や光硬化性のアクリル樹脂等を使い、一部分に開口部16aを設けてスクリーン印刷等で形成する。この開口部16aは高分子分散液晶17を注入するために設けるもので、注入後は封口材19で封口される。高分子分散液晶17は高分子材料(モノマー)と液晶材料(例えば、ネマティック液晶など)の混合材料で、紫外線照射によってモノマーが重合してポリマーネツトワークを形成するPNLCDと呼ばれる液晶などがよく利用される。注入は真空注入方法をとる。封口材19は熱硬化型樹脂接着剤や紫外線(UV)硬化型樹脂接着剤などいずれも使うことができるが、多くは熱膨張変形を避けるために紫外線硬化型接着剤が使われている。ディスペンサーなどでシール材16の開口部16aに滴下して塗布する。
【0007】
反射板6は透過した光を反射させるために設けるもので、アルミ板やステンレス板、銀メッキや銀蒸着を施した金属板等が多く用いられ、鏡面状態にして使用することが多い。しかし特にこれらの材料に限定されるものではなく、塗装を施したものでも使用できる。駆動IC7は上下の透明電極13、3に電圧を印加して表示の駆動を行わせる回路を組み込んだ集積回路である。この駆動IC7は配線電極パターンに異方性導電接着剤などを介して接着固定される。FPCケーブル8は外部から電圧を印可するために設けるもので、異方性導電接着剤を介して配線電極パターンに接着固定される。
【0008】
高分子分散液晶であるPNLCD(ポリマーネットワーク液晶)の表示は、電圧無印加時の液晶とポリマーネットワーク(PN)の屈折率差による散乱状態と、電圧印加時に液晶とPNの屈折率差がなくなることによる透明状態により行う。原理的に電圧無印加時の散乱度合いは上下基板のギャップの精度に起因する。すなわち、液晶パネルのギャップにバラツキがあると、そのまま透過率のバラツキに起因する。表示色調として見るなら、散乱状態の場合は白濁色を示し、透明状態の場合は下基板1の下面に設けた反射板6の色調が現れる。ギャップにバラツキがあると散乱度合いが不均一になり白濁色にムラが現れてきて品質の良い表示ができない。従って、PNLCDにおいては他の一般的な液晶パネルとの比較で、品質の良い表示を行う上で散乱度合いの均一性が必要不可欠となり、ギャップの均一性が強く求められる。
【0009】
ギャップに均一性を持たせるために、従来は図9に示す加圧封口方法を取っている。図9は液晶表示装置の加圧状態を説明する説明図を示している。高分子分散液晶注入後の液晶表示装置20aを加圧装置100の上下加圧板101、102の間に挟んで加圧する。加圧装置100は上加圧板101と下加圧板102と固定金具103から成っている。上下の加圧板101、102は厚い透明ガラスで形成している。高分子分散液晶17を注入した液晶表示装置20aを上下の加圧板101、102で挟み込み、両側の固定金具103でしっかりと加圧して固定する。加圧力は約200g/cm位で行う。尚、固定金具103に代えて自動的に加圧固定する装置などを使うことも行われている。下加圧板102は必ずしもガラスである必要はなく、金属板でも良い。但し液晶表示装置20aに接する側は白色塗装を施すか、白色の発泡PETフィルムを貼着することでも良い。
【0010】
封口材19での封口方法は次のような手順で行っている。高分子分散液晶17を注入した液晶表示装置20aを図9で示す加圧装置100で加圧する。次に。封止材16の開口部16aから溢れ出てきた高分子分散液晶17を拭き取る。次に、封口剤19をディスペンサーなどで開口部16aに滴下して塗布する。次に、少し減圧して封口剤19を高分子分散液晶17の層内に引き込ませ、その状態で紫外線を照射して封口剤19を硬化させると共に、高分子分散液晶17の高分子材料(モノマー)をポリマーネットワーク状態にする。紫外線の照射条件は表示特性などによって異なるが、概ね、強度20〜80mW/cm 、時間15〜120秒、温度15〜40度の範囲の中で設定している。
【0011】
以上の封口方法でギャップの均一化を図っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の封口方法は、1個づつ加圧装置に取り付けるものであり、また、1個づつ紫外線照射を施すものであるから取付、取り外しなどの作業に相当時間を要していた。また、所定の温度に高めて紫外線照射を施すが、厚い剛性の大きいガラスは熱容量が大きいため所定の温度に均一に到達するまで時間がかかり、紫外線照射処理時間も長くかかっていた。このようなことから生産効率が非常に悪いものとなっていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、生産効率をアップすることを目的にしてなされたものである。そして、この目的を達成する手段として成された本発明の請求項1記載に係る発明は、透明基板の内面に透明電極を形成した一対の上下基板をスペーサを介して一定の間隔に対向して配置し、前記一対の上下基板を開口部を設けた封止材で接合し、該封止材の開口部から高分子分散液晶を注入して封口材で開口部を封口してなる液晶表示装置において、前記封口材は粘度の高い接着剤であることを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項2記載に係る発明は、前記封口材は粘度が100,000〜500,000cpsであることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項3記載に係る発明は、前記封口材は樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを分散させた接着剤でることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項4記載に係る発明は、前記封口剤は樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを樹脂接着剤に対して1〜30重量%分散した接着剤であることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項5記載に係る発明は、前記封口材は樹脂接着剤に0.05〜0.2μm粒径の酸化珪素微粒子粉末を樹脂接着剤に対して5〜20重量%分散した接着剤であることを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項6記載に係る発明は、前記樹脂接着剤は紫外線硬化型の樹脂であることを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項7記載に係る製造方法の発明は、透明基板の内面に透明電極を形成した一対の上下基板をスペーサを介して一定の間隔に対向して配置し、前記一対の上下基板を開口部を設けた封止材で接合し、該封止材の開口部から高分子分散液晶を注入して封口材で開口部を封口してなる液晶表示装置の製造方法において、前記封口は、前記高分子分散液晶を前記開口部から注入した液晶表示装置を複数個重ねて加圧する工程と、加圧状態で前記複数個の液晶表示装置の各々の開口部に粘度の高い接着剤からなる封口材を塗布する工程と、加圧を解除して前記複数個の液晶表示装置の各々の封口材と高分子分散液晶とに紫外線を照射する工程と、を経て封口することを特徴とするものである。
【0020】
また、請求項8記載に係る製造方法の発明は、前記封口材は粘度が100,000〜500,000cpsであることを特徴とするものである。
【0021】
また、請求項9記載に係る製造方法の発明は、前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを分散させた接着剤であることを特徴とするものである。
【0022】
また、請求項10記載に係る製造方法の発明は、前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを樹脂接着剤に対して1〜30重量%分散した接着剤であることを特徴とするものである。
【0023】
また、請求項11記載に係る製造方法の発明は、前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に0.05〜0.2μm粒径の酸化珪素微粒子粉末を樹脂接着剤に対して5〜20重量%分散した接着剤であることを特徴とするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明では、封口材に粘度の高い接着剤を使用する。上下基板への加圧力を減圧したり、加圧を解除すると封口材が液晶層内に引き込まれていく。封口材に粘度の高いものを使用することによって、封口材が引く込まれていくのに時間がかかる。この長くかかる時間を利用して一度に複数個の加圧処理を行う(請求項7記載の発明)。また、加圧を解除て一度に複数個まとめて紫外線照射を行い(請求項7記載の発明)、封口材を硬化させるものである。使用する粘度の高い接着剤は100,000〜500,000cpsの粘度のものが好適である。また、この数値の粘度を作るために樹脂接着剤にフィラーを混ぜ合わせる。フィラーとしては酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるものを使用する。これらの酸化無機微粒子粉末は透明又は白色系であるため紫外線を透過又は分散させるので、紫外線硬化させるのに向いている。また、その混ぜ合わせる割合としては樹脂接着剤に対して1〜30重量%である。尚、酸化珪素の微粒子粉末を使用した場合は樹脂接着剤に対して5〜20重量%の割合が良い。この配合割合で行うと上記の高い粘度が確保できる。また、使用する樹脂接着剤としては紫外線硬化型の樹脂接着剤が好ましい。高温加熱を施さないので上下基板などに変形が起きない。
【0025】
本発明では、封口材で封口する製造方法として、液晶表示装置を複数個重ねて加圧する工程と、その加圧状態で前記複数個の液晶表示装置の各々の開口部に上記に述べた粘度の高い接着剤からなる封口材を塗布する工程と、加圧を解除して前記複数個の液晶表示装置の各々の封口材と高分子分散液晶とに紫外線を照射する工程とを取る。ここでの粘度の高い接着剤からなる封口材は、上記の酸化無機微粒子粉末を所定の割合で樹脂接着剤に分散して得るものである。前述したように、封口材に粘度の高い接着剤を用いたことにより加圧を解除しても封口材が液晶層内に引き込まれていくのに時間がかかる。この長くかかる時間を利用して複数個まとめて一度に処理ができるようにしたものである。従来方法と比較すると、短時間で多量の処理ができ、生産効率のアップが図れる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1〜5によって説明する。図1は本発明の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置の平面図、図2は図1における封口部Dの要部断面拡大図、図3は高分子分散液晶注入後の液晶表示装置の加圧処理状態を説明する説明図、図4は封口材の硬化処理状態を説明する説明図、図5は封口材の効果処理の別の実施形態を示している。尚、部品構成で従来技術と同一ものは同じ符号を付している。また、図1において上下の透明電極やそれに接続する配線電極パターンは省略してある。
【0027】
本発明の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置50は前述した従来技術のものと比べて封口材のみが異なる。従って、図1及び図2は封口材59のみが異なっている図面となっている。よって、本発明の液晶表示装置50の構造や構成部品は封口材を除いて従来技術と全く同じであるのでその説明は省略し、封口材59を主体にして本発明を説明する。
【0028】
本発明の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置50は封止材16の開口部16aを封口材59で封口している。この封口材59は粘度の高い接着剤から成っていて、100,000〜500,000cpsの粘度を持っている。従来技術で使われている封口材は30,000〜50,000cpsの粘度であるから少なくとも2倍〜10数倍の粘度を持っている。
【0029】
上記従来技術で使われている封口材の粘度では加圧を解除すると封口材が液晶層内に引き込まれてしまう。また、高分子材料が紫外線硬化してポリマーネットワークになるときに収縮を起こす。この時にも封口材を完全に硬化させておかないと液晶層内に引き込まれていく。封口材が液晶層内に引き込まれていくときに空気も一緒に引き込まれて液晶層内に入ってしまう。従って従来は、空気が入らないようにするために、加圧状態で紫外線を照射して封口材を硬化させる方法を取っている。本発明による封口材59は粘度が高い。従って、加圧を解除しても液晶層内に引き込まれていくのに相当時間がかかる。従って、加圧を解除した後で封口材59の硬化処理を行ってもギャップを均一な状態に保つことができる。図2は封口材59が液晶層内に少し引き込まれた状態を示している。この状態は、従来技術の図7で示した状態と余り変わりはない。
【0030】
封口材59の粘度は100,000〜500,000cpsの範囲が好適である。この粘度より小さいと引き込まれ方が早くなり、加圧を解除してからの硬化処理は取れなくなる。また、この粘度より大きいと流動性が小さくなって開口部にいきとどいた塗布ができなくなる。
【0031】
封口材59は、上記高い粘度を得るために、酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーをを樹脂接着剤に混ぜ合わせて形成する。これらの酸化無機微粒子粉末は透明又は白色微粒子粉末であるので光を透過又は分散させる。封口材を紫外線で硬化させるに全く支障がない。逆に、光を分散させることによって硬化を早める効果を得る。これらの酸化無機微粒子粉末の混ぜ合わせる配合量は、樹脂接着剤に対して1〜30重量%の配合割合で行う。又、0.05〜0.2μm粒径の酸化珪素微粒子粉末の場合は5〜20重量%の配合割合で行う。このような配合量にすれば100,000〜500,000cps粘度のものが得られる。
【0032】
封口材59の硬化処理は紫外線硬化処理が好ましい。熱硬化処理方法では上下透明基板12、2に熱変形が起き、均一なギャップが得られない。従って、紫外線硬化処理が好ましく、紫外線硬化型の樹脂接着剤を使用するのが良い。この封口材59には耐水性、耐湿性なども求められることから、透湿率が小さい紫外線硬化型のエポキシアクリレート樹脂やアクリル樹脂などが好適に使用できる。
【0033】
図3は、高分子分散液晶注入後の液晶表示装置の加圧処理状態を説明する説明図である。また、図4に示すものは、封口材の硬化処理状態を説明する説明図である。また、図5に示すものは封口材の処理の別の方法を説明する図である。以下、図3〜図5を用いて封口材59の硬化処理までの製造方法を説明する。
【0034】
本発明による封口材59は粘度の高い接着剤であるため、前述したように、加圧を解除してから紫外線による封口材59の硬化処理が可能である。また併せて、一度に複数個の処理も可能である。高分子分散液晶の注入後は、従来技術と同様に、ギャップ量の均一を図るために加圧処理を行う。図3はその加圧状態を示しているが、図3は高分子分散液晶を注入した3個の液晶表示装置20a1、20a2、20a3を重ねて加圧装置100で加圧している状態を示している。そして、それぞれの液晶表示装置20a1、20a2、20a3の封口部に封口材59を塗布した状態を示している。加圧することによって注入した高分子分散液晶が開口部16aから溢れ出てくるが、その溢れ出た液晶は拭き取り、封口材59を従来と同じ方法で塗布する。図4は、加圧から解除された、それぞれ封口材59が塗布された3個の液晶表示素子20a1、20a2、20a3を反射板111上に並べて紫外線照射を行っている状態を示している。紫外線照射は、本実施形態では20度の下で40mW/cm の光を約1分間にわたって照射し、封口材59を硬化させている。照射条件は求める表示特性によって異なるが、概ね、
15〜40℃の下で20〜80mW/cm の光を15〜120秒の照射時間の範囲で設定される。また、この紫外線照射でもって同時に高分子分散液晶の高分子材料をポリマーネットワーク化する。
【0035】
図3においては、3個の液晶表示装置20a1、20a2、20a3を重ねて加圧している状態を示すが、個々の液晶表示装置の間には通称合い紙(図示せず)と呼ばれる上質紙、ケント紙、或いは不繊布、極く薄いシリコンゴム等のクッション材を挟み込んで加圧する。合い紙を入れることによって、加圧による液晶表示装置のガラス基板の破損や、液晶表示装置同士の貼着を防止する。
【0036】
加圧を解除するに当たっては、完全に解除し終わる前に1回減圧を行い、封口材59を液晶層内に少し引き込ませて解除する。少し引き込まれた封口材59が開口部に密着するので液晶層内に空気が入ることも起きない。このように加圧の解除を2段階に分けて行うことで開口部の封口処理がより完全に行われる。更に、液晶層内の圧力変動も起きないので加圧を解除した後も均一なギャップが維持できる。
【0037】
本発明の製造方法は一度に複数個まとめて加圧し、そして、加圧状態でそれぞれに封口材59を塗布している。複数個まとめて加圧してもそれぞれのギャップを均一にすることができる。更に、粘度の高い封口材59を使用しているので液晶層内に引き込まれるに時間がかかるから複数個の液晶表示装置のそれぞれの開口部に封口材を塗布することができる。更に、加圧解除後も均一なギャップが維持できるのでその間に紫外線放射を施して封口材59を硬化させると共に高分子分散液晶の高分子材料をポリマーネットワーク化を図っている。この時も複数個まとめて一度に紫外線照射ができる。
【0038】
従来の封口材は粘度が低いため、塗布後は比較的早い時間に液晶層内に引き込まれてしまう。このため、1個づつの加圧及び封口材塗布処理となり、なお且つ、加圧下での封口材硬化処理をしなければならなかった。本発明の下では、複数個まとめて加圧と封口材塗布処理ができ、更に、加圧解除した下で複数個まとめて封口材硬化処理ができるので生産効率がアップし、製造コストを安くする。
【0039】
本実施例における反射板は、図4に示すように紫外線を効率よく反射させるために、紫外線照射を受ける面が反射率が高い金属板よりなる反射板111、若しくは図5に示すようにガラス等の基板211の液晶表示装置載置面(紫外線照射側面)に反射部材211aを形成したものを用いる。金属板111は、アルミニュウム、黄銅等の基板であり、該基板の液晶表示装置載置側の面は、鏡面若しくは梨地状の反射面であることが好ましい。図5に示す基板211の一方の面に形成する反射部材211aは、白色の発泡PETフィルム、同じく白色のセラミック板を載置若しくは貼着するか、またはクロム、銀等の金属を周知のメタライズ法により反射被膜として形成する。反射板111及び基板211の紫外線照射を受ける面状態を鏡面仕上げとすれば、全反射効率が向上し、梨地状の反射面とすれば乱反射(ランダム反射)の効率が向上する。
【0040】
尚、本実施例では3個の液晶パネルを加圧、封口処理する例で説明したが、これ以上の数量の液晶パネル、例えば10個、20個を同時に加圧、封口及び硬化することも可能である。また、本実施例においては機械的方法にて液晶パネルを加圧する方法を紹介したが、通称エアバックと称される、圧力気体による加圧方法も可能であることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、高粘度の封口材を使用することによって、加圧工程、封口材塗布工程、硬化工程で多数個取り生産が可能となる。生産効率がアップし、製造コストが安くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置の平面図である。
【図2】図1における封口部Dの要部断面拡大図である。
【図3】高分子分散液晶注入後の液晶表示装置の加圧処理状態を説明する説明図である。
【図4】封口材の硬化処理状態を説明する説明図である。
【図5】封口材の硬化処理の別の方法を説明する説明図である。
【図6】従来の高分子分散液晶を用いた液晶表示装置の平面図である。
【図7】図6におけるE−E断面図である。
【図8】図6における封口部Dの要部断面図である。
【図9】液晶表示装置の加圧状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 下基板
2 下透明基板
2a 額縁
3 下透明電極
6 反射板
7 駆動IC
8 FPCケーブル
11 上基板
12 上透明基板
13 上透明電極
14 導電性接着剤
15 スペーサ
16 封止材
16a 開口部
17 高分子分散液晶
19、59 封口材
20、50 液晶表示装置

Claims (11)

  1. 透明基板の内面に透明電極を形成した一対の上下基板をスペーサを介して一定の間隔に対向して配置し、
    前記一対の上下基板を開口部を設けた封止材で接合し、
    該封止材の開口部から高分子分散液晶を注入して封口材で開口部を封口してなる液晶表示装置において、
    前記封口材は粘度の高い接着剤であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記封口材は粘度が100,000〜500,000cpsであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記封口材は樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを分散させた接着剤でることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置。
  4. 前記封口材は樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを樹脂接着剤に対して1〜30重量%分散した接着剤でることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
  5. 前記封口材は樹脂接着剤に0.05〜0.2μm粒径の酸化珪素微粒子粉末を樹脂接着剤に対して5〜20重量%分散した接着剤であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
  6. 前記樹脂接着剤は紫外線硬化型の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
  7. 透明基板の内面に透明電極を形成した一対の上下基板をスペーサを介して一定の間隔に対向して配置し、
    前記一対の上下基板を開口部を設けた封止材で接合し、
    該封止材の開口部から高分子分散液晶を注入して封口材で開口部を封口してなる液晶表示装置の製造方法において、
    前記封口は、
    前記高分子分散液晶を前記開口部から注入した液晶表示装置を複数個重ねて加圧する工程と、
    加圧状態で前記複数個の液晶表示装置の各々の開口部に粘度の高い接着剤からなる封口材を塗布する工程と、
    加圧を解除して前記複数個の液晶表示装置の各々の封口材と高分子分散液晶とに紫外線を照射する工程と、
    を経て封口することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記封口材は粘度が100,000〜500,000cpsであることを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを分散させた接着剤であることを特徴とする請求項7又は8記載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に酸化珪素、酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の微粒子粉末の少なくとも1種からなるフィラーを樹脂接着剤に対して1〜30重量%分散した接着剤でることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 前記封口材は紫外線硬化型の樹脂接着剤に0.05〜0.2μ粒径の酸化珪素微粒子粉末を樹脂接着剤に対して5〜20重量%分散した接着剤であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の液晶表示装置の製造方法。
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JP2014169473A (ja) * 2013-03-01 2014-09-18 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk バッキングプレート付きスパッタリングターゲットの反り矯正方法

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