JP2004258561A - 歌唱合成用データ入力プログラムおよび歌唱合成用データ入力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1つの単語が複数の音符にまたがる場合にはハイフンを使って分割して入力する。ハイフンを使って入力された語のハイフンを除去して結合することにより単語を得る。得た単語の発音記号をデータベースから取得する。このとき、所定の規則に従って、発音記号を修正する。発音記号を、母音を境に分割して音符に割り振る。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歌唱合成装置において、歌詞の入力を容易にすることができるデータ入力装置およびその制御を行うプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、音声合成装置や音声合成プログラムにおいて、テキストが与えられると、このテキストに対応する発音記号を生成して、この発音記号に従って、音声を合成するものがあった。この種の装置やプログラムの中には、生成された発音記号列を編集する機能を有するものがあった。この編集のために、これら装置やプログラムは、テキストエディタを実装していて、ユーザはこのテキストエディタを用いて発音記号列を直接編集するのが一般的であった。
しかしながら、生成される発音記号列は、読みを表す記号、アクセントやポーズの位置などを表す記号の列であり、これらの記号の意味をユーザが知らなければ、発音記号列をユーザが編集するのは非常に難しかった。
【0003】
この欠点を克服する技術として、例えば、特許文献1においては、発音記号列を知らない一般のユーザにとって理解が容易な発話区分という記号を導入している。この発音区分は、アクセント句、声立て句、呼気段落の区切り位置を表わしていて、発音記号列の定義を知らなくても、その言語を話すことができる者であれば、容易に編集することができる。また、発音区分の編集作業によって、間接的に発音記号の編集が行われるように構成されているので、特許文献1によれば、容易に発音記号列の編集を行うことができる。
【0004】
また今日、コンピュータを用いて作曲することが行われている。このコンピュータを用いた音楽編集は、DTM(デスクトップミュージック)とも呼ばれている。このDTMでは、ユーザは、MIDI(Musical Instruments Digital Interface)音源を利用して、好きな曲を自分自身で演奏したり、またユーザ自身が製作者となって、音色やメロディを考えながら、自分だけの楽曲を作って演奏を楽しんだりしている。
また、DTMにおいては、音声合成の技術を利用して、曲に合わせてコンピュータに歌を歌わせることも行われている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−11797号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1の技術は、自然性の高い韻律を与える適切な発音記号列を容易に生成することが可能な発音記号列生成装置、及びそれを用いたテキスト音声合成システムを提案している。しかし、特許文献1の技術は、既に出来上がっている楽譜の音符に歌詞を割り当てていく音楽編集作業のための装置やプログラムに適用することはできない。
【0007】
また楽曲編集において、音符に歌詞と発音をつける場合、1つの音符に1つの母音を割り振っていくのは、発音記号と音節区切りを知らないユーザには難しい。なぜならば、例えば英語の歌詞を音符に割り当てる場合、ユーザは単語の音節を知らなければならない。しかし一般のユーザは、単語の音節を知るには辞書を見なければならず、歌詞入力の際にそのようなことをするのはわずらわしいのである。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたものであり、音符に歌詞を割り振ることを容易にすることができる歌唱合成用データ入力装置および歌唱合成用データ入力プログラムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による歌唱合成用データ入力プログラムは、
楽曲を構成する複数の音符に対応した複数のノートデータからなる歌唱スコアデータを記憶手段に記憶する記憶過程と、
前記記憶手段に記憶された複数の連続したノートデータに対応付けて、複数の表記文字を含む入力データを、入力装置を介して取得し、該入力データから単語として取得する単語取得過程と、
前記単語取得過程において取得された単語について、単語の発音態様を示す発音記号を取得する単語情報取得過程と、
前記単語取得過程において1の単語から得られた発音記号を各々1個の母音を含む音節に分け、各音節を、前記歌唱スコアデータにおける各ノートデータのうち前記単語が取得された入力データに対応付けられた複数の連続したノートデータに割り当てることにより、前記記憶手段に記憶された歌唱スコアデータを更新する歌唱スコアデータ更新過程とをコンピュータに実行させる。
【0010】
また、本発明による歌唱合成用データ入力装置は、
楽曲を構成する複数の音符に対応した複数のノートデータからなる歌唱スコアデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の連続したノートデータに対応付けて、複数の表記文字を含む入力データを、入力装置を介して取得し、該入力データから単語として取得する単語取得手段と、
前記単語取得手段において取得された単語について、単語の発音態様を示す発音記号を取得する単語情報取得手段と、
前記単語取得手段において1の単語から得られた発音記号を各々1個の母音を含む音節に分け、各音節を、前記歌唱スコアデータにおける各ノートデータのうち前記単語が取得された入力データに対応付けられた複数の連続したノートデータに割り当てることにより、前記記憶手段に記憶された歌唱スコアデータを更新する歌唱スコアデータ更新手段とを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明の一実施形態である歌唱合成用データ入力装置としての機能を有するコンピュータ1の構成を示すブロック図である。図1に示すコンピュータ1において、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、操作部14、HDD(ハードディスク駆動装置)15、ディスプレイ16、データ入出力部17は、バスBUSを介して接続されており、お互いにデータの授受を行うことができる。また音源部18、スピーカ19は、コンピュータ1に外部機器として接続されているが、コンピュータ1の内部の機器として構成してもよい。
【0012】
CPU11は、汎用的なデータ処理を行うマイクロプロセッサであり、ROM12に格納されたBIOS(Basic Input/Output System)等の制御用プログラムおよびHDD15に格納されたOS(オペレーティングシステム)に従い、コンピュータ1の他の構成部の制御処理を行う。
【0013】
ROM12は、BIOS等の制御用プログラムを格納する不揮発性メモリである。また、RAM13は、CPU11や他の構成部が利用するデータを一時的に記憶するための揮発性メモリである。ROM12内のBIOSは、コンピュータ1の電源が投入された時に、CPU11によって読み出され、RAM13に書き込まれる。CPU11は、このRAM13内のBIOSに従ってハードウェアの利用環境を構築する。操作部14は、キーパッドやマウス等を有し、ユーザによって行われる操作内容を反映したデータをCPU11に送信する。HDD15は、大容量の記憶領域を有する不揮発性のメモリであり、HDD15に記憶されるデータは書き換え可能である。HDD15には、OSと、各種のアプリケーションと、各種のアプリケーションによって利用されるデータが格納されている。CPU11は、BIOSによるハードウェア環境の構築後、HDD15からOSを読み出して、RAM13に書き込み、OSに従って、GUI(Graphical User Interface)環境およびアプリケーションの実行環境の構築等の処理を行う。HDD15に記憶されているアプリケーションのうち主要なものとして、歌唱合成用データ入力アプリケーションがある。
【0014】
CPU11は、マウス等の操作により、歌唱合成用データ入力アプリケーションの実行指示をユーザから受け取ると、このHDD15から歌唱合成用データ入力アプリケーションを読み出してRAM13に書き込み、歌唱合成用データ入力アプリケーションに従って各種処理を行う環境を構築する。このようにして、コンピュータ1は、本実施形態に係る歌唱合成用データ入力装置として機能する。
【0015】
ディスプレイ16は、液晶ディスプレイと、CPU11による制御の下、液晶ディスプレイを駆動する駆動回路とを有し、文字、図形等の情報を表示する。
【0016】
データ入出力部17は、例えばUSB(Universal Serial Bus)インターフェース、各種データを入出力可能なインターフェースであり、外部機器からデータを受信し、受信したデータをCPU11に転送したり、CPU11により生成されたデータを外部機器に送信したりする。
音源部18は入力されたデータに基づいて楽音信号を発生し、スピーカ19から楽音として出力する。
【0017】
図2は、コンピュータ1のCPU11が歌唱合成用データ入力アプリケーションを実行することにより提供される歌唱合成用データ入力装置の機能構成を示すブロック図である。図に示すように、歌唱合成用データ入力装置は、操作手段21、外部データ入力手段22、データ編集手段23、表示手段24および記憶手段25を有している。これらのうち、操作手段21は、コンピュータ1の操作部14であり、記憶手段25は、コンピュータ1のRAM13およびHDD15である。また外部データ入力手段22は、コンピュータ1のデータ入出力部17であり、表示手段24はディスプレイ16である。データ編集手段23は、歌唱合成用データ入力アプリケーションを構成するソフトウェアモジュールである。
【0018】
外部データ入力手段22は、外部機器等から歌唱スコアデータ251を取得し、取得した歌唱スコアデータ251をデータ編集手段23へ送信する。データ編集手段23は、受け取った歌唱スコアデータ251を記憶手段25に格納し、操作手段21の操作に応じて、この歌唱スコアデータ251の編集を行う。表示手段24は、記憶手段25に記憶された歌唱スコアデータ251を表示する。
【0019】
図3は、この歌唱スコアデータ251の構成を例示している。歌唱スコアデータ251は、楽曲を構成する一連の音符の各々に対応したノートデータからなる時系列データである。図3において横に並んだ1行分のデータが1つのノートデータを示している。1つのノートデータは、番号、音高、発音記号、発音期間、入力文字、表示文字の各データによって構成されている。ここで、各ノートデータにおける番号は、そのノートデータによって表される音符が曲の先頭から何番目のものであるかを示している。また、各ノートデータにおける音高および発音期間は、そのノートデータに対応した音符の音高および発音期間を各々指定している。発音記号、入力文字および表示文字は、ユーザによる操作手段21の操作に応じて、データ編集手段23が各ノートデータに割り当てる情報である。本実施形態の特徴は、このデータ編集手段23によって行われる各ノートデータへの発音記号等の割り当て処理にある。記憶手段25には、この各ノートデータへの発音記号等の割り当て処理において参照される辞書データ253と編集規則データ252が記憶されている。
【0020】
図4に辞書データの構成を示す。辞書データは、多数の英単語等の表記文字の各々に対応したデータの集まりであり、1つの単語に対応したデータは、その単語の表記と、その単語が発音されるときの態様を表した発音記号列と、その単語が発音されるときの音声がいくつの音節に分けられるかの区分数を示す情報とにより構成されている。
【0021】
本実施形態において、ユーザは、操作手段21の操作により、一連のノートデータに割り当てるべき歌詞を入力することができる。この歌詞を入力する際に、複数の音節からなる単語を複数の連続した音符に割り当てるような場合がある。
本実施形態は、このような場合におけるユーザの便宜を図ったものである。本実施形態において、ユーザは、n音節からなる単語をn個の連続した音符に割り当てたい場合に次のルールだけを守ればいい。
a.最初の音符に対応付けて単語における最初の表記文字を入力し、最後の音符に対応付けて単語における最後の表記文字を入力する。
b.最後の音符以外の音符に対応付けて入力するデータは、必ず表記文字接続記号(例えばハイフン)で終わるようにする。
c.単語における最初の表記文字および最後の表記文字以外の表記文字は、単語における出現順序と同じ順序で入力する。
【0022】
データ編集手段23は、このルールに従って入力されたデータを操作手段21から受け取ると、表記文字接続記号によって接続された表記文字列を1個の単語と解釈する。そして、データ編集手段23は、記憶手段25に記憶された辞書データ253を参照することにより、この単語に対応した発音記号列を取得し、これを各々1個の母音を含んだn個の音節に分割し、n個のノートデータに割り当てる。
編集規則データ252は、以上説明した割り当て処理において参照される特殊な規則を表すデータである。例えば、英語には、あいまい母音(Schwa音)なるものがある。あいまい母音は発音が弱く発音期間が短い場合に用いられるもので、これに対応する音符の音量が大きい、または発音期間が長い場合には、通常の母音に変換される。更に具体的な例をだすと、上記割り当て処理において、0.5秒以上持続される音符にSchwa音が割り当てられた場合、データ編集手段23は、これを「Q」という発音記号に変換する。
【0023】
また、他の規則としては、「h」の発音の変更がある。これは、「h」の発音を前後の発音に従って、無声にしたり有声にしたりする規則である。具体的には、データ編集手段23は、上記割り当て処理において、あるノートデータに発音記号「h」を割り当てた場合において、そのノートデータの前のノートデータに母音が割り当てられており、かつ、前のノートデータとの間に休符がない場合に「h」の発音を有声とする。例えば、「She hits」という歌詞の「She」と「hits」との間に休符があると「hits」の「h」は無声、休符がないと有声にする。
【0024】
次に、歌唱合成用データ入力装置の動作を説明する。CPU11により歌唱合成用データ入力アプリケーションが実行されると、表示手段24に図5に示すようなピアノロールが表示される。次に、操作手段21に歌唱スコアデータを読み込む旨の指示が与えられると、外部データ入力手段22を用いて、外部から歌唱スコアデータが読み込まれる。
【0025】
読み込まれた歌唱スコアデータは、データ編集手段23を介して記憶手段25に記憶される。記憶手段25に記憶された歌唱スコアデータは、表示手段24上にピアノロール画面として表示される。図5はこのピアノロール画面を示すものである。このピアノロール画面においては、上下方向がピアノの鍵の並び方向に対応しており、下が低音、上が高音の鍵を表している。すなわち、ピアノロール画面の縦軸は音高軸となっている。また、ピアノロール画面の横軸は時間軸となっている。そして、図中、太線によって囲った矩形は、歌唱スコアデータに含まれる個々のノートデータを表しており、ノートバーと呼ばれる。各ノートデータに対応したノートバーの音高軸方向の位置は、そのノートデータによって指定された音高を示している。また、各ノートデータに対応したノートバーの時間軸方向の位置は、そのノートデータによって指定された音符の発音タイミングを示している。また、各ノートデータに対応したノートバーの長さは、そのノートデータによって指定された発音期間を示している。
【0026】
本実施形態において、単語を分割して複数のノートデータに割り当てる場合、ユーザは、図6に示すように、語が連続することを示すハイフンを使って操作手段21による単語の入力を行う。すなわち、図6において「amazing」と言う単語が、「a−」、「ma−」、「zing」として入力されているが、「a」と「ma」についている「−」は、単語の入力が未だ途中であり、後続のノートバーへ割り当てるべき表記文字が未だ残っていることを示している。図に示す例では、「a−」は「ma−」につながり、つながったものはさらに「zing」へとつながる。「zing」には、ハイフンが付いていないので、これが単語の最後尾の表記文字列である。
【0027】
このようにして入力される「amazing」が、本実施形態においてどのように処理されるかを以下説明する。
【0028】
まず、ユーザは操作手段21を使用して、「amazing」を割り当てる最初のノートバーNB1をダブルクリックするなどして、ノートバーに歌詞を入力することができる歌詞入力待ち状態にする。そして、操作手段21により「a」と「−」と入力しエンターキーを押す。
【0029】
これにより、データ編集手段23は、ノートバーNB1に対応付けて、入力データ「a−」を取得する。そして、この入力データ「a−」を、ノートバーNB1に対応付けて表示するとともに、記憶手段25に確保されたバッファ領域(図示略)に格納する。次にユーザは、同様の操作により、ノートバーNB2を指定して「ma−」を入力する。これにより、データ編集手段23は、記憶手段25におけるバッファ領域内の既存の入力データ「a−」に新たに取得した入力データ「ma−」を追加する。この結果、バッファ領域内の入力データは、「a−ma−」となる。次にユーザは、同様の操作により、ノートバーNB3を指定して「zing」を入力する。これにより、データ編集手段23は、記憶手段25におけるバッファ領域内の既存の入力データ「a−ma−」に新たに取得した入力データ「zing」を追加する。この結果、バッファ領域内の入力データは、「a−ma−zing」となる。この場合、データ編集手段23は、入力された「zing」は、最後が「−」で終わっていないので、単語を構成する全ての表記文字の入力が終了したことを検知する。
【0030】
次に、データ編集手段23は、記憶手段25におけるバッファ領域内の入力データ「a−ma−zing」から、ハイフンを除去し、単語「amazing」を得る。
【0031】
次に、データ編集手段23は、「amazing」の区分数と発音記号を取得する為に、辞書データ253内の「amazing」を検索する。辞書データ253には、「amazing」の区分数と発音記号として、それぞれ「3」と「@meIZIN」が格納されているので、データ編集手段23はこれらを得る。
次にデータ編集手段23は、この区分数と、ユーザが単語を割り当てたノートデータ(ノートバー)の数を比較する。もしこの数に不一致があればエラーの表示を表示手段24に出して、処理を中止する。
【0032】
次にデータ編集手段23は、得られた発音記号列を音符に割り当てるために分割する。この時、母音の位置を区切りとする規則を使って分割する。これは通常の楽譜では1つの音符に対して1つの音節が対応していて、1つの音節には1つの母音が含まれているからである。「amazing」の発音記号は、「@meIZIN」であるので、「@」と「meI」と「ZIN」という3つの音節に分割する。そして、データ編集手段23は、分割した音節を、歌唱スコアデータ内のノートバーNB1、NB2およびNB3に対応した各ノートデータの発音記号の欄に格納する。
【0033】
次に、データ編集手段23は、編集規則データ252に格納されている規則に従って記憶手段25内の歌唱スコアデータにおける発音記号の修正をする。図7は、この処理を経た最終的な歌唱スコアデータを示している。なお、図7に示される発音記号は、発音記号をコンピュータ上で扱いやすいように規定したサンパ(SAMPA)に従った音声アルファベットである。
図6に示されるデータの場合、編集規則データ252に当てはまる規則が無いので、なにも変更されない。
このようにして、「amazing」に対応した最終的な歌唱スコアデータが記憶手段25内に得られる。
【0034】
次に、図8(a)を参照し、ユーザが、「amazing」と言う単語を4つの音符に割り当てて入力する場合の動作を説明する。この例では、ユーザがノートバーのNB1からNB4に図のように表記文字を入力している。「amazing」と言う単語の音節数は「3」であるので、これはユーザが勘違いをして入力している例である。
この場合、データ編集手段23は、上述の処理と同じように、バッファ領域にユーザが入力した「a−ma−zi−ng」を格納する。
次に、データ編集手段23は、バッファ領域に格納された「a−ma−zi−ng」とから、ハイフンを除去して「amazing」と言う単語を得る。
【0035】
次に、データ編集手段23は、「amazing」の区分数と発音記号を取得する為に、辞書データ253内の「amazing」を検索する。辞書データ253には、「amazing」の区分数と発音記号として、それぞれ「3」と「@meIZIN」が格納されているので、データ編集手段23はこれらを得る。次にデータ編集手段23は、この区分数と、単語がいくつのノートバーに跨って入力されたかを比較をする。この「amazing」の場合、ユーザは4つのノートバーに跨って入力されており、ノートバーの数が区分数と異なる。よってデータ編集手段23は、エラーの表示を表示手段24に出して、処理を中止する
【0036】
次に、ユーザが、「amazing」と言う単語を正しく3つの音符に割り当てて入力するが、図8(b)に示すように、「amazing」と言う単語の音節を誤って入力した場合の動作を説明する。この場合にはユーザが入力した「ama−zi−ng」がバッファ領域に格納されるが、これからハイフンが除去されるので、バッファ領域の内容は、前述と同様、「amazing」と言う単語になる。従って、前述と同様、この単語の発音記号を構成する3つの音節である「@」と「meI」と「ZIN」が3つのノートデータに割り当てられる。
【0037】
次に、ユーザが、図8(c)に示すように、「amazing」と言う単語を4つの音符に割り当てて入力する場合の動作を説明する。これは、ユーザが「amazing」と言う語の音節数を4と勘違いした場合ではなく、ユーザは音節数を正しく認識していて、かつ「amazing」と言う単語を4つの音符に割り当てる場合である。
具体的には、ユーザが、「ma−」の音を伸ばすことを意図して、図8(c)のようにノートバーNB1からNB4に入力するものとする。
この場合、ユーザは、「ma−」を入力したノートバーの次のノートバーに、「−」のみを入力する。このようにして入力される「―」は、他の特殊な記号、例えば「*」に置き換えられて、バッファ領域に格納される。
【0038】
従って、ユーザが4つのノートバーへの入力を終えると、バッファ領域には「a−ma−*zing」が残る。
データ編集手段23は、バッファ領域に格納された「a−ma−*zing」から、ハイフンを削除して「ama*zing」と言う文字列を得る。次に、データ編集手段23は、バッファ領域内の「ama*zing」が「*」を含んでいるのを検知すると、「ama*zing」を第2のバッファ領域にコピーした後、バッファ領域内の「amai*zing」から「*」を除去し、単語「amazing」を得る。
次に、データ編集手段23は、「amazing」の区分数と発音記号を取得する為に、辞書データ253内の「amazing」を検索する。辞書データ253には、「amazing」の区分数と発音記号として、それぞれ「3」と「@meIZIN」が格納されているので、データ編集手段23はこれらを得る。
【0039】
次にデータ編集手段23は、この区分数と、単語がまたがって入力されているノートバーの数とを比較をする。この場合、「amazing」の区分数が「3」であるのに対し、ユーザは「amazing」を入力したノートバーの数は「4」であり、ノートバーの数の方が区分数よりも「1」だけ多い。
しかし、第2のバッファ領域には、「*」が1つ格納されており、これは、4個のノートバーのうち1個は、その前のノートバーの音を引き継ぐことを意味している。この場合、データ編集手段23は、ノートバーの数から「*」の数を引き算して、区分数と比較する。ここでは同数になるので、データ編集手段23は、処理を継続する。
【0040】
そして、データ編集手段23は、次のような処理を行う。まず、データ編集手段23は、バッファ領域内の「ama*zing」の先頭から順次音節を取り出していく。最初に「a」が取り出されるので、この音節に対応した発音記号「@」を、「amazing」の入力を行った4個のノートバーに対応した各ノートデータのうち、最初のノートデータに割り当てる。
次に、「ma」が取り出されるので、この取り出した音節に対応した発音記号「meI」を、2番目のノートデータに割り当てる。
次に、「*」が取り出されるので、直前の発音記号「meI」の引き伸ばしの為の、発音記号「I」を3番目のノートデータに割り当てる。
最後に、「zing」が取り出されるので、この取り出した音節に対応した発音記号「ZIN」を、4番目のノートデータに割り当てる。
以上のような処理により、図9のような歌唱スコアデータが得られる。
このように、本実施形態によれば、ユーザが単語を複数のノートバーにまたがって入力した場合、各ノートバーに対応した各ノートデータに、単語を構成する各音節が自動的に割り当てられ、歌唱スコアデータが生成される。よって、ユーザによる歌唱スコアデータの編集が容易になる。
【0041】
なお、本実施形態では、表記文字として英語アルファベットを用いる例を示したが、表記文字は辞書データにより発音記号に変換されるようになっていれば漢字や記号列であってもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による歌唱合成装置用データ入力インターフェースによれば、ユーザに正しい音節区切りの知識がなく、歌詞の入力を誤って行なわれても母音の数を正しく入力されれば、正しい発音記号が設定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による歌唱合成用データ入力インターフェースを実現するコンピュータの構成を示す図である。
【図2】本発明による歌唱合成用データ入力インターフェースの機能ブロック図を示す図である。
【図3】歌唱スコアデータの構成を示す図である。
【図4】辞書データの構成を示す図である。
【図5】ピアノロールの表示例を示す図である。
【図6】ピアノロールに歌詞を入力する具体例を示す図である。
【図7】歌唱スコアデータの構成を示す図である。
【図8】ピアノロールに歌詞を入力する具体例を示す図である。
【図9】歌唱スコアデータの構成を示す図である。
【符号の説明】
1・・・コンピュータシステム、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・操作部、15・・・HDD、16・・・ディスプレイ、17・・・データ入出力部、18・・・音源部、19・・・スピーカ、21・・・操作手段、22・・・外部データ入力手段、23・・・データ編集手段、24・・・表示手段、25・・・記憶手段。
Claims (7)
- 楽曲を構成する複数の音符に対応した複数のノートデータからなる歌唱スコアデータを記憶手段に記憶する記憶過程と、
前記記憶手段に記憶された複数の連続したノートデータに対応付けて、複数の表記文字を含む入力データを、入力装置を介して取得し、該入力データから単語を取得する単語取得過程と、
前記単語取得過程において取得された単語について、単語の発音態様を示す発音記号を取得する単語情報取得過程と、
前記単語取得過程において1の単語から得られた発音記号を各々1個の母音を含む音節に分け、各音節を、前記歌唱スコアデータにおける各ノートデータのうち前記単語が取得された入力データに対応付けられた複数の連続したノートデータに割り当てることにより、前記記憶手段に記憶された歌唱スコアデータを更新する歌唱スコアデータ更新過程とをコンピュータに実行させることを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。 - 請求項1記載の歌唱合成用データ入力プログラムにおいて、前記単語取得過程では、連続した2つの表記文字間を接続する表記文字接続記号を含んだ入力データを取得し、該入力データから前記表記文字接続記号を除去することにより単語を取得することを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。
- 請求項1記載の歌唱合成用データ入力プログラムにおいて、前記単語取得過程において取得した入力データに、母音を伸ばして発音することを意味する母音延長記号が入っていた場合、前記単語情報取得過程において取得した発音記号における該母音延長記号の直前の音節に対応する母音を引き伸ばして発音することを指示する情報を含めるように前記歌唱スコアデータを更新することを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。
- 請求項1記載の歌唱合成用データ入力プログラムにおいて、前記単語情報取得過程において、単語を構成する音節の数を表す区分情報を得て、
前記歌唱スコアデータ更新過程では、前記単語情報取得過程において取得した区分情報と、前記単語取得過程において取得された単語に対応するノートデータの数とを比較し、両者が一致しない場合は、その旨の情報を出力することを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。 - 請求項1記載の歌唱合成用データ入力プログラムにおいて、
前記ノートデータは、発音期間を指定する情報を含み、
前記歌唱スコアデータ更新過程においては、前記ノートデータに割り当てられた音節が所定の音節であり、該ノートデータが指定する発音音量または発音期間が所定時間以上である場合に、当該音節に対応する発音記号を他の発音記号に変更することを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。 - 請求項1記載の歌唱合成用データ入力プログラムにおいて、前記歌唱スコアデータ更新過程においてノートデータに割り当てられた音節が所定の音節である場合に、当該音節に対応する発音記号を、当該ノートデータの前後のノートデータに割り当てられた音節に基づいて修正することを特徴とする歌唱合成用データ入力プログラム。
- 楽曲を構成する複数の音符に対応した複数のノートデータからなる歌唱スコアデータを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された複数の連続したノートデータに対応付けて、複数の表記文字を含む入力データを、入力装置を介して取得し、該入力データから単語として取得する単語取得手段と、
前記単語取得手段において取得された単語について、単語の発音態様を示す発音記号を取得する単語情報取得手段と、
前記単語取得手段において1の単語から得られた発音記号を各々1個の母音を含む音節に分け、各音節を、前記歌唱スコアデータにおける各ノートデータのうち前記単語が取得された入力データに対応付けられた複数の連続したノートデータに割り当てることにより、前記記憶手段に記憶された歌唱スコアデータを更新する歌唱スコアデータ更新手段とを有することを特徴とする歌唱合成用データ入力装置。
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