JP2002182675A - 音声合成装置、ボーカルデータ生成装置および歌唱装置 - Google Patents

音声合成装置、ボーカルデータ生成装置および歌唱装置

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JP2002182675A
JP2002182675A JP2000376619A JP2000376619A JP2002182675A JP 2002182675 A JP2002182675 A JP 2002182675A JP 2000376619 A JP2000376619 A JP 2000376619A JP 2000376619 A JP2000376619 A JP 2000376619A JP 2002182675 A JP2002182675 A JP 2002182675A
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kana
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vocal
kanji
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JP2000376619A
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Hidenori Kenmochi
秀紀 劔持
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Yamaha Corp
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Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漢字仮名混じり文字データからなる歌詞をジ
ャンル等の変換態様に合わせた適切な仮名文字データに
読み替えた上で、この仮名文字データをメロディの音符
データに割り当てる。 【解決手段】 漢字仮名混じり文字データからなる歌詞
データを漢字仮名変換処理によって仮名文字データに変
換し、この仮名文字データを仮名割当処理によって、メ
ロディの音符データに割り当てる。漢字仮名混じり文字
データから仮名文字データに変換する際、予め記憶され
たジャンル情報にそれぞれ対応した辞書のうち、指定さ
れたジャンル情報に対応した辞書を選択し、この辞書に
基づいて漢字仮名混じり文字データを仮名文字データに
変換する。これにより、漢字をジャンルに対して適切な
読みで仮名に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、漢字仮名混じり文
字データからなるテキストを音声で発声させる音声合成
装置、或いはパソコンによるコンピュータ・ミュージッ
クに用いて好適なボーカルデータ生成装置および歌唱装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今のコンピュータ・ミュージックは、
その発達により業務用のカラオケ、テレビのCM、さら
にポップスの伴奏等、多くの分野に利用されており、そ
の演奏レベルはオーケストラや生バンドに近いレベルに
達している。コンピュータ・ミュージックは、DTM
(デスクトップミュージック)とも呼ばれている。この
DTMは、MIDI音源を備え、このMIDI音源を利
用して、ヒット曲を模倣したり、ユーザが制作者やアレ
ンジャーとなって、音色やメロディを変えて自分だけの
楽曲を作って演奏を楽しむことも可能になっている。さ
らに、DTMには、メロディパートに対して歌詞を割り
当てたボーカルデータや、DTM用の音声記号を用いて
バーチャルシンガ(架空の歌手)に歌詞を唄わせること
のできる音楽システムもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のDTMにお
いて、ボーカルデータを生成する方法としては、ユーザ
がパソコンのキーボード等を用いて歌詞を仮名文字を1
文字1文字入力し、この仮名文字をメロディパートの音
符に対してそれぞれ割り当てていた。このため、DTM
の使用に際して、ユーザにおける負担が大きなものとな
っていた。
【0004】また、音声記号を用いて歌詞を入力する方
法は、音声記号に対する知識、音声学に関する知識が必
要であり、その知識が備わっていないユーザが音声記号
を使いこなすことは困難である。
【0005】一方、ユーザが制作者となって、曲を制作
する場合を考えると、作曲と作詞のうち、どちらを先に
作るかはユーザの好みである。例えば、ユーザが先にワ
ードプロセッサアプリケーションを用いてパソコンで歌
詞を作成した場合、この歌詞は、通常漢字仮名混じり文
字データとしてパソコン等のメモリに記憶される。その
後、ユーザが作曲を終えて、この曲に予め作成した詩を
割り当てる場合、従来のDTMでは、漢字仮名混じり文
字データによって記憶された歌詞をそのまま音符データ
に割り当てることができない。このため、ユーザは、歌
詞を音符に割り当てるために、再度キーボード等を用い
て仮名文字で歌詞を入力し直す必要があり、非常に煩わ
しものとなっていた。
【0006】また、最初から仮名文字で歌詞を作成する
と、詩の微妙なニュアンスを表すことができず、創作意
欲を低減させてしまう可能性がある。
【0007】一方、漢字仮名混じり文字データからなる
テキストをバーチャルボイスで発声させる音声合成装置
も知られている。この音声合成装置は、一般的な漢字を
仮名に変換することができるものの、ジャンル毎に読み
が異なる漢字においては、当該ジャンルに対して適切で
ない読みにより発声していた。
【0008】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、本発明による第1の目的は、漢字仮名混じり
文字データからなるテキスト等をジャンル等の変換態様
に合わせた適切な読みで読ませることのできる音声合成
装置を提供することにある。
【0009】第2の目的は、漢字仮名混じり文字データ
からなる歌詞をジャンル等の変換態様に合わせた適切な
仮名文字データに読み替えた上で、この仮名文字データ
をメロディの音符データに割り当てることのできるボー
カルデータ生成装置および歌唱装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、予め複数の変換態様にそれ
ぞれ対応した辞書を記憶した辞書記憶手段と、前記各辞
書のうちユーザが指定した変換態様に対応する辞書を選
択する辞書選択手段と、前記辞書選択手段によって選択
された辞書に基づいて漢字仮名混じりデータを仮名文字
データに変換する漢字仮名変換手段と、前記漢字仮名変
換手段からの仮名文字データに基づいて音声を発声させ
る音声合成音源と、を具備したことを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、メロディおよび歌
詞に対応するボーカルデータを生成するボーカルデータ
生成装置であって、予め複数の変換態様にそれぞれ対応
した辞書を記憶した辞書記憶手段と、前記各辞書のうち
ユーザが指定した変換態様に対応する辞書を選択する辞
書選択手段と、前記辞書選択手段によって選択された辞
書に基づいて歌詞の漢字仮名混じりデータを仮名文字デ
ータに変換する漢字仮名変換手段と、前記仮名文字デー
タを前記メロディに対応する音符データに割り当てるこ
とによって、前記ボーカルデータを生成する仮名割当手
段と、を具備したことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載のボ
ーカルデータ生成装置において、前記各辞書は、変換態
様ジャンルとしての曲想、歌手の性別、或いは年齢に対
応付けて作成されていることを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載のボ
ーカルデータ生成装置において、前記ジャンルは、ポッ
プス、演歌、童謡、民謡、クラシック、ジャズであるこ
とを特徴としている。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項2記載のボ
ーカルデータ生成装置において、生成した前記ボーカル
データを記憶するボーカルデータ記憶手段を設けたこと
を特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項2記載のボ
ーカルデータ生成装置において、前記漢字仮名混じり文
字データまたは音符データを記憶するデータ記憶手段を
設け、前記仮名割当手段は、該データ記憶手段から漢字
仮名混じり文字データまたは音符データを順次読出し、
前記ボーカルデータを生成することを特徴としている。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項2記載のボ
ーカルデータ生成装置において、前記メロディの音符を
表示する音符表示画面および歌詞の漢字仮名混じり文字
を表示する歌詞表示画面を有する表示手段を設けたこと
を特徴としている。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項7記載のボ
ーカルデータ生成装置において、前記音符表示画面の所
定位置に、音符に割り当てられた仮名文字を表示する割
当文字表示部を設けたことを特徴としている。
【0018】請求項9記載の発明は、演奏に合わせてバ
ーチャルシンガに歌詞を歌唱させる歌唱装置であって、
予め複数の変換態様にそれぞれ対応した辞書を記憶した
辞書記憶手段と、前記各辞書のうちユーザが指定した変
換態様に対応する辞書を選択する辞書選択手段と、前記
辞書選択手段によって選択された辞書に基づいて歌詞の
漢字仮名混じりデータを仮名文字データに変換する漢字
仮名変換手段と、前記仮名文字データの各部分をそれぞ
れメロディパートのMIDI形式の音符データに割り当
てることによって、ボーカルデータを生成する仮名割当
手段と、演奏データを受けて該演奏データに対応した演
奏音データを生成するMIDI音源と、前記ボーカルデ
ータを受けて該ボーカルデータに対応した音声データを
生成する音声合成音源と、前記MIDI音源からの演奏
音データと、前記音声合成音源からの音声データとに基
づいて演奏に合わせてバーチャルシンガに歌唱させる音
発声手段と、を具備したことを特徴としている。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
歌唱装置において、前記ボーカルデータを記憶するボー
カルデータ記憶手段を設けたことを特徴としている。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項9記載の
歌唱装置において、前記メロディパートの音符を表示す
る音符表示画面および歌詞の漢字仮名混じり文字を表示
する歌詞表示画面を有する表示手段を設けたことを特徴
としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。
【0022】A.歌唱装置の構成 図1は、本発明による歌唱装置(以下、DTMという)
のシステム構成の一例を示す図である。このDTMシス
テムは、パソコン1と、トーンジェネレータ20と、ア
ンプを内蔵したスピーカ30と、MIDIキーボード4
0とによって大略構成されている。
【0023】パソコン1は、CPU11、RAM12、
ROM13およびハードディスク14(図2参照)を備
えたパソコン本体10と、このパソコン本体10からの
画像信号を受けて各種表示を行うモニタ15と、パソコ
ン本体10に歌詞、指令情報等の各種情報を入力するキ
ーボード16およびマウス17とを具備している。RO
M13は読み出し専用のプログラムメモリであり、CP
U11はROM13から読出した制御プログラムを実行
することにより、パソコン1を構成する各装置を制御す
るものである。RAM12は、CPU11が各種制御プ
ログラムを実行する際のワークエリア等として用いられ
る。
【0024】ハードディスク14は、演奏データ、歌詞
データおよび設定データ等が記憶されると共に、図6に
示す如く、JPOP辞書14a、演歌辞書14b、童謡
辞書14c…単漢字辞書14mおよび一般辞書14nが
記憶されるものである。この演奏データは、例えば曲を
構成する各楽器のパートデータに分かれ、これらのパー
トデータのうち、少なくとも一のデータがボーカルが歌
唱するためのメロディデータとなり、このメロディデー
タに歌詞を割り当てたものがボーカルデータとなる。以
下、本実施形態では、1つのボーカルデータを作成し、
このボーカルデータに基づいて一人のバーチャルシンガ
に歌唱させる場合について説明するが、2つのメロディ
データから2つのボーカルデータを作成して、二人のバ
ーチャルシンガによってデュエットさせたり、さらに3
以上のボーカルデータを作成して、3人以上のバーチャ
ルシンガによって合唱させてもよい。
【0025】トーンジェネレータ20は、図2に示すよ
うに、オーディオインターフェース21、MIDI音源
22および歌唱音源23とを有する。オーディオインタ
ーフェース21は、MIDIケーブル(図示せず)を介
してパソコン1のインターフェース(図示せず)と接続
され、トーンジェネレータ20をパソコン1に接続する
ものである。MIDI音源22は、演奏データを受けて
該演奏データに対応した演奏音データを生成するもので
ある。歌唱音源23は、声を構成するフォルマントを多
数作りだし、前記ボーカルデータを受けて該ボーカルデ
ータに対応した前記フォルマントを組み合わせることに
より、歌唱データを生成するものである。また、歌唱音
源23は、性別や年齢、音楽ジャンル、声の抑場、発音
時間、呼吸タイミング等のボーカル情報を細かく指定す
ることにより、バーチャルシンガによる発声を実現させ
るものである。このボーカル情報は、予めパソコン1の
メモリに入力しても、音声を再生する際に、新たに設定
しても、ボーカルデータに記憶するようにしてもよい。
スピーカ30は、MIDI音源22からの演奏音データ
と、歌唱音源23からの歌唱データとに基づいて演奏に
合わせてバーチャルシンガに歌唱させるものである。
【0026】MIDIキーボード40は、鍵盤を叩くこ
とにより、MIDI形式のデータを出力する装置であ
る。CPU11は、曲作成処理時等にこのMIDIキー
ボード40の鍵盤をユーザが叩くことにより、叩かれた
鍵盤の位置および長さから音符入力ウィンドウ15Aの
五線譜に音符を書き込むものである。
【0027】B.パソコン1の処理 次に、パソコン1のROM13に格納された制御プログ
ラムについて説明する。この制御プログラムは、演奏
データ生成処理、楽器音生成処理、ボーカルデータ
生成処理、演奏処理、表示処理等をCPU11に行
わせるものである。
【0028】ここで、前述した各処理の概略を説明す
る。 演奏データ生成処理:モニタ15上に表示された音符
入力ウィンドウの五線譜に、ユーザがキーボード16
(マウス17)或いはMIDIキーボード40を用いて
音符を書き込み、この音符をMIDI形式の演奏データ
としてハードディスク14に記憶させる。この際、演奏
データは、パート(例えば、楽器)毎に個々に記憶させ
る。 楽器音生成処理:ユーザが演奏データ生成処理によっ
て書き込んだ各パートデータに対して楽器(例えば、ド
ラム、ギター、エレクトーン等)の選択、さらにアレン
ジおよびエフェクト処理等を設定し、この設定状態が設
定データとしてハードディスク14に記憶される。 ボーカルデータ生成処理:メロディおよび歌詞に対応
するボーカルデータを生成し、このボーカルデータを演
奏データの一パートとしてハードディスク14に記憶す
る。 演奏処理:トーンジェネレータ20のMIDI音源2
2および歌唱音源23とを用いて、ボーカルデータを含
む演奏データによる演奏をスピーカ30から発生させ
る。 表示処理:モニタ15上に各種画面を表示させる。例
えば、この表示処理によりモニタ15上には、図11に
示すように、音符入力ウィンドウ15Aおよび歌詞入力
ダイヤログ15Bが表示される。図11の場合、音符入
力ウィンドウ15Aには、童謡「象さん」の1フレーズ
「象さん、象さんお鼻が長いのね」のメロディが音符列
として表示され、歌詞入力ダイヤログ15Bには歌詞が
表示されている。
【0029】これらの処理のうち、演奏データ生成処
理、楽器音生成処理、演奏処理、表示処理は、従
来からDTMで行われていた技術であり、その詳細説明
については省略するが、ボーカルデータ生成処理につ
いては、後に詳述するものとする。
【0030】C.ボーカルデータ生成処理 次に、前述したボーカルデータ生成処理について説明す
る。ROM13に格納されたボーカルデータ生成処理プ
ログラムは、図3に示すように、ハードディスク14に
記憶されたJPOP辞書14a、演歌辞書14b、童謡
辞書14c、…単漢字辞書14mおよび一般辞書14n
から形態素辞書14i(図6参照)を選択して構築する
形態素辞書設定処理と、形態素辞書14iに基づいて漢
字仮名混じり文字データによって表された歌詞を、仮名
文字データに変換する漢字仮名変換処理と、仮名文字デ
ータに変換した歌詞をメロディの音符データに割り当て
る仮名割当処理とを具備する。
【0031】ここで、漢字仮名変換処理は、一般に広く
知られている形態素解析が適用され、漢字仮名混じり文
字データを仮名文字データに変換する。形態素解析と
は、一般に文章から単語を認識する処理である。日本語
文章は英語文書と異なり、単語間にスペースがなく“分
かち書き”されていないため、単語の認識を容易に行う
ことが困難である。そこで、形態素解析においては、予
め記憶した形態素辞書に基づいて形態素解析を行って単
語単位に分割して品詞を判定する。
【0032】ボーカルデータ生成処理は、図4に示すフ
ローチャートのように、CPU11は、形態素辞書設定
処理(ステップS1)、漢字仮名変換処理(ステップS
2)さらに仮名割当処理(ステップS3)を行う。
【0033】C−1.形態素辞書設定処理 まず、図5および図6に基づいて形態素辞書設定処理に
ついて説明する。図5はこの処理を示すフローチャート
であり、図6はそのブロック図である。CPU11は、
ユーザがキーボード16等を操作して入力されたジャン
ル情報を読込む(ステップS11)。ここで、ジャンル
情報とは、変換態様のことであり、このジャンル情報に
対応付けて前記辞書が作成されている。例えば、「JP
OP」;JPOP辞書14a、「演歌」;演歌辞書14
b、「童謡」;童謡辞書14cといった具合である。次
に、CPU11は、読込まれたジャンル情報に対応した
辞書をハードディスク14に記憶された辞書から選択す
る(ステップS12)。例えば、読込まれたジャンル情
報が「演歌」の場合には演歌辞書14bが選択される。
CPU11は、選択された辞書に単漢字辞書14m、一
般辞書14nを合わせて形態素辞書14iに記憶し、こ
の形態素辞書14iをRAM12(或いはハードディス
ク14)に記憶する(ステップS13)。そして、CP
U11はこの形態素辞書設定処理を終了する。例えば、
この処理によって作成された形態素辞書14iの内容の
一部には、図6に示すように、「東京…とーきょー、横
浜…よこはま、黄昏…たそがれ、女…ひと、男…ひと、
契…きずな、未来…あした・・・」が、漢字文字データ
に対応した仮名文字データとして記憶されている。
【0034】C−2.漢字仮名変換処理 次に、漢字仮名変換処理について、図7を参照して説明
する。図7は漢字仮名変換処理を示すフローチャートで
ある。本実施形態においては、形態素解析に一般的に用
いられる最長一致法を適用した場合について例示する。
【0035】まず、CPU11は、RAM12の記憶エ
リアに設定されたLおよびN(N=Mmax)の初期化を
行う(ステップS21)。このLは文字の位置、Nは取
り出す文字の数、Mmaxは取り出される文字の最大数を
それぞれ示している。例えば、本実施形態では、L=
1、Mmax=5としている。CPU11は、ユーザがキ
ーボード16を用いて入力する漢字仮名混じり文字から
なる歌詞、或いは既に作詞してハードディスク14に記
憶された漢字仮名混じり文字からなる歌詞を読込み、R
AM12に記憶する(ステップS22)。CPU11
は、RAM12に読込んだ歌詞のうち、L=1から5個
分の文字を文字列Sとして読み出す(ステップS2
3)。
【0036】さらに、CPU11は、ハードディスク1
4に記憶された形態素辞書14i内に、この文字列Sが
存在しているか否かの検索を行う。文字列Sが形態素辞
書14i内に存在すると判定した場合には(ステップS
24;YES)、CPU11は、この文字列Sに対応し
た仮名文字データを形態素辞書14iから読み出し(ス
テップS25)、この仮名文字データをRAM12に記
憶する(ステップS26)。さらに、CPU11は、読
込まれた歌詞が全て仮名文字データに変換されたか否か
を判定し(ステップS27)、未だに変換されていない
歌詞が残っている場合には、ステップS29に移り、文
字位置LをL=L+N、N=Mmaxに設定し(ステップ
S29)。ステップS23以降の処理を繰り返す。そし
て、CPU11は、ステップS27で全て変換されたと
判定した場合には(ステップS27;YES)、この処
理を終了する。
【0037】一方、CPU11は、ステップS24にお
いて、5個分の文字列Sが形態素辞書14i内に存在し
ない場合には(ステップS24;NO)、ステップS2
5に移り、文字数Nを1個減らし、ステップS23以降
の処理を行う。そして、CPU11は、再び歌詞のう
ち、L=1から4個分の文字を文字列Sとして読み出し
(ステップS23)。形態素辞書14i内にこの文字列
Sが存在しているか否かを判定する。再び、文字列Sが
形態素辞書14i内に存在していない場合には(ステッ
プS24;NO)、ステップS25に移り、文字数Nを
1個減らし、ステップS23以降の処理を行う。この場
合、L=1から3個分の文字を文字列Sとして読み出し
(ステップS23)。形態素辞書14i内に、この文字
列Sが存在しているか否かを判定する。これを繰り返す
ことにより、文字列Sが形態素辞書14iに記憶された
辞書(例えば、演歌辞書14b)内に存在した場合、或
いは単漢字になった場合、または歌詞が仮名文字のみに
なった場合には、形態素辞書14i内に文字列Sが存在
することになって、ステップS24で“YES”と判定
されて、ステップS25以降の処理を行うことになる。
【0038】C−3.漢字仮名変換処理の具体例 次に、漢字仮名変換処理の具体例について、図8に基づ
いて説明する。この説明においては、ユーザが指定する
情報によって形態素辞書14iに記憶される辞書が演歌
辞書14bとした場合を例示する。
【0039】例えば、「あの女は行ってしまった」とい
う11文字の歌詞が読み込まれたとする。CPU11
は、始めに文字位置L=1、文字数N=5の初期化に従
って、文字列Sを「あの女は行」として(ステップS2
3)、この文字列Sが形態素辞書14i内に存在してい
るか否かを判定する(ステップS24)。この文字列S
は形態素辞書14i内には存在していないから(ステッ
プS24;NO)、文字数を順次減らし(ステップS3
0)、その都度形態素辞書14i内に文字列Sが存在し
ているか否かを判定する(ステップS24)。この文字
列の場合には、文字列Sが2文字の「あの」となった場
合に、形態素辞書14i内に存在している仮名であるた
め(ステップS24;YES)、「あの」の2文字をR
AM12に記憶する(ステップS26)。
【0040】次に、CPU11は、文字位置L=3、文
字数N=5に設定し(ステップS29)、同様の処理を
行う。文字位置L=3から始まる文字列Sは「女は行っ
て」であるから、この文字列Sが形態素辞書14i内に
存在しているか否かを判定する(ステップS24)。こ
の文字列Sは形態素辞書14i内には存在していないか
ら(ステップS24;NO)、文字数を順次減らし(ス
テップS30)、その都度形態素辞書14i内に文字列
Sが存在しているか否かを判定する(ステップS2
4)。この文字列の場合には、文字列Sが1文字の
「女」となった場合に、形態素辞書14iに記憶された
演歌辞書14b内に、「女」という言葉が存在している
ため(ステップS24;YES)、この演歌辞書14b
の「女・・・ひと」を読出し(ステップS25)、「ひ
と」の2文字をRAM12に記憶する(ステップS2
6)。
【0041】次に、CPU11は、文字位置L=4、文
字数N=5に設定し(ステップS29)、同様の処理を
行う。文字位置L=4から始まる文字列Sは「は行って
し」であるから、文字列Sが1文字の「は」となった場
合に、形態素辞書14i内に存在している仮名であるた
め(ステップS24;YES)、「は」の1文字をRA
M12に記憶する(ステップS26)。
【0042】さらに、CPU11は、文字位置L=5、
文字数N=5に設定し(ステップS29)、同様の処理
を行う。文字位置L=5から始まる文字列Sは「行って
しま」であるから、この文字列Sが形態素辞書14i内
に存在しているか否かを判定する(ステップS24)。
この文字列Sは形態素辞書14i内には存在していない
から(ステップS24;NO)、文字数を順次減らし
(ステップS30)、その都度形態素辞書14i内に文
字列Sが存在しているか否かを判定する(ステップS2
4)。この文字列の場合には、文字列Sが3文字の「行
って」となった場合に、形態素辞書14iに記憶された
一般辞書14n内に存在しているため(ステップS2
4;YES)、この演歌辞書14bの「行って・・・い
って」を読出し(ステップS25)、「いって」の3文
字をRAM12に記憶する(ステップS26)。
【0043】そして、CPU11は、「あの女は行って
しまった」という11文字の漢字仮名混じりデータから
なる歌詞について、漢字仮名変換処理を施すことによ
り、「あのひとはいってしまった」の12文字の仮名文
字データに変換する。
【0044】しかも、形態素辞書14iには、ユーザの
指定したジャンル情報に対応した辞書が記憶されている
ため、全ジャンル情報に対応した辞書を形態素辞書14
iに記憶した場合に比べて、その容量を小さくすること
ができる。このため、CPU11がステップS24で文
字列Sを形態素辞書14iから検索する場合には、その
処理速度を速めることができる。
【0045】C−4.仮名割当処理 次に、仮名割当処理について、図9に示すフローチャー
トを参照して説明する。CPU11は、メロディデータ
の1フレーズにおける音符データ数N1と、当該フレー
ズに対応した歌詞データの仮名文字データ数N2を算出
する(ステップS41、42)。CPU11は、この音
符データ数N1と仮名文字データ数N2とを比較し(ス
テップS43)、データ数が異なる場合(ステップS4
3;NO)には、さらに音符データ数N1>仮名文字デ
ータ数N2かを判定する(ステップS44)。そして、
音符データ数N1>仮名文字データ数N2(ステップS
44;YES)の場合には、1フレーズ内の音符データ
の数が仮名文字データの数よりも多いので、仮名文字デ
ータ数N2と音符データ数N1とを一致させるべく、歌
詞列を検索して最後の仮名文字データに含まれる母音を
追加する。例えば、最後の音節が「ね」であった場合に
は、「ね」の母音である「え」を追加して、仮名文字デ
ータ数N2に「1」を加算する(ステップS45)。一
方、音符データ数N1<仮名文字データ数N2(ステッ
プS44;NO)の場合には、1フレーズ内の音符デー
タの数が仮名文字データの数よりも少ないので、仮名文
字データ数N2と音符データ数N1とを一致させるべ
く、音符データを検索し、長い音符を二等分して、音符
データ数N1に「1」を加算する(ステップS46)。
CPU11は、このステップS43で「NO」と判定し
た場合には、音符データ数N1=仮名文字データ数N2
となるまでステップS44からステップS46までの処
理を繰り返し、ステップS43で「YES」と判定した
場合に、ステップS47に以降する。CPU11は、仮
名文字データを音符データの始めから順に割り当て(ス
テップS47)、歌詞割当動作を終了する(ステップS
48)。
【0046】仮名割当処理は、音符データ数と仮名文字
データ数とが異なる場合には、音符データ或いは仮名文
字データのうち少ない方のデータ数を増やしてデータ数
が等しくなった後に、割り当てを行っている。なお、こ
の仮名割当処理は、このように自動的に割り当てる方法
に限らず、例えば、音符データ数と仮名文字データ数と
が異なる場合、ユーザによる任意の設定を求め、ユーザ
の任意の設定によって半自動的に割り当てるようにして
もよい。
【0047】このように、本実施形態によるボーカルデ
ータ生成処理は、漢字仮名変換処理および仮名割当処理
によって、漢字仮名混じり文字データを仮名文字データ
に変換し、この仮名文字データを音符データに対応させ
ることによってボーカルデータを生成する。
【0048】D.ボーカルデータ生成処理の具体例 次に、ボーカルデータ生成処理の具体例について説明す
る。この具体例では、図10のフローチャートに基づ
き、曲の作成について説明する。この具体例では、予め
演奏データ生成処理によって生成された演奏データがパ
ート毎にハードディスク14に記憶されていると共に、
ユーザがパソコン1のワープロ機能等によって作成した
作詞データもハードディスク14に記憶されているもの
とする。
【0049】まず、ユーザがキーボード16或いはマウ
ス17によって所定の操作を行うことにより、CPU1
1が作動させてこの処理を開始する。CPU11は、表
示処理に対応した制御プログラムに従って、モニタ15
上に図11に示すような、五線譜を有する音符入力ウィ
ンドウ15Aを表示する(ステップS51)。この際、
既に作成された演奏データを用いるため、CPU11
は、ハードディスク14に記憶された演奏データのう
ち、メロディパートのデータを読出し、RAM12に記
憶させる。そして、CPU11は、RAM12に記憶さ
れたメロディデータのうち、1フレーズ分のデータを読
出し、音符入力ウィンドウ15Aに表示する。この具体
例では、図11に示すように、童謡「象さん」の第1フ
レーズが表示されることになる(ステップS52)。
【0050】次に、ユーザが歌詞をモニタ15上に表示
すべく、キーボード16或いはマウス17によって所定
の操作を行うことにより、CPU11は、表示処理に対
応した制御プログラムに従って、歌詞入力ダイヤログ1
5Bをモニタ15上に表示する(ステップS53)。こ
の際、既に作成された作詞データを用いるため、CPU
11は、ハードディスク14に記憶された歌詞データを
読出し、RAM12に記憶させる。そして、CPU11
は、RAM12に記憶された歌詞データのうち、1フレ
ーズ分に該当するデータを読出し、歌詞入力ダイヤログ
15Bに表示する。この具体例では、「象さん象さんお
鼻が長いのね」の漢字仮名混じり文字が表示されること
になる(ステップS54)。
【0051】ユーザは、表示された音符列と、歌詞とを
見比べ、割り当てたいフレーズが一致しているか否かを
判定し(ステップS55)、ユーザが一致していないと
判定した場合には、読出した歌詞が異なっているとし
て、ユーザは「キャンセル」を選択する(ステップS5
5;NO)。これによって、本処理を終了する。一方、
割り当てたいフレーズが一致していた場合(ステップS
55;YES)には、選択ボタン15A1の「割り当
て」を、マウス17のポインタでクリックする。これに
より、CPU11は、ROM13からボーカルデータ生
成処理のプログラムを読み出して、この処理を開始する
(ステップS56)。
【0052】このボーカルデータ生成処理は、前述した
処理により、「象さん 象さん お鼻が長いのね」に対
応した漢字仮名混じり文字データを、漢字仮名変換処理
によって仮名文字データに変換する。例えば、「象さ
ん」についても、「ぞうさん」、「ぞーさん」、「ぞお
さん」等の読があるが、形態素辞書14iに童謡辞書1
4cを記憶しているため、発音に忠実に「ぞおさん」或
いは「ぞーさん」の仮名文字データに変換されることに
なる。
【0053】次に、CPU11は、仮名割当処理(図4
参照)を実行する。このフレーズにおいては、音符デー
タ数N1「15」であり、仮名文字データ数N2「1
7」であるため、N1<N2となる。このため、CPU
11は、ステップS6の処理によって音符データ数N1
を「2」増やすべく処理を行う。即ち、図11の音符入
力ウィンドウ15Aを見ると、付点四分音符が3個ある
ため、始めから順に、2個の付点四分音符を四分音符+
八分音符に分けることにより、音符データ数N1を
「2」増やして「17」にする。この結果の音符列は、
図12のようになる。
【0054】そして、CPU11は、この仮名文字デー
タを音符データの始めから順に割り当てボーカルデータ
を生成する。この際、CPU11は、モニタ15上に、
図7に示すように、音符入力ウェインドウ15Aの歌詞
表示エリア15A1には「ぞおさんぞおさんおはながな
がいのね」が各音符に対応して表示させる(ステップS
57)。
【0055】その後、CPU11は、音符データと仮名
文字データとを合わせたボーカルデータを演奏データの
一パートとしてハードディスク14に記憶させる(ステ
ップS58)。そして、この処理をフレーズ毎に繰り返
し、1曲分の処理を行うことにより、メロディに歌詞を
同時に表すボーカルデータを生成する。
【0056】このように、本実施形態によるDTMシス
テムでは、ボーカルデータ生成処理を用いることによ
り、ユーザが漢字仮名混じり文字を仮名文字に置き換え
て入力することなく、メロディと歌詞を同時に表すボー
カルデータを生成するこができる。この結果、ボーカル
データの生成を容易に行うことが可能となる。
【0057】しかも、CPU11は、演奏処理を実行さ
せることにより、ハードディスク14に記憶されたボー
カルデータを含む演奏データを読出し、MIDI音源2
2および歌唱音源23によってスピーカ30から演奏に
合わせた歌詞をバーチャルシンガに唄わせることができ
る。
【0058】E.実施形態の効果 本実施形態では、ユーザがジャンル情報を指定すること
により、CPU11はジャンル情報に対応した辞書によ
り形態素辞書14iを設定し、この形態素辞書14iに
基づいて漢字仮名混じりデータからなる歌詞を仮名文字
データに変換するようにしている。これにより、ユーザ
がジャンル情報を指定するだけで、漢字仮名混じり文字
データを仮名文字データに変換する際、このジャンルに
対して適切にな正確に読み替えることが可能となり、バ
ーチャルシンガにジャンルに対応した適切な読みで歌唱
させることができる。しかも、ジャンルによって読みが
変わる場合、例えば、一般的に「女」は「おんな」と読
むところを、演歌辞書14bを形態素辞書14iに記憶
させることにより、「女」を「ひと」と読ませることが
可能となる。また、ジャンル情報毎に辞書を用意し、指
定された辞書によって形態素辞書14iを設定すること
により、この形態素辞書14iの容量が比較的小さくな
る。このため、CPU11が形態素辞書14i内にこの
文字列Sが存在するか否かの検索を行うときに費やされ
る時間を比較的短くでき、漢字仮名変換の処理を迅速に
行うことが可能となる。
【0059】さらに、本実施形態によるボーカルデータ
生成装置では、入力された漢字仮名混じり文字データを
仮名文字データに変換し、この仮名文字データを音符デ
ータに割り当ててボーカルデータを生成するので、ユー
ザが改めて歌詞を仮名文字で入力したり、最初から仮名
文字で作詞する必要がなくなり、ユーザのDTMに対す
る使い勝手および創作意欲を向上させることができる。
【0060】ユーザが歌詞を考えつつ、音符に割り当て
る場合であっても、歌詞入力ダイヤログ15Bに表示さ
れる文字を漢字仮名混じり文字で入力することが可能と
なり、漢字仮名混じり文字は仮名文字に対して読みやす
く、イメージを捉え易い。このため、ユーザは、メロデ
ィに対しての歌詞のイメージを逸脱することなく、歌詞
を作成することが可能となる。
【0061】F.変形例 (1)前記ボーカルデータ生成処理の具体例では、予め
演奏データおよび作詞データがハードディスク14に記
憶されたものとして述べたが、本発明はこれに限らず、
演奏データまたは歌詞データのうち、いずれか一方をハ
ードディスク14に記憶した場合、或いは両方のデータ
をキーボード16或いはMIDIキーボード40を用い
て新たに入力する場合であっても適用可能である。ま
た、演奏データは、インターネット等から配信を受けた
データであってもよく、この場合、演奏データのうちメ
ロディパートに対して、既成の歌詞或いはオリジナルの
歌詞を割り当て、ボーカル情報によって設定したバーチ
ャルシンガに歌唱させることも可能となる。
【0062】(2)前記実施形態では、ユーザによって
指定されるジャンル情報によって形態素辞書14iに記
憶される辞書を代表としてJPOP辞書、演歌辞書、童
謡辞書を記載したが、この他に、民謡辞書、クラシック
辞書、ジャズ辞書を備えるようにしてもよい。また、形
態素辞書14iをジャンル情報に対応したものとした
が、本発明はこれに限らず、変換態様は、曲想、歌手の
性別、年齢、曲のスタイル等、種々の情報でもよく、こ
の場合にはこれらの情報に対応した辞書を予め準備すれ
ばよい。また、予め記憶された変換態様に対応した辞書
を、ある漢字のときにはハミング、或いは無声音とする
辞書とした場合には、歌唱装置は、歌詞のある漢字の部
分をハミングさせたり、ある漢字の部分を抜いて発声さ
せたりすることも可能となる。例えば、童謡辞書14c
に「象→“*”(無声音)」としたものを記憶させた場
合には、DTMシステムでバーチャルシンガに「象さ
ん」を歌唱させた場合には、「**さん**さんおはな
がながいのね」と唄わせることが可能となる。このよう
に、本発明による歌唱装置では、辞書の設定の仕方によ
って、歌詞の読み間違いを低減するだけでなく、ゲーム
感覚の歌唱も可能となる。
【0063】(3)ボーカルデータ生成処理における漢
字仮名変換処理および仮名割当処理は、前記実施形態に
限らず、種々の処理によって行うようにしてもよい。
【0064】(4)前記実施形態では、歌唱装置をDT
Mに適用した場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、歌唱音が出力可能な電子楽器や音声応答装置、或
いはゲームマシンやカラオケなどのアミューズメント機
器などに用いてもよい。
【0065】(5)前記実施形態では、歌唱装置を例に
挙げて説明したが、テキスト音声合成装置にも適用する
ことも可能である。この場合、テキスト音声合成装置
は、漢字仮名混じりデータからなるテキストを仮名文字
データに変換する漢字仮名変換手段と、前記漢字仮名変
換手段からの仮名文字データに基づいて音声を発声させ
る音声合成音源とを具備する。そして、テキスト音声合
成装置は、例えば新聞用、Eメール用、作家用、年代
(老人、子供等)、方言等の変換態様にそれぞれ対応し
た辞書を複数備え、漢字仮名変換処理を行う際、ユーザ
が指定した情報に応じた辞書を形態素辞書に記憶する。
そして、テキスト音声合成装置は、漢字仮名変換手段に
より形態素辞書に基づいて漢字を仮名に適切に読み替え
た上で、音声合成音源によりバーチャルボイスに漢字の
読み間違いを低減した状態でテキストを朗読させる。他
の例として、情報毎に記憶された辞書には、作家に対応
した辞書、或いは本のジャンル(例えば、文学、人文科
学、社会科学、自然科学、教育、ノンフィクション等)
に対応した辞書がある。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による音声
合成装置では、漢字仮名混じり文字データからなるテキ
スト等をジャンル等の変換態様に合わせた適切な読みで
読ませることができる。
【0067】本発明によるボーカルデータ生成装置で
は、漢字仮名混じり文字データからなる歌詞をジャンル
等の変換態様に合わせた適切な仮名文字データに読み替
えた上で、この仮名文字データをメロディの音符データ
に割り当てることができる。また、バーチャルシンガに
歌詞を歌唱させる歌唱装置は、このボーカルデータに基
づいてユーザが指定したジャンルに対して適切な読みで
歌詞を唄わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態によるDTMの構成を示す
構成図である。
【図2】 同実施形態のDTMの電気的な構成を示すブ
ロック図である。
【図3】 同実施形態によるボーカルデータ生成処理の
流れを示す図である。
【図4】 同実施形態によるボーカルデータ生成処理を
示す流れ図である。
【図5】 同実施形態による形態素辞書設定処理を示す
流れ図である。
【図6】 同実施形態による形態素辞書設定処理を行う
ための構成を示すブロック図である。
【図7】 同実施形態による漢字仮名変換処理を示す流
れ図である。
【図8】 具体例による漢字仮名変換処理を示す図であ
る。
【図9】 同実施形態による仮名割当処理を示す流れ図
である。
【図10】 具体例による歌詞割当処理を示す流れ図で
ある。
【図11】 具体例によるモニタの表示画面を示す図で
ある。
【図12】 図11に続くモニタの表示画面を示す図で
ある。
【符号の説明】
1・・・パソコン 14・・・ハードディスク 14a・・・JPOP辞書 14b・・・演歌辞書 14c・・・童謡辞書 14m・・・単漢字辞書 14n・・・一般辞書 14i・・・形態素辞書 15・・・モニタ 16・・・キーボード 20・・・トーンジェネレータ 22・・・MIDI音源 23・・・歌唱音源 30・・・スピーカ 40・・・MIDIキーボード

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め複数の変換態様にそれぞれ対応した
    辞書を記憶した辞書記憶手段と、 前記各辞書のうちユーザが指定した変換態様に対応する
    辞書を選択する辞書選択手段と、 前記辞書選択手段によって選択された辞書に基づいて漢
    字仮名混じりデータを仮名文字データに変換する漢字仮
    名変換手段と、 前記漢字仮名変換手段からの仮名文字データに基づいて
    音声を発声させる音声合成音源と、を具備したことを特
    徴とする音声合成装置。
  2. 【請求項2】 メロディおよび歌詞に対応するボーカル
    データを生成するボーカルデータ生成装置であって、 予め複数の変換態様にそれぞれ対応した辞書を記憶した
    辞書記憶手段と、 前記各辞書のうちユーザが指定した変換態様に対応する
    辞書を選択する辞書選択手段と、 前記辞書選択手段によって選択された辞書に基づいて歌
    詞の漢字仮名混じりデータを仮名文字データに変換する
    漢字仮名変換手段と、 前記仮名文字データを前記メロディに対応する音符デー
    タに割り当てることによって、前記ボーカルデータを生
    成する仮名割当手段と、を具備したことを特徴とするボ
    ーカルデータ生成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のボーカルデータ生成装置
    において、 前記各辞書は、変換態様としてのジャンル、曲想、歌手
    の性別、或いは年齢に対応付けて作成されていることを
    特徴とするボーカルデータ生成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のボーカルデータ生成装置
    において、 前記ジャンルは、ポップス、演歌、童謡、民謡、クラシ
    ック、ジャズであることを特徴とするボーカルデータ生
    成装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のボーカルデータ生成装置
    において、 生成した前記ボーカルデータを記憶するボーカルデータ
    記憶手段を設けたことを特徴とするボーカルデータ生成
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のボーカルデータ生成装置
    において、 前記漢字仮名混じり文字データまたは音符データを記憶
    するデータ記憶手段を設け、 前記仮名割当手段は、該データ記憶手段から漢字仮名混
    じり文字データまたは音符データを順次読出し、前記ボ
    ーカルデータを生成することを特徴とするボーカルデー
    タ生成装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のボーカルデータ生成装置
    において、 前記メロディの音符を表示する音符表示画面および歌詞
    の漢字仮名混じり文字を表示する歌詞表示画面を有する
    表示手段を設けたことを特徴とするボーカルデータ生成
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のボーカルデータ生成装置
    において、 前記音符表示画面の所定位置に、音符に割り当てられた
    仮名文字を表示する割当文字表示部を設けたことを特徴
    とするボーカルデータ生成装置。
  9. 【請求項9】 演奏に合わせてバーチャルシンガに歌詞
    を歌唱させる歌唱装置であって、 予め複数の変換態様にそれぞれ対応した辞書を記憶した
    辞書記憶手段と、 前記各辞書のうちユーザが指定した変換態様に対応する
    辞書を選択する辞書選択手段と、 前記辞書選択手段によって選択された辞書に基づいて歌
    詞の漢字仮名混じりデータを仮名文字データに変換する
    漢字仮名変換手段と、 前記仮名文字データの各部分をそれぞれメロディパート
    のMIDI形式の音符データに割り当てることによっ
    て、ボーカルデータを生成する仮名割当手段と、 演奏データを受けて該演奏データに対応した演奏音デー
    タを生成するMIDI音源と、 前記ボーカルデータを受けて該ボーカルデータに対応し
    た音声データを生成する音声合成音源と、 前記MIDI音源からの演奏音データと、前記音声合成
    音源からの音声データとに基づいて演奏に合わせてバー
    チャルシンガに歌唱させる音発声手段と、を具備したこ
    とを特徴とする歌唱装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の歌唱装置において、 前記ボーカルデータを記憶するボーカルデータ記憶手段
    を設けたことを特徴とする歌唱装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の歌唱装置において、 前記メロディパートの音符を表示する音符表示画面およ
    び歌詞の漢字仮名混じり文字を表示する歌詞表示画面を
    有する表示手段を設けたことを特徴とする歌唱装置。
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