JP2004257670A - 熱機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明が解決しようとする課題は、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することである。
【解決手段】貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段2と、前記温水供給手段2からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段3とを備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段2と、前記温水供給手段2からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段3とを備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体を加熱して蒸気を発生させる熱機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の蒸気を発生させる熱機器は、たとえば缶体内に貯留した水をバーナ等の加熱手段により直接加熱して蒸発させる,いわゆる蒸気ボイラである。この場合、給水に含まれる不純物等が蒸気に混入することがある。そこで高圧力の蒸気と給水とを熱交換させて、低圧力の蒸気を発生させる,いわゆるリボイラがある。このリボイラにおいては、一次側の蒸気は、給水中の硬度成分を除去した軟水を給水して発生させ、二次側には純水を給水して蒸気を発生させることが多い。このとき、前記一次側蒸気を発生させるボイラの缶体内には、軟水中に含まれた不純物で蒸発しない蒸発残さ等が堆積するので、定期的に水処理が必要であり、維持管理作業が発生する(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、従来の温水供給手段は、暖房と給湯との2回路方式のものもあるが、貯留する温水の温度が低くて、この温水と熱交換しても蒸気を発生させることはできなかった。さらに、温水供給手段の変形例として温水の代わりに熱媒油を使用する熱媒ボイラもあるが、熱交換器の破損の場合二次側へ熱媒油が漏れるおそれがあり、用途が限定されていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−220801号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
さらに、請求項2に記載の発明は、貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を加温する温水発生手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明は、不純物の少ない蒸気の要求があるとき、たとえば空調用の加湿器,被滅菌物を滅菌する蒸気滅菌器,食品加工装置,調理器,反応釜等で使用する蒸気を供給する熱機器において好適に実施することができる。
【0009】
まず、第一の実施の形態について説明する。前記熱機器は、貯留した温水を加熱した状態で維持する温水供給手段と、たとえば純水を供給し、この純水を加熱して不純物の少ない蒸気,いわゆるクリーン蒸気を発生させる蒸気発生手段とを備えている。
【0010】
前記温水供給手段は、温水を加熱する加熱手段,たとえばバーナ,ヒータ等と、前記温水供給手段内の温水を加圧する加圧手段と、温水を前記蒸気発生手段へ循環させる第一循環手段とを備えている。
【0011】
前記蒸気発生手段は、温水と熱交換して蒸気を発生させる第一熱交換器と、この第一熱交換器へ水を供給する第一給水手段とを備えている。
【0012】
このような構成の前記熱機器の作用について説明する。まず、前記温水供給手段は、前記加圧手段を作動させた状態で前記加熱手段を作動させる。すると、貯留された温水は、100℃以上になっても蒸発せず,いわゆる熱水の状態で貯留され、たとえば150℃の熱水となる。つぎに、前記熱機器は、この熱水を前記第一熱交換器の一次側へ前記第一循環手段を作動させて循環させる。そして、前記第一給水手段により、前記第一熱交換器の二次側へ水,たとえば純水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により純水は蒸発して蒸気となる。したがって、前記熱機器は、前記蒸気発生手段から蒸気を取り出すことができる。
【0013】
これにより、前記熱機器は、従来の熱媒油ではなく、安全な温水から蒸気を取り出すことができるので、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を負荷側へ供給することができる。また、前記第一熱交換器の一次側は、温水供給手段であり、従来の蒸気ボイラではないので、維持管理が簡便,すなわち容易である。
【0014】
つぎに、第二の実施の形態について説明する。この第二の実施の形態は、前記第一の実施の形態の変形例であり、前記蒸気発生手段に追加して温水発生手段を備えたものである。
【0015】
この第二の実施の形態における前記熱機器は、温水を前記温水発生手段へ循環させる第二循環手段を備えている。前記温水発生手段は、温水と熱交換して温水を発生させる第二熱交換器と、この第二熱交換器へ水を供給する第二給水手段とを備えている。
【0016】
このような構成の前記熱機器の作用について説明する。まず、前記温水供給手段は、前記第一の実施の形態と同様、150℃の熱水を貯留する。つぎに、前記熱機器は、前記第一の実施の形態と同様、蒸気を発生させる。つぎに、前記熱機器は、熱水を前記第二熱交換器の一次側へ前記第二循環手段を作動させて循環させる。そして、前記第二給水手段により、前記第二熱交換器の二次側へ水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により水は温水となる。したがって、前記熱機器は、前記蒸気発生手段から蒸気を取り出すとともに、前記温水発生手段から適度な温度の温水を取り出すことができる。
【0017】
これにより、前記熱機器は、安全な温水から蒸気を取り出し、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を負荷側へ供給することができるとともに、温水も供給することができる。
【0018】
以上のように、これらの実施の形態によれば、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することができる。
【実施例】
以下、この発明の具体的な実施例について、図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る熱機器1の概略構成を示す説明図である。
【0019】
図1において、前記熱機器1は、貯留した温水を加熱した状態で維持する温水供給手段である温水ボイラ2と、純水を供給し、この純水を加熱して不純物の少ないクリーン蒸気を発生させる蒸気発生手段3と、水を加温する温水発生手段4と、この熱機器1を制御する制御器5とを備えている。
【0020】
前記温水ボイラ2は、温水を貯留する缶体6と、温水を加熱する加熱手段であるバーナ(図示省略)と、前記温水ボイラ2内へ補給水を供給する補給水タンク7と、前記缶体6内の温水を加圧する加圧ポンプ8と、温水を前記蒸気発生手段3へ循環させる第一循環ポンプ9と、温水を前記温水発生手段4へ循環させる第二循環ポンプ10とを備えている。
【0021】
前記補給水タンク7は、内部に水位制御するボールタップ11を備えており、このボールタップ11は、補給水ライン12と接続されている。前記補給水タンク7と前記缶体6とは、加圧ライン13で接続されており、この加圧ライン13には、前記加圧ポンプ8と第一逆止弁14が設けられている。
【0022】
ここにおいて、前記補給水タンク7を前記缶体6の上方位置に設けることにより、その水頭圧により前記缶体6内の温水を加圧し、前記加圧ポンプ8を省略することも実施に応じ、好適である。
【0023】
前記第一循環ポンプ9は、前記缶体6の下部(符号省略)と前記蒸気発生手段3とを接続している第一循環ライン15に設けられている。前記第二循環ポンプ10は、前記缶体6の下部(符号省略)と前記温水発生手段4とを接続している第二循環ライン16に設けられている。
【0024】
前記蒸気発生手段3は、温水と熱交換して蒸気を発生させる第一熱交換器17と、この第一熱交換器17へ純水を供給する第一給水ポンプ18と、発生させた蒸気の気水分離を行うセパレーター19とを備えている。
【0025】
前記第一熱交換器17は、前記第一循環ライン15と接続されており、この第一循環ライン15から流入する熱水を前記缶体6へ戻す第一戻しライン20と接続されている。前記第一熱交換器17は、この内部に熱交換手段である第一コイル21を備えており、この第一コイル21は、純水供給ライン22と接続されている。この純水供給ライン22には、前記第一給水ポンプ18と第二逆止弁23とが設けられている。そして、前記第一コイル21の出口側は、接続ライン24を介して前記セパレーター19と接続されている。
【0026】
前記セパレーター19は、前記接続ライン24から流入する加熱された純水を気水分離して、分離した蒸気を蒸気ライン25へ送気し、分離された水を前記第一給水ポンプ18の上流側のタンク(図示省略)と接続している移送ライン26へ移送するように構成されている。
【0027】
前記温水発生手段4は、温水と熱交換して温水を発生させる第二熱交換器27と、この第二熱交換器27へ水を供給する第二給水ポンプ28とを備えている。
【0028】
前記第二熱交換器27は、前記第二循環ライン16と接続されており、この第二循環ライン16から流入する熱水を前記缶体6へ戻す第二戻しライン29と接続されている。前記第二熱交換器27は、この内部に熱交換手段である第二コイル30を備えており、この第二コイル30は、水供給ライン31と接続されている。この水供給ライン31には、前記第二給水ポンプ28と第三逆止弁32とが設けられている。そして、前記第二コイル30の出口側は、温水ライン33と接続されている。
【0029】
ここにおいて、前記第二コイル30は、実施に応じ、コイル形式でなく、シェルアンドチューブ形式の熱交換方式とすることも好適である。
【0030】
前記制御器5は、前記温水ボイラ2,前記加圧ポンプ8,前記第一循環ポンプ9,前記第二循環ポンプ10,前記第一給水ポンプ18および前記第二給水ポンプ28とそれぞれ回線(符号省略)を介して接続されている。前記制御器5は、前記温水ボイラ2および前記各ポンプ8,9,10,18,28の作動を制御するように構成されている。
【0031】
このような構成の前記熱機器1の作用について説明する。まず、前記温水ボイラ2は、前記缶体6内に前記補給水タンク7から水を導入し、前記加圧ポンプ8を作動させた状態で前記バーナを作動させる。すると、貯留された温水は、100℃以上になっても蒸発せず,いわゆる熱水の状態で貯留され、たとえば150℃の熱水となる。この場合、図示は省略するが、前記缶体6に設けた温度センサにより所定の温度範囲となるように前記バーナの作動を制御する。
【0032】
つぎに、前記熱機器1は、この熱水を前記第一熱交換器17の一次側へ前記第一循環ポンプ9を作動させて循環させる。そして、前記第一給水ポンプ18により、前記第一熱交換器17の二次側へ純水を給水すると、純水は、前記熱水の保有する熱量により前記第一コイル21を介して加熱され、前記セパレーター19内へ導入される。この加熱された純水は、前記セパレーター19内で気水分離される。そして、前記熱機器1は、分離された蒸気を前記蒸気ライン25から取り出し負荷側(図示省略)へ供給する。この場合、前記蒸気供給手段3は、前記セパレーター19に設けた圧力センサ(図示省略)により蒸気圧力を検出し、その検出圧力に基づいて、前記第一給水ポンプ18の作動を制御することによりあるいは、前記第一循環ポンプ9の作動を制御することにより、発生する蒸気の圧力を調節することができる。ここにおいて、前記熱機器1から前記負荷側へ供給する蒸気の圧力調節は、減圧弁等(図示省略)により調節することも実施に応じ、好適である。
【0033】
つぎに、前記熱機器1は、熱水を前記第二熱交換器27の一次側へ前記第二循環ポンプ10を作動させて循環させる。そして、前記第二給水ポンプ28により、前記第二熱交換器27の二次側へ水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により前記第二コイル30を介して水は温水となり、前記温水ライン33から取り出すことができる。そして、前記温水発生手段4は、前記温水ライン33に設けた温度センサ(図示省略)により温水温度を検出し、その検出温度に基づいて、前記第二循環ポンプ10の作動を制御することにより、発生する温水の温度を調節することができる。
【0034】
したがって、前記熱機器1は、前記蒸気発生手段3から蒸気を取り出すとともに、前記温水発生手段4から適度な温度の温水を取り出すことができる。これにより、前記熱機器1は、従来の熱媒油ではなく、安全な温水から蒸気を取り出すことができるので、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を前記負荷側へ供給することができる。また、前記温水ボイラ2は、従来の蒸気ボイラではないので、維持管理が簡便,すなわち容易である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、この実施例によれば、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る熱機器の実施例の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2 温水ボイラ(温水供給手段)
3 蒸気発生手段
4 温水発生手段
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体を加熱して蒸気を発生させる熱機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の蒸気を発生させる熱機器は、たとえば缶体内に貯留した水をバーナ等の加熱手段により直接加熱して蒸発させる,いわゆる蒸気ボイラである。この場合、給水に含まれる不純物等が蒸気に混入することがある。そこで高圧力の蒸気と給水とを熱交換させて、低圧力の蒸気を発生させる,いわゆるリボイラがある。このリボイラにおいては、一次側の蒸気は、給水中の硬度成分を除去した軟水を給水して発生させ、二次側には純水を給水して蒸気を発生させることが多い。このとき、前記一次側蒸気を発生させるボイラの缶体内には、軟水中に含まれた不純物で蒸発しない蒸発残さ等が堆積するので、定期的に水処理が必要であり、維持管理作業が発生する(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、従来の温水供給手段は、暖房と給湯との2回路方式のものもあるが、貯留する温水の温度が低くて、この温水と熱交換しても蒸気を発生させることはできなかった。さらに、温水供給手段の変形例として温水の代わりに熱媒油を使用する熱媒ボイラもあるが、熱交換器の破損の場合二次側へ熱媒油が漏れるおそれがあり、用途が限定されていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−220801号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】
さらに、請求項2に記載の発明は、貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段と、前記温水供給手段からの温水と熱交換し水を加温する温水発生手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明は、不純物の少ない蒸気の要求があるとき、たとえば空調用の加湿器,被滅菌物を滅菌する蒸気滅菌器,食品加工装置,調理器,反応釜等で使用する蒸気を供給する熱機器において好適に実施することができる。
【0009】
まず、第一の実施の形態について説明する。前記熱機器は、貯留した温水を加熱した状態で維持する温水供給手段と、たとえば純水を供給し、この純水を加熱して不純物の少ない蒸気,いわゆるクリーン蒸気を発生させる蒸気発生手段とを備えている。
【0010】
前記温水供給手段は、温水を加熱する加熱手段,たとえばバーナ,ヒータ等と、前記温水供給手段内の温水を加圧する加圧手段と、温水を前記蒸気発生手段へ循環させる第一循環手段とを備えている。
【0011】
前記蒸気発生手段は、温水と熱交換して蒸気を発生させる第一熱交換器と、この第一熱交換器へ水を供給する第一給水手段とを備えている。
【0012】
このような構成の前記熱機器の作用について説明する。まず、前記温水供給手段は、前記加圧手段を作動させた状態で前記加熱手段を作動させる。すると、貯留された温水は、100℃以上になっても蒸発せず,いわゆる熱水の状態で貯留され、たとえば150℃の熱水となる。つぎに、前記熱機器は、この熱水を前記第一熱交換器の一次側へ前記第一循環手段を作動させて循環させる。そして、前記第一給水手段により、前記第一熱交換器の二次側へ水,たとえば純水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により純水は蒸発して蒸気となる。したがって、前記熱機器は、前記蒸気発生手段から蒸気を取り出すことができる。
【0013】
これにより、前記熱機器は、従来の熱媒油ではなく、安全な温水から蒸気を取り出すことができるので、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を負荷側へ供給することができる。また、前記第一熱交換器の一次側は、温水供給手段であり、従来の蒸気ボイラではないので、維持管理が簡便,すなわち容易である。
【0014】
つぎに、第二の実施の形態について説明する。この第二の実施の形態は、前記第一の実施の形態の変形例であり、前記蒸気発生手段に追加して温水発生手段を備えたものである。
【0015】
この第二の実施の形態における前記熱機器は、温水を前記温水発生手段へ循環させる第二循環手段を備えている。前記温水発生手段は、温水と熱交換して温水を発生させる第二熱交換器と、この第二熱交換器へ水を供給する第二給水手段とを備えている。
【0016】
このような構成の前記熱機器の作用について説明する。まず、前記温水供給手段は、前記第一の実施の形態と同様、150℃の熱水を貯留する。つぎに、前記熱機器は、前記第一の実施の形態と同様、蒸気を発生させる。つぎに、前記熱機器は、熱水を前記第二熱交換器の一次側へ前記第二循環手段を作動させて循環させる。そして、前記第二給水手段により、前記第二熱交換器の二次側へ水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により水は温水となる。したがって、前記熱機器は、前記蒸気発生手段から蒸気を取り出すとともに、前記温水発生手段から適度な温度の温水を取り出すことができる。
【0017】
これにより、前記熱機器は、安全な温水から蒸気を取り出し、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を負荷側へ供給することができるとともに、温水も供給することができる。
【0018】
以上のように、これらの実施の形態によれば、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することができる。
【実施例】
以下、この発明の具体的な実施例について、図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る熱機器1の概略構成を示す説明図である。
【0019】
図1において、前記熱機器1は、貯留した温水を加熱した状態で維持する温水供給手段である温水ボイラ2と、純水を供給し、この純水を加熱して不純物の少ないクリーン蒸気を発生させる蒸気発生手段3と、水を加温する温水発生手段4と、この熱機器1を制御する制御器5とを備えている。
【0020】
前記温水ボイラ2は、温水を貯留する缶体6と、温水を加熱する加熱手段であるバーナ(図示省略)と、前記温水ボイラ2内へ補給水を供給する補給水タンク7と、前記缶体6内の温水を加圧する加圧ポンプ8と、温水を前記蒸気発生手段3へ循環させる第一循環ポンプ9と、温水を前記温水発生手段4へ循環させる第二循環ポンプ10とを備えている。
【0021】
前記補給水タンク7は、内部に水位制御するボールタップ11を備えており、このボールタップ11は、補給水ライン12と接続されている。前記補給水タンク7と前記缶体6とは、加圧ライン13で接続されており、この加圧ライン13には、前記加圧ポンプ8と第一逆止弁14が設けられている。
【0022】
ここにおいて、前記補給水タンク7を前記缶体6の上方位置に設けることにより、その水頭圧により前記缶体6内の温水を加圧し、前記加圧ポンプ8を省略することも実施に応じ、好適である。
【0023】
前記第一循環ポンプ9は、前記缶体6の下部(符号省略)と前記蒸気発生手段3とを接続している第一循環ライン15に設けられている。前記第二循環ポンプ10は、前記缶体6の下部(符号省略)と前記温水発生手段4とを接続している第二循環ライン16に設けられている。
【0024】
前記蒸気発生手段3は、温水と熱交換して蒸気を発生させる第一熱交換器17と、この第一熱交換器17へ純水を供給する第一給水ポンプ18と、発生させた蒸気の気水分離を行うセパレーター19とを備えている。
【0025】
前記第一熱交換器17は、前記第一循環ライン15と接続されており、この第一循環ライン15から流入する熱水を前記缶体6へ戻す第一戻しライン20と接続されている。前記第一熱交換器17は、この内部に熱交換手段である第一コイル21を備えており、この第一コイル21は、純水供給ライン22と接続されている。この純水供給ライン22には、前記第一給水ポンプ18と第二逆止弁23とが設けられている。そして、前記第一コイル21の出口側は、接続ライン24を介して前記セパレーター19と接続されている。
【0026】
前記セパレーター19は、前記接続ライン24から流入する加熱された純水を気水分離して、分離した蒸気を蒸気ライン25へ送気し、分離された水を前記第一給水ポンプ18の上流側のタンク(図示省略)と接続している移送ライン26へ移送するように構成されている。
【0027】
前記温水発生手段4は、温水と熱交換して温水を発生させる第二熱交換器27と、この第二熱交換器27へ水を供給する第二給水ポンプ28とを備えている。
【0028】
前記第二熱交換器27は、前記第二循環ライン16と接続されており、この第二循環ライン16から流入する熱水を前記缶体6へ戻す第二戻しライン29と接続されている。前記第二熱交換器27は、この内部に熱交換手段である第二コイル30を備えており、この第二コイル30は、水供給ライン31と接続されている。この水供給ライン31には、前記第二給水ポンプ28と第三逆止弁32とが設けられている。そして、前記第二コイル30の出口側は、温水ライン33と接続されている。
【0029】
ここにおいて、前記第二コイル30は、実施に応じ、コイル形式でなく、シェルアンドチューブ形式の熱交換方式とすることも好適である。
【0030】
前記制御器5は、前記温水ボイラ2,前記加圧ポンプ8,前記第一循環ポンプ9,前記第二循環ポンプ10,前記第一給水ポンプ18および前記第二給水ポンプ28とそれぞれ回線(符号省略)を介して接続されている。前記制御器5は、前記温水ボイラ2および前記各ポンプ8,9,10,18,28の作動を制御するように構成されている。
【0031】
このような構成の前記熱機器1の作用について説明する。まず、前記温水ボイラ2は、前記缶体6内に前記補給水タンク7から水を導入し、前記加圧ポンプ8を作動させた状態で前記バーナを作動させる。すると、貯留された温水は、100℃以上になっても蒸発せず,いわゆる熱水の状態で貯留され、たとえば150℃の熱水となる。この場合、図示は省略するが、前記缶体6に設けた温度センサにより所定の温度範囲となるように前記バーナの作動を制御する。
【0032】
つぎに、前記熱機器1は、この熱水を前記第一熱交換器17の一次側へ前記第一循環ポンプ9を作動させて循環させる。そして、前記第一給水ポンプ18により、前記第一熱交換器17の二次側へ純水を給水すると、純水は、前記熱水の保有する熱量により前記第一コイル21を介して加熱され、前記セパレーター19内へ導入される。この加熱された純水は、前記セパレーター19内で気水分離される。そして、前記熱機器1は、分離された蒸気を前記蒸気ライン25から取り出し負荷側(図示省略)へ供給する。この場合、前記蒸気供給手段3は、前記セパレーター19に設けた圧力センサ(図示省略)により蒸気圧力を検出し、その検出圧力に基づいて、前記第一給水ポンプ18の作動を制御することによりあるいは、前記第一循環ポンプ9の作動を制御することにより、発生する蒸気の圧力を調節することができる。ここにおいて、前記熱機器1から前記負荷側へ供給する蒸気の圧力調節は、減圧弁等(図示省略)により調節することも実施に応じ、好適である。
【0033】
つぎに、前記熱機器1は、熱水を前記第二熱交換器27の一次側へ前記第二循環ポンプ10を作動させて循環させる。そして、前記第二給水ポンプ28により、前記第二熱交換器27の二次側へ水を給水すると、前記熱水の保有する熱量により前記第二コイル30を介して水は温水となり、前記温水ライン33から取り出すことができる。そして、前記温水発生手段4は、前記温水ライン33に設けた温度センサ(図示省略)により温水温度を検出し、その検出温度に基づいて、前記第二循環ポンプ10の作動を制御することにより、発生する温水の温度を調節することができる。
【0034】
したがって、前記熱機器1は、前記蒸気発生手段3から蒸気を取り出すとともに、前記温水発生手段4から適度な温度の温水を取り出すことができる。これにより、前記熱機器1は、従来の熱媒油ではなく、安全な温水から蒸気を取り出すことができるので、不純物も少なく,いわゆる安全な蒸気を前記負荷側へ供給することができる。また、前記温水ボイラ2は、従来の蒸気ボイラではないので、維持管理が簡便,すなわち容易である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、この実施例によれば、維持管理が容易でかつ安全な蒸気を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る熱機器の実施例の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2 温水ボイラ(温水供給手段)
3 蒸気発生手段
4 温水発生手段
Claims (2)
- 貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段2と、前記温水供給手段2からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段3とを備えたことを特徴とする熱機器。
- 貯留する温水を100℃を越える温度に維持する温水供給手段2と、前記温水供給手段2からの温水と熱交換し水を蒸発させる蒸気発生手段3と、前記温水供給手段2からの温水と熱交換し水を加温する温水発生手段4とを備えたことを特徴とする熱機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003050203A JP2004257670A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 熱機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003050203A JP2004257670A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 熱機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004257670A true JP2004257670A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33115678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003050203A Pending JP2004257670A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 熱機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004257670A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015215099A (ja) * | 2014-05-08 | 2015-12-03 | アクトファイブ株式会社 | 流体加熱装置 |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003050203A patent/JP2004257670A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015215099A (ja) * | 2014-05-08 | 2015-12-03 | アクトファイブ株式会社 | 流体加熱装置 |
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