JP2004257227A - 鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材及びその取付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄筋コンクリート梁の型枠内面にボイド管を挿入して取付けるのは多大な手間を要する作業で特に大口径の場合困難を極めていた。鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内面でも正確に位置決めして容易に取付け可能で、作業現場への運搬が容易で且つ再利用可能な貫通孔形成枠材を提供することにある。
【解決手段】 鉄筋コンクリート梁の型枠内面に固定可能な一対の段付短管と、円周方向には屈曲し易く軸方向には屈曲し難いスリーブ材とから成り、前記一対の段付短管の小径部にスリーブ材引出し用間隙を設けた、鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。及び、前記スリーブ材を丸めて所定の内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で型枠内面に固定された段付短管に挿入してから引出すことにより、引出されたスリーブ材を自動的に段付短管の小径部に巻付ける、貫通孔形成枠材の取付け方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 鉄筋コンクリート梁の型枠内面に固定可能な一対の段付短管と、円周方向には屈曲し易く軸方向には屈曲し難いスリーブ材とから成り、前記一対の段付短管の小径部にスリーブ材引出し用間隙を設けた、鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。及び、前記スリーブ材を丸めて所定の内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で型枠内面に固定された段付短管に挿入してから引出すことにより、引出されたスリーブ材を自動的に段付短管の小径部に巻付ける、貫通孔形成枠材の取付け方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、鉄筋コンクリート構造物中に電気、水道、排気管等の配管用貫通孔を形成するために用いる鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材及びその取付け方法に関し、詳しくは、鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内面でも正確に位置決めして容易に取付け可能で、作業現場への運搬が容易で且つ再利用可能な貫通孔形成枠材及びその貫通孔形成枠材を型枠内面に取付ける方法に関する。
従来は、鉄筋の配設されたコンクリート梁の型枠内に排気管等を配設するための貫通孔を形成する際に、比較的強固な円筒状の紙製ボイド管等が用いられている。
紙製ボイド管の直径が75mm以下であれば比較的問題ないが、紙製ボイド管の直径が100mm以上となると、型枠内の鉄筋が邪魔になってそのままでは挿入できなくなる。そこで紙製ボイド管を一旦扁平状に押しつぶして型枠内に挿入し、型枠内で真円状に戻して所定位置に釘を斜めに打込んで固定していた。この紙製ボイド管を所定位置に釘を斜めに打込んで固定する作業は、型枠内の鉄筋が邪魔になって極めて難工事であった。しかも、この紙製ボイド管は一旦扁平状に押しつぶされているので、生コンクリートを流し込むと容易に変形する問題があった。
その外にも、紙製ボイド管は円筒形状のため、開口直径に合わせた数種類の紙製ボイド管を用意して施工現場に搬入する必要があり、嵩張るために足元の不安定な作業現場に於いての運搬時には大変な不便をきたす問題や、紙製のボイド管を用いた場合コンクリート硬化後取外す際、コンクリートとボイド管が密着して取外すのに手間を要することや、取外したボイド管は変形がひどく再使用不可能であり、産業廃棄物となる等の問題があった。
特開平10−245986号公報(コンクリート梁用貫通枠材)には、コンクリート梁用の仮枠の左右にキャップ状支持部材が対向状態でビス止めされ、丸めた際に突き合される両端縁を固定する手段を有したシート状枠材本体を丸めて挿入して、上記キャップ状支持部材外周面に沿って巻き付けて筒状とし、前記固定手段によって閉じ合わせることが開示されている。しかしながら、鉄筋が張り巡らされた狭窄した型枠内では鉄筋が邪魔になって、シート状枠材本体をキャップ状支持部材外周面に沿って巻き付けて固定手段によって閉じ合わせる作業が難しく手間がかかるという問題がある。
また、特許第3335336号公報(コンクリート構築物における配管用孔の形成方法と配管用孔形成用具)には、梁枠の幕板に一対のベースを取付けた後鉄筋を組み、弾性を有する薄板を丸めて固縛したパイプを梁枠内に挿入して固縛を解き、その内面に前記一対のベースとスペーサーを収容した後、再び固縛することが開示されている。しかしながら、この場合も前記の場合と同様に鉄筋が張り巡らされた狭窄した型枠内では鉄筋が邪魔になって、固縛を解き、その内面に一対のベースとスペーサーを収容した後、再び固縛する作業が難しく手間がかかるという問題がある。
特開平10−245986号公報、第1頁 特許第3335336号公報、第1頁
本発明は、以上の如き問題を解決するためになされたもので、鉄筋が張り巡らされた狭窄した型枠内でも短時間で容易に挿入取付けが可能で、また一種類のスリーブ材で複数個の開口径に適合させることができ、また再使用可能なため産業廃棄物量を減少させることができる、鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材及びその貫通孔形成枠材を型枠内面に取付ける方法を提供することにある。
本発明の鉄筋コンクリート梁に配管用貫通孔を形成するための枠材は、鉄筋コンクリート梁型枠内面の貫通孔形成部に固定するための複数の釘穴を設けた一対の段付短管と、この段付短管の小径部外周に巻き付け可能な、円周方向には屈曲し易く軸方向には屈曲し難いスリーブ材とから成り、前記一対の段付短管にはスリーブ材を小さく丸めた状態で挿入可能な、小径部から大径部に至る空洞部とその小径部にはスリーブ材引出し間隙を設けるとともに、前記スリーブ材は円周方向の幅が前記段付短管の小径部外周以上で、その軸方向の長さが型枠内面に対峙して取付けられた一対の段付短管の段付部間隔よりも若干短いことを特徴とする鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材である。
上記のスリーブ材は円周方向には屈曲し易い略平面状なので、小さく丸めることができ、鉄筋が張り巡らされた狭窄した型枠内に容易に挿入可能となる。更に、軸方向には屈曲し難いので、生コンクリートを流し込んでも変形し難い利点がある。また、軸方向の長さが型枠内面に対峙して取付けられた一対の段付短管の段付部間隔よりも若干短いので、一対の段付短管の小径部の間隙からスリーブ材を容易に引出して、一対の段付短管の小径部円周に巻付けることが可能であり、また、その円周方向の幅が前記段付短管の小径部外周以上なので、コンクリート硬化後スリーブ材を取外す際に、その余剰部分から剥離させると殆ど損傷させることなく容易に取外すことができるので、再使用が可能となる。
本発明で用いる円周方向には屈曲し易く軸方向には屈曲し難いスリーブ材とは、材質が紙、木材、プラスチック、金属又はその複合物から形成されたものであり、巻き癖のついた厚めのフイルムや防水紙、若しくは互いに略平行に対面配置された複数の薄板部と、対面する薄板部を連結する多数の薄リブとを有する樹脂製段ボール板を、片側の薄板部の薄リブ間部を複数ピッチ間隔で薄リブに平行に切断して、切断した薄板部側へ屈曲し易くした形状を有するスリーブ材、又は防水性と柔軟性を有するシート状物に曲げ抵抗を有する断面が台形の長尺板状のリブを多数平行に貼り付けた形状を有し、リブ面側へ屈曲させると管状となり、シート側へは折畳み可能なスリーブ材である。
上記樹脂製段ボール板の片側の薄板部の薄リブ間部を複数ピッチ間隔で薄リブに平行に切断した場合、その切断端部を非切断部側に押し曲げておくと、切断した薄板部側へ屈曲し易くなる。また、厚みのある回転丸鋸の如き1〜数mm幅で削り落とす刃物を使用すれば、切断端部が短くなって非切断部側に押し曲げる必要がなくなる。更にまた、プラスチック単体か又は紙や木材の細片や粉末を適宜混合したプラスチック複合材を、上記形状に一体成型して製造したものでも良い。
上記の防水性と柔軟性を有するシート状物に曲げ抵抗を有する断面が台形の長尺板状の厚リブを多数平行に貼り付けた形状とは、前記シート状物に曲げ抵抗を有する断面が台形の長尺板状のリブを多数平行に貼り付けたものでも良いし、前記シート状物に曲げ抵抗を有する板状体を貼り付けてから、板状体のみをV字状のカッターで多数の平行な切り溝を切削しても良いし、プラスチック単体か又は紙や木材の細片や粉末を適宜混合したプラスチック複合材を一体成型して製造したものでも良いことを意味する。また上記の長尺板状のリブは、鉄筋コンクリート梁用貫通孔がテーパー管である場合は、平行ではなくて扇状にする。更にまた、スリーブ材の取出し先端部は台形の長尺板状のリブを一枚分剥離しておくか若しくは鋭角三角形状にしておくと、貫通孔内周部の段付きが無くなって真円に近いものとなる。
本発明で用いるスリーブ材を支持する一対の段付短管には、スリーブ材を小さく丸めるか又は及び折畳んだ状態で挿入可能な小径部から大径部に至る空洞部と、その小径部には前記スリーブ材引出し間隙を設けているので、貫通孔形成枠材を組立てる際に、スリーブ材を小径状に丸めるか又は及び折畳んで一対の段付短管内の空洞部に容易に挿入することができ、また、挿入したスリーブ材をスリーブ材引出し間隙から引出して小径部外周に巻付けることができる。この空洞部が小径部のみの場合は、前記スリーブ材はその軸方向の長さが型枠内面に対峙して取付けられた一対の段付短管の段付部間隔よりも若干短いだけなので、小径部が邪魔になって空洞部に挿入することができない。更に、この空洞部を大径部端部まで筒抜けにしておくと、この段付短管を多数作業現場に運搬する際、この段付短管の上下を交互に逆にして小径部を他の大径部の内部に挿入することにより、長い円柱状物となり運搬が容易となる。
また、段付短管には、型枠に固定する複数の釘穴と、大径部中心に仮止用の下部開放切り欠き釘穴とを設けているので、鉄筋コンクリート梁型枠内面に正確に位置決めして固定することが容易になる。即ち、前記型枠内面の貫通孔形成部中心に墨付けしてその位置に段付短管の長さよりも長い釘を数mm程度軽く打込んでおき、これに前記の切り欠き釘穴部を預けてから他の釘孔に釘を打込んで固定すると、一対の段付短管を正確な位置に容易に固定することができる。この墨付け位置の釘を強く打込むと、コンクリート硬化後型枠を取外す際にこの釘によって切り欠き釘穴を壊すことがあるので、上記の如く数mm程度軽く打込んでおき、後から抜取っておくのが好ましい。また、固定用の複数の釘穴は段付短管の長さ全体に長く穿孔している方が、釘打ち作業性が良くなり、釘打ちの際ハンマーで段付短管を破損させることがなくなるので好ましい。
本発明の一対の段付短管の大径部をテーパー管にすると、コンクリート硬化後この段付短管を取外す際に剥離性が良好となって好ましい。更に、一対の段付短管の小径部が大径部の内側に出し入れ可能、又は小径部を大径部に着脱自在にすると、前記短管の長さが短くなるので鉄筋を組込む前に型枠内面に取付けておいても鉄筋を組込む際に短管を壊すことがなくなり取付け作業が容易になるので好ましい。更にまた、一対の段付短管の1箇所好ましくは下部を切断しておくと、コンクリート硬化後段付短管を取外す際にこの切断部から剥離させると容易に取外すことができる。
上記本発明の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材において、スリーブ材を段付短管の小径部外周に巻き付けて密着させるために、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周に略等しい内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つを備えておくと、スリーブ材を段付短管の小径部へ巻き付ける作業が合理化され、段付短管の小径部外周に密着固定させることができる。紐若しくは帯状リングとして、非伸縮性若しくは少し伸縮性のある各種の繊維質材料や軟質のプラスチック材料を用いる。紐若しくは帯状リングが非伸縮性の場合、その一部即ち5〜20mm程度をゴム等の弾性体で構成しておくと、スリーブ材引出し作業性が良くなり且つスリーブ材を小径部の全周分引出した後の帯状リングによる固縛効果が良くなるので好ましい。このように伸縮性のある材料を用いる場合は、やや短めにするのがよい。また帯状リングとして、硬質プラスチック又は金属からなる円筒を用いることができる。このように硬質の材料から成る帯状リングを用いると、生コンクリートを流し込んだ時にスリーブ材を補強する効果がある。
上記の伸縮自在のフレキシブル円筒としては、アルミ等の円筒箔2枚を重ね合わせた間に螺旋状ピアノ線又は多数のリング状ピアノ線を挟んで接着したものか、又は、軟質プラスチック円筒に螺旋状硬質プラスチックを接着したものがよく、市販の伸縮自在のフレキシブルダクトを流用してもよい。このフレキシブル円筒を収縮させた場合の内径は、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周に略等しくするのがよい。
更に、前記鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材において、段付短管の小径部外周に巻き付けたスリーブ材の先端部から挿入可能な、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部外周以上の長さの補強板を備えておくと、円筒状にしたスリーブ材先端部から挿入して、スリーブ材を内部から補強することができる。この補強リングや補強板は、硬質のプラスチック又は金属からなるもので、挿入側先端は面取り又は軽く内側に曲げておくと、挿入し易くなる。また、螺旋スプリングは鋼鉄製で焼入れしたものがよく、断面が円若しくは軸方向に長い楕円、長円又は長方形であり、挿入側先端は丸くするか又は軽く内側に曲げておくのがよい。また、前記補強板は、長さを前記スリーブ材の幅以上とし、先端からの長さが段付短管の小径部外周に等しい位置にV字状に屈曲させたストッパー部を設けておくと、生コンクリートを流し込んだ時のスリーブ材の変形をより抑制することができる。
本発明の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材を鉄筋コンクリート梁の型枠内面に取付ける方法は、鉄筋が配置された型枠内面の貫通孔形成部にスリーブ材を支持する一対の段付短管を対峙して釘で固定した後、スリーブ材を小径状に丸めるか又は及び折畳んで、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周に略等しい内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で一対の段付短管内の空洞部に挿入した後、スリーブ材引出し間隙から引出しながら段付短管の小径部に巻き付けることを特徴とする鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材の取付ける方法である。
このように、スリーブ材を紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で一対の段付短管内の空洞部に挿入した後、スリーブ材引出し間隙から引出すと、自動的に段付短管の小径部に巻き付くことになり、前記小径部の全周分を引出すと円筒状となって、段付短管の小径部に密着され、その外周を紐で固縛したと同じ状態となって固定されるので、巻き付け作業と固縛作業が合理化される。しかしながら、念のためにスリーブ材が重なった部分やスリーブ引出し間隙部には粘着テープを貼っておく方が隙間から生コンクリートが進入しないので好ましい。特に、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周よりも若干大きい内周の紐又は帯状リングを用いた場合は、粘着テープを貼っておくのが良い。
上記の本発明の取付け方法において、前記スリーブ材を段付短管の小径部に巻き付けた後、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部外周以上の長さの補強板を、前記スリーブ材の先端部からスリーブ材内周面に沿って挿入するか、又は伸縮自在のフレキシブル円筒を伸長して前記スリーブ材を被覆するのがよい。この補強リングや補強板は、必要に応じて個数を増やしたり、幅を広げることにより、補強効果を更に上げることができる。このようにしておくと、生コンクリートを流し込んだ時のスリーブ材の変形を抑制することができる。補強目的のみに用いる場合の螺旋スプリングの長さは1〜2回巻き程度でよいが、上記の固縛と補強の両目的に用いる場合は2回巻き以上とし、円筒状スリーブ材の外周に1周以上残して円筒状スリーブ材の内部へ1周以上、好ましくは1.5周以上挿入するのがよい。また、前記伸縮自在のフレキシブル円筒を伸長すると、該フレキシブル円筒の内周が少し大きくなるので、前記スリーブ材を更に引出してスリーブ材の外径を大きくしておくとよい。更にまた、ずれ防止のために前記伸縮自在のフレキシブル円筒を伸長した後、その両端の一部を段付短管の大径部に粘着テープで張り付けておくとよい。
本発明は、特許請求の範囲に記載したとうりのものなので、次のような効果がある。
(1)段付短管は、型枠に固定する複数の釘穴と、大径部中心に仮止用の下部開放切り欠き釘穴とを設けているので、狭窄した鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内面でも正確に位置決めして容易に固定することができる。
(2)段付短管は、型枠に固定する釘穴を段付短管の全長に亘って長く設けているので、釘を釘穴に差込んで釘を指で支えることなく釘打ち可能なので作業が容易となり、また、ハンマーで段付短管を破損させることもなくなる。
(3)段付短管は、下部に切断部があるか若しくは大径部がテーパー管となっているので、コンクリート硬化後の段付短管の剥離性が良好となり、剥離後の再使用も可能となる。
(4)段付短管は小径部から大径部に至る空洞部を設けているので、スリーブ材を段付短管の内部に挿入する作業が容易となり、また、この段付短管を多数作業現場に運搬する際、上下を交互に逆にして小径部を他の大径部の内部に挿入することにより、長い円柱状物となって運搬が容易となる。
(5)スリーブ材は小径状に丸めるか又は及び折畳み可能なので、狭窄した鉄筋の間を経て段付短管の空洞部に容易に挿入可能であり、また作業現場への運搬も容易である。
(6)スリーブ材は、軸方向には屈曲し難いので、生コンクリートを流し込んでも変形し難い利点がある。
(7)スリーブ材の幅が段付短管の小径部外周よりも広いので、その余剰部分は内部に残り、一種類のスリーブ材で直径が異なる貫通孔形成に使用可能である。また、コンクリート硬化後その余剰部分から剥離させるとスリーブ材を殆ど損傷させることなく容易に取外すことができ、再使用が可能となり、産業廃棄物量を減少させることができる。
(8)スリーブ材を紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で一対の段付短管内の空洞部に挿入した後、スリーブ材引出し間隙から引出すので、引出されたスリーブ材は自動的に段付短管の小径部に巻付くことになり、全周分を引出し終わるとその外周を固縛したと同じ状態となり、巻き付け作業と固縛作業が合理化され、狭窄した鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内でも、容易に作業することが可能となる。
(9)本発明のスリーブ材は従来の紙製ボイド管とは異なり、多数のスリーブ材を平面状態で重ねることができるので、保管や運搬時のスペースが小さくてすむ。
(10)スリーブ材を段付短管の小径部に巻き付けた後、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部内周以上の長さの補強板を、前記スリーブ材の先端部から該スリーブ材内周面に沿って挿入するか、又は伸縮自在のフレキシブル円筒を伸長して前記スリーブ材を被覆するので、生コンクリートを流し込んだ時のスリーブ材の変形を抑制することができる。
(1)段付短管は、型枠に固定する複数の釘穴と、大径部中心に仮止用の下部開放切り欠き釘穴とを設けているので、狭窄した鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内面でも正確に位置決めして容易に固定することができる。
(2)段付短管は、型枠に固定する釘穴を段付短管の全長に亘って長く設けているので、釘を釘穴に差込んで釘を指で支えることなく釘打ち可能なので作業が容易となり、また、ハンマーで段付短管を破損させることもなくなる。
(3)段付短管は、下部に切断部があるか若しくは大径部がテーパー管となっているので、コンクリート硬化後の段付短管の剥離性が良好となり、剥離後の再使用も可能となる。
(4)段付短管は小径部から大径部に至る空洞部を設けているので、スリーブ材を段付短管の内部に挿入する作業が容易となり、また、この段付短管を多数作業現場に運搬する際、上下を交互に逆にして小径部を他の大径部の内部に挿入することにより、長い円柱状物となって運搬が容易となる。
(5)スリーブ材は小径状に丸めるか又は及び折畳み可能なので、狭窄した鉄筋の間を経て段付短管の空洞部に容易に挿入可能であり、また作業現場への運搬も容易である。
(6)スリーブ材は、軸方向には屈曲し難いので、生コンクリートを流し込んでも変形し難い利点がある。
(7)スリーブ材の幅が段付短管の小径部外周よりも広いので、その余剰部分は内部に残り、一種類のスリーブ材で直径が異なる貫通孔形成に使用可能である。また、コンクリート硬化後その余剰部分から剥離させるとスリーブ材を殆ど損傷させることなく容易に取外すことができ、再使用が可能となり、産業廃棄物量を減少させることができる。
(8)スリーブ材を紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で一対の段付短管内の空洞部に挿入した後、スリーブ材引出し間隙から引出すので、引出されたスリーブ材は自動的に段付短管の小径部に巻付くことになり、全周分を引出し終わるとその外周を固縛したと同じ状態となり、巻き付け作業と固縛作業が合理化され、狭窄した鉄筋が張り巡らされたコンクリート梁の型枠内でも、容易に作業することが可能となる。
(9)本発明のスリーブ材は従来の紙製ボイド管とは異なり、多数のスリーブ材を平面状態で重ねることができるので、保管や運搬時のスペースが小さくてすむ。
(10)スリーブ材を段付短管の小径部に巻き付けた後、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部内周以上の長さの補強板を、前記スリーブ材の先端部から該スリーブ材内周面に沿って挿入するか、又は伸縮自在のフレキシブル円筒を伸長して前記スリーブ材を被覆するので、生コンクリートを流し込んだ時のスリーブ材の変形を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は本発明の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材の仮組立中の一実施形態を示す斜視図である。図2、図3、図4は、本発明で用いるスリーブ材を支持する段付短管の第1の例を示す正面図、そのA−A’矢視図、斜視図である。また、図5、図6は本発明で用いるスリーブ材を支持する段付短管の第2の例を示す正面図、そのB−B’矢視図である。また、図7は本発明で用いるスリーブ材を支持する段付短管の第3の例を示す正面図である。図8、図9は本発明で用いるスリーブ材を支持する段付短管の第4の例を示す正面図、そのC−C’矢視図である。
段付短管2は大径部21と小径部22からなっている。大径部21は、図5、図6に示す如くテーパー管にすると、コンクリート硬化後この段付短管を取外す際に剥離性が良好となって好ましい。大径部21を均一直径にするとコンクリート硬化後取外す際に剥離性が悪くなるが、図2、図7に示す如く切断部27を設けておくとコンクリート硬化後この切断部から剥離させると容易に取外すことができる。
また、大径部21の中心には下部開放の切り欠き釘穴25を設けている。この切り欠き釘穴25は中心以外の部位に設けてもよいが、中心に設けることにより鉄筋コンクリート梁の型枠内面に位置決めするのが極めて容易になる。即ち、前記型枠内面の貫通孔形成部中心に墨付けしてその位置に段付短管の長さよりも長い釘を数mm程度軽く打込んでおき、これに段付短管の切り欠き釘穴25を預けてから他の釘孔26に釘を打込んで固定すると、正確な位置に一対の段付短管を容易に固定することができる。前記の軽く打込んだ釘は、コンクリート硬化後型枠を取外す際に切り欠き釘穴を壊すことがあるので、後から抜取っておくのが好ましい。
段付短管2の小径部22はスリーブ材引出し間隙24を設けており、好ましくはその中間にスリーブ材引出しガイド23を設ける。スリーブ材引出しガイド23は図2や図5に示すの如く円筒形が好ましいが、図8の23’’の如き円弧状でも良いし、図7に示す如く小径部22の間隙側の端部を中心側に湾曲させた引出しガイド23’でも良い。図2や図5に示す如く、ガイド形状を円筒形にしておくとガイド23の外周に2点鎖線で示す如く回転ガイド29を挿入することが可能となり、スリーブ材をよりスムースに引出すことができる。
段付短管2には、コンクリート梁型枠5に段付短管2を固定する釘穴26を設けている。この釘穴26は大径部21の外周に突起部を設けて穿孔してもよいが、図9に示す如く小径部の全長、又は図3に示す如く段付短管2の全長に亘って長く設けた方が釘を釘穴26に差込んで釘を指で支えることなく釘打ちできるので作業が容易となり、ハンマーで段付短管2を破損させることがなくなる。
図3や図6に示す如く、段付短管2には、小径部22から大径部21に至る空洞部28を設けているので、貫通孔形成枠材を組立てる際に、スリーブ材3を小さく丸めるか又は及び折畳んだ状態で一対の段付短管2内の空洞部28に容易に挿入することができる。更に、スリーブ材引出しガイドを図8の23’’の如く円弧状にすると、図9に示す如く小径部22から大径部21に至る空洞部28を、大きく確保することができる。この空洞部28が小径部22だけだと挿入作業が難しくなる。また、この空洞部28を大径部端部まで筒抜けにしておくと、この段付短管2を多数作業現場に運搬する際、この段付短管2の上下を交互に逆にして小径部22を他の大径部21の内部に挿入することにより、長い円柱状物となって運搬が容易となる。
図10〜図14は本発明で用いるスリーブ材の第1の例を示す図である。図10はスリーブ材を広げた状態の平面図であり、図11はその正面図である。本発明のスリーブ材は従来の紙製ボイド管とは異なり、多数のスリーブ材3を平面状態で重ねることができるので、保管や運搬時のスペースが小さくてすむ。このスリーブ材3は、防水性と柔軟性とコンクリート剥離性を有するシート状物に曲げ抵抗を有する長尺板状のリブ32を多数平行に貼り付けた如き形状なので、円周方向には屈曲し易く軸方向には屈曲し難いものである。また、円周方向でも、リブ面側に曲げると小さな円筒状となり、シート面34側へは図12に示す如く折畳み可能なものである。この様にスリーブ材3を折畳んで切断すると切断作業が容易となる。また、図12に示す如くスリーブ材3を丸めたり折畳んで小径状にすることができるので、鉄筋が張り巡らされた狭窄した間隙を経て段付短管2の空洞部28に容易に挿入可能となる。図13は貫通孔径が大きい場合に用いられるリブの一例を示す断面図であり、中空部36があるので、軽量で軸方向への曲げ抵抗が大きい特徴がある。
図15、図16、図18は本発明で用いるスリーブ材の第2の例を示す図である。図15はその斜視図であり、互いに略平行に対面配置された複数の薄板部37、37’と、これを連結する多数の薄リブ38とを有する樹脂製段ボール板を、片側の薄板部37の薄リブ38間部を複数ピッチ間隔(ピッチPの複数倍)で薄リブ38に平行に切断して、切断した薄板部37側へ屈曲し易すくしたスリーブ材3’である。図16はその正面図であり、図18は樹脂製段ボール板の片側の薄板部をカッター10で切断して第2の例のスリーブ材3’を製造中の斜視図である。カッター10は棒状ガイド104を薄リブ38間の空洞部に挿入してハンドル103を引くことにより、薄リブ38間の中心を直線に切断することができる。押えロール102で切断部39を押さえるので、切断部39は図16に示す如く逆ハの字形の溝となって、切断した薄板部37側へ屈曲し易すくなる。
図17は本発明で用いるスリーブ材の第3の例を示す正面図である。薄板が3枚から構成された樹脂製段ボール板から製造されたスリーブ材3’’であり、図の如く薄板間隔の広い側の薄板37が切断されている。非切断側は、非切断の薄板2枚から構成されているので強度が大きく、補強材を用いなくても生コンクリートを流し込んだ時のスリーブ材の変形を抑制することができる。
図19は本発明のスリーブ材3を段付短管2の小径部21に巻付けた一実施形態を示す、断面図である。この図に示す如く、小径部22の外周よりも広い幅のスリーブ材3を小径状に丸めるか又は及び折畳んで帯状リング4に通した状態で段付短管2の空洞部28に挿入した後、小径部22の間隙からスリーブ材引出しガイド23を経て引出すと、引出し操作だけでスリーブ材3は帯状リング4がガイド役となって自動的に小径部22に密着状態で巻付いて図19に示す状態で摩擦抵抗が大きくなって、帯状リング4で締付けられた状態で止まる。従って、新ためてスリーブ材の外周を紐で固縛する必要がない。また、図19から明らかなように、スリーブ材の幅が段付短管2の小径部外周よりも広くても、その余剰部分は内部に残るので、一種類のスリーブ材3で直径が異なる貫通孔形成に使用可能である。また、コンクリート硬化後その余剰部分から剥離させるとスリーブ材3を殆ど損傷させることなく容易に取外すことができて、再使用が可能となる。更にまた、引出しガイド23上の重なり部分はシート材端部が薄くなっているので、貫通孔内面には殆ど段付きが現れない。
図20は、スリーブ材3’を段付短管2の小径部22に巻き付けた後、段付短管2に略等しい直径で軸方向に切断された補強リング11を、前記スリーブ材3’の先端部から該スリーブ材内周面に沿って挿入中の一実施形態の断面図である。また図21は、段付短管2の小径部内周以上の長さの補強板12を、前記スリーブ材3’の先端部から該スリーブ材3’内周面に沿って挿入中の一実施形態の断面図である。このようにしておくと、生コンクリートを流し込んだ時にスリーブ材3’の変形を抑制することができる。また図22は、ストッパー部122を設けた長尺補強板12をスリーブ材3’の先端部からスリーブ材3’の内周面に沿って挿入した一実施形態を示す断面図である。この場合の補強板12は、長さを前記スリーブ材3’の幅以上とし、先端からの長さが段付短管2の小径部外周に等しい位置にV字状に屈曲させたストッパー部122を設けており、先端屈曲部121がストッパー部122に当って、生コンクリートを流し込んだ時にスリーブ材3’の変形をより抑制することができる。先端屈曲部121は、図21の121のように単に内側に屈曲させるだけではなくて、更に外側に曲げて、図22の121のようにしておくと、ストッパー部122で滑ることなくストップする。
図23は段付短管2に略等しい直径の螺旋スプリング13を、前記スリーブ材3’の先端部からスリーブ材3’の内周面に沿って挿入した断面図である。この場合の螺旋スプリング13は、長さを1.5周以上としておくと、生コンクリートを流し込んだ時にスリーブ材3’の変形をより抑制することができる。
図24は本発明で用いる帯状リングの斜視図である。帯状リング4はスリーブ材3を段付短管2の小径部21に一重に巻付けた外周に略等しい内周になっており、非伸縮性の材料か若しくは少し伸縮性のある材料を用いる。この帯状リング4として非伸縮性の材料41を用いた場合、その一部をゴム状の伸縮性に富む材料42で構成するとよい。この様に伸縮性のある材料を用いた場合、小さ目の内周にしておいても引出し間隙24からスリーブ材を引出し易くなり、且つスリーブ材3を段付短管2の小径部21に巻付け完了後の固縛効果も大きくなって好ましいといえる。
図25は本発明で用いる伸縮自在のフレキシブル円筒4’の一例を示す斜視図である。この例では、アルミ等の円筒箔2枚を重ね合わせた44間に螺旋状ピアノ線43を挟んで接着したもので、アコーデオン調に軸方向に伸縮自在になっている。スリーブ材3を小径状に丸めて、収縮させた状態のフレキシブル円筒4’に通して段付短管2の空洞部28に挿入した後、スリーブ材引出し間隙24から引出して、スリーブ材3を小径部22に巻付けた後、フレキシブル円筒4’を伸長して前記スリーブ材を被覆する。このように前記伸縮自在のフレキシプル円筒4’を伸長すると、フレキシブル円筒4’の内周が少し大きくなるので、前記スリーブ材3を更に引出してスリーブ材の外径を大きくしておくとよい。
図26は本発明の貫通孔形成枠材を鉄筋コンクリート梁型枠内に組込んだ断面図である。この状態で生コンクリートを打設し、コンクリート硬化後コンクリート梁型枠を取外した際、コンクリート梁型枠から段付短管2が外れるか、又は段付短管2を固定した釘が抜けて本発明の貫通孔形成枠材はそのまま残る。本発明の貫通孔形成枠材がそのまま残った場合でも、段付短管2とスリーブ材3はコンクリート梁から容易に剥離することができ、貫通孔が完成する。
本発明の貫通孔形成枠材は、以上説明した如く鉄筋コンクリート梁に貫通孔を開ける際に最も効率的に使用することができるが、鉄筋コンクリート壁や鉄筋の無いコンクリート構築物に貫通孔を開ける際に使用しても効果的である。
1 貫通孔形成枠材
2 段付短管
21,21’ 大径部
22 小径部
23,23’、23’’ スリーブ材引出しガイド
24 スリーブ材引出し間隙
25 切り欠き釘穴
26 釘穴
27 段付短管切断部
28 空洞部
29 回転ガイド
3,3’,3’’ スリーブ材
31 リブ面
32 リブ
33 切込部
34 シート面
35 スリーブ材端部
36 中空部
37,37’ 薄板部
38 薄リブ
39 スリーブ切断部
4 帯状リング
4’ フレキシブル円筒
41 帯状リングの非伸縮部
42 帯状リングの伸縮部
43 ピアノ線
44 円筒箔
5 コンクリート梁型枠
6 親鉄筋
7 フープ鉄筋
8 スラブ型枠
9 スラブ用鉄筋
10 カッター
101 カッター刃
102 押えロール
103 ハンドル
104 棒状ガイド
11 補強リング
12 補強板
121 先端屈曲部
122 ストッパー部
13 螺旋スプリング
2 段付短管
21,21’ 大径部
22 小径部
23,23’、23’’ スリーブ材引出しガイド
24 スリーブ材引出し間隙
25 切り欠き釘穴
26 釘穴
27 段付短管切断部
28 空洞部
29 回転ガイド
3,3’,3’’ スリーブ材
31 リブ面
32 リブ
33 切込部
34 シート面
35 スリーブ材端部
36 中空部
37,37’ 薄板部
38 薄リブ
39 スリーブ切断部
4 帯状リング
4’ フレキシブル円筒
41 帯状リングの非伸縮部
42 帯状リングの伸縮部
43 ピアノ線
44 円筒箔
5 コンクリート梁型枠
6 親鉄筋
7 フープ鉄筋
8 スラブ型枠
9 スラブ用鉄筋
10 カッター
101 カッター刃
102 押えロール
103 ハンドル
104 棒状ガイド
11 補強リング
12 補強板
121 先端屈曲部
122 ストッパー部
13 螺旋スプリング
Claims (10)
- 鉄筋コンクリート梁に配管用貫通孔を形成するための枠材であって、鉄筋コンクリート梁の型枠内面の貫通孔形成部に固定するための複数の釘穴を設けた一対の段付短管と、この段付短管の小径部外周に巻き付け可能な、円周方向へは屈曲し易く軸方向へは屈曲し難いスリーブ材とから成り、前記一対の段付短管にはスリーブ材を小さく丸めた状態で挿入可能な、小径部から大径部に至る空洞部と、その小径部にはスリーブ材引出し間隙を設けるとともに、前記スリーブ材は円周方向の幅が前記段付短管の小径部外周以上で、その軸方向の長さが型枠内面に対峙して取付けられた一対の段付短管の段付部間隔よりも若干短いことを特徴とする鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 前記スリーブ材として、互いに略平行に対面配置された複数の薄板部と、対向する薄板部を連結する多数の薄リブとを有する樹脂製段ボール板を、片側の薄板部の薄リブ間部を複数ピッチ間隔で薄リブに平行に切断し、切断した薄板部側へ屈曲し易すくした形状を有するスリーブ材を用いたことを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 前記スリーブ材として、防水性と柔軟性を有するシート状物に曲げ抵抗を有する断面が台形の長尺板状のリブを多数平行に貼り付けた形状を有し、リブ面側へ屈曲させると管状となり、シート側へは折畳み可能なスリーブ材を用いたことを特徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 一対の段付短管のスリーブ材引出し間隙にスリーブ材引出ガイドを設けたことを待徴とする請求項1に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 一対の段付短管の大径部がテーパー管であることを特徴とする請求項1又は4に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 一対の段付短管の大径部中心に仮止用の下部開放切り欠き釘穴を設けたことを特徴とする請求項1、4、5のいずれか1項に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 前記鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材において、スリーブ材を段付短管の小径部外周に巻き付けて密着させるために、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周に略等しい内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 前記鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材において、段付短管の小径部外周に巻き付けたスリーブ材の先端部から挿入可能な、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部外周以上の長さの補強板を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材。
- 請求項1乃至8記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材を型枠内面に取付けるに際して、鉄筋が配置された型枠内面の貫通孔形成部にスリーブ材を支持する一対の段付短管を対峙して釘で固定した後、スリーブ材を小径状に丸めるか又は及び折畳んで、スリーブ材を段付短管の小径部に一重に巻付けた外周に略等しい内周の紐、螺旋スプリング、帯状リング、及び伸縮自在のフレキシブル円筒の少なくとも1つに通した状態で一対の段付短管内の空洞部に挿入した後、スリーブ材引出し間隙から引出しながら段付短管の小径部に巻き付けることを特徴とする鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材の取付ける方法。
- 前記スリーブ材を段付短管の小径部に巻き付けた後、段付短管に略等しい直径の螺旋スプリング、若しくは軸方向に切断された補強リング、又は段付短管の小径部外周以上の長さの補強板を、前記スリーブ材の先端部からスリーブ材内周面に沿って挿入するか、又は伸縮自在のフレキシブル円筒を伸ばして前記スリーブ材を被覆することを特徴とする請求項9記載の鉄筋コンクリート梁用貫通孔形成枠材の取付け方法。
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