JP2004256935A - 不織布及び吸収性物品 - Google Patents

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JP2004256935A JP2003046824A JP2003046824A JP2004256935A JP 2004256935 A JP2004256935 A JP 2004256935A JP 2003046824 A JP2003046824 A JP 2003046824A JP 2003046824 A JP2003046824 A JP 2003046824A JP 2004256935 A JP2004256935 A JP 2004256935A
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Katsunori Yamada
勝典 山田
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幸雄 銭谷
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Abstract

【課題】吸収性物品に使用したとき、逆戻り量が少なく吸収時間も短い不織布を提供する。
【解決手段】下記親水性試験において、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が5分以下であり、1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が0.2秒以上であることを特徴とする不織布である。
親水性試験:不織布を約20cm×20cmに切りとった試験片を10枚重ね、内径15cmの金属製リングの試験片保持枠にしわを生じないように取り付ける。水1mlを25±3滴に分割できるビュレットを用い、ビュレットの先端が試験片の表面から5cm又は1cmの高さになるようにして設定して水滴を1滴落下させ、水滴が試験片上に達したときからその水滴が完全に吸収される(鏡面反射が消える)迄の時間を5回測定し、その平均を吸収時間とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は不織布及び吸収性物品に関する。さらに詳しくは特定の親水性をもつ不織布及びそれを用いた吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
使い捨ておむつやペットシート等の吸収性物品の問題点の一つに、尿等の液体を吸収した吸収性物品を上から押さえつけると液体が逆戻りすることが挙げられる。この液体の逆戻り量を低減する方法として、吸収性物品中の高吸水性樹脂自体の吸水性を大きく改良したり、その粒径を小さくしたり、使用量を多くする等の改良が行われたり、紙おむつ中のパルプを増量して吸収量を上げる方法がとられてきた。(例えば特許文献1)
【0003】
【特許文献1】
特開平10―251530号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高吸水性樹脂を改良すると大幅なコストアップに繋がり、パルプ量を増量すると吸収性物品の厚みが大きくなり扱いにくい等の問題があった。本発明の目的は、大幅なコストアップに繋がらず、吸収性物品の形状にも影響を与えず、吸収された液体の逆戻りを少なくできる吸収性物品に使用される不織布を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は下記親水性試験において、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が5分以下であり、1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が0.2秒以上であることを特徴とする不織布;並びにそれを使用した吸収性物品である。
親水性試験:不織布を約20cm×20cmに切りとった試験片を10枚重ね、内径15cmの金属製リングの試験片保持枠にしわを生じないように取り付ける。水1mlを25±3滴に分割できるビュレットを用い、ビュレットの先端が試験片の表面から5cm又は1cmの高さになるようにして設定して水滴を1滴落下させ、水滴が試験片上に達したときからその水滴が完全に吸収される(鏡面反射が消える)迄の時間を測定し、吸収時間とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の不織布は5cmの高さから水滴を落下したときの一定以上の親水性と、1cmの高さから水滴を落下したときの一定以上の疎水性を有することを示している。すなわち、上記の親水性試験において、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が5分以下であり、1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が0.2秒以上であることを必須とする。好ましくは、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が3分以下であり、且つ1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が1秒以上であり、より好ましくは、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が2分以下であり、且つ1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が3秒以上である。5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が5分を超えると、不織布の疎水性が大きすぎ不織布を使用した吸収性物品上に尿が長く留まるため、横漏れやペットの脚を濡らす恐れがある。また、1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が0.2秒未満であると、不織布の親水性が大きすぎ吸収性物品に使用したときに、尿等の水性液体が直ぐに吸収され不織布の下の保液部に水性液体が直ぐに移行して、水性液体の落下地点の濃度が大きくなり、そこを上から押さえつけると落下部分の逆戻り量が多くなる。逆に水性液体の吸収速度が大きすぎない場合は、水性液体が不織布の中を落下地点の周囲に拡散し、その結果上から押さえつけても戻り量が小さくなる。
【0007】
本発明の不織布の素材としては、繊維形成可能なものであれば、羊毛、絹糸、リネン及び綿糸のような天然繊維であれ、レイヨン、アセテートのような再生繊維であれ、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、スパンデックス等のような合成繊維であれ特に限定しないが、好ましくは合成繊維及びその混合繊維である。より好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドである。
【0008】
ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、及びこれらのランダム又はブロック共重合体、或いは、更にメタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸、及びそれらのエステル、酸無水物等の誘導体から選択される少なくとも1種類以上を共重合したポリオレフィン系重合体を挙げることができる。更には上記ポリオレフィン系重合体に上記不飽和カルボン酸又はその誘導体の少なくとも1種をグラフトしたグラフト共重合体を挙げることができる。
ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミドとしてはナイロン−6やナイロン−66等があげられる。
【0009】
これらは、単一繊維であっても良いし、ポリオレフィン/ポリエステル、ポリオレフィン/ポリアミド、低融点ポリオレフィン/ポリオレフィン等の複合繊維又は混合繊維であっても良い。これらの内特に好ましくはポリプロピレンである。
不織布の製造方法は、従来用いられている不織布製造方法、例えばカード機を用い手得られたウエッブを熱処理するサクションヒートボンド法、機械的に交絡されるニードルパンチ法、水流交絡させるスパンレース法等や、スパンボンド法、メルトブローン法、SMS法(スパンボンド不織布とメルトブローン不織布との貼り合わせ)等により製造することができる。
これらの中で、生産性が良く、低コストであるスパンボンド法が好ましい。
【0010】
不織布を構成する繊維の繊維径、繊維長等は、不織布の用途等に応じて適宜選択することができる。繊維径は、好ましくは平均で0.22〜110デシテックス、より好ましくは0.33〜50デシテックス、特に好ましくは0.55〜33デシテックスである。繊維長は不織布の製造法により異なるが、好ましくは3〜40mmである。
また、不織布の目付量は用途等によって異なり特に限定されないが、好ましくは5〜60g/m2、より好ましくは10〜50g/m2である。
【0011】
本発明の上記試験法に合格する不織布は、好ましくは不織布を親水性処理剤(A)で処理するか、不織布の繊維に親水性処理剤(A)を練り込んだものである。また、(A)を練り込んだ繊維からなる不織布にさらに(A)で処理したものでもよい。
本発明における親水性処理剤(A)としては、特に限定しないが、例えば分子内に親水部分と疎水部分を持っている界面活性剤でも良いし、親水性ポリマーの如きものでもよい。また、処理剤は1種類だけでなく、界面活性剤と親水性ポリマーを併用してもよいし、親水性の強い処理剤と親水性の弱い処理剤の配合系でも良い。
【0012】
界面活性剤としては、従来公知のノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤(シリコン系及びフッ素系界面活性剤を除く)、シリコン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。
【0013】
ノニオン性界面活性剤としては、具体的には例えば脂肪族系アルコール(炭素数8〜24)アルキレンオキサイド(炭素数2〜8)付加物(重合度=1〜100)[ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加(重合度=20)物等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=20)等]、多価(2価〜10価又はそれ以上)アルコール脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[ソルビタンパルミチン酸(モノ/ジ)エステル等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8,重合度=1〜100)多価(2価〜10価又はそれ以上)アルコール高級脂肪酸(炭素数8〜24)エステル[ポリオキシエチレン(重合度=10)ソルビタンラウリン酸(モノ/ジ)エステル等]、脂肪酸アルカノールアミド[1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等]、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数1〜22)フェニルエーテル(ポリオキシエチレン(重合度=20)ノニルフェニルエーテル等)、ポリオキシアルキレン(炭素数2〜8、重合度=1〜100)アルキル(炭素数8〜24)アミノエーテル及びアルキル(炭素数8〜24)ジアルキル(炭素数1〜6)アミンオキシド[ラウリルジメチルアミンオキシド等]、ポリジメチルシロキサンポリオキシエチレン付加物、ポリオキエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(重量平均分子量=150〜10000)等が挙げられる。
【0014】
アニオン性界面活性剤としては、炭素数8〜24の炭化水素系エーテルカルボン酸又はその塩、[ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系硫酸エステル塩[ラウリル硫酸ナトリウム等]、炭素数8〜24の炭化水素系スルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等]及び炭素数8〜24の炭化水素系リン酸エステル塩[ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等]、脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等]、アシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等]、その他[スルホコハク酸ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウロイルエタノールアミド2ナトリウム等]等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型[塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等]、アミン塩型[ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩等]等が挙げられる。
【0015】
両性界面活性剤としては、ベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]、アミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
【0016】
シリコン系界面活性剤としては、好ましくは重合度300〜30,000のシロキサンを骨格とし、その骨格の側鎖及び又は末端にアニオン性基、カチオン性基、両性基やポリオキシアルキレン基が付加したものが挙げられる。好ましくはポリオキシアルキレン基が付加したものである。
アニオン性基、カチオン性基、両性基としては上記のアニオン、カチオン、両性等の界面活性剤の基と同じものであってもよい。ポリジメチルシロキサンの両末端若しくは片末端のアルキル(例えば炭素数2〜3)カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩、アシル化アミノ酸塩等のアニオン性基変成ポリシロキサン;アルキル(例えば炭素数1〜30)トリメチルアンモニウム塩(ラウリルトリメチルアンモニウムカルボキシ変性シリコーン塩等)、ジアルキル(炭素数1〜30)ジメチルアンモニウム塩(ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシ変性シリコーン塩等)等のカチオン性基変成ポリシロキサン等;ポリジメチルシロキサンの両末端若しくは片末端のアルキル(例えば炭素数2〜3)ベタイン変成、アミノ酸変成等の両性基変成ポリシロキサン等が挙げられる。
【0017】
ポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンの骨格となるポリシロキサンの重量平均分子量は好ましくは300〜30,000であり、より好ましくは500〜10,000である。ポリオキシアルキレン基としてはポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基等が挙げられる。好ましくはポリオキシエチレン基であり、より好ましくはポリオキシアルキレン基の内ポリオキシエチレン基が20モル%以上、より好ましくは50%以上付加したものである。
このようなものとしては、例えば下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンが好ましいものとして挙げられる。
一般式
【0018】
【化1】
Figure 2004256935
【0019】
[式中、Rは−(CH−O−[(CO)−(CO)]−R(Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基、(CO)と(CO)はブロックでもランダムでもよく、xは1〜100の整数、yは0〜99の整数で且つx+y=2〜100である)基を表し、R、Rは炭素数1〜20のアルキル基、又は−(CH−O−[(CO)−(CO)]−Rを表し、m、nは0〜50の整数を表し、nが0のときはR、Rの内少なくとも一つは−(CH−O−[(CO)−(CO)]−Rである。]
は−(CH−O−[(CO)−(CO)]−Rで表され、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)であるが、より好ましくは水素原子、メチル基である。mはより好ましくは0〜20の整数である。
【0020】
該ポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンは公知の方法、例えばハイドロゲンオルガノポリシロキサンに末端アリル基を有するポリエーテル(例えばアリルアルコールのポリオキシアルキレンオキサイド付加物等)を白金触媒の存在下で室温で付加させて得ることができる。
【0021】
該ポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンの具体例としては、市販のもの、例えばシルウエットL−720(日本ユニカー社製)、シルウエットL−7604(日本ユニカー社製)、BY−16−006(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、SH3746(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、KF−351(信越化学工業社製)、KF−354(信越化学工業社製)等が使用できる。
【0022】
フッ素系界面活性剤としてはRf基を有する界面活性剤が挙げられ、一般式Rf[(G)m−Z]nで示されるものが使用できる。式中、Gは2価の有機基、nは1[Rfがパーフルオロ(シクロ)アルキル基の場合]または2(Rfがパーフルオロアルキレン基の場合)の整数、mは0,1または2の整数、n個のZの少なくとも1つは親水性基、nが2のときの他のZはHであってもよい。
【0023】
親水性基Zとしては、アニオン性基、例えばカルボン酸(塩)基:−COOM’,スルホン酸(塩)基:−SO3M’,硫酸(塩)基:−O−SO3M’,リン酸(塩)基:−O−PO(OM’)2,[>O−PO(OM’)]1/2[式中、M’はカチオン性対イオン、例えばH、アルカリ若しくはアルカリ土類金属イオン(ナトリウム,カリウム,カルシウム等)、アンモニウム、1〜3級アミン(モノ−,ジ−及びトリ−の炭素数1〜4のアルキル及び炭素数2〜4のアルカノールアミン等)カチオン、4級アンモニウム(テトラ−炭素数1〜4のアルキルアンモニウム等)カチオンを表す];カチオン性基、例えば1〜3級アミン(塩)基及び4級アンモニウム基、1〜3級のアミノ基、アミノアルキルアミノ基及びアミノアルキルアミノアルキルアミノ基:−(NR−A)m−NR2[式中、RはH及び/又はアルキル基(炭素数1〜4)及び/又はヒドロキシアルキル基(炭素数2〜4)、Aはアルキレン基(炭素数2〜4)、mは0、1又は2の整数を表す];親水性(ポリ)オキシアルキレン基:−(O−A)p−H(式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、pは1〜50又はそれ以上)、例えばポリオキシエチレン基及びオキシエチレン基を主体とする共重合(ランダム及び/又はブロック)ポリオキシアルキレン基(共重合オキシエチレン・オキシプロピレン基等)、及びアミンオキシド基、例えば−NR2→O[式中Rは炭素数1〜4のアルキル及び/又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基を表す];及びこれらの組合わせ、例えば両性イオン性基、例えばベタイン型両性基、アミノ酸型両性基及びスルホン酸型両性基、ポリオキシアルキレン基と結合した前記アニオン性基:−(O−A)p−アニオン性基が挙げられる。
【0024】
2価の有機基Gとしては、Rf基で置換されていてもよい、アルキレン基(炭素数2〜6)、アリーレン基、スルホンアミドアルキレン(炭素数2〜6)基、N−アルキル(炭素数1〜6)−スルホンアミドアルキレン(炭素数2〜6)基、カルボンアミドアルキレン(炭素数2〜6)基、N−アルキル(炭素数1〜6)−カルボンアミドアルキレン(炭素数2〜6)基、−CF=CH−CH2−基等が挙げられる。
【0025】
このようなフッ素系界面活性剤には、特公昭48−23161号公報に記載のものが含まれる。
具体例としては、下記のアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、パーフルオロ(シクロ)アルキル(炭素数4〜30)スルホン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等)[例えばパーフルオロオクチルスルホン酸アンモニウム塩等]、パーフルオロ(シクロ)アルキル(炭素数4〜30)カルボン酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等)[例えばパーフルオロオクタン酸カリウム塩等]等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、(ポリ)オキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5、重合度1〜50)パーフルオロ(シクロ)アルキル(炭素数4〜30)エーテル[例えばパーフルオロオクチルアルコールEO10モル付加物等]が挙げられる。
これらの界面活性剤の1種又は2種以上が使用出来る。
【0026】
親水性ポリマー(上記のシリコン系界面活性剤を除く)としては、ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダなどのカルボキシル基含有(共)重合体、並びに特開平07−133423号公報及び特開平08−120041号公報に記載のウレタン結合若しくはエステル結合を有する親水性ポリマー等[例えば、ポリカプロラクトンポリオールとポリエーテルジオールをポリイソシアネートで連結させたもの等]が使用できる。親水性ポリマーは分子内に上記の界面活性剤に記載したアニオン性基、カチオン性基、両性基及び/又はポリオキシエチレン基を主体とする水溶性基を分子内に好ましくは1〜100個、より好ましくは2〜50個を含有することによってポリマーを水溶性又は分散性(乳化又は懸濁)ポリマーとすることができる。これらの親水性ポリマーの数平均分子量は好ましくは2,000〜1,000,000、より好ましくは5,000〜100,000である。これらの親水性ポリマーは公知の方法によって製造することができるものである。
【0027】
これらの内で界面活性剤が好ましく、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤が少量で浸透性を調整しやすいのでより好ましく、その中でも安価なシリコン系界面活性剤が特に好ましい。さらにシリコン系界面活性剤の中でもHLBが5.0〜7.5のものが最も好ましい。HLBが5.0以上であると、吸収性物品に使用したときに、尿が吸収性物品上に長く留まらず、横漏れやペットの脚を濡らす恐れがない。HLBが7.5以下であると、尿等が直ぐに吸収されず、尿の落下地点を中心に濃度分布が大きくならず上から押さえつけても中心部分の逆戻り量が多くならない。
【0028】
親水性処理剤を使用する場合の付与量は、不織布を構成する繊維の種類によって異なるが、繊維の重量に対して好ましくは0.01〜5.0%であり、より好ましくは0.1〜2.0%である。不織布は人体や動物の皮膚に直接接触することもあることから必要最小限に設定することが望ましい。必要に応じて、例えば、表面のみに処理したり、不織布中央部等の液透過の必要部にのみ付与することも有用である。
【0029】
親水性処理剤の付与方法としては、通常希釈した処理溶液を用いて、浸漬法、噴霧法、コーティング(ロールコーター、グラビアコーター、ダイ等)法等既知の方法が採用でき、均一に付与後、熱風、熱ロールなどの乾燥手段を用いて乾燥する。乾燥温度は不織布の材質の分解温度、融点以下でなければならないが、好ましくは10〜130℃である。乾燥時間も短時間の方が好ましいが、より好ましくは1分〜5時間である。
【0030】
また、繊維に上記親水性処理剤(A)を練り込んだものを不織布としてもよい。練り込む方法は合成繊維又は半合成繊維を製造する際に繊維とする前に配合して混練した後繊維とする公知の方法が適用できる。(A)の量は元の繊維に対して好ましくは0.1〜20重量部である。この繊維を用いて不織布を作成した後親水性処理剤(A)で処理してもよい。
これらの方法の内で不織布を親水性処理剤(A)で処理する方法が、安価簡便であり好ましい。
【0031】
このようにして得られた本発明の不織布は、被吸収物である水性液体と接触する表層側に親水性基材を配し、被吸収物と接触しない表層側に防水性基材を配し、この親水性基材と防水性基材との間に吸水材からなる保液部を被包して、親水性基材からなる表層を浸透する被吸収物である水性液体を吸水材によって吸収し、防水性基材からなる表層側によって外部に漏出するのを防止して被吸収物を保持する資材の親水性基材として好適である。例えば使い捨ておむつ、 等の衛生用品、動物の排泄物シート(いわゆるペットシート)等の被吸収物である水性液体と接触する表層側に配設される親水性基材、いわゆるトップシートとして好適である。この場合のトップシートに本発明の不織布を使用すると、吸収性物品の形状にも影響を与えず、吸収された水性液体の逆戻りを少なくできる。
【0032】
上記の様にトップシート、保液部、バックシートからなる吸収性物品において、トップシートとして本発明の不織布が用いられる。バックシートとしては防水性基材からなるものが好ましいが、より好ましくは柔軟性のあるフィルムが用いられる。柔軟性のフィルムとしては、ポリエステルフィルム、ナイロン、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の合成樹脂製フィルム;これらの積層ラミネートフィルム;アルミホイル等の金属製フィルム、及び合成樹脂製フィルムと金属フィルムとの多層ラミネートフィルムが挙げられる。柔軟性の点から合成樹脂製フィルム、及び合成フィルムの積層ラミネートフィルムが好ましい。
【0033】
保液部は、吸水材及び必要によりそれを取り巻く透水性基材から構成されるのが好ましい。吸水材としてはこれらの吸水性樹脂やその他の吸水物質が挙げられる。吸水性樹脂としては、公知のものであれば特に限定はないが、好ましくは架橋されたデンプン−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、架橋ポリアクリルアミド共重合体、架橋されたアクリル酸(塩)−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたアクリル酸(塩)−アクリル酸エステル共重合体、及び架橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール、架橋されたN−ビニル化合物、架橋されたポリスルホン酸(塩)、架橋されたポリアクリル酸(塩)/ポリスルホン酸(塩)共重合体、(メタ)アクリルアミド−N−アルキル(炭素数1〜5)スルホン酸(塩)の架橋物、(メタ)アクリルアミド−N−アルキル(炭素数1〜5)スルホン酸(塩)と(メタ)アクリル酸(塩)の共重合体の架橋体であり、より好ましいものは、架橋されたデンプン−アクリル酸グラフト重合体の加水分解物、架橋されたアクリル酸(塩)−アクリルアミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸(塩)、架橋されたポリスルホン酸(塩)、架橋されたポリアクリル酸(塩)/ポリスルホン酸(塩)共重合体、(メタ)アクリルアミド−N−アルキル(炭素数1〜5)スルホン酸(塩)の架橋物、(メタ)アクリルアミド−N−アルキル(炭素数1〜5)スルホン酸(塩)と(メタ)アクリル酸(塩)の共重合体の架橋体である。これらは粒子の表面架橋したものが特に好ましい。
【0034】
平均粒子径は好ましくは5〜5,000μm、より好ましくは10〜4,000μmであり、特に好ましくは50〜850μmである。平均粒子径は質量平均粒子径を意味し、質量平均粒子径は、架橋重合体の各粒度分布を横軸が粒子径、縦軸が質量基準の含有量の対数確率紙にプロットし、全体の質量の50%をしめるところの粒子径を求める方法により測定する。好ましくは0.1μm未満の粒子の含有量が3%以下である。
【0035】
この吸水性樹脂Aの生理食塩水に対する常圧下の吸収量が好ましくは28g/g以上であり、より好ましくは30g/g以上である。20g/cmの荷重下における生理食塩水に対する吸収量が好ましくは24g/g以上であり、より好ましくは25g/g以上である。常圧下の吸収量が28g/g以上であると動物の排泄物を十分吸収することができる。荷重下の吸収量が好ましく24g/g以上であれば動物が抑えたとしても排泄物を容易にはき出すことがない。
【0036】
[生理食塩水に対する常圧下の吸収量の測定法]:250メッシュのナイロン製網で作成したティーバッグ(縦20cm、横10cm)に、JIS標準フルイで850〜150μmの粒度に調整した吸水性樹脂試料1gを入れ、生理食塩水(0.90%塩化ナトリウム水溶液)500ml中に30分間浸漬して吸収させた後、15分間吊して水切りしてから増加質量を測定して生理食塩水に対する吸収量とする。
[加圧吸収量の測定法]:250メッシュのナイロン製網を底面に貼った円筒型プラスチックチューブ(内径φ30mm、高さ60mm)内に、JIS標準フルイで850〜150μmの粒度に調整した吸水性樹脂試料0.1gを入れて平坦に均す。この吸水性樹脂の上に20(又は40、60)g/cmの荷重となるように外径φ30mmの分銅を乗せる。生理食塩水(0.90%塩化ナトリウム水溶液)60mlの入ったシャーレ(直径φ12cm)の中に吸水性樹脂の入ったプラスチックチューブをナイロン網側を下面にして静置する。吸水性樹脂が生理食塩水を吸収して増加した質量を60分後に測定した。この測定値の10倍値を生理食塩水に対する加圧吸収量とした。
【0037】
その他の吸水物質としては、有機質粉末[ヤシガラ、モミガラ、ピーナッツの殻、ミカンの殻、木くず、木粉、ヤシの実乾燥粉体等];有機質繊維[天然繊維〔セルロース系のもの(木綿、オガクズ、ワラ等)及びその他、草炭、羊毛等〕、パルプ〔メカニカルパルプ(丸太からの砕木パルプ、アスプルンド法砕木パルプ等)、ケミカルパルプ(亜硫酸パルプ、ソーダパルプ、硫酸塩パルプ、硝酸パルプ、塩素パルプ等)、セミケミカルパルプ、再生パルプ(例えばパルプを一旦製紙して作った紙の機械的破砕又は粉砕物、又は故紙の機械的破砕または粉砕物である再生故紙パルプ等)等〕、その他廃材(紙オムツの製造より出る廃材等)等]等の有機物質;無機質粉体(タルク、カオリン、ベントナイト、ドロマイト、炭酸カルシウム、アルミナ、ゼオライト等);無機質繊維(ロックウール等);無機質多孔体[フィルトン(多孔質セラミック、くんたん)、バーミキュライト、軽石、火山灰、ゼオライト、シラスバルーン等];無機質発泡体(パーライト等)等の無機物質等が挙げられる。これらの中で好ましいものは有機物質であり、より好ましくは従来から吸収性物品に使用されているメカニカルパルプ、ケミカルパルプ、セミケミカルパルプ、再生パルプが好ましい。
【0038】
上記の吸水材は、単独で、あるいは必要に応じて2種類以上の併用が挙げられる。吸水性樹脂とその他の吸水物質との配合比は特に限定はないが、好ましくは3〜70/97〜30であり、より好ましくは5〜60/95〜40である。
必要により使用される透水性基材は、吸水材がトップシートやバックシートの孔から外部に漏出するのを防止する役目をもつ。従って、本発明の不織布よりも孔が小さいのが好ましい。孔の大きさは好ましくは0.01〜1mm、特に好ましくは0.01〜0.5mmであり、特に吸水性樹脂の粉末が漏れにくいものであればよい。基材の厚みは好ましくは0.1〜5mm、さらに好ましくは0.5〜3mmである。基材の大きさは特に限定はない。
【0039】
また、動物の排泄物が中の吸水材に吸収されるのを阻害しないのが好ましいので、透水性であることが必要である。ここで透水性は100mlの25℃のイオン交換水が100cmの面積を通過する時間(秒)で表すと好ましくは30秒以下であり、より好ましくは15秒以下であり、特に好ましくは5秒以下である。この透水性基材の本発明における上記親水性試験法において、本発明の不織布よりも5cm、1cmの高さにおける両方の親水性が大きいのが好ましい。
材質としては例えば綿、羊毛、絹、セルロース、パルプ等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポバール等及びその変性物等の合成樹脂又は繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維等及びこれらの混合素材、洋紙、和紙等の紙の素材が適用できる。
【0040】
形態としては例えば編布、織布、不織布等の布;ポリエチレン、ポリプロピレン等のシートに微細な孔を数多く開けたもの等のメッシュフィルム;洋紙、和紙等の紙等が挙げられる。使い捨ての場合等は強度は問題とならない場合があり、この場合は市販のテイッシュ等が好適に使用できる。
【0041】
上記の三層からなる吸収性物品の大きさ、形状は特に限定はなく、シート状、袋状、箱状、円筒状、ボール状、球状等任意の形でよく、特に制限されない。好ましくは透水性基材で吸水材の全部又は一部を覆い、その両側をトップシート、バックシートでさらに覆った吸収性物品である。吸収性物品の大きさも対象、使用目的に応じて任意に設定することができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
実施例1
直径65mmの押し出し機でメルトフローレート(MFR)が38のポリプロピレンを押し出し温度240℃にて1,300g/mm定量的に押し出し、1540ホールの紡糸口金を用いてフィラメント群を紡出し、これを高速気流牽引装置を使用して3,500m/分の速度で牽引し、移動する吸引装置のついた金網製ウェブコンベアに受けてウェブを作った。このウェブを搬出し、彫刻ロールと平滑ロールを組み合わせた熱圧着ロールにて上下ロール共135℃且つ60kg/cmの圧力で部分熱圧着して単糸デシテックスが2.0デシテックス、目付20g/m2のポリプロピレンスパンボンド不織布(a)を得た。
ポリオキシエチレン(20モル付加)基変成ジメチルポリシロキサン(重合度:25)(HLB6.4)をメタノールに希釈し1%溶液を作成し、上記不織布(a)をこの液に室温で10分間浸漬した後引き上げて、室温で1時間放置した後さらに50℃で1時間乾燥してメタノールを飛ばして、上記界面活性剤が0.5重量%付着した不織布(A)を作成した。
【0044】
実施例2
シリコン系界面活性剤「SH3775M」(東レ・ダウコーニング・シリコン社製;ポリオキシエチレン基変成ジメチルポリシロキサン;HLB5.0)と「サンモリン0T−70」(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;三洋化成工業社製)を8:2で配合混合した。実施例1で用いたシリコン系界面活性剤に代えて、この混合物を用いる以外は実施例1と同様にしてこの界面活性剤が0.5重量%付着した不織布(B)を作成した。
【0045】
比較例1
実施例1で用いたシリコン系界面活性剤に代えて、「サンモリン0T−70」を用いる以外は実施例1と同様にしてこの界面活性剤が0.5重量%付着した不織布(C)を作成した。
【0046】
比較例2
実施例1で用いたシリコン系界面活性剤に代えて、シリコン系界面活性剤「SH3773M」(東レ・ダウコーニング・シリコン社製;ポリオキシエチレン基変成ジメチルポリシロキサン、HLB8.0)を用いる以外は実施例1と同様にしてこの界面活性剤が0.5重量%付着した不織布(D)を作成した。
【0047】
比較例3
実施例1で用いたシリコン系界面活性剤に代えて、ポリオキシエチレン(12モル付加)基変成ジメチルポリシロキサン(重合度:25)(HLB4.4)を用いる以外は実施例1と同様にしてこの界面活性剤が0.5重量%付着した不織布(E)を作成した。
【0048】
実施例1,2及び比較例1〜3で作成した不織布(A)〜(D)の親水性試験の結果を表1に示す。親水性試験の方法は前記の方法である。
【0049】
【表1】
Figure 2004256935
【0050】
また、不織布(A)〜(D)を用いて下記の構成を持つ吸収性物品(実施例3,4及び比較例4〜6)を作成した。その物性の評価結果を表2に示した。
【0051】
[吸収性物品の作成]
下記の材料を重ね合わせ、30kg/cmの圧力で5分間プレスしたものを吸収性物品とした。(図1参照)
吸収性物品:
トップシート 本発明の不織布
ティッシュ 20g/m2(上下とも)
高吸水性樹脂 サンフレッシュ E−100(平均粒径320μm、生理食塩水の吸収量58g/g;三洋化成工業社製) 30g/m2
パルプ 150g/m2
バックシート PEフィルム 20g/m2
【0052】
[吸収物品評価]
試験サンプル(吸収物品)を水平な台に置き、その中央から高さ5cmの位置にポリロート(神田ゴム化学社製、PP、サイズ150mm)をセットする。そこに50mlのメスシリンダーにて30mlの生理食塩水(0.9%)を注ぎ入れ、全量吸収させた。このときの試験シートの表面に生理食塩水が到達してから、シートに吸収される(鏡面反射が消える)までの時間を吸収時間とした。
吸収させたシートを1分間放置した後、生理食塩水投入の中央にろ紙(ADVANTEC No.2、直径15cm)を5枚重ねて乗せ、その上に3.5kgの荷重をかけて30秒放置した。その間にろ紙に吸収された生理食塩水の量を測定し、この値を逆戻り量とした。この評価試験の結果を表2に記す。
【0053】
【表2】
Figure 2004256935
【0054】
表2から、次のようなことが判る。
不織布(A)(B)を使用した吸収物品は、逆戻り量が少なく、吸収時間も短くバランスがよい。しかし、不織布(C)〜(D)は吸収時間は短いが逆戻り量は多く、また、不織布(E)は逆戻り量は少ないが吸収時間が長い。
【0055】
【発明の効果】
本発明の不織布は下記のような効果を奏する。
(1)本発明の不織布を吸収性物品のトップシートに用いると、一度吸収した尿等の水性液体の戻り量が少なく、且つ水性液体等の吸収時間が短い吸収物品が得られる。
(2)簡便な方法で出来るので大幅なコストアップに繋がらない。
(3)不織布だけでできるので吸収性物品の形状にも影響を与えることがない。
従って、使い捨ておむつやペットシート等の吸収性物品に有用である。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不織布を使用した吸収性物品の図である。
【符号の説明】
1:トップシート
2:バックシート
3:ティッシュ
4:高吸水性樹脂
5:パルプ

Claims (9)

  1. 下記親水性試験において、5cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が5分以下であり、1cmの高さから水滴を落下したときの吸収時間が0.2秒以上であることを特徴とする不織布。
    親水性試験:不織布を約20cm×20cmに切りとった試験片を10枚重ね、内径15cmの金属製リングの試験片保持枠にしわを生じないように取り付ける。水1mlを25±3滴に分割できるビュレットを用い、ビュレットの先端が試験片の表面から5cm又は1cmの高さになるようにして設定して水滴を1滴落下させ、水滴が試験片上に達したときからその水滴が完全に吸収される(鏡面反射が消える)迄の時間を5回測定し、その平均を吸収時間とする。
  2. 前記不織布が、親水性処理剤(A)で表面処理されてなるものである請求項1記載の不織布。
  3. 前記(A)がシリコン系界面活性剤及び/又はフッ素系界面活性剤を含有するものであることを特徴とする請求項2記載の不織布。
  4. 前記(A)がポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンであることを特徴とする請求項2又は3記載の不織布。
  5. 前記ポリオキシアルキレン基変成ポリシロキサンのHLBが5.0〜7.5であることを特徴とする請求項4記載の不織布。
  6. 前記不織布の素材がポリオレフィン及び/又はポリエステルである請求項1〜5の何れか記載の不織布。
  7. 請求項1〜5の何れか記載の不織布を使用してなる吸収性物品。
  8. トップシート、保液部、バックシートからなり、該トップシートに請求項1〜6の何れか不織布を用いてなる吸収性物品。
  9. 前記吸収性物品がペットシートである請求項7又は8記載の吸収性物品。
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