JP2004255447A - 油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツール - Google Patents
油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツール Download PDFInfo
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Abstract
【課題】配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすることができる油圧発生源装置と油圧発生源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のテーブルトップタイプのヘミング装置は、特開2000−107823「ヘミング装置」、特開2000−263159「ヘミング装置」、特開2000−343156「ヘミング装置」にもあるように、リンクを用いたトグルタイプが一般的である。
【0003】
また、従来のヘミング装置の加圧駆動源は単に油圧シリンダを用いるのが一般的である。
【0004】
【先行文献】
【特許文献1】
特開2000−107823公報
【特許文献2】
特開2000−263159公報
【特許文献3】
特開2000−343156公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヘミング装置は、リンクを用いたトグルタイプであるため、構造が複雑であり、強度が不足しがちである。
【0006】
また、従来のヘミングタイプの加圧駆動源は単なる油圧シリンダであるため、微調整が不可能であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、前記の事情に鑑み、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすべく、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置とした。
【0008】
また、本発明は、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できるようにした。
【0009】
さらに、本発明は、従来のリンクを用いた複雑な構造のトグルタイプを、XY直動アクチュエータ方式を採用して構造を簡素化すべく、ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工に分けて行うヘミングツールであって、プリヘム加工および本ヘム加工を、プリヘムポンチおよび本ヘムポンチを備えたヘムブロックの上下方向の直線運動で行い、ヘムブロックのプリヘム加工位置および本ヘム加工位置への移動を横方向の直線運動で行うようにした直動式ヘムツールとした。
【0010】
さらにまた、本発明は、具体的には、上下方向の直線運動を、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置により行うようにした。
【0011】
さらにその上に、本発明は、ヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアシリンダ、シフトエアシリンダのヘム加工部材を標準化したユニットとして汎用できるようにした。
【0012】
【発明の実施の態様】
本発明を添付する図面に示す具体的な実施例に基づいて、以下詳細に説明する。
【0013】
図1において、サーボモータ31と、サーボモータ31により駆動されるジャッキ30と、ジャッキ30により駆動されるブースタ油圧シリンダ32とよりなる油圧発生源装置を示す。
【0014】
サーボモータ31はサーボ機構の制御信号をトルクまたは力に変換し、負荷に回転あるいは変位を与えるために用いる原動機であって、1/100mm程度の微小調整の変位を与えることもできる。
【0015】
ウォームギアを備えた減速機付きのジャッキ30は、前記サーボモータ31で駆動する。
【0016】
このジャッキ30には連結シャフト13を突出させ、連結シャフト13はブースタ油圧シリンダ32のピストンロッド42とヒンジ43を介して連結する。符号44はヒンジピンである。
【0017】
サーボモータ31を駆動すると、ジャッキ30が駆動され、連結シャフト13が伸縮し、それに伴ってブースタ油圧シリンダ32のピストンロッド42が伸縮し、ブースタ油圧シリンダ32の油圧出入口45・46に油圧が発生する。この油圧出入口45・46に発生した油圧は電磁弁33を介してヘムシリンダ34に供給する。電磁弁33の回路の位置によりヘムシリンダ34のピストンロッド47が伸長したり、あるいは収縮したりする。このピストンロッド47の伸長により加圧できる。
【0018】
この油圧発生源装置は、汎用性があり、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすることができる。
【0019】
また、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できる。
【0020】
次に、前記油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツールについて説明する。
【0021】
図2に油圧発生源装置が示され、ブースタ油圧シリンダ32の出力油圧は電磁弁33を介して、図3のヘムシリンダ34に出力される。理解を容易にするため、図2、図3の両者に電磁弁33を示す。
【0022】
図3には直動式ヘミングツールの要部の拡大図を示す。
【0023】
機台51上にはヘムダイ14を起立させてボルト52により固着し、このヘムダイ14上にワークWを載置する。ここでのワークWは、自動車のドアのアウターパネル53とインナーパネル54であり、アウターパネル53を下に、その上にインナーパネル54を載置し、アウターパネル53の起立したフランジ55をヘミング加工して折り畳み、インナーパネル54のフランジ56を挟み込ませる。
【0024】
機台51上に基板57を固着し、基板57上に摺動自在にスライドプレート8を設け、このスライドプレート8にガイドブロック4を固着する。基板57上に固着したヒンジ12にピン11を介して枢着したクリビス10にピストンロッド58を螺着してシフトエアシリンダ36を設け、このシフトエアシリンダ36の前端に切替エアシリンダ35を固着する。切替エアシリンダ35のピストンロッド59をガイドブロック4の後端面に固着したブラケット9に螺着する。シフトエアシリンダ36のピストンロッド58および切替エアシリンダ35のピストンロッド59の伸縮作動によりガイドブロック4が前後方向に移動する。
【0025】
このガイドブロック4の前端面にバックアッププレート6を固着し、ガイドブロック4とバックアッププレート6との間にヘムブロック3を上下方向に摺動自在に設ける。このヘムブロック3の後面にブラケット5をボルト61により固着し、ガイドブロック4の後端面側にボルト62により固着し垂設したヘムシリンダ34のピストンロッド47を前記ブラケット5に挿通させて固着する。ヘムシリンダ34に油圧発生源装置から供給された油圧によりピストンロッド47が伸縮してヘムブロック3を上下動させヘム加工を行う。
【0026】
ヘムブロック3の前端上部に本ヘムポンチ2をボルト63で固着し、本ヘムポンチ2の前端側にプリヘムポンチ1をボルト64で固着する。
【0027】
ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工とに分けて行う場合、通常プリヘム加工でフランジを略45°程度傾斜させ、本ヘム加工で平面に折り畳むので、プリヘムポンチ1の下端は略45°程度の傾斜面65に形成し、ヘムポンチ2の下面66は平面に形成する。
【0028】
上下に昇降するヘムブロック3の下端面に対向する箇所にエンドストッパ7を固着する。
【0029】
バックアッププレート6の前面中央部に断面L字状のブラケット71をボルト72により固着し、ロックシリンダ37をボルト73により下向に固着する。
【0030】
ガイドブロック4の底面の前方への延出部には、前記ロックシリンダ37のピストンロッド先端のロックピン13をガイドする案内孔74を穿設し、基板57の前記ロックピン13の対向する箇所にストッパ67を固着し、ストッパ67にはロックピン13を挿入し位置決めできる位置決め孔701 ・702 を穿設する。位置決め孔701 と位置決め702 との距離は、プリヘム加工位置と本ヘム加工位置との水平間距離、即ち、切替エアシリンダ35のピストンストロークLa である。
【0031】
図4は直動式ヘミングツール全体の平面図、図5は図4の側面図である。
【0032】
機台51上にはヘムダイ14を固着し、サーボモータ31、ジャッキ30、ブースタ油圧シリンダ32の油圧発生源装置を配置し、ヘムシリンダ34には油圧発生源装置と接続してヘムブロック3を上下動摺動可能にし、さらに、ヘムブロック3、ガイドブロック4を横方向に移動させる切替エアシリンダ35、シフトエアシリンダ36を配置する。
【0033】
ヘムブロック3、ガイドブロック4等を搭載するスライドプレート8を正確に摺動させるために、その両側方に断面L字状のガイド14をボルト69により固着する。
【0034】
ヘムブロック3を正確な位置に位置決めするために、バックアッププレート6に固着したロックシリンダ37のピストンロッド先端のロックピン13を基板57に固着したストッパ67に穿設した孔701 ・702 に挿入して位置決めする。位置決め孔701 と位置決め孔702 との距離は切替エアシリンダ35のピストンストロークLa である。
【0035】
上記のヘム加工を行うヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアリンダ、シフトエアシリンダ等を標準化したユニットとしておくと汎用できる。
【0036】
次に、本直動式ヘミングツールの作動について、図6〜図8により説明する。
【0037】
図6はプリヘムポンチ1、本ヘムポンチ2が後退して、エンドストッパ7とヘムブロック3との距離Hで待機位置を示す。ロックシリンダ37のロッグピン13は開放、切替エアシリンダ35、シフトエアシリンダ36共に後退位置を確認している。
【0038】
図7はプリヘム加工完了状態を示す。シフトエアシリンダ36がLb 前進し、ロックシリンダ37のロックピン13がストッパ67の位置決め孔701 に挿入されたことを確認し、ヘムシリンダ34によりヘムブロック3を下降させ、ヘムブロック3の下端面がエンドストッパ7に当接し、プリヘムポンチ1によりプリヘム加工(45°程度の傾斜加工)を行う。ロックシリンダ37が開放し、ヘムシリンダ34が作動しヘムブロック3が原位置に上昇する。
【0039】
図8は本ヘム加工完了状態を示す。ヘムブロック3の原位置への上昇を確認後、切替エアシリンダ35がLa 前進する。ロックシリンダ37のロックピン13がストッパ67の位置決め孔702 に挿入したことを確認し、ヘムシリンダ34が作動してヘムブロック3が下降し、本ヘムポンチ2によりフランジ55を本ヘム加工し、加工完了を確認後、ヘムシリンダ34は上昇する。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、上述のように、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置であるので、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすることができる。
【0041】
また、本発明は、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できる。
【0042】
さらに、本発明は、ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工に分けて行うヘミングツールであって、プリヘム加工および本ヘム加工を、プリヘムポンチおよび本ヘムポンチを備えたヘムブロックの上下方向の直線運動で行い、ヘムブロックのプリヘム加工位置および本ヘム加工位置への移動を横方向の直線運動で行うようにした直動式ヘムツールであるので、従来のリンクを用いた複雑な構造のトグルタイプをXY直動アクチュエータ方式を採用して構造を簡素化できる。
【0043】
さらにまた、本発明は、具体的には、上下方向の直線運動をサーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置により行うようにした。
【0044】
さらにその上に、本発明は、ヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアシリンダ、シフトエアシリンダのヘム加工部材を標準化したユニットとして汎用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧発生源装置の具体的な一実施例の回路図である。
【図2】本発明の直動式ヘミングツールに用いられる油圧発生源装置の回路図である。
【図3】本発明の直動式ヘミングツールの要部の拡大図と位置決め孔の平面図との2面図である。
【図4】本発明の直動式ヘミングツール全体の平面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】ヘムブロックの待機位置を示す側面図である。
【図7】プリヘム加工状態のワークと直動式ヘミングツールの2側面図である。
【図8】本ヘム加工状態のワークと直動式ヘミングツールの2側面図である。
【符号の説明】
31…サーボモータ
30…ジャッキ
32…ブースタ油圧シリンダ
1…プリヘムポンチ
2…本ヘムポンチ
3…ヘムブロック
4…ガイドブロック
34…ヘムシリンダ
35…切替エアシリンダ
36…シフトエアシリンダ
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のテーブルトップタイプのヘミング装置は、特開2000−107823「ヘミング装置」、特開2000−263159「ヘミング装置」、特開2000−343156「ヘミング装置」にもあるように、リンクを用いたトグルタイプが一般的である。
【0003】
また、従来のヘミング装置の加圧駆動源は単に油圧シリンダを用いるのが一般的である。
【0004】
【先行文献】
【特許文献1】
特開2000−107823公報
【特許文献2】
特開2000−263159公報
【特許文献3】
特開2000−343156公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヘミング装置は、リンクを用いたトグルタイプであるため、構造が複雑であり、強度が不足しがちである。
【0006】
また、従来のヘミングタイプの加圧駆動源は単なる油圧シリンダであるため、微調整が不可能であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、前記の事情に鑑み、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすべく、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置とした。
【0008】
また、本発明は、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できるようにした。
【0009】
さらに、本発明は、従来のリンクを用いた複雑な構造のトグルタイプを、XY直動アクチュエータ方式を採用して構造を簡素化すべく、ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工に分けて行うヘミングツールであって、プリヘム加工および本ヘム加工を、プリヘムポンチおよび本ヘムポンチを備えたヘムブロックの上下方向の直線運動で行い、ヘムブロックのプリヘム加工位置および本ヘム加工位置への移動を横方向の直線運動で行うようにした直動式ヘムツールとした。
【0010】
さらにまた、本発明は、具体的には、上下方向の直線運動を、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置により行うようにした。
【0011】
さらにその上に、本発明は、ヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアシリンダ、シフトエアシリンダのヘム加工部材を標準化したユニットとして汎用できるようにした。
【0012】
【発明の実施の態様】
本発明を添付する図面に示す具体的な実施例に基づいて、以下詳細に説明する。
【0013】
図1において、サーボモータ31と、サーボモータ31により駆動されるジャッキ30と、ジャッキ30により駆動されるブースタ油圧シリンダ32とよりなる油圧発生源装置を示す。
【0014】
サーボモータ31はサーボ機構の制御信号をトルクまたは力に変換し、負荷に回転あるいは変位を与えるために用いる原動機であって、1/100mm程度の微小調整の変位を与えることもできる。
【0015】
ウォームギアを備えた減速機付きのジャッキ30は、前記サーボモータ31で駆動する。
【0016】
このジャッキ30には連結シャフト13を突出させ、連結シャフト13はブースタ油圧シリンダ32のピストンロッド42とヒンジ43を介して連結する。符号44はヒンジピンである。
【0017】
サーボモータ31を駆動すると、ジャッキ30が駆動され、連結シャフト13が伸縮し、それに伴ってブースタ油圧シリンダ32のピストンロッド42が伸縮し、ブースタ油圧シリンダ32の油圧出入口45・46に油圧が発生する。この油圧出入口45・46に発生した油圧は電磁弁33を介してヘムシリンダ34に供給する。電磁弁33の回路の位置によりヘムシリンダ34のピストンロッド47が伸長したり、あるいは収縮したりする。このピストンロッド47の伸長により加圧できる。
【0018】
この油圧発生源装置は、汎用性があり、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすることができる。
【0019】
また、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できる。
【0020】
次に、前記油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツールについて説明する。
【0021】
図2に油圧発生源装置が示され、ブースタ油圧シリンダ32の出力油圧は電磁弁33を介して、図3のヘムシリンダ34に出力される。理解を容易にするため、図2、図3の両者に電磁弁33を示す。
【0022】
図3には直動式ヘミングツールの要部の拡大図を示す。
【0023】
機台51上にはヘムダイ14を起立させてボルト52により固着し、このヘムダイ14上にワークWを載置する。ここでのワークWは、自動車のドアのアウターパネル53とインナーパネル54であり、アウターパネル53を下に、その上にインナーパネル54を載置し、アウターパネル53の起立したフランジ55をヘミング加工して折り畳み、インナーパネル54のフランジ56を挟み込ませる。
【0024】
機台51上に基板57を固着し、基板57上に摺動自在にスライドプレート8を設け、このスライドプレート8にガイドブロック4を固着する。基板57上に固着したヒンジ12にピン11を介して枢着したクリビス10にピストンロッド58を螺着してシフトエアシリンダ36を設け、このシフトエアシリンダ36の前端に切替エアシリンダ35を固着する。切替エアシリンダ35のピストンロッド59をガイドブロック4の後端面に固着したブラケット9に螺着する。シフトエアシリンダ36のピストンロッド58および切替エアシリンダ35のピストンロッド59の伸縮作動によりガイドブロック4が前後方向に移動する。
【0025】
このガイドブロック4の前端面にバックアッププレート6を固着し、ガイドブロック4とバックアッププレート6との間にヘムブロック3を上下方向に摺動自在に設ける。このヘムブロック3の後面にブラケット5をボルト61により固着し、ガイドブロック4の後端面側にボルト62により固着し垂設したヘムシリンダ34のピストンロッド47を前記ブラケット5に挿通させて固着する。ヘムシリンダ34に油圧発生源装置から供給された油圧によりピストンロッド47が伸縮してヘムブロック3を上下動させヘム加工を行う。
【0026】
ヘムブロック3の前端上部に本ヘムポンチ2をボルト63で固着し、本ヘムポンチ2の前端側にプリヘムポンチ1をボルト64で固着する。
【0027】
ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工とに分けて行う場合、通常プリヘム加工でフランジを略45°程度傾斜させ、本ヘム加工で平面に折り畳むので、プリヘムポンチ1の下端は略45°程度の傾斜面65に形成し、ヘムポンチ2の下面66は平面に形成する。
【0028】
上下に昇降するヘムブロック3の下端面に対向する箇所にエンドストッパ7を固着する。
【0029】
バックアッププレート6の前面中央部に断面L字状のブラケット71をボルト72により固着し、ロックシリンダ37をボルト73により下向に固着する。
【0030】
ガイドブロック4の底面の前方への延出部には、前記ロックシリンダ37のピストンロッド先端のロックピン13をガイドする案内孔74を穿設し、基板57の前記ロックピン13の対向する箇所にストッパ67を固着し、ストッパ67にはロックピン13を挿入し位置決めできる位置決め孔701 ・702 を穿設する。位置決め孔701 と位置決め702 との距離は、プリヘム加工位置と本ヘム加工位置との水平間距離、即ち、切替エアシリンダ35のピストンストロークLa である。
【0031】
図4は直動式ヘミングツール全体の平面図、図5は図4の側面図である。
【0032】
機台51上にはヘムダイ14を固着し、サーボモータ31、ジャッキ30、ブースタ油圧シリンダ32の油圧発生源装置を配置し、ヘムシリンダ34には油圧発生源装置と接続してヘムブロック3を上下動摺動可能にし、さらに、ヘムブロック3、ガイドブロック4を横方向に移動させる切替エアシリンダ35、シフトエアシリンダ36を配置する。
【0033】
ヘムブロック3、ガイドブロック4等を搭載するスライドプレート8を正確に摺動させるために、その両側方に断面L字状のガイド14をボルト69により固着する。
【0034】
ヘムブロック3を正確な位置に位置決めするために、バックアッププレート6に固着したロックシリンダ37のピストンロッド先端のロックピン13を基板57に固着したストッパ67に穿設した孔701 ・702 に挿入して位置決めする。位置決め孔701 と位置決め孔702 との距離は切替エアシリンダ35のピストンストロークLa である。
【0035】
上記のヘム加工を行うヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアリンダ、シフトエアシリンダ等を標準化したユニットとしておくと汎用できる。
【0036】
次に、本直動式ヘミングツールの作動について、図6〜図8により説明する。
【0037】
図6はプリヘムポンチ1、本ヘムポンチ2が後退して、エンドストッパ7とヘムブロック3との距離Hで待機位置を示す。ロックシリンダ37のロッグピン13は開放、切替エアシリンダ35、シフトエアシリンダ36共に後退位置を確認している。
【0038】
図7はプリヘム加工完了状態を示す。シフトエアシリンダ36がLb 前進し、ロックシリンダ37のロックピン13がストッパ67の位置決め孔701 に挿入されたことを確認し、ヘムシリンダ34によりヘムブロック3を下降させ、ヘムブロック3の下端面がエンドストッパ7に当接し、プリヘムポンチ1によりプリヘム加工(45°程度の傾斜加工)を行う。ロックシリンダ37が開放し、ヘムシリンダ34が作動しヘムブロック3が原位置に上昇する。
【0039】
図8は本ヘム加工完了状態を示す。ヘムブロック3の原位置への上昇を確認後、切替エアシリンダ35がLa 前進する。ロックシリンダ37のロックピン13がストッパ67の位置決め孔702 に挿入したことを確認し、ヘムシリンダ34が作動してヘムブロック3が下降し、本ヘムポンチ2によりフランジ55を本ヘム加工し、加工完了を確認後、ヘムシリンダ34は上昇する。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、上述のように、サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置であるので、配管からの油漏れに対応した微調整や、試作の金属製薄板への孔開け、曲げ、成形加工に用いたり、少量生産に用いたりすることができる。
【0041】
また、本発明は、サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できる。
【0042】
さらに、本発明は、ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工に分けて行うヘミングツールであって、プリヘム加工および本ヘム加工を、プリヘムポンチおよび本ヘムポンチを備えたヘムブロックの上下方向の直線運動で行い、ヘムブロックのプリヘム加工位置および本ヘム加工位置への移動を横方向の直線運動で行うようにした直動式ヘムツールであるので、従来のリンクを用いた複雑な構造のトグルタイプをXY直動アクチュエータ方式を採用して構造を簡素化できる。
【0043】
さらにまた、本発明は、具体的には、上下方向の直線運動をサーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置により行うようにした。
【0044】
さらにその上に、本発明は、ヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアシリンダ、シフトエアシリンダのヘム加工部材を標準化したユニットとして汎用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧発生源装置の具体的な一実施例の回路図である。
【図2】本発明の直動式ヘミングツールに用いられる油圧発生源装置の回路図である。
【図3】本発明の直動式ヘミングツールの要部の拡大図と位置決め孔の平面図との2面図である。
【図4】本発明の直動式ヘミングツール全体の平面図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】ヘムブロックの待機位置を示す側面図である。
【図7】プリヘム加工状態のワークと直動式ヘミングツールの2側面図である。
【図8】本ヘム加工状態のワークと直動式ヘミングツールの2側面図である。
【符号の説明】
31…サーボモータ
30…ジャッキ
32…ブースタ油圧シリンダ
1…プリヘムポンチ
2…本ヘムポンチ
3…ヘムブロック
4…ガイドブロック
34…ヘムシリンダ
35…切替エアシリンダ
36…シフトエアシリンダ
Claims (5)
- サーボモータと、サーボモータにより駆動されるジャッキと、ジャッキにより駆動されるブースタ油圧シリンダとよりなる油圧発生源装置。
- サーボモータ、ジャッキおよびブースタ油圧シリンダを標準化したユニットとして汎用できるようにした請求項1記載の油圧発生源装置。
- ヘム加工をプリヘム加工と本ヘム加工に分けて行うヘミングツールであって、プリヘム加工および本ヘム加工を、プリヘムポンチおよび本ヘムポンチを備えたヘムブロックの上下方向の直線運動で行い、ヘムブロックのプリヘム加工位置および本ヘム加工位置への移動を横方向の直線運動で行うようにした直動式ヘムツール。
- 上下方向の直線運動を請求項1記載の油圧発生源装置により行うようにした請求項3記載の直動式ヘムツール。
- ヘムブロック、ガイドブロック、ヘムシリンダ、切替エアシリンダ、シフトエアシリンダのヘム加工部材を標準化したユニットとして汎用できるようにした請求項3あるいは請求項4記載の直動式ヘムツール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051168A JP2004255447A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051168A JP2004255447A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004255447A true JP2004255447A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33116379
Family Applications (1)
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JP2003051168A Pending JP2004255447A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 油圧発生源装置と油圧発生源装置を用いた直動式ヘミングツール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004255447A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100782744B1 (ko) | 2006-09-18 | 2007-12-05 | 서동해 | 자동차 패널 헤밍장치 |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051168A patent/JP2004255447A/ja active Pending
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KR100782744B1 (ko) | 2006-09-18 | 2007-12-05 | 서동해 | 자동차 패널 헤밍장치 |
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