JP2004254889A - トリム固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定信頼性の高いトリム固定構造を提供する。
【解決手段】フレーム1の周縁部12に縦壁部12bと返り部12cとを設けるとともに縦壁部12bにはその裏面側へ延出する掛止片13を形成し、さらに、トリム3の周縁部3aの裏面側には、硬質板状体でなる硬質プレート部41と軟質板状でなる軟質プレート部42とからなり且つ硬質プレート部41部分に掛止穴45を設けた中間部材4を固定し、中間部材4の軟質プレート部42部分を返り部12cに巻き掛けるとともに、掛止片13を硬質プレート部41の掛止穴45に掛止させる。係る構成とすることで、軟質プレート部42によってトリム3の保護が促進されるとともに、硬質プレート部41の耐熱変形性によってトリム3に対する高い固定信頼性が確保される。
【選択図】 図2
【解決手段】フレーム1の周縁部12に縦壁部12bと返り部12cとを設けるとともに縦壁部12bにはその裏面側へ延出する掛止片13を形成し、さらに、トリム3の周縁部3aの裏面側には、硬質板状体でなる硬質プレート部41と軟質板状でなる軟質プレート部42とからなり且つ硬質プレート部41部分に掛止穴45を設けた中間部材4を固定し、中間部材4の軟質プレート部42部分を返り部12cに巻き掛けるとともに、掛止片13を硬質プレート部41の掛止穴45に掛止させる。係る構成とすることで、軟質プレート部42によってトリム3の保護が促進されるとともに、硬質プレート部41の耐熱変形性によってトリム3に対する高い固定信頼性が確保される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、例えばシートクッションのトリムの如くその周縁部を他の部材に固定するためのトリム固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりシートクッションのトリム固定構造としては種々の構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来構造のものは、図4に示すように、皿状形態をもつフレーム51上にパッド52を嵌合配置するとともに、該パッド52の表面側を覆うようにトリム53を被せるとともに、該トリム53の周縁部53aを上記フレーム51の周縁部に固定するものである。この場合、上記フレーム51の周縁部を、縦壁部51aとその下端に連続する略U字状断面形状をもつ返り部51bとで構成する一方、上記トリム53側においては、その周縁部53aの裏面側に、その先端部56aを掛止爪57とした略U字状のフック56を縫合固定する。そして、上記トリム53を下方に引き下げながら、上記フック56内面を上記フレーム51側の上記返り部51bの外面側に沿わせた状態で取付けてこれに掛止させるともに、上記掛止爪57を上記返り部51bの先端上に位置させることで外れ止めを行うようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−155159号公報(段落「0011」〜「0017」、図9)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように上記フック56を上記フレーム51側の上記返り部51bの形状に沿わせるのは、該返り部51bの錆び等から上記トリム53を保護するためであるが、かかる機能を十分に発揮させるに該フック56を可撓性に富む軟質のポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材で構成している(特許文献1の段落「0014」参照)。
【0006】
ところが、このように上記フック56の全体を軟質の合成樹脂材で構成した場合、上記返り部51bに対する形状合致性は確保されるものの、耐熱変形性が劣ることから、該フック56が熱影響を受けて略U字状の形状が崩れ、場合によってはこれが上記返り部51bから外れる恐れがる等、固定信頼性と言う点において改善の余地がある。
【0007】
そこで、本願発明では、固定信頼性の高いトリム固定構造を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0009】
本願の第1の発明では、フレーム1上に配置されたパッド2の表面側を覆うトリム3の周縁部3aを上記フレーム1の周縁部12に固定するためのトリム固定構造において、上記フレーム1の周縁部12に、上下方向に延びる縦壁部12bと該縦壁部12bの下端側に連続して外側上方に向けて湾曲する返り部12cとを設けるとともに上記縦壁部12bにはその裏面側へ延出する掛止片13を形成する一方、上記トリム3の周縁部3aの裏面側には、硬質板状体でなる硬質プレート部41と軟質板状でなる軟質プレート部42とをその平面方向に連続させて一体化するとともに上記硬質プレート部41部分に掛止穴45を設けた中間部材4を固定し、上記中間部材4の上記軟質プレート部42部分を上記フレーム1の上記返り部12cに対してその外側から巻き掛けるとともに上記掛止片13を上記硬質プレート部41の上記掛止穴45に掛止させたことを特徴としている。
【0010】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかるトリム固定構造において、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成したことを特徴としている。
【0011】
【発明の効果】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0012】
▲1▼ 本願の第1の発明にかかるトリム固定構造によれば、上記トリム3の周縁部3aの裏面側に固定された上記中間部材4の上記軟質プレート部42部分を上記フレーム1の上記返り部12cに対してその外側から巻き掛けるとともに上記掛止片13を上記硬質プレート部41の上記掛止穴45に掛止させるようにしているので、
第1に、上記軟質プレート部42が適度に撓曲変形して上記返り部12cに対してその形状に沿って確実に巻掛けられ、該軟質プレート部42による上記トリム3に対する保護が促進され、それだけ上記トリム3の耐久性が向上する、
第2に、上記硬質プレート部41に設けた上記掛止穴45に上記フレーム1側に設けた上記掛止片13が掛止されることで、例え上記中間部材4に熱が及んでも該硬質プレート部41は耐熱変形性が高いので、上記掛止穴45と上記掛止片13との適正な掛止状態が維持され、該掛止片13が上記掛止穴45から離脱するという事が未然に且つ確実に防止され、高い固定信頼性が確保される、
等の効果が得られるものである。
【0013】
▲2▼ 本願の第2の発明にかかるトリム固定構造によれば、上記▲1▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成しているので、例えば上記フレーム1に別部材を設けて上記掛止片13を形成する場合に比して、構造の簡略化及び低コスト化が促進される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0015】
図1には、本願発明に係るトリム固定構造が適用される自動車用シートクッションの各構成要素を示している。このシートクッションは、次述するフレーム1とパッド2とトリム3とを備えて構成される。
【0016】
上記フレーム1は、金属製のプレス一体成型品であって、略矩形深皿状形態をもつ本体部11と、該本体部11の外周部を構成する周縁部12とを備える。そして、上記周縁部12は、図2に示すように上記本体部11の上面を構成する上面部12aと該上面部12aから下方に垂下する縦壁部12bと該縦壁部12bの下端に連続し且つ外側上方に向けて湾曲する返り部12cとを備えている。また、上記縦壁部12bには、該縦壁部12bの一部を裏面側に向けて切り起こしてなる掛止片13が該縦壁部12bの長手方向に所定間隔で複数個形成されている。
【0017】
上記パッド2は、例えば樹脂発泡成形により一体形成されるもので、上記フレーム1の上記本体部11内に嵌合配置される底部2aと該底部2aの上部に位置し座面を構成する座部2bとを備える。また、上記パッド2の裏面側で且つ上記底部2aと座部2bの境部には、図2に示すように上記フレーム1の周縁部12にその上方から鞍座し得るように上方に向けて凹入する凹溝2cが形成されている。
【0018】
上記トリム3は、合成皮革等の布材で構成されるものであって、上記パッド2を上記座部2bの表面側から覆う座面部31と、該座面部31の周縁にこれを取り巻くように縫合された周壁部32とを備えている。そして、上記トリム3は、上記周壁部32の周縁32aを上記フレーム1の周縁部12部分に固定することで該フレーム1側に取り付けられる。
【0019】
上記中間部材4は、図2及び図3に示すように、硬質のポリプロピレン等の合成樹脂製板材でなる硬質プレート部41と、軟質のポリプロピレン等の合成樹脂製板材でなる軟質プレート部42とを平面状に融着一体化させて構成される。そして、上記硬質プレート部41には、上記フレーム1側の上記各掛止片13,13,・・に対応する間隔をもって複数個の掛止穴45,45,・・が形成されている。
【0020】
そして、上記中間部材4は、図3に示すように、その硬質プレート部41を上記トリム3の周壁部32の周縁32a寄りに位置させた状態で、該硬質プレート部41を上記トリム3の上記周壁部32の周縁32aの裏面側に縫合(縫合部44参照)することで該トリム3側に取り付けられている。
【0021】
ここで、上記フレーム1とパッド2とトリム3とを組み立ててシートクッションを製造する場合の作業手順について説明する。
【0022】
上記フレーム1上に上記パッド2を嵌合配置する。次に、上記トリム3を上記パッド2にその表面側から被せ、その周壁部32を上記2側面の外側を通して下方に引き下げ、その周縁32aを上記フレーム1の周縁部12の裏面側に折り込む。この際、上記トリム3の周縁32aに取り付けられた上記中間部材4は、該トリム3と一体的に引き込まれ、その軟質プレート部42はスムーズに撓曲変形して上記フレーム1側の上記返り部12cの表面に沿って巻掛けられ、上記トリム3が直接上記返り部12cに接触するのを防止する。また、上記中間部材4の上記軟質プレート部42は、上記フレーム1側の上記縦壁部12bに沿って引き上げられ、その各掛止穴45,45,・・を上記縦壁部12b側の上記各掛止片13,13,・・に掛止させることで該縦壁部12b側に固定される。以上で、上記トリム3の周縁32aの上記フレーム1の周縁部12への固定作業が完了する。
【0023】
このような固定構造によれば、上記軟質プレート部42は適度に撓曲変形して上記フレーム1側の返り部12cに対してその形状に沿って確実に巻掛けられることから、該軟質プレート部42による上記トリム3に対する保護が促進され、該トリム3の耐久性が向上することになる。
【0024】
また、上記硬質プレート部41に設けた上記掛止穴45に上記フレーム1側に設けた上記掛止片13が掛止されることで、例え上記中間部材4に熱が及んでも該硬質プレート部41はその耐熱変形性が高いので、上記掛止穴45と上記掛止片13との適正な掛止状態が長期に亙って維持され、該掛止片13が上記掛止穴45から離脱するという事が未然に且つ確実に防止され、その結果、高い固定信頼性が確保され、延いては、シートクッションの商品価値の向上が期待できるものである。
【0025】
さらに、この実施形態のものにあっては、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成しているので、例えば上記フレーム1に別部材を設けて上記掛止片13を形成するような場合に比して、構造の簡略化及び低コスト化が促進されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るトリム固定構造が適用される自動車用シートクッションの分解斜視図である。
【図2】フレーム周縁部に対するトリム周壁部の固定部分の拡大断面図である。
【図3】図2に示した固定部分の分解斜視図である。
【図4】従来のフレーム周縁部に対するトリム周壁部の固定構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1はフレーム、2はパッド、3はトリム、4は中間部材、11は本体部、12は周縁部、13は掛止片、31は座面部、32は周壁部、41は硬質プレート部、42は軟質プレート部、43は接合部、44は縫合部である。
【発明の属する技術分野】
本願発明は、例えばシートクッションのトリムの如くその周縁部を他の部材に固定するためのトリム固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりシートクッションのトリム固定構造としては種々の構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来構造のものは、図4に示すように、皿状形態をもつフレーム51上にパッド52を嵌合配置するとともに、該パッド52の表面側を覆うようにトリム53を被せるとともに、該トリム53の周縁部53aを上記フレーム51の周縁部に固定するものである。この場合、上記フレーム51の周縁部を、縦壁部51aとその下端に連続する略U字状断面形状をもつ返り部51bとで構成する一方、上記トリム53側においては、その周縁部53aの裏面側に、その先端部56aを掛止爪57とした略U字状のフック56を縫合固定する。そして、上記トリム53を下方に引き下げながら、上記フック56内面を上記フレーム51側の上記返り部51bの外面側に沿わせた状態で取付けてこれに掛止させるともに、上記掛止爪57を上記返り部51bの先端上に位置させることで外れ止めを行うようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−155159号公報(段落「0011」〜「0017」、図9)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように上記フック56を上記フレーム51側の上記返り部51bの形状に沿わせるのは、該返り部51bの錆び等から上記トリム53を保護するためであるが、かかる機能を十分に発揮させるに該フック56を可撓性に富む軟質のポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材で構成している(特許文献1の段落「0014」参照)。
【0006】
ところが、このように上記フック56の全体を軟質の合成樹脂材で構成した場合、上記返り部51bに対する形状合致性は確保されるものの、耐熱変形性が劣ることから、該フック56が熱影響を受けて略U字状の形状が崩れ、場合によってはこれが上記返り部51bから外れる恐れがる等、固定信頼性と言う点において改善の余地がある。
【0007】
そこで、本願発明では、固定信頼性の高いトリム固定構造を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0009】
本願の第1の発明では、フレーム1上に配置されたパッド2の表面側を覆うトリム3の周縁部3aを上記フレーム1の周縁部12に固定するためのトリム固定構造において、上記フレーム1の周縁部12に、上下方向に延びる縦壁部12bと該縦壁部12bの下端側に連続して外側上方に向けて湾曲する返り部12cとを設けるとともに上記縦壁部12bにはその裏面側へ延出する掛止片13を形成する一方、上記トリム3の周縁部3aの裏面側には、硬質板状体でなる硬質プレート部41と軟質板状でなる軟質プレート部42とをその平面方向に連続させて一体化するとともに上記硬質プレート部41部分に掛止穴45を設けた中間部材4を固定し、上記中間部材4の上記軟質プレート部42部分を上記フレーム1の上記返り部12cに対してその外側から巻き掛けるとともに上記掛止片13を上記硬質プレート部41の上記掛止穴45に掛止させたことを特徴としている。
【0010】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかるトリム固定構造において、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成したことを特徴としている。
【0011】
【発明の効果】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0012】
▲1▼ 本願の第1の発明にかかるトリム固定構造によれば、上記トリム3の周縁部3aの裏面側に固定された上記中間部材4の上記軟質プレート部42部分を上記フレーム1の上記返り部12cに対してその外側から巻き掛けるとともに上記掛止片13を上記硬質プレート部41の上記掛止穴45に掛止させるようにしているので、
第1に、上記軟質プレート部42が適度に撓曲変形して上記返り部12cに対してその形状に沿って確実に巻掛けられ、該軟質プレート部42による上記トリム3に対する保護が促進され、それだけ上記トリム3の耐久性が向上する、
第2に、上記硬質プレート部41に設けた上記掛止穴45に上記フレーム1側に設けた上記掛止片13が掛止されることで、例え上記中間部材4に熱が及んでも該硬質プレート部41は耐熱変形性が高いので、上記掛止穴45と上記掛止片13との適正な掛止状態が維持され、該掛止片13が上記掛止穴45から離脱するという事が未然に且つ確実に防止され、高い固定信頼性が確保される、
等の効果が得られるものである。
【0013】
▲2▼ 本願の第2の発明にかかるトリム固定構造によれば、上記▲1▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成しているので、例えば上記フレーム1に別部材を設けて上記掛止片13を形成する場合に比して、構造の簡略化及び低コスト化が促進される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0015】
図1には、本願発明に係るトリム固定構造が適用される自動車用シートクッションの各構成要素を示している。このシートクッションは、次述するフレーム1とパッド2とトリム3とを備えて構成される。
【0016】
上記フレーム1は、金属製のプレス一体成型品であって、略矩形深皿状形態をもつ本体部11と、該本体部11の外周部を構成する周縁部12とを備える。そして、上記周縁部12は、図2に示すように上記本体部11の上面を構成する上面部12aと該上面部12aから下方に垂下する縦壁部12bと該縦壁部12bの下端に連続し且つ外側上方に向けて湾曲する返り部12cとを備えている。また、上記縦壁部12bには、該縦壁部12bの一部を裏面側に向けて切り起こしてなる掛止片13が該縦壁部12bの長手方向に所定間隔で複数個形成されている。
【0017】
上記パッド2は、例えば樹脂発泡成形により一体形成されるもので、上記フレーム1の上記本体部11内に嵌合配置される底部2aと該底部2aの上部に位置し座面を構成する座部2bとを備える。また、上記パッド2の裏面側で且つ上記底部2aと座部2bの境部には、図2に示すように上記フレーム1の周縁部12にその上方から鞍座し得るように上方に向けて凹入する凹溝2cが形成されている。
【0018】
上記トリム3は、合成皮革等の布材で構成されるものであって、上記パッド2を上記座部2bの表面側から覆う座面部31と、該座面部31の周縁にこれを取り巻くように縫合された周壁部32とを備えている。そして、上記トリム3は、上記周壁部32の周縁32aを上記フレーム1の周縁部12部分に固定することで該フレーム1側に取り付けられる。
【0019】
上記中間部材4は、図2及び図3に示すように、硬質のポリプロピレン等の合成樹脂製板材でなる硬質プレート部41と、軟質のポリプロピレン等の合成樹脂製板材でなる軟質プレート部42とを平面状に融着一体化させて構成される。そして、上記硬質プレート部41には、上記フレーム1側の上記各掛止片13,13,・・に対応する間隔をもって複数個の掛止穴45,45,・・が形成されている。
【0020】
そして、上記中間部材4は、図3に示すように、その硬質プレート部41を上記トリム3の周壁部32の周縁32a寄りに位置させた状態で、該硬質プレート部41を上記トリム3の上記周壁部32の周縁32aの裏面側に縫合(縫合部44参照)することで該トリム3側に取り付けられている。
【0021】
ここで、上記フレーム1とパッド2とトリム3とを組み立ててシートクッションを製造する場合の作業手順について説明する。
【0022】
上記フレーム1上に上記パッド2を嵌合配置する。次に、上記トリム3を上記パッド2にその表面側から被せ、その周壁部32を上記2側面の外側を通して下方に引き下げ、その周縁32aを上記フレーム1の周縁部12の裏面側に折り込む。この際、上記トリム3の周縁32aに取り付けられた上記中間部材4は、該トリム3と一体的に引き込まれ、その軟質プレート部42はスムーズに撓曲変形して上記フレーム1側の上記返り部12cの表面に沿って巻掛けられ、上記トリム3が直接上記返り部12cに接触するのを防止する。また、上記中間部材4の上記軟質プレート部42は、上記フレーム1側の上記縦壁部12bに沿って引き上げられ、その各掛止穴45,45,・・を上記縦壁部12b側の上記各掛止片13,13,・・に掛止させることで該縦壁部12b側に固定される。以上で、上記トリム3の周縁32aの上記フレーム1の周縁部12への固定作業が完了する。
【0023】
このような固定構造によれば、上記軟質プレート部42は適度に撓曲変形して上記フレーム1側の返り部12cに対してその形状に沿って確実に巻掛けられることから、該軟質プレート部42による上記トリム3に対する保護が促進され、該トリム3の耐久性が向上することになる。
【0024】
また、上記硬質プレート部41に設けた上記掛止穴45に上記フレーム1側に設けた上記掛止片13が掛止されることで、例え上記中間部材4に熱が及んでも該硬質プレート部41はその耐熱変形性が高いので、上記掛止穴45と上記掛止片13との適正な掛止状態が長期に亙って維持され、該掛止片13が上記掛止穴45から離脱するという事が未然に且つ確実に防止され、その結果、高い固定信頼性が確保され、延いては、シートクッションの商品価値の向上が期待できるものである。
【0025】
さらに、この実施形態のものにあっては、上記掛止片13を、上記フレーム1の一部を切り起こして形成しているので、例えば上記フレーム1に別部材を設けて上記掛止片13を形成するような場合に比して、構造の簡略化及び低コスト化が促進されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るトリム固定構造が適用される自動車用シートクッションの分解斜視図である。
【図2】フレーム周縁部に対するトリム周壁部の固定部分の拡大断面図である。
【図3】図2に示した固定部分の分解斜視図である。
【図4】従来のフレーム周縁部に対するトリム周壁部の固定構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1はフレーム、2はパッド、3はトリム、4は中間部材、11は本体部、12は周縁部、13は掛止片、31は座面部、32は周壁部、41は硬質プレート部、42は軟質プレート部、43は接合部、44は縫合部である。
Claims (2)
- フレーム(1)上に配置されたパッド(2)の表面側を覆うトリム(3)の周縁部(3a)を上記フレーム(1)の周縁部(12)に固定するためのトリム固定構造であって、
上記フレーム(1)の周縁部(12)に、上下方向に延びる縦壁部(12b)と該縦壁部(12b)の下端側に連続して外側上方に向けて湾曲する返り部(12c)とを設けるとともに上記縦壁部(12b)にはその裏面側へ延出する掛止片(13)を形成する一方、
上記トリム(3)の周縁部(3a)の裏面側には、硬質板状体でなる硬質プレート部(41)と軟質板状でなる軟質プレート部(42)とをその平面方向に連続させて一体化するとともに上記硬質プレート部(41)部分に掛止穴(45)を設けた中間部材(4)を固定し、
上記中間部材(4)の上記軟質プレート部(42)部分を上記フレーム(1)の上記返り部(12c)に対してその外側から巻き掛けるとともに上記掛止片(13)を上記硬質プレート部(41)の上記掛止穴(45)に掛止させたことを特徴とするトリム固定構造。 - 請求項1において、
上記掛止片(13)が、上記フレーム(1)の一部を切り起こして形成されていることを特徴とするトリム固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003048465A JP2004254889A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | トリム固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003048465A JP2004254889A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | トリム固定構造 |
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JP2004254889A true JP2004254889A (ja) | 2004-09-16 |
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JP (1) | JP2004254889A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020105329A1 (ja) * | 2018-11-21 | 2020-05-28 | デルタ工業株式会社 | シート |
-
2003
- 2003-02-26 JP JP2003048465A patent/JP2004254889A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020105329A1 (ja) * | 2018-11-21 | 2020-05-28 | デルタ工業株式会社 | シート |
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