JP2004254719A - 遊技媒体貸出機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の遊技機から選択された遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行うことが可能であって、簡便な構成に基づき誤った遊技機に対する貸し出し処理の防止を図ることができる遊技媒体貸出機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、ICカードの有する有価価値の範囲内で、複数のスロットマシン1A,1Bの中から選択されたスロットマシンに対して、メダルの貸し出し処理を行うメダル貸出機2であって、前記ICカードのカード挿排口49を有し、前記カード挿排口49への前記ICカードの挿入方向に基づいて、前記メダルの貸し出しが可能なスロットマシンが選択されるべく構成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有価価値を有するプリペイドカード等の貸出媒体を用いて、遊技媒体の貸し出し処理を行うことが可能な遊技媒体貸出機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プリペイドカード(以下、単に「カード」という。)の普及に伴い、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機を設置した遊技場でも、カードを利用して遊技球やメダル等の遊技媒体を貸し出すシステムが導入されている。これらの遊技場には、カードを受け付けて遊技機に対する遊技媒体の貸し出しを行う遊技媒体貸出機(いわゆる台間機)が遊技機と隣り合わせに設置されている。
【0003】
例えば、遊技媒体貸出機は、カードを受け付けて、遊技媒体の貸し出し処理を行うべく構成されており、パチンコ機であれば、一回の貸出操作でカードから所定度数が引き落とされて、所定数の遊技球がパチンコ機内から排出される。また、スロットマシンであれば、一回の貸出操作でカードから所定度数が引き落とされて、所定枚数のメダルに相当するデータがスロットマシン内に記憶される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−221353号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、上記従来技術にかかる遊技媒体貸出機においては、今後は省スペース化、コストダウン等のため、二台の遊技機の間に一台の遊技媒体貸出機を設置する要望が高まっている。つまり、一台の遊技媒体貸出機を複数の遊技機に対応させる構成が望まれている。
【0006】
しかしながら、複数の遊技機に一台の遊技媒体貸出機を対応させて、それぞれの遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行う構成とした場合には、誤って異なる遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行う等の遊技者の誤操作等による遊技媒体の貸し出しミスが発生するおそれがある。
従来の遊技媒体貸出機においては、遊技媒体貸出機から貸し出し要求を行う遊技機を確実に特定するために、それぞれの遊技機に対応した複数のカード処理部を設けていた。このため十分なコストダウンを実現することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、複数の遊技機から選択された遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行うことが可能であって、簡便な構成に基づき誤った遊技機に対する貸し出し処理の防止を図ることができる遊技媒体貸出機を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、貸出媒体の有する有価価値の範囲内で、複数の遊技機の中から選択された遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行う遊技媒体貸出機であって、前記貸出媒体の挿排口を有し、前記挿排口への前記貸出媒体の挿入方向に基づいて前記遊技媒体の貸し出しが可能な遊技機が選択されることを特徴としている。
【0009】
ここで、「貸出媒体」とは、有価価値情報を記憶可能な磁気カード、ICカード、ICチップを埋め込んだコイン、フラッシュメモリ等のメモリ機能を備えたメモリカード、あるいは有価価値情報を記憶可能なメモリ機能を備えてこの情報を無線または有線を介して通信可能な携帯電話等の携帯端末により例示される記憶媒体のみならず、トークン(コイン状のもの)等の所定形状物であって、機内への投入によって有価価値を有すると認識されるものをいう。また、この「貸出媒体」には、特に有価価値情報等の記憶が行われずに、機内への投入によって遊技媒体の貸し出しを実現可能なカード状あるいはコイン状の媒体等も含まれる。また、この貸出媒体は、遊技媒体貸出機の前記挿排口近傍に設けられた貸出媒体識別処理部において、情報の読み書きが行われる。「貸出媒体識別処理部」とは、原則として前記貸出媒体に対して有価価値情報等を記憶させたり、貸出媒体から有価価値情報等を読み出す機能を有するものをいうが、「貸出媒体」の種類によっては(例えば、特に有価価値情報等の記憶(書き込み)等を行わないものを用いる場合には)、有価価値情報の書き込みあるいは読み取り等を行う機能を有しないものをも含む概念である。つまり、「貸出媒体識別処理部」は、識別番号のみが記録され、遊技機、遊技媒体貸出機、またはホールのホストコンピュータ等のいずれか(あるいは複数)の記憶手段に識別番号に対応した有価価値情報を記憶しているという態様の「貸出媒体」にも対応可能なように構成されてもよい。例えば、「貸出媒体識別処理部」においては、「貸出媒体」から識別番号の読み取りが行われ、その識別番号に対応した有価価値情報が各記憶手段(ホストコンピュータ等)から「貸出媒体識別処理部」に送信され、その有価価値情報に基づいて、遊技媒体の貸し出し処理が行われてもよい。このような構成の場合には、貸し出し処理後、識別番号と貸し出し処理を行った分だけ減算された有価価値情報とが関連づけてホストコンピュータ等に記憶される(有価価値情報の書き換え処理が行われる)。
さらに、「有価価値」とは、遊技媒体に変換可能なもの、または遊技媒体と等価なものをいい、金額価値のみならず、金額価値に基づき換算された度数、あるいは金額価値に基づき換算された遊技媒体の貸出可能数量を含める概念である。
また、「遊技媒体」とは、スロットマシンおよびパチンコ機等の遊技機に用いられるメダルおよび遊技球に限られず、遊技を実行できる媒体の全てを含む概念である。したがって、例えば、遊技を実行する際に用いられ、遊技の状態に応じて適宜増減する、遊技機あるいは遊技媒体貸出機内の記憶装置に記憶されたある種のデータも、この「遊技媒体」に含まれる。
【0010】
本発明においては、前記貸出媒体の挿入方向に基づいて、前記遊技媒体の貸し出しが可能な遊技機が選択されるため、複数の遊技機に対して、一つの貸出媒体識別処理部を用いて遊技媒体貸出機を構成することができる。
したがって、本発明によれば、前記貸出媒体の挿入方向の選択という簡便な方法によって、一つの前記遊技媒体貸出機にて複数の前記遊技機の中から貸し出し処理を行う遊技機が選択可能となり、また、カード処理部を一つとすることによって生じる課題を解決し、コストダウンを図ることができる。
【0011】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、複数の遊技機の中から任意の遊技機を選択するための選択手段が設けられており、前記貸出媒体の前記挿排口への挿入前および挿入後の少なくとも一方の時期に、前記選択手段の操作が行われたときに、前記貸出媒体の挿入方向により選択される遊技機と前記選択手段により選択される遊技機とが一致する場合に、選択された前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸し出し処理が行われる構成が好ましい。
【0012】
この好ましい構成によれば、前記貸出媒体の挿入方向と、前記選択手段の操作とによって遊技機が選択され、これらによって選択された遊技機が一致する場合にのみ、前記遊技媒体の貸し出し処理が行われるため、すなわち二つの選択方法に基づいて、選択遊技機の特定が行われているため、前記遊技媒体の貸し出し処理のミス等を効果的に防止することができる。
特に、前記貸出媒体の挿入後に、前記選択手段の操作を行う場合には、遊技者に対して遊技機の選択状態を確認させることとなり、より効果的に遊技機の選択間違いを防止することができる。
【0013】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、前記貸出媒体の挿入方向により選択される遊技機と前記選択手段により選択される遊技機とが不一致の場合には、前記貸出媒体を排出させる構成が好ましい。
【0014】
この好ましい構成によれば、前記遊技機の選択が適切になされなかった場合(遊技者が操作(貸出媒体の挿入方向、選択手段操作)を誤った場合)には、前記貸出媒体の排出処理が自動的に行われるため、遊技者は、前記貸出媒体の挿入方向の誤り、あるいは前記選択手段の操作の誤りを直ちに認識することが可能となり、前記遊技機の選択および前記遊技媒体の貸し出し処理を即座にやり直すことができる。
【0015】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、前記選択手段による前記遊技機の選択状態を取り消すことが可能な取消手段が設けられており、前記取消手段の操作後に前記貸出媒体を排出させる構成が好ましい。
【0016】
この好ましい構成によれば、遊技者が、前記取消手段を操作することによって前記遊技機の選択状態が取り消され、前記貸出媒体の投入後に、前記取消手段が操作される場合には、自動的に前記貸出媒体が排出されるため、遊技者は、前記貸出媒体の排出処理を行うことなく、直ちに前記遊技機を選択し直すことができる。
【0017】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、前記挿排口へ挿入された前記貸出媒体を任意に排出させることが可能な排出手段が設けられており、前記排出手段の操作後においては、前記遊技機の選択状態を取り消す構成が好ましい。
【0018】
この好ましい構成によれば、遊技者が、前記排出手段を操作して前記貸出媒体を排出させることによって前記遊技機の選択状態を取り消すことが可能となるため、直ちに前記遊技機を選択し直すことができる。
【0019】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、前記貸出媒体に被識別部が設けられており、前記挿排口近傍には、前記被識別部に基づいて前記貸出媒体の挿入方向を識別する識別手段が設けられている構成が好ましい。
【0020】
さらに、前記被識別部が前記貸出媒体に取り付けられたICチップを用いて構成され、前記識別手段が前記ICチップを認識する読み取り手段を用いて構成されていることが好ましく、あるいは、前記被識別部が前記貸出媒体に形成された透光部であり、前記識別手段が前記透光部を認識すべく設けられた発光部と受光部とを用いて構成されていることが好ましい。
【0021】
また、本発明にかかる遊技媒体貸出機においては、前記貸出媒体には挿入方向見知部が設けられており、前記貸出媒体が前記挿排口に挿入された状態で、遊技者が前記挿入方向見知部に基づいて選択されている遊技機を認識可能である構成が好ましい。
【0022】
この好ましい構成によれば、前記貸出媒体を前記挿排口に挿入した状態で、遊技者が、外部から前記挿入方向見知部を認知可能となるため、前記貸出媒体の挿入後に、容易に前記貸出媒体の挿入方向(選択された遊技機)を認識することができる。ここで、挿入方向見知部としては、例えば、前記貸出媒体に形成された切り込み部(例えば、後述する切り込み部86)や、前記貸出媒体上に印字された文字(例えば、後述する文字83,84)等があげられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態にかかる遊技媒体貸出機(メダル貸出機)を、二台のスロットマシンの間に設けた状態の外観構成図を示したものである。なお、図1に示された二台のスロットマシン1は、いずれも同様の構成を有しているため、左側のスロットマシン1についてのみ符号を付し、右側のスロットマシン1についての詳細な符号は省略して説明を行う。また、特に左右のスロットマシンを区別して説明する場合には、左側のスロットマシンについては「A」を付して(例えば「スロットマシン1A」と表記して)、右側のスロットマシンについては「B」を付して(例えば「スロットマシン1B」と表記して)説明する(なお、他の構成要素についても、それぞれ「A」、「B」の表記によって左右のスロットマシンを区別する。)。
【0025】
図1に示すように、スロットマシン1(本発明の「遊技機」に相当)は、ボックス状の筐体8内に、周面に複数の図柄がそれぞれ表示された3個のリール10を備えており、各リール10に対応させて、筐体8の前面には、3つの図柄表示窓11が形成されると共に、各図柄表示窓11を横切る上、中、下、斜めの5本の停止ラインLが表示されている。
【0026】
また、図柄表示窓11の下方位置には、始動レバー12、各リール10の停止操作を行う3つのストップボタン13、BETボタン14、メダル投入口15、貯留メダル精算ボタン16、メダル貸出ボタン17、カード返却ボタン18、カード残高表示器21、貯留メダル枚数表示器22,入賞獲得メダル枚数表示器23等が設けられており、図柄表示窓11の上方位置には、スピーカ24等が設けられている。
【0027】
これらの構成を備えたスロットマシン1は、メダル投入口15より、ゲームの都度メダルを投入してゲームを行うというゲーム制御方式(メダル投入方式)を実施するほか、予め筐体8内に複数枚のメダルを電子データとして貯留しておき、この貯留メダルを用いてゲームを行うゲーム制御方式(クレジット方式)を実施することが可能である。
【0028】
このメダルの貯留処理は、メダル投入口15から筐体8内に所定枚数のメダルを投入することや、有効化された停止ラインL上に特定の当たり図柄配列が並んで報償として所定枚数のメダルを払い出す処理に代えて行われる他、隣接するメダル貸出機2(本発明の「遊技媒体貸出機」に相当)にプリペイドカード(本発明の「貸出媒体」に相当)を投入して、そのプリペイドカード(以下「カード」という。)に記録された有価価値(一般的には100円が1度数で表されるカード度数)を用いて行うメダル貸出処理時に行われる。
【0029】
BETボタン14は、クレジット方式を実行する際に、1ゲームに対する貯留メダルの使用枚数を選択してゲームを開始させるためのもので、BETボタン14の押釦操作により3枚のメダルが使用されて、5本の停止ラインLが有効化される。なお、図示はしないが、2本掛け用のBETボタンおよび1枚掛け用のBETボタンも用意されており、前者の押釦操作の場合、2枚のメダルが使用されて、上、中、下の3本の停止ラインLが有効化され、後者の押釦操作の場合、1枚のメダルが使用されて、中央の停止ラインLのみが有効化される。
【0030】
これらのBETボタン14が押釦され、ついで始動レバー12が操作されると、各リール10が始動し、ストップボタン13が任意の順序で押釦操作されると、それぞれ対応するリール10が順次停止するように構成されている。なお、貯留メダル精算ボタン16は、貯留されているメダルを精算して、メダル排出口26から受け皿に払い出しさせるためのものである。
【0031】
メダル貸出ボタン17は、メダル貸出機2に投入されたカードから所定度数を引き落とすためのもので、遊技者がメダル貸出ボタン17を押釦操作すると、メダル貸出機2からスロットマシン1側にメダル貸出を指示する制御信号が送信され、スロットマシン1の制御部は、この指示に応じて、筐体8内の貯留メダル数を所定数分だけ加算させると同時に、メダル貸出機2の制御部は、投入されたカードの保有度数を貯留されたメダル数の相当分だけ減算するようになっている。カード返却ボタン18は、メダル貸出機2に投入されたカードを外に排出させるためのものである。
【0032】
カード残高表示器21、貯留メダル枚数表示器22、および入賞獲得メダル枚数表示器23は、7個の発光セグメントからなるディジタル表示器であって、カード残高表示器21には、メダル貸出機2に投入中のカードの残り度数が表示され、貯留メダル枚数表示器22には、現在の貯留メダルの総枚数が表示され、入賞獲得メダル枚数表示器23には、現在の入賞により獲得できたメダル枚数が表示される。
【0033】
メダル貸出機2は、カードの発行機能および遊技媒体貸出機能等を有するもので、紙幣挿排口45への紙幣の投入に基づいて、機体40内に収容されたICカード等(本発明の「貸出媒体」に相当)が搬出される。この際には、カード番号や投入された紙幣の額に応じた有価価値等の情報が記録された状態のカードが、カード挿排口49(本発明の「挿排口」に相当)から搬出される。また、メダル貸出機2は、自機または他のメダル貸出機2や発券機(カードを発行することを主目的として設けられた装置)で発行されたカードを受け付け可能であって、機体40内部には、カード挿排口49により投入されたカードからそのカードに記録された度数等の記録情報を読み取る等の機能を有するカード処理部(貸出媒体識別処理部)が設けられている。なお、本実施形態にかかるメダル貸出機2は、カード挿排口49に連通すべく機体40内に設けられた一のカード処理部によって、二台のスロットマシン1に対応することができるように構成されている。
【0034】
ボックス状の機体40の前面には、上述した紙幣挿排口45およびカード挿排口49の他に、動作状態表示ランプ41、遊技機選択ボタン51(左側選択ボタン51A、右側選択ボタン51B)(本発明の「選択手段」に相当)、左右切替表示部52、およびキャンセルボタン53(本発明の「取消手段」に相当)等が設けられている。
【0035】
ここで、動作状態表示ランプ41は、メダル貸出機2の動作状態等を遊技者あるいは遊技場の管理者等に報知するために設けられたものであって、通常時は緑色点灯しており、機体40およびこれに接続された回線等に異常が発生した時に点滅または赤色点灯すべく構成されている。また、左右切替表示部52は、例えば、図1に示すように、「矢印形状」の左側表示部52Aおよび右側表示部52Bを有しており、カード挿排口49に対するカードの挿入方向および遊技機選択ボタン51の押釦操作等に基づき、それぞれの制御状態に応じて、それぞれ別個に点灯あるいは点滅すべく構成されている。なお、この図1においては、右側表示部52Bが点灯している状態が示されている。
【0036】
紙幣挿排口45は、所定金種の紙幣(千円札、二千円札、五千円札、一万円札等)が投入あるいは排出される部分であり、この紙幣挿排口45に連通した機体40内部には、投入された紙幣の真偽を判定してストックすると共に、投入された紙幣からカードの発行額を差し引いた金額を釣りとして返却するための紙幣処理部(貨幣等識別処理部)が設けられている。なお、カードの発行額は、数個の金額選択ボタン(図示省略)の何れかを選択することで、例えば千円分のカード、二千円分のカード、三千円分のカード、五千円分のカード、一万円分のカードを選択して購入することができる。
【0037】
カード挿排口49は、紙幣挿排口45への紙幣の投入および一の金額選択ボタンの押釦操作に応じてカードの発行を行うと共に、この発行されたカードや、他のメダル貸出機または発券機で発行されたカードが投入される部分であり、このカード挿排口49の内側には、カードの収容、発行処理ならびに受け付け処理等を行うカード処理部(貸出媒体識別処理部)が設けられている。
【0038】
図2は、スロットマシン1およびメダル貸出機2の電気的構成を概略化して示すブロック図である。なお、この図2のブロック図においては、本発明の特徴的部分であるメダルの貸し出し処理に関する要素を主に示し、その他の要素については適宜省略している。したがって、以下では、リール制御や遊技性についての説明は省略する。また、先にも説明したように、メダル貸出機2の両側に設けられているスロットマシン1A,1Bは、それぞれ同様の構成を有しているため、特に必要な場合を除いてそれぞれを区別せずに同様の符号を用いて説明する。
【0039】
図2に示すように、本実施形態においては、それぞれのスロットマシン1A,1Bがメダル貸出機2に接続されており、所定の選択操作等を行うことによって、各スロットマシン1A,1Bに対して、メダル貸出機2からのメダル貸し出し処理が実施できるように構成されている。
【0040】
メダル貸出機2には、台間機制御部55が設けられており、メダル貸出機2を構成する各入出力部は、直接的または他の装置を介して、それぞれこの台間機制御部55に接続されて制御されている。
具体的に、入力部としては、左側選択ボタン51A、右側選択ボタン51B、およびキャンセルボタン53等が接続され、これらのからの信号が台間機制御部55に入力されるように構成されている。また、出力部としては、動作状態表示ランプ41、および左右切替表示部52等が接続され、これらの出力部は、入力信号等に基づいた台間機制御部55からの信号によって適宜制御される。さらに、台間機制御部55には、カードリードライタおよびこのカードリードライタを制御する制御部を備えたカード処理部75が接続されており、このカード処理部75には、カード挿排口49およびカード利用可否表示ランプ76が接続されている。カードリードライタは、内蔵のヘッドによりカードに対してカード情報の読み書き等を行うべく構成されている。
【0041】
また、スロットマシン1において、メダル貸し出し処理に関与する各入出力部も、図2に示すように、この台間機制御部55に接続され、適宜信号の授受を行って、メダル貸し出しに関する処理が行われる。
具体的に、入力部としては、メダル貸出ボタン17およびカード返却ボタン18等が接続され、これらのからの信号が台間機制御部55に入力されるように構成されている。また、出力部としては、カード残高表示器21、および貸出可表示ランプ25等が接続され、これらの出力部は、入力信号等に基づいた台間機制御部55からの信号によって適宜制御される。
【0042】
さらに、メダル貸出機2は、この台間機制御部55を介して、カードデータ等の管理を行っている管理装置にも接続されている。そして、後述すべく、メダル貸出機2においては、台間機制御部55を用いて、管理装置との間で信号の授受を行い、カード情報の確認作業等が行われている。
【0043】
図3は、本実施形態にかかるメダル貸出機にて用いられるICカード(貸出媒体)の一例を示したものである。ここで、図3(a)はICカードの表面(一方面)側概略図を示し、図3(b)はICカードの裏面(他方面)側概略図を示したものである。すなわち、図3は、一つのICカード80の表裏両面を示している。
【0044】
図3に示すように、本実施形態にかかるメダル貸出機にて使用されるICカード80には、カードの端部近傍に、非接触にて読み書き可能なICチップ85(本発明の「被識別部」に相当)が埋め込まれている。また、このICカード80には、切り込み部86(本発明の「挿入方向見知部」に相当)が形成されており、ICカード80の表面81における切り込み部86近傍には、「右貸出」83の文字が印字され(図3(a)参照)、ICカード80の裏面82における切り込み部86近傍には、「左貸出」84の文字が印字されている(図3(b)参照)。
【0045】
図4は、本実施形態にかかるメダル貸出機内に設けられたカードリードライタの概略図を示したものであり、図4(a)は正面図を示し、図4(b)は図4(a)の上面図を示したものである。
【0046】
図4に示すように、カードリードライタ77には、カード挿排口49が設けられている。このカードリーダライタ77をメダル貸出機2に内蔵して設ける場合、カード挿排口49は、図1等に示すように、メダル貸出機2の外部に表出して、ICカード80が挿入可能となるように構成される。
カードリードライタ77のカード挿排口49内部には、その左右位置にそれぞれデータ読み取り部78(第一データ読み取り部78A、第二データ読み取り部78B)(本発明の「識別手段」「読み取り手段」に相当)が配設されている。より具体的には、これらのデータ読み取り部78は、先に説明したICカード80の構成(埋め込まれたICチップ85、切り込み部86等)との関係において、第一データ読み取り部78Aがカード挿排口49の右側下方位置に設けられ、第二データ読み取り部78Bがカード挿排口49の左側上方位置に設けられている。
なお、この図4は、カード挿排口49内部に形成されたカード挿入領域49Aに、ICカード80を挿入した状態が示されている。この状態においては、第一データ読み取り部78AがICチップ85の位置および情報を認識するため、左側スロットマシン1Aでのメダルの貸し出し処理が実施可能となる。
【0047】
図5は、メダル貸出機からスロットマシンに対してメダルの貸し出し処理を行う際のICカードの挿入状態の概略図を示したものであり、図5(a)は左側のスロットマシンに対してメダルの貸し出し処理を行う場合、図5(b)は右側のスロットマシンに対してメダルの貸し出し処理を行う場合の概略図を示したものである。
【0048】
本実施形態においては、図3に示すようにICカード80が構成され、図4に示すようにデータ読み取り部78等が設けられているため、図5に示したようにICカード80を挿入することによって、それぞれ左側(図5(a)参照)および右側(図5(b)参照)のスロットマシン1に対するメダルの貸し出し処理が実施可能となる。
【0049】
すなわち、本実施形態においては、メダル貸出機2の左側のスロットマシン1A(図1参照)に対してメダルの貸し出し処理を実施したい場合には、ICカード80の切り込み部86が左側に位置するようにして、ICカード80をカード挿排口49に挿入する(図5(a)参照)。このように、ICカード80を挿入すれば、ICチップ85が右側に位置することとなり(図3(b)参照)、このICチップ85の位置および情報を第一データ読み取り部78Aにて認識できるため、左側スロットマシン1Aでのメダルの貸し出し処理が実施可能となる。なお、本実施形態にて用いられるICカード80の各面には、図3にて説明したように、「右貸出」83と、「左貸出」84との文字が印字されている。そして、本実施形態は、これらの文字83,84によっても貸し出し処理を行う方向が明確となるように構成されているため、ICカード80の切り込み部86を左側にしてICカード80をカード挿排口49に挿入すれば、遊技者は、この文字84を目視することによっても、貸し出し処理を実施するスロットマシン1の方向を確認可能である。
【0050】
また、メダル貸出機2の右側のスロットマシン1B(図1参照)に対してメダルの貸し出し処理を実施したい場合には、ICカード80の切り込み部86が右側に位置するようにして、ICカード80をカード挿排口49に挿入する(図5(b)参照)。このように、ICカード80を挿入すれば、ICチップ85が左側に位置することとなり(図3(a)参照)、このICチップ85の位置および情報を第一データ読み取り部78Bにて認識できるため、右側スロットマシン1Bでのメダルの貸し出し処理が実施可能となる。なお、上述したように、本実施形態にて用いられるICカード80は、印字された文字83,84によっても貸し出し処理を行う方向が明確となるように構成されているため、ICカード80の切り込み部86を右側にしてICカード80をカード挿排口49に挿入すれば、遊技者は、「右貸出」84という文字を目視することによっても、貸し出し処理を実施するスロットマシン1の方向を確認可能である。
【0051】
図6は、メダル貸出機2の制御手順を示すフローチャートである。具体的には、メダル貸出機2に設けられた台間機制御部55におけるフローチャートを示したものである。
【0052】
図6に示すように、本実施形態においては、遊技機選択ボタン51のいずれかが押釦されたか否か(ステップS601)、あるいはカード挿排口49にICカード80が挿入されたか否か(ステップS621)を判断して、これらのいずれかの処理がなされた後に、メダルの貸し出し処理に関する制御が開始される。よって、これらのいずれかの処理もなされていない場合には、本実施形態にかかるメダル貸出機2は、待機状態となる。
【0053】
まず、本実施形態においては、遊技機選択ボタン51が押釦されたか否かが判断され(S601)、遊技機選択ボタン51A,51Bのいずれかが押釦された場合(S601にてYes)には、押釦されたスロットマシン1に対応する左右切替表示部52を点滅させる(ステップS602)。
なお、遊技機選択ボタン51が押釦される前に(S601にてNo)、ICカード80の挿入が行われた場合(S621にてYes)については、後述する。
【0054】
選択された側の切替表示部52の点滅処理(S602)が行われた後には、ICカード80の挿入が行われたか否かが判断され(ステップS603)、所定時間(例えば、5秒〜20秒程度)内にICカード80が挿入されない場合(S603にてNo、ステップS604にてYes)には、左右切替表示部52の消灯処理(ステップS614)が行われた後に、メダルの貸し出し処理が終了する。
上記ステップS603においては、二つのデータ読み取り部78A,78BのどちらからICカード80のデータ(データの一部でよい)が読み取られたかによって、ICカード80がどちらの方向で挿入されたかが判断される。つまり、本実施形態においては、後述するステップS607の処理にて、はじめてICカード80の情報が読み込まれるわけではなく、このステップS603においても、少なくともICカード80の挿入方向を特定するために必要なデータ(ID番号、あるいは挿入方向チェック用の専用データ等)が読み取られる。
【0055】
ICカード80の挿入が所定時間内に行われた場合(S603にてYes)には、遊技機選択ボタン51にて選択された遊技機と、ICカード80の挿入方向にて選択された遊技機とが一致するか否かが判断される(ステップS605)。ここで、ICカード80の挿入方向と選択される遊技機とについては、図3から図5にて説明した通りである。
選択された遊技機が一致しない場合(S605にてNo)には、ICカード80が自動的に排出され(ステップS613)、左右切替表示部52の消灯処理(S614)が行われた後に、メダルの貸し出し処理が終了する。
選択された遊技機が一致する場合(S605にてYes)には、左右切替表示部52A,52Bのいずれか、すなわち選択された側のスロットマシン1に対応する切替表示部52(矢印表示)が点灯し(ステップS606)、メダルの貸し出し処理が行われる側のスロットマシン1が特定される。
【0056】
メダルの貸し出し処理が行われる側のスロットマシン1が特定されると、次いで、カード処理部75に設けられているいずれかのデータ読み取り部78A,78Bを用いて、ICカード80に埋め込まれたICチップ85に記憶されているカード情報の読み込み処理が行われる(S607)。
そして、カード情報読み込み後に、かかるカード情報が適正か否かが判断され(ステップS608)、適正でない場合(S608にてNo)には、ICカード80が自動的に排出され(ステップS613)、左右切替表示部52の消灯処理(S614)が行われた後に、メダルの貸し出し処理が終了する。
【0057】
読み取られたカード情報には、ID番号、残度数、および有効期限等に関する情報が含まれており、残度数が「0」の場合や、有効期限が切れている場合には、挿入されているICカード80は、直ちに「適正ではない」(S608にてNo)と判断されることとなる。したがって、例えば、有効期限切れのICカード80が挿入されている場合には、適正でないと判断されて、上記の通り、ICカード80が自動的に排出され、左右切替表示部52が消灯された後に、メダルの貸し出し処理が終了する。
一方、読み取られたカード情報によって、有効期限内であって有効な残度数が有るICカード80であることが確認された場合には、次いで、読み取られたカード情報(ID番号、残金額等)が、台間機制御部55から、カード情報を管理している管理装置に送信される。カード情報を管理している管理装置は、メダル貸出機2(を成す台間機制御部55)からカード情報を受信すると、管理装置で記憶しているそのカード番号に対応するファイルの情報と、受信したカード情報とを照合し、これらの情報が一致した場合はICカード80を保有しているメダル貸出機2に対して貸し出し処理を認可する信号を送信する。
【0058】
すなわち、本実施形態においては、管理装置から貸し出し処理を認可する信号を受信することによって、カード情報が適正である(S608にてYes)と判断される。よって、有効期限内であって有効な残度数が有るICカード80であっても、何らかの理由によって、ICチップ85に記憶されている情報と、管理装置に記憶されている情報とが一致しない場合には、カード情報は適正ではない(S608にてNo)と判断される。
【0059】
管理装置から貸し出し処理を認可する信号をメダル貸出機2(台間機制御部55)が受信した後、すなわちカード情報が適正であると判断された(S608にてYes)場合には、スロットマシン1のカード残高表示器21に、挿入されたICカード80のカード情報に応じた残度数が表示され(ステップS609)、貸出可表示ランプ25が点灯する。この図6のフローチャートには特に示していないが、スロットマシン1のカード残高表示器21に残度数が表示されているときに、スロットマシン1のカード返却ボタン18またはメダル貸出機2のキャンセルボタン53が押釦されると、ICカード80の排出等が行われて、メダルの貸し出し処理が終了する。
【0060】
カードデータの照合が終了しカード残高表示器21に残度数が表示された後は、スロットマシン1において貸し出し操作が行われているか否かが判断され(ステップS610)、所定時間(例えば、5秒〜20秒程度)内に貸し出し操作がなされない場合(S610にてNo、ステップS611にてYes)には、ICカード80が自動的に排出され(S613)、左右切替表示部52の消灯処理(S614)が行われた後に、メダルの貸し出し処理が終了する。このような構成(自動排出)とすれば、遊技者がICカード80を挿入したまま放置した場合であっても、このメダル貸出機2に対応する他の遊技機にて遊技を行っている遊技者のメダル貸し出し処理を妨げることを防止することができる。
【0061】
スロットマシン1のカード残高表示器21に残度数(残金額)が表示された後に、メダル貸出ボタン17の操作が行われると(S610にてYes)、その操作に応じて、カード情報の残度数範囲内で所定度数(例えば5度数)のメダル貸し出し処理が実施される。例えば、スロットマシン1の主制御部65は、メダル貸出機2の台間機制御部55から1度数分の貸出要求信号を受信するたびに、1度数に相当するメダル枚数(例えば5枚)を、貯留メダル枚数表示器22の表示枚数に加算表示する。そして、メダル貸出機2の台間機制御部55は、1度数の貸し出し処理が行われる毎に、スロットマシン1のカード残高表示器21の表示から「1」減算する。
【0062】
スロットマシンにおける貸し出し処理が終了すると、ICカード80のカード情報と、管理装置に記憶されている情報とがそれぞれ更新される(ステップS612)。すなわち、それぞれのカード情報が上書きされ、具体的には、使用された分を差し引いた残度数に書き換えられる。ICカード80のICチップ85の情報は、カード処理部75を成すカードリードライタ77によって、書き換えられる。
【0063】
上記のように、それぞれのカード情報の更新が行われた(S612)後には、自動的にICカード80がカード挿排口49から排出され、左右切替表示部52等のメダル貸し出し処理に関するランプが全て消灯される(S614)。
【0064】
さて、遊技機選択ボタン51のいずれかが押釦された後のメダル貸し出し処理は、上記ステップS601〜ステップS614に示した処理にて行われるが、はじめに遊技機選択ボタン51の押釦操作を行わずに、ICカード80の挿入が行われた場合、メダル貸し出し処理は、次のように行われる。
【0065】
遊技機選択ボタン51が押釦操作されず(S601にてNo)、ICカード80のカード挿排口49への挿入がなされた場合(S621にてYes)には、ICカード80の挿入方向によって左右いずれかのスロットマシン1が選択されることとなるため、選択されたスロットマシン1に対応する左右切替表示部52を点滅させる(ステップS622)。
【0066】
選択された側の切替表示部52の点滅処理(S622)が行われた後には、遊技機選択ボタン52の押釦操作が行われたか否かが判断される(ステップS623)。
そして、所定時間(例えば、5秒〜20秒程度)内に遊技機選択ボタン52の押釦操作がなされない場合(S623にてNo、ステップS624にてYes)には、自動的にICカード80の排出処理がなされた後に(S613)、左右切替表示部52の消灯処理がなされて(S614)、メダルの貸し出し処理が終了する。
一方、所定時間内に遊技機選択ボタン52の押釦操作がなされた場合(S623にてYes)には、ICカード80の挿入方向にて選択された遊技機と、遊技機選択ボタン51にて選択された遊技機とが一致するか否かが判断され(S605)、この後は、上述した場合と同様に、ステップS605以降の処理が行われる。
【0067】
つまり、本実施形態においては、遊技機選択ボタン52の押釦操作が先になされた場合(S601にてYes)には、ICカード80の挿入方向によって、選択された遊技機の確認作業が行われ、ICカード80の挿入操作が先になされた場合(S601にてNo、S621にてYes)には、遊技機選択ボタン52の押釦操作によって、選択された遊技機の確認作業が行われることとなる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態にかかるメダル貸出機2(遊技媒体貸出機)によれば、ICカード80(貸出媒体)の挿入方向に基づいて、複数のスロットマシン1A,1B(遊技機)中の任意のスロットマシンに対して、メダル(遊技媒体)の貸し出し処理を行うことが可能であるため、従来と異なりスロットマシン1とカード処理部75(貸出媒体識別処理部)とを1対1で対応させる必要がない。つまり、二台のスロットマシン1の間に一台のカード処理部75を有するメダル貸出機2を設けることによって、それぞれのスロットマシン1(1A,1B)に対し、適切にメダル(遊技媒体)の貸し出し処理を行うことができる。
したがって、本実施形態にかかるメダル貸出機2であれば、ICカード80の挿入方向の選択という簡便な方法によって、一つのメダル貸出機2にて複数のスロットマシン1の中から貸し出し処理を行うスロットマシン1を選択可能となり、また、カード処理部75を一つとすることによって、コストダウンを図ることができる。
【0069】
さらに、本実施形態にかかるメダル貸出機2においては、ICカード80(貸出媒体)の挿入方向によって選択されるスロットマシン1(遊技機)と、遊技機選択ボタン51(選択手段)の押釦操作によって選択されるスロットマシン1(遊技機)とが一致する場合に、選択されたスロットマシン1に対してメダル(遊技媒体)の貸し出し処理が行われるべく構成されている。
すなわち、本実施形態によれば、二つの選択手段に基づいてスロットマシン1の選定処理が行われているため、メダルの貸し出し処理のミス等を効果的に無くし、メダル(遊技媒体)の貸し出し時における信頼性の向上を図ることができる。
【0070】
また、本実施形態にかかるメダル貸出機2においては、ICカード80の挿入方向によって選択されるスロットマシン1と、遊技機選択ボタン51の押釦操作によって選択されるスロットマシン1とが一致しない場合には、ICカード80が自動的に排出されるように構成されている。したがって、本実施形態によれば、遊技者は、ICカード80の挿入方向の誤り、あるいは遊技機選択ボタン51の押釦操作の誤りを直ちに認識することが可能となって、スロットマシン1の選択およびメダルの貸し出し処理を即座にやり直すことができる。
【0071】
また、本実施形態によれば、キャンセルボタン53(取消手段)が設けられ、このキャンセルボタン53が操作された際には、自動的にICカード80が排出されるため、上記と同様に、遊技者は、スロットマシン1の選択およびメダルの貸し出し処理を即座にやり直すことができる。
なお、キャンセルボタン53は、選択状態の取り消しを行うものであるため、本発明の「取消手段」に相当するが、上記の通り、ICカード80(貸出媒体)を任意に排出させる機能をも有するため、本発明の「排出手段」にも相当する。
【0072】
また、本実施形態にかかるメダル貸出機2は、ICカード80の投入後、遊技機選択ボタン51の押釦操作後、あるいは、メダル貸出機2からの貸出信号の発信後、所定時間(例えば、5秒〜20秒程度)が経過した場合には、カード挿排口49からICカード80が排出等されて、メダルの貸し出し処理が終了すべく構成されている。
したがって、本実施形態によれば、カードの排出等によって、遊技者に対して遊技機の選択操作を促し、メダルの貸し出し処理(球貸)を受けようとしている隣の遊技者の長時間の待機状態の発生を避けることができる。
【0073】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0074】
例えば、上記実施形態においては、貸出媒体としてICカードを用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば、磁気カード、ホログラムカード等の光メモリカード、カードに穿孔等の機械的処理を行うことにより情報を記憶するカード、コイン状等のカード形状以外の記憶媒体を用いてもよい。
【0075】
また、上記実施形態においては、ICチップ85(被識別部)とデータ読み取り部78(識別手段)とによって、選択されたスロットマシンの方向を判断する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、被識別部と識別手段とは、他の構成としてもよい。したがって、例えば、ICチップは、カード情報の読み書きのみに用いて、カードの挿入方向を識別する際の被識別部としては、磁気チップや、貸出媒体に設けられた穿孔部や切り欠き部等の透光部を用いてもよい。貸出媒体に設けられた透光部等を被識別部として用いる場合には、識別手段を発光部と受光部とを用いて構成し、透光部等を介して受光部にて得られる光量等によって、選択されたスロットマシンの方向を判断することが可能である。
【0076】
また、本実施形態においては、はじめに遊技機選択ボタン51の押釦操作を行わずにICカード80を挿入した場合であっても、その後に遊技機選択ボタン51の操作を行うことによって、メダルの貸し出し処理が実施可能である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、遊技機選択ボタン51の操作の前に、ICカード80の挿入を行った場合には、ICカード80を自動的に排出処理すべく構成してもよい。
【0077】
さらに、上記実施形態においては、遊技機選択ボタン51の「押釦操作」とICカード80の「挿入操作」とによって、選択された遊技機を正確に認識すべく構成されている。つまり、「押釦操作」と「挿入操作」とによってダブルチェックを行っている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されるものではなく、例えば、「押釦操作」と「挿入操作」との後に、一回以上の何等かのボタン操作等の「押釦操作」を行うことによって、いわゆる「トリプルチェック」以上の処理を行ってから、メダルの貸し出し処理を行うべく構成してもよい。
【0078】
また、上記実施形態においては、カード処理部75の構成に対応して、ICカード80の表裏を異なるべく挿入することによって、スロットマシンの選択方向を定める場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、カード(貸出媒体)の前後を逆にしたり、90℃回転させて挿入することによって、、スロットマシンの選択方向を定めてもよい。
さらに、上記実施形態においては、ICカード80を水平に挿入する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、垂直に挿入すべく構成してもよい。
【0079】
また、本発明は、カードに有価価値が残っている状態で、紙幣投入口から新たに紙幣を投入した場合、該投入された紙幣に相応する有価価値(あるいは金額選択ボタンにより選択された金額に相応する有価価値)がカードの残有価価値に加算される機能(追加入金機能)を備えたメダル貸出機を含む。
【0080】
また、上記実施形態においては、遊技機として「スロットマシン」について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「パチンコ機」にも適用が可能である。この際には、上記用語の「メダル」は、「パチンコ球(遊技球)」に置き換えられる。さらに、遊技媒体数を電子データとして記憶する遊技機であってもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明しように、本発明によれば、複数の遊技機から選択された遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行うことが可能であって、簡便な構成に基づき遊技媒体の貸し出し時における信頼性の向上を図る(誤った遊技機に対する貸し出し処理の防止を図る)ことができる遊技媒体貸出機を得ることができる。また、本発明によれば、上記構成に基づき、一つのカード処理部を用いて複数の遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行うことが可能となるため(つまり、カード処理部と遊技機とを1対1に対応させる必要がないため)、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機(遊技媒体貸出機)を二台のスロットマシン(遊技機)間に設けた状態の外観構成図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機およびスロットマシンの電気的構成を概略化して示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機にて用いられるICカードの一例の概略図である。図3(a)は表面側概略図を示し、図3(b)は裏面側概略図を示している。
【図4】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機内に設けられたカードリードライタの概略図である。図4(a)は正面図を示し、図4(b)は図4(a)の上面図を示している。
【図5】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機からスロットマシンに対してメダル貸し出し処理を行う際のICカードの挿入状態の概略図である。図5(a)は左側のスロットマシンに対してメダルの貸し出し処理を行う場合を示し、図5(b)は右側のスロットマシンに対してメダルの貸し出し処理を行う場合を示している。
【図6】本発明の実施形態にかかるメダル貸出機に設けられた台間機制御部における制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スロットマシン、2…メダル貸出機、8…筐体、10…リール、11…図柄表示窓、12…始動レバー、13…ストップボタン、14…BETボタン、15…メダル投入口、16…貯留メダル精算ボタン、17…メダル貸出ボタン、18…カード返却ボタン、21…カード残高表示器、22…貯留メダル枚数表示器、23…入賞獲得メダル枚数表示器、24…スピーカ、25…貸出可表示ランプ、26…メダル排出口、40…機体、41…動作状態表示ランプ、45…紙幣挿排口、49…カード挿排口、51…遊技機選択ボタン、52…左右切替表示部、53…キャンセルボタン、55…台間機制御部、65…主制御部、75…カード処理部、76…カード利用可否表示ランプ、77…カードリードライタ、78…データ読み取り部、80…ICカード、81…ICカード表面、82…ICカード裏面、85…ICチップ、86…切り込み部

Claims (9)

  1. 貸出媒体の有する有価価値の範囲内で、複数の遊技機の中から選択された遊技機に対して遊技媒体の貸し出し処理を行う遊技媒体貸出機であって、
    前記貸出媒体の挿排口を有し、前記挿排口への前記貸出媒体の挿入方向に基づいて前記遊技媒体の貸し出しが可能な遊技機が選択される
    ことを特徴とする遊技媒体貸出機。
  2. 複数の遊技機の中から任意の遊技機を選択するための選択手段が設けられており、
    前記貸出媒体の前記挿排口への挿入前および挿入後の少なくとも一方の時期に、前記選択手段の操作が行われたときに、
    前記貸出媒体の挿入方向により選択される遊技機と前記選択手段により選択される遊技機とが一致する場合に、選択された前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸し出し処理を行う
    請求項1に記載の遊技媒体貸出機。
  3. 前記貸出媒体の挿入方向により選択される遊技機と前記選択手段により選択される遊技機とが不一致の場合には、前記貸出媒体を排出させる
    請求項2に記載の遊技媒体貸出機。
  4. 前記選択手段による前記遊技機の選択状態を取り消すことが可能な取消手段が設けられており、前記取消手段の操作後に前記貸出媒体を排出させる
    請求項2または3に記載の遊技媒体貸出機。
  5. 前記挿排口へ挿入された前記貸出媒体を任意に排出させることが可能な排出手段が設けられており、前記排出手段の操作後に前記遊技機の選択状態を取り消す
    請求項1から4のいずれか1項に記載の遊技媒体貸出機。
  6. 前記貸出媒体に被識別部が設けられており、前記挿排口近傍には、前記被識別部に基づいて前記貸出媒体の挿入方向を識別する識別手段が設けられている
    請求項1から5のいずれか1項に記載の遊技媒体貸出機。
  7. 前記被識別部が前記貸出媒体に取り付けられたICチップを用いて構成され、前記識別手段が前記ICチップを認識する読み取り手段を用いて構成されている
    請求項6に記載の遊技媒体貸出機。
  8. 前記被識別部が前記貸出媒体に形成された透光部であり、前記識別手段が前記透光部を認識すべく設けられた発光部と受光部とを用いて構成されている
    請求項6に記載の遊技媒体貸出機。
  9. 前記貸出媒体には挿入方向見知部が設けられており、前記貸出媒体が前記挿排口に挿入された状態で、遊技者が前記挿入方向見知部に基づいて選択されている遊技機を認識可能である
    請求項1から8のいずれか1項に記載の遊技媒体貸出機。
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