JP2004254438A - 全閉外扇形回転電機 - Google Patents

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Yoshio Hashidate
良夫 橋立
Mikio Takahata
幹生 高畠
Yoshihiro Ishikawa
芳博 石川
Hideki Yamaya
英樹 山家
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Abstract

【課題】全閉外扇形回転電機の熱交換器入口部の直結側軸受温度を低減させることが可能な全閉外扇形回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機本体上部に熱交換器本体を配設した全閉外扇形回転電機において、熱交換器下部に、回転電機本体と接する面のみ開放され、その他の面は仕切りで囲まれた空間を補助熱交部とし、その内部に軸方向に延びる多数のパイプを配設して、回転電機を冷却した後の高温の機内空気が内扇に戻る前に、この補助熱交部で熱交換させるように構成されているので、補助熱交部で温度低減した分、直結側軸受周囲の機内温度を低減することができ、軸受温度を低減できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全閉外扇形回転電機に係わり、特に、熱交換器入口部の機内空気温度の低減を図るようにした全閉外扇形回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の全閉外扇形回転電機は、特許文献1や特許文献2等に記載のように、比較的低容量機ではあるが、冷却空気の流れを簡素化するため、冷却空気が熱交換器内を直結側から反直結側へ一方向に流れる方式を採用している。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−245108号公報
【特許文献2】
特開平10−66306号公報
【0004】
全閉外扇形回転電機の例として全閉外扇形電動機を図14を参照にして説明する。
図に示すように、全閉外扇形電動機は、巻線を有する固定子2や回転子3等を電動機本体1内に有するとともに、電動機本体1の上部には熱交換器4を備えている。熱交換器4内には多数のパイプ5からなるパイプ群6が設けられており、各パイプ5は仕切り板7及び軸方向両側のフレーム8を貫通して軸方向に延びている。反直結側軸受9と直結側軸受9aにより回転可能に支持された回転子3の回転軸10には、本体内の軸方向(回転軸の長手方向)の直結側に位置する内扇11と、本体外の軸方向反直結側端部に位置する外扇12が設けられている。
【0005】
上記構成の全閉外扇形電動機によれば、図中に矢印で示すように、回転軸10と共に回転する外扇12によって吸込まれた外気(点線矢印)13が、外扇12の風圧で各パイプ5内に押し込まれて同パイプ内を流れた後、各パイプ5の直結側端部から排出される。一方、電動機本体1内部では、図中の実線矢印で示すように、全閉のため外気13とは遮断されている機内空気14が、反直結側の回転軸10に取り付けられ回転軸10と共に回転する内扇11によって、熱交換器4の直結側から反直結側へ流れる。この間に熱交換し、低温になった機内空気14は反直結側の固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35bのエアーギャップに対向した開口部から電動機本体1内に流れ込み、電動機各部を冷却した後、直結側の固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35aのエアーギャップに対向した開口部から内扇11に戻り、再び内扇11により熱交換器4内に送り込まれ、機内を循環する。
【0006】
すなわち、内扇11によって循環する機内空気14は、本体内の電動機本体1各部で熱を奪った後、熱交換器4内のパイプ5間を流れる間に、パイプ内を流れる外気13と熱交換して冷却され、再び電動機本体1へ流入して、反直結側から直結側へ流れる間に電動機本体1内を冷却した後、再び内扇11へと戻る。
【0007】
なお、熱交換器4の中央部には仕切り板7が配設されているが、この仕切り板7は機内空気14がパイプ群中を一様に流れるようにすると共に、パイプ群の振動防止の役目も果たしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の全閉外扇形回転電機は、一方向通風方式を採用しており、熱交換器4の入口近傍にある直結側軸受9aは、電動機本体1を冷却して高温になった機内空気14に曝されるため軸受温度が高くなる。近年の電動機の小型化による高密度化や大容量化に伴い、この傾向がさらに強まり、軸受温度が熱的にかなり厳しくなっており、この対策が求められていた。
【0009】
本発明は上記の事情を考慮してなされたもので、その課題は全閉外扇形回転電機の熱交換器入口近傍の機内空気温度を低減させる熱交換器を備えた全閉外扇形回転電機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、内部に軸方向に配設した多数のパイプと、回転電機本体外部に設けられた外扇と、前記回転電機本体内部の軸方向端部に設けられた内扇と、前記外扇により前記パイプ内を通風する外部冷却風と、前記内扇により機内を循環する内部冷却風が混合することなく熱交換を行う熱交換器本体を、回転電機本体上部に備えた全閉外扇形回転電機において、前記熱交換器下部に、前記回転電機本体と接する面のみ開放され、その他の面は仕切りで囲まれた空間の補助熱交部と、その補助熱交部内部に軸方向に配設した多数のパイプと、当該回転電機を冷却した後の高温の機内空気を前記補助熱交部に導入し、前記回転電機本体外部に設けられた前記外扇により前記パイプ内を通風する外部冷却風と混合することなく熱交換させた後、前記内扇に戻すように構成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交部のパイプ配置条件である X/d または Y/dの 一方、もしくは両方の条件を熱交換器本体のパイプ配列条件よりも大きくした(ただし、dはパイプ径、Xは高さ方向ピッチ、Yは幅方向ピッチ)ことを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交部のパイプ配置条件である X/d または Y/dを熱交換器本体のパイプ配置条件であるX/d または Y/dの100%〜150%としたことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交内部に、回転電機の固定子背面から出た機内空気をパイプ群に対し、直角に流れるように整流するガイドを設置したことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交内部に、軸方向に空気温度分布を有する回転電機の固定子背面から出た機内空気を混合させる仕切り板を設置したことを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交の天上板の全体もしくは直結側の一部をパイプ群に対して、直結側隔壁における機内空気の曲がり角度が小さくなるように傾斜させたことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、前記補助熱交の隔壁にフィンを配置させたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面に通じる通風経路を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の全閉外扇形回転電機において、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面に通じる通風経路の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項8記載の全閉外扇形回転電機において、直結側及び反直結側の両固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物間に偏向板を配置したことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、固定子鉄心背面下部から内扇に通じる通風経路を形成するために直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に開口部を設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の全閉外扇形回転電機において、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に設けた開口部の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする。
【0021】
請求項13記載の発明は、請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機において、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面へ、また、下部固定子鉄心背面から直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に通じる通風経路を設けたことを特徴とする。
【0022】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の全閉外扇形回転電機において、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面への通風経路の通風断面積および下部固定子鉄心背面から直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に通じる通風経路の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態である全閉外扇形電動機の模式図であり、既に説明した図14の従来例と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0024】
同図に示すように、本実施形態の全閉外扇形電動機は、熱交換器4の本体下部には電動機本体1と接する面は開放され、その他の面は仕切りで囲まれた空間である補助熱交21が設けられ、熱交換器4の本体と同様に外気13が流れるパイプ群22が配設されている。したがって、固定子鉄心背面から出て高温になった機内空気14aは、一旦補助熱交21に導入され、熱交換して温度が低減した後、回転子軸端の内扇11により吸込まれ、再度熱交換器4本体へ流入する循環経路を辿るように構成されている。
【0025】
本実施形態は、このような通風システムとなっているので、補助熱交21で温度が低下した機内空気14が内扇11に送られるため、従来の熱交換器と比較して、補助熱交21での温度低下した機内空気14aにより直結側軸受9a周辺の機内温度を低下させることができ、結果的に直結側軸受温度を低減させることができる。
【0026】
ところで、一般的に熱交換器のパイプの配列条件としては、図3に示すようにパイプ径(d)15、高さ方向ピッチ(X)16、幅方向ピッチ(Y)17が挙げらける。18は機内空気の流れである。
【0027】
図2は、図1におけるA−A断面の軸方向の部分拡大図であり、本発明の第2実施形態に係る電動機の熱交換器のパイプ配列状況を示した図である。
図2に示すように、パイプ径dと高さ方向ピッチXは、熱交換器本体パイプ群32と補助熱交パイプ群33とで同じであるが、幅方向ピッチYは、補助熱交パイプ群33の方が熱交換器本体パイプ群32よりも大きくなるよりに配置してある。つまり、予備熱交と熱交本体の配列条件は、X/dは同一であるが、Y/dは予備熱交の方が熱交本体よりも大きい。
【0028】
本実施形態ではパイプ配列は上記のように配置されているので、予備熱交パイプ群33と熱交装置本体パイプ群32のパイプ配列条件が同一条件の場合と比較して、補助熱交21部での機内空気の通風断面積が大きくできるため、補助熱交21部の圧力損失を低減でき、補助熱交21部による内扇風量の低減が抑制できる。
【0029】
また、補助熱交21部のパイプ配列条件 X/d、Y/dは、熱交換器本体のX/d、Y/dよりも小さくすると、補助熱交部での圧力損失が大きくなるため、補助熱交無しの場合の内扇風量よりもかなり減少してしまい、逆に熱交換器4の性能が低減してしまう。一方、補助熱交21のパイプ配列条件 X/d、Y/dは、熱交換器本体のX/d、Y/dよりも大きいほど、補助熱交部の圧力損失が低減するため、内扇風量の減少が抑制されるが、補助熱交21における機内空気温度の低下量も少なくなってしまう。解析によれば、補助熱交21のパイプ配列条件 X/d、Y/dが、熱交換器本体のX/d、Y/dの150%以下であれば、機内空気温度の低減を確保できることを確認している。
なお、本実施例では熱交換器のパイプ配列は千鳥配置としているが、碁盤目配置でも千鳥配置の場合と同様の効果が得られる。
【0030】
図4は本発明の第3実施形態に係る電動機の通風システムの模式図であり、図1の第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
図4に示したように、本実施形態の全閉外扇形電動機では補助熱交21内には軸方向3箇所に整流板23が設置された構成に特徴がある。このような構成によれば、固定子背面からの高温の機内空気は整流板23が無い場合より補助熱交パイプ群22に直交に流れやすくなり、熱交換性能が向上できる。
【0031】
すなわち、機内空気がパイプ群間を通過する際、パイプに直交に流れる方が、流動抵抗が大きいため、パイプに沿って軸方向に流れ(平行流)ようとする。しかし、熱交換の観点から言えばパイプに沿って軸方向に流れるよりも、パイプに直交に流れた方が、機内空気はパイプと衝突して流れるため、パイプ表面の熱通過率が大きくなるため、より冷却効果は有効である。
【0032】
図5は本発明の第4実施形態に係る補助熱交部の模式図である。
図5に示すように、本実施形態では、直結側固定子22の端上部に仕切り板24が設置された構成に特徴がある。このような構成により固定子鉄心背面から出た機内空気、すなわち補助熱交21入口部における機内空気は軸方向に温度分布を有している。
【0033】
本実施形態はこのように構成されているので、仕切り板24により直結側の固定子鉄心背面の機内空気は反直結側に流れ込み、反直結側で混合する。そのため、本仕切り板24が無い場合と比較して補助熱交21の入口における機内空気温度が一様になり、補助熱交21に流れ込むことができる。また、本仕切り板24により補助熱交21の入口流路断面積が小さくなるので、補助熱交21の入口における機内空気14の流速が増大し、この領域における熱伝達率が増大し、パイプの熱通過率が向上できる。これらの効果により熱交換性能が向上できる。
【0034】
図6は本発明の第5実施形態に係る補助熱交部の模式図である。
図6に示したように、本実施形態では、補助熱交21の直結側天板25は、直結側隔壁における機内空気14の曲がり角度が小さくなるように傾斜して設置した構成に特徴がある。このような構成により補助熱交21の直結側の隔壁では、機内空気が90°曲がるため圧力損失が大きくなっている。
【0035】
本実施形態では、従来、補助熱交21の直結側90°曲がり部であった補助熱交の直結側天板25が傾斜させてあるため、機内空気の曲がり角度が90°よりも小さくすることができるので、曲がり部における圧力損失係数を従来よりも小さくでき、圧力損失が低減できる。これにより従来と比較して内扇風量を増大できるため、熱交換性能が向上できる。
【0036】
図7は本発明の第6実施形態の模式図であり、同図(a)は補助熱交部の側面図、同図(b)は同図(a)のB方向から見た補助熱交の天板に設置したフィンの取付状況を示す平面図である。
【0037】
図に示すように、本実施形態は、補助熱交21の天板27と直結側側壁28にはフィン26が設置された構成に特徴がある。このような構成により伝熱面積の増大、乱流促進効果によりフィン26を取り付けた天板27と直結側側壁28における補助熱交の内側/外側の隔壁で熱通過率が増大する。すなわち、機内空気14は補助熱交21の天板27と直結側の隔壁28で衝突して向きを変えながら流れる。一般的に壁に衝突する流れ(衝突噴流)における熱伝達率は大きく、補助熱交21における天板27と直結側の隔壁28の熱伝達率は大きくなっている。これにより、パイプ群における熱交換に加えて、補助熱交隔壁における熱交換が促進され、熱交換器としての性能が向上できる。
【0038】
なお、本実施形態ではフィン26は補助熱交21の隔壁の外側(熱交本体側)に取り付けてあるが、補助熱交21の隔壁の内側(補助熱交側)でも構わないし、隔壁の両側に取り付けても構わない。
【0039】
図8は本発明の第7実施形態に係る全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図である。
図8に示したように、本実施形態では、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35bと、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35aには電動機との通風路にエアーギャップに対向した開口部36を設けた構成に特徴がある。
【0040】
本実施形態は上記のように構成されているので、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35bのエアーギャップに対向する開口部36の通風断面積は小さいため、電動機1内に流入した機内空気のほとんどが補助熱交21を通過する機内空気37になり、補助熱交21における温度低下が大きくすることが可能になる。しかし、機内通風抵抗と比較して余裕のある内扇であれば補助熱交における機内空気の温度低下の効果が大きくなるが、内扇ヘッドに余裕が無い場合は、補助熱交21での圧力損失が大きくなるため、内扇風量が低減し、特に補助熱交から遠い位置(流動距離が大きい)にある下側の固定子コイル温度が上側にある固定子コイル温度よりも高くなってしまうことがある(周方向の固定子コイル温度差大)。
【0041】
図9は本発明の第8実施形態に係る全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)のB方向から見た正面図である。
図9に示すように、本実施形態は、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35bにはエアーギャップに対向する開口部36以外に、電動機下側に3箇所切欠き(開口部41)が設けた構成に特徴がある。
【0042】
本実施形態は上記のように構成されているので、熱交換器4から出た低温の機内空気が反直結側エアーギャップだけで無く、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下側の切欠き(開口部41)から下側固定子鉄心背面に流入できるようになるため、電動機下側の固定子鉄心背後の通風状況が良くなり、固定子コイルの周方向の温度差を小さくできる。
【0043】
この反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に設けた開口部の効果について、図10を用いて説明する。
図10はエアーギャップ通風面積に対する反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部の通風面積の比(通風面積開口比)を変化させた場合の、周方向の固定子コイル温度のバラツキ(最大温度と最小温度差)とコイル温度の平均温度の関係(解析値)を示す。なお、図中の縦軸値は反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に開口部を設けていない場合を基準としている。
【0044】
図から分かるように、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部の通風面積が大きくなると、電動機下側の固定子鉄心背後を流れるようになるため、固定子コイルの周方向の温度差は小さくなるが10%を超えるとこの効果は小さくなっているのが分かる。
【0045】
一方、開口面積が大きくなると、機内空気がここからバイパスして流れるため、エアーギャップから固定子コイルを冷却する機内空気量が減少するため、固定子コイルの平均温度は上がってしまう。
【0046】
また、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部の通風面積開口比が10%以下であれば固定子コイルの平均温度はそれほど上昇せず、固定子コイルの周方向温度を小さくできることが分かる。
【0047】
この通風面積開口比は、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部の通風面積に対しても同様な結果が得られており、要はいずれの実施形態においても通風面積開口比が10%以下であれば、固定子コイルの平均温度はそれほど上昇せず、固定子コイルの周方向温度を小さくできる。
【0048】
図11は本発明の第9実施形態に係る全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図である。
本実施形態は、図9の両端の固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35a,35b間に偏向板43を設置した構成に特徴がある。
【0049】
本実施形態は上記のように構成されているので、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物の下側切欠き(開口部41)から固定子鉄心背面に流入した機内空気42が、偏向板43により補助熱交21の上方に偏向する。これにより反直結側の固定子鉄心背面の通風量が増大し、固定子コイルの軸方向および周方向の温度差を小さくできる。また、偏向板43により補助熱交21へ流れ込む軸方向流量分布を均一にできるようになる。
【0050】
図12は本発明の第10実施形態に係る全閉外扇形回転電機の構成図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図である。
図12に示すように、本実施形態は、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35aには、エアーギャップに対向する開口部36以外に電動機下側に3箇所切欠き(開口部)39を設けた構成に特徴がある。
【0051】
本実施形態は上記のように構成されているので、反直結側エアーギャップから電動機1内に流入した機内空気38は、エアーギャップだけでなく直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物の開口部39から内扇11へ流出できるようになり、電動機1下側の固定子鉄心背後の通風状況が良くなる。補助熱交21への通風量が減ってしまい、補助熱交における交換熱量は減少してしまうが、固定子コイルの周方向の温度差を小さくできる。
【0052】
図13は本発明の第11実施形態に係る全閉外扇形回転電機の模式図である。
図13に示したように、本実施形態は、反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35b、直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物35aともにエアーギャップに対向する開口部36以外に電動機下側に3箇所開口部41を設けた構成に特徴がある。
【0053】
本実施形態は上記のように構成されているので、反直結側ではエアーギャップと固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下側開口部から電動機内に流入でき、また、直結側でも、機内空気は、エアーギャップだけでなく直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下側の開口部から内扇へ流出できるようになり、電動機下側の固定子鉄心背後の通風状況が良くなる。補助熱交への通風量が若干減少し、補助熱交における交換熱量は減少してしまうが、固定子コイルの周方向の温度差を小さくできる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の全閉外扇形回転電機によれば、熱交換器本体下部には電動機本体と接する面は開放され、その他の面は仕切りで囲まれた空間(補助熱交)が設けられ、ここにも外気が流れるパイプ群が配設され、固定子鉄心背面から出た高温になった機内空気は一旦補助熱交に導入され、熱交換して温度が低減した後、回転子軸端の内扇ファンに戻すようにしたため、補助熱交で温度低減した分、直結側軸受周囲の機内温度が低減でき、軸受温度を低減できる。
【0055】
また、反直結側/直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物の下側に、エアーギャップ対向位置の開口部以外に開口部を設置しているため、この開口部から反直結側から下側固定子鉄心背後へ流入ができ、直結側では下側固定子鉄心背後から内扇へ流出ができるようになり、下側固定子鉄心背後の通風状況が良くなるので、周方向の固定子コイルの温度差を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図。
【図2】本発明の第2実施形態のパイプ配列条件を示すもので、図1のA−A断面の部分拡大図。
【図3】熱交換器のパイプ群の配列条件を示す図。
【図4】本発明の第3実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図。
【図5】本発明の第4実施形態の全閉外扇形回転電機の部分模式図。
【図6】本発明の第5実施形態の全閉外扇形回転電機の部分模式図。
【図7】本発明の第6実施形態の全閉外扇形回転電機の部分模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)のB方向から見た平面図。
【図8】本発明の第7実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図。
【図9】本発明の第8実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図。
【図10】固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部の開口部設置による固定子コイルの周方向温度バラツキの低減効果を説明する図。
【図11】本発明の第9実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は側面図。
【図12】本発明の第10実施形態の全閉外扇形回転電機の模式図であり、同図(a)は側面図、同図(b)は同図(a)をB方向から見た正面図。
【図13】本発明の第11実施形態の模式図。
【図14】従来の全閉外扇形回転電機の模式図。
【符号の説明】
1…電動機、2…固定子、3…回転子、4…熱交換器、5…パイプ、6…パイプ群、7…仕切り板、8…フレーム、9…軸受、9a…直結側軸受、10…回転軸、11…内扇、12…外扇、13…外気、14…機内空気、15…パイプ径、16…高さ方向取付ピッチ、17…幅方向取付ピッチ、18…機内空気、20…熱交換器本体、21…補助熱交、22…補助熱交パイプ群、23…補助熱交整流板、24仕切り板、25…傾斜天板、26…フィン、…27…天板、28…直結側隔壁、31…補助熱交天板、32…熱交換器本体パイプ群、33…補助熱交パイプ群、35…固定子鉄心端部の固定子鉄心支、持・固定用構造物、35a…直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物、35b…反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物、36…エアーギャップ対向開口部、37…補助熱交通過機内空気、38…エアーギャップ通過機内空気、39…開口部、40…開口部通過機内空気、41…開口部、42…開口部通過機内空気、43…固定子鉄心端部の固定子鉄心支、持・固定用構造物間偏向板。

Claims (14)

  1. 内部に軸方向に配設した多数のパイプと、回転電機本体外部に設けられた外扇と、前記回転電機本体内部の軸方向端部に設けられた内扇と、前記外扇により前記パイプ内を通風する外部冷却風と、前記内扇により機内を循環する内部冷却風が混合することなく熱交換を行う熱交換器本体を、回転電機本体上部に備えた全閉外扇形回転電機において、
    前記熱交換器下部に、前記回転電機本体と接する面のみ開放され、その他の面は仕切りで囲まれた空間の補助熱交部と、その補助熱交部内部に軸方向に配設した多数のパイプと、当該回転電機を冷却した後の高温の機内空気を前記補助熱交部に導入し、前記回転電機本体外部に設けられた前記外扇により前記パイプ内を通風する外部冷却風と混合することなく熱交換させた後、前記内扇に戻すように構成されたことを特徴とする全閉外扇形回転電機。
  2. 前記補助熱交部のパイプ配置条件である X/d または Y/dの 一方、もしくは両方の条件を熱交換器本体のパイプ配列条件よりも大きくした(ただし、dはパイプ径、Xは高さ方向ピッチ、Yは幅方向ピッチ)ことを特徴とする請求項1記載の全閉外扇形回転電機。
  3. 前記補助熱交部のパイプ配置条件である X/d または Y/dを熱交換器本体のパイプ配置条件であるX/d または Y/dの100%〜150%としたことを特徴とする請求項2記載の全閉外扇形回転電機。
  4. 前記補助熱交部内部に、回転電機の固定子背面から出た機内空気をパイプ群に対し、直角に流れるように整流するガイドを設置したことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  5. 前記補助熱交部内部に、軸方向に空気温度分布を有する回転電機の固定子背面から出た機内空気を混合させる仕切り板を設置したことを特徴とする請求項1または2の全閉外扇形回転電機。
  6. 前記補助熱交部の天上板の全体もしくは直結側の一部をパイプ群に対して、直結側隔壁における機内空気の曲がり角度が小さくなるように傾斜させたことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  7. 前記補助熱交部の隔壁にフィンを配置させたことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  8. 反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面に通じる通風経路を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  9. 反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面に通じる通風経路の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする請求項8記載の全閉外扇形回転電機。
  10. 直結側及び反直結側の両固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物間に偏向板を配置したことを特徴とする請求項8記載の全閉外扇形回転電機。
  11. 固定子鉄心背面下部から内扇に通じる通風経路を形成するために直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に開口部を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  12. 直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に設けた開口部の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする請求項11記載の全閉外扇形回転電機。
  13. 反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面へ、あるいは下部固定子鉄心背面から直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に通じる通風経路を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の全閉外扇形回転電機。
  14. 反直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部から下部固定子鉄心背面への通風経路の通風断面積および下部固定子鉄心背面から直結側固定子鉄心端部の固定子鉄心支持・固定用構造物下部に通じる通風経路の通風断面積をエアーギャップへの通風断面積の10%以下としたことを特徴とする請求項13記載の全閉外扇形回転電機。
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