JP2004254426A - メータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステッピングモータの脱調により指針のスイープ動作が変動してメータ装置が故障したとの誤解を防止する。
【解決手段】メータ装置1は、表示板5に回動自在に突設された回転軸7の先端部に設けられた指針9を有したメータ本体部3と、回転軸7を回動させるステッピングモータ20と、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるためステッピングモータ20を作動制御するコントローラ30とを有してなる。コントローラ30は、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が中止電圧値以下であるときにステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し、スイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値が再開電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が再開電圧値以上であるときにスイープ作動制御を再開する。
【選択図】 図1
【解決手段】メータ装置1は、表示板5に回動自在に突設された回転軸7の先端部に設けられた指針9を有したメータ本体部3と、回転軸7を回動させるステッピングモータ20と、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるためステッピングモータ20を作動制御するコントローラ30とを有してなる。コントローラ30は、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が中止電圧値以下であるときにステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し、スイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値が再開電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が再開電圧値以上であるときにスイープ作動制御を再開する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メータ装置に関し、特に、メータの指針がスイープ動作するようにステッピングモータが作動するメータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなメータ装置には、イグニションスイッチが操作されると、スイープ信号を発生し、このスイープ信号に応じて指針がスイープ動作するようにコントローラがステッピングモータの作動制御を行なうように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなコントローラはバッテリからの電力供給を受けて作動するが、この供給された電力の電圧値が負荷(例えば、エンジンをクランキングする場合)の影響を受けて一時的に低下した場合、この低下した電圧値が短時間でもコントローラを作動不能状態にする電圧値(最低作動電圧値)よりも低くなると、コントローラは非作動状態となってステッピングモータの作動制御を行なうことが困難になる。そこで、メータ内にコンデンサを接続し、バッテリからの供給電圧が一時的に低下した場合には、コンデンサからの放電によりバッテリの電圧低下を抑制するように構成されたものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平07−225246号公報(第3頁、第4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、イグニションスイッチは、バッテリからの電力をコントローラに供給する電力供給位置(ONの位置)と、コントローラ及びクランキングを行なうスタータに電力供給をするSTART位置に少なくとも選択操作可能に構成され、コントローラは、イグニションスイッチが電力供給位置に選択操作されると指針をスイープ動作させるようにステッピングモータの作動制御を行なうように構成されている場合、コントローラにより指針のスイープ作動制御が行なわれているときに、イグニションスイッチがSTART位置に操作されると、大電流がスタータに流れてバッテリの出力電圧値が急激に低下する。
【0006】
この場合、バッテリが劣化していると、バッテリの出力電圧値の低下量は劣化していなバッテリよりも大きくなり、コンデンサでは補うことができない程に、出力電圧値が長時間にわたってコントローラの最低作動電圧値を下回る場合がある。このような場合には、コントローラは作動不能状態になり、指針をスイープ動作させていたステッピングモータが脱調して、指針がカクカク動き、メータ装置が故障したと誤解されるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ステッピングモータの脱調により指針のスイープ動作が変動してメータ装置が故障したと誤解されることのないメータ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係わる発明は、指針を移動自在に保持するメータ本体部と、指針を移動させるステッピングモータと、入力信号に応じて指針をメータ本体部の所定位置に移動させるため、ステッピングモータの作動を制御するモータ作動制御手段(例えば、実施形態における作動制御回路31)とを有し、モータ作動制御手段は、電源(例えば、実施形態におけるバッテリB)からの電力をモータ作動制御手段に供給後(例えば、実施形態におけるイグニションスイッチがONの位置に操作される時)、指針をスイープ動作させるようにステッピングモータの作動を制御するようにしてなるメータ装置であって、モータ作動制御手段は、クランキングするスタータに電源からの電力が供給される時の(例えば、実施形態におけるイグニションスイッチがSTARTの位置に操作される時)電源の出力電圧値に応じて指針をスイープ動作させるステッピングモータのスイープ作動制御を変更可能とするように構成される。
【0009】
上記構成のメータ装置によれば、モータ作動制御手段は電源の出力電圧値に応じてステッピングモータのスイープ作動制御を変更可能とすることで、電源の出力電圧値がモータ作動制御手段を非作動状態にするような小電圧である場合には、モータ作動制御手段によるステッピングモータの作動制御が困難となってステッピングモータが脱調する虞が生じるので、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止する。また出力電圧値がモータ作動制御手段を作動可能状態にする大きさである場合には、一旦中止したステッピングモータのスイープ作動制御を再開させる。その結果、指針がスイープ動作しているときにこの動作が変動する事態の発生を無くすことができ、メータ装置が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、指針がスイープ動作をするときにはこのスイープ動作をスムースに行なせることができる。
【0010】
また、上記構成のメータ装置において、モータ作動制御手段は、アクセサリ装置への電力供給状態からスタータに電力が供給されたと判断するようにしてもよい。
【0011】
上記構成のメータ装置によれば、アクセサリ装置への電力供給状態からスタータに電力供給がされたことを直接的に検出しなくても間接的に検出することができる。
【0012】
また、上記構成のメータ装置において、モータ作動制御手段は、電源の出力電圧値が、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止するために予め設定された中止電圧値(例えば、実施形態における中止電圧値Vt)以下になったときから、所定時間経過時の出力電圧値が、中止電圧値以下であるときにステッピングモータのスイープ作動制御を中止し、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の電源の出力電圧値が、スイープ作動制御を再開するために予め設定された再開電圧値(例えば、実施形態における再開電圧値Vs)以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が、再開電圧値以上であるときにステッピングモータのスイープ作動制御を再開するようにしてもよい。
【0013】
上記構成のメータ装置によれば、出力電圧値が中止電圧値以下になっても所定時間経過時にも同様の関係でなければステッピングモータのスイープ作動制御の中止を行なわず、出力電圧値が再開電圧値以上になっても所定時間経過時にも同様の関係でなければステッピングモータのスイープ作動制御の再開を行なわないようにすることで、ノイズにより出力電圧値が変動した場合にスイープ作動制御が中止され及び再開される誤作動を未然に防止して、信頼性の高いメータ装置を提供することができる。
【0014】
また、上記構成のメータ装置において、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の電源の出力電圧値が略ゼロになった場合には、ステッピングモータのスイープ作動制御を再開するようにしてもよい。
【0015】
上記構成のメータ装置によれば、スイープ作動を中止した後の電源の出力電圧値が略ゼロになった場合には、電源が新しいものと交換されたとみなすことができる。このため、電源の出力電圧値が略ゼロになればスイープ作動制御の再開を判断することができ、スイープ作動制御の再開判断を簡易にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図3に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、メータ装置の一例であるアナログ指針式のスピードメータやタコメータ等の態様について説明する。
【0017】
先ず、本発明に係わるメータ装置を説明する前に、図1に示すように、メータ装置1に電気的に接続されるセンサ45、イグニションスイッチ50、バッテリB、アクセサリ装置60(ACC装置60)、点火装置等65(IG装置等65)及びスタータ70について概説する。センサ45は、スピードメータやタコメータに応じて、例えば、走行速度やエンジン回転数を検出する機能を有し、走行速度やエンジン回転数に応じた検出信号を出力する。バッテリBは電力供給源である。アクセサリ装置60は車両に搭載されるオーディオ、ワイパ装置等の電力被供給装置であり、点火装置等65(IG装置等)はエンジンEのシリンダ内の混合気を点火させるための装置やメータ装置1に搭載される後述するコントローラ30等である。スタータ70はエンジンEを駆動させる電気モータである。
【0018】
イグニションスイッチ50はエンジンEの始動・停止を制御するためのスイッチであり、OFF、ACC、ON、STARTの4段切替位置を有し、挿入されたイグニションキーKを回動自在に保持して4段切替位置のいずれかの位置にイグニションキーKを固定保持可能に構成されている。イグニションキーKがOFFの位置にあるときには、図2に示すように、バッテリとアクセサリ装置、点火装置等及びスタータとの電気的接続を遮断し、図1に示すイグニションキーKがACCの位置にあるときには、バッテリとアクセサリ装置とを電気的に接続し、イグニションキーKがONの位置にあるときには、バッテリとアクセサリ装置及び点火装置等を電気的に接続し、イグニションキーKがSTARTの位置にあるときには、バッテリと点火装置等及びスタータを電気的に接続する。また、イグニションスイッチ50には、図1に示すように、イグニションキーKがONの位置及びSTARTの位置にあるときに、コントローラ30の後述する作動制御回路31に点火装置等65及びスタータ70に電力が供給されていることを知らせる電気信号を流すためのIgラインL1及びStラインL2が、作動制御回路31との間において電気的に接続されている。
【0019】
次に、本発明に係わるメータ装置1について説明する。メータ装置1は、表面に文字等が表示された表示板5と表示板5から先端部が延出して回動自在に保持された回転軸7と回転軸7の先端部に取り付けられた指針9とを有してなるメータ本体部3と、回転軸7の基部側に繋がれて指針9を回動させるステッピングモータ20と、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるため、ステッピングモータ20の作動を制御する前述したコントローラ30とを有して構成されている。
【0020】
ステッピングモータ20は回転駆動する駆動軸21を有し、この駆動軸21が回転軸7の後端部側には連結されている。ステッピングモータ20はコントローラ30から出力されるパルス数に応じた角度だけ駆動軸21を回転動するように構成されている。
【0021】
コントローラ30は前述した作動制御回路31と駆動制御回路33とを有して構成されている。作動制御回路31は、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるため前述したパルス数に変換したパルス信号を出力し、駆動制御回路33はこのパルス信号に応じてステッピングモータ20の駆動軸21を回転駆動させるように構成されている。作動制御回路31は、さらにイグニションスイッチ50がONの位置に操作されると、指針9をスイープ動作させるようなパルス信号を出力するように構成されている。ここで、スイープ動作とは、指針9が表示板5に表示された初期位置5aから表示板5に表示された最大位置5bまで回転動し、さらに最大位置5bから逆方向に回転動して初期位5aに戻る動作をいう。
【0022】
また、作動制御回路31は、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられたときに、バッテリBの出力電圧値がステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止するために予め設定された中止電圧値以下になったときから所定時間経過時の出力電圧値も中止電圧値以下であるときにステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値がスイープ作動制御を再開するために予め設定された再開電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が再開電圧値以上であるときにスイープ作動制御を再開するように構成されている。
【0023】
前述したように、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられると、コントローラ30にバッテリBから電力供給がされるとともに、スタータ70にバッテリBからの電力が供給される。ここで、スタータ70を駆動するときには、通常、スタータ70に大電流が流れるので、バッテリBの出力電圧は降下して、コントローラ30に供給される電圧も低下する。その結果、バッテリBの出力電圧の降下量が大きいときには、コントローラ30は作動不能状態になり、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を行なうことが困難になる。そこで、本発明に係わるメータ装置1の作動制御回路31はバッテリBの出力電圧に応じてステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し及び再開するようにした。
【0024】
この作動制御回路31の作動内容について図3をさらに追加して説明する。なお、図3(a)はバッテリBの出力電圧と経過時間との関係を示し、縦軸がバッテリ電圧であり、横軸が経過時間を示している。また、図3(b)は同図(a)中のAで示した部分の部分拡大図を示している。イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられると、スタータ70に大電流が流れてバッテリBの出力出圧値は図3(a)に示すV0から低下する。なお、V0はイグニションスイッチ50がONの位置にあるときのバッテリBの出力電圧値を示している。
【0025】
そして、作動制御回路31は、低下したバッテリBの出力電圧値がステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止するために予め設定された図3(b)に示す中止電圧値Vt以下になったときから所定時間t1が経過した時の出力電圧値が中止電圧値Vt以下であるときに、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止する。ここで、中止電圧値Vtとはコントローラ30が作動可能な下限の電圧(以下、「最低作動電圧Vr」と記す。)よりも高い電圧値をいい、中止電圧値Vt及び所定時間t1は任意の値に設定可能である。
【0026】
また作動制御回路31は、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値がスイープ作動制御を再開するために予め設定された図3(b)に示す再開電圧値Vs以上になったときから所定時間t2の経過時の出力電圧値が再開電圧値Vs以上であるときに、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開する。ここで、再開電圧値Vsとは、作動制御回路31によりステッピングモータ20のスイープ作動制御を行ったときにステッピングモータ20を脱調させない電圧値をいい、中止電圧値Vtよりも高い電圧値に設定する。なお、再開電圧値Vs及び所定時間t2は任意の値に設定可能である。
【0027】
このように、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられたときに、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値Vt以下になり且つ所定時間(t1)の経過時も同様の関係になると、ステッピングモータ20のスイープ作動制御が中止されるので、バッテリBの出力電圧値が低い状態で、作動制御回路31がステッピングモータ20のスイープ作動制御を行なうことはなく、ステッピングモータ20が脱調して指針9がカクカク動き、その結果としてメータ装置1が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、一旦中止したスイープ作動制御が再開されるときのバッテリBの出力電圧値(Vs)は最低作動電圧Vrよりも高い電圧値に設定されているので、作動制御回路31が作動不能状態になることはなく、指針9のスイープ動作をスムースに行なせることができる。さらにステッピングモータ20のスイープ作動制御の中止及び再開は、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値Vt以下になる、もしくは出力電圧値が再開電圧値Vs以上になっても所定時間t1,t2の経過時にも同様の関係でなければスイープ作動制御の中止及び再開が行なわないので、ノイズによりバッテリBからの出力電圧値が変動した場合にスイープ作動制御が中止され及び再開される誤作動を未然に防止して、信頼性の高いメータ装置1を提供することができる。
【0028】
ここで、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられて、スタータ70に電圧が供給された状態にあるか否かの判断は、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にくるとイグニションスイッチ50からStラインL2に電気信号が流れるので、この電気信号の有無により判断される。
【0029】
このスタータ70に電力が供給されたか否かの判断は次のようにしてもよい。即ち、イグニションスイッチ50がACCの位置にくると、バッテリBとアクセサリ装置60とが電気的に接続され、イグニションスイッチ50がONの位置にくると、アクセサリ装置60はバッテリBと電気的に接続されたままの状態でバッテリBと点火装置等65とがさらに電気的に接続される。しかしながら、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にくると、点火装置等65の接続状態はそのままでアクセサリ装置60の電気的接続状態は遮断状態にされるので、点火装置等65が接続状態にあり、アクセサリ装置60が非接続状態にあることを検出することで、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にあると判断することができる。そこで、イグニションスイッチ50がACCの位置にあるときに、イグニションスイッチ50から作動制御回路31に電気信号が流れるように、イグニションスイッチ50と作動制御回路31との間をACCラインL3で電気的に接続し、前述したような電圧信号の組み合わせの状態になると(即ち、点火装置等65が電気的に接続状態にあり、アクセサリ装置60が電気的に非接続状態になる)、作動制御回路31はイグニションスイッチ50がSTARTの位置にあると判断し、スタータ70に電力供給されたと判断する。
【0030】
なお、ステッピングモータ20のスイープ作動制御の再開の判断は、スイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値が略ゼロになった場合には、スイープ作動制御を再開するようにしてもよい。より具体的には、図1に示すように、作動制御回路31をバッテリBと電気的に接続し、このバッテリBと作動制御回路31との電気的接続が遮断状態にされると(例えば、バッテリBが交換された場合)、作動制御回路31は初期化されて中止していたステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開するように構成する。このようにすれば、作動制御回路31は、スイープ作動制御を中止した後に、例えば、バッテリBが交換された場合には、バッテリBと作動制御回路31とが電気的に遮断された状態になるので、作動制御回路31は初期化され、その後にイグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に操作されたときに、作動制御回路31はステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開する。このように、バッテリBからの出力電圧が略0Vになる場合には、中止したスイープ作動制御が再開されるので、作動制御回路31によるスイープ作動制御の再開の判断を簡易にすることができる。
【0031】
なお、前述した実施の形態では、バッテリBの出力電圧値の大きさによりステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し及び再開するように変更可能としたが、バッテリBから流れ出る電流値や電力を基準として、作動制御回路31がスイープ作動制御の中止及び再開を判断するようにしてもよい。また前述した実施の形態では指針9が回動する場合を示したが、ステッピングモータ20の作動により指針9が直線動するようにしてもよい。また、スイープ動作の実施形態としては前述した実施の形態以外にも、例えば指針を最小値から最大値までの間を複数回往復移動させたり、360度回転させたりしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係わるメータ装置によれば、イグニションスイッチが電圧供給位置からスタータ位置に切り替えられると、モータ作動制御手段は電源の出力電圧値に応じてステッピングモータのスイープ作動制御を中止し及び再開することで、電源の出力電圧値がモータ作動制御手段を非作動状態にするような小電圧である場合には、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止し、出力電圧値がモータ作動制御手段を作動可能状態にする大きさである場合には、一旦中止したステッピングモータのスイープ作動制御を再開させることができる。その結果、指針がスイープ動作しているときにこの動作が変動する事態の発生を無くすことができ、メータ装置が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、電源の出力電圧値に応じてスイープ作動制御が中止及び再開されるため、ユーザーはスイープ動作の有無により電源の劣化状態を確認する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるメータ装置の概略構成図を示す。
【図2】このメータ装置に接続されたイグニションスイッチの作動内容を説明するための図を示す。
【図3】メータ装置に搭載されたコントローラの作動内容を説明するための図であり、同図(a)はバッテリ電圧と時間との関係を示し、同図(b)は同図(a)中のA部拡大図を示す。
【符号の説明】
1 メータ装置
3 メータ本体部
9 指針
20 ステッピングモータ
31 作動制御回路(モータ作動制御手段)
50 イグニションスイッチ
60 アクセサリ装置
70 スタータ
B バッテリ(電源)
Vs 再開電圧値(再開電圧値)
Vt 中止電圧値(中止電圧値)
【発明の属する技術分野】
本発明は、メータ装置に関し、特に、メータの指針がスイープ動作するようにステッピングモータが作動するメータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このようなメータ装置には、イグニションスイッチが操作されると、スイープ信号を発生し、このスイープ信号に応じて指針がスイープ動作するようにコントローラがステッピングモータの作動制御を行なうように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなコントローラはバッテリからの電力供給を受けて作動するが、この供給された電力の電圧値が負荷(例えば、エンジンをクランキングする場合)の影響を受けて一時的に低下した場合、この低下した電圧値が短時間でもコントローラを作動不能状態にする電圧値(最低作動電圧値)よりも低くなると、コントローラは非作動状態となってステッピングモータの作動制御を行なうことが困難になる。そこで、メータ内にコンデンサを接続し、バッテリからの供給電圧が一時的に低下した場合には、コンデンサからの放電によりバッテリの電圧低下を抑制するように構成されたものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平07−225246号公報(第3頁、第4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、イグニションスイッチは、バッテリからの電力をコントローラに供給する電力供給位置(ONの位置)と、コントローラ及びクランキングを行なうスタータに電力供給をするSTART位置に少なくとも選択操作可能に構成され、コントローラは、イグニションスイッチが電力供給位置に選択操作されると指針をスイープ動作させるようにステッピングモータの作動制御を行なうように構成されている場合、コントローラにより指針のスイープ作動制御が行なわれているときに、イグニションスイッチがSTART位置に操作されると、大電流がスタータに流れてバッテリの出力電圧値が急激に低下する。
【0006】
この場合、バッテリが劣化していると、バッテリの出力電圧値の低下量は劣化していなバッテリよりも大きくなり、コンデンサでは補うことができない程に、出力電圧値が長時間にわたってコントローラの最低作動電圧値を下回る場合がある。このような場合には、コントローラは作動不能状態になり、指針をスイープ動作させていたステッピングモータが脱調して、指針がカクカク動き、メータ装置が故障したと誤解されるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ステッピングモータの脱調により指針のスイープ動作が変動してメータ装置が故障したと誤解されることのないメータ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係わる発明は、指針を移動自在に保持するメータ本体部と、指針を移動させるステッピングモータと、入力信号に応じて指針をメータ本体部の所定位置に移動させるため、ステッピングモータの作動を制御するモータ作動制御手段(例えば、実施形態における作動制御回路31)とを有し、モータ作動制御手段は、電源(例えば、実施形態におけるバッテリB)からの電力をモータ作動制御手段に供給後(例えば、実施形態におけるイグニションスイッチがONの位置に操作される時)、指針をスイープ動作させるようにステッピングモータの作動を制御するようにしてなるメータ装置であって、モータ作動制御手段は、クランキングするスタータに電源からの電力が供給される時の(例えば、実施形態におけるイグニションスイッチがSTARTの位置に操作される時)電源の出力電圧値に応じて指針をスイープ動作させるステッピングモータのスイープ作動制御を変更可能とするように構成される。
【0009】
上記構成のメータ装置によれば、モータ作動制御手段は電源の出力電圧値に応じてステッピングモータのスイープ作動制御を変更可能とすることで、電源の出力電圧値がモータ作動制御手段を非作動状態にするような小電圧である場合には、モータ作動制御手段によるステッピングモータの作動制御が困難となってステッピングモータが脱調する虞が生じるので、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止する。また出力電圧値がモータ作動制御手段を作動可能状態にする大きさである場合には、一旦中止したステッピングモータのスイープ作動制御を再開させる。その結果、指針がスイープ動作しているときにこの動作が変動する事態の発生を無くすことができ、メータ装置が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、指針がスイープ動作をするときにはこのスイープ動作をスムースに行なせることができる。
【0010】
また、上記構成のメータ装置において、モータ作動制御手段は、アクセサリ装置への電力供給状態からスタータに電力が供給されたと判断するようにしてもよい。
【0011】
上記構成のメータ装置によれば、アクセサリ装置への電力供給状態からスタータに電力供給がされたことを直接的に検出しなくても間接的に検出することができる。
【0012】
また、上記構成のメータ装置において、モータ作動制御手段は、電源の出力電圧値が、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止するために予め設定された中止電圧値(例えば、実施形態における中止電圧値Vt)以下になったときから、所定時間経過時の出力電圧値が、中止電圧値以下であるときにステッピングモータのスイープ作動制御を中止し、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の電源の出力電圧値が、スイープ作動制御を再開するために予め設定された再開電圧値(例えば、実施形態における再開電圧値Vs)以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が、再開電圧値以上であるときにステッピングモータのスイープ作動制御を再開するようにしてもよい。
【0013】
上記構成のメータ装置によれば、出力電圧値が中止電圧値以下になっても所定時間経過時にも同様の関係でなければステッピングモータのスイープ作動制御の中止を行なわず、出力電圧値が再開電圧値以上になっても所定時間経過時にも同様の関係でなければステッピングモータのスイープ作動制御の再開を行なわないようにすることで、ノイズにより出力電圧値が変動した場合にスイープ作動制御が中止され及び再開される誤作動を未然に防止して、信頼性の高いメータ装置を提供することができる。
【0014】
また、上記構成のメータ装置において、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の電源の出力電圧値が略ゼロになった場合には、ステッピングモータのスイープ作動制御を再開するようにしてもよい。
【0015】
上記構成のメータ装置によれば、スイープ作動を中止した後の電源の出力電圧値が略ゼロになった場合には、電源が新しいものと交換されたとみなすことができる。このため、電源の出力電圧値が略ゼロになればスイープ作動制御の再開を判断することができ、スイープ作動制御の再開判断を簡易にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1から図3に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、メータ装置の一例であるアナログ指針式のスピードメータやタコメータ等の態様について説明する。
【0017】
先ず、本発明に係わるメータ装置を説明する前に、図1に示すように、メータ装置1に電気的に接続されるセンサ45、イグニションスイッチ50、バッテリB、アクセサリ装置60(ACC装置60)、点火装置等65(IG装置等65)及びスタータ70について概説する。センサ45は、スピードメータやタコメータに応じて、例えば、走行速度やエンジン回転数を検出する機能を有し、走行速度やエンジン回転数に応じた検出信号を出力する。バッテリBは電力供給源である。アクセサリ装置60は車両に搭載されるオーディオ、ワイパ装置等の電力被供給装置であり、点火装置等65(IG装置等)はエンジンEのシリンダ内の混合気を点火させるための装置やメータ装置1に搭載される後述するコントローラ30等である。スタータ70はエンジンEを駆動させる電気モータである。
【0018】
イグニションスイッチ50はエンジンEの始動・停止を制御するためのスイッチであり、OFF、ACC、ON、STARTの4段切替位置を有し、挿入されたイグニションキーKを回動自在に保持して4段切替位置のいずれかの位置にイグニションキーKを固定保持可能に構成されている。イグニションキーKがOFFの位置にあるときには、図2に示すように、バッテリとアクセサリ装置、点火装置等及びスタータとの電気的接続を遮断し、図1に示すイグニションキーKがACCの位置にあるときには、バッテリとアクセサリ装置とを電気的に接続し、イグニションキーKがONの位置にあるときには、バッテリとアクセサリ装置及び点火装置等を電気的に接続し、イグニションキーKがSTARTの位置にあるときには、バッテリと点火装置等及びスタータを電気的に接続する。また、イグニションスイッチ50には、図1に示すように、イグニションキーKがONの位置及びSTARTの位置にあるときに、コントローラ30の後述する作動制御回路31に点火装置等65及びスタータ70に電力が供給されていることを知らせる電気信号を流すためのIgラインL1及びStラインL2が、作動制御回路31との間において電気的に接続されている。
【0019】
次に、本発明に係わるメータ装置1について説明する。メータ装置1は、表面に文字等が表示された表示板5と表示板5から先端部が延出して回動自在に保持された回転軸7と回転軸7の先端部に取り付けられた指針9とを有してなるメータ本体部3と、回転軸7の基部側に繋がれて指針9を回動させるステッピングモータ20と、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるため、ステッピングモータ20の作動を制御する前述したコントローラ30とを有して構成されている。
【0020】
ステッピングモータ20は回転駆動する駆動軸21を有し、この駆動軸21が回転軸7の後端部側には連結されている。ステッピングモータ20はコントローラ30から出力されるパルス数に応じた角度だけ駆動軸21を回転動するように構成されている。
【0021】
コントローラ30は前述した作動制御回路31と駆動制御回路33とを有して構成されている。作動制御回路31は、センサ45からの検出信号に応じて指針9を表示板5の所定位置に回動させるため前述したパルス数に変換したパルス信号を出力し、駆動制御回路33はこのパルス信号に応じてステッピングモータ20の駆動軸21を回転駆動させるように構成されている。作動制御回路31は、さらにイグニションスイッチ50がONの位置に操作されると、指針9をスイープ動作させるようなパルス信号を出力するように構成されている。ここで、スイープ動作とは、指針9が表示板5に表示された初期位置5aから表示板5に表示された最大位置5bまで回転動し、さらに最大位置5bから逆方向に回転動して初期位5aに戻る動作をいう。
【0022】
また、作動制御回路31は、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられたときに、バッテリBの出力電圧値がステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止するために予め設定された中止電圧値以下になったときから所定時間経過時の出力電圧値も中止電圧値以下であるときにステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値がスイープ作動制御を再開するために予め設定された再開電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が再開電圧値以上であるときにスイープ作動制御を再開するように構成されている。
【0023】
前述したように、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられると、コントローラ30にバッテリBから電力供給がされるとともに、スタータ70にバッテリBからの電力が供給される。ここで、スタータ70を駆動するときには、通常、スタータ70に大電流が流れるので、バッテリBの出力電圧は降下して、コントローラ30に供給される電圧も低下する。その結果、バッテリBの出力電圧の降下量が大きいときには、コントローラ30は作動不能状態になり、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を行なうことが困難になる。そこで、本発明に係わるメータ装置1の作動制御回路31はバッテリBの出力電圧に応じてステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し及び再開するようにした。
【0024】
この作動制御回路31の作動内容について図3をさらに追加して説明する。なお、図3(a)はバッテリBの出力電圧と経過時間との関係を示し、縦軸がバッテリ電圧であり、横軸が経過時間を示している。また、図3(b)は同図(a)中のAで示した部分の部分拡大図を示している。イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられると、スタータ70に大電流が流れてバッテリBの出力出圧値は図3(a)に示すV0から低下する。なお、V0はイグニションスイッチ50がONの位置にあるときのバッテリBの出力電圧値を示している。
【0025】
そして、作動制御回路31は、低下したバッテリBの出力電圧値がステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止するために予め設定された図3(b)に示す中止電圧値Vt以下になったときから所定時間t1が経過した時の出力電圧値が中止電圧値Vt以下であるときに、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止する。ここで、中止電圧値Vtとはコントローラ30が作動可能な下限の電圧(以下、「最低作動電圧Vr」と記す。)よりも高い電圧値をいい、中止電圧値Vt及び所定時間t1は任意の値に設定可能である。
【0026】
また作動制御回路31は、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値がスイープ作動制御を再開するために予め設定された図3(b)に示す再開電圧値Vs以上になったときから所定時間t2の経過時の出力電圧値が再開電圧値Vs以上であるときに、ステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開する。ここで、再開電圧値Vsとは、作動制御回路31によりステッピングモータ20のスイープ作動制御を行ったときにステッピングモータ20を脱調させない電圧値をいい、中止電圧値Vtよりも高い電圧値に設定する。なお、再開電圧値Vs及び所定時間t2は任意の値に設定可能である。
【0027】
このように、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられたときに、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値Vt以下になり且つ所定時間(t1)の経過時も同様の関係になると、ステッピングモータ20のスイープ作動制御が中止されるので、バッテリBの出力電圧値が低い状態で、作動制御回路31がステッピングモータ20のスイープ作動制御を行なうことはなく、ステッピングモータ20が脱調して指針9がカクカク動き、その結果としてメータ装置1が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、一旦中止したスイープ作動制御が再開されるときのバッテリBの出力電圧値(Vs)は最低作動電圧Vrよりも高い電圧値に設定されているので、作動制御回路31が作動不能状態になることはなく、指針9のスイープ動作をスムースに行なせることができる。さらにステッピングモータ20のスイープ作動制御の中止及び再開は、バッテリBの出力電圧値が中止電圧値Vt以下になる、もしくは出力電圧値が再開電圧値Vs以上になっても所定時間t1,t2の経過時にも同様の関係でなければスイープ作動制御の中止及び再開が行なわないので、ノイズによりバッテリBからの出力電圧値が変動した場合にスイープ作動制御が中止され及び再開される誤作動を未然に防止して、信頼性の高いメータ装置1を提供することができる。
【0028】
ここで、イグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に切り替えられて、スタータ70に電圧が供給された状態にあるか否かの判断は、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にくるとイグニションスイッチ50からStラインL2に電気信号が流れるので、この電気信号の有無により判断される。
【0029】
このスタータ70に電力が供給されたか否かの判断は次のようにしてもよい。即ち、イグニションスイッチ50がACCの位置にくると、バッテリBとアクセサリ装置60とが電気的に接続され、イグニションスイッチ50がONの位置にくると、アクセサリ装置60はバッテリBと電気的に接続されたままの状態でバッテリBと点火装置等65とがさらに電気的に接続される。しかしながら、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にくると、点火装置等65の接続状態はそのままでアクセサリ装置60の電気的接続状態は遮断状態にされるので、点火装置等65が接続状態にあり、アクセサリ装置60が非接続状態にあることを検出することで、イグニションスイッチ50がSTARTの位置にあると判断することができる。そこで、イグニションスイッチ50がACCの位置にあるときに、イグニションスイッチ50から作動制御回路31に電気信号が流れるように、イグニションスイッチ50と作動制御回路31との間をACCラインL3で電気的に接続し、前述したような電圧信号の組み合わせの状態になると(即ち、点火装置等65が電気的に接続状態にあり、アクセサリ装置60が電気的に非接続状態になる)、作動制御回路31はイグニションスイッチ50がSTARTの位置にあると判断し、スタータ70に電力供給されたと判断する。
【0030】
なお、ステッピングモータ20のスイープ作動制御の再開の判断は、スイープ作動制御を中止した後のバッテリBの出力電圧値が略ゼロになった場合には、スイープ作動制御を再開するようにしてもよい。より具体的には、図1に示すように、作動制御回路31をバッテリBと電気的に接続し、このバッテリBと作動制御回路31との電気的接続が遮断状態にされると(例えば、バッテリBが交換された場合)、作動制御回路31は初期化されて中止していたステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開するように構成する。このようにすれば、作動制御回路31は、スイープ作動制御を中止した後に、例えば、バッテリBが交換された場合には、バッテリBと作動制御回路31とが電気的に遮断された状態になるので、作動制御回路31は初期化され、その後にイグニションスイッチ50がONの位置からSTARTの位置に操作されたときに、作動制御回路31はステッピングモータ20のスイープ作動制御を再開する。このように、バッテリBからの出力電圧が略0Vになる場合には、中止したスイープ作動制御が再開されるので、作動制御回路31によるスイープ作動制御の再開の判断を簡易にすることができる。
【0031】
なお、前述した実施の形態では、バッテリBの出力電圧値の大きさによりステッピングモータ20のスイープ作動制御を中止し及び再開するように変更可能としたが、バッテリBから流れ出る電流値や電力を基準として、作動制御回路31がスイープ作動制御の中止及び再開を判断するようにしてもよい。また前述した実施の形態では指針9が回動する場合を示したが、ステッピングモータ20の作動により指針9が直線動するようにしてもよい。また、スイープ動作の実施形態としては前述した実施の形態以外にも、例えば指針を最小値から最大値までの間を複数回往復移動させたり、360度回転させたりしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係わるメータ装置によれば、イグニションスイッチが電圧供給位置からスタータ位置に切り替えられると、モータ作動制御手段は電源の出力電圧値に応じてステッピングモータのスイープ作動制御を中止し及び再開することで、電源の出力電圧値がモータ作動制御手段を非作動状態にするような小電圧である場合には、ステッピングモータのスイープ作動制御を中止し、出力電圧値がモータ作動制御手段を作動可能状態にする大きさである場合には、一旦中止したステッピングモータのスイープ作動制御を再開させることができる。その結果、指針がスイープ動作しているときにこの動作が変動する事態の発生を無くすことができ、メータ装置が故障したと誤解される事態を未然に防止することができる。また、電源の出力電圧値に応じてスイープ作動制御が中止及び再開されるため、ユーザーはスイープ動作の有無により電源の劣化状態を確認する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるメータ装置の概略構成図を示す。
【図2】このメータ装置に接続されたイグニションスイッチの作動内容を説明するための図を示す。
【図3】メータ装置に搭載されたコントローラの作動内容を説明するための図であり、同図(a)はバッテリ電圧と時間との関係を示し、同図(b)は同図(a)中のA部拡大図を示す。
【符号の説明】
1 メータ装置
3 メータ本体部
9 指針
20 ステッピングモータ
31 作動制御回路(モータ作動制御手段)
50 イグニションスイッチ
60 アクセサリ装置
70 スタータ
B バッテリ(電源)
Vs 再開電圧値(再開電圧値)
Vt 中止電圧値(中止電圧値)
Claims (4)
- 指針を移動自在に保持するメータ本体部と、前記指針を移動させるステッピングモータと、入力信号に応じて前記指針を前記メータ本体部の所定位置に移動させるため、前記ステッピングモータの作動を制御するモータ作動制御手段とを有し、
前記モータ作動制御手段は、電源からの電力を前記モータ作動制御手段に供給後、前記指針をスイープ動作させるように前記ステッピングモータの作動を制御するようにしてなるメータ装置であって、
前記モータ作動制御手段は、クランキングするスタータに前記電源からの電力が供給される時の前記電源の出力電圧値に応じて前記指針をスイープ動作させる前記ステッピングモータのスイープ作動制御を変更可能とすることを特徴とするメータ装置。 - 前記モータ作動制御手段は、アクセサリ装置への電力供給状態から前記スタータに電力が供給されたと判断することを特徴とする請求項1に記載のメータ装置。
- 前記モータ作動制御手段は、
前記電源の出力電圧値が、前記ステッピングモータのスイープ作動制御を中止するために予め設定された中止電圧値以下になったときから、所定時間経過時の出力電圧値が、前記中止電圧値以下であるときに前記ステッピングモータのスイープ作動制御を中止し、
前記ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の前記電源の出力電圧値が、スイープ作動制御を再開するために予め設定された再開電圧値以上になったときから所定時間経過時の出力電圧値が、前記再開電圧値以上であるときに前記ステッピングモータのスイープ作動制御を再開することを特徴とする請求項1又は2に記載のメータ装置。 - 前記モータ作動制御手段は、前記ステッピングモータのスイープ作動制御を中止した後の前記電源の出力電圧値が略ゼロになった場合には、前記ステッピングモータのスイープ作動制御を再開することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のメータ装置。
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-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042211A patent/JP2004254426A/ja active Pending
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JP4695900B2 (ja) * | 2005-03-15 | 2011-06-08 | 日本精機株式会社 | 計器装置 |
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