JP2004253957A - スイッチ装置及びクロスコネクトシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は無瞬断切替機能の追加が可能な無駄の少ないスイッチ装置及びクロスコネクトシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】スイッチボード12と3種類のインタフェースボードの2つを搭載可能なバックボード11とを設け、バックボード11を介してスイッチボード12と2つのインタフェースボードのコネクタCifを接続する。スイッチボード12にはバックボードと接続する2つのコネクタCsw1,Csw2と装置間の中継に利用する2つのコネクタCa,Cbとクロスポイントスイッチを設ける。第1のインタフェースボードには外部回線と接続するためのコネクタと信号変換部とを設け、第2のインタフェースボードには無瞬断切替部を設け、第3のインタフェースボードには、装置間を接続するためのコネクタと信号変換部とを設け、複数のスイッチ装置を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成できるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】スイッチボード12と3種類のインタフェースボードの2つを搭載可能なバックボード11とを設け、バックボード11を介してスイッチボード12と2つのインタフェースボードのコネクタCifを接続する。スイッチボード12にはバックボードと接続する2つのコネクタCsw1,Csw2と装置間の中継に利用する2つのコネクタCa,Cbとクロスポイントスイッチを設ける。第1のインタフェースボードには外部回線と接続するためのコネクタと信号変換部とを設け、第2のインタフェースボードには無瞬断切替部を設け、第3のインタフェースボードには、装置間を接続するためのコネクタと信号変換部とを設け、複数のスイッチ装置を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成できるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット通信システムのような通信装置を構成する場合に通信経路を切り替えるために用いられるスイッチ装置及びクロスコネクトシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明と関連のある従来技術は、例えば特許文献1に開示されている。
パケットなどの形態でディジタル信号を伝送する通信システムにおいては、伝送路に不具合が発生したり、通信装置自体に故障が発生する可能性がある。このようなトラブルが発生した場合であっても、重要な通信は継続する必要がある。
従って、従来より予め使用する伝送路や通信装置に予備を用意しておき、トラブルが発生した場合や保守作業を行うような場合には系を予備に切り替えるように操作している。
【0003】
また、通常は切替元の系「0」を通る信号と切替先の系「1」を通る信号との間には位相差が生じるため、切替の際に通信に瞬断が発生する。このような瞬断の発生をなくするために、従来より、増設パッケージと呼ばれる回路基板を用いて、切替元の系「0」を通る信号と切替先の系「1」を通る信号との位相差を検出し、検出した位相差を打ち消すための遅延を発生して切替時の瞬断を防止するようにしている。
【0004】
しかし、オプション機能として通信システムの稼働後に増設パッケージの機能を追加する場合には、特許文献1に示されているように、増設パッケージの追加の際や位相合わせの実行中に瞬断が発生する可能性がある。
そこで、特許文献1の技術では、発生する瞬断の回数を減らすことができるようにシステムを構成している。
【特許文献1】
特開平8−223145号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術ではオプション機能である無瞬断切替機能の追加や削除を行う場合には、接続ケーブルの張り替えやパッケージの抜き差しが必要であり、これらの作業は手作業で行われているのが実情である。
【0006】
このため、作業者の操作ミスが発生する可能性があり、それによって通信システムの故障や通信障害が発生する可能性があった。また、それが通信システムの運用コスト増大の原因になっている。
また、従来の技術では無瞬断切替機能の追加や削除を行う場合に作業に時間がかかるのは避けられなかった。従って、顧客からの無瞬断切替機能の追加や削除の要求に対して即座に対応することはできなかった。
【0007】
また、信号が通るポート毎に無瞬断切替機能を実現する増設パッケージの実装ができるように構成しておく必要があり、無瞬断切替機能を必要としない場合であっても増設パッケージを実装するための空間を設ける必要があり、必要以上に装置のサイズが大きくなっていた。
多数のポート間の接続状態を切り替える装置として、クロスコネクト装置が知られている。このクロスコネクト装置と無瞬断切替装置とを組み合わせるようにシステムを構成すれば、無瞬断切替機能の追加・削除と、無瞬断切替のためのハードウェアの追加・削除とを分離することができ、上記のような課題を克服できる。
【0008】
しかしながら、このようなシステムにおいて、ユーザからの無瞬断切替機能の追加要求に確実に応じるためには、クロスコネクト装置に設けられた多数のポートのうち半分を、無瞬断切替装置との接続のために予め割り当てておく必要がある。
従って、実際に無瞬断切替機能を利用するポートの割合が小さい場合には、無瞬断切替装置との接続のために割り当てられているクロスコネクト装置の多数のポートの大半が未使用のままとなり、大きな無駄が生じる。これによって装置コストが増大する。
【0009】
本発明は、無瞬断切替機能の追加が可能な無駄の少ないスイッチ装置及びクロスコネクトシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、使用する通信回線の切替を行うためのスイッチ装置において、スイッチボードと、インタフェースボードと、拡張インタフェースボードと、それらを搭載可能なバックボードとを設けるとともに、前記スイッチボードには、1個以上の端子からなるポートをM(M≧3)個有する第1の接続部と、1個以上の端子からなるポートをM個有する第2の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN(N≧M)個有する第3の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN個有する第4の接続部と、前記第1の接続部,第2の接続部,第3の接続部及び第4の接続部の間の通信に利用される回線を切り替えるクロスポイントスイッチと、前記クロスポイントスイッチの状態を制御するスイッチ制御部とを設け、前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードには、1個以上の端子からなるポートをM個有する第5の接続部を設け、前記インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第1の接続部とを前記バックボードを介して接続し、前記拡張インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第2の接続部とを前記バックボードを介して接続し、前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードとして利用可能な第1のインタフェースボード,第2のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードの3種類を用意し、前記第1のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、M個の外部通信回線と接続可能な第6の接続部と、前記外部通信回線と前記第5の接続部との間で通信するための信号変換を行う第1の信号変換部とを設け、前記第2のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、前記第5の接続部の第1のポートから入力される信号を分岐して前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートに出力し、前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートから入力される信号を無瞬断に切り替えて前記第5の接続部の第1のポートに出力する無瞬断切替部を設け、前記第3のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、1個以上の端子からなるポートをM個有する第7の接続部と、前記第5の接続部と第7の接続部との間で通信するための信号変換を行う第2の信号変換部とを設け、1つの装置の前記第3の接続部と他の装置の第4の接続部とを接続可能に構成し、1つの装置の前記第7の接続部と他の装置の第7の接続部とを接続可能に構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項1においては、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第1のインタフェースボードを搭載することにより、外部の伝送路との間で通信することが可能になる。
また、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第2のインタフェースボードを搭載することにより、無瞬断切替のためのハードウェアを追加することができる。
【0012】
また、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第3のインタフェースボードを1つ又は2つ搭載することにより、複数のスイッチ装置の間で互いに通信することが可能になる。
また、複数のスイッチ装置を配置する場合には、一方のスイッチ装置におけるスイッチボードの第3の接続部又は第4の接続部と、他方のスイッチ装置におけるスイッチボードの第4の接続部又は第3の接続部とを互いに接続することにより、複数のクロスポイントスイッチを並べて互いに接続することになるので、用意したスイッチ装置の数を増やすのに伴って接続切替可能なポートの数を増やすことができる。
【0013】
このため、単一のスイッチ装置が扱う信号のポート数を予め少なめに定めておき、必要に応じて使用するスイッチ装置の数を増やせば、実際にユーザが必要とする数のボートを用意することができ、利用されない無駄なポートの数を減らすことが可能になる。
請求項2は、請求項1のスイッチ装置において、前記スイッチボードのスイッチ制御部は、装置外部からの制御信号に従って前記クロスポイントスイッチの状態を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項2においては、外部から与える制御信号によりスイッチ装置内のクロスポイントスイッチの状態を制御することができる。このため、複数のスイッチ装置を用いてシステムを構成する場合には、使用するポート数に合わせて複数のスイッチ装置のクロスポイントスイッチを集中的に制御することができる。
請求項3は、請求項1のスイッチ装置を複数配置して構成したクロスコネクトシステムであって、少なくとも1つのスイッチ装置には前記第1のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードを搭載し、少なくとももう1つのスイッチ装置には前記第3のインタフェースボードを2つ搭載したことを特徴とする。
【0015】
請求項3においては、互いに種類の異なるインタフェースボードを搭載した複数のスイッチ装置を組み合わせることにより、使用するポート数の拡張が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のスイッチ装置及びクロスコネクトシステムの1つの実施の形態について、図1〜図9を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0017】
図1はスイッチ装置の構成を示すブロック図である。図2はスイッチボードの構成例を示すブロック図である。図3は3種類のインタフェースボードの構成例を示すブロック図である。図4は無瞬断切替回路の構成例を示すブロック図である。
図5は実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。図6は実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。図7はクロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。図8はクロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。図9は通信ネットワークの構成例を示すブロック図である。
【0018】
この形態では、請求項1のスイッチボード,インタフェースボード,拡張インタフェースボード,バックボード,第1の接続部,第2の接続部,第3の接続部,第4の接続部,クロスポイントスイッチ,スイッチ制御部,第5の接続部,第1のインタフェースボード,第2のインタフェースボード,第3のインタフェースボード,第6の接続部,第1の信号変換部,無瞬断切替部,第7の接続部及び第2の信号変換部は、それぞれスイッチボード12,インタフェースボード13,拡張インタフェースボード14,装置内バックボード11,コネクタCsw1,コネクタCsw2,コネクタCa,コネクタCb,クロスポイントスイッチ21,スイッチ制御部22,コネクタCif,インタフェースボード31,インタフェースボード32,インタフェースボード33,コネクタCext,外部信号変換回路35,無瞬断切替回路36,コネクタCint及び装置間信号変換回路37に相当する。
【0019】
図1に示すように、この形態のスイッチ装置10には装置内バックボード11が備わっている。この装置内バックボード11上にはスイッチボード12,インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14を搭載するためのコネクタが備わっている。
スイッチボード12には、信号の入出力に利用されるコネクタCsw1,Csw2,Ca及びCbが備わっている。また、インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14には信号の入出力に利用されるコネクタCifが備わっている。
【0020】
図1に示すようにスイッチボード12,インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14を装置内バックボード11に搭載した状態では、スイッチボード12のコネクタCsw1の各端子は、装置内バックボード11を介してインタフェースボード13のコネクタCifの各端子と接続される。また、スイッチボード12のコネクタCsw2の各端子は、装置内バックボード11を介して拡張インタフェースボード14のコネクタCifの各端子と接続される。
【0021】
図2に示すように、スイッチボード12にはコネクタCsw1,Csw2,Ca,Cb,クロスポイントスイッチ21及びスイッチ制御部22が備わっている。 コネクタCsw1には、1個以上の端子からなるポートがM個(M≧3)備わっている。同様に、コネクタCsw2には1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。
【0022】
また、コネクタCaには1個以上の端子からなるポートがN個(N≧M)備わっている。同様に、コネクタCbには1個以上の端子からなるポートがN個備わっている。
クロスポイントスイッチ21は、外部から制御可能な多数のスイッチで構成されており、各コネクタCsw1,Csw2,Ca,Cbの各ポート間で信号経路の切替を行うことが可能である。
【0023】
スイッチ制御部22は、外部から入力されるスイッチ制御情報Scに従って、クロスポイントスイッチ21の接続状態を切り替える。
図3に示す3種類のインタフェースボード31,32,33は、いずれも装置内バックボード11と接続可能な互いに同じ構成のコネクタCifを備えており、図1に示したインタフェースボード13又は拡張インタフェースボード14として利用することができる。
【0024】
すなわち、図5に示すスイッチ装置10(A)のように、インタフェースボード31及びインタフェースボード33を装置内バックボード11に搭載することもできるし、スイッチ装置10(B)のように同じインタフェースボード33を2枚同時に装置内バックボード11に搭載することもできる。
また、図6に示すスイッチ装置10(C)のように、インタフェースボード32及びインタフェースボード33を装置内バックボード11に搭載することもできるし、スイッチ装置10(D)のようにインタフェースボード33を1枚だけ搭載し、拡張インタフェースボード14の搭載を省略することもできる。
【0025】
他のコネクタCsw1,Csw2と同様に、各コネクタCifには1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。
図3に示すように、インタフェースボード31はコネクタCifの他に、コネクタCext及び外部信号変換回路35を備えている。コネクタCextには、1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。このコネクタCextは、装置外部の通信回線と接続するために設けられている。
【0026】
外部信号変換回路35は、コネクタCifを介して通信される信号と、コネクタCextを介して通信される信号との間の信号変換を行う。実際には、光信号−電気信号の相互変換,シリアル/パラレル変換,増幅,タイミング調整などの機能が外部信号変換回路35に備わっている。
従って、インタフェースボード31を搭載することにより、外部の伝送路とスイッチ装置10との間で通信することが可能になる。
【0027】
一方、インタフェースボード32には、コネクタCifの他に無瞬断切替回路36が備わっている。無瞬断切替回路36は、コネクタCifを通る信号について信号の分岐及び無瞬断切替を行う。
例えば、図3に示すようにコネクタCifに3つのポートPx,Py,Pzが備わっている場合を想定すると、無瞬断切替回路36はポートPxから入力される信号を2つに分岐して2つのポートPy,Pzにそれぞれ出力すると共に、2つのポートPy,Pzからそれぞれ入力される信号を無瞬断で切り替えて何れか一方をポートPxに出力する。
【0028】
実際の無瞬断切替回路36は、図4に示すように送信部40及び受信部50を備えている。送信部40には位相パターン挿入部41及び信号分岐部42が設けてあり、受信部50にはFIFOバッファ51(1),51(2),位相パターン検出部52(1),52(2),位相差検出部53及び切替部54が設けてある。
位相パターン挿入部41は、入力される信号に対して、位相差検出のための目印となる予め定めた位相パターンを周期的に挿入する。この例では、パケット信号が入力される場合を想定しているので、隣接する2つのパケットの間に位相パターンを挿入する。
【0029】
位相パターンを挿入する時間間隔については、Tmin以上、Tmax以下とする。Tminは、最大遅延差(受信側で検出されうる遅延差の最大値)の2倍より大きい一定時間であり、Tmaxは予め定めた最大の時間(Tmin<Tmax)である。
実際には、ある時点で位相パターンを挿入してから、Tminを経過した後、Tmaxを経過するまでの間に次の位相パターンを挿入する。
【0030】
ポートPyから受信部50に入力される信号は、FIFOバッファ51(1)を介して切替部54に入力され、ポートPzから受信部50に入力される信号は、FIFOバッファ51(2)を介して切替部54に入力される。
【0031】
位相パターン検出部52(1)は、ポートPyから入力された信号に含まれる前記位相パターンのタイミングを検出し、位相パターン検出部52(2)は、ポートPzから入力された信号に含まれる前記位相パターンのタイミングを検出する。
位相差検出部53は、位相パターン検出部52(1)が検出したタイミングと、位相パターン検出部52(2)が検出したタイミングとの差を位相差として検出する。位相差検出部53が検出した位相差に応じて、FIFOバッファ51(1)を通過する信号の遅延時間とFIFOバッファ51(2)を通過する信号の遅延時間とが調整される。
【0032】
このため、切替部54の入力には互いに位相ずれのない状態で2つの信号が同時に入力される。従って、切替部54は無瞬断で信号の切替を行うことができる。
一方、図3に示すインタフェースボード33は、コネクタCifの他にコネクタCint及び装置間信号変換回路37を備えている。
コネクタCintには、1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。このコネクタCintは、複数のスイッチ装置10を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成する場合に、複数のスイッチ装置10を接続しそれらの間で通信するために利用される。
【0033】
装置間信号変換回路37は、コネクタCintを介して入出力される信号と、コネクタCifを介して入出力される信号との間で通信できるように、信号の変換処理を行う。実際には、光信号−電気信号の相互変換,シリアル/パラレル変換,増幅,タイミング調整などの機能が装置間信号変換回路37に備わっている。
比較的規模の大きい通信システムにおいては、多数の通信回線や様々な通信装置を相互に接続し、必要に応じて通信経路を切り替える必要がある。従って、扱うべきポートの数が1台のスイッチ装置10で扱えるポート数よりも多くなる。
【0034】
そのような場合には、図7に示すように多数のスイッチ装置10を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成すればよい。すなわち、図1に示すスイッチ装置10を複数用意してそれらを相互に接続することができるので、図7に示すようなクロスコネクトシステムを構成できる。
図7に示すクロスコネクトシステムにおいては、図5,図6に示す4種類のスイッチ装置10(A),10(B),10(C),10(D)を(k×n)個組み合わせて、k列,n行に並べて隣接するスイッチ装置10を互いにコネクタCint,Ca,Cbを介して接続してある。
【0035】
例えば、スイッチ装置10(1,1)のコネクタCaと縦方向に隣接するスイッチ装置10(1,2)のコネクタCbとが所定の接続ケーブル(図示せず)で接続してあり、スイッチ装置10(1,2)のコネクタCaは隣接するスイッチ装置10(1,3)のコネクタCbと接続ケーブルで接続してある。
また、スイッチ装置10(1,1)のコネクタCintと横方向に隣接するスイッチ装置10(2,1)の一方のコネクタCintとが所定の接続ケーブル(図示せず)で接続してあり、スイッチ装置10(2,1)の他方のコネクタCintは、右隣のスイッチ装置10(3,1)の一方のコネクタCintと接続ケーブルで接続してある。
【0036】
また、スイッチ装置10(A)にはコネクタCextが備わっているので、外部の通信回線を10(1,1),10(1,2),・・,10(1,n−1),10(1,n)のそれぞれに接続することができる。
また、スイッチ装置10(1,p)は無瞬断切替のためのハードウェアを備えたインタフェースボード32を搭載しているので、無瞬断切替の機能を実現することもできる。
【0037】
システム制御装置60は、(k×n)個のスイッチ装置10のそれぞれのコネクタCcに対してスイッチ制御情報Scを与える。これにより、(k×n)個のスイッチ装置10に備わったクロスポイントスイッチ21の状態を集中的に制御することができる。
【0038】
実際には、図7に示すクロスコネクトシステムにおいては、システム制御装置60の制御により図8に示すような伝送経路を形成することができる。
なお、図7のクロスコネクトシステムにおいては、k列のスイッチ装置10にインタフェースボード33を1枚だけ搭載しているが、拡張インタフェースボード14としてもう1枚のインタフェースボード33を搭載すれば、接続するスイッチ装置10の列数(k)を更に増やすこともできる。行数(n)は必要に応じて増やすことができる。
【0039】
図7,図8に示すようなクロスコネクトシステムをクロスコネクトシステム71,72として用いることにより、例えば図9に示すような通信ネットワークを構成することができる。
図9の通信ネットワークにおいては、クロスコネクトシステム71,72に備わった1つのスイッチ装置10(C)を制御することにより、0系と1系の伝送路を無瞬断で切り替えることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のスイッチ装置を用いてクロスコネクトシステムを構成する場合には、必要に応じてスイッチ装置を増設してシステムの構成を柔軟に変更し、扱うポート数を増やすことができる。また、任意のポート間のクロスコネクトを保証することができる。また、システムの稼働中であっても外部ポートの増設や無瞬断切替用のハードウェアを追加することができる。従って、無瞬断切替用のハードウェアやポートを予め用意しておかなくても、最小限のハードウェアを追加するだけで無瞬断切替機能を追加することができる。無瞬断切替用のハードウェアを搭載している場合には、スイッチの切替だけで無瞬断切替機能を追加できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スイッチ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】スイッチボードの構成例を示すブロック図である。
【図3】3種類のインタフェースボードの構成例を示すブロック図である。
【図4】無瞬断切替回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】クロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。
【図8】クロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。
【図9】通信ネットワークの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 スイッチ装置
11 装置内バックボード
12 スイッチボード
13 インタフェースボード
14 拡張インタフェースボード
21 クロスポイントスイッチ
22 スイッチ制御部
31,32,33 インタフェースボード
35 外部信号変換回路
36 無瞬断切替回路
37 装置間信号変換回路
40 送信部
41 位相パターン挿入部
42 信号分岐部
50 受信部
51 FIFOバッファ
52 位相パターン検出部
53 位相差検出部
54 切替部
60 システム制御装置
71,72 クロスコネクトシステム
Ca,Cb,Cc,Csw1,Csw2 コネクタ
Cif,Cint,Cext コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット通信システムのような通信装置を構成する場合に通信経路を切り替えるために用いられるスイッチ装置及びクロスコネクトシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明と関連のある従来技術は、例えば特許文献1に開示されている。
パケットなどの形態でディジタル信号を伝送する通信システムにおいては、伝送路に不具合が発生したり、通信装置自体に故障が発生する可能性がある。このようなトラブルが発生した場合であっても、重要な通信は継続する必要がある。
従って、従来より予め使用する伝送路や通信装置に予備を用意しておき、トラブルが発生した場合や保守作業を行うような場合には系を予備に切り替えるように操作している。
【0003】
また、通常は切替元の系「0」を通る信号と切替先の系「1」を通る信号との間には位相差が生じるため、切替の際に通信に瞬断が発生する。このような瞬断の発生をなくするために、従来より、増設パッケージと呼ばれる回路基板を用いて、切替元の系「0」を通る信号と切替先の系「1」を通る信号との位相差を検出し、検出した位相差を打ち消すための遅延を発生して切替時の瞬断を防止するようにしている。
【0004】
しかし、オプション機能として通信システムの稼働後に増設パッケージの機能を追加する場合には、特許文献1に示されているように、増設パッケージの追加の際や位相合わせの実行中に瞬断が発生する可能性がある。
そこで、特許文献1の技術では、発生する瞬断の回数を減らすことができるようにシステムを構成している。
【特許文献1】
特開平8−223145号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術ではオプション機能である無瞬断切替機能の追加や削除を行う場合には、接続ケーブルの張り替えやパッケージの抜き差しが必要であり、これらの作業は手作業で行われているのが実情である。
【0006】
このため、作業者の操作ミスが発生する可能性があり、それによって通信システムの故障や通信障害が発生する可能性があった。また、それが通信システムの運用コスト増大の原因になっている。
また、従来の技術では無瞬断切替機能の追加や削除を行う場合に作業に時間がかかるのは避けられなかった。従って、顧客からの無瞬断切替機能の追加や削除の要求に対して即座に対応することはできなかった。
【0007】
また、信号が通るポート毎に無瞬断切替機能を実現する増設パッケージの実装ができるように構成しておく必要があり、無瞬断切替機能を必要としない場合であっても増設パッケージを実装するための空間を設ける必要があり、必要以上に装置のサイズが大きくなっていた。
多数のポート間の接続状態を切り替える装置として、クロスコネクト装置が知られている。このクロスコネクト装置と無瞬断切替装置とを組み合わせるようにシステムを構成すれば、無瞬断切替機能の追加・削除と、無瞬断切替のためのハードウェアの追加・削除とを分離することができ、上記のような課題を克服できる。
【0008】
しかしながら、このようなシステムにおいて、ユーザからの無瞬断切替機能の追加要求に確実に応じるためには、クロスコネクト装置に設けられた多数のポートのうち半分を、無瞬断切替装置との接続のために予め割り当てておく必要がある。
従って、実際に無瞬断切替機能を利用するポートの割合が小さい場合には、無瞬断切替装置との接続のために割り当てられているクロスコネクト装置の多数のポートの大半が未使用のままとなり、大きな無駄が生じる。これによって装置コストが増大する。
【0009】
本発明は、無瞬断切替機能の追加が可能な無駄の少ないスイッチ装置及びクロスコネクトシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、使用する通信回線の切替を行うためのスイッチ装置において、スイッチボードと、インタフェースボードと、拡張インタフェースボードと、それらを搭載可能なバックボードとを設けるとともに、前記スイッチボードには、1個以上の端子からなるポートをM(M≧3)個有する第1の接続部と、1個以上の端子からなるポートをM個有する第2の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN(N≧M)個有する第3の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN個有する第4の接続部と、前記第1の接続部,第2の接続部,第3の接続部及び第4の接続部の間の通信に利用される回線を切り替えるクロスポイントスイッチと、前記クロスポイントスイッチの状態を制御するスイッチ制御部とを設け、前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードには、1個以上の端子からなるポートをM個有する第5の接続部を設け、前記インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第1の接続部とを前記バックボードを介して接続し、前記拡張インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第2の接続部とを前記バックボードを介して接続し、前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードとして利用可能な第1のインタフェースボード,第2のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードの3種類を用意し、前記第1のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、M個の外部通信回線と接続可能な第6の接続部と、前記外部通信回線と前記第5の接続部との間で通信するための信号変換を行う第1の信号変換部とを設け、前記第2のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、前記第5の接続部の第1のポートから入力される信号を分岐して前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートに出力し、前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートから入力される信号を無瞬断に切り替えて前記第5の接続部の第1のポートに出力する無瞬断切替部を設け、前記第3のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、1個以上の端子からなるポートをM個有する第7の接続部と、前記第5の接続部と第7の接続部との間で通信するための信号変換を行う第2の信号変換部とを設け、1つの装置の前記第3の接続部と他の装置の第4の接続部とを接続可能に構成し、1つの装置の前記第7の接続部と他の装置の第7の接続部とを接続可能に構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項1においては、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第1のインタフェースボードを搭載することにより、外部の伝送路との間で通信することが可能になる。
また、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第2のインタフェースボードを搭載することにより、無瞬断切替のためのハードウェアを追加することができる。
【0012】
また、前記インタフェースボード又は拡張インタフェースボードとして前記第3のインタフェースボードを1つ又は2つ搭載することにより、複数のスイッチ装置の間で互いに通信することが可能になる。
また、複数のスイッチ装置を配置する場合には、一方のスイッチ装置におけるスイッチボードの第3の接続部又は第4の接続部と、他方のスイッチ装置におけるスイッチボードの第4の接続部又は第3の接続部とを互いに接続することにより、複数のクロスポイントスイッチを並べて互いに接続することになるので、用意したスイッチ装置の数を増やすのに伴って接続切替可能なポートの数を増やすことができる。
【0013】
このため、単一のスイッチ装置が扱う信号のポート数を予め少なめに定めておき、必要に応じて使用するスイッチ装置の数を増やせば、実際にユーザが必要とする数のボートを用意することができ、利用されない無駄なポートの数を減らすことが可能になる。
請求項2は、請求項1のスイッチ装置において、前記スイッチボードのスイッチ制御部は、装置外部からの制御信号に従って前記クロスポイントスイッチの状態を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項2においては、外部から与える制御信号によりスイッチ装置内のクロスポイントスイッチの状態を制御することができる。このため、複数のスイッチ装置を用いてシステムを構成する場合には、使用するポート数に合わせて複数のスイッチ装置のクロスポイントスイッチを集中的に制御することができる。
請求項3は、請求項1のスイッチ装置を複数配置して構成したクロスコネクトシステムであって、少なくとも1つのスイッチ装置には前記第1のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードを搭載し、少なくとももう1つのスイッチ装置には前記第3のインタフェースボードを2つ搭載したことを特徴とする。
【0015】
請求項3においては、互いに種類の異なるインタフェースボードを搭載した複数のスイッチ装置を組み合わせることにより、使用するポート数の拡張が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のスイッチ装置及びクロスコネクトシステムの1つの実施の形態について、図1〜図9を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0017】
図1はスイッチ装置の構成を示すブロック図である。図2はスイッチボードの構成例を示すブロック図である。図3は3種類のインタフェースボードの構成例を示すブロック図である。図4は無瞬断切替回路の構成例を示すブロック図である。
図5は実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。図6は実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。図7はクロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。図8はクロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。図9は通信ネットワークの構成例を示すブロック図である。
【0018】
この形態では、請求項1のスイッチボード,インタフェースボード,拡張インタフェースボード,バックボード,第1の接続部,第2の接続部,第3の接続部,第4の接続部,クロスポイントスイッチ,スイッチ制御部,第5の接続部,第1のインタフェースボード,第2のインタフェースボード,第3のインタフェースボード,第6の接続部,第1の信号変換部,無瞬断切替部,第7の接続部及び第2の信号変換部は、それぞれスイッチボード12,インタフェースボード13,拡張インタフェースボード14,装置内バックボード11,コネクタCsw1,コネクタCsw2,コネクタCa,コネクタCb,クロスポイントスイッチ21,スイッチ制御部22,コネクタCif,インタフェースボード31,インタフェースボード32,インタフェースボード33,コネクタCext,外部信号変換回路35,無瞬断切替回路36,コネクタCint及び装置間信号変換回路37に相当する。
【0019】
図1に示すように、この形態のスイッチ装置10には装置内バックボード11が備わっている。この装置内バックボード11上にはスイッチボード12,インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14を搭載するためのコネクタが備わっている。
スイッチボード12には、信号の入出力に利用されるコネクタCsw1,Csw2,Ca及びCbが備わっている。また、インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14には信号の入出力に利用されるコネクタCifが備わっている。
【0020】
図1に示すようにスイッチボード12,インタフェースボード13及び拡張インタフェースボード14を装置内バックボード11に搭載した状態では、スイッチボード12のコネクタCsw1の各端子は、装置内バックボード11を介してインタフェースボード13のコネクタCifの各端子と接続される。また、スイッチボード12のコネクタCsw2の各端子は、装置内バックボード11を介して拡張インタフェースボード14のコネクタCifの各端子と接続される。
【0021】
図2に示すように、スイッチボード12にはコネクタCsw1,Csw2,Ca,Cb,クロスポイントスイッチ21及びスイッチ制御部22が備わっている。 コネクタCsw1には、1個以上の端子からなるポートがM個(M≧3)備わっている。同様に、コネクタCsw2には1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。
【0022】
また、コネクタCaには1個以上の端子からなるポートがN個(N≧M)備わっている。同様に、コネクタCbには1個以上の端子からなるポートがN個備わっている。
クロスポイントスイッチ21は、外部から制御可能な多数のスイッチで構成されており、各コネクタCsw1,Csw2,Ca,Cbの各ポート間で信号経路の切替を行うことが可能である。
【0023】
スイッチ制御部22は、外部から入力されるスイッチ制御情報Scに従って、クロスポイントスイッチ21の接続状態を切り替える。
図3に示す3種類のインタフェースボード31,32,33は、いずれも装置内バックボード11と接続可能な互いに同じ構成のコネクタCifを備えており、図1に示したインタフェースボード13又は拡張インタフェースボード14として利用することができる。
【0024】
すなわち、図5に示すスイッチ装置10(A)のように、インタフェースボード31及びインタフェースボード33を装置内バックボード11に搭載することもできるし、スイッチ装置10(B)のように同じインタフェースボード33を2枚同時に装置内バックボード11に搭載することもできる。
また、図6に示すスイッチ装置10(C)のように、インタフェースボード32及びインタフェースボード33を装置内バックボード11に搭載することもできるし、スイッチ装置10(D)のようにインタフェースボード33を1枚だけ搭載し、拡張インタフェースボード14の搭載を省略することもできる。
【0025】
他のコネクタCsw1,Csw2と同様に、各コネクタCifには1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。
図3に示すように、インタフェースボード31はコネクタCifの他に、コネクタCext及び外部信号変換回路35を備えている。コネクタCextには、1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。このコネクタCextは、装置外部の通信回線と接続するために設けられている。
【0026】
外部信号変換回路35は、コネクタCifを介して通信される信号と、コネクタCextを介して通信される信号との間の信号変換を行う。実際には、光信号−電気信号の相互変換,シリアル/パラレル変換,増幅,タイミング調整などの機能が外部信号変換回路35に備わっている。
従って、インタフェースボード31を搭載することにより、外部の伝送路とスイッチ装置10との間で通信することが可能になる。
【0027】
一方、インタフェースボード32には、コネクタCifの他に無瞬断切替回路36が備わっている。無瞬断切替回路36は、コネクタCifを通る信号について信号の分岐及び無瞬断切替を行う。
例えば、図3に示すようにコネクタCifに3つのポートPx,Py,Pzが備わっている場合を想定すると、無瞬断切替回路36はポートPxから入力される信号を2つに分岐して2つのポートPy,Pzにそれぞれ出力すると共に、2つのポートPy,Pzからそれぞれ入力される信号を無瞬断で切り替えて何れか一方をポートPxに出力する。
【0028】
実際の無瞬断切替回路36は、図4に示すように送信部40及び受信部50を備えている。送信部40には位相パターン挿入部41及び信号分岐部42が設けてあり、受信部50にはFIFOバッファ51(1),51(2),位相パターン検出部52(1),52(2),位相差検出部53及び切替部54が設けてある。
位相パターン挿入部41は、入力される信号に対して、位相差検出のための目印となる予め定めた位相パターンを周期的に挿入する。この例では、パケット信号が入力される場合を想定しているので、隣接する2つのパケットの間に位相パターンを挿入する。
【0029】
位相パターンを挿入する時間間隔については、Tmin以上、Tmax以下とする。Tminは、最大遅延差(受信側で検出されうる遅延差の最大値)の2倍より大きい一定時間であり、Tmaxは予め定めた最大の時間(Tmin<Tmax)である。
実際には、ある時点で位相パターンを挿入してから、Tminを経過した後、Tmaxを経過するまでの間に次の位相パターンを挿入する。
【0030】
ポートPyから受信部50に入力される信号は、FIFOバッファ51(1)を介して切替部54に入力され、ポートPzから受信部50に入力される信号は、FIFOバッファ51(2)を介して切替部54に入力される。
【0031】
位相パターン検出部52(1)は、ポートPyから入力された信号に含まれる前記位相パターンのタイミングを検出し、位相パターン検出部52(2)は、ポートPzから入力された信号に含まれる前記位相パターンのタイミングを検出する。
位相差検出部53は、位相パターン検出部52(1)が検出したタイミングと、位相パターン検出部52(2)が検出したタイミングとの差を位相差として検出する。位相差検出部53が検出した位相差に応じて、FIFOバッファ51(1)を通過する信号の遅延時間とFIFOバッファ51(2)を通過する信号の遅延時間とが調整される。
【0032】
このため、切替部54の入力には互いに位相ずれのない状態で2つの信号が同時に入力される。従って、切替部54は無瞬断で信号の切替を行うことができる。
一方、図3に示すインタフェースボード33は、コネクタCifの他にコネクタCint及び装置間信号変換回路37を備えている。
コネクタCintには、1個以上の端子からなるポートがM個備わっている。このコネクタCintは、複数のスイッチ装置10を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成する場合に、複数のスイッチ装置10を接続しそれらの間で通信するために利用される。
【0033】
装置間信号変換回路37は、コネクタCintを介して入出力される信号と、コネクタCifを介して入出力される信号との間で通信できるように、信号の変換処理を行う。実際には、光信号−電気信号の相互変換,シリアル/パラレル変換,増幅,タイミング調整などの機能が装置間信号変換回路37に備わっている。
比較的規模の大きい通信システムにおいては、多数の通信回線や様々な通信装置を相互に接続し、必要に応じて通信経路を切り替える必要がある。従って、扱うべきポートの数が1台のスイッチ装置10で扱えるポート数よりも多くなる。
【0034】
そのような場合には、図7に示すように多数のスイッチ装置10を組み合わせてクロスコネクトシステムを構成すればよい。すなわち、図1に示すスイッチ装置10を複数用意してそれらを相互に接続することができるので、図7に示すようなクロスコネクトシステムを構成できる。
図7に示すクロスコネクトシステムにおいては、図5,図6に示す4種類のスイッチ装置10(A),10(B),10(C),10(D)を(k×n)個組み合わせて、k列,n行に並べて隣接するスイッチ装置10を互いにコネクタCint,Ca,Cbを介して接続してある。
【0035】
例えば、スイッチ装置10(1,1)のコネクタCaと縦方向に隣接するスイッチ装置10(1,2)のコネクタCbとが所定の接続ケーブル(図示せず)で接続してあり、スイッチ装置10(1,2)のコネクタCaは隣接するスイッチ装置10(1,3)のコネクタCbと接続ケーブルで接続してある。
また、スイッチ装置10(1,1)のコネクタCintと横方向に隣接するスイッチ装置10(2,1)の一方のコネクタCintとが所定の接続ケーブル(図示せず)で接続してあり、スイッチ装置10(2,1)の他方のコネクタCintは、右隣のスイッチ装置10(3,1)の一方のコネクタCintと接続ケーブルで接続してある。
【0036】
また、スイッチ装置10(A)にはコネクタCextが備わっているので、外部の通信回線を10(1,1),10(1,2),・・,10(1,n−1),10(1,n)のそれぞれに接続することができる。
また、スイッチ装置10(1,p)は無瞬断切替のためのハードウェアを備えたインタフェースボード32を搭載しているので、無瞬断切替の機能を実現することもできる。
【0037】
システム制御装置60は、(k×n)個のスイッチ装置10のそれぞれのコネクタCcに対してスイッチ制御情報Scを与える。これにより、(k×n)個のスイッチ装置10に備わったクロスポイントスイッチ21の状態を集中的に制御することができる。
【0038】
実際には、図7に示すクロスコネクトシステムにおいては、システム制御装置60の制御により図8に示すような伝送経路を形成することができる。
なお、図7のクロスコネクトシステムにおいては、k列のスイッチ装置10にインタフェースボード33を1枚だけ搭載しているが、拡張インタフェースボード14としてもう1枚のインタフェースボード33を搭載すれば、接続するスイッチ装置10の列数(k)を更に増やすこともできる。行数(n)は必要に応じて増やすことができる。
【0039】
図7,図8に示すようなクロスコネクトシステムをクロスコネクトシステム71,72として用いることにより、例えば図9に示すような通信ネットワークを構成することができる。
図9の通信ネットワークにおいては、クロスコネクトシステム71,72に備わった1つのスイッチ装置10(C)を制御することにより、0系と1系の伝送路を無瞬断で切り替えることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のスイッチ装置を用いてクロスコネクトシステムを構成する場合には、必要に応じてスイッチ装置を増設してシステムの構成を柔軟に変更し、扱うポート数を増やすことができる。また、任意のポート間のクロスコネクトを保証することができる。また、システムの稼働中であっても外部ポートの増設や無瞬断切替用のハードウェアを追加することができる。従って、無瞬断切替用のハードウェアやポートを予め用意しておかなくても、最小限のハードウェアを追加するだけで無瞬断切替機能を追加することができる。無瞬断切替用のハードウェアを搭載している場合には、スイッチの切替だけで無瞬断切替機能を追加できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スイッチ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】スイッチボードの構成例を示すブロック図である。
【図3】3種類のインタフェースボードの構成例を示すブロック図である。
【図4】無瞬断切替回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】実際のスイッチ装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】クロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。
【図8】クロスコネクトシステムの構成例を示すブロック図である。
【図9】通信ネットワークの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 スイッチ装置
11 装置内バックボード
12 スイッチボード
13 インタフェースボード
14 拡張インタフェースボード
21 クロスポイントスイッチ
22 スイッチ制御部
31,32,33 インタフェースボード
35 外部信号変換回路
36 無瞬断切替回路
37 装置間信号変換回路
40 送信部
41 位相パターン挿入部
42 信号分岐部
50 受信部
51 FIFOバッファ
52 位相パターン検出部
53 位相差検出部
54 切替部
60 システム制御装置
71,72 クロスコネクトシステム
Ca,Cb,Cc,Csw1,Csw2 コネクタ
Cif,Cint,Cext コネクタ
Claims (3)
- 使用する通信回線の切替を行うためのスイッチ装置において、
スイッチボードと、インタフェースボードと、拡張インタフェースボードと、それらを搭載可能なバックボードとを設けるとともに、
前記スイッチボードには、1個以上の端子からなるポートをM(M≧3)個有する第1の接続部と、1個以上の端子からなるポートをM個有する第2の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN(N≧M)個有する第3の接続部と、1個以上の端子からなるポートをN個有する第4の接続部と、前記第1の接続部,第2の接続部,第3の接続部及び第4の接続部の間の通信に利用される回線を切り替えるクロスポイントスイッチと、前記クロスポイントスイッチの状態を制御するスイッチ制御部とを設け、
前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードには、1個以上の端子からなるポートをM個有する第5の接続部を設け、
前記インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第1の接続部とを前記バックボードを介して接続し、
前記拡張インタフェースボードの第5の接続部と前記スイッチボードの第2の接続部とを前記バックボードを介して接続し、
前記インタフェースボード及び拡張インタフェースボードとして利用可能な第1のインタフェースボード,第2のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードの3種類を用意し、
前記第1のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、M個の外部通信回線と接続可能な第6の接続部と、前記外部通信回線と前記第5の接続部との間で通信するための信号変換を行う第1の信号変換部とを設け、
前記第2のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、前記第5の接続部の第1のポートから入力される信号を分岐して前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートに出力し、前記第5の接続部の第2のポート及び第3のポートから入力される信号を無瞬断に切り替えて前記第5の接続部の第1のポートに出力する無瞬断切替部を設け、
前記第3のインタフェースボードには、前記第5の接続部以外に、1個以上の端子からなるポートをM個有する第7の接続部と、前記第5の接続部と第7の接続部との間で通信するための信号変換を行う第2の信号変換部とを設け、
1つの装置の前記第3の接続部と他の装置の第4の接続部とを接続可能に構成し、1つの装置の前記第7の接続部と他の装置の第7の接続部とを接続可能に構成したことを特徴とするスイッチ装置。 - 請求項1のスイッチ装置において、前記スイッチボードのスイッチ制御部は、装置外部からの制御信号に従って前記クロスポイントスイッチの状態を制御することを特徴とするスイッチ装置。
- 請求項1のスイッチ装置を複数配置して構成したクロスコネクトシステムであって、少なくとも1つのスイッチ装置には前記第1のインタフェースボード及び第3のインタフェースボードを搭載し、少なくとももう1つのスイッチ装置には前記第3のインタフェースボードを2つ搭載したことを特徴とするクロスコネクトシステム。
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