JP2004253613A - 樹脂封止型icチップ装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂部に剥離が生じず、かつ安価な樹脂封止型ICチップ装置を提供する。
【解決手段】導電性テープに形成した複数の電極部2と、各電極部2に一体形成されて相互に近接する位置まで伸び、薄肉形状を有する複数のアイランド部3と、これらアイランド部3上に固定されて各電極部2に電気接続されるICチップとを含み、各電極部2の下面を露出させてこれらを樹脂封止する構造。
【選択図】 図1
【解決手段】導電性テープに形成した複数の電極部2と、各電極部2に一体形成されて相互に近接する位置まで伸び、薄肉形状を有する複数のアイランド部3と、これらアイランド部3上に固定されて各電極部2に電気接続されるICチップとを含み、各電極部2の下面を露出させてこれらを樹脂封止する構造。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップを樹脂封止して成るICチップ装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の樹脂封止型ICチップ装置はプリント基板上にICチップが搭載され、ワイヤーボンディングされた後に基板上のICチップが樹脂封止される構造を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような樹脂封止型ICチップ装置では、基板と、封止に用いる、例えば、エポキシ樹脂とが熱膨張係数が相違するため、基板と樹脂部とが剥離する虞れがある上に、プリント基板自体が高価なためICチップ装置が高価になる欠点がある。
本発明は、樹脂の剥離が生ぜず、しかも安価な構造の樹脂封止型ICチップ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべく次の構成を備える。
本発明の樹脂封止型ICチップ装置は、所定間隔で配される複数の電極部と、各電極部と一体形成されて相互に近接する位置まで伸び、電極の下面に対し段状に薄肉に形成されている複数のアイランド部と、各アイランド部上に固定されて電極部と電気的に接続されるICチップとを含み、ICチップ、複数のアイランド部及び電極部が、電極部の下面のみを露出させて一体的に樹脂封止されていることを特徴とする。
【0005】
また、本発明の製造方法は、導電性テープに、所定の間隔を有する複数の電極部と、各電極部と一体形成されて相互に近接配置され、電極部の下面に対し段状の薄肉形状を有する複数のアイランド部との組みを連続的に設け、各複数のアイランド部上にICチップを固定すると共に該ICチップと各電極部とを電気的に接続し、上金型と下金型との対向面に形成されて電極部の下面の露出が可能なキャビティに、ICチップを設けた導電性テープを配置し、かつ高真空に保持して溶融樹脂を充填することを特徴とする。
【0006】
上記樹脂封止型ICチップ装置では、プリント基板を構成要素とせず、各電極部に一体形成したアイランド部にICチップを固定し、ICチップ、電極部及びアイランド部を直接的に樹脂により封止しているので、ICチップ装置を安価にすることができる上に、樹脂部に剥離が生じることがなく、又樹脂材料と熱膨張係数の近い銅等により電極部を形成することが可能なので電極部の周面と樹脂部との間で局所的な剥離が生じることも無い。
【0007】
また、上記製造方法では、導電性テープに上記電極部とアイランド部とを設け、アイランド部にICチップを固定した後に導電性テープをキャビティに単に配置するのではなく、このキャビティを高真空に保持して溶融樹脂を充填するので、両アイランド部の間隙が、例えば、75μm以下であっても確実に樹脂を導入することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本発明に係る製造方法について説明する。
図1及び図2は本発明に係る導電性テープの底面図及び平面図である。
即ち、この導電性テープ1は、銅薄から形成されており、複数(4)の電極部2と複数(4)のアイランド部3とを一組として、これら電極部とアイランド部3とが長さ方向に沿って連続的に打抜き等により設けられている。各アイランド部3は電極部2に一体的に形成され、図1に示すように、下面側がハーフエッチング処理により電極部の下面2bに対し段状にエッチングされ、電極部2の約1/2の肉厚(約70μm)に形成されている。また、各電極部2はフレーム4A,4Bに連結部5を介して連結されている。
【0009】
本発明の製造方法では、上記した導電性テープ1を間欠的に走行させ、各複数のアイランド部3の上面にICチップ6を順次固着する。この場合絶縁性の接着剤をアイランド部3の上面に塗布し、ICチップ6を固着する。
ひき続き、各固着したICチップ6と複数の電極部2の上面2aとをワイヤーボンディング処理により電気的に接続する。即ち、ワイヤー7によりICチップ6と複数の電極部2とを接続する(図4参照)。
【0010】
その後、導電性テープ1を樹脂封止装置に配置し、各ICチップ6の樹脂封止を行う。即ち、上金型と下金型の対向面に形成されるキャビティとして、各電極部2の下面2bを露出可能なキャビティを有し、かつキャビティ内を高真空(例えば、10−2Torr以上)に保持することが可能な樹脂封止装置によりICチップ6の樹脂封止を行う。
このような樹脂封止の一例としては、特願2002−330655の樹脂封止装置を用いるのが好ましい。
【0011】
即ち、この樹脂封止装置は、図3に示されているように、上金型12と下金型13とを備えている。
下金型13は、可動ブロック14上に固定されている中空の支持体15と、支持体15上に固定されているエジェクト用ブロック部16とを備えている。支持体15内には可動ブロック14から伸びるねじロッド17が突出し、ねじロッド17の上端は連結部18に回転自在に連結され、連結部18上には取付板19を介してプランジャ20のロッド21下端が連結されている。上記ねじロッド17は図示しないモータにより回転駆動されて上動する。従って、プランジャ20はロッド21を介して上動する。
【0012】
取付板19上にはベローズ22の下端のフランジ22aが気密に固定され、ベローズ22の上端のフランジ22bはエジェクト用ブロック部16の凹所に気密に固定されている。これにより、このベローズ22はプランジャ20のロッド21を気密に覆っている。
エジェクト用ブロック部16には上方開口の収容空間31が形成されている。この収容空間31にはピンプレート32がストッパ33に当接して配されている。ピンプレート32には上方に伸長するエジェクトピン34が取付けられており、弾性部材35を介して常時、下方への押圧力が付与されている。そして、エジェクト用ブロック部16には収容空間31に連通する真空引き通路36が形成されている。
【0013】
上記ピンプレート32の下面からは、ブロック部16を貫通して上動ロッド37が伸長している。そして、ベローズ38の上端のフランジ38bはブロック部16の下面に気密に固定され、その下端のフランジ38aは取付板39に固定されている。取付板39の下方には押圧ロッド40が位置している。従って、押圧ロッド40が上動して取付板39を押し上げると、上動ロッド37と共にピンプレート32が上動する。これにより、エジェクトピン34が後述するキャビティ内に突出する。
【0014】
エジェクト用ブロック部16の上方には断熱材41を介して加熱プレート42が気密に配されている。この加熱プレート42はヒータ43が埋設されている。加熱プレート42の上方には金型板44が取付けられている。金型板44の上面にはキャビティ45を形成するための凹部とランナーを形成するための溝及びゲートが設けられている。そして、金型板44の縁部に形成した矩形状の凹部にはゴム製のパーティングシール部材46が嵌入されている。
【0015】
金型板44及び加熱プレート42の中央にはポット47が設けられ、ポット47には樹脂ペレット48が配されている。
一方、上金型12は、下金型13の金型板44と対向する金型板50を備えている。この金型板50の下面には上記キャビティ45を形成するための凹部やランナーを形成するための溝が設けられている。そして、金型板50の縁部には上記パーティングシール部材46を係入させるための凹部が形成されている。
【0016】
ところで、図1に示すように、上金型12と下金型13とが接近し、金型板50の凹部に上記パーティングシール部材46が係入すると、両金型板50,44の対向面間とパーティングシール部材46とによりパーティング空間51が形成される。そして、金型板50にはこのパーティング空間51に連通する真空引き通路52が設けられている。
【0017】
上金型12は更に金型板50を加熱するための加熱プレート53を備えている。この加熱プレート53にはヒータ54が埋設されている。加熱プレート53の上方には断熱材55を介してエジェクト用ブロック部56が配されている。このエジェクト用ブロック部56には下方開口の収容空間57が形成されている。この収容空間57にはピンプレート58がストッパ59に当接して配されている。ピンプレート58には下方に伸長するエジェクトピン60が取付けられており、弾性部材61を介して常時、下方への押圧力が付与されている。そして、エジェクト用ブロック部56には収容空間57に連通する真空引き通路62が形成されている。
尚、ピンプレート58の下面からは、加熱プレート53及び金型板50を貫通して下金型13の金型板44に当接するロッド63が伸長している。
【0018】
さて、上金型12と下金型13とが接近すると、上記パーティングシール部材46により密閉状態のパーティング空間51が形成される。また、上下動するプランジャ20(ロッド21)と上動ロッド37とがベローズ22,38により気密に覆われているので、下金型13及び上金型12の両収容空間31,57は気密状態に保持されている。
【0019】
このような気密状態において真空引き通路36,52,62を図示しない連結管を介して真空引きポンプに接続しており、該ポンプにより10−4〜10−6Torrに大きく減圧する。即ち、パーティング空間51及び両収容空間31,57を10−4〜10−6Torrまで減圧する。従って、キャビティ45内も同様に減圧されている。
このように減圧した上で、上金型12と下金型13とを型締めし、ポット47内の溶融した樹脂ペレット48をプランジャ20により押圧し、導電性テープ1上のICチップ6を配置したキャビティ45に樹脂を充填する。
このキャビティ45は、各導電部2の下面2bのみを露出させる空間に形成されている。
【0020】
その後、下金型13を下動すると、上金型12のピンプレート58が弾性部材61により下動し、エジェクトピン60がキャビティ45に突出する。従って、本発明に係るICチップ装置は下金型13のキャビティ45上に位置する。
次いで、下金型13の上動ロッド37が上動してピンプレート32が上動し、エジェクトピン34がキャビティ45に突出するので、本発明に係るICチップ装置を下金型13から取り出し、導電性テープ1上に製造することができる。
【0021】
次に、導電性テープ1上の各ICチップ装置においてその電極部2の下面に半田又は金をメッキ処理し、ダイシング処理等により各ICチップ装置に分離する。
以上の製造方法により、図4及び図5に示す本発明に係る樹脂封止型ICチップ装置10が得られる。
即ち、このICチップ装置10は、複数の電極部2、ICチップ6及び複数のアイランド部3が樹脂部8により直接的に封止された構造を有している。従って、基板を用いていないことから、樹脂部8に剥離が生ぜず、又銅から成る電極部2とエポキシ樹脂材とは熱膨張係数に小さな差を有するだけなので、電極部2周面と樹脂部8との間に熱収縮差等により局所的な剥離が生じることもない。
【0022】
また、キャビティ45内を高真空に保持して樹脂を充填するので、アイランド部3,3の間隔が75μm以下であっても、これらに樹脂を確実に導入して極薄肉樹脂部8a(図5参照)を形成することができる。
【0023】
ところで、従来、小数ピン基板はICチップ装置毎に2.0円であり、本発明に係る小数ピン導電性テープ1はICチップ装置毎に0.5円である。従って、ICチップ装置を、例えば、300万個/月、製造した場合、材料費として1.5×300万=450万の差が生じる、よって、本発明によればICチップ装置を安価に提供することが可能である。
【0024】
次に、図6は、本発明の他の実施例に係る導電性テープ1の底面図である。即ち、この導電性テープ1には、フレーム4A,4Bに沿って設けられる複数の電極部2と、導電性テープ1を横断する方向に配されている複数の電極部2とが形成されている。そして、各電極部2には、それぞれ導電性テープ1中央に向かって伸長する薄肉の複数のアイランド部3が一体形成されている。そして、各アイランド部3の相互の間隙は70〜120μmに設定されている。
従って、上記樹脂封止装置を用いて樹脂封止することにより、本発明のICチップ装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性テープの底面図である。
【図2】同導電性テープの平面図である。
【図3】本発明に係る樹脂封止装置の断面図である。
【図4】本発明に係る樹脂封止型ICチップ装置の斜視図である。
【図5】同ICチップ装置の断面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る導電性テープの底面図である。
【符号の説明】
1 導電性テープ
2 電極部
2a 上面
2b 下面
3 アイランド部
4A,4B フレーム
5 連結部
6 ICチップ
7 ワイヤー
8 樹脂部
8a 極薄肉樹脂部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップを樹脂封止して成るICチップ装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の樹脂封止型ICチップ装置はプリント基板上にICチップが搭載され、ワイヤーボンディングされた後に基板上のICチップが樹脂封止される構造を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような樹脂封止型ICチップ装置では、基板と、封止に用いる、例えば、エポキシ樹脂とが熱膨張係数が相違するため、基板と樹脂部とが剥離する虞れがある上に、プリント基板自体が高価なためICチップ装置が高価になる欠点がある。
本発明は、樹脂の剥離が生ぜず、しかも安価な構造の樹脂封止型ICチップ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべく次の構成を備える。
本発明の樹脂封止型ICチップ装置は、所定間隔で配される複数の電極部と、各電極部と一体形成されて相互に近接する位置まで伸び、電極の下面に対し段状に薄肉に形成されている複数のアイランド部と、各アイランド部上に固定されて電極部と電気的に接続されるICチップとを含み、ICチップ、複数のアイランド部及び電極部が、電極部の下面のみを露出させて一体的に樹脂封止されていることを特徴とする。
【0005】
また、本発明の製造方法は、導電性テープに、所定の間隔を有する複数の電極部と、各電極部と一体形成されて相互に近接配置され、電極部の下面に対し段状の薄肉形状を有する複数のアイランド部との組みを連続的に設け、各複数のアイランド部上にICチップを固定すると共に該ICチップと各電極部とを電気的に接続し、上金型と下金型との対向面に形成されて電極部の下面の露出が可能なキャビティに、ICチップを設けた導電性テープを配置し、かつ高真空に保持して溶融樹脂を充填することを特徴とする。
【0006】
上記樹脂封止型ICチップ装置では、プリント基板を構成要素とせず、各電極部に一体形成したアイランド部にICチップを固定し、ICチップ、電極部及びアイランド部を直接的に樹脂により封止しているので、ICチップ装置を安価にすることができる上に、樹脂部に剥離が生じることがなく、又樹脂材料と熱膨張係数の近い銅等により電極部を形成することが可能なので電極部の周面と樹脂部との間で局所的な剥離が生じることも無い。
【0007】
また、上記製造方法では、導電性テープに上記電極部とアイランド部とを設け、アイランド部にICチップを固定した後に導電性テープをキャビティに単に配置するのではなく、このキャビティを高真空に保持して溶融樹脂を充填するので、両アイランド部の間隙が、例えば、75μm以下であっても確実に樹脂を導入することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本発明に係る製造方法について説明する。
図1及び図2は本発明に係る導電性テープの底面図及び平面図である。
即ち、この導電性テープ1は、銅薄から形成されており、複数(4)の電極部2と複数(4)のアイランド部3とを一組として、これら電極部とアイランド部3とが長さ方向に沿って連続的に打抜き等により設けられている。各アイランド部3は電極部2に一体的に形成され、図1に示すように、下面側がハーフエッチング処理により電極部の下面2bに対し段状にエッチングされ、電極部2の約1/2の肉厚(約70μm)に形成されている。また、各電極部2はフレーム4A,4Bに連結部5を介して連結されている。
【0009】
本発明の製造方法では、上記した導電性テープ1を間欠的に走行させ、各複数のアイランド部3の上面にICチップ6を順次固着する。この場合絶縁性の接着剤をアイランド部3の上面に塗布し、ICチップ6を固着する。
ひき続き、各固着したICチップ6と複数の電極部2の上面2aとをワイヤーボンディング処理により電気的に接続する。即ち、ワイヤー7によりICチップ6と複数の電極部2とを接続する(図4参照)。
【0010】
その後、導電性テープ1を樹脂封止装置に配置し、各ICチップ6の樹脂封止を行う。即ち、上金型と下金型の対向面に形成されるキャビティとして、各電極部2の下面2bを露出可能なキャビティを有し、かつキャビティ内を高真空(例えば、10−2Torr以上)に保持することが可能な樹脂封止装置によりICチップ6の樹脂封止を行う。
このような樹脂封止の一例としては、特願2002−330655の樹脂封止装置を用いるのが好ましい。
【0011】
即ち、この樹脂封止装置は、図3に示されているように、上金型12と下金型13とを備えている。
下金型13は、可動ブロック14上に固定されている中空の支持体15と、支持体15上に固定されているエジェクト用ブロック部16とを備えている。支持体15内には可動ブロック14から伸びるねじロッド17が突出し、ねじロッド17の上端は連結部18に回転自在に連結され、連結部18上には取付板19を介してプランジャ20のロッド21下端が連結されている。上記ねじロッド17は図示しないモータにより回転駆動されて上動する。従って、プランジャ20はロッド21を介して上動する。
【0012】
取付板19上にはベローズ22の下端のフランジ22aが気密に固定され、ベローズ22の上端のフランジ22bはエジェクト用ブロック部16の凹所に気密に固定されている。これにより、このベローズ22はプランジャ20のロッド21を気密に覆っている。
エジェクト用ブロック部16には上方開口の収容空間31が形成されている。この収容空間31にはピンプレート32がストッパ33に当接して配されている。ピンプレート32には上方に伸長するエジェクトピン34が取付けられており、弾性部材35を介して常時、下方への押圧力が付与されている。そして、エジェクト用ブロック部16には収容空間31に連通する真空引き通路36が形成されている。
【0013】
上記ピンプレート32の下面からは、ブロック部16を貫通して上動ロッド37が伸長している。そして、ベローズ38の上端のフランジ38bはブロック部16の下面に気密に固定され、その下端のフランジ38aは取付板39に固定されている。取付板39の下方には押圧ロッド40が位置している。従って、押圧ロッド40が上動して取付板39を押し上げると、上動ロッド37と共にピンプレート32が上動する。これにより、エジェクトピン34が後述するキャビティ内に突出する。
【0014】
エジェクト用ブロック部16の上方には断熱材41を介して加熱プレート42が気密に配されている。この加熱プレート42はヒータ43が埋設されている。加熱プレート42の上方には金型板44が取付けられている。金型板44の上面にはキャビティ45を形成するための凹部とランナーを形成するための溝及びゲートが設けられている。そして、金型板44の縁部に形成した矩形状の凹部にはゴム製のパーティングシール部材46が嵌入されている。
【0015】
金型板44及び加熱プレート42の中央にはポット47が設けられ、ポット47には樹脂ペレット48が配されている。
一方、上金型12は、下金型13の金型板44と対向する金型板50を備えている。この金型板50の下面には上記キャビティ45を形成するための凹部やランナーを形成するための溝が設けられている。そして、金型板50の縁部には上記パーティングシール部材46を係入させるための凹部が形成されている。
【0016】
ところで、図1に示すように、上金型12と下金型13とが接近し、金型板50の凹部に上記パーティングシール部材46が係入すると、両金型板50,44の対向面間とパーティングシール部材46とによりパーティング空間51が形成される。そして、金型板50にはこのパーティング空間51に連通する真空引き通路52が設けられている。
【0017】
上金型12は更に金型板50を加熱するための加熱プレート53を備えている。この加熱プレート53にはヒータ54が埋設されている。加熱プレート53の上方には断熱材55を介してエジェクト用ブロック部56が配されている。このエジェクト用ブロック部56には下方開口の収容空間57が形成されている。この収容空間57にはピンプレート58がストッパ59に当接して配されている。ピンプレート58には下方に伸長するエジェクトピン60が取付けられており、弾性部材61を介して常時、下方への押圧力が付与されている。そして、エジェクト用ブロック部56には収容空間57に連通する真空引き通路62が形成されている。
尚、ピンプレート58の下面からは、加熱プレート53及び金型板50を貫通して下金型13の金型板44に当接するロッド63が伸長している。
【0018】
さて、上金型12と下金型13とが接近すると、上記パーティングシール部材46により密閉状態のパーティング空間51が形成される。また、上下動するプランジャ20(ロッド21)と上動ロッド37とがベローズ22,38により気密に覆われているので、下金型13及び上金型12の両収容空間31,57は気密状態に保持されている。
【0019】
このような気密状態において真空引き通路36,52,62を図示しない連結管を介して真空引きポンプに接続しており、該ポンプにより10−4〜10−6Torrに大きく減圧する。即ち、パーティング空間51及び両収容空間31,57を10−4〜10−6Torrまで減圧する。従って、キャビティ45内も同様に減圧されている。
このように減圧した上で、上金型12と下金型13とを型締めし、ポット47内の溶融した樹脂ペレット48をプランジャ20により押圧し、導電性テープ1上のICチップ6を配置したキャビティ45に樹脂を充填する。
このキャビティ45は、各導電部2の下面2bのみを露出させる空間に形成されている。
【0020】
その後、下金型13を下動すると、上金型12のピンプレート58が弾性部材61により下動し、エジェクトピン60がキャビティ45に突出する。従って、本発明に係るICチップ装置は下金型13のキャビティ45上に位置する。
次いで、下金型13の上動ロッド37が上動してピンプレート32が上動し、エジェクトピン34がキャビティ45に突出するので、本発明に係るICチップ装置を下金型13から取り出し、導電性テープ1上に製造することができる。
【0021】
次に、導電性テープ1上の各ICチップ装置においてその電極部2の下面に半田又は金をメッキ処理し、ダイシング処理等により各ICチップ装置に分離する。
以上の製造方法により、図4及び図5に示す本発明に係る樹脂封止型ICチップ装置10が得られる。
即ち、このICチップ装置10は、複数の電極部2、ICチップ6及び複数のアイランド部3が樹脂部8により直接的に封止された構造を有している。従って、基板を用いていないことから、樹脂部8に剥離が生ぜず、又銅から成る電極部2とエポキシ樹脂材とは熱膨張係数に小さな差を有するだけなので、電極部2周面と樹脂部8との間に熱収縮差等により局所的な剥離が生じることもない。
【0022】
また、キャビティ45内を高真空に保持して樹脂を充填するので、アイランド部3,3の間隔が75μm以下であっても、これらに樹脂を確実に導入して極薄肉樹脂部8a(図5参照)を形成することができる。
【0023】
ところで、従来、小数ピン基板はICチップ装置毎に2.0円であり、本発明に係る小数ピン導電性テープ1はICチップ装置毎に0.5円である。従って、ICチップ装置を、例えば、300万個/月、製造した場合、材料費として1.5×300万=450万の差が生じる、よって、本発明によればICチップ装置を安価に提供することが可能である。
【0024】
次に、図6は、本発明の他の実施例に係る導電性テープ1の底面図である。即ち、この導電性テープ1には、フレーム4A,4Bに沿って設けられる複数の電極部2と、導電性テープ1を横断する方向に配されている複数の電極部2とが形成されている。そして、各電極部2には、それぞれ導電性テープ1中央に向かって伸長する薄肉の複数のアイランド部3が一体形成されている。そして、各アイランド部3の相互の間隙は70〜120μmに設定されている。
従って、上記樹脂封止装置を用いて樹脂封止することにより、本発明のICチップ装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導電性テープの底面図である。
【図2】同導電性テープの平面図である。
【図3】本発明に係る樹脂封止装置の断面図である。
【図4】本発明に係る樹脂封止型ICチップ装置の斜視図である。
【図5】同ICチップ装置の断面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る導電性テープの底面図である。
【符号の説明】
1 導電性テープ
2 電極部
2a 上面
2b 下面
3 アイランド部
4A,4B フレーム
5 連結部
6 ICチップ
7 ワイヤー
8 樹脂部
8a 極薄肉樹脂部
Claims (3)
- 所定間隔で配される複数の電極部と、該各電極部と一体的に形成されて相互に近接する位置まで伸び、該電極部の下面に対して段状に薄肉に形成されている複数のアイランド部と、該各アイランド部上に固定されて前記各電極部と電気的に接続されるICチップとを含み、前記ICチップと前記複数のアイランド部及び前記複数の電極部が前記下面のみを露出させて一体的に樹脂封止されていることを特徴とする樹脂封止型ICチップ装置。
- 前記複数の電極部及び複数のアイランド部は、導電性テープに形成された電極部及びアイランド部からなることを特徴とする請求項1記載の樹脂封止型ICチップ装置。
- 導電性テープに、所定間隔を有する複数の電極部と、該各電極部と一体的に形成されて相互に近接配置され、電極部の下面に対し段状の薄肉形状を有する複数のアイランド部との組みを連続的に設け、
各前記複数のアイランド部上にICチップを固定すると共に該ICチップと前記各電極部とを電気的に接続し、
上金型と下金型との対向面に形成されて前記電極部の下面の露出が可能なキャビティに、前記ICチップを設けた前記導電性テープを配置し、
前記キャビティを高真空に保持して該キャビティに溶融樹脂を充填することを特徴とする樹脂封止型ICチップ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003042400A JP2004253613A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 樹脂封止型icチップ装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003042400A JP2004253613A (ja) | 2003-02-20 | 2003-02-20 | 樹脂封止型icチップ装置及びその製造方法 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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2003
- 2003-02-20 JP JP2003042400A patent/JP2004253613A/ja active Pending
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