JP2004253226A - 光出力装置 - Google Patents

光出力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004253226A
JP2004253226A JP2003041657A JP2003041657A JP2004253226A JP 2004253226 A JP2004253226 A JP 2004253226A JP 2003041657 A JP2003041657 A JP 2003041657A JP 2003041657 A JP2003041657 A JP 2003041657A JP 2004253226 A JP2004253226 A JP 2004253226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
light
led
flashlight
emitting element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003041657A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Ogura
渉 小椋
Morihiko Yamada
守彦 山田
Hideyuki Uchida
英幸 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAIPAAKU KK
Original Assignee
SAIPAAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAIPAAKU KK filed Critical SAIPAAKU KK
Priority to JP2003041657A priority Critical patent/JP2004253226A/ja
Publication of JP2004253226A publication Critical patent/JP2004253226A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Abstract

【課題】コンパクトで高出力の懐中電灯を提供する。
【解決手段】樹脂製のハウジング10と、先端近傍に配置されたLED20からハウジング10の内壁に沿って後方に延びた放熱板30とを有する懐中電灯1を提供する。樹脂製のハウジング10によりその表面が高温になるのを防ぐと共に、内部の放熱板30を後方に延ばすことにより十分な熱処理能力が得られるようにしている。したがって、LED20を定格以上の高出力で駆動したとしても、ハウジング10の表面温度をユーザが異常と感じない程度に抑えることができ、放熱板30により放熱が促進されるのでLED自体の温度上昇も抑制できる。このため、白色LED20を高出力で安定して連続駆動することができ、高出力で耐久性が高いコンパクトな懐中電灯1を提供できる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、懐中電灯などのハンディータイプで、電気エネルギーを光などの他のエネルギーに変換する光出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電池から供給される電気エネルギーを光に変換して出力する懐中電灯が知られている。また、コンパクトな白色光源として白色LEDが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−225761号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
白色LEDは、単体で白色または白色に近い色の光を投射できる発光素子であり、照明装置の光源として注目されている。しかしながら、その用途は、液晶パネルのバックライトや、内視鏡の光源としてなど、光源から出力される光量よりも、光源がコンパクトであることが必要とされるアプリケーションがほとんどである。一般の照明器具に使用することは検討され、また、一部では実際に使用されているが、LEDの特徴である長寿命で安定した発光が得られるという長所が得られる反面、単体での光量は未だ不十分であり普及する段階に至っていない。したがって、特開2002−225761号公報に開示されているように、一般の照明装置としては副次的な光源として使用されることが多い。
【0005】
白色LEDを発光源とする懐中電灯は、光源がコンパクトになり、玉切れなどの不安がないので非常用の照明装置として有望である。しかしながら、光量が不十分では、懐中電灯として基本的な性能が劣り、商品価値は小さい。
【0006】
発光素子に定格値より大きな駆動電流を流すことにより、定格値より高い輝度で発光させることは可能である。しかしながら、同時に、損失の大きい電気素子は膨大な熱を放出し高温になる。したがって、長寿命で安定した発光が得られるというLEDのメリットが失われてしまい、LEDを使用する意味がない。懐中電灯への応用を考えると、発光量が増大する点ではメリットがあるが、高温になって素子の寿命が短くなったり、接続構造などに影響があるようであればLEDを光源として使用するメリットがなくなる。さらに、手で持つことを前提とする懐中電灯において、ハウジングの一部が高温になって手に損傷を与えたり、手に損傷を与えないまでもハウジングが高温になることによりユーザが驚くような事態が発生することは、ユーザが手軽に利用しにくいという点でも、商品イメージの点でもディメリットである。
【0007】
LEDに限らず、レーザなどの他の発光素子を用いたハンディータイプで光を出力する商品でも、コンパクトで高輝度あるいは高出力化しようとすると、熱エネルギーを適切に処理しないとハンディータイプなものにすることができない。そこで、本発明においては、安全に把持することができるコンパクトで高出力の光出力装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明においては、樹脂製のハンディータイプのハウジングと、このハウジング内の先端近傍に配置された発光素子と、この発光素子からハウジングの内壁の少なくとも一部に沿ってハウジングの後方に延びた放熱板とを有する光出力装置を提供する。発光素子から出力される熱エネルギーを放出するためには放熱板を設けることが考えられ、ハウジングを金属製にして放熱板を兼ねることが可能である。しかしながら、発光素子近傍が高温になるという事態は変わらない。したがって、発光素子を定格以上で駆動したときに発する熱を安全に、あるいは、ユーザが異常であると感じないように処理することができない。
【0009】
これに対し、本発明の光出力装置においては、ハウジングを樹脂製として、先端近傍に配置された発光素子からハウジングの内壁に沿って放熱板を後方に延ばすようにしている。したがって、最も高温となる発光素子の近傍は樹脂製のハウジングにより保護されるので安全である。そして、放熱板を後方に延ばすことにより放熱面積を確保でき、放熱を促進できる。このため、発光素子を定格以上の高出力で駆動したとしても、発光素子の近傍のハウジング表面温度をユーザが異常と感じない程度に抑えることができる。また、放熱板により放熱が促進されるので発光素子自体の温度上昇も抑制できる。したがって、白色LEDなどの発光素子を高出力で安定して連続駆動することができ、高出力で耐久性が高いコンパクトな光出力装置を提供できる。このため、本発明の光出力装置は、ハンディーな照明装置、すなわち、懐中電灯に最適である。
【0010】
懐中電灯などの先端に発光素子が配置された光出力装置においては、ハウジングの後方はユーザに把持される部分である。したがって、本発明の光出力装置は、機器を握る部分にまで放熱板を伸ばすことにより、放熱板の面積を増やして放熱効果を高めるばかりでなく、人体の放熱効果をも有効に利用できる。さらに、ハウジングの後方の表面に凹みを設けることにより、手とハウジングとの接触面積を増大させ、人体の放熱効果をさらに効率的に得ることができる。このようにハウジングに外観上の凹みを設けることは、手のひらのグリップ感を上げるという効果も得られる。また、外観上の凹みは、光出力装置の美的デザインともなる。
【0011】
先端に発光素子が配置されたバッテリー駆動型の光出力装置においては、ハウジングの後方はバッテリースペースに最適である。したがって、ハウジングの後方に配置された電池ケースの少なくとも一部を放熱板により覆うことにより、電池ケースの温度を上げることできる。一般に乾電池の寿命はその環境温度に大きく依存し、60度以下程度の範囲内では、温度が高いほど寿命が長く、長時間にわたり出力を維持できる。従来の懐中電灯においても、手で把持する部分が電池ケースになっているものもあり、体温によりある程度暖められる。本発明の光出力装置においては、発光素子の廃熱を電池ケースに導くことにより体温以上の温度で電池ケースを暖めることが可能となり、電池寿命をさらに伸ばすことができる。さらに、手で把持されていない状態でも電池ケースを暖めることが可能であり、廃熱を利用して、長時間にわたり安定して発光素子を駆動できる。
【0012】
さらに、発光素子の近傍に配置された第1の通気口と、ハウジングの後端近傍に配置された第2の通気口と、発光素子の近傍に配置された第1の通気口と、ハウジングの後端近傍に配置された第2の通気口と、第1および第2の通気口を結ぶ通気路とを設けることが望ましい。この通気路によりハウジングの内部を外気が自然循環するので、さらに高い放熱効果が得られる。また、懐中電灯として使用される多くのケースでは足元を照らすので、発光素子により暖められた空気は第1の通気口から第2の通気口に向かって流れる。したがって、第1および第2の通気口を結ぶ通気路と電池ケースを結ぶことにより、電池ケースに加温された空気がながれるので、電池ケースがさらに効率良く加温され、電池寿命を延ばすことができる。
【0013】
このように、本発明の光出力装置は、発光素子およびその近傍のハウジングの温度上昇を抑えながら発光素子を高出力で駆動できる。したがって、発光素子の前面に熱影響を比較的受けやすいタイプのレンズシステムを設置しても安定した性能を得ることができる。たとえば、ガラスレンズの代わりに樹脂レンズを配置することにより光出力装置を軽量化でき、また低コストにすることができる。さらに、発光素子の前面に少なくとも1枚の非球面レンズを備えたレンズシステムを配置することができる。プラスチックレンズであれば低コストで非球面化でき、発光素子から出力される光束が広がるのを防止し、高輝度の照明サークルを得ることができる。また、非球面レンズ、特にプラスチックの非球面レンズは熱により性能が低下しやすいが、本発明の光出力装置であれば、高出力になっても発光素子の前面の温度上昇を低く抑えることができるので、非球面レンズの効果を安定して得ることができる。
【0014】
さらに、本発明の光出力装置は優れた放熱性能を備えているので、高出力で間欠駆動するようなモードで発光素子を駆動しても発光素子の寿命を縮めたり、発光素子が損傷するのを防止できる。したがって、本発明の光出力装置は、発光素子に第1の電流を供給して連続発光させる第1のモード、および、発光素子に第1の電流より大きな第2の電流を断続的に供給して間欠発光させる第2のモードを備えた制御回路部を設けて間欠発光(フラッシング)させることも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、LEDを光源とした本発明の懐中電灯1の正面から見た外観を示してある。また、図2に、懐中電灯1の背面から見た外観を示してある。この懐中電灯1は、全長が120mm、幅が32mm、厚みが22mm程度のコンパクトなものである。したがって、図3に示すように、手の大きさが比較的小さな子供や女性でも簡単に片手で把持して使用できる。懐中電灯1の前面2には、発光源であるLEDを覆うレンズ21が表れており、レンズ21を囲む位置に第1の通気孔41が見えている。また、懐中電灯1の後面3には、第2の通気孔42が設けられており、その下には図面では明瞭に示されていないがストラップをつけるためのフック43が設けられている。
【0016】
ハウジング10は、全体として直方体であるが、これらの図および以降の図においては一点鎖線で示すように全ての角が緩やかな凸状の曲面を成しており、安全で握りやすい形状になっている。さらに、ユーザが把持するハウジング10の後方10bは、前方10fから連続して滑らかに若干細くなっており、手のひらを閉じたときに、手の内側の形状に合致し、違和感なく無理なく握ることができ、さらに、手のひらとの接触面積を高めて、力を入れなくても確実にホールドできる形状となっている。さらに、ハウジング10の後方10bには、4面に長手方向に延びた凹み19が形成されている。これらの凹み19により、さらにハウジング10と手のひらとの接触面積が広がり、また、ハウジング10の表面に多少の凹凸が形成されることにより適度なグリップ感が得られるようになっている。したがって、手のひらの小さなユーザであっても本例の懐中電灯1を無理なく、確実に掴むことができ、安心して取り扱える。それと共に、力を入れなくても抜け落ちたりする不安感がないので、疲れなく長時間にわたり使用できる設計となっている。
【0017】
また、ハウジング10の後方10bを握ったときに指で操作しやすい位置に、オンオフを制御するオンオフスイッチ29と、点灯モード切り替えスイッチ28とが設けられている。
【0018】
図4に、この懐中電灯1の概略構成を断面図により示してある。また、図5に、懐中電灯1の概略構成を展開図により示してある。この懐中電灯1は、樹脂製のハンディータイプのハウジング10と、このハウジング10の先端近傍に配置された白色LED20と、このLED20が取り付けられた放熱板30とを備えている。ハウジング10は、放熱板30を挟むように上下に分割されている。下部ハウジング11の後方10bには、4本の単四電池50が収納可能な電池ケース51が設けられており、カバー13により電池ケース51を塞ぐことができるようになっている。下部ハウジング11には、さらに、白色LED20を駆動する駆動回路あるいは制御回路などが搭載された制御基板27と、白色LED20からの光を前方に投写するためのレンズ21が搭載されている。
【0019】
上部ハウジング12は、下部ハウジング11の上部をほぼカバーする形状となっており、放熱板30と、制御基板27と、レンズ21を上部ハウジング12および下部ハウジング11で挟み込んで支持できるようになっている。光源である白色LED20は、放熱板30に密着するように取り付けられているので、放熱板30を上下ハウジング11および12で固定することにより白色LED20も、ハウジング10の前方10fの所定の位置に内蔵される。したがって、本例の懐中電灯1は、主な部品を上下のハウジング12および11で挟み込むことで組み立てられるので製造が容易であり、光学的な位置精度がある程度要求されるLED20とレンズ21との位置関係も上下ハウジング12および11を組み立てるだけで決定される。このため、高品質の懐中電灯を低コストで提供できる。
【0020】
放熱板30は、ハウジング10の前面2とほぼ平行に配置され、LED20が取り付けられた支持部33と、支持部33から前面2に向って延びた第1の放熱部31と、電池ケース51の上面を覆うように広がった第2の放熱部32と、支持部33と第2の放熱部32とを接続する部分34とを備えている。第1の放熱部31は、LED20の前面に配置されるレンズ21のスペースを用いてLED20からの熱を放散する部分であり、LED20に近く、また、レンズ21の周囲に設けられた第1の通気口41とも面しており、全体の面積は小さいが効率よく放熱できる部分である。第2の放熱部32は、LED20から若干遠いが、電池ケース51に沿って広い放熱面積を確保することができる。したがって、十分に熱伝達能力のある接続部分34により支持部33と第2の放熱部32とを接続することによりLED20から出力される熱を効率よく放散できる。また、接続部分34も放熱部分として作用するので、接続部分34は、断面積と共に表面積も確保することが望ましい。
【0021】
LEDは、熱の問題がなければ定格以上の駆動電流を流すことが可能であり、発光輝度を増大させることができる。例えば、定格350mAのLEDに対して450mAの電流を供給することにより、発光輝度を増大できる。しかしながら、放熱が十分でなければ、LED自体の温度が上昇し、リード線などのジャンクション部分のトラブルが発生する可能性がある。また、ハウジング10も耐熱性の素材で構成する必要がある。さらには、懐中電灯1はユーザが手で握るので、ハウジング10の表面温度が、ユーザが熱いと感じる以上に上昇する可能性がある。
【0022】
図6に、第1の放熱部31のみを設けたときの支持部33の温度上昇(実線)と、第1および第2の放熱部31および32を設けたときの支持部33の温度上昇(破線)を示してある。第1の放熱部31だけであると、点灯後急激に温度が上昇し、支持部33の温度は100℃程度に達する。したがって、耐熱温度が100℃あるいは110℃以上のケース素材を用いてハウジング10を構成する必要がある。この程度の耐熱温度が要求されると、使用可能なプラスチック素材の種類は少なくなり、比較的耐熱性の高いABS樹脂でも対応できない。このため、経済的にハウジング10を提供することが難しくなる。
【0023】
ハウジング10を金属で形成することも可能である。しかしながら、成形コストが上昇し、機械的および化学的な耐久性が減るので経済的に望ましくない。さらに、金属の場合は、熱伝導率が高いので、放熱板30の支持部33の温度がハウジングの表面に伝達されてしまい、ハウジングの表面が50〜60℃程度、あるいはそれ以上まで容易に上がる可能性がある。したがって、ユーザが安心して持つことができないという問題も発生する。樹脂ケースの場合、金属と比較すると一般に熱伝導率が低いのでハウジングの表面温度は上がりにくい。しかしながら、内部が100℃近くになると、やはりハウジングの表面は50℃近傍までは上がる可能性があり、ユーザが安心して、異常とは感じずに把持する限界を超える可能性が高い。
【0024】
これに対し、図6に破線で示したように、放熱板30をハウジング10の後方まで延ばして第2の放熱部32を設けると、支持部33の温度は少なくとも20℃以上は低下し、80℃以下に十分に収まる。したがって、ABS樹脂などの一般的な耐熱性の高い樹脂で対応できる範囲となり、低コストでハウジング10を製造できる。さらに、内部温度が80℃以下に収まるので、ハウジング10の表面温度も40℃程度あるいはそれ以下の、ユーザが握ったときに熱すぎて思わず手放したり、異常と感じてメーカにクレームするほどの温度にはならない。
【0025】
内部の発熱の影響をハウジングに及ぼさないようにするために、ハウジングを大きくする方法はある。しかしながら、懐中電灯でありながらハウジングを大きくすることは手で持ち難くなる要因であり、さらに、手軽にポケットやハンドバックに入れて持ちあるくことができなくなる。これに対し、本例の懐中電灯1は、適切なサイズおよび形状の放熱板30を設けることにより、LED20が設置された支持部33の温度を低くするようにしているので、余分なスペースが不要となり、コンパクトで高出力の懐中電灯を提供できる。
【0026】
さらに、ハウジング10の後方10bはユーザが通常に使用する状態において把持するところになる。したがって、ハウジング10の後方10bに放熱板30を延ばして第2の放熱部32を形成することにより、放熱板の面積を上げて放熱効果を高めるばかりでなく、人体の放熱効果をも有効に利用できる。すなわち、人体は大きなヒートシンクであり、握った部分のハウジング10から熱が人体に吸収されるので、第2の放熱部32の周囲温度が低下し、さらに放熱が促進される。したがって、通常の使用状態ではさらに支持部33の温度が低下し、安全にLED20を定格以上の状態で駆動することが可能となる。また、本例の懐中電灯1のハウジング10は、上述したように全体形状が手になじみやすく、さらに外観上に凹み19を設けてある。したがって、手のひらのグリップ感が高いと共に、手とハウジング10との接触面積を増大させており、放熱効果がさらに増すようにデザインされている。ハウジング10に設けられた外観上の凹み19は、懐中電灯1の美的デザインともなる。本例に示したような凹み19のデザインに限定されることはなく、複数の筋状の凹みを並列に設けたり、幅方向に長い凹みを設けたりすることも可能である。
【0027】
また、ハウジング10の後方10bには電池ケース51が設けられており、第2の放熱部32は電池ケース51の上部を覆うようにデザインされている。したがって、図6に示すように、放熱板が短いときの電池ケース内の温度(一点鎖線)と比較し、第2の放熱部32を設けたときの電池ケース内の温度(二点鎖線)は10度前後上昇する。電池ケース51の内部温度は、ハウジング10の後方を把持したときの体温や、LED20の発熱の間接的な影響で懐中電灯1を使用したときに若干は上昇する。しかしながら、ほとんど体温以上になることはない。これに対し、本例の懐中電灯1においては、LED20の廃熱を放熱板30で導くことにより、電池ケース51の内部温度を体温以上に上げることができる。
【0028】
一般に乾電池の寿命は、その環境温度に大きく依存し、温度が高いほど(60度以下)寿命が長く、電池を暖めることにより、電池寿命を伸ばす効果が得られる。図7に、本懐中電灯1におけるその効果が示されている。消費電流450mA、単四アルカリ電池4本によりLED20に約3.5V以上の電圧を印加できる条件で比較すると、放熱板が短いとき(一点鎖線)は約70分で発光が減衰してしまうのに対し、第2の放熱部32により電池ケース51の上面を覆うことにより(二点鎖線)、約95分まで適正な発光を維持することが可能となる。したがって、第2の放熱部32を設けることにより電池寿命を35%以上延ばすことができる。特に、懐中電灯1を連続点灯し、電池を連続使用したときにこの効果は有効である。また、電池は熱容量的に非常に大きいため、電池50によりハウジング10の後方10bの温度上昇は小さい。したがって、本例の懐中電灯1では、第2の放熱部32を設けることにより、電池50の放熱効果も利用可能にしているということができる。
【0029】
さらに、図4に示すように、本例の懐中電灯1は、ハウジング10の前方2のレンズ21の周辺に第1の通気孔(通気口)41を設け、後方3のコーナに第2の通気孔(通気口)42を設け、ハウジング10の内部に放熱板30に沿って外気49が流れる通気路45を形成している。多くのケースでは、懐中電灯1は前面2が下あるいは斜め下向きになるように使用される。したがって、自然循環により、図4に示したように、外気49は、前面2の第1の通気孔41から入り、レンズ21を冷却し、LED20を冷却した後に、通気路45を通って後面3に至り第2の通気孔42から排出される。このため、熱の影響を受けやすいレンズ21の冷却効果が高く、また、発熱の要因であるLED20も効率よく冷却される。放熱板30の支持部33は、断面がU字型の2重構造になっており、機械的な強度を十分に確保すると共に、U字型の中央の部分に空気49を通してLED20の裏側の最も高温となりやすい接合部分を効率良く冷却できるようにしている。
【0030】
これらを冷却することにより暖められた外気はハウジング10の内部を後方に移動することにより、ハウジング10の前方10fの熱を後方10bに効率よく移動する。この結果、後方10bでの放熱が促進され、また、後方10bの電池ケース51が効率よく加温されることになる。電池ケース51をさらに効率よく加温するために、通気路45と電池ケース51とを接続する接続口46が数箇所に設けられており、これらを結ぶことにより、電池ケースに加温された空気がながれるので、電池ケースがさらに効率良く加温され、電池寿命を延ばすことができる。
【0031】
前面2が上向きになるように使用した場合は、図4に示した方向と逆に外気49は流れる。したがって、ハウジング10の内部の空気の流れにより熱をハウジング後方に移動するという効果は得られないが、ハウジング10の内部を循環する空気により冷却するという効果は十分に得られる。
【0032】
図8に示すように、本例の懐中電灯1は、レンズ21として、レンズの中心に対して周辺に行くほど曲率が大きくなった非球面レンズを用いている。このため、LED20から出力される光束22の広がりを抑えて前面に投影することが可能であり、高輝度の照明サークルを投写できる。したがって、LED20に定格より大きな電流を流すことにより輝度を増し、さらに、そのLED20から出力される光束の広がりを抑えることにより輝度を増すことができるので、本例の懐中電灯1は、LED20を光源とした、非常に明るい光を出力できる光出力装置である。そして、LED20を定格以上で駆動しても、その温度上昇をコントロールできるので接合部分を含むLEDの劣化を防止できる。したがって、長時間にわたり安定した光を出力でき、玉切れの恐れのない光源としてLEDの特徴も十分に活かすことができる。
【0033】
非球面レンズ21を採用することにより、一般的な懐中電灯に使用されている反射板を省くことができる。反射板を用いることにより、多少は集光効率を上げられるが、照射パターンが距離により変化し、その都度焦点を合わせる必要がある。本例の懐中電灯1においては、非球面レンズ21により、平行光に近い配光を実現し、照射距離による配光パターンの変化を無くし、また、ほぼ均一な照射を実現している。配光角は、LED20が点光源と見なせる場合は僅か全角13度であり、遠方まで効率よく照射できる。拡散材使用のLEDでも全角26度程度に光の拡散を収めることができる。
【0034】
非球面レンズ20を低コストで供給するにはプラスチックレンズを採用することが望ましい。しかしながら、樹脂レンズは、耐熱温度を超えると変形する可能性があり、高温には耐えられない。本例の懐中電灯1では、LEDを定格以上で駆動しても温度上昇を定格あるいはそれ以下に抑制できるので、プラスチックレンズを適用できる環境が整えられている。また、非球面レンズ20は、レンズの表面の曲率が変わるとその性能を十分に発揮できないので、高温の環境では使用できず、特にプラスチックの非球面レンズはその傾向が強い。その点を鑑みると、本例の懐中電灯1は、非球面のプラスチックレンズを適用するのに適したものとなっている。したがって、本発明により、低コストで、高出力の光出力装置を提供できる。
【0035】
図9に、制御基板27の概略構成を示してある。制御基板27は、電池50から一定の駆動電流IcをLED20に供給する定電流制御部27aと、抵抗R5を介して駆動電流の2倍のフラッシング電流Ifを断続的に供給するフラッシング制御部27bとを備えている。したがって、点灯モード切替スイッチ28を連続通常点灯にセットし、オンオフスイッチ29をオンすると、LED20には定格より大きな一定の駆動電流Icが供給され、定格以上の状態で駆動される(第1のモード)。一方、点灯モード切替スイッチ28をフラッシングにセットし、オンオフスイッチ29をオンすると、LED20には駆動電流Icのさらに2倍のフラッシング電流Ifが断続的に供給され、LED20はさらに高輝度で間欠的に発光する(第2のモード)。駆動電流Icよりさらに過剰なフラッシング電流Ifを供給することによりLED20の短周期での発熱は増加する方向となるが、デューティーを低くすることにより長周期で発熱は低く抑えることができる。一時的な発熱が上昇することになっても、本例の懐中電灯1は上述したように十分な放熱能力を備えているので、瞬時の発熱を十分に有効に放熱できる環境にある。したがって、LED20それ自体、LED20の接続部分あるいはレンズ21などに熱による悪影響を残さずにフラッシングモードで発光させることができる。
【0036】
フラッシングモードでは、高輝度の光が間欠的に出力されるので脅威の対象に向けて出力することにより緊急時の威嚇の効果を得られる。また、高輝度の光が間欠的に出力されるので、発光認識が得やすく、発光位置を認識させるためにも適している。本例の懐中電灯1では、フラッシングモードで、1.000Lux(lmの距離)以上の発光強度を得ることが可能であり、通常点灯の約2倍のフラッシング電流Ifを点灯時間が25〜45mSecで点灯周波数が4〜8Hzとなるように供給することができる。この点灯時間および周波数であると、人の目の残像効果により威嚇効果を持つ。また、この条件では、点灯デューティーが十分に低いので電池寿命は長くなり、例えば約5時間の連続使用が可能となる。したがって、車両事故等の位置表示などの発光認識の目的に充分に利用できる。
【0037】
以上に説明したように、本例の懐中電灯1は、ハウジング10を樹脂製として、先端近傍に配置されたLED20からハウジング10の内壁に沿って放熱板30を後方に延ばすことにより、ハウジング10の表面が高温になるのを防ぐと共に、十分な熱処理能力が得られるようにしている。したがって、LED20を定格以上の高出力で駆動したとしても、ハウジング10の表面温度をユーザが異常と感じない程度に抑えることができ、放熱板30により放熱が促進されるのでLED自体の温度上昇も抑制できる。このため、白色LED20を高出力で安定して連続駆動することができ、高出力で耐久性が高いコンパクトな懐中電灯1を提供できる。
【0038】
上記では、懐中電灯に適した光源として白色LEDを利用した例を示しているが、本発明の光出力装置に採用される発光素子は白色LED20に限定されない。単色のLEDであっても良く、さらに、半導体レーザのようなさらに高出力の発光素子であっても良い。したがって、用途は懐中電灯に限定されることはなく、ハンディーな照明装置や、イルミネーションランプ、高出力のポインターや、ハンディーなレーザ放射器など様々な用途の光出力装置に本発明を適用できる。
【0039】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、発光素子の周囲に放熱板を配置するばかりではなく、機器の使用条件を考慮した放熱板をハウジングの内部に配置することにより、ハウジング表面の温度上昇を避けながら高い放熱効果が得られるようにしている。したがって、本発明により、片手で持つことができ、さらに、ポケットやハンドバックなどに簡単に収納できる程度のサイズのハンディーな光出力装置であって、発行素子に定格以上の駆動電流を供給して定格以上の高輝度の光を安定して安全に出力する光出力装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る懐中電灯の外観(前方)を示す斜視図である。
【図2】図1に示す懐中電灯の外観(後方)を示す斜視図である。
【図3】図1に示す懐中電灯を把持した状態を示す図である。
【図4】図1に示す懐中電灯の概略構成を示す断面図である。
【図5】図1に示す懐中電灯の概略構成を展開して示す図である。
【図6】後方まで放熱板を延ばした場合と延ばさない場合のLED近傍の温度と電池ケース内の温度を示す図であり、実線および一点鎖線はLEDの近傍にだけ放熱板を設けた場合を示し、破線および二点鎖線はハウジングの後方まで放熱板を延ばした場合を示している。
【図7】後方まで放熱板を延ばした場合と延ばさない場合の電池電圧の降下を示す図であり、一点鎖線はLEDの近傍にだけ放熱板を設けた場合を示し、二点鎖線はハウジングの後方まで放熱板を延ばした場合を示している。
【図8】非球面レンズを抜き出して示す図である。
【図9】制御基板の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 懐中電灯
10 ハウジング、 11 下部ハウジング、 12 上部ハウジング
20 LED、 21 レンズ、 27 制御基板
30 放熱板、 31 第1の放熱部、 32 第2の放熱部
33 支持部、 34 接続部分
41 第1の通気孔、 42 第2の通気孔、 45 通気路
50 電池、 51 電池ケース

Claims (7)

  1. 樹脂製のハンディータイプのハウジングと、
    このハウジング内の先端近傍に配置された発光素子と、
    この発光素子から前記ハウジングの内壁の少なくとも一部に沿って前記ハウジングの後方に延びた放熱板とを有する光出力装置。
  2. 請求項1において、前記発光素子は白色LEDである光出力装置。
  3. 請求項1において、前記ハウジングの後方に配置され、前記放熱板により少なくとも一部が覆われた電池ケースを有する光出力装置。
  4. 請求項3において、前記発光素子の近傍に配置された第1の通気口と、前記ハウジングの後端近傍に配置された第2の通気口と、前記第1および第2の通気口を結ぶ通気路とを有し、前記通気路は前記電池ケースに繋がっている光出力装置。
  5. 請求項1において、前記ハウジングの後方の表面に凹みが形成されている光出力装置。
  6. 請求項1において、前記発光素子の前面に少なくとも1枚の非球面レンズを備えたレンズシステムを有する光出力装置。
  7. 請求項1において、前記発光素子に第1の電流を供給して連続発光させる第1のモード、および、前記発光素子に前記第1の電流より大きな第2の電流を断続的に供給して間欠発光させる第2のモードを備えた制御回路部を有する光出力装置。
JP2003041657A 2003-02-19 2003-02-19 光出力装置 Pending JP2004253226A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003041657A JP2004253226A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 光出力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003041657A JP2004253226A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 光出力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004253226A true JP2004253226A (ja) 2004-09-09

Family

ID=33025176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003041657A Pending JP2004253226A (ja) 2003-02-19 2003-02-19 光出力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004253226A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008123703A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Matsushita Electric Works Ltd 光照射装置
JP2008259666A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Hoya Corp 携帯型内視鏡の光源装置
JP2008269938A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Hamamatsu Photonics Kk 光照射ヘッド及び光照射装置
JP2009529758A (ja) * 2006-02-08 2009-08-20 マグ インスツルメント インコーポレーテッド 懐中電灯および再充電可能な携帯用電子装置のための改良された回路
JP2011082096A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Guangdong Jetfast Portable Lighting Co Ltd 懐中電灯
JP2012043603A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Sharp Corp 照明装置
JP5005101B1 (ja) * 2011-04-08 2012-08-22 栄一郎 中川 照明器具及び懐中電灯
CN103256488A (zh) * 2013-04-26 2013-08-21 河南省电力公司信阳供电公司 手电筒
JP2014532259A (ja) * 2011-09-21 2014-12-04 ウー,ヨンスン 携帯用照明灯
US9022612B2 (en) 2008-08-07 2015-05-05 Mag Instrument, Inc. LED module
WO2020111228A1 (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 大日本印刷株式会社 携帯型照明装置および照明方法
JP2021007067A (ja) * 2019-06-06 2021-01-21 株式会社金星 伸縮自在の誘導灯

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8482209B2 (en) 2004-12-07 2013-07-09 Mag Instrument, Inc. Circuitry for portable lighting devices and portable rechargeable electronic devices
JP2009529758A (ja) * 2006-02-08 2009-08-20 マグ インスツルメント インコーポレーテッド 懐中電灯および再充電可能な携帯用電子装置のための改良された回路
JP4506743B2 (ja) * 2006-11-08 2010-07-21 パナソニック電工株式会社 光照射装置
JP2008123703A (ja) * 2006-11-08 2008-05-29 Matsushita Electric Works Ltd 光照射装置
JP2008259666A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Hoya Corp 携帯型内視鏡の光源装置
JP2008269938A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Hamamatsu Photonics Kk 光照射ヘッド及び光照射装置
US9022612B2 (en) 2008-08-07 2015-05-05 Mag Instrument, Inc. LED module
JP2011082096A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Guangdong Jetfast Portable Lighting Co Ltd 懐中電灯
JP2012043603A (ja) * 2010-08-18 2012-03-01 Sharp Corp 照明装置
JP5005101B1 (ja) * 2011-04-08 2012-08-22 栄一郎 中川 照明器具及び懐中電灯
JP2014532259A (ja) * 2011-09-21 2014-12-04 ウー,ヨンスン 携帯用照明灯
CN103256488A (zh) * 2013-04-26 2013-08-21 河南省电力公司信阳供电公司 手电筒
WO2020111228A1 (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 大日本印刷株式会社 携帯型照明装置および照明方法
JPWO2020111228A1 (ja) * 2018-11-29 2021-02-15 大日本印刷株式会社 携帯型照明装置および照明方法
CN113168130A (zh) * 2018-11-29 2021-07-23 大日本印刷株式会社 便携式照明装置和照明方法
CN113168130B (zh) * 2018-11-29 2022-11-04 大日本印刷株式会社 便携式照明装置和照明方法
US11549664B2 (en) 2018-11-29 2023-01-10 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Portable lighting device and lighting method
JP2021007067A (ja) * 2019-06-06 2021-01-21 株式会社金星 伸縮自在の誘導灯

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3159179U (ja) Led照明装置
US6715900B2 (en) Light source arrangement
US10767847B2 (en) Photographic lighting device
US20090189549A1 (en) Heat Dissipation in a Lighting System and Method Thereof
US7611263B2 (en) Light source module with a thermoelectric cooler
JP2004179048A (ja) Led照明ユニット及びled照明器具
JP2004253226A (ja) 光出力装置
JP4135485B2 (ja) 発光ダイオード光源及び発光ダイオード照明器具
JP4286528B2 (ja) Led照明装置
JP3158694U (ja) モジュール化されたled灯器具の冷却装置
US11859806B2 (en) Deterrent device attachment having light source with thermal management
US20110044050A1 (en) Led lamp having good heat dissipating efficiency and security
KR20110076400A (ko) Led 조명장치
JP4299006B2 (ja) 携帯型led照明装置
KR100808266B1 (ko) 파워 엘이디를 사용한 가로등
JP2000037412A (ja) 美肌器
CN201133639Y (zh) 具有散热结构的照明装置
KR101178430B1 (ko) 카메라용 스트로브 장치
JP4866953B2 (ja) 懐中電灯
US20130088866A1 (en) Led street light
CN221061521U (zh) 皮肤护理设备
JP3098806U (ja) 携帯照明具
JP2005297865A (ja) 高出力型led発光ランプ
KR101517330B1 (ko) 연성기판을 이용한 섬광 및 지속광 led 조명
CN221084448U (zh) 皮肤护理设备