JP2004253202A - イオン源駆動電源 - Google Patents
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Abstract
【課題】接地電位から絶縁され高電位に保持された高電圧ターミナル筐体内に設けられるプラズマ発生用アノード電極に電源供給を行うためのイオン源駆動電源を小型・軽量化すること。
【解決手段】高圧ターミナル筐体2の電位に接続された交流電源18を,コンデンサ19を介してアノード電極7に接続する。さらに,コンデンサ19とイオン引き出し孔6を有するアノード電極5aとカソード電極7との間に,アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路41を設ける。
【選択図】図2
【解決手段】高圧ターミナル筐体2の電位に接続された交流電源18を,コンデンサ19を介してアノード電極7に接続する。さらに,コンデンサ19とイオン引き出し孔6を有するアノード電極5aとカソード電極7との間に,アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路41を設ける。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,シングルエンド型のイオン加速器を有する高エネルギー・イオンビーム散乱表面分析装置やイオン注入装置等の高電圧ターミナル筐体内に設けられるイオン源駆動電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年,情報処理の大量高速処理のためにSi半導体集積回路の配線層が,益々多層化し,また個々のトランジスタ素子自体も微細化,高速化の要求からゲート絶縁膜は1nm以下を目指す時代となっている。一方,情報伝送の多様性,機動性の要求から,化合物半導体をベースとした発光/受光素子も,多層の極薄膜構造となってきている。これら素子の開発では,表面保護膜下数百nm深さにある多層構造の観察から,10nm内外の極薄膜の界面における元素組成分布まで,非破壊的に分析評価し,迅速にプロセスにフィードバックしたいとの要求が高い。
現在,表面スパッタを用いた破壊分析であるSISM(2次イオン質量分光)やAES(オージェ電子分光)装置が多用されているが,スパッタリングによる結晶破壊性から深さ分解能の曖昧さや,定量性が問題となっている。
そこで,昨今,非破壊的に表面皮下数百nmの組成分布が分析できるラザフォード後方散乱分光法(RBS)が注目されている。
しかし,RBSでは,高エネルギーイオンビームを利用することから,高電圧発生装置(加速器)が必要となり,SIMSやAESの機器に比べて大型かつ高価な装置となってしまうという問題がある。
【0003】
RBSによるイオン分析装置では,絶縁ガスに満たされた高圧タンクの中に,接地電位のタンクから絶縁し,高電圧発生回路によって高電位に保持された高電圧ターミナルの筐体を設け,その筐体内にイオン源を設けて高電圧ターミナルと接地電位との間を真空雰囲気の加速管でつないでイオンビームを加速する形式,即ち,シングルエンド型のイオン加速器が適している。ここで,イオン源については,例えば,特許文献1や特許文献2等に示されている。
シングルエンド型イオン加速器を小型化するには,前記高電圧発生回路とともに,高電圧ターミナル筐体自体を小さくする必要がある。高電圧ターミナル筐体内には,イオン源の他,そのユーティリティである,駆動電源,ガス供給系およびその電力を作る発電機が収容される。この中で,イオン源の駆動電源回路の小型化(簡素化)が,電力供給の発電機の小型化にもつながるため重要となる。
【0004】
以下,図6を用いて,イオン分析装置に多用されるPIGイオン源Aを例に,従来のイオン源駆動電源回路について説明する。
PIGイオン源Aは,絶縁ガスに満たされた高圧タンク14の中に,数mTorrの原料ガス9が充填された高電圧ターミナル筐体2が設けられている。さらに,高電圧ターミナル筐体2内の空間に,正電位に保たれた中空のアノード電極7を挟んで,2枚の平板カソード電極5a,5bが対向配置された構成を有する。
アノード電極7により生成されたプラズマ中の電子17は,一方のカソード電極5aとアノード電極7の間隙の電界により加速され,アノード電極7を通り過ぎて他方のカソード電極5bに向い,減速及び反射された後,反対方向に加速される。このように,プラズマ中の電子17はアノード電極7の中空部の中で往復運動(飛行)して閉じ込められる。この電子が,飛行中に原料ガス分子に衝突して,分子を電離し,イオン−電子対が生成されることによってプラズマが維持される。
そして,プラズマの一部は,一方のカソード電極5aの中央に設けられたイオン引き出し孔6の中に染み出す。こうして染み出したプラズマ中のイオンだけが,引出し電極4に印加された負電位により引き出されて,イオンビーム12となって,加速管1に入る。さらに,イオンビーム12は,加速管1内において,高電圧発生回路10(イオン加速用電源)によって加速電極13間に発生する電場により加速され,高圧タンク14の壁(接地電位)に設けられた孔14aから取り出される。
一般に,イオン源の引出し電極4は,高電圧ターミナル筐体2に電気的に接続されており,高電圧ターミナル筐体2に装備された引出し電源8によってカソード電極5aが,+10kV〜30kVにつり上げられている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−176725号公報
【特許文献2】
特開平6−76749号公報
【特許文献3】
特開2001−283745号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方,アノード電極7に安定化用抵抗16を介して電源供給を行うアノード電源15は,カソード電極5aの電位上にフローティング接地された状態で,カソード電極5a,5bとアノード電極7との間に,+数百V〜2kVの電圧を独立制御で印加する必要がある。このため,アノード電源15には,引き出し電源8の電圧(引出し電圧,10kV〜30kV)に相当する大きな耐電圧性能を有する絶縁トランス15aを用いる必要がある。このような絶縁トランス15aは,非常に重く,大きい。さらに,フローティング状態のアノード電源を制御するためには,光制御など高耐電圧の回路系も必要となり,これも大型化の要因となる。このようなことから,イオン源の駆動電源は,一般に,イオン源本体よりも重く,大きくなるという問題点があたった。
以上は,PIGイオン源Aを例に説明したが,この他にも,比較的大きなイオン電流が引出せることで知られるデュオプラズマトロン型のイオン源においても,PIGイオン源Aのアノード電極7に相当する「中間電極」と呼ばれる電極およびその駆動電源が必要なことから,PIGイオン源Aと同様の課題を有する。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,高電圧ターミナル筐体内に設けられるプラズマ発生用アノード電極に電源供給を行うための,小型・軽量なイオン源駆動電源を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,接地電位から絶縁され高電位に保持された筐体内に設けられ,前記筐体の電位とカソード電極のイオン引き出し孔からイオンを引き出すイオン引出し電極の電位とが同電位であるイオン源におけるプラズマ発生用のアノード電極に電源を供給するイオン源駆動電源において,前記筐体の電位に接続された交流電源と所定の静電容量素子とを具備し,前記交流電源が前記静電容量素子を介して前記アノード電極に接続されてなることを特徴とするイオン源駆動電源として構成されるものである。
このような構成により,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな静電容量素子(コンデンサ)によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源を構成することが可能となる。
【0008】
また,前記静電容量素子と前記アノード電極と前記カソード電極との間に設けられ,前記アノード電極への出力を整流及び平滑化する整流・平滑手段を具備するものが考えられる
これにより,前記静電容量素子に生じた交流電位によって流れる電流が整流・平滑され,前記アノード電極の電位を常に正電位に保持できる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
さらに,前記交流電源から相互に逆位相の2つの交流出力を生成する絶縁トランスを具備し,前記2つの交流出力それぞれが,2つの前記静電容量素子それぞれと前記整流・平滑手段とを介して前記アノード電極に接続されたものも考えられる。
これにより,前記整流・平滑手段によって前記アノード電極への出力が全波整流され,前記アノード電極の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
また,前記イオン源駆動電源を適用するイオン源としては,例えば,PIG型イオン源やマイクロジェットイオン源等が考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源XをPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図2は本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図3は本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図4は本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図5は本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図6は一般的なPIGイオン源及びその駆動電源の概略構成を表す図である。
【0010】
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源Xの構成について説明する。
図1は,イオン源駆動電源XをPIGイオン源Aに適用した場合の概略構成を表す。PIGイオン源A自体については,前述した図6に示すPIGイオン源Aと同じであるので,ここでは説明を省略する。
イオン源駆動電源Xは,前記高電圧ターミナル筐体2の電位に接続された交流電源18とコンデンサ(静電容量素子)19とを具備し,前記交流電源18が前記コンデンサ18を介して前記アノード電極7に接続される。
前記コンデンサ19の前記交流電源18側には該交流電源18の出力によって交流電荷が誘起され,これに同期して前記コンデンサ19の前記アノード電極7側にも交流電荷が誘起され,前記引き出し電源8の出力電位に交流電位が重畳される。その結果,前記アノード電極7と前記カソード電極5a,5bとの間に,前記交流電源18の出力に相当する交流電界が生じる。
前記コンデンサ19には,その両端に前記引出し電源8の出力電位差(引出し電圧,10kV〜30kV)が加わるが,例えば,コイン型のセラミックスタイプの小さなコンデンサを用いる程度で十分耐えることができる。
これにより,前記アノード電極7が正電位となるときに,プラズマ中の電子(図6参照)は前記アノード電極7の中空部の中で往復運動(飛行)して閉じ込められ,プラズマが増殖生成される。
このように,本発明によれば,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな前記コンデンサ19によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源Xを構成することが可能となる。
【0011】
【実施例】
しかしながら,前記イオン源駆動電源Xの構成では,前記カソード電極5a,5bの電位に対する前記アノード電極7の電位が正負交流的に変化するため,前記アノード電極7が正電位のときはプラズマ中の電子が前記アノード電極7の中空部に閉じ込められてプラズマが増殖生成するが,負電位のときには電子が散逸してプラズマが消滅してしまう。このため,イオン電流は脈流的になってしまう。イオンビーム分析の手法によっては,このようなイオン源でも十分利用に耐えるが,RBS分析法においては,信号収量が下がってしまい実用的でない。
以下,このような問題を解決する第1及び第2の実施例であるイオン源駆動電源X1及びX2について説明する。
【0012】
(第1の実施例)
図3は,本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図である。
イオン源駆動電源X1は,前記コンデンサ19と前記アノード電極7と前記カソード電極5aとの間に,前記アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路41を設けたものである。
前記整流・平滑回路41は,前記アノード電極7と前記イオン引き出し孔5aを有する前記カソード電極5aとに跨って設けられた2つの整流素子20(ダイオード)からなる整流回路と,同じく前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられたコンデンサ21からなる平滑回路とを有している。この整流・平滑回路41により,前記コンデンサ19に生じた交流電位によって流れる電流が整流・平滑され,前記アノード電極7の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
このイオン源駆動電源X1も,前記イオン源駆動電源Xに若干の整流素子とコンデンサとを加えたのみであり,非常にコンパクトである。
【0013】
図3は,前記イオン源駆動電源X1を,特許文献3に開示されているイオン源に改良を加えたマイクロジェットイオン源Bに適用した例を示したものである。
マイクロジェットイオン源Bは,原料ガス導入室30の壁の一部を形成する平板アノード電極7’の中央に開けたマイクロ・ピンホール23から,前記原料ガス導入室30内に充填された準大気圧の原料ガス9を吹出し,ガスジェットを前記アノード電極7’と前記原料ガス導入室30の外側に設けられた前記カソード電極5a(イオン引き込み孔6あり)の間で放電させる方式である。さらに,マイクロジェットイオン源Bは,出願人が先の特許出願(特願2002−144664号)において提案した改良が加えられたものである。即ち,前記原料ガス導入室30内の前記マイクロ・ピンホール23の近傍に,表面を絶縁被覆25で覆われた予備放電電極24が配置され,該電極24の無声放電により予備放電させて,前記原料ガス9のラジカルを多量に生成させ,吹出したガスジェットの放電電圧を低減するものである。この予備放電のための電源(前記予備放電電極24と前記アノード電極7’との間に印加する電位)には,前記交流電源18による交流電位を交流のまま利用することができる。
このようなマイクロジェットイオン源Bにも,前記イオン源駆動電源X1を適用可能であり,電源コンパクト化の効果が得られる。
図3に示すように,マイクロジェットイオン源Bにおける前記アノード電極7’及び前記カソード電極5a’を,それぞれ前記PIGイオン源Aにおける前記アノード電極7及び前記カソード電極5aとみなせば,図2に示したものと同様の構成となっている。
【0014】
(第2の実施例)
図4は,本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2を前記PIGイオン源Aに適用した場合の概略構成を表す図である。
イオン源駆動電源X2は,前記交流電源18から相互に逆位相の2つの交流出力を生成する絶縁トランス22を具備するとともに,前記コンデンサ19を2つ同等のものを備えている。そして,前記2つの交流出力それぞれが,2つの前記コンデンサ19それぞれを介して前記アノード電極7に接続されるものである。さらに,前記2つのコンデンサ19と前記アノード電極7と前記カソード電極5aとの間に,前記アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路42が設けられている。
前記整流・平滑回路42は,前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられた4つの整流素子20(ダイオード)からなる整流回路と,同じく前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられたコンデンサ21からなる平滑回路とを有している。この整流・平滑回路42により,前記アノード電極7への出力が全波整流され,前記アノード電極7の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
また,前記絶縁トランス22より前記アノード電極7側において,前記コンデンサ19によって絶縁されているので,前記絶縁トランス22の出力には,前記アノード電位(+数百V〜2kV)程度の比較的低い耐電圧特性しか要求されない。従って,前記絶縁トランス22は小型のものでよく,イオン源駆動電源X2もコンパクトなものとできる。このイオン源駆動電源X2は,大きなイオン電流を生じるデュオプラズマトロン型のイオン源への適用に好適である。
【0015】
図5は,前記イオン源駆動電源X2を,前記マイクロジェットイオン源Bに適用した例を示したものである。
前記絶縁トランス22により,前記交流電源18から前記予備放電電極24用の交流電位を追加出力するよう構成していること以外は,図4に示した前記PIGイオン源Aへの適用例と同様である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな前記コンデンサ19によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源XをPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図2】本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図3】本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図4】本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図6】一般的なPIGイオン源及びその駆動電源の概略構成を表す図。
【符号の説明】
1…加速管
2…高圧ターミナル筐体
4…引出し電極
5a,5b…カソード電極
6…イオン引き出し孔
7,7’…アノード電極
8…引き出し電源
9…原料ガス
10…高圧発生回路(イオン加速用電源)
12…イオンビーム
13…加速電極
14…高圧タンク(の壁)
15…従来のアノード電源
16…安定化用抵抗
17…プラズマ中の電子(の軌道)
18…交流電源
19…コンデンサ(静電容量素子)
20…整流素子(整流回路)
21…コンデンサ(平滑回路)
22…絶縁トランス
23…マイクロ・ピンホール(ガス噴出用マイクロ開孔)
24…予備放電電極
25…絶縁皮膜
30…原料ガス導入室
A…PIGイオン源
B…マイクロジェットイオン源
【発明の属する技術分野】
本発明は,シングルエンド型のイオン加速器を有する高エネルギー・イオンビーム散乱表面分析装置やイオン注入装置等の高電圧ターミナル筐体内に設けられるイオン源駆動電源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年,情報処理の大量高速処理のためにSi半導体集積回路の配線層が,益々多層化し,また個々のトランジスタ素子自体も微細化,高速化の要求からゲート絶縁膜は1nm以下を目指す時代となっている。一方,情報伝送の多様性,機動性の要求から,化合物半導体をベースとした発光/受光素子も,多層の極薄膜構造となってきている。これら素子の開発では,表面保護膜下数百nm深さにある多層構造の観察から,10nm内外の極薄膜の界面における元素組成分布まで,非破壊的に分析評価し,迅速にプロセスにフィードバックしたいとの要求が高い。
現在,表面スパッタを用いた破壊分析であるSISM(2次イオン質量分光)やAES(オージェ電子分光)装置が多用されているが,スパッタリングによる結晶破壊性から深さ分解能の曖昧さや,定量性が問題となっている。
そこで,昨今,非破壊的に表面皮下数百nmの組成分布が分析できるラザフォード後方散乱分光法(RBS)が注目されている。
しかし,RBSでは,高エネルギーイオンビームを利用することから,高電圧発生装置(加速器)が必要となり,SIMSやAESの機器に比べて大型かつ高価な装置となってしまうという問題がある。
【0003】
RBSによるイオン分析装置では,絶縁ガスに満たされた高圧タンクの中に,接地電位のタンクから絶縁し,高電圧発生回路によって高電位に保持された高電圧ターミナルの筐体を設け,その筐体内にイオン源を設けて高電圧ターミナルと接地電位との間を真空雰囲気の加速管でつないでイオンビームを加速する形式,即ち,シングルエンド型のイオン加速器が適している。ここで,イオン源については,例えば,特許文献1や特許文献2等に示されている。
シングルエンド型イオン加速器を小型化するには,前記高電圧発生回路とともに,高電圧ターミナル筐体自体を小さくする必要がある。高電圧ターミナル筐体内には,イオン源の他,そのユーティリティである,駆動電源,ガス供給系およびその電力を作る発電機が収容される。この中で,イオン源の駆動電源回路の小型化(簡素化)が,電力供給の発電機の小型化にもつながるため重要となる。
【0004】
以下,図6を用いて,イオン分析装置に多用されるPIGイオン源Aを例に,従来のイオン源駆動電源回路について説明する。
PIGイオン源Aは,絶縁ガスに満たされた高圧タンク14の中に,数mTorrの原料ガス9が充填された高電圧ターミナル筐体2が設けられている。さらに,高電圧ターミナル筐体2内の空間に,正電位に保たれた中空のアノード電極7を挟んで,2枚の平板カソード電極5a,5bが対向配置された構成を有する。
アノード電極7により生成されたプラズマ中の電子17は,一方のカソード電極5aとアノード電極7の間隙の電界により加速され,アノード電極7を通り過ぎて他方のカソード電極5bに向い,減速及び反射された後,反対方向に加速される。このように,プラズマ中の電子17はアノード電極7の中空部の中で往復運動(飛行)して閉じ込められる。この電子が,飛行中に原料ガス分子に衝突して,分子を電離し,イオン−電子対が生成されることによってプラズマが維持される。
そして,プラズマの一部は,一方のカソード電極5aの中央に設けられたイオン引き出し孔6の中に染み出す。こうして染み出したプラズマ中のイオンだけが,引出し電極4に印加された負電位により引き出されて,イオンビーム12となって,加速管1に入る。さらに,イオンビーム12は,加速管1内において,高電圧発生回路10(イオン加速用電源)によって加速電極13間に発生する電場により加速され,高圧タンク14の壁(接地電位)に設けられた孔14aから取り出される。
一般に,イオン源の引出し電極4は,高電圧ターミナル筐体2に電気的に接続されており,高電圧ターミナル筐体2に装備された引出し電源8によってカソード電極5aが,+10kV〜30kVにつり上げられている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−176725号公報
【特許文献2】
特開平6−76749号公報
【特許文献3】
特開2001−283745号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一方,アノード電極7に安定化用抵抗16を介して電源供給を行うアノード電源15は,カソード電極5aの電位上にフローティング接地された状態で,カソード電極5a,5bとアノード電極7との間に,+数百V〜2kVの電圧を独立制御で印加する必要がある。このため,アノード電源15には,引き出し電源8の電圧(引出し電圧,10kV〜30kV)に相当する大きな耐電圧性能を有する絶縁トランス15aを用いる必要がある。このような絶縁トランス15aは,非常に重く,大きい。さらに,フローティング状態のアノード電源を制御するためには,光制御など高耐電圧の回路系も必要となり,これも大型化の要因となる。このようなことから,イオン源の駆動電源は,一般に,イオン源本体よりも重く,大きくなるという問題点があたった。
以上は,PIGイオン源Aを例に説明したが,この他にも,比較的大きなイオン電流が引出せることで知られるデュオプラズマトロン型のイオン源においても,PIGイオン源Aのアノード電極7に相当する「中間電極」と呼ばれる電極およびその駆動電源が必要なことから,PIGイオン源Aと同様の課題を有する。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,高電圧ターミナル筐体内に設けられるプラズマ発生用アノード電極に電源供給を行うための,小型・軽量なイオン源駆動電源を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,接地電位から絶縁され高電位に保持された筐体内に設けられ,前記筐体の電位とカソード電極のイオン引き出し孔からイオンを引き出すイオン引出し電極の電位とが同電位であるイオン源におけるプラズマ発生用のアノード電極に電源を供給するイオン源駆動電源において,前記筐体の電位に接続された交流電源と所定の静電容量素子とを具備し,前記交流電源が前記静電容量素子を介して前記アノード電極に接続されてなることを特徴とするイオン源駆動電源として構成されるものである。
このような構成により,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな静電容量素子(コンデンサ)によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源を構成することが可能となる。
【0008】
また,前記静電容量素子と前記アノード電極と前記カソード電極との間に設けられ,前記アノード電極への出力を整流及び平滑化する整流・平滑手段を具備するものが考えられる
これにより,前記静電容量素子に生じた交流電位によって流れる電流が整流・平滑され,前記アノード電極の電位を常に正電位に保持できる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
さらに,前記交流電源から相互に逆位相の2つの交流出力を生成する絶縁トランスを具備し,前記2つの交流出力それぞれが,2つの前記静電容量素子それぞれと前記整流・平滑手段とを介して前記アノード電極に接続されたものも考えられる。
これにより,前記整流・平滑手段によって前記アノード電極への出力が全波整流され,前記アノード電極の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
また,前記イオン源駆動電源を適用するイオン源としては,例えば,PIG型イオン源やマイクロジェットイオン源等が考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源XをPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図2は本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図3は本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図4は本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図5は本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図,図6は一般的なPIGイオン源及びその駆動電源の概略構成を表す図である。
【0010】
まず,図1を用いて,本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源Xの構成について説明する。
図1は,イオン源駆動電源XをPIGイオン源Aに適用した場合の概略構成を表す。PIGイオン源A自体については,前述した図6に示すPIGイオン源Aと同じであるので,ここでは説明を省略する。
イオン源駆動電源Xは,前記高電圧ターミナル筐体2の電位に接続された交流電源18とコンデンサ(静電容量素子)19とを具備し,前記交流電源18が前記コンデンサ18を介して前記アノード電極7に接続される。
前記コンデンサ19の前記交流電源18側には該交流電源18の出力によって交流電荷が誘起され,これに同期して前記コンデンサ19の前記アノード電極7側にも交流電荷が誘起され,前記引き出し電源8の出力電位に交流電位が重畳される。その結果,前記アノード電極7と前記カソード電極5a,5bとの間に,前記交流電源18の出力に相当する交流電界が生じる。
前記コンデンサ19には,その両端に前記引出し電源8の出力電位差(引出し電圧,10kV〜30kV)が加わるが,例えば,コイン型のセラミックスタイプの小さなコンデンサを用いる程度で十分耐えることができる。
これにより,前記アノード電極7が正電位となるときに,プラズマ中の電子(図6参照)は前記アノード電極7の中空部の中で往復運動(飛行)して閉じ込められ,プラズマが増殖生成される。
このように,本発明によれば,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな前記コンデンサ19によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源Xを構成することが可能となる。
【0011】
【実施例】
しかしながら,前記イオン源駆動電源Xの構成では,前記カソード電極5a,5bの電位に対する前記アノード電極7の電位が正負交流的に変化するため,前記アノード電極7が正電位のときはプラズマ中の電子が前記アノード電極7の中空部に閉じ込められてプラズマが増殖生成するが,負電位のときには電子が散逸してプラズマが消滅してしまう。このため,イオン電流は脈流的になってしまう。イオンビーム分析の手法によっては,このようなイオン源でも十分利用に耐えるが,RBS分析法においては,信号収量が下がってしまい実用的でない。
以下,このような問題を解決する第1及び第2の実施例であるイオン源駆動電源X1及びX2について説明する。
【0012】
(第1の実施例)
図3は,本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図である。
イオン源駆動電源X1は,前記コンデンサ19と前記アノード電極7と前記カソード電極5aとの間に,前記アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路41を設けたものである。
前記整流・平滑回路41は,前記アノード電極7と前記イオン引き出し孔5aを有する前記カソード電極5aとに跨って設けられた2つの整流素子20(ダイオード)からなる整流回路と,同じく前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられたコンデンサ21からなる平滑回路とを有している。この整流・平滑回路41により,前記コンデンサ19に生じた交流電位によって流れる電流が整流・平滑され,前記アノード電極7の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
このイオン源駆動電源X1も,前記イオン源駆動電源Xに若干の整流素子とコンデンサとを加えたのみであり,非常にコンパクトである。
【0013】
図3は,前記イオン源駆動電源X1を,特許文献3に開示されているイオン源に改良を加えたマイクロジェットイオン源Bに適用した例を示したものである。
マイクロジェットイオン源Bは,原料ガス導入室30の壁の一部を形成する平板アノード電極7’の中央に開けたマイクロ・ピンホール23から,前記原料ガス導入室30内に充填された準大気圧の原料ガス9を吹出し,ガスジェットを前記アノード電極7’と前記原料ガス導入室30の外側に設けられた前記カソード電極5a(イオン引き込み孔6あり)の間で放電させる方式である。さらに,マイクロジェットイオン源Bは,出願人が先の特許出願(特願2002−144664号)において提案した改良が加えられたものである。即ち,前記原料ガス導入室30内の前記マイクロ・ピンホール23の近傍に,表面を絶縁被覆25で覆われた予備放電電極24が配置され,該電極24の無声放電により予備放電させて,前記原料ガス9のラジカルを多量に生成させ,吹出したガスジェットの放電電圧を低減するものである。この予備放電のための電源(前記予備放電電極24と前記アノード電極7’との間に印加する電位)には,前記交流電源18による交流電位を交流のまま利用することができる。
このようなマイクロジェットイオン源Bにも,前記イオン源駆動電源X1を適用可能であり,電源コンパクト化の効果が得られる。
図3に示すように,マイクロジェットイオン源Bにおける前記アノード電極7’及び前記カソード電極5a’を,それぞれ前記PIGイオン源Aにおける前記アノード電極7及び前記カソード電極5aとみなせば,図2に示したものと同様の構成となっている。
【0014】
(第2の実施例)
図4は,本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2を前記PIGイオン源Aに適用した場合の概略構成を表す図である。
イオン源駆動電源X2は,前記交流電源18から相互に逆位相の2つの交流出力を生成する絶縁トランス22を具備するとともに,前記コンデンサ19を2つ同等のものを備えている。そして,前記2つの交流出力それぞれが,2つの前記コンデンサ19それぞれを介して前記アノード電極7に接続されるものである。さらに,前記2つのコンデンサ19と前記アノード電極7と前記カソード電極5aとの間に,前記アノード電極7への出力を整流及び平滑化する整流・平滑回路42が設けられている。
前記整流・平滑回路42は,前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられた4つの整流素子20(ダイオード)からなる整流回路と,同じく前記アノード電極7と前記カソード電極5aとに跨って設けられたコンデンサ21からなる平滑回路とを有している。この整流・平滑回路42により,前記アノード電極7への出力が全波整流され,前記アノード電極7の電位が常に正電位に保たれる。その結果,直流的(継続的)なイオン電流(イオンビーム)を得ることができる。
また,前記絶縁トランス22より前記アノード電極7側において,前記コンデンサ19によって絶縁されているので,前記絶縁トランス22の出力には,前記アノード電位(+数百V〜2kV)程度の比較的低い耐電圧特性しか要求されない。従って,前記絶縁トランス22は小型のものでよく,イオン源駆動電源X2もコンパクトなものとできる。このイオン源駆動電源X2は,大きなイオン電流を生じるデュオプラズマトロン型のイオン源への適用に好適である。
【0015】
図5は,前記イオン源駆動電源X2を,前記マイクロジェットイオン源Bに適用した例を示したものである。
前記絶縁トランス22により,前記交流電源18から前記予備放電電極24用の交流電位を追加出力するよう構成していること以外は,図4に示した前記PIGイオン源Aへの適用例と同様である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,重く大きな絶縁トランスを設けることなく,ごく小さな前記コンデンサ19によって絶縁されるので,非常に小型で軽量なイオン源駆動電源を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るイオン源駆動電源XをPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図2】本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図3】本発明の第1の実施例に係るイオン源駆動電源X1をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図4】本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をPIGイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係るイオン源駆動電源X2をマイクロジェットイオン源に適用した場合の概略構成を表す図。
【図6】一般的なPIGイオン源及びその駆動電源の概略構成を表す図。
【符号の説明】
1…加速管
2…高圧ターミナル筐体
4…引出し電極
5a,5b…カソード電極
6…イオン引き出し孔
7,7’…アノード電極
8…引き出し電源
9…原料ガス
10…高圧発生回路(イオン加速用電源)
12…イオンビーム
13…加速電極
14…高圧タンク(の壁)
15…従来のアノード電源
16…安定化用抵抗
17…プラズマ中の電子(の軌道)
18…交流電源
19…コンデンサ(静電容量素子)
20…整流素子(整流回路)
21…コンデンサ(平滑回路)
22…絶縁トランス
23…マイクロ・ピンホール(ガス噴出用マイクロ開孔)
24…予備放電電極
25…絶縁皮膜
30…原料ガス導入室
A…PIGイオン源
B…マイクロジェットイオン源
Claims (4)
- 接地電位から絶縁され高電位に保持された筐体内に設けられ,前記筐体の電位とカソード電極のイオン引き出し孔からイオンを引き出すイオン引出し電極の電位とが同電位であるイオン源におけるプラズマ発生用のアノード電極に電源を供給するイオン源駆動電源において,
前記筐体の電位に接続された交流電源と所定の静電容量素子とを具備し,
前記交流電源が前記静電容量素子を介して前記アノード電極に接続されてなることを特徴とするイオン源駆動電源。 - 前記静電容量素子と前記アノード電極と前記カソード電極との間に設けられ,前記アノード電極への出力を整流及び平滑化する整流・平滑手段を具備してなる請求項1に記載のイオン源駆動電源。
- 前記交流電源から相互に逆位相の2つの交流出力を生成する絶縁トランスを具備し,
前記2つの交流出力それぞれが,2つの前記静電容量素子それぞれと前記整流・平滑手段とを介して前記アノード電極に接続されてなる請求項2に記載のイオン源駆動電源。 - 前記イオン源が,PIG型イオン源又はマイクロジェットイオン源である請求項1〜3のいずれかに記載のイオン源駆動電源。
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