JP2004251626A - 内燃機関のガス濃度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスセンサの異常時にもエンジンの制御で必要な検出値を出力することである。
【解決手段】酸素に感応するモニタセル1bと、酸素およびNOx に感応するセンサセル1cとを有し、両セル1b,1cの検出値の差分からNOx の濃度を検出するガス濃度検出装置において、モニタセル1bの正常な検出値がとる範囲として、内燃機関の運転状態に基づいて推定された検出値の範囲を基準の範囲とし、モニタセル1bの実検出値が前記基準範囲の外か否かを判定し、該判定が工程判断されると、モニタセル1bやその検出回路からなる検出系に異常が生じているものとして、異常に基因した検出誤差の大きいモニタセル1bの実検出値に代えて前記基準範囲内の所定の基準値を出力する。
【選択図】 図2
【解決手段】酸素に感応するモニタセル1bと、酸素およびNOx に感応するセンサセル1cとを有し、両セル1b,1cの検出値の差分からNOx の濃度を検出するガス濃度検出装置において、モニタセル1bの正常な検出値がとる範囲として、内燃機関の運転状態に基づいて推定された検出値の範囲を基準の範囲とし、モニタセル1bの実検出値が前記基準範囲の外か否かを判定し、該判定が工程判断されると、モニタセル1bやその検出回路からなる検出系に異常が生じているものとして、異常に基因した検出誤差の大きいモニタセル1bの実検出値に代えて前記基準範囲内の所定の基準値を出力する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のガス濃度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスセンサは種々の分野で用いられており、例えば、内燃機関の排気管に設けられて、内燃機関本体から排出される排気ガス中の酸素等のガス濃度を検出して、その検出信号を機関本体各部の制御に供するようになっている。
【0003】
内燃機関用のガスセンサは、今日、ジルコニア等の酸素イオン導電性の固体電解質材を用いたものが一般的である。例えば、被測定ガスが存在するガスセンサ外部とガスセンサ内部とで酸素が行き来可能にチャンバーを形成し、固体電解質材に1対の電極を形成したセルによりチャンバー内の酸素を汲み出す構造のものがある。このものでは、電極間に、電極と接続された信号線を介して電圧を印加して固体電解質材の内部にキャリアとしての酸素イオンを移動させることで、酸素を汲み出すようになっている。そして、電極間にチャンバー内の酸素濃度に応じた限界電流を流し、この電流を検出することで酸素濃度が知られるようにしている。このような構成のセルを複数設けて、NOx やCOを検出可能としたものもある。このような装置では、2つのセルを設けて、チャンバ内に臨む電極のうち、一方のセルのものをNOx やCOに対して活性とするとともに、他方のセルのものを不活性として、前記限界電流に、NOx やCOの濃度に応じて電極表面で消費または生成される酸素の量に応じた差が生じるようになっている。NOx 等の検出しようとする成分ガスに感応しない前記他方のセル(モニタセル)を設けることで、成分ガスに感応する前記一方のセル(センサセル)の検出信号に含まれるチャンバ内の残留酸素に影響を排除して、成分ガスの検出精度を向上させている。
【0004】
かかる酸素以外のガスの情報が利用される例としては、例えば、検出されたNOx の濃度に基づくEGRの制御等がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−202285号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、モニタセルやその検出回路に異常があれば、両セルの出力差分から得られるNOx 濃度の検出値も異常値となり、適正に前記EGR等の制御を行い得ない。セルの出力から異常の有無は判断できるから、修理等が必要なことは知られるが、修理がなされるまでの間に、高精度な制御とはいえないまでも、エミッション、燃費、ドライバビリティなどの点である程度許容されるレベルを確保するのが望ましい。
【0007】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、モニタセルの出力が異常値をとったときにも、内燃機関の制御においてある程度許容されるレベルを確保することのできる内燃機関のガス濃度検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、排気ガス中の酸素および所定の成分ガスに感応して、排気ガス中の酸素および所定成分ガスの濃度に応じた検出信号を出力するセンサセルと、前記排気ガス中の酸素に感応しかつ所定成分ガスには不感で、前記排気ガス中の酸素の濃度に応じた検出信号を出力するモニタセルとを備えたガスセンサを有し、前記排気ガス中の前記所定成分ガスの濃度を検出する内燃機関のガス濃度検出装置において
前記モニタセルの正常な検出値がとる範囲として内燃機関の運転状態に基づいて推定された検出値の範囲を基準の範囲とし、前記モニタセルの実検出値が前記基準範囲外にあるか否かを判定する検出値範囲判定手段と、
前記検出値範囲判定手段で肯定判断されると、前記モニタセルの実検出値に代えて所定の基準値を出力する基準値出力手段とを具備せしめる。
【0009】
排気ガス中の酸素の濃度は、吸気量や燃料噴射等の運転状態に応じたものとなるため、運転状態に基づいてある程度知られる。したがって、運転状態に基づいて酸素濃度がとる範囲を推定することができる。かかる範囲を外れた値を実検出値がとった場合には、モニタセルや検出回路に異常が生じている確率蓋然性が高いといえる。この場合には、前記基準範囲に入る基準値の方が実際の酸素濃度をより正確に表しているといえるので、前記基準値に基づいて内燃機関の制御を行うことで、エミッション、燃費、ドライバビリティなどの点である程度許容し得るレベルを確保することができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1の発明の構成において、前記モニタセルの正常な検出値がとる代表値を内燃機関の運転状態に基づいて推定し、推定された代表値を前記基準値とする基準値演算手段を具備せしめる。
【0011】
前記基準値を内燃機関の運転状態に応じて設定することで、基準値をさらに適正化することができる。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項1の発明の構成において、内燃機関の運転状態が予め設定した状態のときの前記モニタセルの実検出値と前記基準値との偏差を減じるように前記基準値を再設定する基準値再設定手段を具備せしめる。
【0013】
アイドリング状態等の、モニタセルの検出値が安定する定常状態を予め設定した状態として、内燃機関の運転状態が予め設定した状態のときに基準値を再設定することで、ガスセンサの経時変化や個体差を吸収し、前記基準値をさらに適正化することができる。
【0014】
請求項4記載の発明のように、前記モニタセルが、前記センサセルと前記所定成分ガスに対する感応性のみ相違する同構造のセルであり、前記所定成分ガス濃度を、前記センサセルの検出値と前記モニタセルの検出値との差分に基づいて求める構成の装置に、前記各請求項の発明を適用した場合には、モニタセルの検出値に異常が発生したときに、実検出値に代わる基準値と前記センサセルの検出値との差分により、前記所定成分ガス濃度が求められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態になるガス濃度検出装置を付設したエンジンを示す。本エンジンEは例えば自動車に搭載される。図例のものは、過給式の4気筒ディーゼルエンジンであり、各気筒に1対1に対応して設けられたインジェクタ42に高圧燃料を供給するコモンレール41、排気マニホールド51と吸気マニホールド31とを連通するEGR通路61を備えている。エンジンEの各気筒から排出される排気ガスが流通する排気管52には、排気ガスを酸化する酸化触媒54とともに、その上流にNOx 吸蔵還元型触媒53が設けられている。排気管52の上流部に位置する排気マニホールド51には、NOx 吸蔵還元型触媒53に吸蔵されたNOx を還元せしめるためのHCを供給する排気燃料添加弁43が設けられており、燃料ポンプ44から圧送される燃料を排気マニホールド51内に噴射供給する。
【0016】
ガス濃度検出装置Sのガスセンサ1は、NOx 吸蔵還元型触媒53と酸化触媒54との間で排気管52に設けられ、車室側に設けられたガスセンサ1の制御回路21と配線用のケーブルにより接続される。制御回路21はガスセンサ1の駆動回路やマイクロコンピュータ等からなり、該マイクロコンピュータでは、ガスセンサ1からの後述するポンプセル電圧VP の調整制御や、ポンプセル電流IP 、モニタセル電流IM 、センサセル電流IS を示す信号の出力を行う。ECU22ではこれらの信号に基づいて排気ガス中の酸素濃度およびNOx 濃度(以下、適宜、ガス濃度という)を演算処理し、演算結果を、排気燃料添加弁43の制御やEGR量を調整するEGRバルブ62の制御等、種々の制御に供する。
【0017】
ガスセンサ1は図2、図3、図4に示すように、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質材である固体電解質層111,112、アルミナ等の絶縁材料からなる絶縁層113,114,115等が板厚方向に積層する積層構造を有し、面方向に細長の全体形状が与えられている。固体電解質層111,112で挟まれた絶縁層114は一部が板厚方向に打ち抜かれており、固体電解質層111,112の間に、絞り部103を介して互いに連通する2つのチャンバー101,102が形成される。チャンバー101,102はガスセンサ1の長手方向に配置され、ガスセンサ1の先端側の第1のチャンバー101よりもガスセンサ1の基端側の第2のチャンバー102は2倍程度幅広である。
【0018】
各固体電解質層111,112をそれぞれ挟んでチャンバー101,102と反対側には各固体電解質層111,112をダクト壁の一部とする大気ダクト104,105がそれぞれ形成されている。各大気ダクト104,105はガスセンサ1の基端で大気に開放している。第1の大気ダクト104は固体電解質層112を挟んで第1チャンバー104と対向する位置まで伸びており、第2のダクト105は固体電解質層111を挟んで第2チャンバー102と対向する位置まで伸びている。ガスセンサ1が内燃機関に適用される場合には、ガスセンサ1はこれを保持するホルダ部材等とともに排気管の管壁を貫通して設けられて、大気ダクト104,105は排気管52外部と連通し、基準酸素濃度の空間となる。
【0019】
第1のチャンバー101位置で、図2中、上側の固体電解質層111には、これを板厚方向に貫通するピンホール106が形成されており、ピンホール106を介して当該ガスセンサ1の周囲の排気ガスが第1チャンバー101内に導入される。ピンホール106の開口端は多孔質アルミナ等の多孔質拡散層116により覆われており、排気微粒子のチャンバー101内への侵入を防止している。
【0020】
第1チャンバー101位置で固体電解質層112の上下面には固体電解質層112を挟んで対向する1対の電極121,122が形成されており、固体電解質層112と電極121,122とでポンプセル1aが構成される。ポンプセル1aを構成する電極121,122のうち、チャンバー101に面した電極121はNOx の分解(還元)に不活性なAu−Pt等の貴金属により構成されている。以下、適宜、チャンバー101に面した電極121をチャンバー側ポンプ電極121といい、大気ダクト104に面した電極122を大気側ポンプ電極122という。
【0021】
第2チャンバー102位置で固体電解質層111の上下面には、大気ダクト105に面した電極125を共通として、固体電解質層112を挟んで対向する2組の1対の電極123,125、電極124,125が形成されている。固体電解質層111と電極123,125とでモニタセル1bが構成される。また、固体電解質層111と電極124,125とでセンサセル1cが構成される。チャンバー102に面した電極123,124のうち、モニタセル1bの電極123がNOx の分解(還元)に不活性なAu−Pt 等の貴金属により構成され、センサセル1cの電極124がNOx の分解(還元)に活性なPt 等の貴金属により構成される。以下、適宜、モニタセル1bのチャンバー102に面した電極123をチャンバー側モニタ電極123といい、センサセル1cのチャンバー102に面した電極124をチャンバー側センサ電極124という。また、モニタセル1bとセンサセル1cとに共通の大気ダクト105に面した電極125を大気側センサ/ポンプ電極125という。
【0022】
また、固体電解質層112とともに大気ダクト104のダクト壁をなす絶縁層115には、Pt等の線パターンが埋設されて、ガスセンサ1全体を加熱するヒータ13としてある。ヒータ13は通電によりジュール熱を発生する電気式のものである。
【0023】
ヒータ13は制御回路21からの給電で発熱し、制御回路21は、温度に依存する電極121,122間等のインピーダンスを演算して、該インピーダンスが、固体電解質層111,112の活性温度に対応する所定値になるように、ヒータ13への通電量を調整する。前記インピーダンスを求める手段は、例えばセル1a〜1cに印加電圧を所定量変化させてそのときの電流変化から求める手段が採用し得る。
【0024】
制御回路21はポンプセル1aに大気側ポンプ電極122側を正として電極121,122間に電圧を印加するようになっている(以下、適宜、電極121,122間に印加される電圧をポンプセル電圧VP という)。また、電極121,122間に流れる電流(以下、適宜、ポンプセル電流IP という)を検出するようになっている。ガスセンサ1の周囲を流れる排気ガスが多孔質拡散層116およびピンホール106を通って第1チャンバー101に導入されると、排気ガス中の酸素がチャンバ側ポンプ電極122で分解、イオン化して固体電解質層111を通り大気ダクト104へと排出される。このとき、第1チャンバー101内への酸素の流入はピンホール106の流通抵抗が支配的となっている。ポンプセル電圧VP を後述するように限界電流域に設定すれば、ポンプセル電流IP から排気ガス中の酸素濃度が知られる。チャンバ側ポンプ電極121がNOx の分解に不活性であるからNOx は第1チャンバー101内に残留する。
【0025】
印加電圧は、ポンプセル電流IP に基づいて制御される。図5はポンプセル1aの特性を示すもので、ポンプセル電流Ip がポンプセル電圧Vp に依存しない領域が限界電流域である。制御回路21は、常に限界電流域で作動し得るように、図中、一点鎖線で示すポンプセル電流Ip とポンプセル電圧Vp との関係を予めROMにマップとして記憶しておき、ポンプセル電圧Vp を設定する。
【0026】
排気ガスは第1チャンバー101から絞り部103を介して第2チャンバー102へと拡散するから、第2チャンバー102には酸素濃度が低下した被測定ガスである排気ガスが存在している。第2チャンバー102内に残留した酸素の濃度は、ガスセンサの周囲の排気ガス中の酸素濃度に依存する。そして、ガスセンサの周囲の排気ガス中の酸素濃度は、エンジンEの運転状態に依存する。したがって、第2チャンバー102内の酸素濃度はエンジンEの運転状態に依存する。
【0027】
また、制御回路21の駆動回路は、モニタセル1b、センサセル1cに対し、それぞれ大気側センサ/ポンプ電極125側を正として、電極123,125間および電極124,125間に電圧を印加する(以下、適宜、電極123,125間に印加される電圧をモニタセル電圧VM 、電極124,125間に印加される電圧をセンサセル電圧VS という)。また、電極123,125間に流れる電流(以下、モニタセル電流IM という)および電極124,125間に流れる電流(以下、センサセル電流IS という)を検出する。モニタセル電圧VM 、センサセル電圧VS の印加により、各セル1b,1cではチャンバー102内の余剰酸素が大気ダクト105へと排出される。モニタセル電圧VM 、センサセル電圧VS の電圧値を適当に選んでモニタセル1b、センサセル1cに、それぞれ限界電流を流す。ここで、第2チャンバー102に面した電極123,124のうち、チャンバ側センサ電極124のみがNOx の分解に対して活性であるから、センサセル電流IS の方がモニタセル電流IM よりも、チャンバ側センサ電極124においてNOx が分解することで生じる酸素イオンの分、電流値が多くなる。モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差に基づいて排気ガスのNOx 濃度が得られることになる。
【0028】
なお、ポンプセル電流IP 、モニタセル電流IM 、センサセル電流IS はいずれも、各セル1a〜1c用の電圧印加回路に、セル1a〜1cに直列に抵抗器を接続し、該抵抗器の電圧降下として読み得る。
【0029】
このように、基本的には、NOx 濃度は、モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差分で得られるが、モニタセル1bを含むモニタセル電流IM の検出回路に配線不良等の不具合が生じたときには、モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差分からは、実際のNOx 濃度から乖離した異常値しか現れない。次に、かかる不具合に対する本ガス濃度検出装置Sの特徴部分を以下に説明する。
【0030】
図6にECU22のマイクロコンピュータで実行されるIM異常判定ルーチンを示す。ステップS101では、エンジン回転数Ne 、噴射量Q、モニタセル電流IMrを読み込む。なお、モニタセル電流IMrは、前記マイクロコンピュータに読み込まれるモニタセル電流である。なお、モニタセル電流IM は、適宜ガス濃度の演算等において用いられる最終的な電流値をいうものとする。
【0031】
ステップS102では、読み込まれたエンジン回転数Ne 、噴射量Qに基づいてモニタセル電流IMrがとり得る範囲を、該範囲を規定する上限しきい値Aおよび下限しきい値Cを演算することで求める(以下、適宜、上限しきい値Aおよび下限しきい値Cで規定される範囲を範囲(C,A)という)。上限しきい値Aおよび下限しきい値Cの演算では、それぞれ、エンジン回転数Ne および噴射量Qに対して上限しきい値A、下限しきい値Cがそれぞれ対応する二次元マップにしたがって演算される。
【0032】
ステップS103は基準値演算手段としての処理で、当該エンジン回転数Ne 、噴射量Qにおけるモニタセル電流IMrの基準値Bを、エンジン回転数Ne および噴射量Qに対して基準値Bが対応する二次元マップにしたがって演算する。
【0033】
各マップは前記マイクロコンピュータのROMに格納される。また、基準値Bは、例えば、前記範囲(C,A)の中間としてよく(B=(A+C)/2)、この場合には、上限しきい値Aおよび下限しきい値Cからマップによらずに算出してもよい。
【0034】
前記のごとく第2チャンバー102内の酸素濃度はエンジンの運転状態に依存するから、第2チャンバー102内の酸素濃度に応じた値をとるモニタセル電流IM もエンジンの運転状態に依存する。したがって、ガス濃度検出装置が正常な状態で予め種々の運転状態の元で実験をし、モニタセル電流IM と、エンジン回転数Ne および噴射量Qとの対応関係のデータを取得し、取得データから前記マップを作成する。
【0035】
ステップS104は、検出値範囲判定手段としての処理で、モニタセル電流IMrを上限しきい値Aおよび下限しきい値Cと比較し、IMr≧AまたはIMr≦Cか否かを判定し、肯定判断されるとステップS105に進み、否定判断されるとステップS106に進み、本IM異常判定ルーチンを終了する。ステップS104が否定判断されたとき、すなわち、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれているときに実行されるステップS106では、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrの値とする。ステップS104が肯定判断されたとき、すなわち、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)から外れているときに実行されるステップS105は基準値出力手段としての処理であり、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrに代えて、基準値Bとする。
【0036】
読み込まれたモニタセル電流IMr若しくは基準値Bは、ECU22で実行される、NOx 濃度を演算する別のルーチンに出力され、センサセル電流IS との差分から、NOx 濃度が求められることになる。
【0037】
このように、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれている限り、モニタセル電流IMとして、通常のガス濃度検出装置と同様にモニタセル電流IMrの値が出力されるが、前記範囲(C,A)から外れると、モニタセル1bを含むモニタセル電流IM の検出系に異常が生じたものと判断して、エンジンEの運転状態から推定される基準値Bに代わることになる。これにより、異常発生時にも、ある程度実用的な精度で制御をなし得る。
【0038】
基準値Bはエンジン回転数Ne および噴射量Qに基づいて演算するようにしているが、排気ガス中の酸素濃度を規定するエンジンの運転状態のパラメータを含めて、さらに精密に基準値Bが得られるようにしてもよい。
【0039】
(第2実施形態)
図7、図8に本発明の第2実施形態になるエンジンのECUで実行される制御フローを示す。本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態のものと同じで、相違点はIM異常判定ルーチンでの処理内容である。第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0040】
ステップS201〜S203は第1実施形態のステップS101,S102,S104と同様の処理であり、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれておりステップS203が否定判断されると、ステップS205で、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrの値とする。
【0041】
モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)から外れておりステップS203が肯定判断されると、ステップS204で、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrに代えて、後述するIM 学習値(IMl)とする。ステップS204は基準値出力手段としての処理である。
【0042】
IM 学習値(IMl)は、第1実施形態の基準値Bと同様に、その時の運転状態におけるモニタセル電流の代表値であり、基準値再設定手段としての処理であるIM 学習値算出ルーチンにより求められる。これを図8により説明する。
【0043】
ステップS301では所定の状態であるアイドル状態か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS302で、モニタセル電流IMrおよびIM 学習値(IMl)を読み込む。IM 学習値(IMl)は、後述するステップS305により更新される値であるが、その初期値は、実験等により予めアイドル状態において標準となるガスセンサのモニタセル電流がとる標準値を求めておいたものである。
【0044】
ステップS303で、モニタセル電流IMrとIM学習値(IMl)との偏差ΔIM を式(1)により算出する。
ΔIM =IMr−IMl・・・(1)
【0045】
ステップS304では、偏差ΔIM の大きさ(|ΔIM |)が予め設定した所定の許容値δよりも小さいか否かを判定する。肯定判断されると、本フローを終了する。
【0046】
ステップS304が否定判断されると、ステップS305で、IM 学習値(IMl)を式(2)により算出し、更新する。式中、kはなまし係数(k>1)である。
IMl=IMl+ΔIM /k・・・(2)
【0047】
前記のごとく、IM 学習値(IMl)の初期値は予めモニタセル電流IM がとる標準値を実験等により求めておいたものであり、モニタセル電流IMrがこれから大きく外れることはない。しかしながら、ガスセンサの特性の個体差に基因して、偏差ΔIM が許容値δを外れる場合には、IM 学習値(IMl)が、偏差ΔIM が減じられる方向に再設定される。これにより、ガスセンサの個体差を吸収し、運転状態から推定されるモニタセル電流をさらに適正化することができる。また、経時変化に基因して偏差ΔIM が許容値δを外れる場合にも、IM 学習値(IMl)が、偏差ΔIM が減じられる方向に再設定され、ガスセンサの経時変化を吸収し、運転状態から推定されるモニタセル電流IM をさらに適正化することができる。これにより、第1実施形態のものよりもさらにNOx 濃度の検出精度が向上する。
【0048】
なお、IM 学習値(IMl)の算出において、なまし係数kを使っているので、IM 学習値(IMl)がハンチング等を生じることなくスムーズに収束する。図9はこの一例を示すもので、アイドリング状態におけるモニタセル電流IMrが、モニタセル検出系の経時変化により変化したときに、IM 学習値(IMl)が、モニタセル電流IMrの変化前から変化後にかけて収束していく様子を示している。ガスセンサの個体差に基因してIM 学習値(IMl)の前記初期値とモニタセル電流IMrとの間に差があるときも同様である。なお、なまし係数kの適正な値は予め実験等により求めるのがよい。また、モニタセル電流IMrとIM 学習値(IMl)との偏差ΔIM についての許容値δは、許容される誤差に応じて設定する。
【0049】
なお、本IM 学習値算出フローにおけるIM 学習値(IMl)は、アイドル状態のときのものであり、IM 異常判定フローのステップS203におけるIM 学習値(IMl)は、IM 学習値算出フローにおけるIM 学習値(IMl)を基準値として、ステップS201で読み込まれたエンジン回転数Ne 、噴射量Qに適合するように変換や補正をするのも勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態になるガス濃度検出装置を付設したエンジンの構成図である。
【図2】前記ガス濃度検出装置を構成するガスセンサの要部断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示すグラフである。
【図6】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態になるガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示す第1のフローチャートである。
【図8】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示す第2のフローチャートである。
【図9】前記ガス濃度検出装置の作動を示すグラフである。
【符号の説明】
E エンジン(内燃機関)
S ガス濃度検出装置
1 ガスセンサ
1a ポンプセル
1b モニタセル
1c センサセル
13 ヒータ
101,102 チャンバー
111,112 固体電解質層(固体電解質材)
121,122,123,124,125 電極
21 制御回路
22 ECU(検出値範囲判定手段、基準値出力手段、基準値演算手段、基準値再設定手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のガス濃度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスセンサは種々の分野で用いられており、例えば、内燃機関の排気管に設けられて、内燃機関本体から排出される排気ガス中の酸素等のガス濃度を検出して、その検出信号を機関本体各部の制御に供するようになっている。
【0003】
内燃機関用のガスセンサは、今日、ジルコニア等の酸素イオン導電性の固体電解質材を用いたものが一般的である。例えば、被測定ガスが存在するガスセンサ外部とガスセンサ内部とで酸素が行き来可能にチャンバーを形成し、固体電解質材に1対の電極を形成したセルによりチャンバー内の酸素を汲み出す構造のものがある。このものでは、電極間に、電極と接続された信号線を介して電圧を印加して固体電解質材の内部にキャリアとしての酸素イオンを移動させることで、酸素を汲み出すようになっている。そして、電極間にチャンバー内の酸素濃度に応じた限界電流を流し、この電流を検出することで酸素濃度が知られるようにしている。このような構成のセルを複数設けて、NOx やCOを検出可能としたものもある。このような装置では、2つのセルを設けて、チャンバ内に臨む電極のうち、一方のセルのものをNOx やCOに対して活性とするとともに、他方のセルのものを不活性として、前記限界電流に、NOx やCOの濃度に応じて電極表面で消費または生成される酸素の量に応じた差が生じるようになっている。NOx 等の検出しようとする成分ガスに感応しない前記他方のセル(モニタセル)を設けることで、成分ガスに感応する前記一方のセル(センサセル)の検出信号に含まれるチャンバ内の残留酸素に影響を排除して、成分ガスの検出精度を向上させている。
【0004】
かかる酸素以外のガスの情報が利用される例としては、例えば、検出されたNOx の濃度に基づくEGRの制御等がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−202285号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、モニタセルやその検出回路に異常があれば、両セルの出力差分から得られるNOx 濃度の検出値も異常値となり、適正に前記EGR等の制御を行い得ない。セルの出力から異常の有無は判断できるから、修理等が必要なことは知られるが、修理がなされるまでの間に、高精度な制御とはいえないまでも、エミッション、燃費、ドライバビリティなどの点である程度許容されるレベルを確保するのが望ましい。
【0007】
本発明は前記実情に鑑みなされたもので、モニタセルの出力が異常値をとったときにも、内燃機関の制御においてある程度許容されるレベルを確保することのできる内燃機関のガス濃度検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、排気ガス中の酸素および所定の成分ガスに感応して、排気ガス中の酸素および所定成分ガスの濃度に応じた検出信号を出力するセンサセルと、前記排気ガス中の酸素に感応しかつ所定成分ガスには不感で、前記排気ガス中の酸素の濃度に応じた検出信号を出力するモニタセルとを備えたガスセンサを有し、前記排気ガス中の前記所定成分ガスの濃度を検出する内燃機関のガス濃度検出装置において
前記モニタセルの正常な検出値がとる範囲として内燃機関の運転状態に基づいて推定された検出値の範囲を基準の範囲とし、前記モニタセルの実検出値が前記基準範囲外にあるか否かを判定する検出値範囲判定手段と、
前記検出値範囲判定手段で肯定判断されると、前記モニタセルの実検出値に代えて所定の基準値を出力する基準値出力手段とを具備せしめる。
【0009】
排気ガス中の酸素の濃度は、吸気量や燃料噴射等の運転状態に応じたものとなるため、運転状態に基づいてある程度知られる。したがって、運転状態に基づいて酸素濃度がとる範囲を推定することができる。かかる範囲を外れた値を実検出値がとった場合には、モニタセルや検出回路に異常が生じている確率蓋然性が高いといえる。この場合には、前記基準範囲に入る基準値の方が実際の酸素濃度をより正確に表しているといえるので、前記基準値に基づいて内燃機関の制御を行うことで、エミッション、燃費、ドライバビリティなどの点である程度許容し得るレベルを確保することができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1の発明の構成において、前記モニタセルの正常な検出値がとる代表値を内燃機関の運転状態に基づいて推定し、推定された代表値を前記基準値とする基準値演算手段を具備せしめる。
【0011】
前記基準値を内燃機関の運転状態に応じて設定することで、基準値をさらに適正化することができる。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項1の発明の構成において、内燃機関の運転状態が予め設定した状態のときの前記モニタセルの実検出値と前記基準値との偏差を減じるように前記基準値を再設定する基準値再設定手段を具備せしめる。
【0013】
アイドリング状態等の、モニタセルの検出値が安定する定常状態を予め設定した状態として、内燃機関の運転状態が予め設定した状態のときに基準値を再設定することで、ガスセンサの経時変化や個体差を吸収し、前記基準値をさらに適正化することができる。
【0014】
請求項4記載の発明のように、前記モニタセルが、前記センサセルと前記所定成分ガスに対する感応性のみ相違する同構造のセルであり、前記所定成分ガス濃度を、前記センサセルの検出値と前記モニタセルの検出値との差分に基づいて求める構成の装置に、前記各請求項の発明を適用した場合には、モニタセルの検出値に異常が発生したときに、実検出値に代わる基準値と前記センサセルの検出値との差分により、前記所定成分ガス濃度が求められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態になるガス濃度検出装置を付設したエンジンを示す。本エンジンEは例えば自動車に搭載される。図例のものは、過給式の4気筒ディーゼルエンジンであり、各気筒に1対1に対応して設けられたインジェクタ42に高圧燃料を供給するコモンレール41、排気マニホールド51と吸気マニホールド31とを連通するEGR通路61を備えている。エンジンEの各気筒から排出される排気ガスが流通する排気管52には、排気ガスを酸化する酸化触媒54とともに、その上流にNOx 吸蔵還元型触媒53が設けられている。排気管52の上流部に位置する排気マニホールド51には、NOx 吸蔵還元型触媒53に吸蔵されたNOx を還元せしめるためのHCを供給する排気燃料添加弁43が設けられており、燃料ポンプ44から圧送される燃料を排気マニホールド51内に噴射供給する。
【0016】
ガス濃度検出装置Sのガスセンサ1は、NOx 吸蔵還元型触媒53と酸化触媒54との間で排気管52に設けられ、車室側に設けられたガスセンサ1の制御回路21と配線用のケーブルにより接続される。制御回路21はガスセンサ1の駆動回路やマイクロコンピュータ等からなり、該マイクロコンピュータでは、ガスセンサ1からの後述するポンプセル電圧VP の調整制御や、ポンプセル電流IP 、モニタセル電流IM 、センサセル電流IS を示す信号の出力を行う。ECU22ではこれらの信号に基づいて排気ガス中の酸素濃度およびNOx 濃度(以下、適宜、ガス濃度という)を演算処理し、演算結果を、排気燃料添加弁43の制御やEGR量を調整するEGRバルブ62の制御等、種々の制御に供する。
【0017】
ガスセンサ1は図2、図3、図4に示すように、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質材である固体電解質層111,112、アルミナ等の絶縁材料からなる絶縁層113,114,115等が板厚方向に積層する積層構造を有し、面方向に細長の全体形状が与えられている。固体電解質層111,112で挟まれた絶縁層114は一部が板厚方向に打ち抜かれており、固体電解質層111,112の間に、絞り部103を介して互いに連通する2つのチャンバー101,102が形成される。チャンバー101,102はガスセンサ1の長手方向に配置され、ガスセンサ1の先端側の第1のチャンバー101よりもガスセンサ1の基端側の第2のチャンバー102は2倍程度幅広である。
【0018】
各固体電解質層111,112をそれぞれ挟んでチャンバー101,102と反対側には各固体電解質層111,112をダクト壁の一部とする大気ダクト104,105がそれぞれ形成されている。各大気ダクト104,105はガスセンサ1の基端で大気に開放している。第1の大気ダクト104は固体電解質層112を挟んで第1チャンバー104と対向する位置まで伸びており、第2のダクト105は固体電解質層111を挟んで第2チャンバー102と対向する位置まで伸びている。ガスセンサ1が内燃機関に適用される場合には、ガスセンサ1はこれを保持するホルダ部材等とともに排気管の管壁を貫通して設けられて、大気ダクト104,105は排気管52外部と連通し、基準酸素濃度の空間となる。
【0019】
第1のチャンバー101位置で、図2中、上側の固体電解質層111には、これを板厚方向に貫通するピンホール106が形成されており、ピンホール106を介して当該ガスセンサ1の周囲の排気ガスが第1チャンバー101内に導入される。ピンホール106の開口端は多孔質アルミナ等の多孔質拡散層116により覆われており、排気微粒子のチャンバー101内への侵入を防止している。
【0020】
第1チャンバー101位置で固体電解質層112の上下面には固体電解質層112を挟んで対向する1対の電極121,122が形成されており、固体電解質層112と電極121,122とでポンプセル1aが構成される。ポンプセル1aを構成する電極121,122のうち、チャンバー101に面した電極121はNOx の分解(還元)に不活性なAu−Pt等の貴金属により構成されている。以下、適宜、チャンバー101に面した電極121をチャンバー側ポンプ電極121といい、大気ダクト104に面した電極122を大気側ポンプ電極122という。
【0021】
第2チャンバー102位置で固体電解質層111の上下面には、大気ダクト105に面した電極125を共通として、固体電解質層112を挟んで対向する2組の1対の電極123,125、電極124,125が形成されている。固体電解質層111と電極123,125とでモニタセル1bが構成される。また、固体電解質層111と電極124,125とでセンサセル1cが構成される。チャンバー102に面した電極123,124のうち、モニタセル1bの電極123がNOx の分解(還元)に不活性なAu−Pt 等の貴金属により構成され、センサセル1cの電極124がNOx の分解(還元)に活性なPt 等の貴金属により構成される。以下、適宜、モニタセル1bのチャンバー102に面した電極123をチャンバー側モニタ電極123といい、センサセル1cのチャンバー102に面した電極124をチャンバー側センサ電極124という。また、モニタセル1bとセンサセル1cとに共通の大気ダクト105に面した電極125を大気側センサ/ポンプ電極125という。
【0022】
また、固体電解質層112とともに大気ダクト104のダクト壁をなす絶縁層115には、Pt等の線パターンが埋設されて、ガスセンサ1全体を加熱するヒータ13としてある。ヒータ13は通電によりジュール熱を発生する電気式のものである。
【0023】
ヒータ13は制御回路21からの給電で発熱し、制御回路21は、温度に依存する電極121,122間等のインピーダンスを演算して、該インピーダンスが、固体電解質層111,112の活性温度に対応する所定値になるように、ヒータ13への通電量を調整する。前記インピーダンスを求める手段は、例えばセル1a〜1cに印加電圧を所定量変化させてそのときの電流変化から求める手段が採用し得る。
【0024】
制御回路21はポンプセル1aに大気側ポンプ電極122側を正として電極121,122間に電圧を印加するようになっている(以下、適宜、電極121,122間に印加される電圧をポンプセル電圧VP という)。また、電極121,122間に流れる電流(以下、適宜、ポンプセル電流IP という)を検出するようになっている。ガスセンサ1の周囲を流れる排気ガスが多孔質拡散層116およびピンホール106を通って第1チャンバー101に導入されると、排気ガス中の酸素がチャンバ側ポンプ電極122で分解、イオン化して固体電解質層111を通り大気ダクト104へと排出される。このとき、第1チャンバー101内への酸素の流入はピンホール106の流通抵抗が支配的となっている。ポンプセル電圧VP を後述するように限界電流域に設定すれば、ポンプセル電流IP から排気ガス中の酸素濃度が知られる。チャンバ側ポンプ電極121がNOx の分解に不活性であるからNOx は第1チャンバー101内に残留する。
【0025】
印加電圧は、ポンプセル電流IP に基づいて制御される。図5はポンプセル1aの特性を示すもので、ポンプセル電流Ip がポンプセル電圧Vp に依存しない領域が限界電流域である。制御回路21は、常に限界電流域で作動し得るように、図中、一点鎖線で示すポンプセル電流Ip とポンプセル電圧Vp との関係を予めROMにマップとして記憶しておき、ポンプセル電圧Vp を設定する。
【0026】
排気ガスは第1チャンバー101から絞り部103を介して第2チャンバー102へと拡散するから、第2チャンバー102には酸素濃度が低下した被測定ガスである排気ガスが存在している。第2チャンバー102内に残留した酸素の濃度は、ガスセンサの周囲の排気ガス中の酸素濃度に依存する。そして、ガスセンサの周囲の排気ガス中の酸素濃度は、エンジンEの運転状態に依存する。したがって、第2チャンバー102内の酸素濃度はエンジンEの運転状態に依存する。
【0027】
また、制御回路21の駆動回路は、モニタセル1b、センサセル1cに対し、それぞれ大気側センサ/ポンプ電極125側を正として、電極123,125間および電極124,125間に電圧を印加する(以下、適宜、電極123,125間に印加される電圧をモニタセル電圧VM 、電極124,125間に印加される電圧をセンサセル電圧VS という)。また、電極123,125間に流れる電流(以下、モニタセル電流IM という)および電極124,125間に流れる電流(以下、センサセル電流IS という)を検出する。モニタセル電圧VM 、センサセル電圧VS の印加により、各セル1b,1cではチャンバー102内の余剰酸素が大気ダクト105へと排出される。モニタセル電圧VM 、センサセル電圧VS の電圧値を適当に選んでモニタセル1b、センサセル1cに、それぞれ限界電流を流す。ここで、第2チャンバー102に面した電極123,124のうち、チャンバ側センサ電極124のみがNOx の分解に対して活性であるから、センサセル電流IS の方がモニタセル電流IM よりも、チャンバ側センサ電極124においてNOx が分解することで生じる酸素イオンの分、電流値が多くなる。モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差に基づいて排気ガスのNOx 濃度が得られることになる。
【0028】
なお、ポンプセル電流IP 、モニタセル電流IM 、センサセル電流IS はいずれも、各セル1a〜1c用の電圧印加回路に、セル1a〜1cに直列に抵抗器を接続し、該抵抗器の電圧降下として読み得る。
【0029】
このように、基本的には、NOx 濃度は、モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差分で得られるが、モニタセル1bを含むモニタセル電流IM の検出回路に配線不良等の不具合が生じたときには、モニタセル電流IM とセンサセル電流IS との差分からは、実際のNOx 濃度から乖離した異常値しか現れない。次に、かかる不具合に対する本ガス濃度検出装置Sの特徴部分を以下に説明する。
【0030】
図6にECU22のマイクロコンピュータで実行されるIM異常判定ルーチンを示す。ステップS101では、エンジン回転数Ne 、噴射量Q、モニタセル電流IMrを読み込む。なお、モニタセル電流IMrは、前記マイクロコンピュータに読み込まれるモニタセル電流である。なお、モニタセル電流IM は、適宜ガス濃度の演算等において用いられる最終的な電流値をいうものとする。
【0031】
ステップS102では、読み込まれたエンジン回転数Ne 、噴射量Qに基づいてモニタセル電流IMrがとり得る範囲を、該範囲を規定する上限しきい値Aおよび下限しきい値Cを演算することで求める(以下、適宜、上限しきい値Aおよび下限しきい値Cで規定される範囲を範囲(C,A)という)。上限しきい値Aおよび下限しきい値Cの演算では、それぞれ、エンジン回転数Ne および噴射量Qに対して上限しきい値A、下限しきい値Cがそれぞれ対応する二次元マップにしたがって演算される。
【0032】
ステップS103は基準値演算手段としての処理で、当該エンジン回転数Ne 、噴射量Qにおけるモニタセル電流IMrの基準値Bを、エンジン回転数Ne および噴射量Qに対して基準値Bが対応する二次元マップにしたがって演算する。
【0033】
各マップは前記マイクロコンピュータのROMに格納される。また、基準値Bは、例えば、前記範囲(C,A)の中間としてよく(B=(A+C)/2)、この場合には、上限しきい値Aおよび下限しきい値Cからマップによらずに算出してもよい。
【0034】
前記のごとく第2チャンバー102内の酸素濃度はエンジンの運転状態に依存するから、第2チャンバー102内の酸素濃度に応じた値をとるモニタセル電流IM もエンジンの運転状態に依存する。したがって、ガス濃度検出装置が正常な状態で予め種々の運転状態の元で実験をし、モニタセル電流IM と、エンジン回転数Ne および噴射量Qとの対応関係のデータを取得し、取得データから前記マップを作成する。
【0035】
ステップS104は、検出値範囲判定手段としての処理で、モニタセル電流IMrを上限しきい値Aおよび下限しきい値Cと比較し、IMr≧AまたはIMr≦Cか否かを判定し、肯定判断されるとステップS105に進み、否定判断されるとステップS106に進み、本IM異常判定ルーチンを終了する。ステップS104が否定判断されたとき、すなわち、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれているときに実行されるステップS106では、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrの値とする。ステップS104が肯定判断されたとき、すなわち、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)から外れているときに実行されるステップS105は基準値出力手段としての処理であり、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrに代えて、基準値Bとする。
【0036】
読み込まれたモニタセル電流IMr若しくは基準値Bは、ECU22で実行される、NOx 濃度を演算する別のルーチンに出力され、センサセル電流IS との差分から、NOx 濃度が求められることになる。
【0037】
このように、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれている限り、モニタセル電流IMとして、通常のガス濃度検出装置と同様にモニタセル電流IMrの値が出力されるが、前記範囲(C,A)から外れると、モニタセル1bを含むモニタセル電流IM の検出系に異常が生じたものと判断して、エンジンEの運転状態から推定される基準値Bに代わることになる。これにより、異常発生時にも、ある程度実用的な精度で制御をなし得る。
【0038】
基準値Bはエンジン回転数Ne および噴射量Qに基づいて演算するようにしているが、排気ガス中の酸素濃度を規定するエンジンの運転状態のパラメータを含めて、さらに精密に基準値Bが得られるようにしてもよい。
【0039】
(第2実施形態)
図7、図8に本発明の第2実施形態になるエンジンのECUで実行される制御フローを示す。本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態のものと同じで、相違点はIM異常判定ルーチンでの処理内容である。第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0040】
ステップS201〜S203は第1実施形態のステップS101,S102,S104と同様の処理であり、モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)内に含まれておりステップS203が否定判断されると、ステップS205で、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrの値とする。
【0041】
モニタセル電流IMrが前記範囲(C,A)から外れておりステップS203が肯定判断されると、ステップS204で、モニタセル電流IM を、読み込まれたモニタセル電流IMrに代えて、後述するIM 学習値(IMl)とする。ステップS204は基準値出力手段としての処理である。
【0042】
IM 学習値(IMl)は、第1実施形態の基準値Bと同様に、その時の運転状態におけるモニタセル電流の代表値であり、基準値再設定手段としての処理であるIM 学習値算出ルーチンにより求められる。これを図8により説明する。
【0043】
ステップS301では所定の状態であるアイドル状態か否かを判定し、肯定判断されると、ステップS302で、モニタセル電流IMrおよびIM 学習値(IMl)を読み込む。IM 学習値(IMl)は、後述するステップS305により更新される値であるが、その初期値は、実験等により予めアイドル状態において標準となるガスセンサのモニタセル電流がとる標準値を求めておいたものである。
【0044】
ステップS303で、モニタセル電流IMrとIM学習値(IMl)との偏差ΔIM を式(1)により算出する。
ΔIM =IMr−IMl・・・(1)
【0045】
ステップS304では、偏差ΔIM の大きさ(|ΔIM |)が予め設定した所定の許容値δよりも小さいか否かを判定する。肯定判断されると、本フローを終了する。
【0046】
ステップS304が否定判断されると、ステップS305で、IM 学習値(IMl)を式(2)により算出し、更新する。式中、kはなまし係数(k>1)である。
IMl=IMl+ΔIM /k・・・(2)
【0047】
前記のごとく、IM 学習値(IMl)の初期値は予めモニタセル電流IM がとる標準値を実験等により求めておいたものであり、モニタセル電流IMrがこれから大きく外れることはない。しかしながら、ガスセンサの特性の個体差に基因して、偏差ΔIM が許容値δを外れる場合には、IM 学習値(IMl)が、偏差ΔIM が減じられる方向に再設定される。これにより、ガスセンサの個体差を吸収し、運転状態から推定されるモニタセル電流をさらに適正化することができる。また、経時変化に基因して偏差ΔIM が許容値δを外れる場合にも、IM 学習値(IMl)が、偏差ΔIM が減じられる方向に再設定され、ガスセンサの経時変化を吸収し、運転状態から推定されるモニタセル電流IM をさらに適正化することができる。これにより、第1実施形態のものよりもさらにNOx 濃度の検出精度が向上する。
【0048】
なお、IM 学習値(IMl)の算出において、なまし係数kを使っているので、IM 学習値(IMl)がハンチング等を生じることなくスムーズに収束する。図9はこの一例を示すもので、アイドリング状態におけるモニタセル電流IMrが、モニタセル検出系の経時変化により変化したときに、IM 学習値(IMl)が、モニタセル電流IMrの変化前から変化後にかけて収束していく様子を示している。ガスセンサの個体差に基因してIM 学習値(IMl)の前記初期値とモニタセル電流IMrとの間に差があるときも同様である。なお、なまし係数kの適正な値は予め実験等により求めるのがよい。また、モニタセル電流IMrとIM 学習値(IMl)との偏差ΔIM についての許容値δは、許容される誤差に応じて設定する。
【0049】
なお、本IM 学習値算出フローにおけるIM 学習値(IMl)は、アイドル状態のときのものであり、IM 異常判定フローのステップS203におけるIM 学習値(IMl)は、IM 学習値算出フローにおけるIM 学習値(IMl)を基準値として、ステップS201で読み込まれたエンジン回転数Ne 、噴射量Qに適合するように変換や補正をするのも勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態になるガス濃度検出装置を付設したエンジンの構成図である。
【図2】前記ガス濃度検出装置を構成するガスセンサの要部断面図である。
【図3】図2におけるIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示すグラフである。
【図6】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態になるガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示す第1のフローチャートである。
【図8】前記ガス濃度検出装置を構成するマイクロコンピュータで実行されるガス濃度検出の制御内容を示す第2のフローチャートである。
【図9】前記ガス濃度検出装置の作動を示すグラフである。
【符号の説明】
E エンジン(内燃機関)
S ガス濃度検出装置
1 ガスセンサ
1a ポンプセル
1b モニタセル
1c センサセル
13 ヒータ
101,102 チャンバー
111,112 固体電解質層(固体電解質材)
121,122,123,124,125 電極
21 制御回路
22 ECU(検出値範囲判定手段、基準値出力手段、基準値演算手段、基準値再設定手段)
Claims (4)
- 排気ガス中の酸素および所定の成分ガスに感応して、排気ガス中の酸素および所定成分ガスの濃度に応じた検出信号を出力するセンサセルと、前記排気ガス中の酸素に感応しかつ所定成分ガスには不感で、前記排気ガス中の酸素の濃度に応じた検出信号を出力するモニタセルとを備えたガスセンサを有し、前記排気ガス中の前記所定成分ガスの濃度を検出する内燃機関のガス濃度検出装置において
前記モニタセルの正常な検出値がとる範囲として内燃機関の運転状態に基づいて推定された検出値の範囲を基準の範囲とし、前記モニタセルの実検出値が前記基準範囲外にあるか否かを判定する検出値範囲判定手段と、
前記検出値範囲判定手段で肯定判断されると、前記モニタセルの実検出値に代えて所定の基準値を出力する基準値出力手段とを具備せしめたことを特徴とする内燃機関のガス濃度検出装置。 - 請求項1記載の内燃機関のガス濃度検出装置において、前記モニタセルの正常な検出値がとる代表値を内燃機関の運転状態に基づいて推定し、推定された代表値を前記基準値とする基準値演算手段を具備せしめた内燃機関のガス濃度検出装置。
- 請求項1記載の内燃機関のガス濃度検出装置において、内燃機関の運転状態が予め設定した状態のときの前記モニタセルの実検出値と前記基準値との偏差を減じるように前記基準値を再設定する基準値再設定手段を具備せしめた内燃機関のガス濃度検出装置。
- 請求項1ないし3いずれか記載の内燃機関のガス濃度検出装置において、前記モニタセルは、前記センサセルと前記所定成分ガスに対する感応性のみ相違する同構造のセルであり、
前記所定成分ガス濃度を、前記センサセルの検出値と前記モニタセルの検出値との差分に基づいて求める内燃機関のガス濃度検出装置。
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