JP2004250989A - 開口付構造体および蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】側溝用ブロック10の開口11の本体側支持部30の内側にブロック10の内部に向かって傾斜した斜面部32を設け、その斜面部32に接するように底面29に列状の突起22が形成された蓋20を提供する。蓋20の厚みを増加させずに、蓋の底側29で消音構造を実現できるので、突起22のサイズを実際に精度良く、また強固にコンクリートで成形できるサイズにすることが可能となり、また、消音にさらに適した形状にすることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、騒音やがたつきを防止する側溝用ブロックなどの開口付構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
側溝において、形状を工夫することにより騒音を防止する出願がある。特に、特開平11−343658号公報には、従来の側溝を製造する製造用型枠に若干の加工を施すだけで、側溝本体と側溝蓋のがたつきや側溝蓋の跳ね上げを防止することを目的とした技術が開示されている。
【0003】
特開平11−343658号公報には、少なくとも内側の型枠と外側の型枠とを有する製造用型枠を備え、断面U字状の内壁とこの内壁の上方に形成される蓋掛かり部とを有する側溝本体を製造する側溝の製造方法であって、上記内側の型枠に、上記側溝本体の蓋掛かり部の水平部を形成する水平型枠部と断面U字状の内壁を形成する内壁型枠部とを有し、これら水平型枠部と内壁型枠部との角隅部に断面ほぼ三角形状または一辺に曲線部が形成された補助部品を配して、コンクリートを打ち込むことにより、上記側溝本体に内壁側に傾斜する直線状の傾斜部または曲形する曲線部を形成することが開示されている。
【0004】
そして、蓋掛かり部に、側溝蓋の底面の左右側面側と対向する水平部と、この水平部と連続して内壁側に傾斜する直線状の傾斜部を形成し、側溝本体の直線状の傾斜部の傾斜角度と側溝蓋の底面の蓋側傾斜部の傾斜角度とが異なることから、側溝本体の直線状の傾斜部と蓋側傾斜部とが断面において点接触させることが記載されている。また、側溝本体の水平部と曲線部とが連結する連結角部が側溝蓋の底面の直線状の傾斜部に対して断面で点接触することから、側溝本体の蓋掛かり部と側溝蓋の底面とは側溝の長手方向において線接触するようになる。したがって、側溝本体と側溝蓋の間でガタツキを抑制できることが記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−343658号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−343658号公報に開示された技術では、傾斜角度の異なる側溝本体の直線状の傾斜部と蓋側傾斜部とが断面において点接触する。すなわち、溝本体の直線状の傾斜部の角、または蓋側傾斜部の角を、他方の直線状の傾斜に当てることにより点接触を実現する。また、側溝本体の水平部と曲線部とが連結する連結角部が側溝蓋の底面の直線状の傾斜部に当たることにより点接触を実現する。したがって、蓋または本体の直線状の傾斜部に、他方の角が当たるので点接触、すなわち、長手方向において線接触させることができると言える。このため、他方の角以外の部分が当たると点接触あるいは線接触が実現せず、がたつきが発生する要因となり、いったん、がたつきが発生すると、角欠けが発生する要因となるので、がたつきを抑えることができなくなる。したがって、側溝本体の蓋掛り部と、側溝蓋の底面の製造精度はきわめて高くなければならない。たとえば、本体の直線状の傾斜部の傾斜角度は約10度であり、蓋側傾斜部の傾斜角は11.2度にすることが記載されている。また、蓋側傾斜部の長さは20mm前後で、高さは数mm程度である。
【0007】
コンクリート製品において、このようなmm単位の構造や、微細な角度を精度良く製造することは可能であるとしても、型枠の管理や、製造工程の管理に手間がかかり、従来と同様のコストで市販することは難しい。さらに、精度良く製造できたとしても、搬入搬出の際、あるいは現場で取り扱う際に、微細な角欠けが発生すると点接触にならず、がたつきが発生する要因になる。したがって、特開平11−343658号公報に開示された技術は、理想的には蓋のがたつきを抑え、従来の側溝を製造する製造用型枠に若干の加工を施すだけで実現できるので経済的ではあるが、実際の製品として製造することは容易ではない。さらに、製造できたとしても現場で理想どおりの形状で適用することは難しく、所望の性能を安定して提供できる技術とは言えない。
【0008】
さらに、特開平11−343658号公報に開示された技術では、蓋側傾斜部の角を、他方の直線状の傾斜に当てることにより点接触を実現しようとしているが、既存の型枠に補助部材を取り付けて蓋側傾斜部を成形した場合、その角は補助部材を取り付けるために溶接された箇所になるか、あるいは溶接しなくても異なる部材同士が接するあるいは交わる箇所となるので形状は安定しない。溶接した箇所をサンダーなどで仕上げることも可能であるが、凹凸なく仕上げることは至難の業である。したがって、点接触を実現しようとする部分は凹凸、反りあるいはひずみが発生しやすい部分となり、がたつきを抑えることが難しい。
【0009】
そこで、本発明においては、実際に使用される環境あるいは条件で、蓋を安定して、がたつきや騒音を発生させずに設置することができる蓋と本体との構成を提供することを目的としている。本発明は、側溝に限定されるものではないが、騒音やがたつきの問題は、車両が通過するたびに騒音が発生する可能性がある側溝において顕著であり、本発明により、がたつきや騒音がなく、あるいは非常に小さく、蓋の跳ね上げを未然に防止することができる構成を開示することも目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
型枠による製造を容易にし、さらに、成形された形状の強度を確保するためには、がたつきを抑制するために成形される形状をmm単位ではなくcm単位あるいはそれに近いサイズにすることである。しかしながら、蓋側の傾斜部の高さを大きくすると、蓋の底は側溝本体の内部に大きく突き出ることになり、蓋は厚くなる。蓋の強度設計からは、側溝本体の蓋掛かり部に載る部分の蓋の厚みより、蓋の中央の部分を厚くする意味はほとんどない。したがって、傾斜部の高さを大きくすることは、蓋を重くするだけであり、製造コスト、運賃など様々な点で経済的な解ではない。さらに、蓋の底が側溝本体の内部に突き出ると、側溝の流路の有効断面が減り、設計上の側溝の流量が低下する。したがって、本来、呼称サイズが300の側溝で済むところが、呼称サイズが400の側溝を敷設する必要が生ずる可能性があり、この点でも経済的な解にならない。このため、がたつきを抑制するために成形する形状のサイズアップは容易なことではない。
【0011】
そこで、本発明においては、蓋の底面に列状の突起を設けることにより、この問題を解決する。すなわち、本発明においては、平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋と、その蓋が載る開口を備えたコンクリート製の本体とを有する開口付構造体であって、本体は、蓋の底側を支持するように開口の1組の縁に沿って形成された本体側支持部を有し、この本体側支持部は、外側の水平部と、内側で本体の内部に向かって直線的な、または湾曲した斜面部とを備えている開口付構造体を提供する。そして、その本体の開口に載せられる蓋としては、底側に、本体側支持部の水平部に面した水平な縁部と、この縁部から斜面部と接するように突き出た列状の突起と、これらの突起の間で縁部とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部とを有するコンクリート製の蓋を提供する。
【0012】
本発明の開口付構造体においても、本体側の蓋掛かり、すなわち、本体側支持部は、外側の水平部と、内側で本体の内部に向かって直線的な、または湾曲した斜面部とを設けている。したがって、従来の側溝用ブロックなどの本体の製造に使用していた従来の型枠の蓋掛かり部分に斜面部を形成する補助部材(目地材)を取り付けることにより本発明の開口付構造体の本体を製造することができ、従来の型枠の資産を有効活用できるので経済的である。蓋掛かり部分あるいは蓋受け部分に補助部材を取り付けたときに、開口を形成する内型枠と補助部材とが接する場合がある。このとき、補助部材が三角形であると、その先端と内型枠とが当たり傷つく可能性がある。したがって、補助部材は内型枠と当たる可能性がある開口の側、すなわち、本体側支持部の内側を形成する部分は斜面から水平に勾配変化していることが望ましい。これにより、本体側支持部には、斜面部の内側に勾配が水平方向に変化した第3の面が形成される。
【0013】
本発明の蓋においては、蓋の底側に、列状の突起を設けることにより、突起のサイズを大きくしても蓋の中央部の厚みを縁部とほぼ同じにでき、蓋が厚くなることによる上述した問題、すなわち、製造コストや運賃、さらには、側溝の流量の低下という問題をすべて解決できる。したがって、本体側支持部の斜面部と接する蓋側の形状をmm単位ではなく、cm単位あるいはcm単位に近いサイズにすることができ、コンクリート蓋を型枠により製造する際の製造公差の問題、また、がたつき防止のための形状の強度の問題を解決できる。このため、製造が容易で、さらに、運搬する際や現場で施工する際に形状が損傷することの少ない蓋を提供でき、その蓋を本体の開口に載せることにより、がたつきや騒音の発生を防止できる。したがって、本発明により、低コストで市販することができ、さらに、実際に現場で施工したときに、十分な消音やがたつき防止の効果を得ることができる開口付構造体およびそのための蓋を提供できる。
【0014】
さらに、この蓋は、縁部と中央部で蓋の強度を維持するために必要な厚みが確保されており、中央部の強度も、縁部の強度も必要かつ十分である。したがって、強度的には従来の一様な厚みの蓋と同等である。このため、万一、蓋が回転しても、縁部が本体側支持部の水平部に当たり、その状態で設計通りの荷重を支持することが可能である。したがって、本発明に係る蓋はがたつきおよび騒音を防止できると共に、安全性も高く、さらに不必要な厚みがないので様々な点で経済的である。
【0015】
蓋の底側に設けられる列状の突起のサイズはcm単位にすることが可能であるが、突起のサイズをあまりに大きくすると突起を追設することによる重量が増加し経済的でない。また、突起の強度や形状を考慮すると、本体の側壁に沿って切り立ったような形状は好ましくなく、断面が半円形や、台形などの対称的な形状が好ましい。したがって、突起の一部は本体内部に突き出た状態になりやすく、側溝の流路の有効断面に影響を与える可能性がある。このため、突起のサイズは、蓋の底側から約10〜30mmの範囲で突き出る程度に止めることが望ましい。
【0016】
さらに、突起のサイズを大きくできるということは本体の斜面部の角度を大きくできることを意味する。蓋の突起のサイズが小さいときに突起の強度を確保しようとすれば突起を構成する面の角度は小さくならざるを得ない。したがって、本体側の斜面部の角度を大きくすると、本体側支持部と蓋の縁との間に大きな隙間が開いてしまい、開口付構造体として、本体側支持部と蓋との接続部分の断面欠損が大きくなり強度的に不安定になる。一方、突起のサイズを大きくできれば、本体側の斜面部の角度を大きくしても隙間は小さくなり、断面欠損はほとんど発生しない。したがって、斜面部が下方に約30〜60度程度傾いている構造を採用できる。
【0017】
さらに、突起にすることにより本体の内側に突き出る断面積を低減できるので、突起自体は、その一部が本体の内部に張り出すようになっても、流路の有効断面に与える影響はほとんどない。その一方で、突起を蓋の縁から内側にシフトさせて配置できるので、蓋の縁に十分な面積に水平な部分を確保でき、過剰な荷重が加わったときに、その水平な部分が確実に本体側支持部の水平部に当たり蓋が確実に支持されるようにできる。したがって、より安全な蓋および開口付構造体を提供できる。
【0018】
斜面部が水平に近い場合、斜面部と蓋の底面とが点で接触し、その他の部分にある程度の隙間を持たせるためには、突起の角または斜面部が勾配変化した角が鋭くなくてはならない。さらに、接する角にほとんど上向きに荷重が作用するので、蓋および蓋にかかる輪荷重などを全て突起の角あるいは斜面部が勾配変化した角で集中して受けなければならない。コンクリートの圧縮強度は非常に高いといっても、そのような集中荷重に耐えることは不可能である。したがって、荷重が加わると、結局、突起の角や斜面部の勾配変化した角は欠けてしまい、面で接したり、突起と斜面部との接する位置が狂ってがたつきや騒音が発生することになる。
【0019】
一方、斜面部が大きく、30〜60程度、さらには、45度前後(40〜50度程度)に傾いていると、蓋に加わる荷重は、斜面部に沿った方向(すべりまたは摩擦方向)と、斜面部に垂直な方向の、突起に掛かる力とに分解され、突起に加わる力は小さくなる。したがって、突起に損傷は発生し難くなる。さらに、すべり方向の力は、斜面部に対して蓋側の突起が一様に接するまで押し込むあるいは回転させる力として作用する。このため、多少の製造誤差や、斜面部と突起との間にごみなどが入って部分的に蓋の突起が斜面部から浮いているような場合でも、その浮いた部分が動く場合は、最初の荷重によって動かない位置まで蓋が移動あるいは回転する。したがって、荷重を加えることにより自動的にがたつきが発生しない状態に蓋が落ち着き、騒音やがたつきを防止できる。
【0020】
斜面部の角度が大きすぎると、すべり力が大きくなるので、がたつきを防止するには都合が良いかもしれない。しかしながら、斜面部が水平方向に投影される長さが短くなるので、蓋側の突起と都合よく接する範囲が狭くなり、蓋を載せる位置の調整が難しくなる。したがって、斜面部の傾きは30〜60度程度、さらに好ましくは40〜50度程度(45度前後)にすることが望ましい。
【0021】
斜面部の傾斜を大きくすることにより、蓋の突起に加わる力を低減できるが、斜面部に角が当たる組み合わせは、やはり角に集中荷重がかかり、角欠けが発生しやすい。これに対し、曲率の差が大きな曲面同士や、曲面と平面とを当てて点接触にすることも可能であり、斜面部の角度を大きくできれば、面と面で点接触するような形状を採用できる。例えば、直線的な斜面部を備えた本体に対し、下方に凸となるように湾曲した突起を備えた蓋を組み合わせることができる。上方に凸となるように湾曲した斜面部を備えた本体に対し、下方に凸となるように湾曲した突起、または台形状に下方に突き出た突起を備えた蓋を組み合わせることができる。さらに、本体の斜面部が上方に凹となるように湾曲している場合は、蓋側に下方に凸となるように湾曲した曲率の異なる突起を設けることにより点(長手方向には線)で接触させることができる。
【0022】
このような面と面との組み合わせは、面に角を当てる場合と比較すると、接する部分の強度が高くなるので荷重による欠けが発生しにくく、実際に車両などの重量物が通過する条件でも騒音やがたつきが発生しない開口付構造体、例えば、側溝を提供できる。また、荷重によって突起が斜面部をすべって安定した位置に落ち着くような状況を考えたとき、角であると荷重が掛かった状態でずれると、ほとんどすぐに、角欠けが発生してしまう。これに対し、面同士の接触であると移動は比較的スムーズであり、欠けが発生することは少ない。さらに、面同士の接触は巨視的には点であるとしても、微視的には面同士の接触であり、荷重が加わり曲面が変形しながら接する場合、荷重によって接触面積が大きくなるので、集中荷重が分散され、緩和されるので、欠けることが少ないという効果もある。
【0023】
なんらかの条件で列状に突起が延びた方向の中央で本体の斜面部と蓋の突起が接し、両端が浮いてしまうと、がたつきが発生する。逆に、両端が接していれば、中央が浮いたとしてもがたつきは発生しない。型枠を用いて側溝用ブロックを成形する場合、型枠の変形や、脱型した後に保管している段階で、開口の縁が微小に延び、長手方向の中央が、長手方向の両端に対して突き出た(微小であるが)状態になりやすい。また、蓋の裏面に列状突起を成形する場合も、突起の先端が長手方向に微小に延びる変形は発生しやすく、長手方向の中央が両端に対して突き出る方向の変形が発生しやすい。したがって、突起は、列状に延びた蓋の両端の側が、中央付近より、下方および/または外側に向かって大きく突き出ている形状となるように成形することが望ましい。すなわち、突起は、列状に延びた蓋の両端の側に対して中央付近が凹むように弓形に反っていることが望ましい。両端と中央部分との差は数mm程度、例えば2〜3mm程度で十分である。また、この弓形の形状は、段階的あるいは断続的に突起の断面の大きさが変わってしまうと、その変わった部分が接点となり、がたつきの要因となる。したがって、連続的に断面サイズが変化することが望ましい。
【0024】
また、突起を、列状に延びた蓋の中央付近で分断しても良く、この場合は、蓋および本体側支持部の、突起が分断された位置に雨水を本体の内部に導く切欠きを設けることができる。本発明の開口付構造体においては、蓋に設けられた列状の突起と、本体側の斜面部とが密着するので、蓋と本体との隙間から排水されることは少ない。上記の構成により、列状に延びた突起に沿って、すなわち、道路の長手方向に沿って排水用の切り欠きを準備できるので、排水効率が良く、さらに、騒音やがたつきのない側溝を施工できる。
【0025】
さらに、本発明の開口付構造体では、蓋の底側に列状の突起を設けているので、蓋の厚みが中央で厚くなることはない。したがって、本体が、開口が形成された開渠部と、開口のない暗渠部とを有する側溝(自由勾配側溝またはM型あるいは門型側溝)の開口に蓋を載せたときに、蓋の底面が暗渠部の天壁あるいは上面よりも低くならず、蓋の底面が流路に飛び出さない。このため、ごみなどが蓋の底面に引っかかるのを未然に防止できる。暗渠部が、側壁と上壁との境界の内側に斜めに張り出した補強部(ハンチ)を備えている側溝用ブロックにおいては、暗渠部の補強部と、開渠部の開口に載せた蓋の突起の内側の部分が流路の長手方向に並ぶので、突起の実質的な飛び出しもなくなり、ごみや草などは、さらに掛かり難くなる。また、突起の一部が本体の内部に張り出している蓋であっても、本体の上部に内側に張り出した補強部が流れ方向に連続した状態になるので、ごみなどが引っかかることはない。逆に、突起の少なくとも一部を本体の内側に張り出すことにより、本体内部の流路においては、側壁と上壁との境界の補強部が上壁のない開口において蓋の突起の一部により連続した状態となり、流れ方向の段差がなくなるので、ごみが引っかかる問題を防止できる。
【0026】
また、突起の、列状に延びた蓋の両端がほぼ球形に面取りされていることが望ましい。突起の角欠けを防止でき、また、本体側支持部が突起の角と当たって損傷する可能性も排除できるからである。断面が湾曲した突起は、蓋の型枠の鉄板にエンドミルで溝を掘ることにより成形できる。したがって、型枠に形成された溝の端部においてエンドミルの歯を持ち上げることにより両端がほぼ球形に成形される溝を製造することができる。
【0027】
一方、突起が列状に延びた蓋の側面の傾斜が大きい場合は、突起の両端をほぼ球状あるいは球形に加工することにより、本体側支持部と突起の接点が蓋の内側に移動するため、タイヤなどの荷重物が蓋の両端のいずれかに載ると反対側が浮き易い状態になる。したがって、がたつきが発生する可能性があるので、そのような蓋は突起の両端は球状に加工しないことが望ましい。しかしながら、角欠けや本体支持部の損傷を未然に防止するためには、突起の列状に延びた蓋の両端を縮小することが望ましい。また、本発明の蓋の突起は、中央部に向って若干細くなるようにしているので、両端で荷重を支持するケースが多いが、突起の両端を縮小することにより両端に集中して荷重が加わっても、本体支持部との接触はスムーズになる。このため、突起および本体支持部に傷が付き難くなり、耐久性の高い蓋および開口付構造体を提供できる。両端を縮小した突起は、型枠に突起用の溝をエンドミルにより形成する際に、エンドミルの歯を持ち上げる程度を調整することにより縮小の程度を自由に調整でき、また、突起の両端の形状が階段状にならず、スムーズに連続して縮小させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明をさらに説明する。図1に本発明に係る開口付構造体として、側溝1の開渠部9の端を断面で示してある。図1は、開渠部9の開口11に蓋20を載せた様子を示している。また、図2に、側溝1の開口11から蓋20を外した様子を示してある。図3は、この側溝1の平面図であり、この図に示すように道路(車道)2と歩道3との間などに道路2に沿って施工され、道路2からの排水を内部の流路5に集めて所定の場所に回収するものである。
【0029】
図4は、この側溝1を構成する側溝用ブロック(本体)10の平面図である。この側溝用ブロック10は、自由勾配側溝あるいはM型側溝(門型側溝)などと称されるものであり、下側19がほぼ全体にわたり開いており、図1に一点鎖線で示すように、現場の基礎コンクリート6の上に設置した後に、インバートコンクリート7を打設して底面を形成する。これにより、側溝本体10の内部15が排水の流路5として利用できる状態となる。側溝本体10は工場においてプレハブされたコンクリート製のブロックであり、開口11が形成された開渠部9と、開口のない暗渠部8とを有し、暗渠部8においては、図2に示すように、側壁12aおよび12bと上壁13との境界の内側に斜めに張り出した補強部(ハンチあるいは張出し部)14を備えている。側溝本体10の長手方向Xの中央の開渠部9においては、長手方向Xに長い長方形の開口11が形成されており、この開口11に2枚の平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋20を載せて、開口11を塞ぐことができるようになっている。
【0030】
開口11には、蓋20の底側29を支持するように長手方向Xの縁11aに沿って1組の本体側支持部(蓋掛かり部)30が形成されている。この本体側支持部30は、外側の水平部31と、内側で本体10の内部15に向かって直線的に傾斜した斜面部32と、その内側で水平になった第3の面33とを備えている。また、蓋20は、底側29に、本体側支持部30の水平部31に面した水平な縁部21と、この縁部21から本体側支持部30の斜面部32と接するように突き出た列状の突起22と、これらの突起22の間で縁部21とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部23とを備えている。したがって、蓋20を開口11に設置すると、蓋20の裏面29の2列の突起22が、本体側支持部30の斜面部32に断面的にはほとんど点接触した状態で開口11が蓋20でカバーされる。このため、蓋20の上を車両が通過したり、その他の荷重が加わっても蓋20ががたつくことがなく、騒音は発生しない。
【0031】
このような側溝用ブロック10を製造することは比較的容易である。図5(a)に示すように、門型の自由勾配側溝用ブロック10は、ブロックの外形を規定する外型枠83と、内側を規定する内型枠82と、開口の形状を規定する底型枠81とを組み合わせて製造される。従来、開口には平面状の蓋掛り部が形成されているが、それを形成するように平面になった底型枠81の内側に、本体側支持部30を構成する斜面部32を形成するような片台形の補助型枠80を取り付けることにより成形できる。この補助型枠80は目地材といわれるもので良く、底型枠81の所定の場所に溶接などにより簡単に取り付けることができる。したがって、従来の側溝用ブロックを形成するための型枠を簡単に改造することにより本発明の側溝用ブロック10の型枠として使用することができる。
【0032】
例えば、図5(b)または図5(c)では、底型枠81の内側に取り付けられた目地材80の内側に、内型枠82の底面82a、すなわち、開口11の内側を形成するための部分が挿入されるようにしている。このようなアレンジを採用することにより、目地材80と内型枠82は相互に押さえ合うようになり、トロ漏れを防止できるという効果も得られる。
【0033】
図1に示した開口付構造体1を構成する自由勾配側溝10など、一部暗渠、一部開渠となる製品では、この目地材80を取り付けた底型枠81に内型枠82を上下に配置して、型枠の外し、組み立てが行われる。したがって、この目地材80の先端が鋭角になっていると、内型枠82を下げたときに、目地材80あるいは内型枠82が傷ついてしまう。したがって、この目地材80はエッジ(先端)の角度を緩やかにする必要がある。緩やかにするためには傾斜部80aを勾配変化させることが望ましい。したがって、目地材80は、本例のようにほぼ片台形とすることが好ましい。目地材80の傾斜80aを急な勾配から緩やかな勾配80b(水平を含む)に変化させておけば、自由勾配側溝を製造するために内型枠82を脱型、組み立てするとき、内型枠82を底型枠81から取りはずす型枠であっても目地材80の先端および内型枠82を傷めることがない。したがって、このような目地材80を用いて成形された側溝10の本体側支持部30は、目地材80の傾斜80aで形成される斜面32の内側に勾配が緩やかになった第3の面33が形成される。
【0034】
さらに、この目地材80の内側の面80cは上に向い外側に広がる方向に勾配を確保することが好ましい。側溝10は、これらの型枠81および82により逆さに成形されるので、側溝10から見ると、目地材80の内側の面80cは下に向い外側に広がる方向に勾配を確保することが望ましい。この目地材80の内側の面80cにより、内型枠82をおろすとき内型枠82をガイドできる。目地材80の内側に外側に拡大する勾配がないと、内型枠82を両サイドの目地材80の間に挿入することが難しい。目地材80は小さいので、目地材80の鋭角なエッジをなくし、なだらかにしたとしても、型枠を降ろすとき目地材80に衝突させると目地材80が変形してしまう可能性があるが、内側の面80cでガイドすることによりその恐れもなくなる。目地材80が変形すると、それにより成形される本体側支持部80の形状が設計から変わってしまうので、消音効果が無くなる。自由勾配側溝10では、内型枠82が下側に縮小しているものがある。このような内型枠により、内側の形状が下側に広がっている自由勾配側溝10が製造できる。この場合は、目地材80の内側の面80cの勾配を内型枠82の縮小した勾配にあわせれば良い。
【0035】
内型枠が縮小していない場合は、上述した形状の内型枠82を新たに製造するか、内型枠の下側を縮小するように改造することが望ましい。目地材80との干渉を避け、目地材80との間にコンクリートが入り込むことを防止するために有効である。そして、内側の面80cが外側に広がる勾配の目地材80を使用することにより、自由勾配側溝など、一部暗渠一部開渠となる側溝の内型枠と、目地材との衝突による変形を防ぐことができるので、目地材により本体側支持部を精度良く製造することができ、消音効果のある側溝を製造する型枠に改造できる。全く新規に製造する型枠にも上記の設計を採用することが望ましい。
【0036】
図6を参照して、側溝用ブロックに対して点(長手方向には線)で接触する部分を蓋の底に設ける方法のメリットを説明する。図6(a)は、従来の門型の側溝用ブロック90であり、開口の蓋掛かり91は平面になっている。したがって、蓋99の裏側98も平面であり、蓋99を蓋掛かり91に設置すると平面と平面が当たる構成になる。したがって、蓋掛かり91あるいは蓋の裏面98のいずれか一方に若干の歪みがあったり、蓋掛かり91と蓋の裏面98との間に砂やごみが入ったりすると、蓋99にかかる荷重の位置によって蓋99はがたつき、騒音を発生する。これに対し、蓋掛かり91と、蓋99とを断面方向には点、長手方向には線で接触するようにすると、蓋と本体90との間の本来の接触面積が小さくなるので、がたつきを防止でき、さらに、図6(b)に示すように、蓋99が回転あるいはスライドできるような形状であると、荷重が加わったときにがたつきなく本体90と接する安定した位置に蓋99が自動的に動くので、さらに確実にがたつきと騒音を防止できると考えられる。
【0037】
したがって、蓋掛かり91に斜面部を設けることは蓋のがたつきを抑制する上で、1つの重要なポイントである。その1つの方法は図6(b)の側溝用ブロック92に示すように、従来の平面の蓋掛かり91を斜面の蓋掛かり93にすることである。しかしながら、この形状は幾つかの問題がある。まず、蓋側の問題として、蓋99も、蓋掛かり93に合わせて斜面あるいは斜面に近い曲面の側面97を設ける必要があり、蓋掛かり93と接するポイントPは蓋99の厚みの中間になる。側面97を凸状の曲面にするか、図6(b)に示すように突起96を設けるかなどの選択が可能であるが、いずれの場合も、側面97で蓋99の荷重を受けることになる。したがって、蓋99の荷重を受ける位置における厚みが不足してしまい、所定の強度が得られない。すなわち、この蓋99においては、中央部の厚みが100mmであっても、蓋の厚みとして構造計算状100mmと計算することができなくなってしまう。また、蓋99に大きな荷重が加わり、蓋99が回転したときに、確実に蓋99の動きが止まる構造になっていない。したがって、蓋99が側溝用ブロック92の中に落ちてしまう可能性がありうる。
【0038】
次に、側溝用ブロック92の問題として、製造コストが高いことが挙げられる。図6(b)に示したような断面の側溝用ブロック92を製造するためには、図6(c)に示すように、従来の底型枠81を酸素切断するなどの方法により加工して、図6(d)に示すような斜め形状89にする必要がある。型枠は鉄板で製造されているので、このような加工は可能ではあるが、溶断すると型枠に歪みが発生し、切断面の精度も上がらない。したがって、従来の型枠を改造したとしても、コスト高になり、新しい型枠を製造するのとほぼ同じ程度の経済的な負担になる。
【0039】
これに対し、図1および図2に示した構成の側溝1では、蓋20の裏面29に側溝用ブロック10の本体側支持部30と当たる突起22を設けているので、蓋20の厚みが不足することはない。すなわち、突起22が蓋22の裏面29にあり、しかも、側溝用ブロック10と接触する部分が、蓋22の水平部21より下側に位置しているので、構造計算上、蓋の中央部23(水平部21においても同じであるが)の厚みを使用できる。
【0040】
また、平面的な縁部21が設けられているので、万一、蓋20が大きな角度で回転したとしても、縁部21が本体側支持部30の平面部31に当たり、蓋20を確実に保持できる。さらに、縁部21の厚みが中央部23の厚みと同等になっており、縁部21と中央部23で設計強度は変わらない。したがって、蓋20が回転して蓋の縁部21と本体側支持部の水平部31で蓋20に加わった荷重を支持する必要が生じた場合でも安全である。また、中央部23の厚みは縁部21の厚みと同じになっているので、設計強度以上の余分な厚みはなく、蓋20は全体に、余分なコンクリートの厚みはなく、軽量で、経済的である。
【0041】
さらに、図1および図2に示した側溝用ブロック10は、図5に基づき説明したように、側溝用ブロック10も従来の型枠に補助型枠80を取り付けるだけで、簡単に低コストで製造できる。したがって、図6に基づき説明したディメリットは全て解消されている。このため、蓋20のがたつきがなく、騒音の発生しない側溝1を低コストで提供できる。
【0042】
さらに、本例の蓋20では、列状の突起22により本体側支持部30に載るようになっているので、側溝用ブロック10の流量断面の欠損もないというメリットがある。すなわち、図6(b)のような構成で、従来の型枠81をカットしないで、型枠81に補助部材を追加することにより側溝用ブロックを製造しようとすると、蓋99と側溝用ブロック92が接触する部分は下がり、側溝用ブロック92の内部に入ってくる。したがって、蓋99は厚くなり、さらに、側溝用ブロック92の有効な断面は小さくなってしまう。例えば、図1に示した側溝1において、列状突起22の代わりに、底面29を全体的に下げると図7に示したようになる。このような形状の蓋95でも、がたつきおよび騒音は防止できる。しかしながら、蓋が厚くなると、コンクリートの材料費が増大する。また、運賃コストが上がる。そして、本体支持部30の水平面31よりも蓋95の底29が下がってしまうので側溝の流量断面が低下する。この問題は、図8に示したようなU字型側溝(U字溝)40においても同様である。
【0043】
道路工事において設計者は、その場所で予想される排水の流量を計算して、側溝用ブロックのサイズを決定する。側溝のサイズには、幅と深さがあり、その内径が呼称となっている。例えば、簡単な例として、図8に示したU字溝40の300×300と言えば、幅が300mmで、深さが300mmのU字側溝用ブロック41を用いた側溝を指す。400×500といえば、幅が400mmで、深さが500mmを指す。したがって、300×300のU字溝40の蓋として一点鎖線で示すような底面29が20mmの下方に張り出した蓋95を用いると、側溝40の有効断面は300×280mmとなってしまう。この20mmに差は微小な差ではなく、側溝の流量設計をする上において、予想流量が有効断面で処理できないと判断されれば、ワンサイズアップした側溝用ブロックを採用する必要がある。これにより、側溝用ブロックのコストがアップすることはもちろん、重量が増加するので運賃は増加し、掘削する量も増えるので現場の施工費用も増加する。
【0044】
この問題を避ける1つの解は、底面29の張り出しを小さくすることである。しかしながら、この方法も、上述したように幾つかの問題がある。まず、蓋および側溝用ブロックの蓋掛かり(蓋受け)部の構造がmm単位であり、mmあるいはそれ以下の精度が要求されることである。コンクリート製品であってもmm程度の精度を確保することは可能であるが、公差が小さくなればなるほど、型枠の管理、製造工程の管理、検査、歩留まりの低下など様々な点でコスト高になる。さらに、高精度で蓋を製造したとしても、運搬や、現場施工の段階で、mm単位の構造部分を欠けや損傷なく保存したり、施工することが可能であるか否かも問題である。
【0045】
これに対し、本例の蓋20においては、図1および図2、さらに図8に実線で示したように、底面29を下げるのではなく、列状の突起22を設けて、内側に凹んだ本体支持部30に載るようにしている。したがって、蓋20の中央部分23は、蓋の厚みは縁部21と変わらず、構成的に側溝の有効断面を減らすことはない。このため、突起22のサイズをコンクリート製品の製造、保管および施工に適したcm単位あるいはそれに近い値にすることができる。例えば、本例の蓋20においては、底面29から10mm程度下方に突き出た曲率半径が16mmの突起22を設けてある。そして、本体側支持部30においては、水平面31から15mm前後傾斜した斜面部32を設け、斜面部32に突起22が点(長手方向には線)で接するようにしている。
【0046】
裏面に列状の突起22を備えた蓋20はさらに多くのメリットがある。側溝本体10と、蓋20とを別々に運搬する場合、突起22により、蓋20の裏面29の側に手を入れたり、ジグ、たとえば、リフトのフォークを差し込める程度の空間が発生する。したがって、手を挟み込んだり、ジグの上で蓋が踊ったりすることなく、蓋20を安全に、そして確実に搬送できる。また、自由勾配側溝10の開口11に蓋20を搭載したまま運搬する場合、暗渠部8から開渠部9に向ってリフトのホークの先端を挿入しても、暗渠部8の上壁13から下に突き出ている部分がないので、蓋20の下側を破損してしまう恐れがない。したがって、いずれのケースでも、本例の蓋20を採用することにより、作業者の安全を確保でき、また、運搬作業の負担を軽減することができる。
【0047】
また、自由勾配側溝1に上壁13から下に底が張り出したような蓋を載せると、下に突き出した部分が流量断面を小さくするだけでなく、ごみをトラップしてしまい、さらに排水の障害になる。すなわち、自由勾配側溝など、一部暗渠、一部開渠の側溝では、大雨により満水に近くなると側溝に流れるごみが蓋の張り出し部に引っかかり、側溝の水があふれる恐れがある。これに対し、本例の蓋20であると、底面29の張り出しがなく、同一の側溝1において、暗渠部8の底面と、開渠部9の底面に段差がないので、ごみが引っかかる問題も発生しない。
【0048】
突起22は、蓋20の荷重に対する本体側支持部30からの反力に対向するために、突起22の内側は、傾斜して根元が厚くなるように設計することが望ましい。例えば、本例のように半円形の断面や、台形の断面の突起を採用することが望ましい。さらに、断面が円形の突起22の場合は、円の中心は蓋の水平面(底面)29よりも数mm上に位置するように設計することが好ましい。しかしながら、突起22の根元を太くすると、突起22の一部が側溝1の内部15に突き出た状態になる。したがって、突起22のサイズはcm程度とはいっても必要以上に大きくすることは好ましくなく、精度良く製造でき、強度も確保できる範囲で小さいことが望ましい。このため、突起22は底面29から約10〜30mm突き出る程度にすることが望ましい。
【0049】
さらに、この程度のサイズの突起22であれば、暗渠部8の断面のハンチ14、すなわち、側壁12aまたは12bと上壁13との境界の内側に斜めに張り出した補強部に近い形状になる。したがって、暗渠部8から開渠部9に流れる流路の断面をみた場合、ハンチ14と突起22とが流れ方向Xに連続した構成となり、突起22による断面欠損の問題も解決でき、突起22が流路に突き出てごみを引っ掛ける問題も解決できる。
【0050】
突起22を蓋20の縁の近傍に沿って配置することも可能である。縁21の近傍に沿って配置することにより、突起22が本体側支持部30の面積内に収まり、側溝1の内部15に全く、あるいはほとんど突き出ない設計にすることが可能である。この設計は、流量断面を確保するという点では優れている。しかしながら、上述したように、ハンチ14と重なるようなデザインであれば、突起22が側溝内部15に全く突き出ない設計は流量断面を確保するという点ではそれほど有効ではない。一方、突起22が本体の内側15に突き出ても、突起自体の断面は小さいので、流路の有効断面に与える影響はほとんどない。さらに、突起22を蓋20の縁から内側にシフトさせて配置することにより、蓋の縁に十分な面積に水平な部分21を確保でき、過剰な荷重が加わったときに、その水平な部分21が確実に本体側支持部30の水平部31に当たり蓋20が確実に支持されるようにできる。したがって、より安全な蓋および開口付構造体を提供できる。
【0051】
図9に本例の蓋20の外観を示してある。図9(a)は底面29を示し、図9(b)は長手方向の面(端面)25を示している。また、図9(c)は幅方向の面(側面)26を示してある。蓋20の底面29は、側溝1の長手方向Xに沿うように2列の突起22が形成されており、その外側は水平な縁部21となり、内側も縁部21と同じ蓋厚みの水平な中央部23となっている。列状に延びた突起22の中央22aで本体側支持部の斜面部32と蓋の突起22が接し、突起22の両端22bが浮いてしまうと、がたつきが発生する。逆に、両端22bが接していれば、中央が浮いたとしてもがたつきは発生しない。コンクリートも表面が膨張する方向の変形は発生しやすい。このため、型枠を用いて側溝用ブロック10を成形する場合、型枠の変形や、脱型した後に保管している状態などの様々な要因で、本体側支持部30の長手方向の中央が、長手方向の両端に対して微小ではあっても突き出た状態になりやすい。また、蓋20の列状突起22においても同様に長手方向の中央22aが両端22bに対して突き出る方向に変形が発生しやすい。したがって、突起22は、列状に延びた蓋の両端の側22bが、中央付近22aより、下方および/または外側に向かって大きく突き出ている形状にしている。
【0052】
本例においては、突起22の端部22bの突き出し量が11mm程度、中央部22aの突き出し量が9.5mm程度となるように設計されている。そして、断面の円形の中心位置は変わらないようになっているので、突起22の断面は、端22bの断面の方が、中央22aの断面より半径が大きく、下方のみならず横方向にも2mm弱程度であるが突き出ており、突起22は全体に中央22aが小さく、端部22bが大きくなるように弓形に反った形状に設計されている。したがって、蓋20および/または側溝用ブロック10の側で微小な変形が発生したとしても、突起22が中央部22aだけで本体側支持部30と当たることはなく、がたつきを確実に抑え、騒音の発生を防止できる。例示した寸法はいずれも例示に過ぎず、蓋および側溝用ブロックのサイズや材料などの要因により変わる可能性があるものである。
【0053】
図10から図12に、本体側支持部30の斜面部32の角度を変えた幾つかのケースを示してある。斜面部32の角度が小さいと、斜面部32の効果は水平面に近くなり、どこでも突起22を支持することができる。しかしながら、蓋20に荷重が加わってもがたつきのない状態に安定することはなく、斜面部32の製造精度と、突起22の製造精度だけでがたつきの有無が決まる状態になる。すなわち、斜面部32と突起22は点で接するかもしれないが、蓋22に働く荷重が動くと接する点が移動し、がたつきが発生しやすい。荷重による接点Pの移動を防止しようとすると、突起22を鋭角なものにして荷重が移動しても突起22の先端だけが斜面部32に接するような設計にせざるを得ないが、そのような形状の突起22は強度が低く、逆に、荷重により割れたり、欠けたりするので、がたつきの要因になる。斜面部32の角度が大きければ、蓋に荷重が加わったときに、斜面部32に沿って接点Pが移動し、がたつきの発生しない位置で落ち着き、その位置で蓋20は固定される。したがって、次に荷重が加わっても蓋20は動かず、がたつきは発生せず、さらに、騒音も発生しない。したがって、がたつきを防止するという点では斜面部32の角度は大きいことが望ましい。
【0054】
しかしながら、斜面部32の角度が大きくなると、水平面に投影される長さ(面積)は減るので突起20が動ける範囲は狭くなり、最適な条件で落ち着く可能性が減る。もっとも、水平面に投影される長さが一定になるように斜面部32を形成しても良いが、その場合であっても、突起22のサイズを大きくしないと、急な斜面部32の広範囲で接触できる蓋20は製造できない。したがって、上述したように、突起22が側溝1の内部15に突き出て有効断面を減らす要因になってしまう。
【0055】
図10に示した例は、斜面部32が水平面31に対して45度(π/4)だけ傾いた状態である。この斜面部32を採用した側溝1においては、本体10と蓋20との接点Pにかかる荷重Fの反力Fiが均等にスライド方向Fsと躯体方向Fbに分解される。したがって、荷重Fは、斜面部32と突起22の摩擦力と、躯体、すなわち突起22の強度によりほぼ均等に負担される。また、スライド方向Fsは、突起22を斜面部32に対してスライドさせ、斜面部32で突起22が安定して支持される状態になる接点Pに落ち着かせる。したがって、接触位置Pが動くことがなく、がたつきは発生しない。さらに、蓋20が回転したときに接点Pが移動できる範囲も、例えば4〜5mm程度は十分に確保でき、蓋20を自動的に安定したポジションに落ち着かせることができる。
【0056】
図11に示した例は、斜面部32が水平面31に対して30度傾いた状態である。この斜面部32を採用した側溝1においては、躯体方向Fbの力がスライド方向Fsの力(すべり力)より大きくなる。したがって、突起22の強度で支持する負荷が増大し、突起22の断面強度を十分に確保しないと破壊の危険がある。また、スライド方向Fsの力が小さいので、図10に示したケースと比較すると、斜面部32に対して突起22は移動しにくくなり、図11に示したケースよりも斜面部32が水平になると、荷重Fの位置によってがたつきが発生しやすい状態となる。一方、斜面部32の角度が小さいので、突起22が移動可能な範囲は広くなる。
【0057】
図12に示した例は、斜面部32が水平面31に対して60度傾いた状態である。この斜面部32を採用した側溝1においては、スライド方向Fsの力が躯体方向Fbの力より大きくなる。したがって、突起22の強度で支持する負荷は減り、突起22の構造的には楽な設計になる。また、スライド方向Fsの力が大きいので、図10に示したケースと比較すると、斜面部32に対して突起22はさらに移動しやすく、がたつきが発生しない接点Pが容易に得やすい状態になる。しかしながら、実際には、斜面部32の角度が大きいので、図12に示した角度以上になると、突起22が移動可能な範囲が狭くなりすぎて実際には安定した接点Pを得ることが難しくなる。さらに、斜面部32と水平部31との境界近傍で突起22と接するようになるので、本体側支持部30の強度が問題となりやすく、欠けや磨り減りにより、斜面部32の角度をこれ以上大きくすると逆にがたつきが発生しやすい状態になる。
【0058】
したがって、これらの図に示したように、突起22の強度や、がたつきの発生メカニズムを考えると、斜面部32の傾きは、30から60度程度の範囲内が好ましく、45度前後、すなわち、40から50度の範囲であることがさらに好ましい。
【0059】
このように、斜面部32の傾斜を大きくすることにより、突起22に加わる力を低減できるが、斜面部32に角が当たる組み合わせは、やはり角に集中荷重がかかり、角欠けが発生しやすい。これに対し、曲率の差が大きな曲面同士や、曲面と平面とを当てて点接触にすることも可能であり、斜面部32の角度を大きくできれば、斜面部32の角度の自由度が増し、また、突起22の形状の自由度がますので、面と面で点接触するような形状を採用できる。本例においては、直線的な斜面部32を備えた本体10に対し、下方に凸となるように湾曲した突起22を備えた蓋20を組み合わせて突起20と本体側支持部30とを点、長手方向には線で接触させている。この他に、図13(a)に示すように、上方に凸となるように湾曲した斜面部32に対し、下方に凸となるように湾曲した突起22を組みあせても点で接触させることができる。また、図13(b)に示すように、上方に凸となるように湾曲した斜面部32に対し、台形状に下方に突き出た突起22を組み合わせても点で接触させることができる。さらに、図13(c)に示すように、上方に凹となるように湾曲している斜面部32に対して、下方に凸となるように湾曲した曲率の異なる突起22を組み合わせても点(長手方向には線)で接触させることができる。
【0060】
このような面と面との組み合わせは、接する部分の強度が高くなるので荷重による欠けが発生しにくく、実際に車両などの重量物が通過する条件でも騒音やがたつきが発生しない側溝1を提供できる。面と面との接触になるので、蓋20に荷重が加わったときに、角欠けを発生させずに、斜面部32に対して突起22をスムーズに移動させることが可能であり、安定した接触位置Pで蓋20の突起22と本体10の斜面部32とを接触させることができる。
【0061】
図14に、本発明の蓋の異なる例を示してある。この蓋20aでは、底面29に設けられた列状の突起22が、そのほぼ中央で分断されている。さらに、突起22が分断された位置の縁部21には切欠き28が形成されている。この切欠き28は、手掛けとしても機能し、また、雨水などの取水口として機能する。図15に示すように、この蓋20aが取り付けられる開口11の本体側支持部30の側にも、突起22が分断された位置に雨水を本体の内部に導く切欠き38が形成されており、開口11に蓋20aを取り付けると、図16に示したように、道路2の排水をスムーズに本体10の内部15に導くことができる。
【0062】
突起22は、分断された中央の端部22cの断面が延設方向の端部22bの断面より小さくなっており、全体として、突起22は弓形に沿った形状となっている。さらに、中央の端部22cは円形に加工されており、端部22cの角が本体側支持部30に当たらないようになっている。また、端部22cの角欠けを防止するにも都合の良い形状である。突起22は全体として弓形に沿っていると共に、全体が滑らかに弓形に変形していることが望ましい。段階的あるいは断続的に突起22の長手方向の断面形状を変えて全体として弓形に成形することも可能であるが、そのような形状であると、段階的に断面形状を変えた境界部分が本体側支持部30の斜面部32に当たりやすくなり、長手方向Xの接点が不連続になりやすい。したがって、がたつきが発生しやすい。連続的に、断面形状を相似的に変形すれば、そのような現象を防止できる。
【0063】
図17に、本発明の蓋のさらに異なる例を示してある。図17(a)の蓋20bは、裏面29に2列の突起22が形成されており、その延設方向の端部22bが円形あるいは半球状に加工されている。したがって、突起22の端が欠けにくく、突起の形状としては安定している。本例の蓋20bは、図17(b)に示すように、蓋20bの端面25がほぼ垂直に近い。したがって、蓋20bの端面25の上方に荷重が加わった場合を考えたとき、突起22の端22bを円形あるいは球状にして突起22が実際に斜面部32と接する点Pを蓋20の中央の側に若干シフトさせたとしても荷重の移動によりがたつきが発生する可能性はない。すなわち、突起22の端部22bを丸くして突起22の有効長を多少減らしたとしてもがたつきには影響しない。これに対し、図9に示した蓋20のように端面25の傾きがある程度ある場合は、突起22の有効長を最大限に活かすことが望ましく、突起の端22bを端面25まで延ばしている。図17に示したような蓋20bは、蓋同士を隣接して配置して開口をカバーするU字型の側溝40に多く採用される。また、図9に示したような蓋20は、開口11の範囲が限定されている自由勾配側溝1に多く採用される。
【0064】
また、本例の蓋20bに設けられた突起22は、図18に拡大して示すように、底面29から2段に突き出ている。したがって、突起22の強度が向上していると共に、蓋20bに荷重が加わって回転したときに、下段の突起27が本体側支持部30の水平部31と斜面部32との境界34に点接触し、蓋20bの姿勢を固定できる。このため、荷重により蓋20bが回転したときに一方の本体側支持部30では突起22および27と2点で接し、他方の本体側支持部30では突起22と1点で接し、合計3点で接することにより安定する。
【0065】
突起の両端22bをほぼ球形に面取することにより、突起22の角欠けを防止でき、また、本体側支持部30に突起22の角が当たって損傷する可能性も排除できる。突起22が角欠けしたり、本体側支持部30が損傷することは、がたつきや騒音の発生の要因となる可能性があり、そのような事態はできる限り防止することが望ましい。このような突起22は、蓋の型枠の鉄板にエンドミルで溝を掘ることにより成形できる。そして、型枠に形成された溝の端部においてエンドミルの歯を持ち上げることにより両端がほぼ球形に成形される溝を製造することができる。
【0066】
図19に、本発明の蓋のさらに異なる例を示してある。本例の蓋20cは、突起22の延設方向の端部22bが球状ではなく、若干縮小する程度に加工されている。したがって、本体側支持部と接触する点Pが側面25の方向に移動するため側面25の傾斜が大きい場合でも図17に示した蓋20bと同様に前後のがたつきを未然に防止できる。
【0067】
図19に示した蓋20cのように、側面25の傾斜が大きい場合は、突起22の両端22bをほぼ球状あるいは球形に加工すると、本体側支持部30と突起22の接点が蓋20の内側(側溝の長手方向Xに対して)に移動する。このため、タイヤなどの荷重物が蓋の両端のいずれかに載ると反対側が浮き易い状態になる。したがって、がたつきが発生する可能性があるので、突起22の両端22bは球状に加工しないことが望ましい。しかしながら、角欠けや本体支持部の損傷を未然に防止するため、突起22の列状に延びた両端22bを縮小し、接点Pをできるだけ外側に配置しながら角欠けの発生し難い設計としている。特に、本発明の蓋の突起22は、中央部22aに向って若干細くなるようにしているので、両端22bで荷重を支持するケースが多い。突起の両端22bを縮小することにより両端に集中して荷重が加わった場合でも、本体支持部30との接触はスムーズになるので、突起22および本体支持部30に傷が付き難くなり、耐久性の高い蓋22および開口付構造体1を提供できる。両端22bを縮小した突起22は、型枠に突起用の溝をエンドミルにより形成する際に、エンドミルの歯を持ち上げる程度を調整することにより縮小の程度を自由に調整でき、また、突起の両端の形状が階段状にならず、スムーズに連続して縮小させることができる。
【0068】
なお、上記では、コンクリート製の側溝用ブロックを本体として、その本体の開口に蓋を設置する開口付構造体を例に本発明を説明しているが、側溝用ブロックに限らず、集水用の枡などの開口を備えた他のコンクリート製ブロックに対しても本発明を適用することが可能であり、消音タイプのブロックを提供することができる。また、側溝用ブロックとして上記では、自由勾配側溝とU字型側溝の例を示しているが、カルバートタイプの側溝であっても、開口を備えていれば本発明を適用できる。また、各側溝用ブロックの形状は、上記にて示したものに限定されないことはもちろんである。例えば、道路横断部においては、側壁の厚い形状の側溝用ブロックが使用される。また、施工現場の状況によっては、左右の張り出しのない断面の側溝用ブロックが適していることもあり、それら様々なタイプの側溝用ブロックと蓋との組み合わせに本発明を適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明においては、蓋と側溝本体とを点あるいは線で接することによりがたつきおよび騒音を防止する開口付構造体において、蓋の底面に列状の突起を設けることにより蓋の厚みを増加させずに、蓋の底側で消音構造を実現している。したがって、側溝の有効断面やその他の排水性能に影響を与えることなく、騒音やがたつきがほとんど発生しない側溝を施工することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した側溝用ブロックおよび蓋の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1の側溝用ブロックから蓋を外した状態を示す断面図である。
【図3】図1に示す側溝用ブロックを用いて側溝を施工した状態を示す平面図である。
【図4】図1に示す側溝用ブロックの平面図である。
【図5】図1に示す側溝用ブロックを製造する型枠の概要を示す図であり、(a)は型枠が組み合わされた状態を示し、(b)は本体側支持部(蓋掛り部)に補助型枠を取り付けた状態を示し、(c)は、異なる補助型枠を取り付けた状態を示す。
【図6】自由勾配側溝を消音化する検討段階を示す図であり、(a)は従来の自由勾配側溝の概要を示す断面図であり、(b)は消音化の検討段階の一例を示す断面図であり、(c)は従来の自由勾配側溝用の型枠を示す図であり、(d)は型枠を改造する案を示す図である。
【図7】図1に示す側溝用ブロックに、底面が張り出した蓋を設置した状態を示す図である。
【図8】U字型側溝に本発明の蓋と、底面が張り出した蓋とを装着した状態を示す図である。
【図9】本発明の蓋の一例を示す図であり、(a)は底面、(b)は端面、(c)は側面を示す図である。
【図10】斜面部の角度が45度のときの作用を説明する図であり、(a)は斜面部および突起の組み合わせを示し、(b)は作用する力を分解して示してある。
【図11】斜面部の角度が30度のときの作用を説明する図であり、(a)は斜面部および突起の組み合わせを示し、(b)は作用する力を分解して示してある。
【図12】斜面部の角度が60度のときの作用を説明する図であり、(a)は斜面部および突起の組み合わせを示し、(b)は作用する力を分解して示してある。
【図13】斜面部と突起の形状の組み合わせを示す図であり、(a)は上に凸に湾曲した斜面部と下に凸に湾曲した突起の組み合わせ、(b)は上に凸に湾曲した斜面部と台形状に突き出た突起との組み合わせ、(c)は上に凹に湾曲した斜面部と下に凸に湾曲した突起との組み合わせを示してある。
【図14】本発明を適用した異なる蓋の外形を示す図であり、(a)は底面、(b)は側面を示している。
【図15】図14に示した蓋が設置される側溝用ブロックの平面図である。
【図16】図15に示した側溝用ブロックに図14に示した蓋を組み合わせた状態を示す断面図である。
【図17】本発明を適用したさらに異なる蓋の外形を示す図であり、(a)は底面、(b)は側面を示している。
【図18】図17に示した突起を拡大して示す図である。
【図19】本発明を適用したさらに異なる蓋の外形を示す図であり、(a)は底面、(b)は側面を示している。
【符号の説明】
1、40 側溝
10、41 側溝用ブロック
11 開口
20、20a、20b 蓋
21 縁部、 22 突起、 23 中央部
30 本体側支持部
31 水平部、 32 斜面部
Claims (24)
- 平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋と、その蓋が載る開口を備えたコンクリート製の本体とを有する開口付構造体であって、
前記本体は、前記蓋の底側を支持するように前記開口の1組の縁に沿って形成された本体側支持部を有し、この本体側支持部は、外側の水平部と、内側で前記本体の内部に向かって傾斜した斜面部とを備えており、
前記蓋は、前記底側に、前記本体側支持部の水平部に面した水平な縁部と、この縁部から前記斜面部と接するように突き出た列状の突起と、これらの突起の間で前記縁部とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部とを備えている、開口付構造体。 - 請求項1において、前記突起は、10〜30mm程度突き出ている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記斜面部は下方に30〜60度程度傾いている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起の少なくとも1部は、前記本体の内部に張り出している、開口付構造体。
- 請求項1において、前記本体は直線的な前記斜面部を備えており、前記蓋は下方に凸となるように湾曲した前記突起を備えている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記本体は上方に凸となるように湾曲した前記斜面部を備えており、前記蓋は下方に凸となるように湾曲した前記突起、または台形状に下方に突き出た前記突起を備えている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記本体は上方に凹となるように湾曲した前記斜面部を備えており、前記蓋は下方に凸となるように湾曲した前記突起を備えている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記本体側支持部は、前記斜面部の内側に勾配が水平方向に変化した第3の面を備えている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端の側が、中央付近より、下方および/または外側に向かって大きく突き出ている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端の側に対して中央付近が凹むように弓形に反っている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の中央付近で分断されており、前記蓋および前記本体側支持部は、前記分断された位置に雨水を前記本体の内部に導く切欠きを備えている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端がほぼ球形に面取りされている、開口付構造体。
- 請求項1において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端が縮小している、開口付構造体。
- 請求項1ないし13のいずれかにおいて、前記本体は側溝用ブロックである、開口付構造体。
- 請求項1ないし13のいずれかにおいて、前記本体は、前記開口が形成された開渠部と、前記開口のない暗渠部とを有し、前記暗渠部は側壁と上壁との境界の内側に斜めに張り出した補強部を備えている側溝用ブロックである、開口付構造体。
- 本体の開口に載せられる平面形状がほぼ方形のコンクリート製の蓋であって、前記本体の開口は、その1組の縁に沿って、当該蓋の底側を支持するように本体側支持部が形成され、この本体側支持部は、外側の水平部と、内側で前記本体の内部に向かって直線的な、または湾曲した斜面部とを備えており、
当該蓋は、前記底側に、前記本体側支持部の水平部に面した水平な縁部と、
この縁部から前記斜面部と接するように突き出た列状の突起と、
これらの突起の間で前記縁部とほぼ同じ蓋厚を確保するほぼ水平な中央部とを有するコンクリート製の蓋。 - 請求項16において、前記突起は、10〜30mm程度突き出ているコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起の少なくとも1部は、前記本体の内部に張り出すコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、下方に凸となるように湾曲または台形状に突き出ているコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端の側が、中央付近より、下方および/または外側に向かって大きく突き出ているコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端の側に対して中央付近が凹むように弓形に反っているコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の中央付近で分断されており、前記分断された位置に雨水を前記本体の内部に導く切欠きを有するコンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端がほぼ球形に面取りされている、コンクリート製の蓋。
- 請求項16において、前記突起は、列状に延びた前記蓋の両端が縮小している、コンクリート製の蓋。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012108380A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 古河電気工業株式会社 | ピット蓋、ピット蓋の敷設構造、製造方法、敷設方法、および浮力の調整方法 |
-
2003
- 2003-02-20 JP JP2003042359A patent/JP2004250989A/ja active Pending
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WO2012108380A1 (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 古河電気工業株式会社 | ピット蓋、ピット蓋の敷設構造、製造方法、敷設方法、および浮力の調整方法 |
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