JP2004250955A - キャビネットにおける引戸の施解錠装置 - Google Patents

キャビネットにおける引戸の施解錠装置 Download PDF

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和明 金谷
Tsutomu Suzuki
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Abstract

【課題】引戸が完全に閉鎖した状態でないと電動アクチュエータが作動しないようにして、電動アクチュエータが作動したにもかかわらず施錠されたかどうかわからないような事態が起こることのないキャビネットにおける引戸の施解錠装置を提供すること。
【解決手段】前面開口部を複数の引戸のスライド操作により開閉可能なキャビネット本体両側の被係合部材64に、左右端引戸の係合部材62がそれぞれ係脱可能な引戸の施解錠装置であって、引戸の施解錠を行う電動アクチュエータと、左右の係合部材62がそれぞれ被係合部64に係合したことを検知する2つのリミットスイッチ70を備え、これら両リミットスイッチ70が係合状態を検知したときのみ電動アクチュエータが作動するように構成する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前面開口部を複数の引戸のスライド操作により開閉可能なキャビネットにおける電動アクチュエータを用いた引戸の施解錠装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
キャビネット等における引戸の施解錠装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。図9は前記文献に示された施解錠装置の要部斜視図であり、01,02は2枚の引戸であり、シリンダ錠03の一端には外部操作可能なようにキャビネットの上筺から僅かに突出したキー挿し込み部04が設けられ、他端には揺動板05の前方に立設した作動板06に形成した長孔Aに嵌合した偏心ピン07が設けられている。
【0003】
引戸が閉鎖状態にある場合、キーをキー挿し込み部04に挿入して例えば時計方向に回動させると、偏心ピン07は半回転して作動板06を上位置から下位置に駆動し、揺動板05は軸線A−Aを中心として揺動運動する。この時揺動板05の左右端に設けたロック片08,08は破線の如く揺動して、引戸の側端部の折り曲げられた係止部09,09に係合して引戸が施錠されることになる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−119248号公報(段落0008−0012,図2)
【0005】
しかし、上述の施解錠装置は引戸が閉鎖状態にある場合は引戸が確実に施錠されるが、引戸が完全に閉鎖していなければロック片08が引戸の係止部09に係合することができず、施錠機能を果たさないばかりでなく、鍵が掛けられていないにもかかわらずロック片08が施錠位置にあるので、引戸を作動した際にロック片と衝接して両者に損傷を与える恐れもあった。
【0006】
そこでこのような事態を避けるために、引戸の閉鎖状態を確認するようにすればよいが、特に、有線、無線を問わず引戸から離れた位置で施解錠の指令を与えることにより作動する電動アクチュエータを用いたキー操作の場合、操作部が引戸から離れていることが多いので、前面開口部の開閉状態を確かめることは面倒なことであり、しかもこのような状況を容易に確認する手段もなかった。
【0007】
このような事情に鑑み、本願出願人は、引戸が一部開放していてキャビネットの前面開口部が開状態にある場合には、検知スイッチで引戸が閉鎖されていないことを検知して電動アクチュエータの作動を無効にしてロック片に損傷を与える恐れのない引戸の施解錠装置を既に開発している(特願2002−269013号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した先願に係る発明の検知スイッチは、引戸が閉鎖位置に移動してきたときにスイッチが入るようになって、スイッチが入る引戸の閉鎖位置に許容度があるために、引戸が完全に閉鎖していなくてもスイッチが入る恐れがあり、スイッチの動作点が不安定なものであった。
【0009】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、引戸が完全に閉鎖した状態でないと電動アクチュエータが作動しないようにして、電動アクチュエータが作動したにもかかわらず施錠されたかどうかわからないような事態が起こることのないキャビネットにおける引戸の施解錠装置を提供することを目的にしている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のキャビネットにおける引戸の施解錠装置は、前面開口部を複数の引戸のスライド操作により開閉可能なキャビネット本体の両側に設けた被係合部に、左右端となる引戸の係合部がそれぞれ係脱可能なキャビネットにおける引戸の施解錠装置であって、前記施解錠装置は、引戸の施解錠を行う電動アクチュエータと、前記左右の引戸の係合部がそれぞれ被係合部に係合したことを検知する2つの検知スイッチを備え、これら両検知スイッチが係合状態を検知したときのみ前記電動アクチュエータが作動することを特徴としている。
この特徴によれば、両検知スイッチが係合状態を検知しない限り電動アクチュエータが作動しないので、引戸が開いた状態で施錠されることはない。
【0011】
上記キャビネットにおける引戸の施解錠装置において、前記2つの検知スイッチの少なくとの一方が係合状態を検知しない場合に電動アクチュエータの作動不能信号として取り出すことが好ましい。
このようにすると、電動アクチュエータの作動不能信号により、例えばランプを点滅させて施錠されていないことを操作者に知らせることができる。
【0012】
上記キャビネットにおける引戸の施解錠装置において、前記係合部と被係合部の係脱が係合爪と係合孔から成るラッチ機構で構成されていることが好ましい。
このようにすると、係合部と被係合部の係脱がラッチ機構であるから、引き戸が確実に閉鎖状態を保持した状態でスイッチが入るので、施解錠装置の信頼性の向上が図れる。
【0013】
上記キャビネットにおける引戸の施解錠装置において、前記電動アクチュエータはリモートコントローラで作動されることが好ましい。
このようにすると、キャビネットの前部開口部を遠隔位置から施解錠でき、便利である。
【0014】
上記キャビネットにおける引戸の施解錠装置において、前記電動アクチュエータは前記キャビネットの外部から手動キーにより機械的に施解錠操作されることが好ましい。
このようにすると、万一電動アクチュエータが駆動不能になっても、手動キーで施解錠操作ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1〜図8は本発明の一実施形態を示すもので、図1は本発明に係る引戸の施解錠装置を採用し複数のキャビネットを施解錠制御するシステム構成図、図2の(a)は電子錠のキー差込み部を示す正面図、(b)は電子錠の側面図、図3の(a)は電子錠の電動アクチュエータを示す一部を破断した平面図、(b)は電子錠の偏心ピンを示す背面図、図4はブラケットに取付けられた電子錠を偏心ピン側から視た斜視図、図5は電子錠と揺動板との関係を示す部分斜視図、図6の(a)は解錠スイッチの作動状態を示す部分断面図、(b)は施錠スイッチの作動状態を示す部分断面図、(c)は電動アクチュエータの取付部を示す部分断面図、図7は引戸の開閉時に係脱を行うラッチ機構であって、係合部材と被係合部材が係合する直前の状態を示す斜視図であり、図8は引戸が閉じた状態において、係合部材と被係合部材が係合したラッチ機構を示し、(a)は(b)のB−B断面図、(b)は図1のA部を示し、引戸の開閉操作部近傍に取付けられたラッチ機構を示す引戸の部分断面図である。
【0017】
図1において、符号1〜3は同一収納形態のキャビネットを示し、キャビネット1〜3は、引出し構造の下部キャビネット1a〜3aとその上部に載置された引戸構造の上部キャビネット1b〜3bとから構成されている。
【0018】
上記の各キャビネット1〜3には、本発明の施解錠装置がそれぞれ取付けられており、以下、キャビネット1に付き、その上部キャビネット1b前面開口部に使用されている、互いに連結された5枚の引戸D1,D2,D3,D1’及びD2’から成る引戸に本発明の施解錠装置を適用した例に付き説明する。
【0019】
図1〜図4に示されるように符号5は電子錠を示しており、この電子錠5は、マニュアル操作により施・解錠を行う既存のシリンダ錠8と、このシリンダ錠8の先端に連結され電気的な作動で施・解錠を行う電動アクチュエータ9とから成り、電動アクチュエータ9は、シリンダ錠8の先端より突設した連結軸14(図3参照)に止着された円筒ハウジング10と、この円筒ハウジング10内部に固定された減速モータ(例えば減速機付きモータ)12と、減速モータ12の出力軸に固定され円筒ハウジング10の他端側内部に挿嵌保持されて外側に向けて突設する偏心ピン16を備えた回動板15とから構成されている。
【0020】
詳しくは、図4に示すように、電子錠5は、円筒ハウジング10がブラケット20上面の一対の挟持板22a,22bに挟持さるような状態で収納されると共に、電子錠5と向き合うシリンダ錠8の後端面が垂直保持板20aに保持されている。
【0021】
偏心ピン16を備えた回動板15の前面には、その直径方向に突出する両端に係止爪25a,25bを備えた爪部材25が取付けられ、円筒ハウジング10先端の近傍側面には爪部材25に係止して回動板15の回動を一方向に規制する一方向回動規制部材26がブラケット20の上面に配設されている。
【0022】
この一方向回動規制部材26は、係止爪27aを円筒ハウジング10先端の爪部材25に向けて水平方向に突設した揺動体27を有し、この揺動体27は垂直支持板28後方の支持軸30に上方向にのみ回動可能(図4において時計回り)に枢支されている。
【0023】
従って、シリンダ錠8または電動アクチュエータ9の回動操作により、回動板15を図4に示す正面から視て反時計回り(矢印方向)に回動した場合は、係止爪27aを押し上げて自由に回動するが、時計回りに回動した場合には、係止爪25a,25bの何れかが係止爪27aに係止して停止することとなり、これらの停止位置を施錠位置および解錠位置としている。
【0024】
次に、本発明の施解錠装置に付き詳述する。
【0025】
先ず、本発明が適用される引戸構造の上部キャビネット1bは、図1に示すように前面開口部に5枚引戸が使用されており、電子錠5は、前面開口部を閉鎖した5枚引戸をマニュアルまたは電気的な操作で施・解錠出来るようになっている。
【0026】
上部キャビネット1bの天板40下面には図5及び図6(a)〜(c)に示すように、水平支持板34が略平行に取着されており、水平支持板34の左右に上方に向けて折曲形成された一対の係止板34aには、後述する揺動板35の後方端部が係止されている。
【0027】
更に詳しくは、揺動板35には、水平に折曲された水平面後端の左右に一対の係止スリット35aが水平に形成されており、揺動板35左右の前端には下方に向けて折曲したロック片35bが形成されている。
【0028】
そこで、揺動板35は、係止スリット35aを水平支持板34の係止板34aにそれぞれ挿通係止することで、これら係止スリット35aを支点として前端のロック片35bを上下に揺動可能に支持している。図6(c)に示すように、水平支持板34前方の切欠部には電子錠5が取付けられている。
【0029】
電子錠5は、そのシリンダ錠8のキー差込み部8aが前面開口部上方の前面板Fより前面に露呈した状態で保持されており、電子錠5近傍の前面板Fには施錠、解錠に応動して点灯、消灯または点滅する確認ランプ6(図1参照)が取付けられている。
【0030】
また、揺動板35には、図5に示すように電子錠5に対応する位置にL字形に折曲したブラケット36が取付けられており、ブラケット36の上向き片に形成された横長状の長孔38には電子錠5先端の偏心ピン16が挿通係止している。
【0031】
従って、図6(c)及び図5に示すように偏心ピン16が上端(解錠位置)に位置している場合には、ブラケット36の長孔38に係合している偏心ピン16によって揺動板35のロック片35bが上昇端部に位置することで、このロック片35bは、5枚引戸のうちの端部側引戸D1(またはD1’)の延設部材58先端の係合部56から離脱した状態が得られる。
【0032】
図5に示すように、電子錠5の電動アクチュエータの駆動により、偏心ピン16が回動して下端(施錠位置)位置にきたときは、揺動板35のロック片35bが下方に揺動して前面引戸D1の係合部56と係合し、ロック状態となって上記引戸の移動が拘束されるようになっている。
【0033】
次に、図6(a)に示すように、揺動板35の上動によりロック片35bが係合部56から離脱した揺動位置を電気的に確認するための解錠スイッチ44(例えばリミットスイッチ)がL形のブラケット45を介して取付けられている。そして、下向きにセットされた解錠スイッチ44のアクチュエータ44aが、揺動板35の上方に向く揺動でその上面に当接した時にスイッチが入るようになっている。
【0034】
また、図6(b)に示すように水平支持板34の下面には、揺動板35の下動によりロック片35bが係合部56に係合した位置を電気的に確認するための施錠スイッチ46(例えばリミットスイッチ)が、電子錠5の近傍にL形のブラケット48を介して取付けられており、この場合は、揺動板35に取付けられたブラケット50の下面に上向きにセットされた施錠スイッチ46のアクチュエータ46aが当接した際にスイッチが入るようになっている。
【0035】
一方、図1に示すように、上記のように構成された施解錠装置が取付けられたキャビネット1の天板上には、予め認証された操作者の所有するリモートコントローラRCから送信される施・解錠信号を受信する受信アンテナ60が設置されている。
【0036】
そして、上部キャビネット1b及び下部キャビネット1aの前面には、電子錠5並びに確認ランプ6が配設され、これら電子錠5並びに確認ランプ6は、それぞれ制御ユニット52aに接続されると共に受信アンテナ60はコントロールユニット54に接続されている。
【0037】
更に、他のキャビネット2,3の下部キャビネット2a,3a及び上部キャビネット2b,3bの電子錠5並びに確認ランプ6も同様に制御ユニット52b,52cに接続され、これら制御ユニット52b,52cは、キャビネット1の制御ユニット52aと共に直列にコントロールユニット54に接続されており、このコントロールユニット54は、受信した信号と予め登録されている識別コードとの比較を行うと共に、各種データの保存、指令信号を発信するためにパーソナルコンピュータ55に接続されている。
【0038】
次に、本発明の施解錠装置の一部を構成するラッチ機構に付き図7及び図8の(a)、(b)を参照して詳述する。
【0039】
各上部キャビネット1b〜3bの前面開口部に設けられた5枚の連動する引戸D1、D2,D3,D1’及びD2’は、これらが閉じた状態で左右端部の両端引戸D1,D1’が上部キャビネット1b〜3bの前面開口部の両内側面Sに当接するように構成されている。
【0040】
尚、左右対称の両端引戸D1,D1’と、これらに対向する上部キャビネット1b〜3bの前面開口部の両内側面Sには、同一構造のラッチ機構が取付けられており、本実施形態では、一方の端部引戸D1’に取付けられたラッチ機構に付き説明する。
【0041】
一方の端部引戸D1’の当接側端部は、図7に示すようにその前面側に厚み方向外側が上下方向に突設した突設部66と、この突設部66の内側後方に形成された当接面となる段付き部68とから構成されている。
【0042】
ラッチ機構65は、樹脂材で一体的に成型された引戸D1’側の係合部材62と、この係合部材62と係脱するキャビネット本体側の被係合部材64とから構成されており、これら係合部材62と被係合部材64は、前面開口部が引戸によって確実に閉鎖された時に自動的にラッチ係合になり、このラッチ係合状態は、マニュアル操作によりラッチ係合が解除ができるようになっている。そして、このラッチ係合状態は後述する検知スイッチによって電気的に検出できるようになっている。
【0043】
詳しくは、図8の(a)、(b)に示すように、係合部材62は、突設部66内側後方の段付き部68の当接面側に取付けられていて、端部引戸D1’の前面下方に配置された開閉操作部Hの開閉操作と連動可能に構成されており、開閉操作部Hに、引戸の開閉方向に沿って進退可能に設けられた操作レバー67との係合により連動可能に構成されている。
【0044】
この操作レバー67は、その一端側が端部引戸D1’の当接側に形成された突設部66の内部空間に臨んでおり、他端側にL字形に折曲形成された操作部H1が開閉操作部H内に近接するように露呈し、突設部66内部に臨む一端側端部には内側に向く係合部H2が突設している。
【0045】
そして、係合部材62は、図7に示すように、段付き部68に取付けるための取付部72a,72bを両端に形成した矩形状の基板72と、基板72中央の片側に形成された角形切欠き部74を跨いで基板72裏面に突設した一対の軸受け部75a,75bに回動可能に軸支された断面L字形の係合操作部材76とから構成されている。
【0046】
更に詳しくは、係合操作部材76は、上記軸受け部75a,75bに両端が支持された回動軸78と、この回動軸78中央の側面から突設し中央に係合穴Mが貫通形成された板状の係合片76bと、この係合片76bに直交して設けられ操作レバー67の係合部H2と突設部66内部で係合する作動片76aとで構成され、この作動片76bを突出した状態で保持するように付勢保持すべくコイルバネ80(図8,b参照)が回動軸78の一端に取付けられている。
【0047】
また、被係合部材64は、上部キャビネット本体1b〜3bの側板凹部内に装着されており、開口側に傾斜部を有する三角状の係合爪となる係止突起82と、検知スイッチとなるリミットスイッチ70のアクチュエータ70aが臨むように形成された貫通角孔84とで構成されている。
【0048】
次に、上記のように構成されたラッチ機構65の作用に付き説明する。
【0049】
図5において、先ず電子錠5の施解錠を行うに際し、電動アクチュエータ9が起動されると、初期位置を基準として電動アクチュエータ9が電気的に作動して偏心ピン16の回動が行われる。
【0050】
例えば、電子錠5が解錠状態の時は、揺動板35は、図5及び図6の(c)に示すように、上昇端に位置している偏心ピン16に係止したブラケット36の横長状長孔38により、係止スリット35aを支点として上方に揺動し、前端のロック片35bが係合部56から上方に離脱した状態となっている。
【0051】
したがって、上部キャビネット1b〜3bの引戸D1及びD1’開閉操作部Hを内側に引くだけで、係合操作部76が回動し、係合部76の作動片76bに形成した係合孔Mが係合突起82から外れ、前面開口部を両内側面Sから離反させて開放状態にすることができる。
【0052】
次に、解錠状態にある電子錠5の施錠操作を行うに際し、マニュアル操作により左右の前面引戸D1,D1’を両内側面Sに当接することで、5枚引戸D1,D2,D3,D1’,D2’で前面開口部を閉鎖状態とする。
【0053】
この5枚引戸D1,D2,D3,D1’,D2’の閉鎖により、左右の前面引戸D1,D1’の当接面となる段付き部68が前面開口部の両内側面Sに当接すると、前面引戸D1,D1’の係合片76bがコイルバネ80の付勢力に抗して揺動することにより、その先端が係止突起82を乗り越えて係合片76bの係合穴Mに係合し、同時に係合片76bの背面がリミットスイッチ70のアクチュエータ70aを作動する。
【0054】
両リミットスイッチ70のON作動により、左右の前面引戸D1,D1’のラッチ係合状態が直ちに電気的に検知され、その検出信号(ラッチ係合信号)が制御ユニット52a,52b,52cを介してコントロールユニット54に取り込まれる。
【0055】
そこで、図1に示したように、認証された操作者の所有する特定のリモートコントローラRCを施錠操作することにより、施錠信号が受信アンテナ60に向けて送信され、受信された施錠信号は受信アンテナ60を介してコントロールユニット54に取り込まれ、これが認証された操作者の所有するリモートコントローラRCであると識別されると、前面引戸D1,D1’がラッチ係合状態となっている検出信号(ラッチ係合信号)とリモートコントローラRCの施錠信号との照合により、電動アクチュエータ9が起動して電子錠5が施錠し確認ランプ6が点灯する。
【0056】
ここで、左右の前面引戸D1,D1’の何れか、又は全部が確実に閉じられていない状態にある場合に、リモートコントローラRCから施錠信号が送信された際は、左右の前面引戸D1,D1’の両方のラッチ係合信号がコントロールユニット54に取り込まれないため、リモートコントローラRCからの施錠信号あっても電動アクチュエータ9が起動せず、確認ランプ6が点滅する。
【0057】
従って、上記のように構成された引戸の施解錠装置によれば、引戸D1,D2,D3,D1’及びD2’から成る引戸の施解錠を行う電動アクチュエータ9と、左右の係合部材62がそれぞれ被係合部材64に係合したことを検知する2つのリミットスイッチ70を備え、これら両リミットスイッチ70が係合状態を検知したときのみ電動アクチュエータ9が作動するように構成されているので、両リミットスイッチ70が係合状態を検知しない限り電動アクチュエータ9が作動せず、引戸D1,D2,D3,D1’及びD2’が開いた状態で施錠されることはない。
【0058】
また、2つのリミットスイッチ70の少なくとの一方が係合状態を検知しない場合には、電動アクチュエータ9が作動しない作動不能信号として取り出すようになっているので、この作動不能信号により、確認ランプ6を点滅させて施錠されていないことを操作者に知らせることもできる。
【0059】
更に、係合部62と被係合部64の係脱が係止突起82と貫通角孔84から成るラッチ機構65で構成されているので、引戸D1,D2,D3,D1’及びD2’が確実に閉鎖状態を保持したラッチ係合状態でリミットスイッチ70が入るので、施解錠装置の信頼性の向上を図ることができる。
【0060】
また、電動アクチュエータ9が、リモートコントローラRCからの信号で作動されるようになっているので、キャビネット1〜3前部開口部の引戸D1,D2,D3,D1’及びD2’を遠隔位置から施解錠でき、利便性が向上する。
【0061】
そして、電動アクチュエータ9は、キャビネット1〜3の外部から手動キーにより機械的に施解錠操作されるようになっているので、万一電動アクチュエータ9が駆動不能になっても、手動キーで施解錠操作ができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0063】
(a)請求項1項の発明によれば、両検知スイッチが係合状態を検知しない限り電動アクチュエータが作動しないので、引戸が開いた状態で施錠されることはない。
【0064】
(b)請求項2項の発明によれば、電動アクチュエータの作動不能信号により、例えばランプを点滅させて施錠されていないことを操作者に知らせることができる。
【0065】
(c)請求項3項の発明によれば、係合部と被係合部の係脱がラッチ機構であるから、引き戸が確実に閉鎖状態を保持した状態でスイッチが入るので、施解錠装置の信頼性の向上が図れる。
【0066】
(d)請求項4項の発明によれば、キャビネットの前部開口部を遠隔位置から施解錠でき、便利である。
【0067】
(e)請求項5項の発明によれば、万一電動アクチュエータが駆動不能になっても、手動キーで施解錠操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係り、引戸の施解錠装置を採用し複数のキャビネットを施解錠制御するシステム構成図である。
【図2】(a)は電子錠のキー差込み部を示す正面図、(b)は電子錠の側面図である。
【図3】(a)は電子錠の電動アクチュエータを示す一部を破断した平面図、(b)は電子錠の偏心ピンを示す背面図である。
【図4】ブラケットに取付けられた電子錠を偏心ピン側から視た斜視図である。
【図5】電子錠と揺動板との関係を示す部分斜視図である。
【図6】(a)は解錠スイッチの作動状態を示す部分断面図、(b)は施錠スイッチの作動状態を示す部分断面図、(c)は電動アクチュエータの取付部を示す部分断面図である。
【図7】引戸の開閉時に係脱を行うラッチ機構であって、係合部材と被係合部材が係合する直前の状態を示す斜視図である。
【図8】引戸が閉じた状態において、係合部材と被係合部材が係合したラッチ機構を示し、(a)は(b)のB−B断面図、(b)は図1のA部を示し、引戸の開閉操作部近傍に取付けられたラッチ機構を示す引戸の部分断面図である。
【図9】従来の施解錠装置の要部斜視図である。
【符号の説明】
1〜3 キャビネット本体
1a〜3a 下部キャビネット
1b〜3b 上部キャビネット
5 電子錠
6 確認ランプ
8 シリンダ錠
8a キー差込み部
9 電動アクチュエータ
10 円筒ハウジング
12 減速モータ
14 連結軸
15 回動板
16 偏心ピン
20 ブラケット
20a 垂直保持板
22a,22b 挟持板
25a,25b 係止爪
25 爪部材
26 一方向回動規制部材
27 揺動体
27a 係止爪
28 垂直支持板
30 支持軸
34 水平支持板
34a 係止板
35 揺動板
35a 係止スリット
35b ロック片
36 ブラケット
38 長孔
40 天板
44 解錠スイッチ
44a アクチュエータ
45 ブラケット
46 施錠スイッチ
48,50 ブラケット
52a〜52c 制御ユニット
54 コントロールユニット
55 パーソナルコンピュータ
56 係合部
58 延設部材
60 受信アンテナ
62 係合部材
64 被係合部材
65 ラッチ機構
66 突設部
67 操作レバー
68 段付き部
70 リミットスイッチ(検知スイッチ)
70a アクチュエータ
72 基板
72a,72b 取付部
74 角形切欠き部
75a,75b 軸受け部
76 係合操作部材
76a,76b 作動片
78 回動軸
80 コイルバネ
82 係止突起(係合爪)
84 貫通角孔
D1,D2,D3 引戸
D1’,D2’ 前面引戸
F 前面板
H 開閉操作部
H1 操作部
H2 係合部
M 係合穴
RC リモートコントローラ
S 前面開口部の内側面

Claims (5)

  1. 前面開口部を複数の引戸のスライド操作により開閉可能なキャビネット本体の両側に設けた被係合部に、左右端となる引戸の係合部がそれぞれ係脱可能なキャビネットにおける引戸の施解錠装置であって、前記施解錠装置は、引戸の施解錠を行う電動アクチュエータと、前記左右の引戸の係合部がそれぞれ被係合部に係合したことを検知する2つの検知スイッチを備え、これら両検知スイッチが係合状態を検知したときのみ前記電動アクチュエータが作動することを特徴とするキャビネットにおける引戸の施解錠装置。
  2. 前記2つの検知スイッチの少なくとの一方が係合状態を検知しない場合に電動アクチュエータの作動不能信号として取り出す請求項1に記載のキャビネットにおける引戸の施解錠装置。
  3. 前記係合部と被係合部の係脱が係合爪と係合孔から成るラッチ機構で構成されている請求項1または2に記載のキャビネットにおける引戸の施解錠装置。
  4. 前記電動アクチュエータはリモートコントローラで作動される請求項1ないし3の何れかに記載のキャビネットにおける引戸の施解錠装置。
  5. 前記電動アクチュエータは前記キャビネットの外部から手動キーにより機械的に施解錠操作される請求項1ないし4の何れかに記載のキャビネットにおける引戸の施解錠装置。
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