JP2004250507A - 水系一次防錆被覆組成物 - Google Patents

水系一次防錆被覆組成物 Download PDF

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弘行 天倉
Masashi Niwa
正志 丹羽
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Abstract

【課題】長期間にわたり高温多湿の環境下に耐え得る防錆被膜を形成可能であり、かつ該被膜の除去に有機溶剤やアルカリ洗浄が必要ではなく、該被膜を温水により剥離除去することが可能である水系一次防錆被覆組成物を提供すること。
【構成】けん化度が90.0〜99.9モル%であって、カルボン酸及びラクトン環を合わせて0.020〜2.0モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)、防錆剤(B)及び水系溶媒からなり、かつビニルアルコール系重合体(A)を0.5〜30重量%、防錆剤(B)を0.01〜50重量%及び水系溶媒を40〜99重量%の割合で含有する水系一次防錆被覆組成物である。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系一次防錆被覆組成物に関し、さらに詳しくは、本発明は、作業環境の汚染、火災の危険性、人体に対する安全衛生上の問題などがないうえ、高温、高湿環境下においても、優れた防錆性を発揮し得る被膜が得られ、かつ温水洗浄で該被膜を容易に除去することができ、しかも保存安定性に優れる水系一次防錆被覆組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属製品の輸送や保管の際の一次防錆には防錆油が多用されている。防錆油は一次防錆剤として安価であり、かつ優れた性能を有するが、防錆油の使用には臭気による作業環境の汚染、引火性や着火性による火災の危険性、有機溶剤が揮散することによる環境汚染、さらには作業者に与える健康上の問題など様々な問題点が挙げられる。またその除去時には有機溶剤やアルカリ洗浄剤が必要となり、副生する廃溶剤、廃油、スラッジなどにより作業環境が汚れるばかりでなく、その廃棄処理に膨大な手間と費用が必要となっており、取り扱いが不便である。
【0003】
これに対して、上記の問題を改善する目的で、最近ではアクリル樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂を基剤とした水系の一次防錆被覆組成物が見直され、使用量が増加してきている。しかしながら、これらの基剤はいったん被膜として固化すると水溶性がないか、若しくは低く、防錆油よりも除去しにくいという問題点がある。そのため、これらの一次防錆被覆組成物を使用しても、その被膜を除去する必要性がある場合には防錆油の場合と同じく有機溶剤を用いたり、アルカリ洗浄剤を用いて、被膜のけん化や剥離を行う必要があり、廃棄上の問題も抱えている。
【0004】
このような問題を解決するため、水若しくは温水による洗浄が可能で生分解性の良好な水溶性高分子物質を基剤に用いる方法が提案されている。例えば、特許文献1(特公昭52−50205号公報)には、カゼインなどの水溶性高分子物質に該高分子物質と相溶性を有する水分散性及び/又は水溶性のアルキド樹脂を配合した組成物が記載されている。しかしながら、このような樹脂組成物では、十分な防錆性が発現しないという問題があった。また、特許文献2(特公昭59−34745号公報)には、防錆性を有し、かつ水洗除去可能な被膜が形成できる金属用一次防錆被覆組成物として、水可溶性ポリビニルアルコールと酸素酸塩及び/又は金属酸化物からなる組成物が記載されているが、該組成物はある程度の防錆性は有するものの、高温多湿の条件下では防錆性が劣るという欠点があった。
【0005】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
【特許文献1】
特公昭52−50205号公報(特許第920450号)
【特許文献2】
特公昭59−34745号公報(特許第1257088号)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の防錆油の欠点となっている作業環境の汚染、火災の危険性、環境汚染、さらには作業者に与える健康上の問題などを解決し、高温かつ高湿度の環境下においても優れた防錆性を発揮する被膜が得られ、かつその被膜を除去する際には有機溶剤やアルカリ洗浄剤が必要ではなく、温水での洗浄除去が可能であるという一見相反する特性を有し、しかも保存安定性に優れる水系一次防錆被覆組成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のビニルアルコール系重合体と防錆剤と水系溶媒とを、それぞれ所定の割合で含む水系組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)けん化度が90.0〜99.9モル%であって、カルボン酸とラクトン環とを合計で0.020〜2.0モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)、防錆材(B)及び水系溶媒からなり、かつビニルアルコール系重合体(A)を0.5〜30重量%、防錆剤(B)を0.01〜50重量%及び水系溶媒を40〜99重量%の割合で含むことを特徴とする水系一次防錆被覆組成物、
(2)ビニルアルコール系重合体(A)が、炭素数4以下のα−オレフィン単位0.5〜15モル%を含有するビニルアルコール系重合体である上記(1)の水系一次防錆被覆組成物、及び
(3)防錆剤(B)が、少なくとも亜硝酸塩を一成分として含むものである上記(1)、(2)の水系一次防錆被覆組成物、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の水系一次防錆被覆組成物は、ビニルアルコール系重合体(以下、PVA系重合体と略記することがある。)(A)、防錆剤(B)及び水系溶媒とからなるものである。
前記PVA系重合体(A)においては、けん化度は90〜99.9モル%の範囲である。このけん化度が90モル%未満では当該水系組成物から形成される被膜の高温・多湿環境下での防錆性が不充分であり、一方99.9モル%を超えると当該水系組成物の保存安定性が悪くなる上、該水系組成物から形成される被膜の水に対する溶解性が低下し、該被膜の水による除去が困難となる。当該水系組成物の保存安定性及び被膜の水に対する溶解性のバランスなどの面から、このけん化度は、好ましくは94〜99.5モル%、より好ましくは95〜99.3モル%、特に好ましくは96〜99.0モル%の範囲である。
【0010】
本発明におけるPVA系重合体(A)の粘度平均重合度(以下、重合度と略記する。)には特に制限はないが、200〜5000が好適であり、250〜3500がより好ましく、300〜2400がさらに好ましい。PVA系重合体(A)の重合度が200未満の場合には、PVA系重合体の強度などの機械的物性が小さいために、得られる被膜は強度が小さくて保護膜として十分に機能せず、一次防錆被覆組成物の特徴が損なわれる場合がある。一方、PVA系重合体(A)の重合度が5000を超えるとPVA系重合体の溶解性が小さくなるため、当該水系組成物の製造に際して該水系組成物の粘度が高くなり、作業性が低下する場合がある。
【0011】
さらには、当該水系組成物の保存安定性が低下するために該水系組成物の固形分濃度を高くすることができず、当該水系組成物から被膜を形成させるに際して水などの溶媒除去のコストが上昇し、経済的に不利となる場合がある。
PVA系重合体(A)の重合度Pは、JIS−K6726に準じて測定される。すなわち、PVA系重合体を再けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から下記の式1により求められるものである。
P=([η]×10/8.29)(1/0.62) ・・・式1
【0012】
本発明の水系一次防錆被覆組成物におけるPVA系重合体(A)においては、カルボン酸及びラクトン環の合計含有量が0.020〜2.0モル%の範囲にあることが必要である。なお、上記カルボン酸はそのアルカリ金属塩をも包含し、アルカリ金属としては、カリウム、ナトリウムなどが挙げられる。上記カルボン酸及びラクトン環の合計含有量が0.020モル%未満では当該水系組成物から形成される被膜が水洗除去されにくい上、当該水系組成物の低温での粘度安定性が低下して、本発明の目的が達せられない。一方、カルボン酸及びラクトン環の合計含有量が2.0モル%を超えると水との親和性が高くなって、被膜の耐水性が低下するためか、高温・多湿の環境下での被膜の防錆性が低下したり、あるいは生分解性が低下する場合がある。被膜の水洗除去性、高温・多湿下での防錆性、生分解性及び当該水系組成物の低温での粘度安定性などを考慮すると、カルボン酸とラクトン環の合計含有量は、好ましくは0.022〜1.5モル%、より好ましくは0.024〜1.2モル%、特に好ましくは0.025〜1.0モル%の範囲である。
【0013】
カルボン酸及びラクトン環を有するPVA系重合体(A)の製造方法としては、(1)酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体とカルボン酸及びラクトン環を生成する能力を有する単量体とを共重合して得られたビニルエステル系重合体を、アルコールあるいはジメチルスルホキシド(DMSO)などの溶媒中でけん化する方法、(2)メルカプト酢酸、3−メルカプトプロピオン酸などのカルボン酸を含有するチオール化合物の存在下で、ビニルエステル系単量体を重合した後、得られたビニルエステル系重合体をけん化する方法、(3)酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体を重合する際に、ビニルエステル系単量体及びビニルエステル系重合体のアルキル基への連鎖移動反応を起こし、高分岐ビニルエステル系重合体を得た後にけん化する方法、(4)エポキシ基を有する単量体とビニルエステル系単量体との共重合体を、カルボキシル基を有するチオール化合物と反応させた後にけん化する方法、(5)カルボキシル基を有するアルデヒド類を用いてPVA系重合体をアセタール化する方法などが挙げられる。
【0014】
ビニルエステル系単量体としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル及びバーサティック酸ビニルなどが挙げられ、これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中でもPVA系重合体を得る点からは酢酸ビニルが好ましい。
カルボン酸及びラクトン環を生成する能力を有する単量体としては、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸又は無水イタコン酸などに由来するカルボキシル基を有する単量体;アクリル酸及びその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピルなどのメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミドなどのアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
PVA系重合体(A)のカルボン酸及びラクトン環の含有量は、プロトンNMRのピークから求めることができる。PVA系重合体のプロトンNMR測定に際しては、PVA系重合体をけん化度99.95モル%以上に完全にけん化した後、十分にメタノール洗浄し、次いで90℃で2日間減圧乾燥を行ってから分析に供する。
【0016】
上記(1)の製造方法で得られたPVA系重合体の場合、分析用PVA系重合体をDMSO−d6に溶解し、60℃でプロトンNMR測定を行う。アクリル酸、アクリル酸エステル類、アクリルアミド及びアクリルアミド誘導体の単量体単位は、主鎖メチンに由来するピーク(2.0ppm)を用いて、メタクリル酸、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド及びメタクリルアミド誘導体の単量体単位は、主鎖に直結するメチル基に由来するピーク(0.6〜1.1ppm)を用いて、常法によりその含有量が算出される。
また、PVA系重合体がフマール酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸又は無水イタコン酸などに由来するカルボキシル基を有する単量体単位を含有する場合、分析用PVA系重合体をDMSO−d6に溶解した後、トリフルオロ酢酸を数滴添加し、60℃でプロトンNMR測定を行う。カルボキシル基を有する単量体単位は、4.6〜5.2ppmに帰属されるラクトン環のメチンピークを用いて常法によりその含有量が算出される。
【0017】
上記(2)及び(4)の製造方法で得られたPVA系重合体の場合、カルボキシル基を有する単量体単位は、硫黄原子に結合するメチレンに由来するピーク(2.8ppm)を用いてその含有量が算出される。
【0018】
上記(3)の製造方法で得られたPVA系重合体の場合、分析用PVA系重合体をメタノール−d4/DO=重量比2/8に溶解し、80℃でプロトンNMR測定を行う。末端のカルボン酸若しくはそのアルカリ金属塩のメチレン由来ピーク(下記の化学式1及び化学式2)は2.2ppm(積分値A)及び2.3ppm(積分値B)に帰属し、末端のラクトン環のメチレン由来ピーク(下記の化学式3)は2.6ppm(積分値C)、ビニルアルコール単位のメチン由来ピークは3.5〜4.15ppm(積分値D)に帰属し、下記の式2でカルボン酸及びラクトン環の含有量が算出される。ここで△は変性量(モル%)を表す。
Figure 2004250507
【0019】
【化1】
Figure 2004250507
【化2】
Figure 2004250507
【化3】
Figure 2004250507
【0020】
上記(5)の製造方法で得られたPVA系重合体の場合、分析用PVA系重合体をDMSO−d6に溶解し、60℃でプロトンNMR測定を行う。アセタール部位のメチンに由来するピーク4.8〜5.2ppm(下記の化学式4)を用いて、常法によりカルボキシル基の含有量が算出される。
【0021】
【化4】
Figure 2004250507
(ここでXは単結合又は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表す。)
【0022】
PVA系重合体(A)は本発明の効果を損なわない範囲であれば、ビニルアルコール単位、ビニルエステル単位並びに前述のカルボン酸及びラクトン環を生成する能力を有する単量体単位以外の単量体単位を含有していてもよい。このような単位としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセンなどのα−オレフィン類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;エチレングリコールビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテルなどのヒドロキシ基含有のビニルエーテル類;アリルアセテート、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテルなどのアリルエーテル類;オキシアルキレン基を有する単量体;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリル類;酢酸イソプロペニル;3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オールなどのヒドロキシ基含有のα−オレフィン類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などに由来するスルホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミンなどに由来するカチオン基を有する単量体;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−ε−カプロラクタムなどの単量体に由来する単量体単位が挙げられる。
【0023】
PVA系重合体(A)におけるビニルアルコール単位、ビニルエステル単位並びに前述のカルボン酸及びラクトン環を生成する能力を有する単量体単位以外の単量体単位の含有量は、使用される目的や用途などによって異なるが、通常15モル%以下、好ましくは10モル%以下である。
水系一次防錆被覆組成物の保存安定性、該水系組成物から形成される被膜の高温多湿環境下での防錆性、水洗除去性などを改善し、優れた特性の水系一次防錆被覆組成物を与えることから、上記の単量体単位の中で炭素数4以下のα−オレフィン単位が好適である。PVA系重合体(A)における炭素数4以下のα−オレフィン単位の含有量は、0.5〜15モル%の範囲であることが好ましく、1〜13モル%の範囲であることがより好ましく、2〜11モル%の範囲であることがさらに好ましく、3〜9モル%の範囲であることが最も好ましい。
さらに、上記のα−オレフィン単位の中でもエチレン単位が特に好適である。
【0024】
本発明においては、水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜の水洗除去性を損なわない範囲内で、PVA系重合体(A)に対し架橋剤を配合することも、当該水系組成物から形成される被膜の耐湿熱性、耐水性、機械特性が向上するなどの好結果が得られることから好ましく行われる。かかる架橋剤としては、PVA系重合体に対して使用される既知の架橋剤のいずれも好ましく用いられ、ホウ酸などのホウ素化合物、ジルコニウム塩、テトラ乳酸チタンなどのチタン化合物、エポキシ基及び/又はイソシアネート基を複数有する化合物などが例示される。
【0025】
本発明の水系一次防錆被覆組成物における前記PVA系重合体(A)の含有量は、0.5〜30重量%の範囲である。この量が0.5重量%未満では防錆性の向上効果が不十分であり、本発明の目的が達せられない。一方、30重量%を超えると当該水系組成物の保存安定性が悪化する上、該水系組成物の粘度が高くなるために作業性が低下し、さらには当該水系組成物から得られる被膜が十分な防錆性を発現しない場合がある。防錆性、保存安定性、作業性などを考慮すると、PVA系重合体(A)の含有量は、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは3〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%の範囲である。
【0026】
本発明の水系一次防錆被覆組成物を構成する防錆剤(B)としては、水系防錆添加剤として従来から用いられてきたものの中から適宜選択して使用することができる。例えば、亜硝酸塩類、モリブデン酸塩類、珪酸塩類、燐酸塩類、ホウ酸塩類などに代表される無機酸塩系の防錆剤、脂肪酸塩類、多価脂肪酸塩類、安息香酸塩類、ザルコシン酸塩類などに代表される有機カルボン酸塩系の防錆剤、石油スルホネートなどのスルホン酸塩類、アミン類、アミド類、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールなどの防錆剤が挙げられる。なお、これらの防錆剤は一種類のみを用いることもできるし、二種類以上を併用して用いることもできるが、本発明の水系一次防錆被覆組成物においては該水系組成物から形成される被膜の防錆性が高くなることから、防錆剤(B)が少なくとも亜硝酸塩を一成分とすることが好ましい。
【0027】
当該水系組成物における前記防錆剤(B)の含有量は0.01〜50重量%である。この含有量が0.01重量%未満では該水系組成物から得られる被膜の防錆性が不十分であり、一方50重量%を超えると水系一次防錆被覆組成物としての製品安定性などに問題が生じる。防錆性及び製品安定性などを考慮すると該防錆剤の含有量は、好ましくは0.05〜20重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲である。
本発明の水系一次防錆被覆組成物においては、溶媒として水系溶媒が用いられる。この水系溶媒としては、水単独、あるいは水と水に対して混和性を有する有機溶媒との混合物を挙げることができる。上記水に対して混和性を有する有機溶媒としては、例えばアルコール類、ケトン類、エステル類などが挙げられるが、通常水単独で用いられる。当該水系組成物における前記水系溶媒の含有量は40〜99重量%の範囲である。
【0028】
本発明の水系一次防錆被覆組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてグリセリンやポリエチレングリコールのような可塑剤、水酸化ナトリウムのようなpH調整剤、消泡剤、防腐剤、防かび剤、分散剤、濡れ性向上剤、着色剤などを適宜併用することができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において「部」及び「%」は、特に断りのない限り重量基準を示す。PVA系重合体のカルボン酸及びラクトン環の含有量は、500MHzのプロトンNMR測定装置(JEOL GX−500)を用いて前述の方法で定量した。また、水系一次防錆被覆組成物及び該水系組成物から形成される被膜の各特性は下記の方法により評価した。
【0030】
[組成物の低温粘度安定性]
調製した水系一次防錆被覆組成物を300ミリリットルのガラス製ビーカーに入れ、5℃で3日間放置した後の該水系組成物の状態を観察し、以下の5段階で評価した。
5(最良):ほとんど増粘はなく、試験前の水溶液の状態である。
4(良):若干の増粘はみられるが、均一な水溶液の状態である。
3(可):層分離した状態になっている。
2(不良):増粘が激しくゾル状態になっている。
1(不可):ゲル状態に変化している。
【0031】
[被膜の防錆性]
試験片(80×60mm)を温度49℃、相対湿度95%以上の湿潤状態に24時間、240時間、480時間及び720時間保持した後、試験片中央部の50×50mmを測定面とし、錆の発生状況を目視により観察した。評価の基準は測定面全体の面積に対する錆の面積の比率に応じて、以下の5段階とした。
5(最良):錆が全く認められない。
4(良):錆の面積比率が1〜5%未満。
3(可):錆の面積比率が5%以上10%未満。
2(不良):錆の面積比率が10%以上20%未満。
1(不可):錆の面積比率が20%以上。
【0032】
[被膜の除去性(除膜性)]
試験片(80×60mm)を以下の条件でスプレー洗浄試験機にて洗浄した後の除膜性を目視観察し、以下の5段階で評価した。
スプレー洗浄試験条件
洗浄液 :上水
温度 :70℃
スプレー圧 :0.2MPa
スプレー距離:15cm
洗浄時間 :15秒
評価基準
5(最良):完全に除膜された。
4(良):被膜の残渣が1〜5%未満。
3(可):被膜の残渣が5%以上10%未満。
2(不良):被膜の残渣が10%以上50%未満。
1(不可):被膜の残渣が50%以上。
【0033】
実施例1
(1)PVA溶液Aの調製
PVA系重合体(A)としてけん化度98.5モル%、エチレン単位含有量5モル%、重合度1000でカルボン酸及びラクトン環を合わせて0.1モル%含有する変性PVA(PVA−1)を温水に溶解し、10%の溶液を調製した。これをPVA溶液Aと称する。
【0034】
(2)防錆剤溶液Aの調製
アジピン酸及びトリエタノールアミンを30〜40℃に保った水道水中に混合して、アジピン酸13%及びトリエタノールアミン37%を含有する水溶液を調製した。これを防錆剤溶液Aと称する。
【0035】
(3)試験片の調製
PVA溶液A99.7部に、防錆剤溶液A0.2部及び亜硝酸ナトリウム0.1部を混合後攪拌して、固形分濃度10%の水系一次防錆被覆組成物Aを調製した。研磨後脱脂した80×60×1mmの冷間圧延鋼板(JIS G 3141適合品)を、上記で調製した水系一次防錆被覆組成物Aに1分間浸漬した後、引き上げて自然乾燥させ、該水系組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。
【0036】
(4)測定
上記で調製した水系一次防錆被覆組成物Aについて、5℃での粘度安定性を評価したところ全く増粘した様子はなかった。また、上記で得た試験片について、被膜の防錆性を評価したところ720時間後でも全く錆の発生は認められなかった。さらに、上記で得た試験片について、除膜性を評価したところ完全に被膜は除去されていた。PVA系重合体(A)の性状を第1表に、配合組成及び評価結果を第2表に示す。
【0037】
実施例2〜5及び比較例1〜4
PVA系重合体(A)を第1表及び第2表に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。実施例2〜5で調製した水系一次防錆被覆組成物は5℃での低温粘度安定性に優れ、かつ得られた試験片は被膜の防錆性及び除膜性に優れるものであった。カルボン酸及びラクトン環含有量並びにけん化度が本発明で規定される特定の範囲から外れたPVA系重合体を用いた比較例1〜4では、本発明の効果である水系一次防錆被覆組成物の低温粘度安定性、被膜の防錆性及び除膜性を同時に満足するものは得られなかった。比較例1及び比較例3では被膜の防錆性が劣り、比較例2及び比較例4では低温粘度安定性及び水での除膜性が劣っていた。
【0038】
実施例6及び7
PVA系重合体を第1表及び第2表に示すように変更し、さらに配合組成を第2表に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。
【0039】
比較例5及び6
防錆剤(B)の配合量を第2表に示すように比較例5では0%に、比較例6では52%にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。防錆剤(B)を配合しなかった比較例5では全く被膜の防錆性が発現しなかった。また、防錆剤(B)の配合量が本発明で規定される特定の範囲を上回る比較例6では、水系一次防錆被覆組成物の5℃での低温粘度安定性が劣り、若干被膜の防錆性も低下した。
【0040】
比較例7
PVA系重合体(A)を用いずに配合組成を第2表に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。PVA系重合体(A)を使用しなかった場合には全く被膜の防錆性が発現しなかった。
【0041】
比較例8
配合組成を第2表に示すように変更した以外は、実施例5と同様にして水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。PVA系重合体(A)の配合量が本発明で規定される特定の範囲を上回る場合、水系一次防錆被覆組成物の5℃での低温粘度安定性及び被膜の除膜性が劣った。
【0042】
比較例9
水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜の耐湿熱性及び耐水性を向上させるために、比較例1で調製した水系一次防錆被覆組成物から形成される被膜で被覆された試験片を150℃で3分間熱処理した。評価結果を第2表に示す。比較例1に比較して被膜の防錆性は若干向上したが、実施例1に比べると被膜の防錆性が大きく劣るものであった。
【0043】
比較例10
PVA系重合体(A)としてけん化度98.5モル%、重合度1000でカルボン酸及びラクトン環を合わせて0.01モル%含有するPVA(PVA−12)を用い、防錆剤(B)及び配合組成を第2表に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。カルボン酸及びラクトン環含有量が本発明において規定される特定の範囲から外れたPVA系重合体を用いたものは被膜の防錆性が発現しなかった。
【0044】
比較例11
水系一次防錆被覆組成物Aのかわりに、水溶性アクリル樹脂(メタレックス クラウンB;日本油業(株)製)を固形分濃度20%に調整して使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を調製した。評価結果を第2表に示す。実施例と比較して水系一次防錆被覆組成物の5℃での低温粘度安定性及び被膜の防錆性は同様に優れていたが、温水で全く除膜できなかった。
【0045】
【表1】
Figure 2004250507
【0046】
【表2】
Figure 2004250507
【0047】
【発明の効果】
本発明の水系一次防錆被覆組成物は優れた保存安定性を有しており、当該水系組成物から形成される被膜は防錆性を有し、かつ温水洗浄により除去可能であるという一見相反する特性を有する。したがって、廃棄工程の簡素化とコストダウンが可能な防錆組成物として有効である。また、防錆処理から廃棄工程まで有機溶剤を必要としないことから、大気汚染、作業環境の汚染、引火性などの心配がない防錆組成物である。

Claims (3)

  1. けん化度が90.0〜99.9モル%であって、カルボン酸とラクトン環とを合計で0.020〜2.0モル%含有するビニルアルコール系重合体(A)、防錆剤(B)及び水系溶媒からなり、かつビニルアルコール系重合体(A)を0.5〜30重量%、防錆剤(B)を0.01〜50重量%及び水系溶媒を40〜99重量%の割合で含むことを特徴とする水系一次防錆被覆組成物。
  2. ビニルアルコール系重合体(A)が、炭素数4以下のα−オレフィン単位0.5〜15モル%を含有するビニルアルコール系重合体である請求項1記載の水系一次防錆被覆組成物。
  3. 防錆剤(B)が、少なくとも亜硝酸塩を一成分として含むものである請求項1又は2記載の水系一次防錆被覆組成物。
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