JP2004250295A - 光学素子成形用ガラス素材、光学素子の製造方法および光学素子 - Google Patents

光学素子成形用ガラス素材、光学素子の製造方法および光学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】WOを有する高屈折率・高分散性光学素子を加圧成形によって製造する際、光学素子表面における線状痕発生を抑制する、光学素子成形用ガラス素材を提供すること。
【解決手段】WOを含むガラスからなり、表面に水素捕獲膜が形成されていることを特徴とする、光学素子成形用ガラス素材。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子成形用ガラス素材、特にWOを含む高屈折率・高分散の光学素子を精密プレス成形によって作製する際に、光学素子表面に線状痕を発生させることなく、またプレス速度を上げても成形型との融着等が発生しない光学素子成形用ガラス素材に関する。
また本発明は、かかる光学素子成形用ガラス素材を用いた光学素子の製造方法、および光学素子に関する。
本発明により、デジタルカメラ等に用いられるコンパクトな撮像系レンズを、外観性状において良好な状態で得ることが可能となる。
【0002】
【従来の技術】
非球面レンズなどの光学素子を精密プレス成形によって作製する技術は、研削、研磨を必要とせず目的とする最終製品の形状を精密に成形し得るため、工業上非常に重要である。この技術においては、精密プレス成形に供するガラス素材と成形型とがプレス成形時に融着するのを防止する為に、ガラス素材または成形型の表面に予め炭素膜を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平2−31012号公報
ガラス素材上に形成した炭素膜は、光学素子成形後の除去が困難であり、また、炭素膜とガラス成分がプレス成形過程で反応してガラスが着色する場合がある為、被成形ガラス素材の表面に炭素膜に代えて窒化ホウ素薄膜や金属薄膜を形成した後、加圧成形する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献2】
特開平7−300322号公報
しかしながら、窒化ホウ素膜は精密プレス成形の際に、ガラスの変形に伴って伸長できないため十分な効果が得られない場合が多い。また、金属膜をガラス素材の表面に設けただけでは、成形型との摩擦が大きくなってガラス素材と成形型が融着する場合があった。
【0004】
ところで、近年、環境保護の観点からPbOを含まない高屈折率・高分散の光学ガラスとしてWOを含むガラスが使用されているが、成形型表面に前記炭素膜等の離型機能膜を形成してガラス素材を精密プレス成形すると、成形後のレンズ表面には、図1に示したように中心部から円周方向に向かって線状痕が発生する場合があり、高品質のレンズを得ることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、WOを含むガラス素材を加圧成形する際に、光学素子表面に線状痕を発生させないか、あるいは線状痕の発生を大幅に抑制させた光学素子成形用ガラス素材を提供するととともに、かかる光学素子成形用ガラス素材を用いた光学素子の製造方法、および光学素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、高屈折率・高分散の光学ガラスとしてWO、またはWOとともにNbおよび/またはTiOを含むガラスを精密プレス成形すると、ガラス転移温度よりもはるかに低い350℃付近の温度から、ガラスと成形型との界面において非常に微量のガスが生成し、このガスに起因して線状痕が形成されることを見出した。
また、この線状痕は、特にガラス素材または成形型の表面に炭素膜が存在する場合に顕著に形成されることを見出した。
【0007】
ガラス溶融時またはガラス素材の成形時、空気中の水分に起因して一部のWOは水素(原子状)を担体として還元されており、この水素が精密プレス成形時に成形型表面に設けられた炭素含有離型膜などと反応して炭化水素ガスの発生をもたらすと推測される。またガラス素材の表面に炭素を含有する離型膜を成膜した場合には、成膜時に発生する水素がガラス中に取り込まれ、これがプレス成形時に成形型の界面で、離型膜中の炭素と反応すると推測される。これらの現象により微量の炭化水素ガスが生成し、精密プレス時に炭化水素が界面で引き伸ばされることで線状痕が形成され易いと考えられる。
【0008】
以上の知見により、本発明者は、ガラス素材の表面に予め水素捕獲膜を形成することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)WOを含むガラスからなり、表面に水素捕獲膜が形成されていることを特徴とする、光学素子成形用ガラス素材、
(2)ガラスがさらにNbおよび/またはTiOを含む上記(1)記載の光学素子成形用ガラス素材、
(3)モル%表示で、ガラス成分としてWO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)を含有する上記(1)または(2)に記載の光学素子成形用ガラス素材、
(4)モル%表示で、ガラス成分として WO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)、P12〜34%、B 0.2〜15%(但しPとBの合計含有量が15〜35%)、BaO 0〜11%、ZnO 0〜20%(但し、BaOとZnOの合計含有量が30%未満)、LiO 2〜30%、NaO 2〜30%、KO 0〜15%(但し、LiOとNaOとKOの合計含有量が29〜45%)、CaO 0〜10%、SrO 0〜10%、Al0〜5%、Y0〜5%、Sb0〜1%、As0〜1%を含有し、前記成分の合計含有量が94%以上である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材、
(5)水素捕獲膜が水素捕獲物質を含有し、水素捕獲物質の水素化物の生成熱が−50kJ/mol H以下である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材、
(6)水素捕獲物質がニッケルである上記(5)に記載の光学素子成形用ガラス素材、
(7)水素捕獲膜に、更に離型機能膜が積層されている上記(1)〜(6)のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材、
(8)離型機能膜が炭素を含有する上記(7)に記載の光学素子成形用ガラス素材、
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材を成形型内に装入し、加圧成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
(10)成形型が成形面に炭素を含有する離形機能膜を有する上記(9)記載の光学素子の製造方法、および
(11)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材から得られることを特徴とする光学素子、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、WOを含むガラス素材に水素捕獲膜を形成して、これを光学素子成形用ガラス素材とする。
次いで、かかる光学素子成形用ガラス素材を成形型内に装入し、加圧成形することにより光学素子を得るものである。以下、本発明について詳述する。
【0010】
I.光学素子成形用ガラス素材
[ガラス成分、組成、特性]
まず、光学素子形成用ガラス素材を構成する各ガラス成分、ガラス組成、およびガラスの特性について説明する。
本発明で用いる光学素子形成用ガラス素材は、WO、またはWOとともにNbおよび/またはTiOを含むガラス組成からなる。
【0011】
WOは、PbOを使用することなしに、低融点でしかも高屈折率・高分散特性を付与するために最も有効な成分である。WOはガラスに多くの非架橋酸素をもたらすとともにアルカリ金属酸化物と同様にガラスの転移温度や屈伏点温度を下げる働きを示すとともに、屈折率(n)を上げる効果がある。さらに、ガラスと成形型材との濡れ性を抑制する効果があるため、精密プレス成形の際にガラスの型離れが非常によくなるという効果を奏する。
【0012】
しかし、WOの含有量が45モル%を超えると、ガラスが融着したり、ガラスが着色したりする恐れがあり、かつ、ガラスの高温粘性も低くなるので、精密プレス用ガラスプリフォームの作成が難しくなる。一方、WOの含有量が2モル%未満ではガラスの転移温度や屈伏点温度が高くなり、精密プレス時にガラスが発泡しやすくなる場合がある。
そこで、WOの含有量は2〜45モル%の範囲が好ましく、より好ましくは5〜40モル%、更に好ましくは5〜25モル%の範囲である。
なお、WOの含有量が2モル%未満であっても、アルカリ金属酸化物の含有量を増やしたり、Nbおよび/またはTiOの量を減らすなど、他の成分を調整することにより、ガラス転移点や屈伏点の上昇やガラスの発泡を抑制することができる。
【0013】
Nbはガラスに多量の非架橋酸素をもたらすことができる成分であり、PbOを使用せずにガラスに高屈折率・高分散などの特性を付与することができる。しかし、Nbの含有量が25モル%を超えると、ガラスの転移温度や屈伏点温度が高くなり、安定性も悪化し、また高温溶解性も悪くなり、ガラスが精密プレス時に発泡や着色しやすくなる。そこで、Nbの含有量は0〜25モル%が好ましく、より好ましくは5〜23モル%、更に好ましくは10〜23モル%である。
【0014】
TiOはガラスに多く非架橋酸素をもたらすことができる成分であるためガラスの屈折率(n)と分散を高める作用を有し、失透安定性を向上させる。しかし、TiOの含有量が10モル%を超えると、ガラスの失透安定性が急激に悪化し、屈伏点温度も液相温度も急上昇し、精密プレス時にガラスが着色しやすくなる。そこで、TiOの含有量は0〜10モル%が好ましく、より好ましくは0〜9モル%、更に好ましくは1〜9モル%である。
【0015】
なお、WO、Nb、及びTiOの合計含有量が45モル%を超えると、高屈折率・高分散の特性は得られるものの、溶解したガラスが着色し、失透安定性も悪化し、一方、20モル%未満では、ガラスの非架橋酸素数が少なくなるので、目的とする屈折率(n)及び分散が得られなくなる。そのため、WO、Nb、及びTiOの合計含有量は20〜45モル%が好ましく、より好ましくは21〜42モル%、更に好ましくは25〜42モル%である。アルカリ金属酸化物の含有量が多い場合、合計含有量が上記範囲内のWO、Nb、及びTiOを含有させることによってガラスの着色を起こりにくくすることができる。
【0016】
本発明の光学素子形成用ガラス素材は、通常、以下のガラス成分を含有することができる。
は、ガラスの網目構造の形成物(フォーマー)であり、ガラスに製造可能な安定性を持たせるための成分である。しかし、Pの含有量は34モル%を超えると、ガラスの転移温度(Tg)や屈伏点温度(Ts)の上昇、屈折率(n)の低下、及びアッべ数(ν)の増加を招く。一方、Pの含有量が12モル%未満では、ガラスの失透傾向が強くなりガラスが不安定となる。そのため、Pの含有量は12〜34モル%が好ましく、より好ましくは14〜32モル%、更に好ましくは17〜30モル%である。
【0017】
もガラスの溶融性の向上やガラスの均質化に非常に有効な成分であると同時に、少量のBの導入でガラス内部にあるOHの結合性を変え、プレス時にガラスを発泡させない非常に有効な成分である。しかし、Bの含有量が15モル%を超えると、高屈折率を保つために多くの非架橋酸素を有するNb及びWOを多量に導入している場合には、ガラスが非常に不安定となる。一方、Bの含有量が0.2モル%より少なくなると、精密プレス成形のときにガラスが発泡しやすくなる。そこで、Bの含有量は好ましくは0.2〜15モル%、より好ましくは0.5〜13モル%、更に好ましくは1〜10モル%である。
【0018】
なお、ガラス網目構造のフォーマーとなるPとBの合計含有量は、15〜35モル%が好ましく、より好ましくは16〜32モル%、更に好ましくは18〜32モル%である。
とBの合計含有量が35モル%を超えると、ガラスの屈折率(n)が低くなり、アッべ数(ν)が大きくなる。一方、PとBの合計含有量が15モル%未満では、ガラスが不安定となる。
【0019】
BaOはガラスの屈折率(n)を高め、失透安定性を向上させ、液相温度を低下させるための成分である。特に多量のWOを導入する場合、BaOを導入することでガラスの着色を押さえ、失透安定性(耐失透性)を高めることができる。しかし、BaOの含有量が多すぎるとガラスが不安定となるばかりでなく、化学的耐久性も悪化し、分散を下げたり、ガラス転移点を上昇させ得る。そこで、BaOの含有量は好ましくは0〜11モル%であり、より好ましくは0〜8モル%、更に好ましくは2〜8モル%である。
【0020】
ZnOはガラスの屈折率(n)や分散を高めるために導入される成分で、少量のZnOの導入でガラスの転移温度や屈伏点温度または液相温度を低める効果もある。しかし、多量に導入すると、ガラスの失透安定性が著しく悪化し、液相温度も逆に高くなる恐れがあるため、その含有量は0〜20モル%が好ましく、より好ましくは0〜17モル%、更に好ましくは1〜10モル%である。
但し、BaOとZnOとの合計含有量は30モル%未満が好ましい。BaOとZnOとの合計含有量が30モル%以上では、ガラスの安定性が悪化し、屈伏点温度も液相温度も上昇するので、目的とする低屈伏点温度化や低液相温度化が達成できなくなる。BaOとZnOとの合計含有量は、より好ましくは0〜25モル%、更に好ましくは3〜18モル%である。
【0021】
LiO、NaO、およびKOなどのアルカリ金属酸化物は、いずれもガラスの耐失透性を良くし、屈伏点温度や液相温度を低下させ、ガラスの高温溶融性をよくするために導入される成分であり、LiOとNaOはそれぞれ2モル%以上、LiO、NaOおよびKOの合計含有量は10モル%以上とすることが望まれる。しかし、LiO、NaOおよびKOの合計含有量が多すぎるとガラスの安定性が悪くなるだけでなく、目的とする高屈折率・高分散特性が得られなくなる。そこで、本発明においては、LiOは好ましくは2〜30モル%、より好ましくは5〜27モル%、更に好ましくは5〜22モル%の範囲の含有量とし、NaOは好ましくは2〜30モル%、より好ましくは3〜27モル%、更に好ましくは4〜22モル%の範囲の含有量とし、KOは好ましくは0〜15モル%、より好ましくは0〜13モル%、更に好ましくは0.5〜7モル%の範囲の含有量とすることが好ましい。但し、LiO、NaOおよびKOの合計含有量が多すぎると、ガラスの安定性が悪くなるばかりでなく、目的とする高屈折率・高分散特性が得られなくなるため、これら三種のアルカリ金属酸化物の合計含有量は29〜45モル%とすることが好ましく、より好ましくは32〜45モル%、更に好ましくは29〜38モル%である。また、LiOおよびNaOの合計含有量は27モル%以上であることが好ましい。
【0022】
CaO、SrO、Y及びAlの各成分は任意成分である。少量のCaO、SrO、Y及びAlをガラスに導入すると、ガラスの液相温度の低下、安定性の向上に効果がある。しかし、CaOおよびSrOの含有量がそれぞれ10モル%を超えると、目的とする高屈折率・高分散特性が得られず、かつ耐失透性も悪くなる。また、Yの含有量が5モル%を超える場合も同様である。このため、CaO、SrOの含有量はそれぞれ0〜10モル%、Yの含有量は0〜5モル%とすることが好ましく、より好ましくはCaOが0〜8モル%、SrOが0〜8モル%、Yが0〜4モル%である。任意成分であるAlは適量添加によりガラスの液相温度における粘性の向上やガラスの耐久性の改善に非常に効果があるが、5モル%を超えるAlを導入すると、ガラスが溶けにくくなり、かつ屈伏点温度や液相温度も高くなる。そこで、Alの含有量は好ましくは0〜5モル%、より好ましくは0〜4モル%である。
【0023】
SbとAsはガラスの清澄剤として有効である。しかし、いずれも1モル%超えて添加すると、精密プレス時にガラスが発泡しやすくなるので、その含有量はそれぞれ0〜1モル%とすることが好ましい。
上記各ガラス成分の合計含有量は94モル%以上とすることが好ましく、97モル%以上とすることがより好ましく、98モル%以上とすることがさらに好ましく、不純物は別として上記各成分のみからなるものが特に好ましい。
【0024】
本発明では、高屈折率・高分散性のWOを含むガラスを用いるが、ここで高屈折率とは、例えば、屈折率(n)が1.75〜2.0、高分散とは、アッベ数(ν)が20〜28.5をいう。また、ガラスの液相温度における粘性が0.4Pa・s以上であることが、精密プレス用のガラス素材を予備成形する上で好ましい。
また、精密プレス成形する型材の選択などの点から、ガラス転移温度(Tg)が540℃以下であることが好ましい。
【0025】
本発明の光学素子形成用ガラス素材として用いられるガラス組成としては、モル%表示で、ガラス成分としてWO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)を含有するガラスが挙げられる。
あるいは、特開2002−173336号公報に記載のP−WO系ガラスで、その組成がモル%表示で、WO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)、P 12〜34%、B 0.2〜15%(但しPとBの合計含有量が15〜35%)、BaO 0〜11%、ZnO 0〜20%(但し、BaOとZnOの合計含有量が30%未満)、LiO2〜30%、NaO 2〜30%、KO 0〜15%(但し、LiOとNaOとKOの合計含有量が29〜45%)、CaOを0〜10%、SrOを0〜10%、Alを0〜5%、Yを0〜5%、Sbを0〜1%、Asを0〜1%含み、前記成分の合計含有量が94%以上であるガラスが挙げられる。
【0026】
上記P−WO系ガラスのうち、モル%表示したときに、ガラス成分として、WOを5〜40%、Nbを5〜23%、TiOを0〜9%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が21〜42%)、Pを14〜32%、Bを0.5〜13%(但し、PとBの合計含有量が16〜32%)、BaOを0〜8%、ZnOを0〜17%(但し、BaOとZnOの合計含有量が0〜25%)、LiOを5〜27%、NaOを3〜27%KOを0〜13%(但し、LiOとNaOとKOの合計含有量が32〜45%)、CaOを0〜8%、SrOを0〜8%、Alを0〜4%、Yを0〜4%、Sbを0〜1%、Asを0〜1%含み、前記成分の合計含有量が94%以上のものがより好ましい。この範囲では、上記成分の合計含有量が98モル%以上であることがさらに好ましく、不純物は別にして上記成分のみからなるものがより好ましい。
【0027】
上記P−WO系ガラスのうち、モル%表示したときに、ガラス成分として、WOを5〜25%、Nbを10〜23%、TiOを1〜9%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が25〜42%)、Pを17〜30%、Bを1〜10%(但し、PとBの合計含有量が18〜32%)、BaOを2〜8%、ZnOを1〜10%(但し、BaOとZnOの合計含有量が3〜18%)、LiOを5〜22%、NaOを4〜22%、KOを0.5〜7%(但し、LiOとNaOとKOの合計含有量が29〜38%)含み、前記成分の合計含有量が94%以上の範囲のものが更に好ましい。この範囲では、上記成分の合計含有量が98モル%以上であることがさらに好ましく、不純物は別にして上記成分のみからなるものが特に好ましい。さらに、SiO、La、Y、Gd、ZrO、Ta、Bi、TeO、CaO、MgO、及びCeOなどの成分も本発明の目的を損なわない程度であれば6%までの導入は可能である。
【0028】
[水素捕獲膜]
WOを含むガラスは、ガラス転移温度以下の温度であっても水素(原子状)を担体としてWイオンを迅速に還元する。この為、加圧成形前のガラス素材には、非常に微量ながらWイオンを還元している水素が存在し、加圧成形時に界面での反応を促すと考えられる。
【0029】
本発明の光学素子成形用ガラス素材において、WOを含むガラスの表面に形成される水素捕獲膜は、精密プレス成形可能な温度範囲でガラス素材から発生する水素を捕獲し、捕獲した水素を実質的に放出せず、炭素離型膜を有する成形面で実質的に水素と炭素の反応を生じさせないものであることが求められ、またプレス温度でガラスと反応せず、あるいは反応しても成形する光学素子の外観品質を劣化させないものであることが求められる。水素捕獲膜は、このような性質を有するものであれば特に制限されず使用することができる。
【0030】
水素捕獲膜を構成する水素捕獲物質としては、例えば金属(合金を含む)が挙げられる。金属には、精密プレス温度で水素と反応して安定に水素化物を形成し、成形型の炭素離型膜とも反応しないものがある。また、金属膜はガラスプリフォームの変形に伴って伸長するため、精密プレス前のガラス素材に適切な厚みで膜を形成させておくことにより、プレス成形中にガラス素材の表面に常に存在し、炭素離型膜とガラスが実質的に接触することはない。
このような水素捕獲膜を形成する水素捕獲物質としては、ニッケル、チタン、パラジウムが挙げられるが、ニッケルが好ましい。
水素捕獲膜中の水素捕獲物質の含有量としては50〜100wt%が好ましく、
より好ましくは80〜100wt%である。
【0031】
続いて水素捕獲膜の原理について、特に水素捕獲膜が水素捕獲物質として金属を用いる場合について説明する。金属水素化物からの水素の放出しやすさは、解離平衡圧pdesによって決まり、一般には金属水素化物の生成熱ΔHと標準生成エントロピーΔSと次式の関係にあると仮定して算出することができる。
ln(pdes/p)=(ΔH/RT)−(ΔS/R)
ここでpは1気圧、Rは気体定数、Tは絶対温度である。標準生成エントロピーΔSは、金属の場合、種類によらずほぼ一定値であることが知られていることから、解離平衡圧pdesは生成熱ΔHと絶対温度Tによって決定される。したがって、ある任意組成のガラス素材表面に水素捕獲膜として金属膜を形成させ、ある温度でプレス成形することを考えた場合、金属膜から放出された水素と成形型に形成された炭素含有膜が反応して生成される炭化水素ガスの圧力は、解離平衡圧、すなわち金属水素化物の生成熱にのみ依存する。
【0032】
この為、水素捕獲膜には、より水素化物の生成熱が小さい金属膜を使用することが好ましく、水素化物の生成熱が−50kJ/mol H以下、好ましくは−55kJ/mol Hの金属を含有する水素捕獲膜を使用することが好ましい。このような膜を使用することにより、前述の線状痕が実質的に生じなくなるか、または線状痕の発生を大幅に抑制することが可能となる。水素化物の生成熱が−50kJ/mol Hより大きい金属膜を使用すると、プレス温度によっては線状痕が観察され、外観品質の良好な光学レンズを得られない場合がある.
水素化物の生成熱が−50kJ/mol H以下であるような金属は、たとえばニッケル(−58kJ/mol H)、チタン(−130kJ/mol H)が挙げられる。
【0033】
水素捕獲膜の膜厚は、精密プレスの条件にもよるが、好ましくは10−150Å、より好ましくは20−100Åである。150Åより大きいと、水素捕獲膜として金属を使用する場合にはガラス中に入り込む金属量が増加するため光学レンズの表面に曇りが生じ易く、10Å未満であるとガラス素材と成形型が接触して線状痕が発生し易くなり、いずれも十分な外観品質の光学素子が得られにくくなる。
水素捕獲膜は、真空蒸着法や、スパッタリング法、イオンプレーティング法等公知の方法を用いることにより得ることができる。
【0034】
真空蒸着法により成膜する場合は、公知の蒸着装置を用いて、真空雰囲気中で、水素捕獲膜形成用材料に電子ビームを照射して加熱することにより、あるいは水素捕獲膜形成用材料を入れた容器を抵抗加熱することにより、材料から蒸発および昇華により発生する蒸気をガラス基材上に輸送し凝縮・析出させることにより成膜することができる。例えば、抵抗加熱の場合、0.1g程度の水素捕獲膜形成材料をタングステン線で形成された容器に入れ、この容器を通電加熱することにより、水素捕獲膜形成材料を加熱することができる。成膜時のガラス基材の加熱温度は400℃以下とすることが好ましく、室温とすることがより好ましい。
[離型機能膜]
精密プレスの際、水素捕獲膜と成形型との摩擦係数が大きく、ガラス素材の伸びが悪くなる場合は、水素捕獲膜の上にさらに離型機能膜を形成した光学素子成形用ガラス素材を得ても良い。
【0035】
この場合、水素捕獲膜の上に直接離型機能膜を積層してもよいし、間接的に積層してもよいが、直接積層することが好ましい。なお、ここで間接的に積層するとは、水素捕獲膜層と離型機能膜層の間に接着層等他の層が介在することを言う。
水素捕獲膜と共に離型機能膜を積層することで、離型性の向上と共にプレス速度を向上させることが可能となり、生産性を向上させることが可能となる。
【0036】
離型機能膜は、成形面でのガラス素材のすべり性を確保し、融着を防止して、離型性を向上させるものであれば特に限定されないが、炭素を含有する膜であることが好ましい。この炭素を含有する離型機能膜とは、炭素を主成分(50at%〜100at%)として含有する膜であって、C−C結合のみ、またはC−C結合とC−H結合を有するものを含む。例えば、非晶質および/または結晶質のグラファイト、非晶質および/または結晶質のダイヤモンドから選ばれる少なくとも1種類を単一成分層又は混合層とする炭素膜を挙げることができる。
【0037】
離型機能膜の膜厚は、目的とする離型性の程度に応じて適宜調製することができるが、好ましくは1〜200Å、より好ましくは10〜100Åである。また、該膜厚範囲内で炭素含有膜を適宜積層しても良い。
水素捕獲膜の上に離型機能膜を成膜する方法については特に限定されず、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームデポジション法、有機化合物(例えば炭化水素)の熱分解法等の公知の方法を用いることができるが、線状痕の原因と推測される水素の発生を抑制するために、真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームデポジション法を用いることが好ましい。
【0038】
真空蒸着法を用いる場合は、公知の蒸着装置を用いて、真空雰囲気中で、離型機能膜として成膜しようとする材料に電子ビーム、直接通電もしくはアークにより加熱し、材料から蒸発および昇華により発生する蒸気をガラス基材の上に輸送し凝縮・析出させることにより離型機能膜を形成する。例えば、直接通電の場合、断面積0.1cm程度の炭素材料に100V−50A程度の電気を通電し、離型機能膜として成膜しようとする材料を加熱することができる。ガラス基材の加熱温度は室温〜400℃程度が好ましい。ただし、基材のガラス転移温度(Tg)が450℃以下の場合、基材加熱の上限温度はTg−50℃とすることが好ましい。
【0039】
炭化水素の熱分解法を用いる場合には、例えばアセチレン、エチレン、ブタン、エタン等の炭化水素を所定温度にて真空中に導入し、炭素と水素に分解することで成膜することができる。例えば、圧力10〜200Torr、好ましくは50〜200Torrとし、熱分解温度は使用する炭化水素の熱分解温度と、成膜するガラス基材の軟化温度に応じて適宜決定されるが、通常250〜600℃の条件下で成膜される。圧力は、次第に増減してもよいし、一定にしてもよい。炭化水素は、その保管状態に応じ、事前に十分水分を除去しておくことが好ましい。膜厚は、熱分解時の温度、導入する炭化水素の圧力、時間によって制御することができる。
【0040】
[光学素子成形用ガラス素材]
本発明の光学素子成形用ガラス素材は、上述のWOを含むガラスの表面に上述の水素捕獲膜または水素捕獲膜と共に離型機能膜を形成してなるものであり、例えば、加圧成形前の予備成形されたガラス、特に仕上がり形状とほぼ近似した形状を有するガラスプリフォームを含む。この予備成形体の形状が基礎的な形状となって、その後の加圧成形により成形型の精密加工された成形面が転写されて、所望の仕上がり形状を有する光学素子が得られる。
【0041】
ガラスプリフォームとしては、例えば、直径2−20mm程度の球状物や楕円型球状物が挙げられるが、球状物や楕円型球状物の大きさ、重量は、最終製品の大きさを考慮して適宜に決定される。仕上がり形状が凸または凹のレンズである場合、光学素子成形用ガラス素材は容積がレンズとほぼ等しい円盤状、円柱状、球面状の形状を有するガラスプリフォームを用いることが好ましい。
【0042】
光学素子成形用ガラス素材の製造に際しては、液相温度が970℃以下で、成形に適した粘性を有する温度範囲において安定したガラス状態を保つガラスを用いることが好ましい。このようなガラスを用いることで、光学素子成形用ガラス素材を熱間で製造することが可能となる。
なお、以下光学素子成形用ガラス素材を、適宜ガラスプリフォームと称することとする。
【0043】
光学素子成形用ガラス素材を熱間で製造する方法としては、溶融したガラス融液を滴下または流下させ、これを気体を介して受け型で受けた後、所望の形状、例えば、球状、偏平球状に成形してガラスプリフォームを得る方法がある。滴下によりガラスプリフォームを製造する場合、滴下可能な粘性、例えば1〜3Pa・sにガラスの温度を調整し、これを滴下することで球状のガラスプリフォームが得られる。滴下したガラスは落下中に固化させてもよく、あるいは噴出する気体上に浮上させながら、例えば、回転させて固化させてもよい。また、流下させてガラスプリフォームを製造する場合、ガラスを流出パイプから流下させた後にガラスを切断し、該流下したガラスを気体を介して受け型で受け、球または偏平球に成形し、固化させることにより得られる。このとき流下させたガラスは、切断刃を用いずに切断することが好ましく、中でも流下するガラスの先端部を受け型で受けた後、その受け型を急速に降下させることにより切断する方法(以下、降下切断法と記す。)が特に好ましい。このように流下するガラスからガラスプリフォームを成形する場合、流下するガラスは、粘性が3−60ポアズの範囲であることが好ましい。
【0044】
この方法によれば、流出パイプから流下する溶融ガラスを自然滴下させることによって、または降下切断法によって、あるいは切断刃で切断することによって、溶融ガラス塊を落下させ、この溶融ガラス塊を、受け型の凹部で受ける。その際、この凹部に開口する細孔から、空気、不活性ガスなどの気体を噴出させ、溶融ガラス塊と受け型凹部の内面との間に気体の層を作り、溶融ガラス塊の少なくとも表面の一部が軟化点以下の温度に達するまで、溶融ガラス塊を前記凹部内面と実質的に非接触状態で受け型凹部内に保持し、冷却することにより、ガラスプリフォームを効率よく製造することができる。
【0045】
II. 光学素子の製造方法
本発明の光学素子の製造方法は、上述の本発明の光学素子成形用ガラス素材、例えばガラスプリフォームを成形型内に装入し、加圧成形処理することを特徴とするものである。
【0046】
ガラス素材の表面に水素捕獲膜または水素捕獲膜と離型機能膜が形成されているので、加圧成形時に線状痕を発生させず、またガラスの離型性とプレス速度を向上させることが可能となる。
加圧成形法としては公知の方法を用いることができ、ガラスの組成及び物性などを考慮して適宜に選択できるが、例えば精密プレス法を用いることができる。
本発明では、上記ガラス素材を、ガラス粘度で10〜10dPaSに相当する温度に加熱して軟化させ、対向した一対の成形型により加圧成形することによって光学素子を製造することができる。この際、ガラス粘度で10〜1012dPaSに相当する温度に加熱された成形型に、加熱したガラス素材を供給してもよく、また一対の成形型内に載置したガラス素材を、型と共に加熱してもよい。
加圧時の圧力及び時間は、ガラスの粘度などを考慮して適宜決定することができ、例えば、圧力は約5〜15MPa、時間は10〜300秒とすることができる。
また、成形型に施した離型膜を保護する目的で、非酸化性雰囲気下で加圧成形が行われることが好ましい。非酸化性雰囲気としては、アルゴン、窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガス又はその混合ガスを使用することができ、好ましくは窒素ガスまたは少量の水素ガスが混合された窒素ガスを使用することができる。加圧雰囲気に水素が存在すると、その濃度によっては水素捕獲膜およびガラス中の水素濃度が高くなるため、線状痕が十分に減少しなかったり、逆に増加したりする場合もあるため、水素ガスが混合された窒素ガスを使用する場合には、水素濃度が低い(例えば10ppm以下)ことが好ましい。
成形型は、ガラス素材と対向する表面層が気孔等を有さず、ガラス素材を緻密で鏡面状に精密加工することができるものであれば特に限定されないが、ガラス素材との融着を防止するため、成形面に離型機能膜を有することが好ましい。
離型機能膜としては、炭素を含有する離型機能膜を用いることが好ましい。この炭素を含有する離型機能膜とは、炭素を主成分(50at%〜100at%)として含有する膜であって、C−C結合のみ、またはC−C結合とC−H結合を有するものを含む。例えば、非晶質および/または結晶質のグラファイト、非晶質および/または結晶質のダイヤモンドから選ばれる少なくとも1種類を単一成分層又は混合層とする炭素膜を挙げることができる。離型機能膜は膜厚が5〜200nmで、該膜厚範囲内で離型機能膜を適宜積層しても良い。
成形面に施される離型機能膜は、スパッタリング法、プラズマCVD法、CVD法、イオンプレーティング法等の公知の方法で成膜することができるが、イオンプレーティング法によるi−カーボン膜上にスパッタリング法による膜を積層する方法が、離型性および成形面の耐久性の面で好ましい。
スパッタリング法で成膜する場合には、基盤温度250〜600℃、RFパワー密度5〜15W/cm、スパッタリング時真空度5×10−4〜5×10−1torrの雰囲気下、スパッタターゲットとしてグラファイト、スパッタガスとしてArの如き不活性ガスを用いてスパッタリングすることが好ましい。
マイクロ波プラズマCVD法により成膜する場合には、基盤温度650〜1000℃、マイクロ波電力200W〜1kW、ガス圧力10−2〜600torrの条件下に、原料ガスとしてメタンガスと水素ガスを用いて成膜することが好ましい。
イオンプレーティング法により形成する場合には、基盤温度200〜450℃、ベンゼンガスをイオン化して成膜することが好ましい。
【0047】
成形型も特に制約は無いが、例えば、図2に示すような成形型を用いることができる。図2中、成形型1は上型2、下型3、スリーブ4、上母型5、6、下母型7、8、上型の下降止めリング9およびバネ10で構成されている。成形型の上型、下型、スリーブとしては、例えば、炭化ケイ素、ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、酸化アルミニウムや炭化チタンのサーメット等からなるものや、これらの表面にダイヤモンド、耐熱金属、貴金属合金、炭化物、窒化物、硼化物、酸化物などのセラミックスなどを被覆したものを使用することができる。特に、CVD法により炭化ケイ素による型母材を形成して、仕上がり形状に加工した後、上記の炭素含有膜を形成したものが好ましい。上下の母型およびリングは例えば、金属製であり、またバネはセラミックス製である。さらに、成形型1は、高周波コイルを配置したプレス装置(不図示)内に取り付けられており、誘導加熱によって加熱され成形が行われる。 加圧成形、冷却工程を経た後、適宜ガラス成形物上の水素捕獲膜および/または離型機能膜が除去される。精密プレス成形により、水素捕獲物質の一部、またはほとんどすべてがガラス中に入り込んでしまうため、膜厚を最適化することにより特に除去する必要はないが、必要に応じ、不活性ガスイオンの照射、超音波洗浄、拭き取りにより除去することができる。また、化学的エッチングも利用することができ、例えば硝酸などにより溶解させて除去することができる。
【0048】
III .光学素子
本発明の光学素子は、上述の光学素子成形用ガラス素材から得られるものであり、光学器械を構成するガラス部品、例えばレンズ、プリズム、反射鏡等が挙げられ、好適にはレンズが挙げられる。
レンズの形状は特に制限なく、両凸レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、両凹レンズ等が挙げられる。光学素子の大きさも特に制限されないが、レンズの場合は直径2mm程度から35mm程度が好ましい。2mm以下では光学素子成形用ガラス素材が冷え易くなって、割れ易くなるためであり、35mm以上では成形に時間を要するとともに、良好な面を得るのが困難となるためである。光学素子の形状は球面、非球面あるいはこれらの組み合わせが可能である。
レンズの光学性能としては、透過率λ80が500nm以下、かつ透過率λ5が385nm以下であることが好ましい。
【0049】
【実施例】
次に本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、本実施例において使用されたガラスの組成を表1に示すが、これらのガラスはいずれも光学ガラスであって、精密プレス成形に適したものである。
実施例1
表1に示したガラス組成1、2、3を有する球状ガラスプリフォーム(体積410mm)の表面に約30Åのニッケル膜を真空蒸着法により形成させて、ニッケル膜被覆ガラスプリフォームを得た。このプリフォームを図2に示したプレス装置の上型2と下型3(いずれも表面にスパッタリング法による炭素膜を有する)の間に配置し、窒素を雰囲気として、それぞれ550℃、580℃、600℃で精密プレスした。プレス圧力は13MPa、プレス時間は60秒とした。
【0050】
プレス後、圧力を解除し、プレス成形体を上型2および下型3と接触させたままの状態でガラス転移温度まで徐冷し、次いで室温付近まで急冷してガラス成形体をプレス装置から取り出してレンズを得た。得られたレンズは直径15mm、中心肉厚1.2mmの凹メニスカスレンズで、表面には線状痕などの不良は光学顕微鏡を用いても観察されず、きわめて外観品質が高いことが確認された。着色や発泡も認められなかった。
実施例2
表1に示したガラス組成1、2、3を有する球状ガラスプリフォーム(体積410mm)の表面に約30Åのニッケル膜を真空蒸着法により形成させ、その上にさらに約30Åの炭素膜をアセチレンの熱分解法により形成させて、ニッケル膜および炭素膜被覆ガラスプリフォームを得た。このガラスプリフォームを図2に示したプレス装置の上型2と下型3(いずれも表面にスパッタリング法による炭素膜を有する)の間に配置し、窒素を雰囲気として、それぞれ550℃、580℃、600℃で精密プレスした。プレス圧力は13MPa、プレス時間は45秒とした。
【0051】
プレス後、圧力を解除し、プレス成形体を上型2および下型3と接触させたままの状態でガラス転移温度まで徐冷し、次いで室温付近まで急冷してガラス成形体をプレス装置から取り出して、レンズを得た。得られたレンズは直径15mm、中心肉厚1.2mmの凹メニスカスレンズで、実施例1に比較してプレス時間を短くして、プレス速度を上げたにもかかわらず、得られたレンズの表面には線状痕などの不良は光学顕微鏡を用いても観察されず、きわめて外観品質が高いことが確認された。また、水素捕獲膜に離型機能膜を積層することで、離型性やプレス速度を向上させることができた。更に、着色や発泡も認められなかった。
実施例3
表1に示したガラス組成1、2、3を有する球状ガラスプリフォーム(体積410mm)の表面に約30Åのパラジウム膜を真空蒸着法により形成させて、パラジウム膜被覆ガラスプリフォームを得た。このプリフォームを実施例1と同様の手順で精密プレスし、直径15mm、中心肉厚1.2mmの凹メニスカスレンズを得た。組成1の光学レンズ表面には線状痕は見られず、組成2および組成3の光学レンズでは僅かな線状痕が確認されたが、光学性能には支障がない程度であった。着色や発泡は認められなかった。
比較例1
表1に示したガラス組成1、2、3を有する球状ガラスプリフォーム(体積410mm)の表面に約30Åの炭素膜をアセチレンの熱分解法により形成させて炭素膜被覆ガラスプリフォームを得た。このプリフォームを実施例1と同様の手順で精密プレスし、直径15mm、中心肉厚1.2mmの凹メニスカスレンズを得たが、レンズの表面には線状痕が多数存在していることが確認された。
【0052】
【表1】
Figure 2004250295
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガラスプリフォーム表面に水素捕獲膜または水素捕獲膜と離型機能膜を形成することにより、WOを含むガラスを加圧成形しても、ガラス成形物表面に生じる線状痕を大幅に抑制すると共に、成形型との融着を防止してプレス速度を向上させることが可能となる。
このため、光学製品に利用価値の高い、高屈折率、高分散特性を有するガラス光学素子が、比較的安価に、生産性高く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】WOを有するガラスを加圧成形する際に生じる線状痕の説明図である。
【図2】本発明の実施例1〜3および比較例1で使用する加圧成形機の説明図である。
【符号の説明】
1 成形型
2 上型
3 下型
4 スリーブ
5 上母型
6 上母型
7 下母型
8 下母型
9 上型の下降止めリング
10 バネ

Claims (11)

  1. WOを含むガラスからなり、表面に水素捕獲膜が形成されていることを特徴とする、光学素子成形用ガラス素材。
  2. ガラスがさらにNbおよび/またはTiOを含む請求項1記載の光学素子成形用ガラス素材。
  3. モル%表示で、ガラス成分としてWO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)を含有する請求項1または2に記載の光学素子成形用ガラス素材。
  4. モル%表示で、ガラス成分として WO 2〜45%、Nb 0〜25%、TiO 0〜10%(但し、WOとNbとTiOの合計含有量が20〜45%)、P12〜34%、B 0.2〜15%(但しPとBの合計含有量が15〜35%)、BaO 0〜11%、ZnO 0〜20%(但し、BaOとZnOの合計含有量が30%未満)、LiO 2〜30%、NaO 2〜30%、KO 0〜15%(但し、LiOとNaOとKOの合計含有量が29〜45%)、CaO 0〜10%、SrO 0〜10%、Al0〜5%、Y0〜5%、Sb0〜1%、As0〜1%を含有し、前記成分の合計含有量が94%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材。
  5. 水素捕獲膜が水素捕獲物質を含有し、水素捕獲物質の水素化物の生成熱が−50kJ/mol H以下である請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材。
  6. 水素捕獲物質がニッケルである請求項5に記載の光学素子成形用ガラス素材。
  7. 水素捕獲膜に、更に離型機能膜が積層されている請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材。
  8. 離型機能膜が炭素を含有する請求項7に記載の光学素子成形用ガラス素材。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材を成形型内に装入し、加圧成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  10. 成形型が成形面に炭素を含有する離型機能膜を有する請求項9記載の光学素子の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子成形用ガラス素材から得られることを特徴とする光学素子。
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