JP2004249788A - ダウンフォース発生装置 - Google Patents

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JP2004249788A JP2003040808A JP2003040808A JP2004249788A JP 2004249788 A JP2004249788 A JP 2004249788A JP 2003040808 A JP2003040808 A JP 2003040808A JP 2003040808 A JP2003040808 A JP 2003040808A JP 2004249788 A JP2004249788 A JP 2004249788A
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健 大庭
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Abstract

【課題】自動車が中低速領域で走行する際にも十分な制動性能を発揮させることができるダウンフォース発生装置を提供する。
【解決手段】車体12の底部に配置されるとともに、前記車体12の裏面からエアを吸引するシロッコファン13と、このシロッコファン13にその一端が接続されるとともに、吸引された前記エアをその他端からブレーキ機構に向けて噴射する配管14とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体の路面方向に向かう力を増加させるダウンフォース発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ウイングやスポイラを備えたダウンフォース発生装置が知られている(例えば、特許文献1)。このダウンフォース発生装置は、自動車が走行する際に、ウイングやスポイラが前面から受ける風の空力によって車体の路面方向に向かう力、いわゆるダウンフォースを発生させるように構成されている。このようなダウンフォースを発生させれば、自動車の運動性能や挙動安定性が高められる。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−270849号公報(図1及び図2等参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらダウンフォース発生装置は、自動車が走行する際に前面から受けた風を利用するものであるから、この装置に所定の効果を発揮させるためには、自動車が高速で走行していなければならない。すなわち、自動車が中低速領域で走行する際には、従来のダウンフォース発生装置は、自動車に十分なダウンフォースを発生させることができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、自動車が中低速領域で走行する際にも自動車の運動性能や挙動安定性を高めることができるダウンフォース発生装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のダウンフォース発生装置は、車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するファン駆動装置と、このファン駆動装置にその一端が接続されるとともに、吸引された前記エアをその他端からブレーキ機構に向けて噴射する配管とを備えることを特徴とする。
【0007】
このダウンフォース発生装置では、ファン駆動装置によって車体の裏面からエアが吸引されると、車体と路面の間で負圧が発生する。この負圧は、車体を路面に押し付けるように働くダウンフォースを生起させる。すなわち、このダウンフォース発生装置は、自動車の走行速度のいかんにかかわらずにダウンフォースを生起する。その結果、自動車は、走行速度のいかんにかかわらずに優れた運動性能や挙動安定性を発揮する。
【0008】
その一方で、このダウンフォース発生装置では、ファン駆動装置で吸引されたエアが配管を通じてブレーキ機構に向けて噴射される。このエアはブレーキ機構を冷却する。
【0009】
したがって、このダウンフォース発生装置は、自動車の走行速度のいかんにかかわらずにブレーキ機構を冷却するので、自動車に十分な制動性能を発揮させる。
【0010】
また、このようなダウンフォース発生装置は、前記ファン駆動装置のファンの回転速度を自動車の走行状態に応じて制御する回転速度制御手段をさらに備えるものであってもよい。
【0011】
このダウンフォース発生装置では、例えばブレーキ機構の温度や車高の高さ、操舵角度、自動車が走行する路面の状態等のような自動車の走行状態に応じて回転速度制御手段がファンの回転速度を増減する。このようにファンの回転速度が調節されることによって自動車の裏面からのエアの吸引力が加減される。その結果、このダウンフォース発生装置は、必要以上のダウンフォースを生起しない。
【0012】
請求項2に記載のダウンフォース発生装置は、車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するファン駆動装置と、このファン駆動装置にその一端が接続されるとともに、吸引された前記エアをその他端からタイヤが通る路面に向けて噴射する配管とを備えることを特徴とする。
【0013】
このダウンフォース発生装置は、請求項1に記載のダウンフォース発生装置と同様にして、自動車の走行速度のいかんにかかわらずにダウンフォースを生起する。その結果、自動車は、走行速度のいかんにかかわらずに優れた運動性能や挙動安定性を発揮する。
【0014】
その一方で、このダウンフォース発生装置では、ファン駆動装置で吸引されたエアが配管を通じてタイヤが通る路面に向けて噴射される。このエアは、自動車が濡れた路面を走行する際に、タイヤが通る路面に形成された水膜を除去する。その結果、このダウンフォース発生装置は、ハイドロプレーニング現象が生じるのを防止する。
【0015】
請求項3に記載のダウンフォース発生装置は、車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するとともに、吸引したエアを回生制動機構に向けて送風するファン駆動装置を備えることを特徴とする。
【0016】
このダウンフォース発生装置は、請求項1または請求項2に記載のダウンフォース発生装置と同様にして、自動車の走行速度のいかんにかかわらずにダウンフォースを生起する。その結果、自動車は、走行速度のいかんにかかわらずに優れた運動性能や挙動安定性を発揮する。
【0017】
その一方で、このダウンフォース発生装置では、ファン駆動装置で吸引されたエアが回生制動機構に向けて送風される。このエアは回生制動機構を冷却する。
【0018】
したがって、このダウンフォース発生装置は、自動車の走行速度のいかんにかかわらずに回生制動機構を冷却するので、回生制動機構の回生エネルギ効率を高めるとともに、回生制動機構の寿命を向上させる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るダウンフォース発生装置の一実施の形態について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図1は、本発明のダウンフォース発生装置の構造を概略的に示す斜視図、図2は、図1のダウンフォース発生装置の一部断面図を含む上面図、図3は、図1のダウンフォース発生装置の制御系統を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、ダウンフォース発生装置11は、車体12の底部に配置されるファン駆動装置としてのシロッコファン13と、このシロッコファン13に接続される配管14とを備えている。
【0021】
シロッコファン13は、図2に示すように、羽根車15と、この羽根車15をその内部に収納するケーシング16と、羽根車15の駆動源としてのモータ17とを備えている。
【0022】
羽根車15としては、公知のシロッコファンに使用される構造のものでよく、例えば、円筒周面に沿って配置されてその回転方向Rに外端が傾くように配置された複数の板状翼15aを備えたものを使用することができる。
【0023】
ケーシング16は、羽根車15を収納する円筒状の容器で構成されているとともに、その底面に車体12の裏面に開口する開口部16aを備えている。
【0024】
モータ17は、羽根車15を前記回転方向Rに回転させるものであり、ケーシング16の上部に配置されている。このモータ17は、後記する回転速度制御手段から出力される回転速度制御信号によってその回転速度が調節されるように構成されている。なお、このモータ17への電力の供給には、例えば自動車に搭載されるバッテリやこの自動車が制動時に生起するいわゆる回生電力が使用される。
【0025】
配管14は、その一端がケーシングの周面16bに接続されるとともに、ケーシング16内に開口している。また、この配管14は、ケーシング16から自動車の車輪18方向に向かって延びるとともに、その延びる先端、すなわち特許請求の範囲にいう「他端」が、ともに図示しないブレーキロータやブレーキキャリパといったブレーキ機構19に向けて開口している。
【0026】
また、ダウンフォース発生装置11は、図3を併せて参照すると明らかなように、ブレーキスイッチ21、ブレーキ液圧センサ22、ブレーキ温度センサ23、車高検出センサ24、操舵角度検出センサ25及び路面モード切替スイッチ26と、モータ17の回転速度を制御する回転速度制御手段としてのECU(Electronic Control Unit)27とを備えている。
【0027】
ブレーキスイッチ21は、ブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれたことを検知するためのものである。このブレーキスイッチ21は、ブレーキペダルが踏み込まれたときに、その旨を示すブレーキ作動検出信号をECU27に向けて出力するようになっている。
【0028】
ブレーキ液圧センサ22は、ブレーキ系統に液圧を発生させるためのマスターシリンダ(図示せず)内の液圧を検出するとともに、検出した液圧を数値的に表すデータ信号であるマスターシリンダ液圧検出信号をECU27に向けて出力するように構成されている。
【0029】
ブレーキ温度センサ23は、ブレーキ機構19(図2参照)の温度を検出するものである。このブレーキ温度センサ23は、検出した温度を数値的に表すデータ信号である温度検出信号をECU27に向けて出力するように構成されている。
【0030】
車高検出センサ24は、車体12(図1参照)の路面に対する高さを数値的に表すデータ信号である車高検出信号をECU27に向けて出力するように構成されている。なお、本実施の形態で例示する車高検出センサ24は、車体12の路面に対する高さを所望の高さに調節する公知の車体調節機構に組み込まれたものである。
【0031】
操舵角度検出センサ25は、自動車が直進する際のステアリングハンドルの回転角度を0度とする基準位置からステアリングハンドルが順逆双方向に回転する角度を検出することによって自動車の操舵角度を検出するものである。また、この操舵角度検出センサ25は、検出した操舵角度を数値的に表すデータ信号である角度検出信号をECU27に向けて出力するように構成されている。
【0032】
路面モード切替スイッチ26は、自動車の操縦者が、例えば路面が濡れているか否かといったタイヤのグリップ力に影響を及ぼす路面の状態に応じて所定の路面モードを選択することができるものであるとともに、その路面モードを切り替えることができるスイッチである。この路面モードとしては、例えばタイヤのグリップ力が弱まるような路面の状態を表す特定路面モードと、通常の路面の状態を表す通常路面モードとが挙げられる。この路面モード切替スイッチ26は、自動車の操縦者がこの路面モード切替スイッチ26で所定の路面モードを選択すると、その選択された路面モードを特定する切替信号がECU27に向けて出力されるように構成されている。
【0033】
ECU27は、モータ17と電気的に接続されており、このモータ17に向けて次に説明する回転速度制御信号を出力するように構成されている。
このECU27は、ブレーキスイッチ21から出力された、ブレーキペダルが踏み込まれていることを示すブレーキ作動検出信号を受信し、かつブレーキブレーキ液圧センサ22から出力されたマスターシリンダ液圧検出信号を受信したときに、マスターシリンダの液圧を特定するように構成されている。そして、ECU27は、この特定した液圧と、ブレーキペダルを踏み込んでいないときのマスターシリンダの基準液圧とを比較するとともに、その液圧の増加分に比例してモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。なお、このECU27は、ブレーキペダルが踏み込まれていないとき、すなわちブレーキスイッチ21からのブレーキ作動検出信号を受信していないときには、モータ17の回転速度を維持するための回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。
【0034】
また、このECU27は、ブレーキ温度センサ23から出力された温度検出信号によってブレーキ機構19(図2参照)の温度を特定するように構成されている。そして、ECU27は、この特定した温度と、ブレーキ機構19が正常に動作する温度範囲内で予め設定されたブレーキ基準温度とを比較することによって、特定した温度がブレーキ基準温度を上まわると判断した場合には、モータ17を予め設定された所定の回転速度で回転させるための回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。これとは逆に、ECU27は、温度検出信号によって特定したブレーキ機構19の温度が、ブレーキ基準温度を下まわると判断した場合には、モータ17の回転速度を維持するための回転速度制御信号を出力するように構成されている。
【0035】
また、ECU27は、車高検出センサ24から出力された車高検出信号によって車高を特定するように構成されている。そして、ECU27は、この特定した車高と、予め設定された基準車高とを比較することによって、特定した車高が基準車高を上まわると判断した場合には、基準車高に対する特定した車高の上げ幅に比例して回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。これとは逆に、ECU27は、車高検出信号によって特定した車高が基準車高を下まわると判断した場合には、基準車高に対する特定した車高の下げ幅に比例して回転速度を低減させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。
【0036】
また、ECU27は、操舵角度検出センサ25から出力された角度検出信号によって、操舵角度を特定するように構成されている。そして、ECU27は、特定した操舵角度の大きさに比例してモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。なお、特定した操舵角度が0度の場合には、ECU27は、モータ17の回転速度を維持するための回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。
【0037】
また、ECU27は、路面モード切替スイッチ26から出力された切替信号によって自動車の操縦者が選択した路面モードを特定するとともに、その特定した路面モードがタイヤのグリップ力が弱まるような路面の状態を示す特定路面モードであると判断した場合には、予め設定された回転速度までモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。そして、切替信号によって前記した通常路面モードであると判断したECU27は、モータ17の回転速度を維持する回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成されている。
【0038】
次に、このダウンフォース発生装置の動作について図面を参照しながら説明する。
参照する図面において、図4は、本発明のダウンフォース発生装置の動作を説明する概念図である。
【0039】
ダウンフォース発生装置11(図1参照)は、前記した各種センサ22,23,24,25及び各種スイッチ21,26(図3参照)からそれぞれ出力される前記したブレーキ作動検出信号、マスターシリンダ液圧検出信号、温度検出信号、車高検出信号、角度検出信号及び切替信号に基づいて、ECU27が回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。ここで再び図2を参照すると明らかなように、この回転速度制御信号によってモータ17が回転すると、このモータ17によって、羽根車15が回転する。そして、この羽根車15が回転すると、車体12の裏面に開口する開口部16aからエアがケーシング16内に流入するとともに、流入したエアは配管14を通じてブレーキ機構19(図2参照)に噴射される。
【0040】
ここで図4を参照すると明らかなように、車体12の裏面12aに開口する開口部16aからエアA1がケーシング16内に流入する際に、車体12の裏面12aと、路面28との間で負圧が発生する。この負圧は、車体12を路面28に押し付けるように働くダウンフォースFを生起させる。すなわち、このダウンフォース発生装置11は、自動車の走行速度のいかんにかかわらずにこのダウンフォースFによってタイヤ18の路面28に対する垂直荷重を増加させてタイヤ18の前後力及び横力を増加させる。その結果、このダウンフォース発生装置11は、旋回性能や駆動性能、制動性能といった自動車の運動性能を向上させる。また、このダウンフォース発生装置11は、タイヤ18の横力を増加させることによって自動車の復元力を高めるため、自動車の収斂性(安定性)を向上させる。また、生起したダウンフォースFによって車高が下がると、サスペンションの反力が高まるとともに自動車の重心が下がるので、ピッチングやロールが低減されて、自動車の挙動安定性が高められる。
【0041】
また、このダウンフォース発生装置11では、車体12の裏面12aと、路面28との間に負圧を発生させるにあたって、ブレーキスイッチ21からのブレーキ作動検出信号及びブレーキブレーキ液圧センサ22からのマスターシリンダ液圧検出信号に基づいて、ECU27がマスターシリンダの液圧を特定するとともに、ECU27が、この特定した液圧とブレーキペダルを踏み込んでいないときのマスターシリンダの基準液圧とを比較する。そして、ECU27は、基準液圧に対する液圧の増加分に比例してモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。その結果、このダウンフォース発生装置11は、ブレーキペダルを踏み込んだ力に比例してダウンフォースFを増加させる。そして、このダウンフォースFによって車高が下がると、サスペンションの反力が高まるとともに自動車の重心が下がるので、ピッチングが低減されて、自動車の挙動安定性が高められる。また、このダウンフォース発生装置11によれば、ダウンフォースFによってタイヤ18の路面28に対する垂直荷重が増加するので、制動時にタイヤがロックするのを防止する。
【0042】
また、配管14を通じてブレーキ機構19に向けて噴射されるエアA2は、ブレーキ機構19を冷却する。その結果、例えば、ブレーキ機構19が発熱することによって生じるフェード現象やベーパロック現象が回避されて、自動車の制動性能は高められる。
【0043】
また、このようにブレーキ機構19が冷却されるにあたって、ブレーキ温度センサ23が出力する温度検出信号に基づいてECU27がブレーキ機構19の温度を特定するとともに、予め設定されたブレーキ基準温度をこの特定した温度が上まわっているときに、ECU27は、モータ17を所定の回転速度で回転させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。そして、特定した温度がブレーキ基準温度を下まわっているときには、モータ17の回転速度を維持する回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。したがって、このダウンフォース発生装置11では、ブレーキ機構19の温度が、ブレーキ機構19が適正に動作する温度であるときには、必要以上のダウンフォースFが生起しない。その結果、モータ17における省電力化が図られる。
【0044】
また、このダウンフォース発生装置11では、車体12の裏面12aと、路面28との間に負圧を発生させるにあたって、車高検出センサ24が出力する車高検出信号に基づいてECU27が車高を特定するとともに、ECU27が、予め設定された基準車高と特定した車高とを比較する。そして、ECU27は、特定した車高が基準車高を上まわるときに、基準車高に対する特定した車高の上げ幅に比例して回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。また、ECU27は、特定した車高が基準車高を下まわるときに、基準車高に対する特定した車高の下げ幅に比例して回転速度を低減させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。したがって、このダウンフォース発生装置11では、車体12の裏面12aと、路面28との間隔に応じてモータ17の回転速度を増減することによって、エアA1の吸引量を増減させることができる。その結果、この実施の形態に係るダウンフォース発生装置11は、車高が変化しても常に一定の負圧を発生させることができるので、常に一定のダウンフォースFを生起させることができる。
【0045】
また、このダウンフォース発生装置11では、車体12の裏面12aと、路面28との間に負圧を発生させるにあたって、操舵角度検出センサ25が出力する角度検出信号に基づいてECU27が操舵角度を特定するとともに、ECU27が、特定した操舵角度の大きさに比例してモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。すなわち、このダウンフォース発生装置11は、操舵角度の大きさに応じてモータ17の回転速度を増減することによって、エアA1の吸引量を増減させる。その結果、このダウンフォース発生装置11は、操舵角度の大きさに比例してより大きなダウンフォースFを生起し、タイヤ18の路面28に対する垂直荷重を増加させてタイヤ18の横力を増加させる。したがって、このダウンフォース発生装置11は、この横力の増加により自動車の復元力を高めて自動車の収斂性(安定性)を向上させる。また、生起したダウンフォースFによって車高が下がると、サスペンションの反力が高まるとともに自動車の重心が下がるので、ロールが低減されて、自動車の挙動安定性が高められる。
【0046】
また、このようなダウンフォース発生装置11では、車体12の裏面12aと、路面28との間に負圧を発生させるにあたって、路面モード切替スイッチ26が出力する切替信号に基づいて選択された路面モードが、特定路面モード及び通常路面モードのいずれであるかをECU27が特定するとともに、ECU27が、その認知した路面モードが特定路面モードであると判断した場合に、予め設定された回転速度までモータ17の回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力する。したがって、このダウンフォース発生装置11では、タイヤのグリップ力が弱まるような路面を自動車が走行する場合に、モータ17の回転速度を上げることによって、エアA1の吸引量を増加させることができる。その結果、このダウンフォース発生装置11は、より大きなダウンフォースFを生起させることができるので、タイヤのグリップ力が弱まるような路面であっても自動車を安定して走行させることができる。また、自動車が濡れた路面を高速で走行する際には、このダウンフォースFによってハイドロプレーニング現象を引き起こす恐れが低減される。
【0047】
以上、本発明のダウンフォース発生装置を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、この実施の形態に何ら制限されるものではない。
【0048】
例えば、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、ブレーキスイッチ21とブレーキ液圧センサ22とを備えるように構成したが、本発明のダウンフォース発生装置は、これに限定されるものではなく、ブレーキ液圧センサ22を用いずに構成してもよい。そして、このダウンフォース発生装置で使用されるブレーキスイッチ21は、自動車の操縦者がブレーキペダルを踏み込んだときにその旨を示すオン信号をECU27に向けて出力するとともに、ブレーキペダルを開放したときにオフ信号をECU27に向けて出力するように構成すればよい。また、ECU27は、オン信号を受信したときにモータ17の回転速度を予め設定した所定値まで高める回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように、そして、オフ信号を受信したときに前記所定値まで高める前の回転速度に戻す回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成すればよい。このダウンフォース発生装置によれば、ブレーキペダルが踏み込まれたときにより大きなダウンフォースFが生起するので、自動車の制動時における挙動安定性が高められるとともに、タイヤのロックが防止される。
【0049】
また、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、ファン駆動装置としてシロッコファン13を例示したが、このシロッコファン13に代えて軸流ファンやターボファンが使用されてもよい。
【0050】
また、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、シロッコファン13の羽根車15の駆動源としてモータ17を例示したが、羽根車15を、例えばエンジンといった自動車の駆動源の出力を分配することによって駆動してもよい。
【0051】
また、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、シロッコファン13が吸引したエアを、配管14を通じてブレーキ機構19に向けて噴射するように構成したが、本発明のダウンフォース発生装置は、シロッコファン13で吸引されたエアを、配管14を通じてタイヤ18が通る路面28に向けて噴射するように構成することができる。特に、前輪のタイヤ18が接地する路面28のやや前方に向けてエアA2が噴射されるように配管14を配置するのが好ましい。
【0052】
このダウンフォース発生装置によれば、自動車が濡れた路面28を走行する際に、タイヤ18が通る路面28に形成された水膜をエアが除去するので、ハイドロプレーニング現象が生じるのを防止することができる。
【0053】
また、本発明のダウンフォース発生装置は、車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するとともに、吸引したエアを回生制動機構に向けて送風するファン駆動装置を備えるように構成することができる。特に、ファン駆動装置は、軸流ファンが好ましい。
【0054】
このダウンフォース発生装置では、吸引したエアが、回生制動機構を構成する、例えば駆動モータ及びバッテリーに送風されると、これらは冷却される。その結果、このダウンフォース発生装置によれば、バッテリーの寿命を向上させることができるとともに、バッテリーでの充放電量が高められるので回生エネルギ効率を向上させることができる。また駆動モータの寿命も向上させることができる。
【0055】
また、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、車高に応じてモータ17の回転速度を調節するように構成したが、本発明のダウンフォース発生装置は、モータ17の回転速度を一定にするとともに、車高を調節することによって発生するダウンフォースFの大きさを調節してもよい。
【0056】
例えば、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、自動車の操縦者が路面モード切替スイッチ26を切り替えるように構成したが、この路面モード切替スイッチ26は、アンチロックブレーキングシステム(ABS)や、トラクションコントロールシステム(TCS)及びビークルスタビリティーアシスト(VSA)の作動とともに、あるいはワイパースイッチの切替とともに、あるいは自動車が所定の高速度に達したときに切り替わるように設定されていてもよい。このダウンフォース発生装置によれば、より的確に路面28に対するタイヤ18のグリップ力を高めることができる。
【0057】
また、本実施の形態に係るダウンフォース発生装置11では、ECU27に信号を出力するセンサとして、ブレーキ液圧センサ22、ブレーキ温度センサ23、車高検出センサ24及び操舵角度検出センサ25を例示したが、これらのセンサに代えて、あるいはこれらのセンサに加えて車速センサやアクセル開度検出センサが使用されてもよい。
【0058】
この車速センサを備えたダウンフォース発生装置は、車速センサが出力する車速信号に基づいてECU27が自動車の走行速度を特定するとともに、ECU27が、この走行速度の大きさに比例して回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成することができる。
【0059】
このようなダウンフォース発生装置によれば、自動車の走行速度が上がるにつれて、ダウンフォースFを高めることができる。したがって、このダウンフォース発生装置は、自動車の高速時の走行安定性を実現することができる。
【0060】
また、アクセル開度検出センサを備えたダウンフォース発生装置は、アクセル開度検出センサが出力するアクセル開度信号に基づいてECU27がアクセルの開度を特定するとともに、ECU27が、この開度の大きさに比例して回転速度を増加させる回転速度制御信号をモータ17に向けて出力するように構成することができる。
【0061】
このようなダウンフォース発生装置によれば、アクセルを踏み込むと大きなダウンフォースFが生起し、タイヤのグリップ力が増大するので、例えば急加速時におけるホイルスピンが回避される。
【0062】
また、本発明のダウンフォース発生装置において、車体12の裏面12aに開口する開口部16aから配管14の他端(ブレーキ機構19へのエアA2の噴出口)に至るまでのエアA1,A2の流通路の途中にフィルタを配設してもよい。このようなダウンフォース発生装置11によれば、例えばエアA1に粉塵や水滴が含まれる場合にこれらを除去することができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明のダウンフォース発生装置によれば、自動車が中低速領域で走行する際にも自動車の運動性能や挙動安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダウンフォース発生装置の構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1のダウンフォース発生装置の一部断面図を含む上面図である。
【図3】図1のダウンフォース発生装置の制御系統を示すブロック図である。
【図4】本発明のダウンフォース発生装置の動作を説明する概念図である。
【符号の説明】
11 ダウンフォース発生装置
12 車体
12a 車体の裏面
13 シロッコファン(ファン駆動装置)
14 配管
19 ブレーキ機構
A1 エア

Claims (3)

  1. 車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するファン駆動装置と、このファン駆動装置にその一端が接続されるとともに、吸引された前記エアをその他端からブレーキ機構に向けて噴射する配管とを備えることを特徴とするダウンフォース発生装置。
  2. 車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するファン駆動装置と、このファン駆動装置にその一端が接続されるとともに、吸引された前記エアをその他端からタイヤが通る路面に向けて噴射する配管とを備えることを特徴とするダウンフォース発生装置。
  3. 車体の底部に配置されるとともに、前記車体の裏面からエアを吸引するとともに、吸引したエアを回生制動機構に向けて送風するファン駆動装置を備えることを特徴とするダウンフォース発生装置。
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