【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヤマブシタケ等のサンゴハリタケ属に属するきのこを含む、風味に優れた食品および抗酸化性の高い組成物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ヤマブシタケ（Ｈｅｒｉｃｉｕｍ ｅｒｉｎａｃｃｕｍ）は、別名ホウトウクウとも呼ばれるサンゴハリタケ（Ｈｅｒｉｃｉｕｍ）属に属するきのこの一種であり、古くから漢方薬として重宝されてきた。
例えば中国においては、慢性的な胃病の治療薬として用いられており、又、最近では、その他の生理作用として、抗痴呆効果、免疫機能の調節効果、抗腫痕効果等多くの有用性も報告されている。
【０００３】
このようなヤマブシタケの生理効果を得るためには、これを長期間継続的に摂取する事が好ましいが、ヤマブシタケは、中華料理で高級な食材とされているフカヒレやツバメの巣と同様に、そのもの自体には殆ど味や臭いがなく特別な調理方法により高級な料理として提供されるのが一般的で、しかも生のままでは傷みやすいため、乾燥物で提供され、これを調理味付けするには時間がかかり長期間継続的に摂取するのは困難なため、より飲食しやすい形でのヤマブシタケ含有食品の開発が求められている。
【０００４】
このため、ヤマブシタケには不快な臭いが無いにもかかわらず不快臭の抑制に関するとされる試みも幾つかなされており、例えば、特開平１１−７５７９３号公報には、ヤマブシタケの粉末に、ウコン等の植物成分を混合した飲料用の組成物が記載され、同組成物を熱湯で抽出する事により、無理なく摂取可能なヤマブシタケエキス入り飲料が得られるものとされている。また、特開２００１−８６９５４号公報には、甘蔗由来の抽出物をヤマブシタケと併用する事により、ヤマブシタケの不快臭を抑制できると記載されている。
【０００５】
しかしながら、これらの手段によってもヤマブシタケの継続的な摂取を容易にする事はできず、より風味の改善された、日常的に摂取しやすいヤマブシタケ含有食品の提供が望まれている。
【０００６】
一方、前述したヤマブシタケの抗腫痕効果等は、生体内における抗酸化作用に基づくものと考えられていることから、ヤマブシタケを摂取すれば、癌のみならず、生体内の脂質等の抗酸化に基づく、老化、炎症等の障害を予防、抑制する事が出来るものと期待されている。
このため、より効果的かつ低コストで、ヤマブシタケによる抗酸化効果の増強、特に生体内における過酸化反応の抑制を行うことが望まれている。
【０００７】
【特許文献１】
特開平１１−７５７９３号公報
【特許文献２】
特開２００１−８６９５４号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、ヤマブシタケが本来的に有する抗痴呆効果等の有用性を減する事なく、日常的に摂取しやすい、風味の優れたヤマブシタケ含有食品を提供することを目的としている。
また、本発明は、前記ヤマブシタケを、安価かつ抗酸化性に優れた食品として提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意研究を行った結果、ヤマブシタケ等サンゴハリタケ属に属するきのこに、茶葉又はその処理物及びアスコルビン酸を含有させる事により、風味に優れ、長期保存にも耐えうるヤマブシタケ含有食品を得られることを見出した。
【００１０】
また、茶葉として、緑茶葉を用いることにより、特に優れた効果を得られる事を見いだした。
更に、サンゴハリタケ属に属するきのこと、茶葉又はその処理物及びアスコルビン酸を併用することにより、サンゴハリタケ属に属するきのこの有する抗酸化効果を相乗的に増強できることを見出し本発明を完成した。
【００１１】
すなわち本発明は、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体又はその処理物、茶葉又はその処理物、及びアスコルビン酸を含有することを特徴とする食品を提供するものである。
また、本発明は、茶葉が緑茶葉であることを特徴とする上記の食品を提供するものである。
更に、本発明は、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体又はその処理物、茶葉又はその処理物、及びアスコルビン酸を含有することを特徴とする抗酸化性組成物を提供するものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明は、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体又はその処理物、茶葉又はその処理物、及びアスコルビン酸を含有する食品に関する。
本発明において、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体の処理物とは、ヤマブシタケ等サンゴハリタケ子実体の処理物のうち食品として利用可能なものを指し、その形態は特に限定されないが、例えば乾燥物、破砕物、摩砕物、細断物、水やアルコール抽出後の抽出残渣、水やアルコールによる抽出物及びその乾燥物等があげられる。
【００１３】
中でも、きのことして、ヤマブシタケを用いれば、後述する茶葉又はその処理物、及びアスコルビン酸と併用した場合に得られる風味改善効果が高いため好ましい。
【００１４】
きのこ子実体またはその処理物を乾燥する方法としては、自然乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等通常用いられている手段を採用することができ、特に２０℃〜３５℃程度で自然乾燥した乾燥物を用いることが好ましい。また、破砕、摩砕、細断の手段も特に限定されず、乳鉢、ミキサーによる摩砕など定法を用いることができ、これらを乾燥する際には、前記と同様により乾燥処理を行えばよい。
【００１５】
また、抽出残液や抽出物、その乾燥物を調製する際に使用する抽出溶媒としては、水（熱水含む）、エタノール等のアルコール類を挙げることができ、水（熱水）を用いることが好ましい。抽出残渣の調製は、前記溶媒による抽出物から、遠心分離、濾過等定法により行うことができ、抽出物の乾燥物は、同溶媒による抽出物を噴霧乾燥等により乾燥させ調製すればよい。
【００１６】
これらきのこ子実体の各種形態のうち、調製の利便性、食品の風味の点からは、子実体を直接乾燥した乾燥物を用いるか、又は破砕物、摩砕物及び細断物のいずれかもしくはそれらの乾燥物を用いることが好ましく、特に２５℃〜３５℃で乾燥した乾燥物を用いることが好ましい。
また、食品へのサンゴハリタケ子実体又はその処理物の配合量は特に限定されないが、乾燥物の重量換算で１重量％〜９９重量％、特に３０重量％〜７０重量％とする事が風味面から好ましい。
【００１７】
また、本発明において用いる茶葉は特に限定されず、緑茶、紅茶、抹茶、ウーロン茶、ハトムギ茶あるいはウーロン茶等を例示することができ、中でも緑茶葉はヤマブシタケ等サンゴハリタケ属に属するきのこと風味面での相性がよいため好ましく、更にアスコルビン酸と併用した場合には、特に優れた抗酸化効果を得られるため好ましい。これら茶葉の処理物としては、前記サンゴハリタケ子実体の処理物と同様の処理物を用いることが可能である。すなわち茶葉の乾燥物、破砕物、摩砕物、細断物、水やアルコール抽出後の抽出残流、水やアルコールによる抽出物の乾燥物等を例示でき、食品の風味を良好にするためには、乾燥物を用いるか、又は破砕物、摩砕物及び細断物のいずれかもしくはそれらの乾燥物を用いることが好ましい。
【００１８】
茶葉の配合量も特に限定されないが、サンゴハリタケ子実体の抗酸化効果を高めるためには、サンゴハリタケに対し、茶葉を乾燥物の重量換算で、１０重量％〜１００重量％、特に３０重量％〜７０重量％配合することが好ましい。
また、アスコルビン酸は、通常用いられている市販の粉末等を用いることができ、その配合量は、乾燥重量換算で、サンゴハリタケに対し、０．５重量％〜１０重量％、特に１重量％〜５重量％とする事が好ましい。
【００１９】
このようにして得られる、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体又はその処理物、茶葉又はその処理物及びアスコルビン酸の３者を含有する食品は、固形食品とした場合に、特に優れた風味が発揮され、すなわち、溶液の状態、例えばサンゴハリタケの熱水抽出液、茶の熱水抽出液にアスコルビン酸を添加した飲料等よりも、タブレット等の固形とした場合の方が風味がすぐれ継続的に摂取が容易となる。
【００２０】
本発明のきのこ含有食品の形態は特に限定されないが、タブレット状、顆粒状、順粒を含むカプセル状あるいは飲料等通常の形態とすることができ、クッキー等の菓子類様の形態で用いる事も可能である。中でも、タブレット状、顆粒状の形態とすることが、風味面（食感等）の点から好ましい。
また、きのこの特異抑制のためには、固形食品製造の利便性を妨げない範囲内で固形分中の水分量を低下させることが好ましい。
本発明の食品の製造は、定法に従い行えばよく、例えばタブレットとする場合には、上記３成分を混合し、必要に応じ乳糖、砂糖、澱粉等の賦形剤や、蔗糖脂肪酸エステル等の滑沢剤を混合し、打錠すればよい。
【００２１】
また、本発明の食品には、前記とは別の食品素材、すなわち各種糖質やタンパク質、脂質、乳化剤、増粘剤、甘味料、酸味料、果汁、香料など配合してもよい。具体的には、蔗糖、異性化糖、グルコース、フラクトース、パラチノース、トレハロース、キシロース等の糖類エソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元水飴、還元麦芽糖水飴等の糖アルコール類；グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤；寒天、ゼラチン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム等の増粘（安定）剤が挙げられる。また、この他にも各種アミノ酸やマイタケ、シイタケ、アガリクス等のきのこ類又はその処理物、ビタミンＡ、ビタミンＥ等のビタミン類、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛等のミネラル類等を添加することも可能である。
【００２２】
また、本発明は、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体又はその処理物、茶葉又はその処理物、及びアスコルビン酸を含有する抗酸化性組成物に関する。
抗酸化性組成物（抗酸化剤）として用いる場合でも、サンゴハリタケ属に属するきのこ子実体の処理物、茶葉及びその処理物は、前記食品と同様のものを使用することができる。
【００２３】
また、それらの配合比率も前記と同等にすればよい。更に、抗酸化性組成物を食品、すなわち抗酸化性食品として用いる場合には、前記と同様に、他の食品素材等を添加することも可能である。
一方、組成物の形態は、固形に限定されるものではなく、例えば抗酸化性食品とする場合であれば、飲料等の状態で用いることも可能である。
本発明の抗酸化性組成物の摂取量は、サンゴハリタケの乾燥重量（固形分重量）換算で、３〜１０程度とすればよい。
【００２４】
【実施例】
以下に本発明の実施例について記載するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例１ ．
ヤマブシタケ子実体を１ｃｍ角に細断し、２５℃の通気環境下で１日自然乾燥させ、これを乳鉢にて摩砕しヤマブシタケの乾燥体粉末を得た。
これに、表１に示す処方にて各種茶類の粉末、サイクロデキストリンあるいはアスコルビン酸を混合し、打錠して、ヤマブシタケ含有タブレットを製造した。
【００２５】
【表１】
【００２６】
得られたタブレットについて、製造直後の風味評価を１０名のパネラーにより行った。また、サンプル５については、４０℃にて６０日間保存した後の風味評価も同様して行った。
なお、風味の評価基準は以下の通りとした。
＋２：きのこ臭が感じられず風味良好
＋１：きのこ臭ほとんど感じられない
０：きのこ臭がやや感じられる
−１：特異なきのこ臭が強い
【００２７】
その結果、茶葉の添加により、わずかにあるきのこ臭が軽減し、公知のマスキング剤であるサイクロデキストリンと同等以上の風味改善効果がなされ、茶葉として緑茶を用いた場合の風味が良好であり、緑茶とアスコルビン酸を併用した場合には、相乗的に風味の改善効果が得られた。
また、サンプル５の保存後の風味評価の結果は１．１であり、製造直後と同等の効果が維持されていることがわかった。
【００２８】
実施例２ ．
ヤマブシタケ粉末１００重量部に対し緑茶葉を５０重量部、アスコルビン酸を３重量部を含む組成物を２０倍量の８０℃の熱水で抽出した抽出液を調製した。また、ヤマブシタケを単独で、同様に熱水抽出した抽出液を調製した。これらを実施例１と同様の風味評価に供し、両者を比較したところ、緑茶葉、アスコルビン酸を併用したものでは風味が改良されていたが、固形食品の場合と比べるとややきのこ臭が感じられた。
【００２９】
実施例３ ．
実施例１と同様にして製造したヤマブシタケの乾燥体に対し、緑茶葉粉末とアスコルビン酸を表２に示す各種の割合で添加し、打錠して、ヤマブシタケ含有タブレットとし、実施例１と同様に風味評価を行った。
【００３０】
【表２】
【００３１】
その結果、ヤマブシタケに対し乾燥重量として、緑茶葉を１０重量％〜１００重量％、アスコルビン酸を０．５重量％〜１０重量％添加した場合に、風味良好なタブレットが得られ、特に緑茶葉３０重量％〜７０重量％、アスコルビン酸１重量％〜５重量％の場合に良好であった。
【００３２】
実施例４ ．
マウスの結腸粘膜障害に対する各種サンプル投与の影響を指標として、ヤマブシタケ、緑茶葉及びアスコルビン酸を併用した場合の効果を検討した。
（１）予備試験
表３の示す組成の基本飼料と、基本飼料にフマル酸鉄を０．２ ％添加した鉄含有飼料（鉄含量０．０７ ％）を準備し、７週齢のＢＡＬＢ／Ｃ雄マウスに２週間投与し、結腸粘膜の過酸化脂質含量を下記（３）の方法により測定した。その結果、表４に示す通り、鉄含有飼料の投与により、結腸粘膜の過酸化脂質含量が約３倍に増加した。
【００３３】
【表３】
【００３４】
【表４】
【００３５】
（２）動物及び飼育方法
５週齢のＢＡＬＢ／Ｃ雄マウスを１週間即馴化飼育した後、１群５匹ずつに群分けた。試験群Ａには、生理食塩水に懸濁したヤマブシタケ磨砕物（ヤマブシタケ乾燥重量として０．４ｇ／日／匹）を、３週間胃ゾンデにより連日投与した。試験群Ｂには緑茶粉末（０．２ｇ／日／匹）を、試験群Ｃにはアスコルビン酸（０．０１ｇ／日／匹）、試験群Ｄにはヤマブシタケ磨砕物（ヤマブシタケ乾燥重量として０．４ｇ／日／匹）、緑茶粉末（０．２ｇ／日／匹）及びアスコルビン酸（０．０１ｇ／日／匹）を同様に投与した。対照群には、生理食塩水を投与した。
最初の１週間は基本飼料を、次の２週間は飼料Ｂを与えた。なお、飼料及び水は、試験期間を通じ自由摂取とした。
【００３６】
（３）結腸粘膜の過酸化脂質含量の測定
過酸化脂質は、ＴＢＡＲＳ（チオバルビツール酸反応性物質）として定量した。試験開始３週間後にペントノバルビタール麻酔下で解剖し、結腸粘膜を採取した。結腸粘膜は生理食塩水で洗浄後、湿重量の１０倍量の１．１５％ ＫＣｌ溶液を加え、水冷しながらテフロンホモジナイザーで均質化した。この結腸粘膜ホモジネート０．１ｍｌをねじ口試験管に分取した。
他方、酢酸８０ｍｌと蒸留水３２０ｍｌを混合し、１０Ｎ水酸化ナトリウムでｐＨ３．５に調整して、ＴＢＡＲＳ測定用緩衝液とした。
【００３７】
前記ねじ口試験管に、８．１％ドデシル硫酸ナトリウム０．２ｍｌ、ＴＢＡＲＳ測定用緩衝液０．５ｍｌ、０．８％ブチルヒドロキシトルエン酢酸溶液０．０５ｍｌ、０．８％テオノスルビソール酸溶液１．０ｍｌ、５ｍＭエチレンジアミン四酢酸溶液０．７ｍｌ蒸留水１．５ｍｌを順次混合した。この混合液を４℃で１時間静置した後、沸騰水浴中で１時間加熱し、氷水中で冷却した。これに蒸留水１．０ｍｌ、ｎ−ブタノール・ピリジン（１５：１）混合液５．０ｍｌを加え、ＴＢＥＲＳをｎ−ブタノール・ピリジン層に抽出し、抽出液の蛍光強度（Ｅｘ．５１５ｎｍ、Ｅｘ．５５３ｎｍ）を測定した。
ＴＢＡＲＳ値は、組織蛋白質量あたりのマロンジアルデヒド（ＭＤＡ）相当量として表した。なお、蛋白質含量は、ＢＣＡプロテイン・アッセイ・キット（ピアス社製）を用いて測定した。
【００３８】
（４）結果
表５に示す通り、試験群Ａ〜Ｃにおいて、過酸化脂質含量が低値傾向を示し、特に、試験群Ｄの抗酸化効果が優れていた。なお、飼育期間中に、群間の体重に有意な差は認められなかった。これらの知見から、ヤマブシタケ、緑茶及びアスコルビン酸を併用した場合には、腸管粘膜の酸化障害を相乗的に低減させることがわかった。
【００３９】
【表５】
【００４０】
【発明の効果】
本発明によれば、サンゴハリタケ属に属するヤマブシタケ等のきのこ子実体又はその処理物を長期保存後においても、風味良好な固形食品として無理なく日常的に長期間継続して摂取することが可能となり、また、ヤマブシタケの有する抗酸化効果を安価かつ効率的に得ることが可能となる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a food having an excellent flavor and a composition having high antioxidant properties, including a mushroom belonging to the coral genus Mushroom such as Yamabushitake.
[0002]
[Prior art]
Yamabushitake (Hericium erinaccum) is a kind of mushroom belonging to the genus Coralum mushroom (Hericium), which is also called birch mushroom, and has been useful as a herbal medicine since ancient times.
For example, in China, it has been used as a therapeutic drug for chronic gastric diseases, and recently, it has also reported many other physiological effects such as anti-dementia effect, immune function regulating effect, and anti-tumor effect. Have been.
[0003]
In order to obtain such a physiological effect of Yamabushitake, it is preferable to take it continuously for a long period of time, but Yamabushitake is similar to shark fins and swallow's nest, which are high quality ingredients in Chinese cuisine. It is generally provided as a high-class dish by a special cooking method with almost no taste or smell, and because it is fragile as it is, it is provided as a dry product and it takes time to cook and season it. Therefore, it is difficult to continuously ingest the food for a long period of time, and there is a demand for development of a food containing Yamabushitake in a form that is easier to eat and drink.
[0004]
For this reason, some attempts have been made to suppress unpleasant odors even though Yamabushitake has no unpleasant odor. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-75793 discloses that powder of yamabushitake contains turmeric and the like. And a beverage composition obtained by mixing the plant components of the above, and extracting the composition with boiling water can provide a drink containing Yamabushitake extract that can be taken without difficulty. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-86954 describes that an unpleasant odor of Yamabushitake can be suppressed by using an extract derived from sugar cane in combination with Yamabushitake.
[0005]
However, even by these means, continuous consumption of Yamabushitake cannot be facilitated, and it is desired to provide a Yamabushitake-containing food with improved flavor and easy to ingest on a daily basis.
[0006]
On the other hand, since the anti-tumor effect of Yamabushitake mentioned above is considered to be based on the antioxidant effect in the living body, if Yamabushitake is ingested, not only cancer but also antioxidant such as lipids and the like in the living body are taken. It is expected to be able to prevent and suppress disorders such as aging, inflammation and the like.
For this reason, it is desired to enhance the antioxidant effect of Yamabushitake more effectively and at a lower cost, and particularly to suppress the peroxidation reaction in a living body.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-11-75793 [Patent Document 2]
JP 2001-86954 A
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a Yamabushitake-containing food which is easy to ingest on a daily basis and has excellent flavor without reducing the usefulness such as the anti-dementia effect inherent to Yamabushitake.
Another object of the present invention is to provide the aforementioned Yamabushitake as a food that is inexpensive and has excellent antioxidant properties.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present inventors have conducted intensive research and found that mushrooms belonging to the genus Coralum agaricus, such as Yamabushitake, contain tea leaves or a processed product thereof and ascorbic acid, so that the flavor is excellent, and long-term storage is possible. It was found that a tolerable Yamabushitake-containing food could be obtained.
[0010]
In addition, it has been found that particularly excellent effects can be obtained by using green tea leaves as the tea leaves.
Further, the present inventors have found that the antioxidant effect of mushrooms belonging to the genus Coralaria can be synergistically enhanced by using mushrooms belonging to the genus Coralaria, tea leaves or a processed product thereof, and ascorbic acid in combination.
[0011]
That is, the present invention provides a food product characterized by containing a mushroom fruit body belonging to the genus Coralum agaricus or a processed product thereof, tea leaves or a processed product thereof, and ascorbic acid.
The present invention also provides the above-mentioned food, wherein the tea leaves are green tea leaves.
Further, the present invention provides an antioxidant composition comprising mushroom fruit bodies belonging to the genus Coralum genus or a processed product thereof, tea leaves or a processed product thereof, and ascorbic acid.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a mushroom fruit body belonging to the genus Coralum mushroom or a processed product thereof, tea leaves or a processed product thereof, and a food containing ascorbic acid.
In the present invention, the processed material of the mushroom fruit body belonging to the genus Coralum agarita refers to the processed material of the coral agaricus fruit body such as Yamabushitake, which can be used as food, and the form is not particularly limited, for example, a dried product, a crushed product Ground products, shredded products, extraction residues after extraction with water or alcohol, extracts with water or alcohol, and dried products thereof.
[0013]
Above all, it is preferable to use Yamabushitake mushrooms, because the effect of improving flavor obtained when used in combination with tea leaves or a processed product thereof as described below and ascorbic acid is high.
[0014]
As a method for drying the mushroom fruit body or a processed product thereof, it is possible to employ a commonly used means such as natural drying, spray drying, freeze drying, and in particular, a dried product naturally dried at about 20 ° C. to 35 ° C. Preferably, it is used. The means for crushing, grinding, and shredding are not particularly limited, and conventional methods such as mortar and grinding with a mixer can be used. When drying these, a drying treatment may be performed in the same manner as described above.
[0015]
In addition, examples of the extraction solvent used for preparing the extraction residue, the extract, and the dried product thereof include water (including hot water) and alcohols such as ethanol, and water (hot water) may be used. Is preferred. The extraction residue can be prepared from the extract with the solvent by a centrifugal separation method, a filtration method, or the like, and the dried extract can be prepared by drying the extract with the same solvent by spray drying or the like.
[0016]
Among the various forms of these mushroom fruit bodies, from the viewpoint of convenience of preparation and flavor of food, use dried products obtained by directly drying the fruit bodies, or use any of crushed, milled and shredded products or It is preferable to use a dried product of the above, especially a dried product dried at 25 ° C. to 35 ° C.
In addition, the amount of the coral agaricus fruit body or its processed product in the food is not particularly limited, but from the viewpoint of flavor, it is preferable that the weight is 1 to 99% by weight, especially 30 to 70% by weight in terms of the weight of the dried product. preferable.
[0017]
Further, the tea leaves used in the present invention are not particularly limited, and may be exemplified by green tea, black tea, matcha, oolong tea, pearl barley tea, oolong tea and the like, and among them, the green tea leaf is a mushroom belonging to a coral genus such as Yamabushitake and has a compatibility in flavor. When used in combination with ascorbic acid, a particularly excellent antioxidant effect is obtained, which is preferable. As the processed material of these tea leaves, it is possible to use the same processed material as the processed material of the coral agaricus fruit body. That is, dried tea leaves, crushed material, crushed material, shredded material, extraction residual flow after water or alcohol extraction, dried material of the extract with water or alcohol can be exemplified, in order to improve the flavor of food It is preferable to use a dried product, or one of a crushed product, a crushed product, and a shredded product, or a dried product thereof.
[0018]
The amount of the tea leaves is not particularly limited. However, in order to enhance the antioxidant effect of the coral agaricus fruit body, the amount of the tea leaves is 10% by weight to 100% by weight, particularly 30% by weight to 70% by weight of the dry matter relative to the coral agaricus. It is preferable to mix by weight%.
Ascorbic acid may be a commonly used commercially available powder or the like, and the compounding amount thereof is 0.5% by weight to 10% by weight, particularly 1% by weight, based on the weight of coral mushroom in terms of dry weight. It is preferred to be 5% by weight.
[0019]
Thus obtained, the food containing the three bodies of mushroom fruit body or processed material belonging to Coralum genus, tea leaves or processed material thereof, and ascorbic acid exhibits particularly excellent flavor when it is a solid food. In other words, in the state of the solution, for example, a hot water extract of coral mushroom, a hot water extract of tea with ascorbic acid added to ascorbic acid, and the like when tablets and the like are solid, the flavor is better and continuous ingestion is possible. It will be easier.
[0020]
Although the form of the mushroom-containing food of the present invention is not particularly limited, it can be in the form of tablets, granules, capsules including regular granules, or ordinary forms such as beverages, and can also be used in confectionery-like forms such as cookies. It is possible. Among them, a tablet or granule form is preferable from the viewpoint of flavor (e.g., texture).
For the specific suppression of mushrooms, it is preferable to reduce the water content in the solid content within a range that does not hinder the convenience of solid food production.
The production of the food of the present invention may be carried out in accordance with a conventional method. For example, in the case of a tablet, the above three components are mixed, and if necessary, excipients such as lactose, sugar, starch and the like, and lubricants such as sucrose fatty acid ester and the like. What is necessary is just to mix a tablet and tablet.
[0021]
The food of the present invention may contain other food materials other than those described above, such as various sugars, proteins, lipids, emulsifiers, thickeners, sweeteners, acidulants, fruit juices, and flavors. Specifically, sugar alcohols such as sucrose, isomerized sugar, glucose, fructose, palatinose, trehalose, xylose, etc., sugar alcohols such as sorbitol, xylitol, erythritol, lactitol, reduced palatinose, reduced starch syrup, reduced maltose syrup; glycerin fatty acid ester And emulsifiers such as lecithin; thickeners (stabilizers) such as agar, gelatin, carrageenan, guar gum, xanthan gum and locust bean gum. In addition, it is also possible to add various amino acids, mushrooms such as maitake, shiitake mushrooms, agaricus or processed products thereof, vitamins such as vitamin A and vitamin E, and minerals such as calcium, magnesium, iron and zinc. It is possible.
[0022]
In addition, the present invention relates to an antioxidant composition containing mushroom fruit bodies belonging to the genus Coralum mushroom or a processed product thereof, tea leaves or a processed product thereof, and ascorbic acid.
Even when used as an antioxidant composition (antioxidant), the same processed foods, tea leaves, and processed foods of the mushroom fruit body belonging to Coralum genus can be used.
[0023]
In addition, their compounding ratio may be the same as described above. Furthermore, when the antioxidant composition is used as a food, that is, as an antioxidant food, other food materials and the like can be added in the same manner as described above.
On the other hand, the form of the composition is not limited to a solid. For example, when the composition is an antioxidant food, it can be used in a state of a beverage or the like.
The intake amount of the antioxidant composition of the present invention may be about 3 to 10 in terms of the dry weight (solid content weight) of coral agaricus.
[0024]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described, but the present invention is not limited to these examples.
Embodiment 1 FIG .
The Yamabushitake fruit body was cut into 1 cm squares, air-dried under a ventilation environment of 25 ° C. for 1 day, and ground in a mortar to obtain a dried powder of Yamabushitake.
To this, powders of various teas, cyclodextrin or ascorbic acid were mixed according to the formulation shown in Table 1, followed by tableting to produce tablets containing Yamabushitake.
[0025]
[Table 1]
[0026]
The resulting tablets were evaluated for flavor immediately after production by 10 panelists. For Sample 5, the flavor evaluation after storage at 40 ° C. for 60 days was performed in the same manner.
In addition, the evaluation criteria of the flavor were as follows.
+2: Mushroom smell is not felt and flavor is good +1: Mushroom smell is hardly felt 0: Mushroom smell is slightly felt -1: Unique mushroom smell is strong
As a result, the addition of tea leaves slightly reduces the mushroom smell, has a flavor improving effect equivalent to or higher than that of cyclodextrin, which is a known masking agent, and has a good flavor when green tea is used as the tea leaves. When a combination of ascorbic acid and ascorbic acid was used, a synergistic effect of improving the flavor was obtained.
The result of flavor evaluation of Sample 5 after storage was 1.1, indicating that the same effect as that immediately after production was maintained.
[0028]
Embodiment 2 FIG .
An extract was prepared by extracting a composition containing 50 parts by weight of green tea leaves and 3 parts by weight of ascorbic acid with 100 parts by weight of Yamabushitake powder by using 20 times the amount of hot water at 80 ° C. In addition, an extract obtained by similarly extracting Yamabushitake with hot water was prepared. These were subjected to the same flavor evaluation as in Example 1 and the two were compared. As a result, the green tea leaves and the one in which ascorbic acid were used had an improved flavor, but the smell of mushrooms was felt as compared with the case of the solid food. Was.
[0029]
Embodiment 3 FIG .
Green tea leaf powder and ascorbic acid were added at various ratios shown in Table 2 to a dried body of Yamabushitake produced in the same manner as in Example 1, and tabletted to obtain a Yamabushitake-containing tablet, as in Example 1. The flavor was evaluated.
[0030]
[Table 2]
[0031]
As a result, when green tea leaves are added in an amount of 10% by weight to 100% by weight and ascorbic acid in an amount of 0.5% by weight to 10% by weight as a dry weight relative to Yamabushitake, a tablet having a good flavor is obtained. Good results were obtained when the weight percent was 70% by weight and the ascorbic acid was 1% to 5% by weight.
[0032]
Embodiment 4 FIG .
The effect of the combination use of Yamabushitake, green tea leaves and ascorbic acid was examined using as an index the effect of various sample administrations on the colonic mucosal injury in mice.
(1) Preliminary test A basic feed having the composition shown in Table 3 and an iron-containing feed (iron content 0.07%) obtained by adding 0.2% iron fumarate to the basic feed were prepared. Male mice were administered for 2 weeks, and the content of lipid peroxide in the colonic mucosa was measured by the following method (3). As a result, as shown in Table 4, administration of the iron-containing feed increased the lipid peroxide content of the colonic mucosa about three-fold.
[0033]
[Table 3]
[0034]
[Table 4]
[0035]
(2) Animals and breeding method BALB / C male mice of 5 weeks of age were immediately bred for 1 week, and then divided into groups of 5 mice. In the test group A, a ground trifoliate yamabushitake (0.4 g / day / animal as dry weight of yamabushitake) suspended in physiological saline was administered daily for 3 weeks by a gastric tube. In test group B, green tea powder (0.2 g / day / animal), in test group C, ascorbic acid (0.01 g / day / animal), and in test group D, ground Yamatake mushroom (Yamabushitake dry weight: 0.1%). 4 g / day / animal), green tea powder (0.2 g / day / animal) and ascorbic acid (0.01 g / day / animal) were similarly administered. The control group received saline.
Basic diet was given for the first week and feed B for the next two weeks. Feed and water were freely available throughout the test period.
[0036]
(3) Measurement of Lipid Peroxide Content of Colon Mucosa Lipid peroxide was quantified as TBARS (thiobarbituric acid-reactive substance). Three weeks after the start of the test, the mice were dissected under pentonobarbital anesthesia, and colonic mucosa was collected. After washing the colon mucosa with physiological saline, a 1.15% KCl solution 10 times the wet weight was added and homogenized with a Teflon homogenizer while cooling with water. 0.1 ml of the colon mucosa homogenate was dispensed into a screw-mouth test tube.
On the other hand, 80 ml of acetic acid and 320 ml of distilled water were mixed and adjusted to pH 3.5 with 10 N sodium hydroxide to obtain a TBARS measurement buffer.
[0037]
0.2 ml of 8.1% sodium dodecyl sulfate, 0.5 ml of TBARS measurement buffer, 0.05 ml of 0.8% butylhydroxytolueneacetic acid solution, 0.8% teonosulfisolic acid solution 1 0.0 ml, 0.7 ml of a 5 mM ethylenediaminetetraacetic acid solution, and 1.5 ml of distilled water were sequentially mixed. The mixture was allowed to stand at 4 ° C. for 1 hour, heated in a boiling water bath for 1 hour, and cooled in ice water. To this, 1.0 ml of distilled water and 5.0 ml of a mixed solution of n-butanol / pyridine (15: 1) were added to extract TBERS into the n-butanol / pyridine layer, and the fluorescence intensity of the extract (Ex. 515 nm, Ex. 553 nm).
TBARS values were expressed as malondialdehyde (MDA) equivalents per tissue protein mass. The protein content was measured using a BCA protein assay kit (Pierce).
[0038]
(4) Results As shown in Table 5, in test groups A to C, the lipid peroxide content tended to be low, and in particular, test group D had an excellent antioxidant effect. During the breeding period, there was no significant difference in body weight between the groups. From these findings, it was found that the combined use of Yamabushitake, green tea, and ascorbic acid synergistically reduces intestinal mucosal oxidative damage.
[0039]
[Table 5]
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, even after long-term storage of mushroom fruit bodies such as Yamabushitake belonging to the genus Coralum agaricus, or a processed product thereof, it becomes possible to continuously ingest it for a long time without difficulty as a flavorful solid food, Further, the antioxidant effect of Yamabushitake can be obtained inexpensively and efficiently.
