JP2004248384A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関に異常が発生して電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うときに、走行可能距離を伸ばすことのできるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】S7で緊急走行スイッチがオンであると判定され、かつS8でモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことができると判定された場合は、モータのみによる緊急走行を許可する。S9では所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つの電源をオフにして作動させない制御を行うことで、緊急走行時における消費電力を減らす。
【選択図】 図2
【解決手段】S7で緊急走行スイッチがオンであると判定され、かつS8でモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことができると判定された場合は、モータのみによる緊急走行を許可する。S9では所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つの電源をオフにして作動させない制御を行うことで、緊急走行時における消費電力を減らす。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハイブリッド車両の制御装置、特に内燃機関に異常が発生した場合に電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うハイブリッド車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
内燃機関、モータ及びジェネレータを備えたハイブリッド車両において、内燃機関に異常が発生して内燃機関を駆動できない場合は、内燃機関を用いた車輪の駆動及びジェネレータの発電ができなくなるが、条件によってはモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことが可能である。この緊急走行を行う従来のハイブリッド車両の制御装置の一例が特開2001−145210号公報(特許文献1)に開示されている。この従来の装置においては、内燃機関に異常が発生した場合にモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行い、さらにモータが消費する電気エネルギーが少なくなるように変速制御を行うとともに、蓄電装置から電気エネルギーを取り出すことが許可される最低蓄電量の制限をなくしている。これによって、ハイブリッド車両において、内燃機関に異常が発生した場合の緊急走行を可能とし、かつ十分な走行距離の確保を図っている。
【0003】
本発明は、内燃機関に異常が発生して電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うときに、走行可能距離をさらに伸ばすことのできるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−145210号公報
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、第1の本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、内燃機関及び電動機を備え、少なくとも電動機が車両駆動源として用いられ、内燃機関の駆動運転及び電動機の発電運転の少なくとも一方により生成された電気エネルギーが車両電装品の作動に消費され、内燃機関に異常が発生した場合に電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことが可能であるハイブリッド車両の制御装置であって、前記緊急走行が行われる場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御する電装品制御手段を有することを特徴とする。
【0006】
第2の本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記電装品制御手段は、所定の車両電装品の作動を停止させることにより該車両電装品の消費電力を減らすことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置を含む全体構成図を示す。本実施形態のハイブリッド車両は、モータ10、エンジン12、ジェネレータ14、動力分配機構16、減速機18、インバータ20、バッテリー22、補機バッテリー26、車両電装品28、コントローラ30及び車輪32を備えている。
【0009】
モータ10は例えば交流モータとして構成され、その出力軸が減速機18を介して負荷である車輪32と連結されている。そして、モータ12を駆動(力行)運転させることにより車輪32を回転駆動させることができる。さらに、車輪32の回転エネルギーを利用してモータ10を発電運転(回生制動)させることもできる。
【0010】
内燃機関としてのエンジン12については、その出力軸が動力分配機構16及び減速機18を介して車輪32と連結されており、エンジン12を回転駆動させることによっても車輪32を回転駆動させることができる。
【0011】
ジェネレータ14は例えば交流発電機として構成され、その出力軸が動力分配機構16を介してエンジン12の出力軸と連結されている。そして、エンジン12を回転駆動させることによりジェネレータ14を発電運転させることができる。さらに、ジェネレータ14の駆動によってエンジン12を始動させることもできる。
【0012】
動力分配機構16は、エンジン12の出力を車輪32の駆動分とジェネレータ14の発電分とに分配することができ、例えば遊星歯車によって構成することができる。
【0013】
インバータ20は、バッテリー22からの直流電圧をスイッチング動作により120度ずつ位相が異なる3相交流に変換してモータ10及びジェネレータ14の3相コイル(図示せず)に交流電流をそれぞれ供給することができる。さらに、インバータ20は、モータ10及びジェネレータ14の3相コイルの交流電流を直流に変換してバッテリー22に回生する方向の変換も可能である。このように、ジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーは、インバータ20を介してバッテリー22に充電され、モータ10及びジェネレータ14の駆動の際に用いられる。
【0014】
また、インバータ20は図示しないDC−DCコンバータを備えており、ジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーの一部は、このDC−DCコンバータによって降圧されてから補機バッテリー26にも充電される。
【0015】
車両電装品28は、空調装置やオーディオ等の快適装備品、ヘッドランプやルームランプ等のランプ類、デフォッガー及びワイパー等を図示しないが含んでおり、補機バッテリー26に充電された電気エネルギーによってその作動が行われる。このように、エンジン12の駆動によるジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーの一部は、インバータ20内のDC−DCコンバータによって降圧された後、車両電装品28の作動に消費されることになる。
【0016】
以上のように構成されたハイブリッド車両において、エンジン12に異常が発生してエンジン12を駆動できない場合は、エンジン12によって車輪32を駆動させることができなくなる。さらに、エンジン12によってジェネレータ14を発電させることでバッテリー22の充電を行うこともできなくなる。ただし、バッテリー22にすでに蓄えられている電気エネルギーを利用してモータ10を駆動することにより、モータ10のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことは可能である。
【0017】
コントローラ30は、エンジン12の運転状態を制御し、インバータ20の駆動を制御することによりモータ10及びジェネレータ14の運転状態も制御する。さらに、コントローラ30は、エンジン12に異常が発生し、かつ後述する所定の条件を満たす場合は、上記の緊急走行を行うためにモータ10の駆動を制御する。
【0018】
本実施形態においては、コントローラ30は、上記の緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御する電装品制御手段34を備えている。ここでの所定の車両電装品については、非作動であっても緊急走行にほとんど支障がない電装品が好ましく、その一例としては空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つが挙げられる。電装品制御手段34は、より具体的には、所定の車両電装品の電源をオフにしてその作動を停止させることにより車両電装品の消費電力を減らすように制御する。
【0019】
以下、コントローラ30内で実行される緊急走行を行うか否かの判定処理及び緊急走行を行う場合の処理について、図2に示すフローチャートを用いてより詳細に説明する。
【0020】
まずステップ(以下Sとする)1においては、イグニッションがオンになっているか否かが判定される。S1の判定結果がNOの場合は、この判定結果がYESになるまでS1の判定が繰り返される。一方、S1の判定結果がYESの場合はS2に進む。
【0021】
S2においては、スターターがオンになっているか否かが判定される。S2の判定結果がNOの場合は、この判定結果がYESになるまでS2の判定が繰り返される。一方、S2の判定結果がYESの場合はS3に進む。
【0022】
S3においては、ハイブリッドシステムの自己診断が実行されることにより、ハイブリッドシステムが正常であるか否かが判定される。S3の判定結果がYES、すなわちハイブリッドシステムが正常であると判定された場合はS4に進む。一方、S3の判定結果がNO、すなわちハイブリッドシステムに異常が発生していると判定された場合はS6に進む。
【0023】
S4においては、エンジン12が始動しているか否かが判定されることにより、エンジン12が正常であるか否かが判定される。S4の判定結果がYES、すなわちエンジン12が正常であると判定された場合はS5に進む。一方、S4の判定結果がNO、すなわちガス欠等でエンジン12が始動できなくなって、エンジン12が異常であると判定された場合はS6に進む。
【0024】
S5においては、「READY(走行OK)」を示す表示を点灯させることで、走行可能であることをドライバーに知らせる。その後、モータ10、エンジン12及びジェネレータ14の通常の運転状態の制御が行われる。
【0025】
S6においては、「異常(走行NG)」を示す警告灯を点灯させることで、ハイブリッドシステムに異常が発生していることをドライバーに知らせる。そして、S7に進む。
【0026】
S7においては、緊急走行スイッチがオンであるか否かが判定される。ここでの緊急走行スイッチは、緊急走行を行うか否かをドライバーに確認するために設けられており、ドライバーによって操作される。S7の判定結果がYES、すなわち緊急走行スイッチがオンである場合は、ドライバーが緊急走行を行う意志があると判定してS8に進む。一方、S7の判定結果がNO、すなわち緊急走行スイッチがオフである場合は、ドライバーが緊急走行を行う意志がないと判定し、この判定結果がYESになるまでS7の判定が繰り返され、緊急走行は行われない。
【0027】
S8においては、ハイブリッドシステムの自己診断が再度実行されることにより、モータ10のみを用いた緊急走行を行うことができるか否かが判定される。ここでは、例えば一部のセンサ等に異常があったとしても、緊急走行に支障がない異常であると判定されれば、S8の判定結果はYESとなりS9に進む。一方、S8の判定結果がNO、すなわち緊急走行に支障がある異常が発生し緊急走行を行うことができないと判定された場合はS12に進む。
【0028】
S9においては、電装品制御手段34により、所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つの電源をオフにして作動させない制御を行うことで、緊急走行時における消費電力を減らす。そして、S10に進む。
【0029】
S10においては、「READY(緊急走行OK)」を示す表示を点灯させることで、緊急走行が可能であることをドライバーに知らせる。そして、緊急走行時のモータ10の駆動制御が行われる。そして、S11に進む。
【0030】
S11においては、バッテリー22のSOCが所定範囲内にあるか否かが判定される。S11の判定結果がYES、すなわちバッテリー22のSOCが所定範囲内にある場合は、緊急走行を続けることができると判定してS10に戻る。一方、S11の判定結果がNO、すなわちバッテリー22のSOCが所定範囲外の場合は、緊急走行を続けることができないと判定してS12に進む。
【0031】
S12においては、「緊急走行不可」を示す警告を表示することで、緊急走行を行うことができないことをドライバーに知らせる。
【0032】
以上の処理においては、S7でドライバーの緊急走行スイッチの操作によって緊急走行を行うか否かの判定を省略し、S8で緊急走行を行うことができると判定された場合は、緊急走行を許可してもよい。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジン12に異常が発生してモータ10のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプ等の電源をオフにしてそれらを作動させない制御が行われる。したがって、緊急走行を行うときに所定の車両電装品の消費電力を減らすことができ、緊急走行時の走行可能距離を伸ばすことができる。車両電装品の中でも、空調装置及びデフォッガーについては消費電力が大きいため、緊急走行時にそれらの電源をオフにする制御を行うことは特に有効である。
【0034】
なお、本発明については、図1に示すハイブリッド車両に適用が限られるものではない。例えばシリーズハイブリッド車両やパラレルハイブリッド車両等においても本発明の適用が可能であり、さらに電動機を車両駆動源として利用できるハイブリッド車両であるならば本発明の適用が可能である。そして、緊急走行が行われる場合に消費電力を低減させる所定の車両電装品についても、上述した以外の電装品であってもよい。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関に異常が発生して電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御するので、緊急走行を行うときの走行可能距離を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッド車両の構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 モータ、12 エンジン、14 ジェネレータ、16 動力分配機構、
18 減速機、20 インバータ、22 バッテリー、26 補機バッテリー、
28 車両電装品、30 コントローラ、32 車輪、34 電装品制御手段。
【発明の属する技術分野】
本発明はハイブリッド車両の制御装置、特に内燃機関に異常が発生した場合に電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うハイブリッド車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
内燃機関、モータ及びジェネレータを備えたハイブリッド車両において、内燃機関に異常が発生して内燃機関を駆動できない場合は、内燃機関を用いた車輪の駆動及びジェネレータの発電ができなくなるが、条件によってはモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことが可能である。この緊急走行を行う従来のハイブリッド車両の制御装置の一例が特開2001−145210号公報(特許文献1)に開示されている。この従来の装置においては、内燃機関に異常が発生した場合にモータのみを車両駆動源として用いた緊急走行を行い、さらにモータが消費する電気エネルギーが少なくなるように変速制御を行うとともに、蓄電装置から電気エネルギーを取り出すことが許可される最低蓄電量の制限をなくしている。これによって、ハイブリッド車両において、内燃機関に異常が発生した場合の緊急走行を可能とし、かつ十分な走行距離の確保を図っている。
【0003】
本発明は、内燃機関に異常が発生して電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うときに、走行可能距離をさらに伸ばすことのできるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−145210号公報
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、第1の本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、内燃機関及び電動機を備え、少なくとも電動機が車両駆動源として用いられ、内燃機関の駆動運転及び電動機の発電運転の少なくとも一方により生成された電気エネルギーが車両電装品の作動に消費され、内燃機関に異常が発生した場合に電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことが可能であるハイブリッド車両の制御装置であって、前記緊急走行が行われる場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御する電装品制御手段を有することを特徴とする。
【0006】
第2の本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記電装品制御手段は、所定の車両電装品の作動を停止させることにより該車両電装品の消費電力を減らすことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置を含む全体構成図を示す。本実施形態のハイブリッド車両は、モータ10、エンジン12、ジェネレータ14、動力分配機構16、減速機18、インバータ20、バッテリー22、補機バッテリー26、車両電装品28、コントローラ30及び車輪32を備えている。
【0009】
モータ10は例えば交流モータとして構成され、その出力軸が減速機18を介して負荷である車輪32と連結されている。そして、モータ12を駆動(力行)運転させることにより車輪32を回転駆動させることができる。さらに、車輪32の回転エネルギーを利用してモータ10を発電運転(回生制動)させることもできる。
【0010】
内燃機関としてのエンジン12については、その出力軸が動力分配機構16及び減速機18を介して車輪32と連結されており、エンジン12を回転駆動させることによっても車輪32を回転駆動させることができる。
【0011】
ジェネレータ14は例えば交流発電機として構成され、その出力軸が動力分配機構16を介してエンジン12の出力軸と連結されている。そして、エンジン12を回転駆動させることによりジェネレータ14を発電運転させることができる。さらに、ジェネレータ14の駆動によってエンジン12を始動させることもできる。
【0012】
動力分配機構16は、エンジン12の出力を車輪32の駆動分とジェネレータ14の発電分とに分配することができ、例えば遊星歯車によって構成することができる。
【0013】
インバータ20は、バッテリー22からの直流電圧をスイッチング動作により120度ずつ位相が異なる3相交流に変換してモータ10及びジェネレータ14の3相コイル(図示せず)に交流電流をそれぞれ供給することができる。さらに、インバータ20は、モータ10及びジェネレータ14の3相コイルの交流電流を直流に変換してバッテリー22に回生する方向の変換も可能である。このように、ジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーは、インバータ20を介してバッテリー22に充電され、モータ10及びジェネレータ14の駆動の際に用いられる。
【0014】
また、インバータ20は図示しないDC−DCコンバータを備えており、ジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーの一部は、このDC−DCコンバータによって降圧されてから補機バッテリー26にも充電される。
【0015】
車両電装品28は、空調装置やオーディオ等の快適装備品、ヘッドランプやルームランプ等のランプ類、デフォッガー及びワイパー等を図示しないが含んでおり、補機バッテリー26に充電された電気エネルギーによってその作動が行われる。このように、エンジン12の駆動によるジェネレータ14の発電及びモータ10の回生制動によって生成された電気エネルギーの一部は、インバータ20内のDC−DCコンバータによって降圧された後、車両電装品28の作動に消費されることになる。
【0016】
以上のように構成されたハイブリッド車両において、エンジン12に異常が発生してエンジン12を駆動できない場合は、エンジン12によって車輪32を駆動させることができなくなる。さらに、エンジン12によってジェネレータ14を発電させることでバッテリー22の充電を行うこともできなくなる。ただし、バッテリー22にすでに蓄えられている電気エネルギーを利用してモータ10を駆動することにより、モータ10のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことは可能である。
【0017】
コントローラ30は、エンジン12の運転状態を制御し、インバータ20の駆動を制御することによりモータ10及びジェネレータ14の運転状態も制御する。さらに、コントローラ30は、エンジン12に異常が発生し、かつ後述する所定の条件を満たす場合は、上記の緊急走行を行うためにモータ10の駆動を制御する。
【0018】
本実施形態においては、コントローラ30は、上記の緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御する電装品制御手段34を備えている。ここでの所定の車両電装品については、非作動であっても緊急走行にほとんど支障がない電装品が好ましく、その一例としては空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つが挙げられる。電装品制御手段34は、より具体的には、所定の車両電装品の電源をオフにしてその作動を停止させることにより車両電装品の消費電力を減らすように制御する。
【0019】
以下、コントローラ30内で実行される緊急走行を行うか否かの判定処理及び緊急走行を行う場合の処理について、図2に示すフローチャートを用いてより詳細に説明する。
【0020】
まずステップ(以下Sとする)1においては、イグニッションがオンになっているか否かが判定される。S1の判定結果がNOの場合は、この判定結果がYESになるまでS1の判定が繰り返される。一方、S1の判定結果がYESの場合はS2に進む。
【0021】
S2においては、スターターがオンになっているか否かが判定される。S2の判定結果がNOの場合は、この判定結果がYESになるまでS2の判定が繰り返される。一方、S2の判定結果がYESの場合はS3に進む。
【0022】
S3においては、ハイブリッドシステムの自己診断が実行されることにより、ハイブリッドシステムが正常であるか否かが判定される。S3の判定結果がYES、すなわちハイブリッドシステムが正常であると判定された場合はS4に進む。一方、S3の判定結果がNO、すなわちハイブリッドシステムに異常が発生していると判定された場合はS6に進む。
【0023】
S4においては、エンジン12が始動しているか否かが判定されることにより、エンジン12が正常であるか否かが判定される。S4の判定結果がYES、すなわちエンジン12が正常であると判定された場合はS5に進む。一方、S4の判定結果がNO、すなわちガス欠等でエンジン12が始動できなくなって、エンジン12が異常であると判定された場合はS6に進む。
【0024】
S5においては、「READY(走行OK)」を示す表示を点灯させることで、走行可能であることをドライバーに知らせる。その後、モータ10、エンジン12及びジェネレータ14の通常の運転状態の制御が行われる。
【0025】
S6においては、「異常(走行NG)」を示す警告灯を点灯させることで、ハイブリッドシステムに異常が発生していることをドライバーに知らせる。そして、S7に進む。
【0026】
S7においては、緊急走行スイッチがオンであるか否かが判定される。ここでの緊急走行スイッチは、緊急走行を行うか否かをドライバーに確認するために設けられており、ドライバーによって操作される。S7の判定結果がYES、すなわち緊急走行スイッチがオンである場合は、ドライバーが緊急走行を行う意志があると判定してS8に進む。一方、S7の判定結果がNO、すなわち緊急走行スイッチがオフである場合は、ドライバーが緊急走行を行う意志がないと判定し、この判定結果がYESになるまでS7の判定が繰り返され、緊急走行は行われない。
【0027】
S8においては、ハイブリッドシステムの自己診断が再度実行されることにより、モータ10のみを用いた緊急走行を行うことができるか否かが判定される。ここでは、例えば一部のセンサ等に異常があったとしても、緊急走行に支障がない異常であると判定されれば、S8の判定結果はYESとなりS9に進む。一方、S8の判定結果がNO、すなわち緊急走行に支障がある異常が発生し緊急走行を行うことができないと判定された場合はS12に進む。
【0028】
S9においては、電装品制御手段34により、所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプのうちの少なくとも1つの電源をオフにして作動させない制御を行うことで、緊急走行時における消費電力を減らす。そして、S10に進む。
【0029】
S10においては、「READY(緊急走行OK)」を示す表示を点灯させることで、緊急走行が可能であることをドライバーに知らせる。そして、緊急走行時のモータ10の駆動制御が行われる。そして、S11に進む。
【0030】
S11においては、バッテリー22のSOCが所定範囲内にあるか否かが判定される。S11の判定結果がYES、すなわちバッテリー22のSOCが所定範囲内にある場合は、緊急走行を続けることができると判定してS10に戻る。一方、S11の判定結果がNO、すなわちバッテリー22のSOCが所定範囲外の場合は、緊急走行を続けることができないと判定してS12に進む。
【0031】
S12においては、「緊急走行不可」を示す警告を表示することで、緊急走行を行うことができないことをドライバーに知らせる。
【0032】
以上の処理においては、S7でドライバーの緊急走行スイッチの操作によって緊急走行を行うか否かの判定を省略し、S8で緊急走行を行うことができると判定された場合は、緊急走行を許可してもよい。
【0033】
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジン12に異常が発生してモータ10のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品、例えば空調装置やオーディオ等の快適装備品、デフォッガー及びルームランプ等の電源をオフにしてそれらを作動させない制御が行われる。したがって、緊急走行を行うときに所定の車両電装品の消費電力を減らすことができ、緊急走行時の走行可能距離を伸ばすことができる。車両電装品の中でも、空調装置及びデフォッガーについては消費電力が大きいため、緊急走行時にそれらの電源をオフにする制御を行うことは特に有効である。
【0034】
なお、本発明については、図1に示すハイブリッド車両に適用が限られるものではない。例えばシリーズハイブリッド車両やパラレルハイブリッド車両等においても本発明の適用が可能であり、さらに電動機を車両駆動源として利用できるハイブリッド車両であるならば本発明の適用が可能である。そして、緊急走行が行われる場合に消費電力を低減させる所定の車両電装品についても、上述した以外の電装品であってもよい。
【0035】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内燃機関に異常が発生して電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行う場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御するので、緊急走行を行うときの走行可能距離を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッド車両の構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の制御装置の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 モータ、12 エンジン、14 ジェネレータ、16 動力分配機構、
18 減速機、20 インバータ、22 バッテリー、26 補機バッテリー、
28 車両電装品、30 コントローラ、32 車輪、34 電装品制御手段。
Claims (2)
- 内燃機関及び電動機を備え、少なくとも電動機が車両駆動源として用いられ、内燃機関の駆動運転及び電動機の発電運転の少なくとも一方により生成された電気エネルギーが車両電装品の作動に消費され、内燃機関に異常が発生した場合に電動機のみを車両駆動源として用いた緊急走行を行うことが可能であるハイブリッド車両の制御装置であって、
前記緊急走行が行われる場合に、所定の車両電装品の作動を消費電力を減らすように制御する電装品制御手段を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
前記電装品制御手段は、所定の車両電装品の作動を停止させることにより該車両電装品の消費電力を減らすことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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