JP2004248353A - 高圧電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成によりDC電圧にAC電圧を重畳した出力電圧を得ることができる高圧電源装置を提供する。
【解決手段】交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段(200)と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように前記直流電圧発生手段を制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子5との間に接続されたカップリングコンデンサC30と、該カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側の端子に設けられ前記直流電圧発生手段の出力電圧を所定のレベルにクランプする電圧クランプ手段ZD30とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段(200)と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように前記直流電圧発生手段を制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子5との間に接続されたカップリングコンデンサC30と、該カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側の端子に設けられ前記直流電圧発生手段の出力電圧を所定のレベルにクランプする電圧クランプ手段ZD30とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いるプリンタの現像部等に用いて好適な、DC(直流)電圧にAC(交流)電圧を重畳した出力電圧を得るための高圧電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、感光体ドラム上に画像信号に応じたレーザ光を照射して電子潜像を形成し、この電子潜像にトナーを付着させて現像し、このトナー像を転写紙に転写定着することにより画像を形成する電子写真技術を用いたプリンタが知られている。このようなプリンタの現像部においては、トナーを収納したケース内に現像ローラを設けて感光体ドラムに対して例えば0.2mmの間隙を介して近接させ、現像ローラ及び感光体ドラムを回転させながら、現像ローラに付着したトナーを上記間隙を介して感光体ドラム上の電子潜像に付着させるようにしている。
【0003】
その場合、感光体ドラムのトナーを付着させない部分の電位が 予め、例えば−700Vに帯電され、トナーを付着すべき部分 が露光による電荷の放電により 例えば−50Vの表面電位となっている。
また、現像ローラには、例えば−300VのDC電圧に2000Vp−p のAC電圧が重畳された電圧が加えられている。これによって、感光体ドラム表面電位が−50Vの部分にはトナーが付着し、−700Vの部分にはトナーが付着しないようになされている。
【0004】
このために、従来のプリンタにおいては、現像ローラに与える上記DC電圧にAC電圧を重畳した電圧を得るために、図7に示すような高圧電源装置が設けられている(特許文献1、2参照)。
図7において、高圧電源装置はAC電圧発生部100と、DC電圧発生部200とからなる。
AC電圧発生部100は、オペアンプOP1 と、相補接続されたトランジスタTr1、Tr2からなるプッシュプル出力回路と、分圧抵抗R5、R6、フィードバック抵抗R7、トランスT2等を有する。
【0005】
オペアンプOP1は入力端子1に加えられた矩形波信号ACPWM(又は正弦波電圧でもよい)と、電源電圧+5Vを分圧した電圧にプッシュプル出力回路からのフィードバック電圧とを加算した電圧とを比較し、その比較出力がプッシュプル出力回路で増幅されることにより、DCカットコンデンサC3を介してAC電圧が出力される。このAC電圧はさらにトランスT2で昇圧されることにより、トランスT2の2次側に入力波形(矩形波信号ACPWM)と相似する2000Vp−pのAC電圧が得られる。尚、コンデンサC1 、C2 はノイズ除去用のものである。
【0006】
一方、DC電圧発生部200は、制御部201とブロッキング発振器202とからなるDC−DCコンバータに構成されている。制御部201において、入力端子2に供給される制御信号CPによりトランジスタTr4がON・OFFされることによって、ブロッキング発振器202の発振・停止が制御される。
また、オペアンプOP2は、入力端子4から入力される基準電圧DCVrefと、入力端子3から入力されるフィードバック電圧DCVfbとを比較し、その比較出力によりトランジスタTr3が制御されてブロッキング発振器202が回路定数で決定される周波数で発振する。
【0007】
この発振出力はトランスT1の2次側から取り出され、ダイオードD13、コンデンサC15で整流平滑される。このDC電圧は抵抗R15、R16により分圧され、前述のDCVfbとなり、DC電圧は所望の−300Vにフィードバック制御される。このDC電圧は、抵抗R17を介してトランスT2の2次側に並列に接続される。従って、このDC電圧にトランスT2 の出力であるAC電圧が重畳され、保護抵抗R10を通じて出力端子5に出力電圧Devとして出力される。この出力電圧Devは現像ローラに加えられる。
【0008】
尚、コンデンサC5は、トランスT2の2次側電圧のノイズ除去用のコンデンサ、抵抗R9 はコンデンサC5の放電抵抗であり、出力遮断の際等にコンデンサC5に蓄積された電荷を速やかに放電させる。また、上記整流平滑されたDC電圧DCVfbは入力端子4にフィードバックされる。また、入力端子1、2、4に加えられるパルス信号ACPWM、制御信号CP、基準電圧DCVrefはプリンタ本体に設けられたコントローラ(図示せず)から所定のタイミングで入力される。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−61074号公報
【特許文献2】
特開平11−252931号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプリンタの現像部で用いられる高圧電源装置は上記のように構成されているので、AC電圧発生部100とDC電圧発生部200の2つの高圧回路を必要とし、このため構成が複雑になるという問題があった。特にAC電圧発生部100の高圧回路の周波数が電子写真プリンタのプロセスにより決定され、高周波を使用できず、大きなトランスが必要であった。
したがって、上記構成の高圧電源装置をカラープリンタに使用する場合には、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、BK(ブラック)のトナーの色の数と同じ数だけ同じ構成を有するAC電圧発生部100を必要とするので、さらに複雑な構成となっていた。このため、装置が大型化し、価格も上昇するという問題があった。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成によりDC電圧にAC電圧を重畳した出力電圧を得ることができる高圧電源装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように前記直流電圧発生手段を制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、該カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側の端子に設けられ前記直流電圧発生手段の出力電圧を所定のレベルにクランプする電圧クランプ手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、該カップリングコンデンサの両端子における前記直流電圧発生手段の出力端側及び前記高圧電源装置の出力端子側の各端子と、零電位となる部位との間に形成された充電経路と放電経路とからなる充放電路とを有し、前記充放電路により前記カップリングコンデンサへの充電、前記カップリングコンデンサからの放電を行わせる際に前記充電電荷量及び放電電荷量の不平衡状態を生じさせることにより前記カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側に直流成分を発生させることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得ることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の高圧電源装置において、さらに、直流電圧発生手段の出力電圧のレベルを可変にする出力電圧制御手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置において、前記充放電路を形成する充電経路及び放電経路は、抵抗及びダイオードからなる直列回路または並列回路からなり、
前記充電経路の合成抵抗値と前記放電経路の合成抵抗値の比を選択することにより、前記クランプする電圧レベルを設定することを特徴とする。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置において、前記充放電路を形成する充電経路は前記カップリングコンデンサの充電タイミングで動作する第1のスイッチング手段を有し、前記充放電路を形成する放電経路は前記カップリングコンデンサの放電タイミングで動作する第2のスイッチング手段を有し、前記第1のスイッチング手段は、クランプ機能を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の第1乃至第3の各実施形態において、図7に示す従来の高圧電源装置と同一の機能を有する要素には図7と同一の符号を付してある。
本発明の各実施形態では、AC電圧発生部100を省略し、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、後述する各種手段により零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0018】
本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置の構成を図1に示す。本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置では、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、クランプ手段により零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0019】
図1において、第1実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201A、ブロッキング発振器202、ダイオード14及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、抵抗R30、カップリングコンデンサC30と、ダイオードD30、クランプ手段を構成するツェナーダイオードZD30と、抵抗R31とを有している。
【0020】
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図7に示す従来の高圧電源装置のDC電圧発生部200と基本的には共通しているが、異なる点は以下のようである。
すなわち、第1に、制御部201Aの入力端子2に入力される信号は、従来装置(図7の制御部201)では、単にブロッキング発振器202を発振動作、または発振停止させるように制御するための制御信号CPが入力されていたが、本実施形態では、従来装置のAC電圧発生部100により発生するAC電圧とほぼ同一の周波数で、トランジスタTr4をオン、オフ動作させるための制御信号Dev−on−n(図2(A))が制御回路(図示せず)より入力されるようになっている点である。
【0021】
第2には、入力端子3には、整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より入力される基準電圧VrefとをオペアンプOP2により比較するようになっている点である。
さらに、第3には、整流回路203のダイオードD14の極性が逆になっており、正電圧のみ出力するようになっている点である。
【0022】
また、本実施形態で、新たに付加された部分は抵抗R30、直流成分をカットするカップリングコンデンサC30、ダイオードD30、カップリングコンデンサC30を介して得られる交流電圧をクランプするツェナーダイオードZD30及び抵抗R31である。整流回路203の出力端は抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30の一端に接続され、カップリングコンデンサC30の他端は、ダイオードD30及びツェナーダイオードZD30の直列回路を介して接地されている。
【0023】
さらに、カップリングコンデンサC30の他端は、抵抗R31を介して接地されている。この抵抗R31は放電抵抗である。
なお、DC電圧発生部200は本発明の直流電圧発生手段に、入力端子2に制御信号Dev−on−nを供給する制御回路は本発明の制御手段に、ツェナーダイオードZD30は本発明のクランプ手段に、それぞれ相当する。
【0024】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より正の高圧直流電圧(例えば、+2000V)が出力される。
【0025】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図2(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、+2000V(図面では+2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図2(B))が出力される。
【0026】
この交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号(図2(C))が出力される。すなわち、DC電圧発生部200の出力電圧が2000Vで、ON、OFFデューティが50%であれば、カップリングコンデンサC30の出力側からはON、OFFデューティが50%、0Vの電位を基準として±1000Vの対称な波形の交流信号が得られる。
【0027】
カップリングコンデンサC30から出力される交流信号は、ツェナーダイオードZD30により+側の電圧がツェナー電圧VZD(例えば、700V)にクランプされ、直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図2(D))が出力端子5より得られる。このように、本実施形態では、交流高圧出力Devのうち、重畳された直流成分、すなわち直流重畳電圧は、−{(DC電圧発生部200の出力電圧/2)−(ZD30のツェナー電圧VZD)}となる。
【0028】
なお、オペアンプOP2の反転入力端子に入力端子4より入力される基準電圧Vrefを可変にすることによりDC電圧発生部200の出力電圧のレベルを可変にすることができる。この基準電圧Vrefは、入力端子2に制御信号Dev−on−nと同様に、図示していない制御回路より供給される。この制御回路は、本発明の出力電圧制御手段に相当する。
【0029】
次に本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置について説明する。本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置では、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、直流成分をカットするカップリングコンデンサの両端子に接続される充放電路を介してカップリングコンデンサに充放電する際の充電経路による充電電荷量と放電経路による放電電荷量との不平衡状態を生じさせることにより、零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0030】
本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を図3に示す。図3において、第2実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201B、ブロッキング発振器202、ダイオードD13及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、整流回路203の出力端と高圧電源回路の出力端子5との間に接続されるカップリングコンデンサC30と、抵抗R31、R32、R33と、ダイオードD31、D32とを有している。
【0031】
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図7に示す従来の高圧電源装置のDC電圧発生部200と基本的に共通しているが、次の点で異なる。
すなわち、第1に、制御部201Aの入力端子2に入力される信号は、従来装置(図7の制御部201)では、単にブロッキング発振器202を発振動作、または発振停止させるように制御するための制御信号CPが入力されていたが、本実施形態では、従来装置のAC電圧発生部100により発生するAC電圧とほぼ同一の周波数で、トランジスタTr4をオン、オフ動作させるための制御信号Dev−on−n(図2(A))が制御回路(図示せず)より入力されるようになっている点である。
【0032】
第2には、入力端子3には、整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より入力される基準電圧VrefとをオペアンプOP2により比較するようになっている点である。
【0033】
また、本実施形態で、従来例に比して新たに付加された部分は直流成分をカットするカップリングコンデンサC30、ダイオードD31、D32、抵抗R31、R32、R33である。
整流回路203の出力端はカップリングコンデンサC30を介して出力端子5に接続されている。また、カップリングコンデンサC30の一端は、電流制限用抵抗R32及びダイオードD31の直列回路を介して接地されている。
【0034】
また、カップリングコンデンサC30の他端は電流制限用抵抗R33及びダイオードD32の直列回路を介して接地されている。
さらに、カップリングコンデンサC30の他端は、抵抗R31を介して接地されている。ここで、抵抗R31と、抵抗R33及びダイオードD32からなる直列回路と、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路はカップリングコンデンサC30の充電経路を構成し、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路と、抵抗R32及びダイオードD31の直列回路と、抵抗R31はカップリングコンデンサC30の放電経路を構成する。
なお、DC電圧発生部200は本発明の直流電圧発生手段に、入力端子2に制御信号Dev−on−nを供給する制御回路は本発明の制御手段に相当する。
【0035】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より負の高圧直流電圧(例えば、−2000V)が出力される。
【0036】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図4(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、−2000V(図面では−2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図4(B))が出力される。
【0037】
この交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、例えば、抵抗R31、R32、R33及びダイオードD31、D32が無ければ、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号(図2(C))が出力される。
【0038】
すなわち、DC電圧発生部200の出力電圧が−2000Vで、ON、OFFデューティが50%であれば、カップリングコンデンサC30の出力側からはON、OFFデューティが50%、0Vの電位を基準として±1000Vの対称な波形の交流信号が得られる。ここで、カップリングコンデンサC30の出力側から得られる交流信号のうち、+側の電圧(例えば、+1000V)をV(+)とし、−側の電圧(例えば、−1000V)をV(−)とする。V(+)、V(−)の値は、+、−の符号を含めるものとする。
【0039】
本実施形態では、既述したように、カップリングコンデンサC30の両端にDC電圧発生部200の出力によりカップリングコンデンサC30を充放電するための充放電路が形成されている。ここで、カップリングコンデンサC30の充電経路を構成する抵抗R31と、抵抗R33及びダイオードD32からなる直列回路と、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路の合成抵抗値RAと、カップリングコンデンサC30の放電経路を構成する抵抗R15及び抵抗R16の直列回路と、抵抗R32及びダイオードD31の直列回路及び抵抗R31の合成抵抗値RBの比を選択することによりDC電圧発生部200の出力電圧について所望のオフセット量(オフセット電圧)Voffsetを得るようにしている。ここで、オフセット量Voffsetとは、零電位を基準としたDC電圧発生部200の出力電圧の中点までの電圧である。
【0040】
オフセット量Voffsetは、
オフセット量Voffset={V(+)+V(−)}/2 (1)
で表せる。例えば、負方向へオフセットさせるには|V(+)|<|V(−)|となるように、合成抵抗値 1/RA>1/RB 即ち、RA<RBとなるようにオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めればよい。
【0041】
また、正方向にオフセットさせる場合には|V(+)|>|V(−)|となるように、合成抵抗値 1/RA<1/RB 即ち、RA>RBとなるようにオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めればよい。このようにして、カップリングコンデンサC30への充電、カップリングコンデンサC30からの放電を行わせる際の充電電荷量と放電電荷量との不平衡状態を生じさせて、直流成分(オフセット量Voffset)を発生させ、DC電圧発生部200から出力される交流信号にこの直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図4(D))が出力端子5より出力される。因みに、図4(D)において、電圧Vnは、整流回路203の出力電圧の1/2の電圧である。
【0042】
本実施の形態によれば、上述したようにしてオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めることにより、所望のオフセット量に設定された、すなわち、所望の直流成分が重畳された交流高圧出力Devを得ることができる。
【0043】
次に、本発明の第3実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を図5に示す。図5において、第3実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201Aと、ブロッキング発振器202と、ダイオードD14及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、抵抗R30と、整流回路203の出力端と高圧電源回路の出力端子5との間に抵抗R30を介して接続されるカップリングコンデンサC30とを有している。
【0044】
また、カップリングコンデンサC30のDC電圧発生部200側の端子には、抵抗R34、トランジスタ(NPNトランジスタ)Tr7、抵抗R35、R36、からなる放電経路が接続されている。カップリングコンデンサC30のDC電圧発生部200側の端子は、抵抗R34を介してトランジスタTr7のコレクタに接続され、トランジスタTr7のエミッタは接地されている。また、トランジスタTr7のベースは抵抗R35を介して接地され、かつ抵抗R36を介して制御信号用端子6に接続されている。
【0045】
また、カップリングコンデンサC30における高圧電源装置の出力端子5側の端子には、ダイオードD33、トランジスタ(NPNトランジスタ)Tr8、ツェナーダイオードZD31、抵抗R37、R38及びダイオードD34からなる充電経路が接続されている。カップリングコンデンサC30における高圧電源装置の出力端子5側の端子はダイオードD33のアノードに接続され、ダイオードD33のカソードはトランジスタTr8のコレクタ及びツェナーダイオードZD31のカソードに接続されている。
【0046】
トランジスタTr8のベースはツェナーダイオードZD31のアノードに接続されているとともに、抵抗R38を介して接地されている。また、トランジスタTr8のエミッタは接地されている。ツェナーダイオードZD31のアノードは、抵抗R37を介してダイオードD34のカソードに接続され、ダイオードD34のアノードは制御信号用端子7に接続されている。
【0047】
制御信号用端子6には、カップリングコンデンサC30の放電タイミングで出力される制御信号M−onが、また、制御信号用端子7には、カップリングコンデンサC30の充電タイミングで出力される制御信号P−onが、それぞれ入力されるようになっている。制御信号M−on、P−onは図示してない制御回路より供給されるようになっている。
【0048】
上記充電経路は本発明の第1のスイッチング手段に、放電経路は本発明の第2のスイッチング手段に、それぞれ相当する。第1のスイッチング手段はくランプ機能も有している。
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図1に示した第1実施形態に係る高圧電源装置におけるDC電圧発生部200と同一構成であるので、重複する説明は省略する。
【0049】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より正の高圧直流電圧(例えば、+2000V)が出力される。
【0050】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図6(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、+2000V(図面では+2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図6(B))が出力される。
【0051】
上記交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、例えば、上記充放電経路が無ければ、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号が出力される。
しかし、本実施形態では、上述した充放電経路を有するために、上記交流信号の上記交流信号立下り時に、すなわちカップリングコンデンサC30の放電タイミング時に制御信号用端子6に制御信号M−on(図6(C))が入力されると、抵抗R36を介してトランジスタTr7のベースに電流が流れ、Tr7が導通状態となり、カップリングコンデンサC30に流れる放電電流が増大する。
【0052】
また、立ち上がりタイミング、すなわち、カップリングコンデンサC30の充電タイミング時に制御信号用端子7に制御信号P−on(図6(D))が入力されることによりダイオードD34,抵抗R37を介してトランジスタTr8のベースに電流が流れる。この結果、トランジスタTr8が導通状態となり、カップリングコンデンサC30に流れる充電電流が増大する。
また、トランジスタTr8が非導通時において、ツエナーダイオードZD31のツエナー電圧を超える電圧が印加されると、ツエナーダイオードZD31を介してトランジスタTr8のベースに電流が流れ、トランジスタTr8は導通状態となる。このにして、第1実施形態と同様に、カップリングコンデンサC30から出力される交流信号がクランプされる。
【0053】
カップリングコンデンサC30から出力される交流信号は、Tr8により+側の電圧がクランプされ、直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図6(E))が出力端子5より得られる。このように、本実施形態では、交流高圧出力Devのうち、重畳された直流成分、すなわち直流重畳電圧は、−{(DC電圧発生部200の出力電圧/2)−(トランジスタTr8のクランプ電圧VCL)}となる。
【0054】
なお、オペアンプOP2の反転入力端子に入力端子4より入力される基準電圧Vrefを可変にすることによりDC電圧発生部200の出力電圧のレベルを可変にすることができるのは第1実施の形態と同様である。この基準電圧Vrefは、入力端子2に制御信号Dev−on−nと同様に、図示していない制御回路より供給される。この制御回路は、本発明の出力電圧制御手段に相当する。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、従来装置で設けられていたAC電圧発生部を省略し、DC電圧発生部で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしたので、簡単な構成によりDC電圧にAC電圧を重畳した出力電圧を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図2】図1に示した第1実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図4】図2に示した第2実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図6】図5に示した第3実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図7】従来の高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1〜4…入力端子
5…出力端子
100…AC電圧発生部
200…DC電圧発生部
201A,201B…制御部
202…ブロッキング発振器
203…整流回路
C30…カップリングコンデンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いるプリンタの現像部等に用いて好適な、DC(直流)電圧にAC(交流)電圧を重畳した出力電圧を得るための高圧電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、感光体ドラム上に画像信号に応じたレーザ光を照射して電子潜像を形成し、この電子潜像にトナーを付着させて現像し、このトナー像を転写紙に転写定着することにより画像を形成する電子写真技術を用いたプリンタが知られている。このようなプリンタの現像部においては、トナーを収納したケース内に現像ローラを設けて感光体ドラムに対して例えば0.2mmの間隙を介して近接させ、現像ローラ及び感光体ドラムを回転させながら、現像ローラに付着したトナーを上記間隙を介して感光体ドラム上の電子潜像に付着させるようにしている。
【0003】
その場合、感光体ドラムのトナーを付着させない部分の電位が 予め、例えば−700Vに帯電され、トナーを付着すべき部分 が露光による電荷の放電により 例えば−50Vの表面電位となっている。
また、現像ローラには、例えば−300VのDC電圧に2000Vp−p のAC電圧が重畳された電圧が加えられている。これによって、感光体ドラム表面電位が−50Vの部分にはトナーが付着し、−700Vの部分にはトナーが付着しないようになされている。
【0004】
このために、従来のプリンタにおいては、現像ローラに与える上記DC電圧にAC電圧を重畳した電圧を得るために、図7に示すような高圧電源装置が設けられている(特許文献1、2参照)。
図7において、高圧電源装置はAC電圧発生部100と、DC電圧発生部200とからなる。
AC電圧発生部100は、オペアンプOP1 と、相補接続されたトランジスタTr1、Tr2からなるプッシュプル出力回路と、分圧抵抗R5、R6、フィードバック抵抗R7、トランスT2等を有する。
【0005】
オペアンプOP1は入力端子1に加えられた矩形波信号ACPWM(又は正弦波電圧でもよい)と、電源電圧+5Vを分圧した電圧にプッシュプル出力回路からのフィードバック電圧とを加算した電圧とを比較し、その比較出力がプッシュプル出力回路で増幅されることにより、DCカットコンデンサC3を介してAC電圧が出力される。このAC電圧はさらにトランスT2で昇圧されることにより、トランスT2の2次側に入力波形(矩形波信号ACPWM)と相似する2000Vp−pのAC電圧が得られる。尚、コンデンサC1 、C2 はノイズ除去用のものである。
【0006】
一方、DC電圧発生部200は、制御部201とブロッキング発振器202とからなるDC−DCコンバータに構成されている。制御部201において、入力端子2に供給される制御信号CPによりトランジスタTr4がON・OFFされることによって、ブロッキング発振器202の発振・停止が制御される。
また、オペアンプOP2は、入力端子4から入力される基準電圧DCVrefと、入力端子3から入力されるフィードバック電圧DCVfbとを比較し、その比較出力によりトランジスタTr3が制御されてブロッキング発振器202が回路定数で決定される周波数で発振する。
【0007】
この発振出力はトランスT1の2次側から取り出され、ダイオードD13、コンデンサC15で整流平滑される。このDC電圧は抵抗R15、R16により分圧され、前述のDCVfbとなり、DC電圧は所望の−300Vにフィードバック制御される。このDC電圧は、抵抗R17を介してトランスT2の2次側に並列に接続される。従って、このDC電圧にトランスT2 の出力であるAC電圧が重畳され、保護抵抗R10を通じて出力端子5に出力電圧Devとして出力される。この出力電圧Devは現像ローラに加えられる。
【0008】
尚、コンデンサC5は、トランスT2の2次側電圧のノイズ除去用のコンデンサ、抵抗R9 はコンデンサC5の放電抵抗であり、出力遮断の際等にコンデンサC5に蓄積された電荷を速やかに放電させる。また、上記整流平滑されたDC電圧DCVfbは入力端子4にフィードバックされる。また、入力端子1、2、4に加えられるパルス信号ACPWM、制御信号CP、基準電圧DCVrefはプリンタ本体に設けられたコントローラ(図示せず)から所定のタイミングで入力される。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−61074号公報
【特許文献2】
特開平11−252931号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプリンタの現像部で用いられる高圧電源装置は上記のように構成されているので、AC電圧発生部100とDC電圧発生部200の2つの高圧回路を必要とし、このため構成が複雑になるという問題があった。特にAC電圧発生部100の高圧回路の周波数が電子写真プリンタのプロセスにより決定され、高周波を使用できず、大きなトランスが必要であった。
したがって、上記構成の高圧電源装置をカラープリンタに使用する場合には、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、BK(ブラック)のトナーの色の数と同じ数だけ同じ構成を有するAC電圧発生部100を必要とするので、さらに複雑な構成となっていた。このため、装置が大型化し、価格も上昇するという問題があった。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成によりDC電圧にAC電圧を重畳した出力電圧を得ることができる高圧電源装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように前記直流電圧発生手段を制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、該カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側の端子に設けられ前記直流電圧発生手段の出力電圧を所定のレベルにクランプする電圧クランプ手段とを有することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように制御する制御手段と、前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、該カップリングコンデンサの両端子における前記直流電圧発生手段の出力端側及び前記高圧電源装置の出力端子側の各端子と、零電位となる部位との間に形成された充電経路と放電経路とからなる充放電路とを有し、前記充放電路により前記カップリングコンデンサへの充電、前記カップリングコンデンサからの放電を行わせる際に前記充電電荷量及び放電電荷量の不平衡状態を生じさせることにより前記カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側に直流成分を発生させることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得ることを特徴とする。
【0014】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の高圧電源装置において、さらに、直流電圧発生手段の出力電圧のレベルを可変にする出力電圧制御手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置において、前記充放電路を形成する充電経路及び放電経路は、抵抗及びダイオードからなる直列回路または並列回路からなり、
前記充電経路の合成抵抗値と前記放電経路の合成抵抗値の比を選択することにより、前記クランプする電圧レベルを設定することを特徴とする。
【0016】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置において、前記充放電路を形成する充電経路は前記カップリングコンデンサの充電タイミングで動作する第1のスイッチング手段を有し、前記充放電路を形成する放電経路は前記カップリングコンデンサの放電タイミングで動作する第2のスイッチング手段を有し、前記第1のスイッチング手段は、クランプ機能を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の第1乃至第3の各実施形態において、図7に示す従来の高圧電源装置と同一の機能を有する要素には図7と同一の符号を付してある。
本発明の各実施形態では、AC電圧発生部100を省略し、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、後述する各種手段により零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0018】
本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置の構成を図1に示す。本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置では、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、クランプ手段により零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0019】
図1において、第1実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201A、ブロッキング発振器202、ダイオード14及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、抵抗R30、カップリングコンデンサC30と、ダイオードD30、クランプ手段を構成するツェナーダイオードZD30と、抵抗R31とを有している。
【0020】
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図7に示す従来の高圧電源装置のDC電圧発生部200と基本的には共通しているが、異なる点は以下のようである。
すなわち、第1に、制御部201Aの入力端子2に入力される信号は、従来装置(図7の制御部201)では、単にブロッキング発振器202を発振動作、または発振停止させるように制御するための制御信号CPが入力されていたが、本実施形態では、従来装置のAC電圧発生部100により発生するAC電圧とほぼ同一の周波数で、トランジスタTr4をオン、オフ動作させるための制御信号Dev−on−n(図2(A))が制御回路(図示せず)より入力されるようになっている点である。
【0021】
第2には、入力端子3には、整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より入力される基準電圧VrefとをオペアンプOP2により比較するようになっている点である。
さらに、第3には、整流回路203のダイオードD14の極性が逆になっており、正電圧のみ出力するようになっている点である。
【0022】
また、本実施形態で、新たに付加された部分は抵抗R30、直流成分をカットするカップリングコンデンサC30、ダイオードD30、カップリングコンデンサC30を介して得られる交流電圧をクランプするツェナーダイオードZD30及び抵抗R31である。整流回路203の出力端は抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30の一端に接続され、カップリングコンデンサC30の他端は、ダイオードD30及びツェナーダイオードZD30の直列回路を介して接地されている。
【0023】
さらに、カップリングコンデンサC30の他端は、抵抗R31を介して接地されている。この抵抗R31は放電抵抗である。
なお、DC電圧発生部200は本発明の直流電圧発生手段に、入力端子2に制御信号Dev−on−nを供給する制御回路は本発明の制御手段に、ツェナーダイオードZD30は本発明のクランプ手段に、それぞれ相当する。
【0024】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より正の高圧直流電圧(例えば、+2000V)が出力される。
【0025】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図2(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、+2000V(図面では+2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図2(B))が出力される。
【0026】
この交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号(図2(C))が出力される。すなわち、DC電圧発生部200の出力電圧が2000Vで、ON、OFFデューティが50%であれば、カップリングコンデンサC30の出力側からはON、OFFデューティが50%、0Vの電位を基準として±1000Vの対称な波形の交流信号が得られる。
【0027】
カップリングコンデンサC30から出力される交流信号は、ツェナーダイオードZD30により+側の電圧がツェナー電圧VZD(例えば、700V)にクランプされ、直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図2(D))が出力端子5より得られる。このように、本実施形態では、交流高圧出力Devのうち、重畳された直流成分、すなわち直流重畳電圧は、−{(DC電圧発生部200の出力電圧/2)−(ZD30のツェナー電圧VZD)}となる。
【0028】
なお、オペアンプOP2の反転入力端子に入力端子4より入力される基準電圧Vrefを可変にすることによりDC電圧発生部200の出力電圧のレベルを可変にすることができる。この基準電圧Vrefは、入力端子2に制御信号Dev−on−nと同様に、図示していない制御回路より供給される。この制御回路は、本発明の出力電圧制御手段に相当する。
【0029】
次に本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置について説明する。本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置では、DC電圧発生部200で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、直流成分をカットするカップリングコンデンサの両端子に接続される充放電路を介してカップリングコンデンサに充放電する際の充電経路による充電電荷量と放電経路による放電電荷量との不平衡状態を生じさせることにより、零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしている。
【0030】
本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を図3に示す。図3において、第2実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201B、ブロッキング発振器202、ダイオードD13及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、整流回路203の出力端と高圧電源回路の出力端子5との間に接続されるカップリングコンデンサC30と、抵抗R31、R32、R33と、ダイオードD31、D32とを有している。
【0031】
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図7に示す従来の高圧電源装置のDC電圧発生部200と基本的に共通しているが、次の点で異なる。
すなわち、第1に、制御部201Aの入力端子2に入力される信号は、従来装置(図7の制御部201)では、単にブロッキング発振器202を発振動作、または発振停止させるように制御するための制御信号CPが入力されていたが、本実施形態では、従来装置のAC電圧発生部100により発生するAC電圧とほぼ同一の周波数で、トランジスタTr4をオン、オフ動作させるための制御信号Dev−on−n(図2(A))が制御回路(図示せず)より入力されるようになっている点である。
【0032】
第2には、入力端子3には、整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より入力される基準電圧VrefとをオペアンプOP2により比較するようになっている点である。
【0033】
また、本実施形態で、従来例に比して新たに付加された部分は直流成分をカットするカップリングコンデンサC30、ダイオードD31、D32、抵抗R31、R32、R33である。
整流回路203の出力端はカップリングコンデンサC30を介して出力端子5に接続されている。また、カップリングコンデンサC30の一端は、電流制限用抵抗R32及びダイオードD31の直列回路を介して接地されている。
【0034】
また、カップリングコンデンサC30の他端は電流制限用抵抗R33及びダイオードD32の直列回路を介して接地されている。
さらに、カップリングコンデンサC30の他端は、抵抗R31を介して接地されている。ここで、抵抗R31と、抵抗R33及びダイオードD32からなる直列回路と、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路はカップリングコンデンサC30の充電経路を構成し、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路と、抵抗R32及びダイオードD31の直列回路と、抵抗R31はカップリングコンデンサC30の放電経路を構成する。
なお、DC電圧発生部200は本発明の直流電圧発生手段に、入力端子2に制御信号Dev−on−nを供給する制御回路は本発明の制御手段に相当する。
【0035】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より負の高圧直流電圧(例えば、−2000V)が出力される。
【0036】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図4(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、−2000V(図面では−2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図4(B))が出力される。
【0037】
この交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、例えば、抵抗R31、R32、R33及びダイオードD31、D32が無ければ、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号(図2(C))が出力される。
【0038】
すなわち、DC電圧発生部200の出力電圧が−2000Vで、ON、OFFデューティが50%であれば、カップリングコンデンサC30の出力側からはON、OFFデューティが50%、0Vの電位を基準として±1000Vの対称な波形の交流信号が得られる。ここで、カップリングコンデンサC30の出力側から得られる交流信号のうち、+側の電圧(例えば、+1000V)をV(+)とし、−側の電圧(例えば、−1000V)をV(−)とする。V(+)、V(−)の値は、+、−の符号を含めるものとする。
【0039】
本実施形態では、既述したように、カップリングコンデンサC30の両端にDC電圧発生部200の出力によりカップリングコンデンサC30を充放電するための充放電路が形成されている。ここで、カップリングコンデンサC30の充電経路を構成する抵抗R31と、抵抗R33及びダイオードD32からなる直列回路と、抵抗R15及び抵抗R16の直列回路の合成抵抗値RAと、カップリングコンデンサC30の放電経路を構成する抵抗R15及び抵抗R16の直列回路と、抵抗R32及びダイオードD31の直列回路及び抵抗R31の合成抵抗値RBの比を選択することによりDC電圧発生部200の出力電圧について所望のオフセット量(オフセット電圧)Voffsetを得るようにしている。ここで、オフセット量Voffsetとは、零電位を基準としたDC電圧発生部200の出力電圧の中点までの電圧である。
【0040】
オフセット量Voffsetは、
オフセット量Voffset={V(+)+V(−)}/2 (1)
で表せる。例えば、負方向へオフセットさせるには|V(+)|<|V(−)|となるように、合成抵抗値 1/RA>1/RB 即ち、RA<RBとなるようにオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めればよい。
【0041】
また、正方向にオフセットさせる場合には|V(+)|>|V(−)|となるように、合成抵抗値 1/RA<1/RB 即ち、RA>RBとなるようにオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めればよい。このようにして、カップリングコンデンサC30への充電、カップリングコンデンサC30からの放電を行わせる際の充電電荷量と放電電荷量との不平衡状態を生じさせて、直流成分(オフセット量Voffset)を発生させ、DC電圧発生部200から出力される交流信号にこの直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図4(D))が出力端子5より出力される。因みに、図4(D)において、電圧Vnは、整流回路203の出力電圧の1/2の電圧である。
【0042】
本実施の形態によれば、上述したようにしてオフセット量に応じて上記充電経路と放電経路の各回路素子の定数を決めることにより、所望のオフセット量に設定された、すなわち、所望の直流成分が重畳された交流高圧出力Devを得ることができる。
【0043】
次に、本発明の第3実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を図5に示す。図5において、第3実施形態に係る高圧電源装置は、制御部201Aと、ブロッキング発振器202と、ダイオードD14及びコンデンサC15からなる整流回路203とからなるDC電圧発生部200と、整流回路203の出力を分圧する分圧抵抗R15、R16と、抵抗R30と、整流回路203の出力端と高圧電源回路の出力端子5との間に抵抗R30を介して接続されるカップリングコンデンサC30とを有している。
【0044】
また、カップリングコンデンサC30のDC電圧発生部200側の端子には、抵抗R34、トランジスタ(NPNトランジスタ)Tr7、抵抗R35、R36、からなる放電経路が接続されている。カップリングコンデンサC30のDC電圧発生部200側の端子は、抵抗R34を介してトランジスタTr7のコレクタに接続され、トランジスタTr7のエミッタは接地されている。また、トランジスタTr7のベースは抵抗R35を介して接地され、かつ抵抗R36を介して制御信号用端子6に接続されている。
【0045】
また、カップリングコンデンサC30における高圧電源装置の出力端子5側の端子には、ダイオードD33、トランジスタ(NPNトランジスタ)Tr8、ツェナーダイオードZD31、抵抗R37、R38及びダイオードD34からなる充電経路が接続されている。カップリングコンデンサC30における高圧電源装置の出力端子5側の端子はダイオードD33のアノードに接続され、ダイオードD33のカソードはトランジスタTr8のコレクタ及びツェナーダイオードZD31のカソードに接続されている。
【0046】
トランジスタTr8のベースはツェナーダイオードZD31のアノードに接続されているとともに、抵抗R38を介して接地されている。また、トランジスタTr8のエミッタは接地されている。ツェナーダイオードZD31のアノードは、抵抗R37を介してダイオードD34のカソードに接続され、ダイオードD34のアノードは制御信号用端子7に接続されている。
【0047】
制御信号用端子6には、カップリングコンデンサC30の放電タイミングで出力される制御信号M−onが、また、制御信号用端子7には、カップリングコンデンサC30の充電タイミングで出力される制御信号P−onが、それぞれ入力されるようになっている。制御信号M−on、P−onは図示してない制御回路より供給されるようになっている。
【0048】
上記充電経路は本発明の第1のスイッチング手段に、放電経路は本発明の第2のスイッチング手段に、それぞれ相当する。第1のスイッチング手段はくランプ機能も有している。
DC電圧発生部200における、制御部201A、ブロッキング発振器202、整流回路203の回路構成は図1に示した第1実施形態に係る高圧電源装置におけるDC電圧発生部200と同一構成であるので、重複する説明は省略する。
【0049】
上記構成において、入力端子3より整流回路203の出力電圧を分圧抵抗R15、R16により分圧した電圧DevVsenが入力され、入力端子4より基準電圧Vrefが入力されると、オペアンプOP2により電圧DevVsenと基準電圧Vrefとが比較され、この比較結果に基づいて所定の周波数でブロッキング発振器202が発振する。ブロッキング発振器202の出力は整流回路203により整流され、整流回路203より正の高圧直流電圧(例えば、+2000V)が出力される。
【0050】
一方、入力端子2より所定の周波数(例えば、図7に示すAC電圧発生部の出力電圧の周波数)でハイレベルとローレベルとの間で電位が変化する制御信号Dev−on−n(図6(A))が入力されるために、結果的に整流回路203からは、上記所定の周波数で0Vと、+2000V(図面では+2KVと記す。)との間で電位が変化する交流信号(図6(B))が出力される。
【0051】
上記交流信号が抵抗R30を介してカップリングコンデンサC30に入力されると、例えば、上記充放電経路が無ければ、この交流信号のうち直流成分がカットされるためにカップリングコンデンサC30からは、0Vの電位を基準として対称な波形の交流信号が出力される。
しかし、本実施形態では、上述した充放電経路を有するために、上記交流信号の上記交流信号立下り時に、すなわちカップリングコンデンサC30の放電タイミング時に制御信号用端子6に制御信号M−on(図6(C))が入力されると、抵抗R36を介してトランジスタTr7のベースに電流が流れ、Tr7が導通状態となり、カップリングコンデンサC30に流れる放電電流が増大する。
【0052】
また、立ち上がりタイミング、すなわち、カップリングコンデンサC30の充電タイミング時に制御信号用端子7に制御信号P−on(図6(D))が入力されることによりダイオードD34,抵抗R37を介してトランジスタTr8のベースに電流が流れる。この結果、トランジスタTr8が導通状態となり、カップリングコンデンサC30に流れる充電電流が増大する。
また、トランジスタTr8が非導通時において、ツエナーダイオードZD31のツエナー電圧を超える電圧が印加されると、ツエナーダイオードZD31を介してトランジスタTr8のベースに電流が流れ、トランジスタTr8は導通状態となる。このにして、第1実施形態と同様に、カップリングコンデンサC30から出力される交流信号がクランプされる。
【0053】
カップリングコンデンサC30から出力される交流信号は、Tr8により+側の電圧がクランプされ、直流成分が重畳された交流高圧出力Dev(図6(E))が出力端子5より得られる。このように、本実施形態では、交流高圧出力Devのうち、重畳された直流成分、すなわち直流重畳電圧は、−{(DC電圧発生部200の出力電圧/2)−(トランジスタTr8のクランプ電圧VCL)}となる。
【0054】
なお、オペアンプOP2の反転入力端子に入力端子4より入力される基準電圧Vrefを可変にすることによりDC電圧発生部200の出力電圧のレベルを可変にすることができるのは第1実施の形態と同様である。この基準電圧Vrefは、入力端子2に制御信号Dev−on−nと同様に、図示していない制御回路より供給される。この制御回路は、本発明の出力電圧制御手段に相当する。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、従来装置で設けられていたAC電圧発生部を省略し、DC電圧発生部で発生する高圧直流電圧を所定の周波数でスイッチングすることにより得られる交流電圧を、零電位を基準としてオフセットさせることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得るようにしたので、簡単な構成によりDC電圧にAC電圧を重畳した出力電圧を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図2】図1に示した第1実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図4】図2に示した第2実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【図6】図5に示した第3実施形態に係る高圧電源装置の各部の動作状態を示す波形図である。
【図7】従来の高圧電源装置の回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1〜4…入力端子
5…出力端子
100…AC電圧発生部
200…DC電圧発生部
201A,201B…制御部
202…ブロッキング発振器
203…整流回路
C30…カップリングコンデンサ
Claims (5)
- 交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、
所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、
前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように前記直流電圧発生手段を制御する制御手段と、
前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、
該カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側の端子に設けられ前記直流電圧発生手段の出力電圧を所定のレベルにクランプする電圧クランプ手段と、
を有することを特徴とする高圧電源装置。 - 交流電圧に直流電圧を重畳した電源電圧を出力する高圧電源装置において、
所定レベルの高圧直流電圧を発生し出力する直流電圧発生手段と、
前記直流電圧発生手段の出力/出力停止を所定周波数で行うように制御する制御手段と、
前直流電圧発生手段の出力端と前記高圧電源装置の出力端子との間に接続されたカップリングコンデンサと、
該カップリングコンデンサの両端子における前記直流電圧発生手段の出力端側及び前記高圧電源装置の出力端子側の各端子と、零電位となる部位との間に形成された充電経路と放電経路とからなる充放電路とを有し、
前記充放電路により前記カップリングコンデンサへの充電、前記カップリングコンデンサからの放電を行わせる際に前記充電電荷量及び放電電荷量の不平衡状態を生じさせることにより前記カップリングコンデンサにおける前記高圧電源装置の出力端子側に直流成分を発生させることにより直流成分が重畳された交流高圧出力を得ることを特徴とする高圧電源装置。 - さらに、直流電圧発生手段の出力電圧のレベルを可変にする出力電圧制御手段を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の高圧電源装置。
- 前記充放電路を形成する充電経路及び放電経路は、抵抗及びダイオードからなる直列回路または並列回路からなり、
前記充電経路の合成抵抗値と前記放電経路の合成抵抗値の比を選択することにより、前記クランプする電圧レベルを設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置。 - 前記充放電路を形成する充電経路は前記カップリングコンデンサの充電タイミングで動作する第1のスイッチング手段を有し、
前記充放電路を形成する放電経路は前記カップリングコンデンサの放電タイミングで動作する第2のスイッチング手段を有し、
前記第1のスイッチング手段は、クランプ機能を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高圧電源装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003032931A JP2004248353A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | 高圧電源装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014522632A (ja) * | 2011-06-10 | 2014-09-04 | ロジャーズ コーポレーション | 直接駆動波形発生装置 |
US10962997B2 (en) | 2016-07-07 | 2021-03-30 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Apparatus and method for driving a load and device |
-
2003
- 2003-02-10 JP JP2003032931A patent/JP2004248353A/ja not_active Withdrawn
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