JP2004247399A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Teruaki Ishiba
輝昭 石場
Kiyohiko Sakakibara
清彦 榊原
Mikihiro Tanaka
幹宏 田中
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Abstract

【課題】RELACS処理におけるレジストパターンの微細化が図られる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板1上のポリシリコン膜4上において、メモリセル領域Sではライン状のレジストパターン5aが形成され、メモリセル領域S以外の領域Pではダミーのレジストパターン5bが形成される。第2のレジストがレジストパターン5を覆うように塗布形成される。レジストパターン5と第2のレジストとに所定の加熱処理が施されて、レジストパターン5から酸が発生して第2レジストとの間で架橋反応が発生する。これにより、レジストパターン5を覆うように第2のレジストパターンが形成される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、パターンの微細化が図られる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の高集積化に伴ってパターンの微細化が要求されている。一般に、パターンの微細化はフォトリソグラフィー技術により行われる。フォトリソグラフィー技術では、下地の薄膜上にレジストパターンが形成され、そのレジストパターンをマスクとして下地の薄膜にエッチングを施すことによって所望の微細パターンが形成される。
【0003】
フォトリソグラフィー技術は、レジスト塗布、マスク合わせ、露光、現像の各工程より構成される。レジストパターンの微細化に対しては、露光光の波長の制約から微細化には限界が生じている。
【0004】
そこで、露光光の波長の限界を越えてパターンの微細化を図る手法が、特開平10−73927号公報に提案されている。
【0005】
当該公報に記載された半導体装置の製造方法では、まず、たとえばスピンコート法により半導体基板上に第1のレジストが塗布される。第1のレジストは、適当な加熱処理によりレジスト内部に酸成分が発生するレジストであればよい。
【0006】
次に、適当な熱処理(プリベーク)を施すことにより、第1のレジスト中の溶剤が蒸発される。次に、露光装置を用いて第1のレジストに対して所定の露光処理が行われる。
【0007】
露光処理の後、必要に応じて適当な加熱処理を施すことによりレジストの解像度が向上される。次に、所定のアルカリ水溶液を用いて現像処理を施すことにより、第1のレジストパターンが形成される。
【0008】
次に、第1のレジストを溶解しない溶剤に溶解された第2のレジストが、第1のレジストパターンを覆うように形成される。この第2のレジストでは、酸の存在により架橋する架橋性の材料が主成分とされる。
【0009】
次に、第1のレジストパターンとその上に形成された第2のレジストとに所定の加熱処理が施される。これにより、第1のレジストパターンから酸が発生し、発生した酸は第2のレジスト中へ供給される。
【0010】
このとき、第1のレジストパターンと第2のレジストとの界面近傍に位置する第2のレジストの部分において、架橋反応が発生する。このようにして、第1のレジストパターンを覆うように架橋反応を起こした架橋層が形成される。
【0011】
次に、所定のアルカリ水溶液の現像液を用いて、架橋反応を起こしていない第2のレジストが現像剥離される。このようにして、第2のレジストパターンが形成される。
【0012】
上述したレジストパターンの形成方法では、たとえば互いに間隔を隔てられた複数のライン状パターンを形成する場合に、第1のレジストによるライン状パターンに対してこれを覆うように第2のレジストが塗布されて、架橋反応により第2のレジストパターンが形成されることになる。
【0013】
第2のレジストパターンは、第1のレジストによるライン状パターンを覆うように形成されるために、ライン状パターンの間隔としては第1のレジストによるライン状パターンの間隔よりも狭められることになる。
【0014】
また、たとえば所定の開口径を有するホールパターンを形成する場合には、第1のレジストによるホールパターンに対してこれを覆うように第2のレジストによるホールパターンが形成されることになる。
【0015】
第2のレジストパターンが第1のレジストパターンを覆うように形成されるために、ホールパターンの開口径としては第1のレジストによるホールパターンの開口径よりも狭められることになる。
【0016】
このようにして、レジストパターンの微細化を図ることによって半導体装置の高集積が図られる。なお、酸の成分を発生する第1のレジストと、酸の存在により架橋する架橋性の材料を主成分とする第2のレジストとにより、レジストパターンの微細化を図る処理は、特に、RELACS(Resolution Enhanced Lithography Asisted by Chemical Schrink)処理と呼ばれている。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−73927号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したRELACS処理では次のような問題点があった。まず、第2のレジストは液体の状態で第1のレジストパターンを覆うように塗布される。このとき、第1のレジストパターンが形成されていない領域(抜きの領域)では、第2のレジストは、この抜きの領域を埋め込むように塗布される。
【0019】
ところが、この抜きの領域が比較的大きい場合、特に、ライン状パターンにおけるライン間の間隔が約2.0μm以上であるような場合には、第2のレジストの塗布ムラが発生した。
【0020】
そのため、第2のレジストパターンが第1のレジストパターンを均一に覆うように形成されることが困難になって、所望のレジストパターンを形成することができずレジストパターンの微細化を阻害することになった。
【0021】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、RELACS処理におけるレジストパターンの微細化が図られる半導体装置の製造方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。半導体基板の主表面上にパターニングを施す所定の膜を形成する。その膜上に、所定の処理を施すことにより酸を発生する第1のレジストパターンを形成する。第1のレジストパターン上に、酸の存在により架橋する材料を含む第2のレジストパターンを形成する。第1のレジストパターンおよび第2のレジストパターンをマスクとして、所定の膜に加工を施すことにより所定のパターンを形成する。第1のレジストパターンを形成する工程は、所定のパターンが形成される領域以外の領域をダミーパターンで覆う工程を備えている。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法として、フラッシュメモリにおけるフローティングゲート電極およびコントロールゲート電極の形成にRELACS処理を適用する場合を例に挙げて説明する。
【0024】
まず、図1に示すように、半導体基板1の主表面の所定の領域にフィールド酸化膜2が形成されて、フィールド酸化膜2によって区画された素子形成領域3が形成される。
【0025】
その素子形成領域3を覆うように半導体基板1上にトンネル酸化膜(図示せず)を介在させてフローティングゲート電極となるポリシリコン膜が形成される。
【0026】
次に、図2および図3に示すように、そのポリシリコン膜4上に第1のレジストパターンとしてのレジストパターン5が形成される。このとき、メモリセル領域Sでは、所定の間隔を隔ててライン状のレジストパターン5aが形成される。
【0027】
一方、メモリセル領域S以外の領域Pでは、その領域Pを覆うようにダミーパターンとしてのレジストパターン5bが形成される。
【0028】
なお、レジストパターン5は、所定の熱処理を施すことにより酸を発生するレジストであり、たとえば、ノボラック樹脂、ナフトキノンジアジド系感光剤から構成される。
【0029】
また、レジストパターン5を形成するためのレジストとして酸を発生する化学増幅型レジストを適用してもよく、加熱により酸を発生する反応系を利用したレジスト材料であればよい。
【0030】
次に、第2のレジスト(図示せず)がレジストパターン5を覆うように塗布形成される。第2のレジストでは、酸の存在により架橋する架橋性の材料が主成分とされる。
【0031】
次に、レジストパターン5と、これを覆うように塗布形成された第2のレジストとに所定の加熱処理が施される。これにより、レジストパターン5から酸が発生し、発生した酸は第2のレジスト中へ供給される。
【0032】
このとき、レジストパターン5と第2のレジストとの界面近傍に位置する第2のレジストの部分において、架橋反応が発生する。これにより、レジストパターン5を覆うように架橋反応を起こした架橋層が形成される。次に、所定のアルカリ水溶液の現像液を用いて、架橋反応を起こしていない第2のレジストが現像剥離される。
【0033】
このようにして、図4に示すように、レジストパターン5を覆う第2のレジストパターンとしてのレジストパターン6が形成される。次に、レジストパターン5,6をマスクとして、ポリシリコン膜4に異方性エッチングを施すことにより、フィールド酸化膜2の表面が露出される。
【0034】
その後、図5に示すように、レジストパターン5,6が除去されて、メモリセル領域Sでは、フィールド酸化膜2上にて分離されたライン状のポリシリコン膜4が形成される。一方、メモリセル領域S以外の領域Pでは、ポリシリコン膜がそのまま残される。
【0035】
次に、図6に示すように、メモリセル領域S以外の領域Pに位置するポリシリコン膜4を露出し、メモリセル領域Sを覆う所定のレジストパターン7が形成される。そのレジストパターン7をマスクとしてポリシリコン膜4に異方性エッチングを施すことにより、メモリセル領域以外の領域Pに位置するポリシリコン膜4が除去される。
【0036】
その後、図7に示すように、レジストパターン7が除去されて、メモリセル領域Sに位置するライン状のポリシリコン膜4が露出する。次に、図8および図9に示すように、ポリシリコン膜4を覆うように、半導体基板1上にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜を順次積層させたONO膜8が形成される。
【0037】
次に、ONO膜8を覆うように、半導体基板1上にポリシリコン膜9が形成される。そのポリシリコン膜9上に、前述したレジストパターン5,6の場合と同様にして、まず、酸を発生するレジストパターン(図示せず)が形成され、酸の存在により架橋する性質を有するレジスト(図示せず)が塗布される。
【0038】
次に、所定の加熱処理を施すことにより架橋層(図示せず)が形成され、架橋反応を起こしていないレジストが所定の現像液によって剥離される。これにより、図10に示すように、フローティングゲート電極およびコントロールゲート電極をパターニングするためのレジストパターン10a,10bが形成される。
【0039】
そのレジストパターン10a,10bをマスクとして、ポリシリコン膜9、ONO膜8およびポリシリコン膜4に異方性エッチングを施すことにより、図11に示すように、フローティングゲート電極4aおよびコントロールゲート電極9aが形成される。
【0040】
このようにして、メモリセル領域Sでは、フローティングゲート電極4aおよびコントロールゲート電極9aを含むメモリセルトランジスタが形成される。その後、図6に示す工程と同様にして、メモリセル領域S以外の領域Pに位置するポリシリコン膜9を露出し、メモリセル領域Sを覆う所定のレジストパターン(図示せず)が形成される。
【0041】
そのレジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜9に異方性エッチングを施すことにより、メモリセル領域以外の領域Pに位置するポリシリコン膜9が除去される。
【0042】
次に、図12に示すように、フローティングゲート電極4aおよびコントロールゲート電極9aを覆うように、半導体基板1上にシリコン酸化膜11が形成される。
【0043】
その後、そのシリコン酸化膜11上に所定の配線(図示せず)等が形成されて半導体装置が完成する。
【0044】
上述した半導体装置の製造方法では、図2、図3および図10に示す工程において、メモリセル領域Sでは、所定の間隔を隔ててライン状のレジストパターン5a,10aが形成されるとともに、メモリセル領域S以外の領域Pでは、これを覆うダミーのレジストパターン5b,10bが形成される。
【0045】
ここで、メモリセル領域S以外の領域Pがレジストに覆われていない場合では、たとえば図13に示すように、ライン状のレジストパターン5,10において、間隔Lの比較的広いレジストによって覆われていない領域(抜きの領域)が存在することになる。
【0046】
この状態で、第2のレジストパターンを形成するための第2のレジスト66が回転塗布されると、図13に示すように、抜きの領域に起因して第2のレジスト66の塗布ムラが発生することになる。
【0047】
塗布ムラが生じた状態で架橋反応を起こすと、架橋反応が均一に行われなくなる。そのため、第2のレジストパターンが良好に形成されず、微細なレジストパターンが形成されなくなる。その結果、微細なパターニングを行うことができなくなる。
【0048】
一方、上述した製造方法によれば、メモリセル領域S以外の領域Pでは、ダミーのレジストパターン5b,10bが形成されることで、抜きの領域がなくなることになる。
【0049】
これにより、図14に示すように、第2のレジスト66の回転塗布ムラがなくなり、レジストパターン5上はほぼ均一な第2のレジスト66によって覆われることになる。
【0050】
その結果、架橋反応が均一に行われて、微細なレジストパターンを確実に形成することができ、半導体装置の高集積化を図ることができる。
【0051】
実施の形態2
前述した製造方法では、図4または図10に示す工程において、レジストパターン5,10をマスクとしてポリシリコン膜4,9に異方性エッチングを施す場合に、そのエッチング処理の終点は、ポリシリコン膜4,9に起因するプラズマ光の変化を観測することによって検出されることになる。
【0052】
一方、図4または図10に示すように、メモリセル領域S以外の領域Pに位置するポリシリコン膜4,9は、ダミーのレジストパターン5b,10bによって覆われていることになる。
【0053】
そのため、露出しているポリシリコン膜の表面積が比較的小さく、ポリシリコン膜4,9に異方性エッチングを施す際にポリシリコン膜4,9に起因するプラズマ光の強度が弱くなって、プラズマ光の強度変化を確実に観測することができなくなるおそれがある。
【0054】
すなわち、半導体基板(ウェハ)の面積に対するレジストパターンによって覆われていない領域の面積の比(ウェハにおける開口率)が比較的低いと、エッチングの終点検出が困難になるおそれがある。
【0055】
そこで、ここではエッチングの終点検出が確実に行われる製造方法として、コントロールゲート電極とフローティングゲート電極とを同時にパターニングする工程(図15に対応する工程)を例に挙げて説明する。
【0056】
この工程では、図15に示すように、ポリシリコン膜9上にレジストパターン12a,12bが形成される。
【0057】
このとき、メモリセル領域Sでは、フローティングゲート電極およびコントロールゲート電極をパターニングするための所定の間隔を隔てられたライン状のレジストパターン12aが形成される。
【0058】
一方、メモリセル領域S以外の領域Pにおいても、ライン状のダミーのレジストパターン12bが形成される。ライン状のレジストパターン12bの繰返しのピッチP(ラインの幅+ライン間の間隔:図17等参照)は、ライン状のレジストパターン12aの繰返しのピッチPに合わせておくことが望ましい。
【0059】
このレジストパターン12a,12bをマスクとして、ポリシリコン膜9等に異方性エッチングが施されることになる。その後、図16に示すように、レジストパターン12a,12bが除去されて、コントロールゲート電極9aを含むポリシリコン膜9が露出する。
【0060】
上述した製造方法によれば、メモリセル領域S以外の領域Pにライン状のダミーのレジストパターン12bが形成されることで、図15に示すように、抜きの領域にポリシリコン膜9の表面が露出することになる。
【0061】
これにより、ポリシリコン膜9等に異方性エッチングが施される際に、メモリセル領域S以外の領域Pの全体がレジストパターンによって覆われている場合と比較すると、ポリシリコン膜の表面が露出する面積が増大してウェハにおける開口率が増大する。
【0062】
その結果、ポリシリコン膜9に起因するプラズマ光の強度が強くなって、プラズマ光の強度変化を確実に観測することができ、エッチングの終点検出を確実に検出することができる。
【0063】
なお、上述した製造方法では、コントロールゲート電極とフローティングゲート電極とを同時にパターニングする工程を例に挙げて説明したが、前述した図2に示される、フローティングゲート電極となるポリシリコン膜4をライン状にパターニングする工程にも適用することができる。
【0064】
また、第2のレジストの塗布ムラを防止する観点から、第1のレジストパターンにおいては、抜きの領域が比較的大きくならないようにする必要があり、たとえばライン状のレジストパターンにおいて、2.0μm以上の間隔を開けないことが必要とされる。
【0065】
実施の形態3
前述した製造方法では、エッチングの終点検出を確実に行うために、メモリセル領域Sに形成されるライン状のレジストパターン12aの繰返しのピッチPと同じピッチのライン状のレジストパターン12bを領域Pに形成する場合を例に挙げて説明した。
【0066】
ここでは、そのような同じピッチのライン状のダミーのレジストパターンを形成しても、まだエッチングの終点検出が十分でない場合に、終点検出をより確実に検出することができる製造方法について説明する。
【0067】
前述した図2または図15に示す工程において形成されるレジストパターンとして、まず、メモリセル領域では、図17に示すように、所定のピッチPを有するライン状のレジストパターン13aが形成される。
【0068】
一方、メモリセル領域以外の領域では、図18に示すように、そのピッチPを保持した状態で、隣合う抜きの領域(ポリシリコン膜4,9が露出している領域)間の距離(レジストの幅)を縮めたダミーのレジストパターン13bが形成される。なお、ピッチに対するレジストの幅の割合をデューティー比という。
【0069】
ダミーのレジストパターンにおいてレジストの幅が幅L1から幅L2へ縮められることによって、抜きの領域の面積が増大してポリシリコン膜が露出する面積が増大する。
【0070】
この製造方法によれば、酸を発生する第1のレジストパターン上に、酸の存在により架橋反応を起こす第2のレジストを塗布する際に、ダミーのレジストパターンのピッチが、メモリセル領域に形成されるレジストパターンのピッチとほぼ同じピッチに設定されていることで、塗布ムラの発生が抑制される。
【0071】
さらに、ダミーのレジストパターンとして、ピッチを一定にした状態でデューティー比を変えることによって、抜きの領域の面積が変えられる。このとき、抜きの領域の面積を大きくすることでポリシリコン膜が露出する面積(開口率)を増加させることができる。
【0072】
その結果、ポリシリコン膜9に起因するプラズマ光の強度がさらに強くなって、プラズマ光の強度変化を確実に観測することができ、エッチングの終点検出をより確実に検出することができる。
【0073】
なお、デューティー比は、第2のレジストの塗布ムラが発生しない範囲内で変更することが望ましい。
【0074】
実施の形態4
前述した製造方法では、エッチングの終点検出を確実に行うために、メモリセル領域以外の領域に形成されるダミーのレジストパターンとして、メモリセル領域Sに形成されるライン状のレジストパターン12aのピッチPと同じピッチに保持した状態で、デューティー比を変更したレジストパターンを例に挙げて説明した。
【0075】
ここでは、そのようなダミーのレジストパターンを形成しても、まだエッチングの終点検出が十分でない場合に、終点検出をさらに確実に検出することができる製造方法について説明する。
【0076】
前述した図2または図15に示す工程において形成されるレジストパターンとして、図19に示されるレジストパターン14aに対して、図20に示すように、ウェハの周縁に沿って位置するウェハの表面(ポリシリコン膜)を露出する面積を増大させるようにレジストパターン14bが形成される。なお、図19および図20では、ライン状のレジストパターンの部分は省略されている。
【0077】
具体的には、図19に示されるレジストパターン14aでは、たとえば、ウェハエッジから1.5mmまでの領域についてレジストが除去されているのに対して、図20に示されるレジストパターン14bでは、たとえば、ウェハエッジから2.5mmまでの領域についてレジストが除去されている。
【0078】
この製造方法によれば、ウェハの周縁に沿ってウェハの表面(ポリシリコン膜)を露出する領域の面積が増大して、ウェハにおける開口率がさらに増大する。これにより、ポリシリコン膜9に起因するプラズマ光の強度がさらに強くなって、プラズマ光の強度変化を確実に観測することができ、エッチングの終点検出をさらに確実に検出することができる。
【0079】
上述した実施の形態1〜4をより具体的に示す一例として、実験により以下のことが判明した。
【0080】
すなわち、特に、図4に示す工程において、フィールド酸化膜として平坦化LOCOS酸化膜、トンネル酸化膜の膜厚を10.5nm、ポリシリコン膜の膜厚を100nm、レジストパターン5,6の厚さを735nmとすると、ポリシリコン膜のエッチングにおけるエッチングの終点検出のために、ウェハの開口率は7%以上必要であることが判明した。
【0081】
ウェハの開口率を7%以上確保するために、レチクルにおける開口率を少なくとも4%確保し、残りの分をウェハ周縁部分のレジストを除去することによって確保した。なお、レチクルにおける開口率とは、図21に示すように、ガラス板15全体の面積に対する遮光膜15aが形成された部分を除くガラス板15の面が露出している領域の面積の比をいう。
【0082】
なお、上述した実施の形態1〜4では、フラッシュメモリにおいてフローティングゲート電極およびコントロールゲート電極を形成する場合を例に挙げて説明した。
【0083】
上述したRELACS処理はこれに限られず、たとえば、DRAMにおけるストレージノードの形成や、ダマシン法による銅配線の形成等のライン状パターンを形成する半導体装置に対して広く適用することができる。
【0084】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、所定のパターンが形成される領域以外の領域をダミーパターンで覆う工程を備えていることで、この領域ではレジストによって覆われていない抜きの領域が低減する。これにより、第2のレジストパターンを形成する際にレジストの塗布ムラが抑制されて架橋反応が均一に行われ、第1のレジストパターンを均一に覆う第2のレジストパターンが形成される。その結果、微細なレジストパターンを確実に形成することができ、半導体装置の高集積化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す平面図である。
【図2】同実施の形態において、図1に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図3】同実施の形態において、図2に示す断面線III−IIIにおける断面図である。
【図4】同実施の形態において、図2に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図5】同実施の形態において、図4に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図6】同実施の形態において、図5に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図7】同実施の形態において、図6に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図8】同実施の形態において、図7に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図9】同実施の形態において、図8に示す断面線IX−IXにおける断面図である。
【図10】同実施の形態において、図8に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図11】同実施の形態において、図10に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図12】同実施の形態において、図11に示す工程の後に行われる工程を示す断面図である。
【図13】同実施の形態において、本製造方法の効果を説明するための第1の断面図である。
【図14】同実施の形態において、本製造方法の効果を説明するための第2の断面図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す平面図である。
【図16】同実施の形態において、図15に示す工程の後に行われる工程を示す平面図である。
【図17】本発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す一平面図である。
【図18】同実施の形態において、半導体装置の製造方法の一工程を示す他の平面図である。
【図19】本発明の実施の形態4に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す一平面図である。
【図20】同実施の形態において、半導体装置の製造方法の一工程を示す他の平面図である。
【図21】同実施の形態において、レチクルの開口率を説明するためのレチクルの断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 フィールド酸化膜、3 素子形成領域、4,9 ポリシリコン膜、4a フローティングゲート電極、5 (第1の)レジストパターン、6 (第2の)レジストパターン、7,10,12,13,14 レジストパターン、8 ONO膜、9a コントロールゲート電極、11 シリコン酸化膜、15 ガラス板、15a 遮光膜。

Claims (6)

  1. 半導体基板の主表面上にパターニングを施す所定の膜を形成する工程と、
    前記膜上に、所定の処理を施すことにより酸を発生する第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターン上に、酸の存在により架橋する材料を含む第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンおよび前記第2のレジストパターンをマスクとして、前記膜に加工を施すことにより所定のパターンを形成する工程とを備え、
    前記第1のレジストパターンを形成する工程は、前記所定のパターンが形成される領域以外の領域をダミーパターンで覆う工程を備えた、半導体装置の製造方法。
  2. 前記所定のパターンを形成する工程の後、前記ダミーパターンによって残された前記膜の部分を除去する工程を備えた、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第1のレジストパターンを形成する工程では、前記ダミーパターンとして前記膜の表面を露出する部分を有するパターンを形成する工程を含む、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1のレジストパターンを形成する工程は、前記所定のパターンとして互いに間隔を隔てられそれぞれ所定の幅を有する複数のライン状パターンを形成し、前記ダミーパターンとして前記ライン状パターンと実質的に同じライン状パターンを形成する工程を含む、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1のレジストパターンを形成する工程は、前記ダミーパターンとして、互いに一の間隔を隔てられそれぞれ一の幅を有する複数のライン状パターンを形成する工程を含み、
    前記ライン状パターンのピッチを保持した状態で、前記一の間隔が前記第2のレジストパターンを形成する工程において塗布ムラが発生しない範囲内で変えられる、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1のレジストパターンを形成する工程は、前記半導体基板の周縁に沿って位置する前記膜の部分を露出させる面積を変える工程を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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