JP2004247181A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、相手コンタクト70との接続時のジュール熱を抑えることができ、接点が多く、安定した接触が得られ、加工時間を短縮できる、電気コネクタ10を提供するものである。
【解決手段】本目的は、相手物と接触する接触部23とハウジング12に固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えるコンタクト14と、所要数の該コンタクト14が固定されるハウジング12とを備える電気コネクタ10において、コンタクト14の接触部を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させることにより達成できる。
【選択図】 図2
【解決手段】本目的は、相手物と接触する接触部23とハウジング12に固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えるコンタクト14と、所要数の該コンタクト14が固定されるハウジング12とを備える電気コネクタ10において、コンタクト14の接触部を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させることにより達成できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源供給用の基板間に使用される大電流用に用いられる電気コネクタであって、特にコンタクトの接触部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特に示すべき特許文献はありませんが、以下で従来の電気コネクタの構造について説明する。
従来の電気コネクタは、主にハウジングとコンタクト60とを備えいる。前記コンタクト60は前記ハウジングに保持・固定されており、前記ハウジングには相手コネクタ70との嵌合部22を有している。前記コンタクト60は相手物(相手コンタクト70)と接触する接触部23と前記ハウジングに固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えている。前記コンタクト60の接触部23には相手コンタクト70が挿入される嵌合孔22が設けられている。
【0003】
大電流用として前記電気コネクタを用いるには、コネクタの温度上昇の観点から前記コンタクト60の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、導電率の高い材料を選定する必要もあったが、導電率の高い材料は一般的にバネ性が低い。接触部には高導電率でバネ性が要求されるため、本体と係合部材の2体構造にしている。従来、本体18側は切削加工により作成され、係合部材64は所定のバネ性(弾性力)が要求され、厚さが0.15mm程度であるのでプレス加工で作成されている。前記接触部は略円筒形をし、前記接触部の構造は、図6及び図7のように、本体62側に前記嵌合孔22に連通する孔66を設け、係合部材64側に該孔66に入る突起68を設け、この突起68が前記孔66に入るように本体62と係合部材64とを係合させ、相手コンタクト70を前記突起68で一方側に押し付けるようになっている。即ち、相手コンタクト70との接触位置は、突起68とその反対側との2箇所で接触することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような構造の電気コネクタは、大電流用として用いられているため、導体抵抗がたかく、ジュール熱が発生し、コネクタの温度が上昇し、ハウジングの変形やコネクタの周辺に配置された電子部品に悪影響を及ぼすと言った解決すべき課題があった。
その為、導体抵抗を下げるために、導電率のよい材料(例えば、純銅、純銀、純金)を使用すると、切削性が悪く、加工時間が掛かってしまうと言った相反する問題点が発生してしまう。
また、接触安定性やジュール熱を抑えることを考えると、相手物との接触数(接触ポイント)は多い方が良いが、図7のような接触構造では接触数を増やすことが出来なかった。
さらにまた、切削加工で作成しているために、切削時にバリが発生することもあり、相手コンタクトとの接触時の接続不良の原因になったり、バリ取りの手間が掛かると言ったことも発生した。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、相手コンタクトとの接続時のジュール熱を抑えることができ、接点が多く、安定した接触が得られ、加工時間を短縮できる、電気コネクタを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、相手物と接触する接触部23とハウジング12に固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えるコンタクト14と、所要数の該コンタクト14が固定されるハウジング12とを備える電気コネクタ10において、前記コンタクト14の接触部23を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させることにより達成できる。
【0007】
接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるときは前記本体18には前記突起部30に対応した位置に係止孔28を設ける。
また、接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記本体18部分を略箱状にし、前記係合部材20を前記本体18の内側に係合させる。
さらにまた、前記本体18と前記係合部材20をプレス加工により作成する。
【0008】
【作用】
前記係合部材20の突起部30が突出した状態の前記コンタクト14の嵌合孔22内に相手コンタクト70が挿入されると、前記係合部材20の開いている方向に押し付けられ、各々の突起部30と本体18に接触することになり、即ち、少なくとも3点以上で接触することになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図に基づいて、本発明のコネクタについて説明する。
図1は、本発明の電気コネクタおよびコンタクトの斜視図である。図2(A)は係合部材を本体の内側に係合した状態の本発明のコンタクトの斜視図であり、(B)は係合部材を本体の外側に係合した状態の本発明の別のコンタクトの斜視図である。図3は図2(A)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図であり、図4は図2(B)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。図5は係合部材の別の突起部の形状を説明するための図面である。
本発明のコネクタ10は、主にハウジング12とコンタクト14とを備えている。
【0010】
図に基づいて本発明のコネクタ10の構成部品について説明する。
まず、ハウジング12について説明する。このハウジング12は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やポリフェニレンサルファイド(PPS)やこれらの合成材料を挙げることができる。
前記ハウジング12には、相手コンタクト70が挿入される挿入孔16が設けられており、また、該挿入孔16内に所要数のコンタクトが装着され、前記コンタクト14は圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。
また、図示はしないが、長手方向両側にフランジ部を設け、該フランジ部に固定具を固定する固定孔を設け、前記固定孔に前記固定具を圧入等によって固定し、本電気コネクタ10を基板に固定することも一般的に行われている。
【0011】
次に、本発明のポイントであるコンタクト14について説明する。このコンタクト14は主に相手コンタクト70と接触する接触部23と前記ハウジング12に固定される固定部24と基板等に接続される接続部26とを備えている。前記接触部23は本体18と係合部材20との2体構造になっている。前記本体18は前記固定部24や前記接続部26と一体であり、前記係合部材20が前記本体18に係合することで前記コンタクト14を形成している。前記本体18と前記係合部材20は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。前記本体18の材質としては導電性や寸法安定性などが要求されるので、導電率の良い、テルル銅やスズ入り銅等の純銅に近い材質を挙げることができ、前記係合部材20の材質としてはバネ性や接触安定性などが要求されるので、ベリリウム銅や低ベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。以下でそれぞれの部位について説明する。
【0012】
最初に、前記係合部材20について説明する。該係合部材20は上述のように前記本体18に係合するものであり、その係合の仕方としては前記本体18の外側に係合する場合と前記本体18の嵌合孔22内に係合する場合の2通りがある。前記係合部材20は略コ字形状又は略C形状をしており、係合部材20には内側方向に突出した複数の突起部30が設けられている。該突起部30が相手コンタクト70と接触する部分であり、前記突起部30の数量としては接触できれば幾つでも良いが、接触安定性やジュール熱を抑えること(しいてはコネクタ自体の温度上昇を抑えること)を考えると、相手コンタクト70との接触する部分である突起部30は多い方が良く、係合の仕方によって数量は相違する。前記係合部材20を前記本体18の内側に係合する場合は、接触する部分を増やす意味合いから3面に前記突起部30を設けることが望ましく、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合する場合は、前記本体18との接触性や係合性を考えるとどちらか一方の側面と上面に設けることが望ましい。両側面に設けると、相手コンタクト70が嵌合された際に、外側方向に力が掛かるため、前記係合部材20が前記本体18から外れてしまう恐れがある。
【0013】
前記係合部材20は、本コネクタ10が大電流用(10〜50A)に用いられることから、接触部の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、プレス加工で作成する観点から、40Aの電流での本実施例では前記係合部材20の厚さは0.1〜0.3mmにしている。前記突起部30の形状や大きさは、相手コンタクト70との接触性やジュール熱の低減や接触安定性などを考慮して適宜設計している。前記突起部30の形状としては、図1〜図3に示したようなランス形状(片持ち梁のような)をしたものや図5(A)のように台形状に突出させたものや(B)のように一部分を円形状に突出させたものや(C)のようにV字状に突出させたもの(両持ち梁にような)も考えられる。これらの設ける数量としては、下述するような考え方によって設計される。即ち、上述したように、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるか、内側に係合させるかによって変わることになる。
【0014】
次に、前記本体18について説明する。該本体18は、前記固定部24と前記接続部26と一体構造に形成されている。前記本体18部分に、前記係合部材20が係合され、前記本体部18は略箱状をし、嵌合孔22が形成されている。本コネクタ10が大電流用(10〜30A)に用いられることから、前記本体18の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、プレス加工で作成する観点から、40Aの電流での本実施例では前記本体18部分の厚さは0.3〜0.6mmにしている。当該厚さは、コネクタの温度上昇や加工性や使用電流などを考慮して適宜設計する。前記嵌合孔22の大きさは、前記係合部材20が内側に係合する場合は前記係合部材20が入る大きさに、前記係合部材20が外側に係合する場合は相手コンタクト70が入る大きさに、適宜設計されている。前記本体18には、記係合部材20が外側に係合する場合は前記突起部30に対応した位置に前記突起部30が入る大きさの係止孔28が前記突起部30に対応する分だけ設けられている。該係止孔28の大きさは前記突起部30が入れば如何なる大きさでも良いが、接触安定性を考慮して適宜設計している。
【0015】
前記固定部には、前記ハウジング12に固定するための矢じりが設けられ、前記ハウジング12に圧入によって固定されている。
また、前記接続部は本実施例では、ディップタイプを図示したが、表面実装タイプ(SMT)やL形ディップタイプがあり、その仕様等により適宜設計している。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のような構造の電気コネクタ10によると、次のような優れた効果が得られる。
(1)前記コンタクト14の接触部23を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させているので、相手コンタクト70との接触点を多くでき、相手コンタクト70との接続時のジュール熱を抑えることができ、安定した接触を得ることができる。
(2)接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるときは前記本体18には前記突起部30に対応した位置に係止孔28を設けているので、相手コンタクト70との接触点を多くでき、相手コンタクト70との接続時のジュール熱を抑えることができ、安定した接触を得ることができ、ジュール熱を抑えられるため基板に配置された電気コネクタ10の周囲の部品に悪影響を及ぼすことがなくなった。
(3)接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記本体18部分を略箱状にし、前記係合部材20を前記本体18の内側に係合させているので、容易に係合部材20を本体18に係合することができ、外側に係合するよりも接触点を多くすることができる。
(4)前記本体18と前記係合部材20をプレス加工により作成しているので、反復継続性があり、加工が安定し、かつ、加工時間の短縮ができる。
(5)前記係合部材20の突起部30が突出した状態の前記コンタクト14の嵌合孔22内に相手コンタクト70が挿入されると、前記係合部材20の開いている方向に押し付けられ、各々の突起部30と本体18に接触することになり、即ち、少なくとも3点以上で接触することになり、安定した接続を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気コネクタおよびコンタクトの斜視図である。
【図2】(A)係合部材を本体の内側に係合した状態の本発明のコンタクトの斜視図である。
(B)係合部材を本体の外側に係合した状態の本発明の別のコンタクトの斜視図である。
【図3】図2(A)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。
【図4】図2(B)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。
【図5】係合部材の別の突起部の形状を説明するための図面である。
【図6】従来のコンタクトの本体と係合部材の斜視図と相手コンタクトの部分的な斜視図である。
【図7】従来のコンタクトと相手コンタクトの接触状態を説明するための図面である。
【符号の説明】
10 電気コネクタ
12 ハウジング
14、60 コンタクト
16 挿入孔
18、62 本体
20、64 係合部材
22 嵌合孔
23 接触部
24 固定部
26 接続部
28 係止孔
30 突起部
32 接触点
66 孔
68 突起
70 相手コンタクト
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源供給用の基板間に使用される大電流用に用いられる電気コネクタであって、特にコンタクトの接触部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特に示すべき特許文献はありませんが、以下で従来の電気コネクタの構造について説明する。
従来の電気コネクタは、主にハウジングとコンタクト60とを備えいる。前記コンタクト60は前記ハウジングに保持・固定されており、前記ハウジングには相手コネクタ70との嵌合部22を有している。前記コンタクト60は相手物(相手コンタクト70)と接触する接触部23と前記ハウジングに固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えている。前記コンタクト60の接触部23には相手コンタクト70が挿入される嵌合孔22が設けられている。
【0003】
大電流用として前記電気コネクタを用いるには、コネクタの温度上昇の観点から前記コンタクト60の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、導電率の高い材料を選定する必要もあったが、導電率の高い材料は一般的にバネ性が低い。接触部には高導電率でバネ性が要求されるため、本体と係合部材の2体構造にしている。従来、本体18側は切削加工により作成され、係合部材64は所定のバネ性(弾性力)が要求され、厚さが0.15mm程度であるのでプレス加工で作成されている。前記接触部は略円筒形をし、前記接触部の構造は、図6及び図7のように、本体62側に前記嵌合孔22に連通する孔66を設け、係合部材64側に該孔66に入る突起68を設け、この突起68が前記孔66に入るように本体62と係合部材64とを係合させ、相手コンタクト70を前記突起68で一方側に押し付けるようになっている。即ち、相手コンタクト70との接触位置は、突起68とその反対側との2箇所で接触することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような構造の電気コネクタは、大電流用として用いられているため、導体抵抗がたかく、ジュール熱が発生し、コネクタの温度が上昇し、ハウジングの変形やコネクタの周辺に配置された電子部品に悪影響を及ぼすと言った解決すべき課題があった。
その為、導体抵抗を下げるために、導電率のよい材料(例えば、純銅、純銀、純金)を使用すると、切削性が悪く、加工時間が掛かってしまうと言った相反する問題点が発生してしまう。
また、接触安定性やジュール熱を抑えることを考えると、相手物との接触数(接触ポイント)は多い方が良いが、図7のような接触構造では接触数を増やすことが出来なかった。
さらにまた、切削加工で作成しているために、切削時にバリが発生することもあり、相手コンタクトとの接触時の接続不良の原因になったり、バリ取りの手間が掛かると言ったことも発生した。
【0005】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、相手コンタクトとの接続時のジュール熱を抑えることができ、接点が多く、安定した接触が得られ、加工時間を短縮できる、電気コネクタを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、相手物と接触する接触部23とハウジング12に固定する固定部24と基板に接続する接続部26とを備えるコンタクト14と、所要数の該コンタクト14が固定されるハウジング12とを備える電気コネクタ10において、前記コンタクト14の接触部23を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させることにより達成できる。
【0007】
接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるときは前記本体18には前記突起部30に対応した位置に係止孔28を設ける。
また、接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記本体18部分を略箱状にし、前記係合部材20を前記本体18の内側に係合させる。
さらにまた、前記本体18と前記係合部材20をプレス加工により作成する。
【0008】
【作用】
前記係合部材20の突起部30が突出した状態の前記コンタクト14の嵌合孔22内に相手コンタクト70が挿入されると、前記係合部材20の開いている方向に押し付けられ、各々の突起部30と本体18に接触することになり、即ち、少なくとも3点以上で接触することになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図に基づいて、本発明のコネクタについて説明する。
図1は、本発明の電気コネクタおよびコンタクトの斜視図である。図2(A)は係合部材を本体の内側に係合した状態の本発明のコンタクトの斜視図であり、(B)は係合部材を本体の外側に係合した状態の本発明の別のコンタクトの斜視図である。図3は図2(A)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図であり、図4は図2(B)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。図5は係合部材の別の突起部の形状を説明するための図面である。
本発明のコネクタ10は、主にハウジング12とコンタクト14とを備えている。
【0010】
図に基づいて本発明のコネクタ10の構成部品について説明する。
まず、ハウジング12について説明する。このハウジング12は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やポリフェニレンサルファイド(PPS)やこれらの合成材料を挙げることができる。
前記ハウジング12には、相手コンタクト70が挿入される挿入孔16が設けられており、また、該挿入孔16内に所要数のコンタクトが装着され、前記コンタクト14は圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。
また、図示はしないが、長手方向両側にフランジ部を設け、該フランジ部に固定具を固定する固定孔を設け、前記固定孔に前記固定具を圧入等によって固定し、本電気コネクタ10を基板に固定することも一般的に行われている。
【0011】
次に、本発明のポイントであるコンタクト14について説明する。このコンタクト14は主に相手コンタクト70と接触する接触部23と前記ハウジング12に固定される固定部24と基板等に接続される接続部26とを備えている。前記接触部23は本体18と係合部材20との2体構造になっている。前記本体18は前記固定部24や前記接続部26と一体であり、前記係合部材20が前記本体18に係合することで前記コンタクト14を形成している。前記本体18と前記係合部材20は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。前記本体18の材質としては導電性や寸法安定性などが要求されるので、導電率の良い、テルル銅やスズ入り銅等の純銅に近い材質を挙げることができ、前記係合部材20の材質としてはバネ性や接触安定性などが要求されるので、ベリリウム銅や低ベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。以下でそれぞれの部位について説明する。
【0012】
最初に、前記係合部材20について説明する。該係合部材20は上述のように前記本体18に係合するものであり、その係合の仕方としては前記本体18の外側に係合する場合と前記本体18の嵌合孔22内に係合する場合の2通りがある。前記係合部材20は略コ字形状又は略C形状をしており、係合部材20には内側方向に突出した複数の突起部30が設けられている。該突起部30が相手コンタクト70と接触する部分であり、前記突起部30の数量としては接触できれば幾つでも良いが、接触安定性やジュール熱を抑えること(しいてはコネクタ自体の温度上昇を抑えること)を考えると、相手コンタクト70との接触する部分である突起部30は多い方が良く、係合の仕方によって数量は相違する。前記係合部材20を前記本体18の内側に係合する場合は、接触する部分を増やす意味合いから3面に前記突起部30を設けることが望ましく、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合する場合は、前記本体18との接触性や係合性を考えるとどちらか一方の側面と上面に設けることが望ましい。両側面に設けると、相手コンタクト70が嵌合された際に、外側方向に力が掛かるため、前記係合部材20が前記本体18から外れてしまう恐れがある。
【0013】
前記係合部材20は、本コネクタ10が大電流用(10〜50A)に用いられることから、接触部の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、プレス加工で作成する観点から、40Aの電流での本実施例では前記係合部材20の厚さは0.1〜0.3mmにしている。前記突起部30の形状や大きさは、相手コンタクト70との接触性やジュール熱の低減や接触安定性などを考慮して適宜設計している。前記突起部30の形状としては、図1〜図3に示したようなランス形状(片持ち梁のような)をしたものや図5(A)のように台形状に突出させたものや(B)のように一部分を円形状に突出させたものや(C)のようにV字状に突出させたもの(両持ち梁にような)も考えられる。これらの設ける数量としては、下述するような考え方によって設計される。即ち、上述したように、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるか、内側に係合させるかによって変わることになる。
【0014】
次に、前記本体18について説明する。該本体18は、前記固定部24と前記接続部26と一体構造に形成されている。前記本体18部分に、前記係合部材20が係合され、前記本体部18は略箱状をし、嵌合孔22が形成されている。本コネクタ10が大電流用(10〜30A)に用いられることから、前記本体18の断面積を出来る限り大きくする必要があり、かつ、プレス加工で作成する観点から、40Aの電流での本実施例では前記本体18部分の厚さは0.3〜0.6mmにしている。当該厚さは、コネクタの温度上昇や加工性や使用電流などを考慮して適宜設計する。前記嵌合孔22の大きさは、前記係合部材20が内側に係合する場合は前記係合部材20が入る大きさに、前記係合部材20が外側に係合する場合は相手コンタクト70が入る大きさに、適宜設計されている。前記本体18には、記係合部材20が外側に係合する場合は前記突起部30に対応した位置に前記突起部30が入る大きさの係止孔28が前記突起部30に対応する分だけ設けられている。該係止孔28の大きさは前記突起部30が入れば如何なる大きさでも良いが、接触安定性を考慮して適宜設計している。
【0015】
前記固定部には、前記ハウジング12に固定するための矢じりが設けられ、前記ハウジング12に圧入によって固定されている。
また、前記接続部は本実施例では、ディップタイプを図示したが、表面実装タイプ(SMT)やL形ディップタイプがあり、その仕様等により適宜設計している。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のような構造の電気コネクタ10によると、次のような優れた効果が得られる。
(1)前記コンタクト14の接触部23を本体18と係合部材20との2体構造にし、一方の係合部材20を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体18の外側又は内側に係合させているので、相手コンタクト70との接触点を多くでき、相手コンタクト70との接続時のジュール熱を抑えることができ、安定した接触を得ることができる。
(2)接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記係合部材20を前記本体18の外側に係合させるときは前記本体18には前記突起部30に対応した位置に係止孔28を設けているので、相手コンタクト70との接触点を多くでき、相手コンタクト70との接続時のジュール熱を抑えることができ、安定した接触を得ることができ、ジュール熱を抑えられるため基板に配置された電気コネクタ10の周囲の部品に悪影響を及ぼすことがなくなった。
(3)接触手段として前記係合部材20に少なくとも1以上の突起部30を設け、前記本体18部分を略箱状にし、前記係合部材20を前記本体18の内側に係合させているので、容易に係合部材20を本体18に係合することができ、外側に係合するよりも接触点を多くすることができる。
(4)前記本体18と前記係合部材20をプレス加工により作成しているので、反復継続性があり、加工が安定し、かつ、加工時間の短縮ができる。
(5)前記係合部材20の突起部30が突出した状態の前記コンタクト14の嵌合孔22内に相手コンタクト70が挿入されると、前記係合部材20の開いている方向に押し付けられ、各々の突起部30と本体18に接触することになり、即ち、少なくとも3点以上で接触することになり、安定した接続を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気コネクタおよびコンタクトの斜視図である。
【図2】(A)係合部材を本体の内側に係合した状態の本発明のコンタクトの斜視図である。
(B)係合部材を本体の外側に係合した状態の本発明の別のコンタクトの斜視図である。
【図3】図2(A)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。
【図4】図2(B)のコンタクトから係合部材を取り外した状態の本体と係合部材の斜視図である。
【図5】係合部材の別の突起部の形状を説明するための図面である。
【図6】従来のコンタクトの本体と係合部材の斜視図と相手コンタクトの部分的な斜視図である。
【図7】従来のコンタクトと相手コンタクトの接触状態を説明するための図面である。
【符号の説明】
10 電気コネクタ
12 ハウジング
14、60 コンタクト
16 挿入孔
18、62 本体
20、64 係合部材
22 嵌合孔
23 接触部
24 固定部
26 接続部
28 係止孔
30 突起部
32 接触点
66 孔
68 突起
70 相手コンタクト
Claims (4)
- 相手物と接触する接触部とハウジングに固定する固定部と基板に接続する接続部とを備えるコンタクトと、所要数の該コンタクトが固定されるハウジングとを備える電気コネクタにおいて、
前記コンタクトの接触部を本体と係合部材との2体構造にし、一方の係合部材を略C形状又は略コ字形状にし、相手物との接触手段を有するとともにもう一方の本体の外側又は内側に係合させたことを特徴とする電気コネクタ。 - 該接触手段として前記係合部材に少なくとも1以上の突起部を設け、前記係合部材を前記本体の外側に係合させるときは前記本体には前記突起部に対応した位置に係止孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 該接触手段として前記係合部材に少なくとも1以上の突起部を設け、前記本体部分を略箱状にし、前記係合部材を前記本体の内側に係合させたことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタ。
- 前記本体と前記係合部材をプレス加工により作成したことを特徴とする請求項2又は3記載の電気コネクタ。
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- 2003-02-14 JP JP2003035965A patent/JP2004247181A/ja active Pending
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