JP2004245940A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】湿度センサを用いず、既存の機能部材により湿度を推定し、製品の製造・部品のコストアップなく、湿度を予測し、その湿度に応じて、像露光条件を最適化し、或いは帯電条件を最適化し、長期に渡って鮮明でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】転写ローラ7は環境に応じて印加電圧に対する電流値の関係(以下、「V−I特性」という)が変化するイオン導電系材料からなる導電性ローラである画像形成装置において、転写ローラ7に環境検出用の電圧を印加し、その時の転写ローラ7のV−I特性を得、得られたV−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段4の像露光条件を、或いは、帯電手段の印加バイアス条件を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】転写ローラ7は環境に応じて印加電圧に対する電流値の関係(以下、「V−I特性」という)が変化するイオン導電系材料からなる導電性ローラである画像形成装置において、転写ローラ7に環境検出用の電圧を印加し、その時の転写ローラ7のV−I特性を得、得られたV−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段4の像露光条件を、或いは、帯電手段の印加バイアス条件を変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単色、カラーにかかわらず、アナログ及びデジタル複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、その中でも、像担持体の表面に形成されたトナー像を紙などの転写材へ転写する転写手段として転写ローラを有し、特に導電性材料からなる転写ローラを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、電子写真感光体、現像剤、転写材等は、画像形成装置のおかれている場所の周囲環境条件に影響を受け、また、感光体感度、現像剤の帯電負荷量、転写材の抵抗値が変化すること等により画像に影響が出る。
【0003】
ところで、転写材にはいろいろな種類があり、同時に画像形成装置の周囲環境条件等により最適転写条件が異なる。
【0004】
このため、温度センサ、湿度センサといった環境条件検知装置などを画像形成装置本体に持ち、該装置により検知した条件により電子写真画像形成プロセスを変化させていた。また、画像形成装置本体に各種条件を入力するスイッチを備え、当該スイッチを操作入力することで電子写真画像形成プロセスを変化させるものがある。
【0005】
また最近、電子写真方式の画像形成装置等に具備される帯電手段として、(1)電源の低圧化が図れる、(2)オゾンの発生量が極く微量である、(3)装置構成が簡略で低コスト化が図れる、といった利点から、像担持体表面に直接に帯電処理を行う、いわゆる接触帯電手段が注目されている。これは、所定の電圧を印加した導電部材を像担持体表面に接触させるものであり、この導電部材に対し、定電圧制御された直流バイアスに、定電流制御された交流バイアスを重畳した振動電圧を印加することにより、導電部材から像担持体表面に付与される電荷量を常に一定に保ち、あらゆる使用環境下においても像担持体表面の均一な帯電を可能とする技術が提案されている。
【0006】
帯電処理後は画像内容に応じた像露光が為され、像担持体上に静電潜像が形成される。その潜像を現像装置により現像剤を用いることで顕画化している。
【0007】
更に、像担持体とこれに圧接する転写ローラとを備え、これら両者の間に転写材を通過させると共に、このとき転写ローラに電圧を印加して、像担持体側のトナー像を転写材に転写するように構成した画像形成装置も提案されている。このような接触転写方式をとる画像形成装置は、従来からひろく実用されているコロナ放電器を使用するものに比して、高圧電源を必要としないのでコスト的にも有利である。コロナワイヤ電極もないのでそれの汚れによる障害もない、高圧放電に基づくオゾンの発生や、窒化物の生成もなく、これらによる像担持体、画質の劣化なども少ないなど種々な利点がある。しかし、その反面、転写ローラが環境によってV−I特性が大きく変化することが知られている。
【0008】
そこで、本出願人により先に出願された下記特許文献1に示す、転写ローラに対して定電圧制御、定電流制御(ATVC、Active Transfer Voltage Control)が行われている。これは、像担持体と、この像担持体との間にニップ部を形成し、このニップ部で前記像担持体上の像を転写材に転写する転写ローラと、を有する画像形成装置において、前記ニップ部に転写材がない時に前記転写ローラに定電流制御を行い、転写材への像転写を行う時に前記定電流制御中に前記転写ローラに生じた電圧値V1に応じた電圧値V2(ただしV2>V1)で前記転写ローラを定電圧制御するものである。
【0009】
これにより、環境によって転写ローラのV−I特性が変化しても、常時安定して良好な転写性が得られるので、良質な画像を得る事が出来る。
【0010】
しかし、このATVC制御は転写ローラの抵抗値の変化に対応するためのものであり、環境を特定するものではない。そのため、ATVC制御を備えた画像形成装置においても、画像形成装置が置かれている環境を知るためには、別途、温湿度センサを備える必要がある。
【0011】
また、従来、画像形成装置などに用いられる導電性ローラはEPDM(エチレンプロピレンゴム)などを材料とした導電性ローラが用いられてきた。しかしながら、環境によってこのローラの抵抗値が多少変化し、かつ転写材の抵抗値も変化するため、画像形成装置などに用いる際、良質な画像を得るために、環境センサ等の温湿度検知手段によって、環境を検知し、それに応じた転写電圧を印加して用いられてきた。また、量産時における個々のローラの抵抗値にばらつきがあるため、このローラに一定の電圧を印加し、その際の電流値をもとに、そのローラに応じた最適な転写電圧を印加して用いられてきた。
【0012】
転写後、転写材は像担持体の表面から分離されての像定着手段に送られ、転写トナー画像が転写材上に永久固着画像として定着され、プリントあるいはコピーとして機外へ排出される。一方、像担持体は、そのまま回転を続け、表面に付着している残留現像剤等の付着物が清掃手段によって除去され、次の画像形成プロセスに備える。
【0013】
【特許文献1】
特開平02−264278号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記の画像形成装置における従来例において、像担持体の帯電特性および光電特性や、現像剤、転写材等は、画像形成装置の置かれている環境、特に湿度に影響を受け、また、像担持体の感度、現像剤の帯電負荷量、転写材の抵抗値が変化すること等により、像担持体上の帯電ムラや最終的な転写材上の画像濃度ムラを招くことがある。またそれらのムラを軽減する為には、多少過剰に高圧を印加すれば良いが、その場合には像担持体への電気的なストレスが増加し、像担持体そのものの寿命を減じてしまうと言う弊害がある。
【0015】
それらを回避する為に、温度センサ、湿度センサといった環境検知装置などを画像形成装置本体に持ち、この装置により検知した条件により作像条件を変化させたり、画像形成装置本体に各種条件を入力するスイッチを備え、このスイッチを操作入力することで作像プロセス条件を変化させたりして、良質な画像を得ていた。
【0016】
しかしながら、前者にあっては、それぞれのセンサ及び検知装置が必要になり、製造コストが高くなり、温湿度センサの最適な設置場所を検討し、その上で使用環境に最適な作像条件を見出す等の必要がある。また、精度の高い検出をするためには、それなりのスペースがいるため、省スペースが叫ばれる昨今、装置小型化のネックになる。このため、設計時の工程数が増大すると共に、コストやスペースなどがかかり、設計上の自由度が小さくなる。また後者にあっては、上記のような製造コスト、スペース、検出精度といった問題は幾分軽減されるものの、使用者が画像形成装置のところに直接行って条件設定をしなければならないため、画像形成装置がネットワークで繋がっていたりして近くにない場合は、操作をしに行くのが煩わしく、実際にはやってもらえないこともある。
【0017】
そこで本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、湿度センサを用いることなく、既存の機能部材により湿度を推定する手段を設けることにより、製品の製造および部品のコストアップをすることなく、湿度を予測できる装置において、その推定した湿度の値に応じて、像露光手段の像露光条件を最適化し、長期に渡って鮮明でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
また、推定した湿度に応じて、帯電条件を最適化することで、感光体に係る電気的なストレスを最低限に押え、長期に渡って電位的にムラのない帯電処理を可能とし、それにより感光体の寿命を伸ばすことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決することを目的としてなされたもので、上述の課題を解決する一手段として以下の構成を備える。
【0020】
まず、本発明で用いられる転写ローラとして、ニトリル―ブタジエンゴム(以下、「NBR」とうい)を材質とした導電性ローラ、ポリウレタンゴムを材質とした導電性ローラ等がある。NBR材質の導電性ローラの構成は、ローラ芯金上に設けた弾性層を有するもので、弾性層にはアクリロニトリル―ブタジエンゴムおよびアルコキシエチルアジペートを含有したものである。また、ポリウレタンゴム材質の導電性ローラの構成は、ローラ芯金上に設けた弾性層を有するもので、弾性層には発泡ウレタンを含有したものである。
【0021】
これらNBR、ポリウレタンゴムなどのイオン導電系材料から構成された導電性ローラは、量産時における個々のローラの抵抗値のばらつきが小さく、また、環境による抵抗値の変化が大きい為、これらのローラの印加電圧に対する電流値の関係である「V−I特性」を前もって測定し環境毎の特徴を把握し情報を蓄積しておくことで、ある時期に於いて、イオン導電系転写ローラのV−I特性を調べることにより、装置の置かれている環境の温度、湿度を推定する事が可能となる訳である。
【0022】
つまり、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電性転写ローラを用いる画像形成装置等においては、別途温湿度センサを設置することなく温湿度を検出でき、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能である。
【0023】
そして得られた環境情報により、作像条件を制御することにより、長期に渡って鮮明でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供することが出来るわけである。
【0024】
即ち、本発明に係る第1の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラである画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させることで達成できる。
【0025】
また、本発明に係る第2の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させるで達成できる。
【0026】
また、本発明に係る第3の発明によれば、上記第1及び第2の発明における画像形成装置において、変化させる前記像露光条件を、像露光の光源もしくは原稿照射光源の発光強度とすることで達成できる。
【0027】
また、本発明に係る第4の発明によれば、上記第1及び第2の発明における画像形成装置において、変化させる前記像露光条件を、像露光の光源の発光デューテイ比とすることで達成できる。
【0028】
また、本発明に係る第5の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラである画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることで達成できる。
【0029】
また、本発明に係る第6の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることで達成できる。
【0030】
また、本発明に係る第7の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の電圧とすることで達成できる。
【0031】
また、本発明に係る第8の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の周波数とすることで達成できる。
【0032】
また、本発明に係る第9の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの直流成分の電圧とすることで達成できる。
【0033】
また、本発明に係る第10の発明によれば、上記第1〜第9の発明における画像形成装置において、推定した前記湿度情報は、当該情報が更新されるか、または装置電源断まで装置内に保持されることで達成できる。
【0034】
また、本発明に係る第11の発明によれば、上記第1〜第10の発明における画像形成装置において、推定した前記湿度情報は、外部装置へ必要に応じて伝えることが可能とすることで達成できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る一実施例を詳細に説明する。
【0036】
(第1の実施例)
以下に図1、図3を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0037】
図1は、一実施例の画像形成装置の概略図である。本例の画像形成装置は、電子写真プロセス利用の転写式のレーザービームプリンタもしくは複写機である。
【0038】
1は、静電潜像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称す)であり、矢印mの時計方向に所定のプロセススピードをもって回転駆動される。感光ドラム1は、その回転過程で一次帯電装置2より所定の極性、電位に均一に帯電される。本例では、感光ドラム1をマイナスに帯電処理する。
【0039】
本例の一次帯電装置2は、接触帯電ローラ2であり、感光ドラム1の回転に伴い従動回転する。装置によっては、感光ドラム1とは別に帯電ローラ2を別駆動する場合もある。そして、電源(帯電バイアス用電源)3から所定の交流電圧に所定の直流電圧を重畳したバイアス電圧を印加することで、回転感光ドラム1の周表面が接触帯電方式で所定の極性、電位に帯電処理される。
【0040】
次いで、その帯電処理面に対して、レーザースキャナ等の像露光手段4により目的の画像情報の像露光処理がなされて、感光ドラム1表面に目的の画像情報の静電潜像が形成される。
【0041】
その静電潜像が、現像装置5の現像スリーブ5aに薄層状に担持されたトナーTによって、現像されて可視画像(トナー画像)となる。現像スリーブ5aは、不図示のクラッチにより制御され、画像領域において回転する。そして、電源(現像バイアス用電源)6より所定のバイアス電圧(直流電圧に交流電圧を重畳。以後現像バイアスと称する)を印加することで、感光ドラム1にトナーTが供給される。
【0042】
本実施例では、感光ドラム1上をマイナスに帯電処理し、像露光処理にてトナー画像となる部分を除電し、マイナスに帯電したトナーT(ネガトナー)を用いて顕画化する反転現像方式を例にあげる。
【0043】
そのトナー画像が、感光ドラム1とこれに接触させた転写部材7との間の接触ニップ部である転写部において、該転写部に給紙部側から所定のタイミングで給送された転写材Pに対して順次に転写されていく。転写部材7は接触帯電式の転写ローラ7であり、感光ドラム1に圧接させてあり、感光ドラム1の回転に従動して回転する。装置によっては、感光ドラム1とは別に転写ローラ7を別駆動する場合もある。
【0044】
転写材Pは、この転写部に給送されていく。転写部に転写材Pの先端が突入すると、転写ローラ7に電源(転写バイアス用電源)8からの所定の転写用のバイアスが印加され、転写ローラ7が接触している転写材P裏面がトナーTと逆極性に接触帯電式で帯電されて、感光ドラム1のトナー画像が転写材Pの表面に転写される。
【0045】
転写部を通ってトナー画像の転写を受けた転写材Pは、感光ドラム1の表面から分離されて不図示の像定着手段に送られ、転写トナー画像が転写材P上に永久固着画像として定着され、プリントあるいはコピーとして機外へ排出される。
【0046】
転写部通過後の感光ドラム1の表面は、クリーナ9によって残留現像剤やその他の付着物が除去されてクリーニングされ、さらに除電器(除電ランプ)10によって除電されて初期化され、繰り返して作像に供される。
【0047】
本件に於いて、転写ローラ7は、イオン導電系材料を用いた硬度の低い弾性体でできているものである。また転写部は、転写ローラ7に任意のバイアス電圧を印加する転写バイアス用電源8、転写ローラ7に流れる電流を測定する転写電流量測定装置(電流計)20、ROM21が配設され、CPU22が付加されている。
【0048】
ROM21は、環境を特定するためのV−I特性のデータを記憶している。CPU22は、ROM21から読み出された環境を特定するためのV−I特性のデータと、転写ローラ7に流れている電流値とを比較し、画像形成装置が置かれている環境を判断し、変更するプロセス手段に対し、変更レベルを指示する事が可能となっている。
【0049】
そしてまた、大きく環境を変化させた時の、従来用いられてきた導電性転写ローラと、本発明で用いられるイオン導電系転写ローラのV−I特性を比較したのが図2である。環境は3環境であり、H/H(室温35℃/湿度90%)環境、N/N(室温20℃/湿度50%)環境、L/L(5℃/10%)環境である。見て解るように、従来用いられてきた導電性転写ローラに比べ、本発明で用いられるイオン導電系転写ローラの環境変化がとても大きい。これは装置の周辺環境で、転写ローラの抵抗値が大きく変わると言うことであり、使いこなす為には幾分の制御が必要となる。しかしながら、この周辺環境による転写ローラ抵抗値の変化を逆に利用することで、転写ローラの抵抗値から周辺環境は予測することが可能となる訳である。
【0050】
次の図3は、3温度(5℃・20℃・35℃)2湿度(30%・70%)の6環境条件下におけるイオン導電系転写ローラ7のV−I特性を表すグラフである。これを見ると、温度に比べ、湿度の方が、イオン導電系転写ローラのV−I特性に大きな変化を及ぼすことが解る。ここで、画像形成装置の一般的に使用される環境温度を20±15℃程度であるとし、また大部分のユーザの使用環境が20℃前後であるとすると、おおよその環境湿度を予測できる。
【0051】
本実施例に於いては、画像形成時以外の時間において、転写ローラ7に4kVの定電圧を印加し、その時の電流量から環境湿度を予測する。つまり、4kV定電圧印加時、電流計20で測定された転写電流量が、16μA以上であったならば、環境湿度はおよそ70%以上であると予測できる。また、7〜16μAの間であった時には環境湿度は30〜70%、7μA以下であったならば30%以下であると予測できる訳である。実際には、検出した電流値をROM21に記憶されている値とをCPU22にて比較し、環境湿度を割り出している。
【0052】
そこで、本実施例に於いては、割り出した環境湿度により、像露光手段4の像露光条件、詳しくはレーザ光量を変化させる。
【0053】
何故なら、湿度に応じて、トナーTの帯電量が変化し、トナー画像の濃度特性が変わる為である。一般的には、湿度が上がると、その水分により電荷が逃げやすくなり、トナーTの帯電量が減少する。すると、現像領域でトナー単体が電場から受ける力が減少することで、トナーTの現像される量が変わることで濃度低下を招いている。故に、像露光量をアップすることで、潜像を電位的に深く掘り込み、現像コントラストを稼ぎ、トナーTをより現像し易くすることで、濃度低下を防止するのである。
【0054】
つまり、周辺環境の温度20℃湿度50%の状態で最適な濃度の画像を得るのに必要なレーザ光量を100%とした時、湿度70%以上であると予測した場合はレーザ光量を120%に、湿度30%以下であると予測した場合はレーザ光量を90%に、すると言うのが本実施例である。
【0055】
このようにして、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電系材料から構成されたイオン導電系ローラを用い、湿度センサを用いないことにより、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能となるのである。
【0056】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0057】
(第2の実施例)
次に本発明の第2の実施例について説明する。基本的な構成は実施例1、図1と同様である。本実施例においては、画像形成装置が設置されている場所の環境温度を検知する温度検知手段を有する。
【0058】
図4に、図3に更に条件を変えて測定したV−I特性の結果を挙げる。見て解るように、温度においてもV−I特性に変化があり、逆に言えば、温度が解れば実施例1よりも、より正確に湿度が予測できる訳である。本実施例では、湿度を70%以上、30〜70%、30%以下で、像露光条件を変えることで良好な画像を得ることが解っている為、各温度での湿度30%と70%の特徴がわかれば良いのである。
【0059】
そこで、転写バイアス4kV印加時の環境温度毎の転写電流量を測定し、グラフ化したのが、図5である。これに基づいて、温度が解れば、どの湿度領域に、装置が置かれているのが解る訳である。湿度が正確に予測できると、以降は実施例1と同様に、像露光手段4の像露光条件、詳しくはレーザ光量を変化させれば良いと言う事である。
【0060】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、実施例1と同様であり、本発明の範囲に含まれる。
【0061】
(第3の実施例)
次に本発明の第3の実施例について説明する。また、基本的な構成は実施例1、2、図2〜5と同様である。
【0062】
本実施例に於いては、湿度を検知すると言う所までは、実施例1、2に同様と考えて良い。また、本実施例は、感光ドラム1上をマイナスに帯電処理し、像露光処理にてトナー画像とはならない部分を除電し、プラスに帯電したトナーT(ポジトナー)を用いて顕画化する正規現像方式にも、採用可能な実施例である。
【0063】
本実施例に於いては、割り出した環境湿度により、図6のように、一次帯電装置2の印加バイアスを変化させると言うものである。
【0064】
何故なら、湿度に応じて、感光ドラム1の帯電特性は、温度によっても変わるが、環境湿度によっても変化する為である。また実施例1、2で説明したように、トナーTの帯電特性も変わる。と言うことは、湿度に応じて、最適な帯電バイアスも異なると言うことである。
【0065】
つまり、実施例1や2と同様に、例を挙げると、湿度を70%以上、30〜70%、30%以下で、それぞれ良好な画像を得ることが可能な帯電バイアスに変える。交流電圧を変えても可能な場合もあるが、本例では、直流電圧を変更する。湿度を70%以上で590V、30〜70%で610V、30%以下で630Vと、それぞれ良好な画像を得ることが可能な帯電バイアスに変えるものである。
【0066】
このようにして、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電系材料から構成されたイオン導電系ローラを用い、湿度センサを用いないことにより、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能となるのである。
【0067】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0068】
(第4の実施例)
次に本発明の第4の実施例について説明する。これは、実施例3において、環境湿度により、変化させる一次帯電装置2の印加バイアスを交流成分とすると言うものである。つまり、帯電手段には、おのずと、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアスを用いるものである。
【0069】
高湿環境に比べ、低湿環境に於いては、感光ドラム1上をムラなく帯電する為には、より大きな交流成分帯電バイアスが必要であるのが解っている。しかしながら、交流成分バイアスを大きくすると感光ドラム1の表層へのストレスが大きくなり、感光ドラム1の寿命が短くなり易い。故に出来るだけ交流成分帯電バイアスは小さなものであるのが望ましい。しかしながらその値は環境湿度により大きく異なる。
【0070】
本実施例においての画像形成装置では、画像不良が発生しない為に必要な交流成分帯電バイアスの電流量は、湿度を70%以上で750μA、30〜70%で850μA、30%以下で1050μAであった。
【0071】
よって、本実施例に於いては、交流成分帯電バイアスの電流量を、湿度を70%以上で800μA、30〜70%で900μA、30%以下で1100μAとすることで画像不良が発生しない帯電処理が行える。環境を検知できない装置においてはどの環境でも画像不良がでない1100μAに常に設定するのが常である。
【0072】
しかし、湿度を検知出来るならば、ユーザが使用する環境が常に環境湿度30%以下でありつづけることは稀であるので、湿度ごとに設定電流量を切り替えることで、感光ドラム1へのストレスを軽減し、ドラム寿命を延ばすことが出来る。
【0073】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0074】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、イオン導電系材料からなる転写ローラを用いることにより、湿度検知装置の内蔵が不要になりコストが安くなると共に、装置の小型化が可能となるのである。詳しくは、イオン導電系転写ローラのV−I特性から設置場所の環境湿度を予測することが可能であり、その予測した環境湿度により、像露光条件変えることにより、環境湿度に依存することなく、常に良好な画像を得ることができる。
【0075】
実施例4においては、推定した湿度に応じて、帯電条件を最適化することで、感光体に係る電気的なストレスを最低限に押え、長期に渡って電位的にムラのない帯電処理を可能とし、それにより感光体の寿命を伸ばすことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1、第2の実施例の画像形成装置の構成を示す図
【図2】イオン導電系転写ローラと従来の導電性転写ローラの環境V−I特性のグラフ
【図3】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラのV−I特性(1)のグラフ
【図4】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラのV−I特性(2)のグラフ
【図5】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラに、転写バイアスとして4kV印加した時の環境温度毎の転写電流量のグラフ
【図6】本発明に係る第3、第4の実施例の画像形成装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ(一次帯電装置)
3 帯電バイアス用電源
4 像露光手段
5 現像装置
5a 現像スリーブ
5b 現像マグネット
5c 現像容器
6 現像バイアス用電源
7 転写ローラ(転写部材)
8 転写バイアス用電源
9 クリーナ
10 除電器(除電ランプ)
20 転写電流量測定装置(電流計)
21 ROM(情報記録部)
22 CPU(比較演算・フィードバック指示部)
T トナー(現像剤)
P 転写材
【発明の属する技術分野】
本発明は、単色、カラーにかかわらず、アナログ及びデジタル複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、その中でも、像担持体の表面に形成されたトナー像を紙などの転写材へ転写する転写手段として転写ローラを有し、特に導電性材料からなる転写ローラを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、電子写真感光体、現像剤、転写材等は、画像形成装置のおかれている場所の周囲環境条件に影響を受け、また、感光体感度、現像剤の帯電負荷量、転写材の抵抗値が変化すること等により画像に影響が出る。
【0003】
ところで、転写材にはいろいろな種類があり、同時に画像形成装置の周囲環境条件等により最適転写条件が異なる。
【0004】
このため、温度センサ、湿度センサといった環境条件検知装置などを画像形成装置本体に持ち、該装置により検知した条件により電子写真画像形成プロセスを変化させていた。また、画像形成装置本体に各種条件を入力するスイッチを備え、当該スイッチを操作入力することで電子写真画像形成プロセスを変化させるものがある。
【0005】
また最近、電子写真方式の画像形成装置等に具備される帯電手段として、(1)電源の低圧化が図れる、(2)オゾンの発生量が極く微量である、(3)装置構成が簡略で低コスト化が図れる、といった利点から、像担持体表面に直接に帯電処理を行う、いわゆる接触帯電手段が注目されている。これは、所定の電圧を印加した導電部材を像担持体表面に接触させるものであり、この導電部材に対し、定電圧制御された直流バイアスに、定電流制御された交流バイアスを重畳した振動電圧を印加することにより、導電部材から像担持体表面に付与される電荷量を常に一定に保ち、あらゆる使用環境下においても像担持体表面の均一な帯電を可能とする技術が提案されている。
【0006】
帯電処理後は画像内容に応じた像露光が為され、像担持体上に静電潜像が形成される。その潜像を現像装置により現像剤を用いることで顕画化している。
【0007】
更に、像担持体とこれに圧接する転写ローラとを備え、これら両者の間に転写材を通過させると共に、このとき転写ローラに電圧を印加して、像担持体側のトナー像を転写材に転写するように構成した画像形成装置も提案されている。このような接触転写方式をとる画像形成装置は、従来からひろく実用されているコロナ放電器を使用するものに比して、高圧電源を必要としないのでコスト的にも有利である。コロナワイヤ電極もないのでそれの汚れによる障害もない、高圧放電に基づくオゾンの発生や、窒化物の生成もなく、これらによる像担持体、画質の劣化なども少ないなど種々な利点がある。しかし、その反面、転写ローラが環境によってV−I特性が大きく変化することが知られている。
【0008】
そこで、本出願人により先に出願された下記特許文献1に示す、転写ローラに対して定電圧制御、定電流制御(ATVC、Active Transfer Voltage Control)が行われている。これは、像担持体と、この像担持体との間にニップ部を形成し、このニップ部で前記像担持体上の像を転写材に転写する転写ローラと、を有する画像形成装置において、前記ニップ部に転写材がない時に前記転写ローラに定電流制御を行い、転写材への像転写を行う時に前記定電流制御中に前記転写ローラに生じた電圧値V1に応じた電圧値V2(ただしV2>V1)で前記転写ローラを定電圧制御するものである。
【0009】
これにより、環境によって転写ローラのV−I特性が変化しても、常時安定して良好な転写性が得られるので、良質な画像を得る事が出来る。
【0010】
しかし、このATVC制御は転写ローラの抵抗値の変化に対応するためのものであり、環境を特定するものではない。そのため、ATVC制御を備えた画像形成装置においても、画像形成装置が置かれている環境を知るためには、別途、温湿度センサを備える必要がある。
【0011】
また、従来、画像形成装置などに用いられる導電性ローラはEPDM(エチレンプロピレンゴム)などを材料とした導電性ローラが用いられてきた。しかしながら、環境によってこのローラの抵抗値が多少変化し、かつ転写材の抵抗値も変化するため、画像形成装置などに用いる際、良質な画像を得るために、環境センサ等の温湿度検知手段によって、環境を検知し、それに応じた転写電圧を印加して用いられてきた。また、量産時における個々のローラの抵抗値にばらつきがあるため、このローラに一定の電圧を印加し、その際の電流値をもとに、そのローラに応じた最適な転写電圧を印加して用いられてきた。
【0012】
転写後、転写材は像担持体の表面から分離されての像定着手段に送られ、転写トナー画像が転写材上に永久固着画像として定着され、プリントあるいはコピーとして機外へ排出される。一方、像担持体は、そのまま回転を続け、表面に付着している残留現像剤等の付着物が清掃手段によって除去され、次の画像形成プロセスに備える。
【0013】
【特許文献1】
特開平02−264278号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記の画像形成装置における従来例において、像担持体の帯電特性および光電特性や、現像剤、転写材等は、画像形成装置の置かれている環境、特に湿度に影響を受け、また、像担持体の感度、現像剤の帯電負荷量、転写材の抵抗値が変化すること等により、像担持体上の帯電ムラや最終的な転写材上の画像濃度ムラを招くことがある。またそれらのムラを軽減する為には、多少過剰に高圧を印加すれば良いが、その場合には像担持体への電気的なストレスが増加し、像担持体そのものの寿命を減じてしまうと言う弊害がある。
【0015】
それらを回避する為に、温度センサ、湿度センサといった環境検知装置などを画像形成装置本体に持ち、この装置により検知した条件により作像条件を変化させたり、画像形成装置本体に各種条件を入力するスイッチを備え、このスイッチを操作入力することで作像プロセス条件を変化させたりして、良質な画像を得ていた。
【0016】
しかしながら、前者にあっては、それぞれのセンサ及び検知装置が必要になり、製造コストが高くなり、温湿度センサの最適な設置場所を検討し、その上で使用環境に最適な作像条件を見出す等の必要がある。また、精度の高い検出をするためには、それなりのスペースがいるため、省スペースが叫ばれる昨今、装置小型化のネックになる。このため、設計時の工程数が増大すると共に、コストやスペースなどがかかり、設計上の自由度が小さくなる。また後者にあっては、上記のような製造コスト、スペース、検出精度といった問題は幾分軽減されるものの、使用者が画像形成装置のところに直接行って条件設定をしなければならないため、画像形成装置がネットワークで繋がっていたりして近くにない場合は、操作をしに行くのが煩わしく、実際にはやってもらえないこともある。
【0017】
そこで本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、湿度センサを用いることなく、既存の機能部材により湿度を推定する手段を設けることにより、製品の製造および部品のコストアップをすることなく、湿度を予測できる装置において、その推定した湿度の値に応じて、像露光手段の像露光条件を最適化し、長期に渡って鮮明でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
また、推定した湿度に応じて、帯電条件を最適化することで、感光体に係る電気的なストレスを最低限に押え、長期に渡って電位的にムラのない帯電処理を可能とし、それにより感光体の寿命を伸ばすことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決することを目的としてなされたもので、上述の課題を解決する一手段として以下の構成を備える。
【0020】
まず、本発明で用いられる転写ローラとして、ニトリル―ブタジエンゴム(以下、「NBR」とうい)を材質とした導電性ローラ、ポリウレタンゴムを材質とした導電性ローラ等がある。NBR材質の導電性ローラの構成は、ローラ芯金上に設けた弾性層を有するもので、弾性層にはアクリロニトリル―ブタジエンゴムおよびアルコキシエチルアジペートを含有したものである。また、ポリウレタンゴム材質の導電性ローラの構成は、ローラ芯金上に設けた弾性層を有するもので、弾性層には発泡ウレタンを含有したものである。
【0021】
これらNBR、ポリウレタンゴムなどのイオン導電系材料から構成された導電性ローラは、量産時における個々のローラの抵抗値のばらつきが小さく、また、環境による抵抗値の変化が大きい為、これらのローラの印加電圧に対する電流値の関係である「V−I特性」を前もって測定し環境毎の特徴を把握し情報を蓄積しておくことで、ある時期に於いて、イオン導電系転写ローラのV−I特性を調べることにより、装置の置かれている環境の温度、湿度を推定する事が可能となる訳である。
【0022】
つまり、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電性転写ローラを用いる画像形成装置等においては、別途温湿度センサを設置することなく温湿度を検出でき、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能である。
【0023】
そして得られた環境情報により、作像条件を制御することにより、長期に渡って鮮明でムラのない画像を得ることができる画像形成装置を提供することが出来るわけである。
【0024】
即ち、本発明に係る第1の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラである画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させることで達成できる。
【0025】
また、本発明に係る第2の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させるで達成できる。
【0026】
また、本発明に係る第3の発明によれば、上記第1及び第2の発明における画像形成装置において、変化させる前記像露光条件を、像露光の光源もしくは原稿照射光源の発光強度とすることで達成できる。
【0027】
また、本発明に係る第4の発明によれば、上記第1及び第2の発明における画像形成装置において、変化させる前記像露光条件を、像露光の光源の発光デューテイ比とすることで達成できる。
【0028】
また、本発明に係る第5の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラである画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることで達成できる。
【0029】
また、本発明に係る第6の発明によれば、像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることで達成できる。
【0030】
また、本発明に係る第7の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の電圧とすることで達成できる。
【0031】
また、本発明に係る第8の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の周波数とすることで達成できる。
【0032】
また、本発明に係る第9の発明によれば、上記第5及び第6の発明における画像形成装置において、前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの直流成分の電圧とすることで達成できる。
【0033】
また、本発明に係る第10の発明によれば、上記第1〜第9の発明における画像形成装置において、推定した前記湿度情報は、当該情報が更新されるか、または装置電源断まで装置内に保持されることで達成できる。
【0034】
また、本発明に係る第11の発明によれば、上記第1〜第10の発明における画像形成装置において、推定した前記湿度情報は、外部装置へ必要に応じて伝えることが可能とすることで達成できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る一実施例を詳細に説明する。
【0036】
(第1の実施例)
以下に図1、図3を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0037】
図1は、一実施例の画像形成装置の概略図である。本例の画像形成装置は、電子写真プロセス利用の転写式のレーザービームプリンタもしくは複写機である。
【0038】
1は、静電潜像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称す)であり、矢印mの時計方向に所定のプロセススピードをもって回転駆動される。感光ドラム1は、その回転過程で一次帯電装置2より所定の極性、電位に均一に帯電される。本例では、感光ドラム1をマイナスに帯電処理する。
【0039】
本例の一次帯電装置2は、接触帯電ローラ2であり、感光ドラム1の回転に伴い従動回転する。装置によっては、感光ドラム1とは別に帯電ローラ2を別駆動する場合もある。そして、電源(帯電バイアス用電源)3から所定の交流電圧に所定の直流電圧を重畳したバイアス電圧を印加することで、回転感光ドラム1の周表面が接触帯電方式で所定の極性、電位に帯電処理される。
【0040】
次いで、その帯電処理面に対して、レーザースキャナ等の像露光手段4により目的の画像情報の像露光処理がなされて、感光ドラム1表面に目的の画像情報の静電潜像が形成される。
【0041】
その静電潜像が、現像装置5の現像スリーブ5aに薄層状に担持されたトナーTによって、現像されて可視画像(トナー画像)となる。現像スリーブ5aは、不図示のクラッチにより制御され、画像領域において回転する。そして、電源(現像バイアス用電源)6より所定のバイアス電圧(直流電圧に交流電圧を重畳。以後現像バイアスと称する)を印加することで、感光ドラム1にトナーTが供給される。
【0042】
本実施例では、感光ドラム1上をマイナスに帯電処理し、像露光処理にてトナー画像となる部分を除電し、マイナスに帯電したトナーT(ネガトナー)を用いて顕画化する反転現像方式を例にあげる。
【0043】
そのトナー画像が、感光ドラム1とこれに接触させた転写部材7との間の接触ニップ部である転写部において、該転写部に給紙部側から所定のタイミングで給送された転写材Pに対して順次に転写されていく。転写部材7は接触帯電式の転写ローラ7であり、感光ドラム1に圧接させてあり、感光ドラム1の回転に従動して回転する。装置によっては、感光ドラム1とは別に転写ローラ7を別駆動する場合もある。
【0044】
転写材Pは、この転写部に給送されていく。転写部に転写材Pの先端が突入すると、転写ローラ7に電源(転写バイアス用電源)8からの所定の転写用のバイアスが印加され、転写ローラ7が接触している転写材P裏面がトナーTと逆極性に接触帯電式で帯電されて、感光ドラム1のトナー画像が転写材Pの表面に転写される。
【0045】
転写部を通ってトナー画像の転写を受けた転写材Pは、感光ドラム1の表面から分離されて不図示の像定着手段に送られ、転写トナー画像が転写材P上に永久固着画像として定着され、プリントあるいはコピーとして機外へ排出される。
【0046】
転写部通過後の感光ドラム1の表面は、クリーナ9によって残留現像剤やその他の付着物が除去されてクリーニングされ、さらに除電器(除電ランプ)10によって除電されて初期化され、繰り返して作像に供される。
【0047】
本件に於いて、転写ローラ7は、イオン導電系材料を用いた硬度の低い弾性体でできているものである。また転写部は、転写ローラ7に任意のバイアス電圧を印加する転写バイアス用電源8、転写ローラ7に流れる電流を測定する転写電流量測定装置(電流計)20、ROM21が配設され、CPU22が付加されている。
【0048】
ROM21は、環境を特定するためのV−I特性のデータを記憶している。CPU22は、ROM21から読み出された環境を特定するためのV−I特性のデータと、転写ローラ7に流れている電流値とを比較し、画像形成装置が置かれている環境を判断し、変更するプロセス手段に対し、変更レベルを指示する事が可能となっている。
【0049】
そしてまた、大きく環境を変化させた時の、従来用いられてきた導電性転写ローラと、本発明で用いられるイオン導電系転写ローラのV−I特性を比較したのが図2である。環境は3環境であり、H/H(室温35℃/湿度90%)環境、N/N(室温20℃/湿度50%)環境、L/L(5℃/10%)環境である。見て解るように、従来用いられてきた導電性転写ローラに比べ、本発明で用いられるイオン導電系転写ローラの環境変化がとても大きい。これは装置の周辺環境で、転写ローラの抵抗値が大きく変わると言うことであり、使いこなす為には幾分の制御が必要となる。しかしながら、この周辺環境による転写ローラ抵抗値の変化を逆に利用することで、転写ローラの抵抗値から周辺環境は予測することが可能となる訳である。
【0050】
次の図3は、3温度(5℃・20℃・35℃)2湿度(30%・70%)の6環境条件下におけるイオン導電系転写ローラ7のV−I特性を表すグラフである。これを見ると、温度に比べ、湿度の方が、イオン導電系転写ローラのV−I特性に大きな変化を及ぼすことが解る。ここで、画像形成装置の一般的に使用される環境温度を20±15℃程度であるとし、また大部分のユーザの使用環境が20℃前後であるとすると、おおよその環境湿度を予測できる。
【0051】
本実施例に於いては、画像形成時以外の時間において、転写ローラ7に4kVの定電圧を印加し、その時の電流量から環境湿度を予測する。つまり、4kV定電圧印加時、電流計20で測定された転写電流量が、16μA以上であったならば、環境湿度はおよそ70%以上であると予測できる。また、7〜16μAの間であった時には環境湿度は30〜70%、7μA以下であったならば30%以下であると予測できる訳である。実際には、検出した電流値をROM21に記憶されている値とをCPU22にて比較し、環境湿度を割り出している。
【0052】
そこで、本実施例に於いては、割り出した環境湿度により、像露光手段4の像露光条件、詳しくはレーザ光量を変化させる。
【0053】
何故なら、湿度に応じて、トナーTの帯電量が変化し、トナー画像の濃度特性が変わる為である。一般的には、湿度が上がると、その水分により電荷が逃げやすくなり、トナーTの帯電量が減少する。すると、現像領域でトナー単体が電場から受ける力が減少することで、トナーTの現像される量が変わることで濃度低下を招いている。故に、像露光量をアップすることで、潜像を電位的に深く掘り込み、現像コントラストを稼ぎ、トナーTをより現像し易くすることで、濃度低下を防止するのである。
【0054】
つまり、周辺環境の温度20℃湿度50%の状態で最適な濃度の画像を得るのに必要なレーザ光量を100%とした時、湿度70%以上であると予測した場合はレーザ光量を120%に、湿度30%以下であると予測した場合はレーザ光量を90%に、すると言うのが本実施例である。
【0055】
このようにして、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電系材料から構成されたイオン導電系ローラを用い、湿度センサを用いないことにより、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能となるのである。
【0056】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0057】
(第2の実施例)
次に本発明の第2の実施例について説明する。基本的な構成は実施例1、図1と同様である。本実施例においては、画像形成装置が設置されている場所の環境温度を検知する温度検知手段を有する。
【0058】
図4に、図3に更に条件を変えて測定したV−I特性の結果を挙げる。見て解るように、温度においてもV−I特性に変化があり、逆に言えば、温度が解れば実施例1よりも、より正確に湿度が予測できる訳である。本実施例では、湿度を70%以上、30〜70%、30%以下で、像露光条件を変えることで良好な画像を得ることが解っている為、各温度での湿度30%と70%の特徴がわかれば良いのである。
【0059】
そこで、転写バイアス4kV印加時の環境温度毎の転写電流量を測定し、グラフ化したのが、図5である。これに基づいて、温度が解れば、どの湿度領域に、装置が置かれているのが解る訳である。湿度が正確に予測できると、以降は実施例1と同様に、像露光手段4の像露光条件、詳しくはレーザ光量を変化させれば良いと言う事である。
【0060】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、実施例1と同様であり、本発明の範囲に含まれる。
【0061】
(第3の実施例)
次に本発明の第3の実施例について説明する。また、基本的な構成は実施例1、2、図2〜5と同様である。
【0062】
本実施例に於いては、湿度を検知すると言う所までは、実施例1、2に同様と考えて良い。また、本実施例は、感光ドラム1上をマイナスに帯電処理し、像露光処理にてトナー画像とはならない部分を除電し、プラスに帯電したトナーT(ポジトナー)を用いて顕画化する正規現像方式にも、採用可能な実施例である。
【0063】
本実施例に於いては、割り出した環境湿度により、図6のように、一次帯電装置2の印加バイアスを変化させると言うものである。
【0064】
何故なら、湿度に応じて、感光ドラム1の帯電特性は、温度によっても変わるが、環境湿度によっても変化する為である。また実施例1、2で説明したように、トナーTの帯電特性も変わる。と言うことは、湿度に応じて、最適な帯電バイアスも異なると言うことである。
【0065】
つまり、実施例1や2と同様に、例を挙げると、湿度を70%以上、30〜70%、30%以下で、それぞれ良好な画像を得ることが可能な帯電バイアスに変える。交流電圧を変えても可能な場合もあるが、本例では、直流電圧を変更する。湿度を70%以上で590V、30〜70%で610V、30%以下で630Vと、それぞれ良好な画像を得ることが可能な帯電バイアスに変えるものである。
【0066】
このようにして、環境に応じて抵抗値が変化するイオン導電系材料から構成されたイオン導電系ローラを用い、湿度センサを用いないことにより、省スペース化、コストダウンを行いながら、良質な画像が得られることが可能となるのである。
【0067】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0068】
(第4の実施例)
次に本発明の第4の実施例について説明する。これは、実施例3において、環境湿度により、変化させる一次帯電装置2の印加バイアスを交流成分とすると言うものである。つまり、帯電手段には、おのずと、直流電圧に交流電圧を重畳したバイアスを用いるものである。
【0069】
高湿環境に比べ、低湿環境に於いては、感光ドラム1上をムラなく帯電する為には、より大きな交流成分帯電バイアスが必要であるのが解っている。しかしながら、交流成分バイアスを大きくすると感光ドラム1の表層へのストレスが大きくなり、感光ドラム1の寿命が短くなり易い。故に出来るだけ交流成分帯電バイアスは小さなものであるのが望ましい。しかしながらその値は環境湿度により大きく異なる。
【0070】
本実施例においての画像形成装置では、画像不良が発生しない為に必要な交流成分帯電バイアスの電流量は、湿度を70%以上で750μA、30〜70%で850μA、30%以下で1050μAであった。
【0071】
よって、本実施例に於いては、交流成分帯電バイアスの電流量を、湿度を70%以上で800μA、30〜70%で900μA、30%以下で1100μAとすることで画像不良が発生しない帯電処理が行える。環境を検知できない装置においてはどの環境でも画像不良がでない1100μAに常に設定するのが常である。
【0072】
しかし、湿度を検知出来るならば、ユーザが使用する環境が常に環境湿度30%以下でありつづけることは稀であるので、湿度ごとに設定電流量を切り替えることで、感光ドラム1へのストレスを軽減し、ドラム寿命を延ばすことが出来る。
【0073】
以上、本発明を好適な実施形態例に基づいて説明したが、環境を特定する為に転写ローラに印加するバイアスを定電圧とし電流を検出したが、定電流制御を行いその時に印加したバイアスの電圧より環境を予測できると言うことは、図3を見ても明らかであり、本発明の範囲に含まれる。
【0074】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、イオン導電系材料からなる転写ローラを用いることにより、湿度検知装置の内蔵が不要になりコストが安くなると共に、装置の小型化が可能となるのである。詳しくは、イオン導電系転写ローラのV−I特性から設置場所の環境湿度を予測することが可能であり、その予測した環境湿度により、像露光条件変えることにより、環境湿度に依存することなく、常に良好な画像を得ることができる。
【0075】
実施例4においては、推定した湿度に応じて、帯電条件を最適化することで、感光体に係る電気的なストレスを最低限に押え、長期に渡って電位的にムラのない帯電処理を可能とし、それにより感光体の寿命を伸ばすことができる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1、第2の実施例の画像形成装置の構成を示す図
【図2】イオン導電系転写ローラと従来の導電性転写ローラの環境V−I特性のグラフ
【図3】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラのV−I特性(1)のグラフ
【図4】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラのV−I特性(2)のグラフ
【図5】本実施例を実施した時に用いたイオン導電系転写ローラに、転写バイアスとして4kV印加した時の環境温度毎の転写電流量のグラフ
【図6】本発明に係る第3、第4の実施例の画像形成装置の構成を示す図
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 帯電ローラ(一次帯電装置)
3 帯電バイアス用電源
4 像露光手段
5 現像装置
5a 現像スリーブ
5b 現像マグネット
5c 現像容器
6 現像バイアス用電源
7 転写ローラ(転写部材)
8 転写バイアス用電源
9 クリーナ
10 除電器(除電ランプ)
20 転写電流量測定装置(電流計)
21 ROM(情報記録部)
22 CPU(比較演算・フィードバック指示部)
T トナー(現像剤)
P 転写材
Claims (11)
- 像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じて印加電圧に対する電流値の関係(以下、「V−I特性」という)が変化するイオン導電系材料から構成された導電性ローラ(以下、「イオン導電系転写ローラ」という)である画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて像露光手段の像露光条件を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 変化させる前記像露光条件を、像露光の光源もしくは原稿照射光源の発光強度とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 変化させる前記像露光条件を、像露光の光源の発光デューテイ比とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラである画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性から周辺環境であるところの湿度を推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、該像担持体上を帯電処理する帯電手段と、該像担時体上に像露光し潜像を形成する像露光手段と、現像剤により該潜像を可視化する現像手段と、該像担持体の表面に形成された現像剤像を転写材へ転写する転写ローラからなる転写手段とを有し、該転写ローラは環境に応じてV−I特性が変化するイオン導電系転写ローラであり、更に温度検知手段を有した画像形成装置において、
該転写ローラに環境検出用の電圧を印加し、その時の該転写ローラのV−I特性を得、得られた該V−I特性と温度検知手段により検知した温度とから周辺環境であるところの湿度をより精度良く推定し、その推定した湿度に応じて該帯電手段の印加バイアス条件を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の電圧とすることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
- 前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの交流成分の周波数とすることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
- 前記の変化させる帯電手段の印加バイアス条件を、前記帯電手段に印加するバイアスの直流成分の電圧とすることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
- 推定した前記湿度情報は、当該情報が更新されるか、または装置電源断まで装置内に保持されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか記載の画像形成装置。
- 推定した前記湿度情報は、外部装置へ必要に応じて伝えることが可能であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか記載の画像形成装置。
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US9864335B1 (en) * | 2017-02-15 | 2018-01-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Image forming apparatus and control method for image forming apparatus |
JP2018022183A (ja) * | 2012-05-18 | 2018-02-08 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
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