JP2004245297A - オートテンショナ - Google Patents
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Abstract
【課題】スプリングシートが捻りコイルバネの周方向に回転変位することを防止する。
【解決手段】ボス11はテンショナカップの中央部から立ち上がる。ボス11の外周面にボス11の外周面より突出した第1の回り止め部11cを設ける。スプリングシート50をテンショナカップ10と捻りコイルバネ40の間に設ける。スプリングシート50の上方部には環状部50cを形成する。環状部50cには、その内壁面に、第1の回り止め部11cに係合する係合部50dを形成する。係合部50dは環状部50cの内壁面より凹嵌している。
【選択図】 図1
【解決手段】ボス11はテンショナカップの中央部から立ち上がる。ボス11の外周面にボス11の外周面より突出した第1の回り止め部11cを設ける。スプリングシート50をテンショナカップ10と捻りコイルバネ40の間に設ける。スプリングシート50の上方部には環状部50cを形成する。環状部50cには、その内壁面に、第1の回り止め部11cに係合する係合部50dを形成する。係合部50dは環状部50cの内壁面より凹嵌している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オートテンショナにおいて、テンショナアームの先端にはベルトを押圧するためのプーリが取付けられ、テンショナアームの基部はエンジンブロックに固定されたテンショナカップに回転自在に取付けられる。テンショナカップの中には、プーリがベルトを押圧する方向にテンショナアームを付勢するための捻りコイルバネが設けられている。捻りコイルバネの一端部はテンショナカップの底面に支持され、他端部はテンショナアームの基部に支持される。捻りコイルバネとテンショナカップとの間には、捻りコイルバネの直立性を確保するためのスプリングシートが設けられている。
【0003】
従来、スプリングシートは、周方向への回転を防止するため、その底部に回り止め部が形成されており、さらに、捻りコイルバネとの摺動接触による磨耗を防止するため、合成樹脂により形成されている(例えば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−173736号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、テンショナカップは通常深く形成されており、スプリングシートをテンショナカップの底部の所定の位置に正確に配置して、オートテンショナを組み立てることは困難である。
【0006】
本発明に係るオートテンショナは、簡易な構成で、スプリングシートを正確な位置に配置することができるオートテンンショナであり、スプリングシートの周方向への回転を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るオートテンショナは、固定部材と、この固定部材に対して回転自在に設けられたテンショナアームと、固定部材の底部の中央部から立ち上がり、外周面に第1の回り止め部が設けられたボスと、ボスの外周側に配置され、一端部が固定部材に支持されるとともに他端部がテンショナアームに支持され、テンショナアームを一定方向に付勢するための捻り力を発生する捻りコイルバネと、固定部材と捻りコイルバネの間に設けられ、第1の回り止め部に係合する係合部が形成されたスプリングシートとを備える。これにより、スプリングシートがコイルバネの周方向へ回転変位することを防止することができる。また、テンショナカップへのスプリングシートの組み立てが容易になる。
【0008】
例えば、第1の回り止め部は、外周面より突出している。
例えば、固定部材の底部に、スプリングシートが回転変位することを阻止するための第2の回り止め部が形成され、好ましくは、第2の回り止め部は、固定部材の底部に形成された凹部であり、スプリングシートは凹部に嵌合する。
【0009】
スプリングシートに環状部が形成され、環状部がボスに嵌合していることが好ましい。これにより、さらにテンショナカップへのスプリングシートの組み立てが容易になる。
【0010】
さらに好ましくは、ボスは、底部から立ち上がる第1のボス部と、この第1のボス部から立ち上がり第1のボス部の径より小さい径を有する第2のボス部を有し、スプリングシートに、固定部材と捻りコイルバネの間に設けられるバネ受け部と、バネ受け部と環状部とを接続する円弧部とが形成され、円弧部の周方向の幅は、バネ受け部の周方向の幅より大きく、環状部の内壁面は第2のボス部に当接し、円弧部は第1のボス部に当接するように形成されている。これにより、スプリングシートは成型することが容易になる。
【0011】
例えば、スプリングシートは合成樹脂によって形成され、好ましくは合成樹脂はポリアミド系樹脂またはポリアセタール系樹脂である。これにより、スプリングシートは、捻りコイルバネとの摺動接触による磨耗を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は実施形態におけるオートテンショナの断面図を示す。この断面図は、図2におけるI−I線に沿う断面図である。
【0013】
テンショナカップ(固定部材)10は、ボルト等の締結部材を介して自動車のエンジンブロック(図示せず)に固定されている。テンショナアーム20の先端にはプーリ30が回転自在に設けられる。プーリ30は、エンジンのクランク軸、カム軸、オルタネータの駆動軸等にそれぞれ固定されたプーリに巻き回された無端状ベルト(図示せず)に係合する。
【0014】
テンショナカップ10の中には、プーリ30がベルトを押圧する方向にテンショナアーム20を付勢するための捻りコイルバネ40が設けられている。すなわち、テンショナアーム20のテンショナカップ10に対する回転変位に応じた捻り力が発生し、ベルトに対して張力が付与される。
【0015】
プーリ30は、テンショナアーム20の先端に取り付けられたボール軸受け22に支持されている。ボール軸受け22はボルト23によってテンショナアーム20に固定されている。テンショナアーム20基部には蓋部材24が形成されている。
【0016】
テンショナカップ10の底部には、その中央部から立ち上がるボス11が設けられる。ボス11の内側には、蓋部材24の中心部から突出する突出部25が挿入されている。突出部25とテンショナカップ10は、テンショナカップ10の底部からボス11の内側に挿入されるボルト21によって固定される。これにより、テンションアーム20は、ボルト21を揺動軸としてテンショナカップ10に対して回転自在である。
【0017】
捻りコイルバネ40は、ボス11の外周側に同心的に配置され、一端部がテンショナカップ10の底面に支持され、他端部がテンショナアーム20の蓋部材24に支持されている。
【0018】
ボス11は、底部から立ち上がる第1のボス部11aと、この第1のボス部11aから立ち上がり第1のボス部の径より小さい径を有する第2のボス部11bを有する。
【0019】
テンショナカップ10の底面には合成樹脂から形成されるスプリングシート50が設けられる。スプリングシート50は、バネ受け部50a、円弧部50bおよび環状部50cを有する。バネ受け部50aは、捻りコイルバネ40とテンショナカップ10の底面の間に設けられ、テンショナカップ10と捻りコイルバネ40が接触して磨耗するのを防止する。円弧部50bは、バネ受け部50aから立ち上がるように接続されている。円弧部50bは、第1のボス部11aの外周面の一部に当接するように形成されている。環状部50cは円弧部50bの上方に接続されている。環状部50cは第2のボス部11bに嵌合し、第2のボス部11bの外周面に当接している。
【0020】
図2にテンショナカップ10の平面図を示す。バネ受け部材50aは、捻りコイルバネ40に同心的な円弧状を有し、テンショナカップ10に沿って延びる。円弧部50bは、バネ受け部50aの内側に接続され、捻りコイルバネ40に同心的な円弧状を有する。円弧部50bの周方向の幅は、バネ受け部50aの周方向の幅より大きく、円弧部50bの円弧状の中心角は、例えば90°より大きく、180°より小さい。円弧部50bの内径は、バネ受け部50aの内径より小さく、環状部50cの内径より大きい。環状部50cは、円弧部50bの内側に接続される。
【0021】
第2のボス部11bの外周面には、第1の回り止め部11cが突設されている。第1の回り止め部11cは、第1のボス部11bが立ち上がる方向に延びている。
【0022】
環状部50cの内壁面には、係合部50dが凹嵌している。係合部50dは、第2のボス部11bの立ち上がり方向に、環状部50bの下面から上面まで突き抜ける細長い溝である。係合部50dは、円弧部50bおよびバネ受け部50aの中央部に対応する部分に位置している。
【0023】
係合部50dの高さ、幅の長さおよび形状は、第1の回り止め部11cと略同じであり、係合部50dは第1の回り止め部11cに密着するように係合している。これにより、スプリングシート50は、捻りコイルバネ40の周方向に沿って回転変位することが阻止される。
【0024】
図3は図2においてIII−III線に沿う断面図である。テンショナカップ10の底部には、スプリングシートが捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを阻止するための第2の回り止め部10aが形成されている。第2の回り止め部10aはテンショナカップ10の底面より凹んでおり、その凹みには、バネ受け部50aが嵌合されている。すなわち、バネ受け部50aの下面50e、側面50fは、第2の回り止め部10aに密着している。
【0025】
バネ受け部50aの上面50gは、捻りコイルバネ40の一端部(テンショナカップ10に支持される捻りコイルバネ40の端部)からコイルバネが延びる方向、つまり巻き方向に沿って傾斜している。
【0026】
捻りコイルバネ40の捻り方向すなわち円弧方向の摺動に基づく磨耗、および捻りコイルバネ40とスプリングシート50のひっかかりによる異音の発生を低減ためには、スプリングシート50を形成する合成樹脂は、摩擦係数が小さい合成樹脂が好ましい。その合成樹脂は、例えば、ポリアセタール、ポリアミド等が好適であり、ポリアミドとしては例えばナイロン6等が使用される。
【0027】
また、捻りコイルバネ40とスプリングシート50の間には摩擦により熱が生じるので、スプリングシート50を形成する合成樹脂は耐熱性に優れた材質であることが好ましく、例えばナイロン6を変性させることにより得られるものであっても良い。
【0028】
以上のように、本実施形態では、ボス11の外周面に設けられた回り止め部11cに係合するように、スプリングシート50に係合部50dを形成することにより、スプリングシート50が捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを防止することができる。また、この回り止め部11cは、スプリングシート50をテンショナカップ10内に配置する際の位置あわせとして使用することができるため、スプリングシート50を簡単な構成でテンショナカップ10内に正確に配置することができる。
【0029】
また、スプリングシート50にボス11に嵌合される環状部50cを設けることにより、スプリングシート50のテンショナカップ10内への配置がさらに容易になる。さらに、円弧部50bの周方向の幅がバネ受け部50aの周方向の幅より大きく形成されているので、スプリングシート50の成型は非常に容易である。
【0030】
また、テンショナカップ10の底部に形成された凹部である第2の回り止め部10aも、スプリングシート50が捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを防止している。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートテンショナは、ボスに回り止め部を設けることによりスプリングシートの捻りコイルバネの周方向への回転変位が防止することができる。またスプリングシートのテンショナカップ内への正確な配置も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートテンショナの断面図を示す。
【図2】テンショナカップの平面図を示す。
【図3】図2においてIII−III線に沿う断面図を示す。
【符号の説明】
10 テンショナカップ
10a 第2の回り止め部
11 ボス
11a 第1のボス部
11b 第2のボス部
11c 第1の回り止め部
20 テンショナアーム
40 捻りコイルバネ
50 スプリングシート
50a バネ受け部
50b 円弧部
50c 環状部
50d 係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オートテンショナにおいて、テンショナアームの先端にはベルトを押圧するためのプーリが取付けられ、テンショナアームの基部はエンジンブロックに固定されたテンショナカップに回転自在に取付けられる。テンショナカップの中には、プーリがベルトを押圧する方向にテンショナアームを付勢するための捻りコイルバネが設けられている。捻りコイルバネの一端部はテンショナカップの底面に支持され、他端部はテンショナアームの基部に支持される。捻りコイルバネとテンショナカップとの間には、捻りコイルバネの直立性を確保するためのスプリングシートが設けられている。
【0003】
従来、スプリングシートは、周方向への回転を防止するため、その底部に回り止め部が形成されており、さらに、捻りコイルバネとの摺動接触による磨耗を防止するため、合成樹脂により形成されている(例えば特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−173736号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、テンショナカップは通常深く形成されており、スプリングシートをテンショナカップの底部の所定の位置に正確に配置して、オートテンショナを組み立てることは困難である。
【0006】
本発明に係るオートテンショナは、簡易な構成で、スプリングシートを正確な位置に配置することができるオートテンンショナであり、スプリングシートの周方向への回転を防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るオートテンショナは、固定部材と、この固定部材に対して回転自在に設けられたテンショナアームと、固定部材の底部の中央部から立ち上がり、外周面に第1の回り止め部が設けられたボスと、ボスの外周側に配置され、一端部が固定部材に支持されるとともに他端部がテンショナアームに支持され、テンショナアームを一定方向に付勢するための捻り力を発生する捻りコイルバネと、固定部材と捻りコイルバネの間に設けられ、第1の回り止め部に係合する係合部が形成されたスプリングシートとを備える。これにより、スプリングシートがコイルバネの周方向へ回転変位することを防止することができる。また、テンショナカップへのスプリングシートの組み立てが容易になる。
【0008】
例えば、第1の回り止め部は、外周面より突出している。
例えば、固定部材の底部に、スプリングシートが回転変位することを阻止するための第2の回り止め部が形成され、好ましくは、第2の回り止め部は、固定部材の底部に形成された凹部であり、スプリングシートは凹部に嵌合する。
【0009】
スプリングシートに環状部が形成され、環状部がボスに嵌合していることが好ましい。これにより、さらにテンショナカップへのスプリングシートの組み立てが容易になる。
【0010】
さらに好ましくは、ボスは、底部から立ち上がる第1のボス部と、この第1のボス部から立ち上がり第1のボス部の径より小さい径を有する第2のボス部を有し、スプリングシートに、固定部材と捻りコイルバネの間に設けられるバネ受け部と、バネ受け部と環状部とを接続する円弧部とが形成され、円弧部の周方向の幅は、バネ受け部の周方向の幅より大きく、環状部の内壁面は第2のボス部に当接し、円弧部は第1のボス部に当接するように形成されている。これにより、スプリングシートは成型することが容易になる。
【0011】
例えば、スプリングシートは合成樹脂によって形成され、好ましくは合成樹脂はポリアミド系樹脂またはポリアセタール系樹脂である。これにより、スプリングシートは、捻りコイルバネとの摺動接触による磨耗を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は実施形態におけるオートテンショナの断面図を示す。この断面図は、図2におけるI−I線に沿う断面図である。
【0013】
テンショナカップ(固定部材)10は、ボルト等の締結部材を介して自動車のエンジンブロック(図示せず)に固定されている。テンショナアーム20の先端にはプーリ30が回転自在に設けられる。プーリ30は、エンジンのクランク軸、カム軸、オルタネータの駆動軸等にそれぞれ固定されたプーリに巻き回された無端状ベルト(図示せず)に係合する。
【0014】
テンショナカップ10の中には、プーリ30がベルトを押圧する方向にテンショナアーム20を付勢するための捻りコイルバネ40が設けられている。すなわち、テンショナアーム20のテンショナカップ10に対する回転変位に応じた捻り力が発生し、ベルトに対して張力が付与される。
【0015】
プーリ30は、テンショナアーム20の先端に取り付けられたボール軸受け22に支持されている。ボール軸受け22はボルト23によってテンショナアーム20に固定されている。テンショナアーム20基部には蓋部材24が形成されている。
【0016】
テンショナカップ10の底部には、その中央部から立ち上がるボス11が設けられる。ボス11の内側には、蓋部材24の中心部から突出する突出部25が挿入されている。突出部25とテンショナカップ10は、テンショナカップ10の底部からボス11の内側に挿入されるボルト21によって固定される。これにより、テンションアーム20は、ボルト21を揺動軸としてテンショナカップ10に対して回転自在である。
【0017】
捻りコイルバネ40は、ボス11の外周側に同心的に配置され、一端部がテンショナカップ10の底面に支持され、他端部がテンショナアーム20の蓋部材24に支持されている。
【0018】
ボス11は、底部から立ち上がる第1のボス部11aと、この第1のボス部11aから立ち上がり第1のボス部の径より小さい径を有する第2のボス部11bを有する。
【0019】
テンショナカップ10の底面には合成樹脂から形成されるスプリングシート50が設けられる。スプリングシート50は、バネ受け部50a、円弧部50bおよび環状部50cを有する。バネ受け部50aは、捻りコイルバネ40とテンショナカップ10の底面の間に設けられ、テンショナカップ10と捻りコイルバネ40が接触して磨耗するのを防止する。円弧部50bは、バネ受け部50aから立ち上がるように接続されている。円弧部50bは、第1のボス部11aの外周面の一部に当接するように形成されている。環状部50cは円弧部50bの上方に接続されている。環状部50cは第2のボス部11bに嵌合し、第2のボス部11bの外周面に当接している。
【0020】
図2にテンショナカップ10の平面図を示す。バネ受け部材50aは、捻りコイルバネ40に同心的な円弧状を有し、テンショナカップ10に沿って延びる。円弧部50bは、バネ受け部50aの内側に接続され、捻りコイルバネ40に同心的な円弧状を有する。円弧部50bの周方向の幅は、バネ受け部50aの周方向の幅より大きく、円弧部50bの円弧状の中心角は、例えば90°より大きく、180°より小さい。円弧部50bの内径は、バネ受け部50aの内径より小さく、環状部50cの内径より大きい。環状部50cは、円弧部50bの内側に接続される。
【0021】
第2のボス部11bの外周面には、第1の回り止め部11cが突設されている。第1の回り止め部11cは、第1のボス部11bが立ち上がる方向に延びている。
【0022】
環状部50cの内壁面には、係合部50dが凹嵌している。係合部50dは、第2のボス部11bの立ち上がり方向に、環状部50bの下面から上面まで突き抜ける細長い溝である。係合部50dは、円弧部50bおよびバネ受け部50aの中央部に対応する部分に位置している。
【0023】
係合部50dの高さ、幅の長さおよび形状は、第1の回り止め部11cと略同じであり、係合部50dは第1の回り止め部11cに密着するように係合している。これにより、スプリングシート50は、捻りコイルバネ40の周方向に沿って回転変位することが阻止される。
【0024】
図3は図2においてIII−III線に沿う断面図である。テンショナカップ10の底部には、スプリングシートが捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを阻止するための第2の回り止め部10aが形成されている。第2の回り止め部10aはテンショナカップ10の底面より凹んでおり、その凹みには、バネ受け部50aが嵌合されている。すなわち、バネ受け部50aの下面50e、側面50fは、第2の回り止め部10aに密着している。
【0025】
バネ受け部50aの上面50gは、捻りコイルバネ40の一端部(テンショナカップ10に支持される捻りコイルバネ40の端部)からコイルバネが延びる方向、つまり巻き方向に沿って傾斜している。
【0026】
捻りコイルバネ40の捻り方向すなわち円弧方向の摺動に基づく磨耗、および捻りコイルバネ40とスプリングシート50のひっかかりによる異音の発生を低減ためには、スプリングシート50を形成する合成樹脂は、摩擦係数が小さい合成樹脂が好ましい。その合成樹脂は、例えば、ポリアセタール、ポリアミド等が好適であり、ポリアミドとしては例えばナイロン6等が使用される。
【0027】
また、捻りコイルバネ40とスプリングシート50の間には摩擦により熱が生じるので、スプリングシート50を形成する合成樹脂は耐熱性に優れた材質であることが好ましく、例えばナイロン6を変性させることにより得られるものであっても良い。
【0028】
以上のように、本実施形態では、ボス11の外周面に設けられた回り止め部11cに係合するように、スプリングシート50に係合部50dを形成することにより、スプリングシート50が捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを防止することができる。また、この回り止め部11cは、スプリングシート50をテンショナカップ10内に配置する際の位置あわせとして使用することができるため、スプリングシート50を簡単な構成でテンショナカップ10内に正確に配置することができる。
【0029】
また、スプリングシート50にボス11に嵌合される環状部50cを設けることにより、スプリングシート50のテンショナカップ10内への配置がさらに容易になる。さらに、円弧部50bの周方向の幅がバネ受け部50aの周方向の幅より大きく形成されているので、スプリングシート50の成型は非常に容易である。
【0030】
また、テンショナカップ10の底部に形成された凹部である第2の回り止め部10aも、スプリングシート50が捻りコイルバネ40の周方向に回転変位することを防止している。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のオートテンショナは、ボスに回り止め部を設けることによりスプリングシートの捻りコイルバネの周方向への回転変位が防止することができる。またスプリングシートのテンショナカップ内への正確な配置も容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オートテンショナの断面図を示す。
【図2】テンショナカップの平面図を示す。
【図3】図2においてIII−III線に沿う断面図を示す。
【符号の説明】
10 テンショナカップ
10a 第2の回り止め部
11 ボス
11a 第1のボス部
11b 第2のボス部
11c 第1の回り止め部
20 テンショナアーム
40 捻りコイルバネ
50 スプリングシート
50a バネ受け部
50b 円弧部
50c 環状部
50d 係合部
Claims (8)
- 固定部材と、
この固定部材に対して回転自在に設けられたテンショナアームと、
前記固定部材の底部の中央部から立ち上がり、外周面に第1の回り止め部が設けられたボスと、
前記ボスの外周側に配置され、一端部が前記固定部材に支持されるとともに他端部が前記テンショナアームに支持され、前記テンショナアームを一定方向に付勢するための捻り力を発生する捻りコイルバネと、
前記固定部材と前記捻りコイルバネの間に設けられ、前記第1の回り止め部に係合する係合部が形成されたスプリングシートとを備えるオートテンショナ。 - 前記第1の回り止め部が、前記外周面より突出していることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
- 前記固定部材の底部に、前記スプリングシートが回転変位することを阻止するための第2の回り止め部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
- 前記第2の回り止め部が、前記固定部材の底部に形成された凹部であり、前記スプリングシートが前記凹部に嵌合することを特徴とする請求項3に記載のオートテンショナ。
- 前記スプリングシートに環状部が形成され、前記環状部が前記ボスに嵌合していることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
- 前記ボスが、底部から立ち上がる第1のボス部と、この第1のボス部から立ち上がり第1のボス部の径より小さい径を有する第2のボス部を有し、
前記スプリングシートに、前記固定部材と前記捻りコイルバネの間に設けられるバネ受け部と、前記バネ受け部と前記環状部とを接続する円弧部とが形成され、
前記円弧部の周方向の幅が、前記バネ受け部の周方向の幅より大きく、前記環状部の内壁面が前記第2のボス部に当接し、前記円弧部が前記第1のボス部に当接するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載のオートテンショナ。 - 前記スプリングシートが合成樹脂によって形成されることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
- 前記合成樹脂がポリアミド系樹脂またはポリアセタール系樹脂であることを特徴とする請求項7に記載のオートテンショナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003034659A JP2004245297A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | オートテンショナ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003034659A JP2004245297A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | オートテンショナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004245297A true JP2004245297A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33020277
Family Applications (1)
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JP2003034659A Pending JP2004245297A (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | オートテンショナ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004245297A (ja) |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003034659A patent/JP2004245297A/ja active Pending
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