JP2004245155A - 制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接点機構における電気的不安定さが形状記憶合金アクチュエータの実用化において障害となっていた。
【解決手段】制御装置100において、アクチュエータ機構10の線材11を電源40によって通電すると、その形状回復力により可動部12が回転軸14を中心に回動する。ここで、予定していた以上の引っ張り方向の力が加わると開閉機構20の可動接点21が変位して開閉機構20は閉状態から開状態に変化する。それまで可動接点21と固定接点22を直接流れていた電流は負荷抵抗30側の経路へバイパスされる。
【選択図】 図1
【解決手段】制御装置100において、アクチュエータ機構10の線材11を電源40によって通電すると、その形状回復力により可動部12が回転軸14を中心に回動する。ここで、予定していた以上の引っ張り方向の力が加わると開閉機構20の可動接点21が変位して開閉機構20は閉状態から開状態に変化する。それまで可動接点21と固定接点22を直接流れていた電流は負荷抵抗30側の経路へバイパスされる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御装置に関する。本発明は特に、形状記憶合金アクチュエータの駆動回路に用いられる接点機構を保護する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通電により駆動される形状記憶合金アクチュエータをオンオフ制御する場合、高価なセンサや電子回路によるフィードバック制御を施すのでない限り、通常は機械的なスイッチによる精密でない動きや力の操作がなされていた。アクチュエータ動作後もスイッチの位置を保持するためには、通電を続ける方法が一般的である。しかし形状記憶合金は加熱状態が連続すると素材劣化による動作寿命の著しい短縮化や過熱による動作不良といった不都合が生じやすい。こうした事実は、一般的なソレノイド(電磁石)のような使用の仕方を難しくしている要因となっている。
【0003】
一方、これらの問題を解決するため、アクチュエータの固定端にスプリングや磁力、重力などで予圧した常時閉接点を設け、所定以上の負荷加重が加わったり変位が生じた場合に、その接点が開放される機構(例えば特許文献1参照。)は、原理的には有効である。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−3948号公報 (全文)
【特許文献2】
特開昭63−285339号公報 (全文)
【0005】
しかし、上記技術の実用化を考えると、接点部における放電や火花の頻発により劣化摩耗や接触不良が生じやすく、電磁ノイズ発生などの電気的トラブルの大きな原因になり、信頼性に欠ける。このような接点を保護するために、一般的には、銀や金合金などの高価な接点専用素材を使う方法や、接点部と並列にハイパスフィルタとしてコンデンサを入れて火花を防ぐ方法が用いられる。しかし、形状記憶合金アクチュエータの場合、直流でごく僅かな距離間の接触と非接触が頻繁に繰り返されるためか、接点保護には効果が少なく、電磁ノイズの軽減も難しい。このような理由で、形状記憶合金アクチュエータ自体は簡単な構造で安価に利用できる可能性を持ちながら、より複雑高価なソレノイド以上に制約が多く、信頼性も乏しいため、結果的に高コストにつながり普及を難しくしている。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は電気的に安定性の高い開閉機構を実現する点にある。本発明の別の目的は、形状記憶合金アクチュエータの駆動回路に用いる開閉機構を電気的に安定させる点にある。本発明のさらに別の目的は、形状記憶合金などのアクチュエータを実用化する上で生じていた障害を取り除く点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある実施の態様は制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動でありその可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに形状記憶合金の動作に反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、を有する。
【0008】
アクチュエータ機構は、通電に対応して力や動きを発生する直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。形状記憶合金は二方向性の形状記憶効果をもつものであってもよい。開閉機構は、形状記憶合金の可動端部または固定端部に対する荷重および変位を規制する目的で、バネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して切断方向に作動する一方の接点を持つ常時閉型のスイッチであってもよい。「常時閉型」は、例えば通常状態においてはスイッチがオンとなっており、ある特定の状態に遷移しているときだけスイッチがオフとなるような機構である。このスイッチに含まれる可動接点と固定接点の間に並列に抵抗を配置してもよい。
【0009】
本態様によれば、通電で力や動きを発生する形状記憶合金の力および変位を管理する目的で設けられた開閉機構において、少なくとも以下のいずれかの効果を奏することができる。
(1)開閉機構の接点の寿命を飛躍的に延ばすことができる。
(2)開閉機構作動時のハンチングを防止または調整できる。
(3)開閉機構に有害な火花やノイズの発生を防止または軽減できる。
これらの効果により、特にソレノイドのようなアクチュエータと同じような手法で形状記憶合金を使用する場合に生じる開閉機構の短寿命化や形状記憶合金の過熱化といった事態を防止できる。したがって、形状記憶合金のアクチュエータを実用化する上での大きな障害を低いコストで取り除くことができる。
【0010】
例えば、表面無処理のリン青銅板にポンチ加工で突起を設けただけの常時閉型の接点装置を特開2003−3948号公報に記載の実施形態にしたがって設ける。これにトランスで降圧整流した3V電源を使って、過負荷状態で0.1秒間の接点装置作動状態が生じるようなアクチュエータの間欠的運動を数万回繰り返す。この場合、接触不良が発生したり、摩耗した接点によって不均一な接触が起こるなどの不具合が生じた。また、作動部の慣性や形状記憶合金の反力として可動接点に加わる弾性の影響でハンチングを起こし、破断して動作不能となった。しかし、これと同様な装置に本発明を適用すると、接点部の損傷はわずかな機械的変形にとどまり、1000万回近い正常動作が可能となった。
【0011】
本発明の別の実施の態様もまた制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動でありその可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに形状記憶合金の動作に反応して閉方向へ切り替わる常時開型の開閉機構と、アクチュエータ機構と並列に設けられたバイパス回路と、を有する。
【0012】
アクチュエータ機構は、電流制限された電源または定電流源で駆動される直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。開閉機構は、通電に対応して発生する形状記憶合金の力や動きを規制する目的で、形状記憶合金の可動端部または固定端部における荷重および変位がバネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して閉方向、すなわち接続方向に変位する一方の接点を持つ常時開型のスイッチであってもよい。「常時開型」は、例えば通常状態においてはスイッチがオフとなっており、ある特定の状態に遷移しているときだけスイッチがオンとなるような機構である。バイパス回路は、開閉機構の固定接点と形状記憶合金アクチュエータにおける接点のない固定端の間を短絡してもよいし、その経路上に負荷抵抗を接続してもよい。
【0013】
本発明のさらに別の実施の態様もまた制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動であり、その可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに、形状記憶合金の動作に別の形状記憶合金が反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、を有する。
【0014】
アクチュエータ機構は、通電に対応して力や動きを発生する直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。開閉機構は、上記の形状記憶合金アクチュエータを駆動する回路中に入れられた荷重、変位および過電流を規制する目的で、形状記憶合金アクチュエータと独立して同様な形状記憶合金と可動接点を利用した装置においてバネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して切断方向に変位する一方の接点を持つ常時閉型のスイッチであってもよい。可動接点と固定されたもう一方の接点部との間に並列に抵抗を配置してもよい。
【0015】
アクチュエータ機構における形状記憶合金を通電駆動する機構に代えて、電気ヒータにより形状記憶合金を加熱駆動する機構を採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータを電気ヒータを使った間接加熱駆動型の形状記憶合金アクチュエータの加熱装置に置き換えて適用してもよい。
【0016】
アクチュエータ機構における形状記憶合金に代えてバイメタルを採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータを直接通電駆動型のバイメタル式アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0017】
アクチュエータ機構における形状記憶合金を電気ヒータにより加熱駆動する機構に代えてバイメタルを電気ヒータにより加熱駆動する機構を採用してもよい。例えば、間接加熱駆動型の形状記憶合金アクチュエータを同様な間接加熱駆動型バイメタル式アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0018】
アクチュエータ機構における形状記憶合金に代えて電磁石を採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータをソレノイドなどの電磁アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0019】
開閉機構における機械式接点に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用してもよい。例えば、機械接点と抵抗あるいは接点のみに代え、感圧ゴムなどの固体接点を用いてもよい。
【0020】
開閉機構における機械式接点および負荷抵抗に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用したことを特徴とする制御装置。例えば、機械的接点を感圧ゴムなどの固体接点に置き換えた機構であってもよい。
【0021】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態の制御装置は、通電で駆動される形状記憶合金アクチュエータにおける過剰な負荷や動きを制限し、接点部分と並列に固定または可変抵抗を配置することにより接点の損傷、摩耗、劣化を防ぐとともに、アクチュエータのハンチングを抑えることができる。
【0023】
接点接触部における空気中の放電開始電圧(火花電圧)は、数百から数万ボルト必要である。しかし実際は、駆動回路や電源が寄生インダクタンスをもつため、電源電圧が低くとも電流が流れている接点を急激に開放すると、瞬間的ではあるが火花が飛びやすい状態になる。これが接点を傷める一番の原因である。一方、形状記憶合金アクチュエータが通電で動いているとき、その動きや力を止めるには、必ずしも接点を開放して通電を停止する必要はなく、電流をゆるめだけで良い。接点の完全な断状態は必要なく、ゆるめる方がなめらかに制御できる。
【0024】
図1は、第1実施形態における制御装置100の構成を模式的に示す。制御装置100は、通電で駆動される形状記憶合金を用いたアクチュエータ機構10と、アクチュエータ機構10における負荷や変位に反応して切断開放する方向に作動する常時閉型の開閉機構20と、開閉機構20の接点と並列に接続された負荷抵抗30と、電源40と、主スイッチ42と、を有する。制御装置100は、主スイッチ42をオンしたときに動作する。
【0025】
アクチュエータ機構10は、形状記憶合金で形成された線材11と、可動部12と、拘束部13と、バネ17と、を含む。開閉機構20は、可動接点21と固定接点22からなり、可動接点21は閉方向に予圧されている。線材11の可動端16は、可動接点21によって形状回復力を規制する方向に付勢される。線材11の固定端15は、バネ17によって形状回復力を規制する方向に付勢される。ここでいう線材11の形状回復力は収縮方向に働く。
【0026】
開閉機構20が閉状態の場合、電流は電源40から線材11、可動接点21、および固定接点22を流れる。線材11が通電されてその形状回復力によって収縮を始めると、可動部12は拘束部13に当接するまで回転軸14を中心に回動する。
【0027】
ここで、予定していた荷重を越えるような引っ張り方向の力が線材11から開閉機構20の可動接点21に伝わると、図2のように開閉機構20が開放される。この場合、電流は可動接点21および固定接点22間を直接流れずに負荷抵抗30の経路へバイパスされる。したがって開閉機構20の電圧が上がらないため、放電は起こらず火花による劣化が低減される。予定荷重は、開閉機構20の予圧で調整する。
【0028】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態の制御装置100は、通電ブラシ23と導体24の接触による開閉機構を用いる点以外は第1実施形態とほぼ同様の構成である。この構成もまた形状記憶合金の変位や動きを制限する構成として有効である。予定変位量は、開閉機構20の接触区間の長さで決めることができる。線材11の変位量が予定変位量を超えると通電ブラシ23と導体24が非接触状態になり開閉機構20は開放状態となる。
【0029】
形状記憶合金は、電圧または電流を高くすれば加熱速度が上がるため、加熱時の応答性がよくなる。しかし、電流を流し続けると材料が高温になって冷めるのに時間がかかり、冷却時の応答が悪くなる。さらに、高温で材料を劣化させて動作寿命を早めてしまう。本装置を用いれば、形状記憶合金を過熱することなく印加する電圧を上げることができるので、加熱時および冷却時ともに応答性を向上させることができる。またこのように形状記憶合金が高速で動く状況でも、接点開放後も負荷抵抗30を介して電流が流れるため急に力が失われることもなく、ハンチングが起きにくい。
【0030】
負荷抵抗30の抵抗値は、接点の劣化を防ぐ目的であれば、形状記憶合金を加熱駆動するには不十分な電流に抑えられる値であって、開閉機構20の接点で放電が開始するほどの高い電圧降下が生じないような値ならどのような値でもよい。この抵抗値は、使用する形状記憶合金や電源電圧、これらを含めた駆動回路の寄生インダクタンスや容量から決定される。寄生インダクタンスが大きく、電気的な慣性が強い場合は、小さめの抵抗値を選ぶ。しかし抵抗値が小さすぎると、接点開放後も形状記憶合金の加熱に十分な電流が流れ、本装置の作用を発揮できない。抵抗値を大きくすると接点開放時に流れる電流が小さくなるので、高い電圧を加えても位置や力を保持する際の平均電流を小さくできる。実際の例では、使用する形状記憶合金の数倍から数十倍の値の間で使用することが多い。なお、負荷抵抗30に可変抵抗を使うと、接点解放後の形状記憶合金アクチュエータの力や動きを変化させることができるので、位置保持電流やハンチングを調整することもできる。
【0031】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、アクチュエータ機構10と機械的に独立した参照用の形状記憶合金を開閉機構20に用いる点で第1、2実施形態と異なる。開閉機構20以外の構成は第1、2実施形態とほぼ同様である。
【0032】
本実施形態の開閉機構20は、参照用形状記憶合金25と、接点部26と、バネ27とにより、特開2003−3948号公報に記載の応力管理素子として構成される。参照用形状記憶合金25は、アクチュエータ機構10の線材11と直列に接続される。負荷抵抗30は開閉機構20と並列に接続される。接点部26はバネ27により閉方向に付勢されており、その付勢力は参照用形状記憶合金25の予定変位量に対応して設定されている。したがって、参照用形状記憶合金25が予定変位量を超えて変位したときに、接点部26がバネ27の付勢力を越えて開放される。接点部26が開放されても、電流は負荷抵抗30の経路を流れ続ける。第1、2実施形態と同様の原理にしたがって開閉機構20と並列に負荷抵抗30を入れることで、参照用形状記憶合金25の寿命を延ばし、アクチュエータ機構10の振動を抑えることができる。
【0033】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、応力管理素子に代えて特開2003−3948号公報に記載のひずみ管理素子を開閉機構20に用いる点で第3実施形態と異なる。開閉機構20以外の構成は第1〜3実施形態とほぼ同様である。
【0034】
本実施形態の開閉機構20は、参照用形状記憶合金25と、バネ27と、接点部28とにより、ひずみ管理素子として構成される。接点部28は導体と通電ブラシからなる。負荷抵抗30は開閉機構20と並列に接続される。予定変位量は、第2実施形態の開閉機構20と同様に接点部28の接触区間の長さで決められる。本実施形態においても、第1〜3実施形態と同様の原理にしたがって開閉機構20と並列に負荷抵抗30を入れることで、参照用形状記憶合金25の寿命を延ばし、アクチュエータ機構10の振動を抑えることができる。
【0035】
(第5実施形態)
図6は、第5実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、常時開型の開閉機構20を用いるとともに、負荷抵抗30をアクチュエータ機構10と並列に接続する点で第1〜4実施形態と異なる。負荷抵抗30の配置および開閉機構20以外の構成は第1〜4実施形態とほぼ同様である。
【0036】
電源40は、定電流源または電流制限された電源である。開閉機構20は常時開型であり、過剰な負荷や変位が発生すると図7のように閉方向すなわち接続方向へ変位する可動接点21と、他方の固定接点22とからなる。アクチュエータ機構10における線材11の可動端16は可動接点21に接続される。開閉機構20が開放状態のときの電流は、電源40から線材11と可動接点21を流れる。負荷抵抗30はアクチュエータ機構10と並列に接続される。すなわち、負荷抵抗30は開閉機構20の固定接点22と線材11の固定端15を短絡する経路上に設けられる。
【0037】
通電動作させたアクチュエータ機構10に既設定値を超える負荷や変位が発生すると開閉機構20が閉状態となる。それまで形状記憶合金に流れていた電流の一部またはほぼ全部が負荷抵抗30側の経路にバイパスされるため、線材11へのさらなる通電加熱が抑えられる。開閉機構20が開放されている状態では、線材11自体が適当に電流を流す抵抗になるため、開閉機構20における電圧降下が抑えられる。開閉機構20が閉じた状態では、当然ながら開閉機構20の電圧は上がらない。
【0038】
回路中に寄生インダクタンスがあっても、開閉機構20が再び開放される場合でも急激な電流の切断が起こらないので、高い電圧が発生せず接点は傷まない。負荷抵抗30の抵抗値を変えれば、開閉機構20の切断後に線材11に流れる電流を調整できるため、急激に動作が変化せず、ハンチングを抑えることもできる。ただしこの制御装置100は、電源40が理想的な定電流源でないと、電源40などアクチュエータ機構10と違う箇所で発熱が起こり、実際の節電効果は少ない。なお、変形例においては、負荷抵抗30を設けずに開閉機構20の固定接点22と線材11の固定端15を短絡させてもよい。
【0039】
(第6実施形態)
図8は、第6実施形態における制御装置100の等価回路を示す。商用電源のような電圧の高い交流電源を用いる場合であっても、その周波数が一定であればコンデンサの等価インピーダンス特性を用いて制御装置100を構成することができる。本実施形態においては、発熱なしに形状記憶合金のような低抵抗のアクチュエータを駆動できる。本図の等価回路は、抵抗値は大きいが電流を流しても発熱しない抵抗成分(インピーダンス)を高電圧の電源に入れた状態を示す。
【0040】
この等価インピーダンスは、アクチュエータ機構10の抵抗値と比べて十分大きいので、電源は定電流源に近い働きをする。たとえば、50Hzの交流の場合、10μFのコンデンサのインピーダンスは320Ωになるが、それに対応した発熱はない。(等価インピーダンスR=1/2πfC、C=静電容量、f=交流の周波数、π=円周率。)しかしこのような交流回路に常時閉型の開閉機構20を使うと、小刻みな接点の断続が擬似的な周波数の増加になるため、コンデンサによる等価インピーダンスが低下して瞬間的に大きな電流が回路に流れる。したがって異常な発熱が起こったり、火花や放電で開閉機構20やアクチュエータ機構10を破損するおそれがある。しかし図9のように常時開型の開閉機構20を使うと、通電される電流が大きく変化しないため、開閉機構20における開閉で生じる抵抗値の変化が少ない。したがって、このような交流商用電源で低圧用のアクチュエータ機構10を駆動する回路に適している。特にバイパス回路に抵抗を使わず、短絡した場合は発熱がないため効果が高い。
【0041】
(第7実施形態)
制御装置100は、過剰な負荷がかからず、また外部から動きを拘束されない条件の下ではさらに構造を簡素化できる。
図10は、線材11が伸張した状態を示す。図10(a)において、収縮した形状を記憶させたコイル状の線材11において、収縮時に十分予圧が発生できるように初張力を調整し、収縮すると接触する側面を導電良好な状態に磨いておく。この状態における線材11の等価インピーダンスは図10(b)のような直列接続の抵抗で示される。
【0042】
図11は、線材11が収縮した状態を示す。線材11が収縮した状態になると図11(a)のように線材11の側面同士が接触し、電流の通り道は図11(b)のようにパイプ形となる。伸張状態における線材11を伝って流れてきた電流が、収縮状態における線材11では広い断面積を流れ、抵抗値が急激に低下するので、定電流あるいは電流制限を持つ電源では直接通電でも加熱しにくくなる。これは、第5実施形態における常時開型の開閉機構20を用いた制御装置100と同様の作用である。この状態における線材11の等価インピーダンスは図11(c)のような並列接続の抵抗で示される。
【0043】
(第8実施形態)
図12は、第8実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態のアクチュエータ機構10は、形状記憶合金を電気ヒータで加熱して駆動する点で第1〜7実施形態と異なる。
【0044】
線状やコイル状などに形成された断面積の比較的小さなTi−Ni系の形状記憶合金は、直接通電することで容易に発熱駆動できる。しかし、厚い板状や太い棒状の形状記憶合金や電気抵抗の少ない銅系素材の形状記憶合金は、直接通電加熱が難しい。そこで、線材11の表面を耐熱性の絶縁材18でくるみ、ニクロム線などの熱線ヒータ19を巻いて間接的に加熱を行う。加熱により線材11は形状回復力を生じる。このような方法でも線材11の端部に常時開型または常時閉型の開閉機構20を取り付けることで力や動き(変位)の安全な制限が可能である。
【0045】
(第9実施形態)
図13は、第9実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態の制御装置100は、アクチュエータ機構10として形状記憶合金の代わりにソレノイド(電磁石)31とバネ32を利用する点で第1〜8実施形態と異なる。
【0046】
本実施形態においては、アクチュエータ機構10の質量が大きいので、開閉機構20だけではハンチングが起きやすいが、負荷抵抗30を設けることによってある程度ハンチングを抑えることができる。開閉機構20の抵抗値は、開閉機構20の臨界に達しない範囲で電流を流すことができる値であって、開閉機構20を劣化させる火花や放電を起こさないような値に設定する。なお、開閉機構20を常時閉型にすると、ソレノイド31自体がインダクタンスとなるため開閉機構20の可動接点21と固定接点22の間に高圧が生じ易く、形状記憶合金やバイメタルの場合より設定できる範囲が狭い。
【0047】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。そうした変形例を以下挙げる。
【0048】
上記の実施形態においては、線材11として直線状の形状記憶合金を引っ張り方向の作動に用いた。変形例としては、コイル状、板バネ状、ねじり棒型など他の形式の形状記憶合金を用いてもよい。また、負荷抵抗30として可変抵抗を用いてもよい。
【0049】
上記の実施形態においては、形状記憶合金を直接通電加熱または間接加熱する構成を説明した。変形例としては、形状記憶合金に換えて、動作や作用の類似した直接通電加熱型および間接加熱型のバイメタル式のアクチュエータを採用してもよい。
【0050】
他の変形例においては、機械的接点を感圧ゴムなどの固体接点に置き換えてもよい。特に最初の抵抗を並列につないだ予圧された常時開型接点の代わりに、予圧した感圧ゴムを使うと同様な効果が期待できる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、電気的に安定性の高いアクチュエータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】第1実施形態における制御装置において開閉機構が開放された状態を示す図である。
【図3】第2実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図4】第3実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図5】第4実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図6】第5実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図7】第5実施形態における制御装置において開閉機構が閉じられた状態を示す図である。
【図8】第6実施形態における制御装置の等価回路を示す図である。
【図9】第6実施形態における制御装置の開閉機構を常時開型にした構成を示す図である。
【図10】第7実施形態における線材が伸張した状態を示す図である。
【図11】第7実施形態における線材が収縮した状態を示す図である。
【図12】第8実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図13】第9実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である
【符号の説明】
10 アクチュエータ機構、 11 線材、 20 開閉機構、 21 可動接点、 22 固定接点、 30 負荷抵抗、 40 電源、 100 制御装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御装置に関する。本発明は特に、形状記憶合金アクチュエータの駆動回路に用いられる接点機構を保護する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通電により駆動される形状記憶合金アクチュエータをオンオフ制御する場合、高価なセンサや電子回路によるフィードバック制御を施すのでない限り、通常は機械的なスイッチによる精密でない動きや力の操作がなされていた。アクチュエータ動作後もスイッチの位置を保持するためには、通電を続ける方法が一般的である。しかし形状記憶合金は加熱状態が連続すると素材劣化による動作寿命の著しい短縮化や過熱による動作不良といった不都合が生じやすい。こうした事実は、一般的なソレノイド(電磁石)のような使用の仕方を難しくしている要因となっている。
【0003】
一方、これらの問題を解決するため、アクチュエータの固定端にスプリングや磁力、重力などで予圧した常時閉接点を設け、所定以上の負荷加重が加わったり変位が生じた場合に、その接点が開放される機構(例えば特許文献1参照。)は、原理的には有効である。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−3948号公報 (全文)
【特許文献2】
特開昭63−285339号公報 (全文)
【0005】
しかし、上記技術の実用化を考えると、接点部における放電や火花の頻発により劣化摩耗や接触不良が生じやすく、電磁ノイズ発生などの電気的トラブルの大きな原因になり、信頼性に欠ける。このような接点を保護するために、一般的には、銀や金合金などの高価な接点専用素材を使う方法や、接点部と並列にハイパスフィルタとしてコンデンサを入れて火花を防ぐ方法が用いられる。しかし、形状記憶合金アクチュエータの場合、直流でごく僅かな距離間の接触と非接触が頻繁に繰り返されるためか、接点保護には効果が少なく、電磁ノイズの軽減も難しい。このような理由で、形状記憶合金アクチュエータ自体は簡単な構造で安価に利用できる可能性を持ちながら、より複雑高価なソレノイド以上に制約が多く、信頼性も乏しいため、結果的に高コストにつながり普及を難しくしている。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は電気的に安定性の高い開閉機構を実現する点にある。本発明の別の目的は、形状記憶合金アクチュエータの駆動回路に用いる開閉機構を電気的に安定させる点にある。本発明のさらに別の目的は、形状記憶合金などのアクチュエータを実用化する上で生じていた障害を取り除く点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある実施の態様は制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動でありその可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに形状記憶合金の動作に反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、を有する。
【0008】
アクチュエータ機構は、通電に対応して力や動きを発生する直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。形状記憶合金は二方向性の形状記憶効果をもつものであってもよい。開閉機構は、形状記憶合金の可動端部または固定端部に対する荷重および変位を規制する目的で、バネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して切断方向に作動する一方の接点を持つ常時閉型のスイッチであってもよい。「常時閉型」は、例えば通常状態においてはスイッチがオンとなっており、ある特定の状態に遷移しているときだけスイッチがオフとなるような機構である。このスイッチに含まれる可動接点と固定接点の間に並列に抵抗を配置してもよい。
【0009】
本態様によれば、通電で力や動きを発生する形状記憶合金の力および変位を管理する目的で設けられた開閉機構において、少なくとも以下のいずれかの効果を奏することができる。
(1)開閉機構の接点の寿命を飛躍的に延ばすことができる。
(2)開閉機構作動時のハンチングを防止または調整できる。
(3)開閉機構に有害な火花やノイズの発生を防止または軽減できる。
これらの効果により、特にソレノイドのようなアクチュエータと同じような手法で形状記憶合金を使用する場合に生じる開閉機構の短寿命化や形状記憶合金の過熱化といった事態を防止できる。したがって、形状記憶合金のアクチュエータを実用化する上での大きな障害を低いコストで取り除くことができる。
【0010】
例えば、表面無処理のリン青銅板にポンチ加工で突起を設けただけの常時閉型の接点装置を特開2003−3948号公報に記載の実施形態にしたがって設ける。これにトランスで降圧整流した3V電源を使って、過負荷状態で0.1秒間の接点装置作動状態が生じるようなアクチュエータの間欠的運動を数万回繰り返す。この場合、接触不良が発生したり、摩耗した接点によって不均一な接触が起こるなどの不具合が生じた。また、作動部の慣性や形状記憶合金の反力として可動接点に加わる弾性の影響でハンチングを起こし、破断して動作不能となった。しかし、これと同様な装置に本発明を適用すると、接点部の損傷はわずかな機械的変形にとどまり、1000万回近い正常動作が可能となった。
【0011】
本発明の別の実施の態様もまた制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動でありその可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに形状記憶合金の動作に反応して閉方向へ切り替わる常時開型の開閉機構と、アクチュエータ機構と並列に設けられたバイパス回路と、を有する。
【0012】
アクチュエータ機構は、電流制限された電源または定電流源で駆動される直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。開閉機構は、通電に対応して発生する形状記憶合金の力や動きを規制する目的で、形状記憶合金の可動端部または固定端部における荷重および変位がバネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して閉方向、すなわち接続方向に変位する一方の接点を持つ常時開型のスイッチであってもよい。「常時開型」は、例えば通常状態においてはスイッチがオフとなっており、ある特定の状態に遷移しているときだけスイッチがオンとなるような機構である。バイパス回路は、開閉機構の固定接点と形状記憶合金アクチュエータにおける接点のない固定端の間を短絡してもよいし、その経路上に負荷抵抗を接続してもよい。
【0013】
本発明のさらに別の実施の態様もまた制御装置である。この装置は、通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、少なくとも一方の接点が可動であり、その可動である接点が力学的エネルギーによる形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに、形状記憶合金の動作に別の形状記憶合金が反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、を有する。
【0014】
アクチュエータ機構は、通電に対応して力や動きを発生する直接通電加熱型の形状記憶合金アクチュエータであってもよい。開閉機構は、上記の形状記憶合金アクチュエータを駆動する回路中に入れられた荷重、変位および過電流を規制する目的で、形状記憶合金アクチュエータと独立して同様な形状記憶合金と可動接点を利用した装置においてバネや磁力により予圧されながら負荷や変位に反応して切断方向に変位する一方の接点を持つ常時閉型のスイッチであってもよい。可動接点と固定されたもう一方の接点部との間に並列に抵抗を配置してもよい。
【0015】
アクチュエータ機構における形状記憶合金を通電駆動する機構に代えて、電気ヒータにより形状記憶合金を加熱駆動する機構を採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータを電気ヒータを使った間接加熱駆動型の形状記憶合金アクチュエータの加熱装置に置き換えて適用してもよい。
【0016】
アクチュエータ機構における形状記憶合金に代えてバイメタルを採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータを直接通電駆動型のバイメタル式アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0017】
アクチュエータ機構における形状記憶合金を電気ヒータにより加熱駆動する機構に代えてバイメタルを電気ヒータにより加熱駆動する機構を採用してもよい。例えば、間接加熱駆動型の形状記憶合金アクチュエータを同様な間接加熱駆動型バイメタル式アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0018】
アクチュエータ機構における形状記憶合金に代えて電磁石を採用してもよい。例えば、直接通電駆動式の形状記憶合金アクチュエータをソレノイドなどの電磁アクチュエータに置き換えて適用してもよい。
【0019】
開閉機構における機械式接点に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用してもよい。例えば、機械接点と抵抗あるいは接点のみに代え、感圧ゴムなどの固体接点を用いてもよい。
【0020】
開閉機構における機械式接点および負荷抵抗に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用したことを特徴とする制御装置。例えば、機械的接点を感圧ゴムなどの固体接点に置き換えた機構であってもよい。
【0021】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態の制御装置は、通電で駆動される形状記憶合金アクチュエータにおける過剰な負荷や動きを制限し、接点部分と並列に固定または可変抵抗を配置することにより接点の損傷、摩耗、劣化を防ぐとともに、アクチュエータのハンチングを抑えることができる。
【0023】
接点接触部における空気中の放電開始電圧(火花電圧)は、数百から数万ボルト必要である。しかし実際は、駆動回路や電源が寄生インダクタンスをもつため、電源電圧が低くとも電流が流れている接点を急激に開放すると、瞬間的ではあるが火花が飛びやすい状態になる。これが接点を傷める一番の原因である。一方、形状記憶合金アクチュエータが通電で動いているとき、その動きや力を止めるには、必ずしも接点を開放して通電を停止する必要はなく、電流をゆるめだけで良い。接点の完全な断状態は必要なく、ゆるめる方がなめらかに制御できる。
【0024】
図1は、第1実施形態における制御装置100の構成を模式的に示す。制御装置100は、通電で駆動される形状記憶合金を用いたアクチュエータ機構10と、アクチュエータ機構10における負荷や変位に反応して切断開放する方向に作動する常時閉型の開閉機構20と、開閉機構20の接点と並列に接続された負荷抵抗30と、電源40と、主スイッチ42と、を有する。制御装置100は、主スイッチ42をオンしたときに動作する。
【0025】
アクチュエータ機構10は、形状記憶合金で形成された線材11と、可動部12と、拘束部13と、バネ17と、を含む。開閉機構20は、可動接点21と固定接点22からなり、可動接点21は閉方向に予圧されている。線材11の可動端16は、可動接点21によって形状回復力を規制する方向に付勢される。線材11の固定端15は、バネ17によって形状回復力を規制する方向に付勢される。ここでいう線材11の形状回復力は収縮方向に働く。
【0026】
開閉機構20が閉状態の場合、電流は電源40から線材11、可動接点21、および固定接点22を流れる。線材11が通電されてその形状回復力によって収縮を始めると、可動部12は拘束部13に当接するまで回転軸14を中心に回動する。
【0027】
ここで、予定していた荷重を越えるような引っ張り方向の力が線材11から開閉機構20の可動接点21に伝わると、図2のように開閉機構20が開放される。この場合、電流は可動接点21および固定接点22間を直接流れずに負荷抵抗30の経路へバイパスされる。したがって開閉機構20の電圧が上がらないため、放電は起こらず火花による劣化が低減される。予定荷重は、開閉機構20の予圧で調整する。
【0028】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態の制御装置100は、通電ブラシ23と導体24の接触による開閉機構を用いる点以外は第1実施形態とほぼ同様の構成である。この構成もまた形状記憶合金の変位や動きを制限する構成として有効である。予定変位量は、開閉機構20の接触区間の長さで決めることができる。線材11の変位量が予定変位量を超えると通電ブラシ23と導体24が非接触状態になり開閉機構20は開放状態となる。
【0029】
形状記憶合金は、電圧または電流を高くすれば加熱速度が上がるため、加熱時の応答性がよくなる。しかし、電流を流し続けると材料が高温になって冷めるのに時間がかかり、冷却時の応答が悪くなる。さらに、高温で材料を劣化させて動作寿命を早めてしまう。本装置を用いれば、形状記憶合金を過熱することなく印加する電圧を上げることができるので、加熱時および冷却時ともに応答性を向上させることができる。またこのように形状記憶合金が高速で動く状況でも、接点開放後も負荷抵抗30を介して電流が流れるため急に力が失われることもなく、ハンチングが起きにくい。
【0030】
負荷抵抗30の抵抗値は、接点の劣化を防ぐ目的であれば、形状記憶合金を加熱駆動するには不十分な電流に抑えられる値であって、開閉機構20の接点で放電が開始するほどの高い電圧降下が生じないような値ならどのような値でもよい。この抵抗値は、使用する形状記憶合金や電源電圧、これらを含めた駆動回路の寄生インダクタンスや容量から決定される。寄生インダクタンスが大きく、電気的な慣性が強い場合は、小さめの抵抗値を選ぶ。しかし抵抗値が小さすぎると、接点開放後も形状記憶合金の加熱に十分な電流が流れ、本装置の作用を発揮できない。抵抗値を大きくすると接点開放時に流れる電流が小さくなるので、高い電圧を加えても位置や力を保持する際の平均電流を小さくできる。実際の例では、使用する形状記憶合金の数倍から数十倍の値の間で使用することが多い。なお、負荷抵抗30に可変抵抗を使うと、接点解放後の形状記憶合金アクチュエータの力や動きを変化させることができるので、位置保持電流やハンチングを調整することもできる。
【0031】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、アクチュエータ機構10と機械的に独立した参照用の形状記憶合金を開閉機構20に用いる点で第1、2実施形態と異なる。開閉機構20以外の構成は第1、2実施形態とほぼ同様である。
【0032】
本実施形態の開閉機構20は、参照用形状記憶合金25と、接点部26と、バネ27とにより、特開2003−3948号公報に記載の応力管理素子として構成される。参照用形状記憶合金25は、アクチュエータ機構10の線材11と直列に接続される。負荷抵抗30は開閉機構20と並列に接続される。接点部26はバネ27により閉方向に付勢されており、その付勢力は参照用形状記憶合金25の予定変位量に対応して設定されている。したがって、参照用形状記憶合金25が予定変位量を超えて変位したときに、接点部26がバネ27の付勢力を越えて開放される。接点部26が開放されても、電流は負荷抵抗30の経路を流れ続ける。第1、2実施形態と同様の原理にしたがって開閉機構20と並列に負荷抵抗30を入れることで、参照用形状記憶合金25の寿命を延ばし、アクチュエータ機構10の振動を抑えることができる。
【0033】
(第4実施形態)
図5は、第4実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、応力管理素子に代えて特開2003−3948号公報に記載のひずみ管理素子を開閉機構20に用いる点で第3実施形態と異なる。開閉機構20以外の構成は第1〜3実施形態とほぼ同様である。
【0034】
本実施形態の開閉機構20は、参照用形状記憶合金25と、バネ27と、接点部28とにより、ひずみ管理素子として構成される。接点部28は導体と通電ブラシからなる。負荷抵抗30は開閉機構20と並列に接続される。予定変位量は、第2実施形態の開閉機構20と同様に接点部28の接触区間の長さで決められる。本実施形態においても、第1〜3実施形態と同様の原理にしたがって開閉機構20と並列に負荷抵抗30を入れることで、参照用形状記憶合金25の寿命を延ばし、アクチュエータ機構10の振動を抑えることができる。
【0035】
(第5実施形態)
図6は、第5実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態は、常時開型の開閉機構20を用いるとともに、負荷抵抗30をアクチュエータ機構10と並列に接続する点で第1〜4実施形態と異なる。負荷抵抗30の配置および開閉機構20以外の構成は第1〜4実施形態とほぼ同様である。
【0036】
電源40は、定電流源または電流制限された電源である。開閉機構20は常時開型であり、過剰な負荷や変位が発生すると図7のように閉方向すなわち接続方向へ変位する可動接点21と、他方の固定接点22とからなる。アクチュエータ機構10における線材11の可動端16は可動接点21に接続される。開閉機構20が開放状態のときの電流は、電源40から線材11と可動接点21を流れる。負荷抵抗30はアクチュエータ機構10と並列に接続される。すなわち、負荷抵抗30は開閉機構20の固定接点22と線材11の固定端15を短絡する経路上に設けられる。
【0037】
通電動作させたアクチュエータ機構10に既設定値を超える負荷や変位が発生すると開閉機構20が閉状態となる。それまで形状記憶合金に流れていた電流の一部またはほぼ全部が負荷抵抗30側の経路にバイパスされるため、線材11へのさらなる通電加熱が抑えられる。開閉機構20が開放されている状態では、線材11自体が適当に電流を流す抵抗になるため、開閉機構20における電圧降下が抑えられる。開閉機構20が閉じた状態では、当然ながら開閉機構20の電圧は上がらない。
【0038】
回路中に寄生インダクタンスがあっても、開閉機構20が再び開放される場合でも急激な電流の切断が起こらないので、高い電圧が発生せず接点は傷まない。負荷抵抗30の抵抗値を変えれば、開閉機構20の切断後に線材11に流れる電流を調整できるため、急激に動作が変化せず、ハンチングを抑えることもできる。ただしこの制御装置100は、電源40が理想的な定電流源でないと、電源40などアクチュエータ機構10と違う箇所で発熱が起こり、実際の節電効果は少ない。なお、変形例においては、負荷抵抗30を設けずに開閉機構20の固定接点22と線材11の固定端15を短絡させてもよい。
【0039】
(第6実施形態)
図8は、第6実施形態における制御装置100の等価回路を示す。商用電源のような電圧の高い交流電源を用いる場合であっても、その周波数が一定であればコンデンサの等価インピーダンス特性を用いて制御装置100を構成することができる。本実施形態においては、発熱なしに形状記憶合金のような低抵抗のアクチュエータを駆動できる。本図の等価回路は、抵抗値は大きいが電流を流しても発熱しない抵抗成分(インピーダンス)を高電圧の電源に入れた状態を示す。
【0040】
この等価インピーダンスは、アクチュエータ機構10の抵抗値と比べて十分大きいので、電源は定電流源に近い働きをする。たとえば、50Hzの交流の場合、10μFのコンデンサのインピーダンスは320Ωになるが、それに対応した発熱はない。(等価インピーダンスR=1/2πfC、C=静電容量、f=交流の周波数、π=円周率。)しかしこのような交流回路に常時閉型の開閉機構20を使うと、小刻みな接点の断続が擬似的な周波数の増加になるため、コンデンサによる等価インピーダンスが低下して瞬間的に大きな電流が回路に流れる。したがって異常な発熱が起こったり、火花や放電で開閉機構20やアクチュエータ機構10を破損するおそれがある。しかし図9のように常時開型の開閉機構20を使うと、通電される電流が大きく変化しないため、開閉機構20における開閉で生じる抵抗値の変化が少ない。したがって、このような交流商用電源で低圧用のアクチュエータ機構10を駆動する回路に適している。特にバイパス回路に抵抗を使わず、短絡した場合は発熱がないため効果が高い。
【0041】
(第7実施形態)
制御装置100は、過剰な負荷がかからず、また外部から動きを拘束されない条件の下ではさらに構造を簡素化できる。
図10は、線材11が伸張した状態を示す。図10(a)において、収縮した形状を記憶させたコイル状の線材11において、収縮時に十分予圧が発生できるように初張力を調整し、収縮すると接触する側面を導電良好な状態に磨いておく。この状態における線材11の等価インピーダンスは図10(b)のような直列接続の抵抗で示される。
【0042】
図11は、線材11が収縮した状態を示す。線材11が収縮した状態になると図11(a)のように線材11の側面同士が接触し、電流の通り道は図11(b)のようにパイプ形となる。伸張状態における線材11を伝って流れてきた電流が、収縮状態における線材11では広い断面積を流れ、抵抗値が急激に低下するので、定電流あるいは電流制限を持つ電源では直接通電でも加熱しにくくなる。これは、第5実施形態における常時開型の開閉機構20を用いた制御装置100と同様の作用である。この状態における線材11の等価インピーダンスは図11(c)のような並列接続の抵抗で示される。
【0043】
(第8実施形態)
図12は、第8実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態のアクチュエータ機構10は、形状記憶合金を電気ヒータで加熱して駆動する点で第1〜7実施形態と異なる。
【0044】
線状やコイル状などに形成された断面積の比較的小さなTi−Ni系の形状記憶合金は、直接通電することで容易に発熱駆動できる。しかし、厚い板状や太い棒状の形状記憶合金や電気抵抗の少ない銅系素材の形状記憶合金は、直接通電加熱が難しい。そこで、線材11の表面を耐熱性の絶縁材18でくるみ、ニクロム線などの熱線ヒータ19を巻いて間接的に加熱を行う。加熱により線材11は形状回復力を生じる。このような方法でも線材11の端部に常時開型または常時閉型の開閉機構20を取り付けることで力や動き(変位)の安全な制限が可能である。
【0045】
(第9実施形態)
図13は、第9実施形態の制御装置100の構成を模式的に示す。本実施形態の制御装置100は、アクチュエータ機構10として形状記憶合金の代わりにソレノイド(電磁石)31とバネ32を利用する点で第1〜8実施形態と異なる。
【0046】
本実施形態においては、アクチュエータ機構10の質量が大きいので、開閉機構20だけではハンチングが起きやすいが、負荷抵抗30を設けることによってある程度ハンチングを抑えることができる。開閉機構20の抵抗値は、開閉機構20の臨界に達しない範囲で電流を流すことができる値であって、開閉機構20を劣化させる火花や放電を起こさないような値に設定する。なお、開閉機構20を常時閉型にすると、ソレノイド31自体がインダクタンスとなるため開閉機構20の可動接点21と固定接点22の間に高圧が生じ易く、形状記憶合金やバイメタルの場合より設定できる範囲が狭い。
【0047】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。そうした変形例を以下挙げる。
【0048】
上記の実施形態においては、線材11として直線状の形状記憶合金を引っ張り方向の作動に用いた。変形例としては、コイル状、板バネ状、ねじり棒型など他の形式の形状記憶合金を用いてもよい。また、負荷抵抗30として可変抵抗を用いてもよい。
【0049】
上記の実施形態においては、形状記憶合金を直接通電加熱または間接加熱する構成を説明した。変形例としては、形状記憶合金に換えて、動作や作用の類似した直接通電加熱型および間接加熱型のバイメタル式のアクチュエータを採用してもよい。
【0050】
他の変形例においては、機械的接点を感圧ゴムなどの固体接点に置き換えてもよい。特に最初の抵抗を並列につないだ予圧された常時開型接点の代わりに、予圧した感圧ゴムを使うと同様な効果が期待できる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、電気的に安定性の高いアクチュエータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図2】第1実施形態における制御装置において開閉機構が開放された状態を示す図である。
【図3】第2実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図4】第3実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図5】第4実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図6】第5実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図7】第5実施形態における制御装置において開閉機構が閉じられた状態を示す図である。
【図8】第6実施形態における制御装置の等価回路を示す図である。
【図9】第6実施形態における制御装置の開閉機構を常時開型にした構成を示す図である。
【図10】第7実施形態における線材が伸張した状態を示す図である。
【図11】第7実施形態における線材が収縮した状態を示す図である。
【図12】第8実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である。
【図13】第9実施形態の制御装置の構成を模式的に示す図である
【符号の説明】
10 アクチュエータ機構、 11 線材、 20 開閉機構、 21 可動接点、 22 固定接点、 30 負荷抵抗、 40 電源、 100 制御装置。
Claims (9)
- 通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、
少なくとも一方の接点が可動であり、その可動である接点が前記力学的エネルギーによる前記形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに、前記形状記憶合金の動作に反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、
前記開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、
を有することを特徴とする制御装置。 - 通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、
少なくとも一方の接点が可動であり、その可動である接点が前記力学的エネルギーによる前記形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに、前記形状記憶合金の動作に反応して閉方向へ切り替わる常時開型の開閉機構と、
前記アクチュエータ機構と並列に設けられたバイパス回路と、
を有することを特徴とする制御装置。 - 通電したときに力学的エネルギーを生じる形状記憶合金を含んだアクチュエータ機構と、
少なくとも一方の接点が可動であり、その可動である接点が前記力学的エネルギーによる前記形状記憶合金の動作を規制する方向へその形状記憶合金の端部を付勢するとともに、前記形状記憶合金の動作に別の形状記憶合金が反応して開方向へ切り替わる常時閉型の開閉機構と、
前記開閉機構と並列に接続された負荷抵抗と、
を有することを特徴とする制御装置。 - 請求項1または2に記載のアクチュエータ機構における前記形状記憶合金を通電駆動する機構に代えて、電気ヒータにより前記形状記憶合金を加熱駆動する機構を採用したことを特徴とする制御装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載のアクチュエータ機構における前記形状記憶合金に代えてバイメタルを採用したことを特徴とする制御装置。
- 請求項4に記載のアクチュエータ機構における前記形状記憶合金を電気ヒータにより加熱駆動する機構に代えてバイメタルを電気ヒータにより加熱駆動する機構を採用したことを特徴とする制御装置。
- 請求項1または2に記載のアクチュエータ機構における前記形状記憶合金に代えて電磁石を採用したことを特徴とする制御装置。
- 請求項1から7のいずれかの開閉機構における機械式接点に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用したことを特徴とする制御装置。
- 請求項1から7のいずれかの開閉機構における機械式接点および負荷抵抗に代えて感圧ゴムからなる無接点スイッチを採用したことを特徴とする制御装置。
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-
2003
- 2003-02-14 JP JP2003037139A patent/JP2004245155A/ja active Pending
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