JP2004244074A - キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料 - Google Patents
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Abstract
【課題】巻締角度を精度よく検出することができるキャップ、閉止装置、および容器詰め飲料を提供する。
【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを備え、筒部3外面に、キャップ1の周方向位置を示す位置表示13が形成され、位置表示13の少なくとも一部に、巻締角度検出時に検査光が反射する反射面13aが形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを備え、筒部3外面に、キャップ1の周方向位置を示す位置表示13が形成され、位置表示13の少なくとも一部に、巻締角度検出時に検査光が反射する反射面13aが形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器口部を閉止するキャップ、このキャップを用いた閉止装置、および容器詰め飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
PETボトルなどの容器の口部を閉止するキャップは、内溶液が充填された容器口部に、キャッピングマシンを用いて巻き締められる。
キャップの巻締めが不十分である場合には密封性が不足するおそれがあり、巻締めが過剰である場合には開栓トルクが大きくなってしまうため、巻締めは過不足なく行うことが重要である。
このため、容器に対するキャップの巻締状態を検査することが行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載されたキャップおよび容器には、それぞれ巻締角度確認マークが形成されている。キャップに形成された巻締角度確認マークは、凹凸などにより形成され、頂板部の周縁部、あるいは頂板部とスカート部とのコーナー部に形成されている。
このキャップでは、この巻締角度確認マークと容器のマークとの位置関係を検出することによって、巻締め状態を検出することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平09−328158号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のキャップでは、巻締角度角度マークを精度よく検出するのが難しく、巻締め角度の検出精度が低くなる問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、巻締角度を精度よく検出することができるキャップ、閉止装置、および容器詰め飲料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のキャップは、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備えたキャップであって、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とするキャップ。
位置表示は、筒部外面から突出して形成され、その上面が反射面とされている構成が可能である。
位置表示は、筒部の下部に形成するのが好ましい。
【0006】
本発明の閉止装置は、容器と、その口部に装着されるキャップとを備え、キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の容器詰め飲料は、容器と、その口部に装着されるキャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の閉止装置の一実施形態を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器20と、その口部21に装着されるキャップ1とを備えている。
キャップ1は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とを備えている。
天板部2の内面には、容器口部21内面に当接する筒状の内側シール突起4が形成されている。
筒部3は、水平スコア6(弱化線)によって、水平スコア6より上部の主部8と、ブリッジ7によって主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
【0009】
主部8の内周面には、容器口部21に形成された雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
主部8の外周面には、垂下方向(図中上下方向)に延びる凸部であるナール12が形成されている。ナール12は、周方向に間隔をおいて多数形成されている。
TEリング部9の内周面には、キャップ1を開栓する際に容器口部21に係止してTEリング部9の移動を阻止する薄板状のタブ11が設けられている。
主部8の上部には、洗浄水をキャップ1の内部に導入する洗浄水導入孔5を形成することができる。
【0010】
筒部3の外面には、キャップ1の周方向位置を示す位置表示13が形成されている。
位置表示13は、検査光が照射されたときに、筒部3の他の部分に比べ、反射光の強度や方向が異なるように形成される。
図示例では、位置表示13は、筒部3外面から突出した凸部からなる。位置表示13は、垂下方向(図中上下方向)に延びるように形成されている。
【0011】
図2に示すように、位置表示13の上面は、後述する巻締角度検出時に検査光が反射する反射面13aとされている。
位置表示13の反射面13aは、拡径方向に下降する傾斜面であり、天板部2に対する傾斜角度Aは、35〜40°(好ましくは36〜39°)であることが好ましい。傾斜角度Aがこの範囲を外れる場合には、巻締角度の検出精度が低下する。
反射面13aの面積は、0.1mm2以上とするのが好ましい。この面積がこの範囲を下回ると、巻締角度の検出精度が低下する。
反射面13aは、表面の算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)が、10μm以下(好ましくは5μm以下)であることが望ましい。表面平均粗さRaがこの範囲を越えると、検出精度が低下する。
位置表示13の長さ(上下方向の長さ)は、0.5〜5mm程度とすることができる。位置表示13の幅は0.2〜2mm程度とすることができる。位置表示13の突出高さは0.05〜0.5mm程度とすることができる。
【0012】
図1に示すように、位置表示13は、周方向の一部のみに形成されている。
位置表示13の周方向位置は、ネジ部10の下端10a(始端)の周方向位置とほぼ一致するのが好ましい。これによって、外部から下端10aの位置を確認しやすくなり、目視によって巻締角度を確認するのが容易となる。
位置表示13は、筒部3の下部(主部8の下部)に形成するのが好ましい。位置表示13は、ナール12の最下部付近に形成するのが好ましい。
図1および図2に示すように、位置表示13は、相隣接する2つのナール12にかけて形成することができる。
【0013】
なお、位置表示は、少なくとも一部に反射面が形成されていれば、その形状は図示例に限定されない。
位置表示の位置についても、筒部3の下部に限らず、筒部3の上部に形成することもできる。例えば、ナール12上部に形成された切欠きによって位置表示を形成することもできる。この場合には、このナール12の上端面が反射面となる。
【0014】
キャップ1は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で形成することができる。
なお、本発明は、天板部と筒部とからなる金属製のキャップ本体を有するキャップに適用することもできる。
【0015】
容器20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂材料やガラスからなり、その口部21の外周に雄ネジ22が形成され、雄ネジ22の下方に、環状の膨出段部23が設けられている。膨出段部23は、キャップ1を開栓する際に、タブ11が係止するように形成されている。
環状膨出部23の下方には、外方に突出する板状のフランジ部24が形成されている。
【0016】
フランジ部24には、容器20の周方向位置を示す閉栓表示25が設けられている。
閉栓表示25は、検査光が照射されたときに、フランジ部24の他の部分に比べ、反射光の強度や方向が異なるように形成される。
図示例では、閉栓表示25は、フランジ部24の上面側に形成された凹部からなるものであり、フランジ部24の周縁部から内方に向けて徐々に幅が狭くなる略扇形状に形成されている。
【0017】
閉栓表示25は、周方向の一部のみに形成されている。閉栓表示25の周方向位置は、雄ネジ22の上端22a(始端)の周方向位置とほぼ一致するのが好ましい。これによって、外部から上端22aの位置を確認しやすくなり、目視によって巻締角度を確認するのが容易となる。
なお、図示例では、フランジ部24に形成された凹部からなる閉栓表示25を示したが、閉栓表示は、容器口部21に形成された凸部であってもよい。また、閉栓表示は、フランジ部24の上面側に限らず、端面(側面)に形成することもできる。
【0018】
キャップ1の巻締角度を検出するには、キャップ1および容器20に検査光を照射する光源(図示略)と、検査光がキャップ1および容器20で反射して得られた反射光によってキャップ1および容器20を撮像する撮像カメラ(図示略)と、得られた映像に基づいて表示13、25の周方向位置を検出する表示検出手段(図示略)と、キャップ1の巻締角度を算出する演算手段(図示略)とを備えた巻締角度検出装置を使用できる。
【0019】
巻締角度検出装置の光源は、環状に形成し、キャップ1および容器20のほぼ全周に検査光を照射できるように構成するのが好ましい。光源にはLEDを使用することができる。
この巻締角度検出装置では、反射光を撮像カメラに向ける反射鏡(反射体)を、キャップ1および容器20のほぼ全周にわたって設置してもよい。
撮像カメラとしては、汎用のCCDカメラを用いることができる。
表示検出手段は、撮像カメラで得られたキャップ1および容器20の映像の明暗などに基づいて表示13、25を特定できるように構成される。
演算手段は、閉栓表示25に対する位置表示13の相対位置に基づいて、キャップ1の巻締角度を算出することができるようにされる。
【0020】
次に、キャップ1の巻締角度を検出する方法の一例を説明する。
キャップ巻締め時には、キャッピングマシンのチャックを用いてキャップ1の上部を把持し、キャップ1を容器20に巻き締める。
巻締角度の検出に先だって、キャップ1および容器20に付着した水滴を除去するのが好ましい。
【0021】
図2に矢印で示すように、光源を用いて、キャップ1および容器20に検査光を照射する。
検査光がキャップ1および容器20で反射した反射光の一部は、撮像カメラに向かう。撮像カメラでは、キャップ1および容器20の映像が得られる。
【0022】
位置表示13では、反射面13aにおいて、他の部分に比べて強い反射光が得られることになる。このため、位置表示13に相当する部分の映像は、筒部3の他の部分に対し明度等が異なる。同様に、閉栓表示25に相当する部分の映像は、他の部分に対し明度等が異なる。
表示検出手段では、上記映像について明度等を順次調べ、その変化点を検知することによって、位置表示13および閉栓表示25を検出する。
なお、表示13、25を検出するには、明度に限らず、色相や彩度を基準とすることもできる。
【0023】
演算手段では、表示13、25の周方向位置を特定し、閉栓表示25に対する位置表示13の相対位置に基づいて、キャップ1の巻締角度を算出する。
この巻締角度に基づいて、キャップ1の巻締が正常かどうかを判定することができる。例えば、巻締角度が所定範囲にあるものを正常品と判定し、巻締角度が所定範囲を外れるものを異常品と判定することができる。
【0024】
上記キャップ1は、以下に示す効果を奏する。
(1)反射面13aを有する位置表示13が形成されているので、位置表示13では、巻締角度検出時に、他の部分に比べ強い反射光を得ることができる。
このため、位置表示13の位置を特定する際に、位置表示13を識別しやすくし、誤検出を防ぐことができる。
(2)位置表示13を筒部3の下部に形成することによって、キャップ巻締時にチャックによって位置表示13が損傷を受けるのを防ぐことができる。また、位置表示13を洗浄孔5から離れた位置に形成することができるため、洗浄孔5が位置表示13として誤検出されるのを防ぐことができる。
(3)位置表示13が筒部3に形成されているので、位置表示13に付着した水滴が流下しやすくなる。このため、水滴を除去するのが容易となる。
従って、水滴により位置表示13が検出しにくくなるのを防ぎ、検出精度を高めることができる。
【0025】
この閉止装置では、果汁飲料、茶飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、コーヒー飲料等の飲料を容器20に充填し、口部21にキャップ1を装着することによって、飲料が充填された容器詰め飲料を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のキャップは、以下に示す効果を奏する。
(1)反射面を有する位置表示が形成されているので、位置表示では、巻締角度検出時に、他の部分に比べ強い反射光を得ることができる。
このため、位置表示の位置を特定する際に、位置表示を識別しやすくし、誤検出を防ぐことができる。
(2)位置表示を筒部の下部に形成することによって、キャップ巻締時にチャックによって位置表示が損傷を受けるのを防ぐことができる。また、誤検出を防ぐことができる。
(3)位置表示が筒部に形成されているので、水滴を除去するのが容易となり、検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの一実施形態を示す一部断面図である。
【図2】図1に示すキャップの要部拡大図であり、(a)は位置表示の正面図であり、(b)は位置表示の側面図である。
【符号の説明】
1・・・キャップ、2・・・天板部、3・・・筒部、13・・・位置表示、13a・・・反射面、20・・・容器
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器口部を閉止するキャップ、このキャップを用いた閉止装置、および容器詰め飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
PETボトルなどの容器の口部を閉止するキャップは、内溶液が充填された容器口部に、キャッピングマシンを用いて巻き締められる。
キャップの巻締めが不十分である場合には密封性が不足するおそれがあり、巻締めが過剰である場合には開栓トルクが大きくなってしまうため、巻締めは過不足なく行うことが重要である。
このため、容器に対するキャップの巻締状態を検査することが行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載されたキャップおよび容器には、それぞれ巻締角度確認マークが形成されている。キャップに形成された巻締角度確認マークは、凹凸などにより形成され、頂板部の周縁部、あるいは頂板部とスカート部とのコーナー部に形成されている。
このキャップでは、この巻締角度確認マークと容器のマークとの位置関係を検出することによって、巻締め状態を検出することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平09−328158号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のキャップでは、巻締角度角度マークを精度よく検出するのが難しく、巻締め角度の検出精度が低くなる問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、巻締角度を精度よく検出することができるキャップ、閉止装置、および容器詰め飲料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のキャップは、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備えたキャップであって、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とするキャップ。
位置表示は、筒部外面から突出して形成され、その上面が反射面とされている構成が可能である。
位置表示は、筒部の下部に形成するのが好ましい。
【0006】
本発明の閉止装置は、容器と、その口部に装着されるキャップとを備え、キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の容器詰め飲料は、容器と、その口部に装着されるキャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の閉止装置の一実施形態を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器20と、その口部21に装着されるキャップ1とを備えている。
キャップ1は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とを備えている。
天板部2の内面には、容器口部21内面に当接する筒状の内側シール突起4が形成されている。
筒部3は、水平スコア6(弱化線)によって、水平スコア6より上部の主部8と、ブリッジ7によって主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
【0009】
主部8の内周面には、容器口部21に形成された雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
主部8の外周面には、垂下方向(図中上下方向)に延びる凸部であるナール12が形成されている。ナール12は、周方向に間隔をおいて多数形成されている。
TEリング部9の内周面には、キャップ1を開栓する際に容器口部21に係止してTEリング部9の移動を阻止する薄板状のタブ11が設けられている。
主部8の上部には、洗浄水をキャップ1の内部に導入する洗浄水導入孔5を形成することができる。
【0010】
筒部3の外面には、キャップ1の周方向位置を示す位置表示13が形成されている。
位置表示13は、検査光が照射されたときに、筒部3の他の部分に比べ、反射光の強度や方向が異なるように形成される。
図示例では、位置表示13は、筒部3外面から突出した凸部からなる。位置表示13は、垂下方向(図中上下方向)に延びるように形成されている。
【0011】
図2に示すように、位置表示13の上面は、後述する巻締角度検出時に検査光が反射する反射面13aとされている。
位置表示13の反射面13aは、拡径方向に下降する傾斜面であり、天板部2に対する傾斜角度Aは、35〜40°(好ましくは36〜39°)であることが好ましい。傾斜角度Aがこの範囲を外れる場合には、巻締角度の検出精度が低下する。
反射面13aの面積は、0.1mm2以上とするのが好ましい。この面積がこの範囲を下回ると、巻締角度の検出精度が低下する。
反射面13aは、表面の算術平均粗さRa(JIS B 0601−1994)が、10μm以下(好ましくは5μm以下)であることが望ましい。表面平均粗さRaがこの範囲を越えると、検出精度が低下する。
位置表示13の長さ(上下方向の長さ)は、0.5〜5mm程度とすることができる。位置表示13の幅は0.2〜2mm程度とすることができる。位置表示13の突出高さは0.05〜0.5mm程度とすることができる。
【0012】
図1に示すように、位置表示13は、周方向の一部のみに形成されている。
位置表示13の周方向位置は、ネジ部10の下端10a(始端)の周方向位置とほぼ一致するのが好ましい。これによって、外部から下端10aの位置を確認しやすくなり、目視によって巻締角度を確認するのが容易となる。
位置表示13は、筒部3の下部(主部8の下部)に形成するのが好ましい。位置表示13は、ナール12の最下部付近に形成するのが好ましい。
図1および図2に示すように、位置表示13は、相隣接する2つのナール12にかけて形成することができる。
【0013】
なお、位置表示は、少なくとも一部に反射面が形成されていれば、その形状は図示例に限定されない。
位置表示の位置についても、筒部3の下部に限らず、筒部3の上部に形成することもできる。例えば、ナール12上部に形成された切欠きによって位置表示を形成することもできる。この場合には、このナール12の上端面が反射面となる。
【0014】
キャップ1は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で形成することができる。
なお、本発明は、天板部と筒部とからなる金属製のキャップ本体を有するキャップに適用することもできる。
【0015】
容器20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂材料やガラスからなり、その口部21の外周に雄ネジ22が形成され、雄ネジ22の下方に、環状の膨出段部23が設けられている。膨出段部23は、キャップ1を開栓する際に、タブ11が係止するように形成されている。
環状膨出部23の下方には、外方に突出する板状のフランジ部24が形成されている。
【0016】
フランジ部24には、容器20の周方向位置を示す閉栓表示25が設けられている。
閉栓表示25は、検査光が照射されたときに、フランジ部24の他の部分に比べ、反射光の強度や方向が異なるように形成される。
図示例では、閉栓表示25は、フランジ部24の上面側に形成された凹部からなるものであり、フランジ部24の周縁部から内方に向けて徐々に幅が狭くなる略扇形状に形成されている。
【0017】
閉栓表示25は、周方向の一部のみに形成されている。閉栓表示25の周方向位置は、雄ネジ22の上端22a(始端)の周方向位置とほぼ一致するのが好ましい。これによって、外部から上端22aの位置を確認しやすくなり、目視によって巻締角度を確認するのが容易となる。
なお、図示例では、フランジ部24に形成された凹部からなる閉栓表示25を示したが、閉栓表示は、容器口部21に形成された凸部であってもよい。また、閉栓表示は、フランジ部24の上面側に限らず、端面(側面)に形成することもできる。
【0018】
キャップ1の巻締角度を検出するには、キャップ1および容器20に検査光を照射する光源(図示略)と、検査光がキャップ1および容器20で反射して得られた反射光によってキャップ1および容器20を撮像する撮像カメラ(図示略)と、得られた映像に基づいて表示13、25の周方向位置を検出する表示検出手段(図示略)と、キャップ1の巻締角度を算出する演算手段(図示略)とを備えた巻締角度検出装置を使用できる。
【0019】
巻締角度検出装置の光源は、環状に形成し、キャップ1および容器20のほぼ全周に検査光を照射できるように構成するのが好ましい。光源にはLEDを使用することができる。
この巻締角度検出装置では、反射光を撮像カメラに向ける反射鏡(反射体)を、キャップ1および容器20のほぼ全周にわたって設置してもよい。
撮像カメラとしては、汎用のCCDカメラを用いることができる。
表示検出手段は、撮像カメラで得られたキャップ1および容器20の映像の明暗などに基づいて表示13、25を特定できるように構成される。
演算手段は、閉栓表示25に対する位置表示13の相対位置に基づいて、キャップ1の巻締角度を算出することができるようにされる。
【0020】
次に、キャップ1の巻締角度を検出する方法の一例を説明する。
キャップ巻締め時には、キャッピングマシンのチャックを用いてキャップ1の上部を把持し、キャップ1を容器20に巻き締める。
巻締角度の検出に先だって、キャップ1および容器20に付着した水滴を除去するのが好ましい。
【0021】
図2に矢印で示すように、光源を用いて、キャップ1および容器20に検査光を照射する。
検査光がキャップ1および容器20で反射した反射光の一部は、撮像カメラに向かう。撮像カメラでは、キャップ1および容器20の映像が得られる。
【0022】
位置表示13では、反射面13aにおいて、他の部分に比べて強い反射光が得られることになる。このため、位置表示13に相当する部分の映像は、筒部3の他の部分に対し明度等が異なる。同様に、閉栓表示25に相当する部分の映像は、他の部分に対し明度等が異なる。
表示検出手段では、上記映像について明度等を順次調べ、その変化点を検知することによって、位置表示13および閉栓表示25を検出する。
なお、表示13、25を検出するには、明度に限らず、色相や彩度を基準とすることもできる。
【0023】
演算手段では、表示13、25の周方向位置を特定し、閉栓表示25に対する位置表示13の相対位置に基づいて、キャップ1の巻締角度を算出する。
この巻締角度に基づいて、キャップ1の巻締が正常かどうかを判定することができる。例えば、巻締角度が所定範囲にあるものを正常品と判定し、巻締角度が所定範囲を外れるものを異常品と判定することができる。
【0024】
上記キャップ1は、以下に示す効果を奏する。
(1)反射面13aを有する位置表示13が形成されているので、位置表示13では、巻締角度検出時に、他の部分に比べ強い反射光を得ることができる。
このため、位置表示13の位置を特定する際に、位置表示13を識別しやすくし、誤検出を防ぐことができる。
(2)位置表示13を筒部3の下部に形成することによって、キャップ巻締時にチャックによって位置表示13が損傷を受けるのを防ぐことができる。また、位置表示13を洗浄孔5から離れた位置に形成することができるため、洗浄孔5が位置表示13として誤検出されるのを防ぐことができる。
(3)位置表示13が筒部3に形成されているので、位置表示13に付着した水滴が流下しやすくなる。このため、水滴を除去するのが容易となる。
従って、水滴により位置表示13が検出しにくくなるのを防ぎ、検出精度を高めることができる。
【0025】
この閉止装置では、果汁飲料、茶飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、コーヒー飲料等の飲料を容器20に充填し、口部21にキャップ1を装着することによって、飲料が充填された容器詰め飲料を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のキャップは、以下に示す効果を奏する。
(1)反射面を有する位置表示が形成されているので、位置表示では、巻締角度検出時に、他の部分に比べ強い反射光を得ることができる。
このため、位置表示の位置を特定する際に、位置表示を識別しやすくし、誤検出を防ぐことができる。
(2)位置表示を筒部の下部に形成することによって、キャップ巻締時にチャックによって位置表示が損傷を受けるのを防ぐことができる。また、誤検出を防ぐことができる。
(3)位置表示が筒部に形成されているので、水滴を除去するのが容易となり、検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの一実施形態を示す一部断面図である。
【図2】図1に示すキャップの要部拡大図であり、(a)は位置表示の正面図であり、(b)は位置表示の側面図である。
【符号の説明】
1・・・キャップ、2・・・天板部、3・・・筒部、13・・・位置表示、13a・・・反射面、20・・・容器
Claims (5)
- 天板部とその周縁から垂下した筒部とを備えたキャップであって、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、
筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、
この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とするキャップ。 - 位置表示は、筒部外面から突出して形成され、その上面が反射面とされていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
- 位置表示は、筒部の下部に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。
- 容器と、その口部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、
キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする閉止装置。 - 容器と、その口部に装着されるキャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、
キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、検査光がキャップ外面で反射した反射光に基づいてキャップの周方向位置を検出することができるように構成され、筒部外面に、キャップの周方向位置を示す位置表示が形成され、この位置表示の少なくとも一部に、検査光が反射する反射面が形成されていることを特徴とする容器詰め飲料。
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---|---|---|---|
JP2003036694A JP2004244074A (ja) | 2003-02-14 | 2003-02-14 | キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107595625A (zh) * | 2013-03-15 | 2018-01-19 | 贝克顿·迪金森有限公司 | 用于医疗设备组件的连接系统 |
JP2018184197A (ja) * | 2017-04-26 | 2018-11-22 | 株式会社Csiジャパン | 合成樹脂製キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 |
-
2003
- 2003-02-14 JP JP2003036694A patent/JP2004244074A/ja active Pending
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JP2018184197A (ja) * | 2017-04-26 | 2018-11-22 | 株式会社Csiジャパン | 合成樹脂製キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 |
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