JP2004244003A - 船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構 - Google Patents

船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的な連結でシフトの切り換えが行われる船舶推進機に、電動式のシフト切換機構を簡単に取り付けることができ、シフト切換機構に異常が生じた場合には、手動によるシフト切り換えを行える船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構を提供すること。
【解決手段】移動することにより船外機20のシフトを前進または後進に切り換える作用ピン24に、リモコンレバー18に連結されたシフトケーブル16の端部を接続し、リモコンレバー18の操作によって、船外機20のシフトを切り換えるシフト切換機構のシフトケーブル16と、作用ピン24との接続を解除可能にした。そして、リモコンレバー12を設けるとともに、リモコンレバー12の操作に応じて駆動するアクチュエータ30を作用ピン24の近傍に設け、アクチュエータ30の駆動部31を作用ピン24に連結した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶における推進機の前進または後進のシフト切換操作を行うための船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、船舶においては、運転席から遠隔操作することによって、船外機の前進または後進の切り換え操作やスロットル制御が行われている(例えば、特許文献1参照)。このような船舶では、運転席に設けられた操作レバーと船外機とをメカニカルシフトケーブル等によって連結し、操作レバーを操作することにより、メカニカルジャンクションボックスを介してメカニカルシフトケーブルを進退させ、船外機のシフトを切り換えている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−17486号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の船舶における推進機のシフト切換機構は、メカニカルシフトケーブルを用いた機械的な連結であるため、操作の確実性が高く、故障し難い利点を有するが、長いメカニカルシフトケーブルが必要になってくるなどの欠点も備えている。また、電動式のアクチュエータを用いて船外機のシフト切り換えを行う、いわゆるドライブバイワイヤによるシフト切換機構もあるが、この機構を、前述したメカニカルシフトケーブルを用いた船舶に組み込もうとすると、多くの部品交換をしなければならず作業も面倒になるという問題を備えている。また、シフト切換機構に異常が生じた場合には、シフト切換の操作は行えなかった。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、機械的なケーブルによる連結でシフトの切り換えが行われる船舶推進機に、電動式のシフト切換機構を簡単に取り付けることができ、シフト切換機構に異常が生じた場合には、手動によるシフト切り換えを行うことのできる船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構を提供することである。
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明による船舶推進機のシフト切換機構の構成上の特徴は、シフト切換装置(28)と、シフト切換装置(28)に連結されシフト切換装置(28)のシフトを前進または後進に切り換えるシフト操作力作用部材(24)と、シフト操作力作用部材(24)にその一端が着脱自在に接続されるシフトケーブル(16)と、シフトケーブル(16)の他端に接続されるシフト操作部材(18)と、シフト切換装置(28)に連結され、シフトを前進または後進に切り換える電動シフトアクチュエータ(30)とを備えた船舶推進機のシフト切換機構において、電動シフトアクチュエータ(30)をシフト操作力作用部材(24)の近傍に設け、電動シフトアクチュエータ(30)の駆動部(31)をシフト操作力作用部材(24)に連結したことにある。
【0007】
前記のように構成した本発明の構成では、元々、シフト操作部材(18)とシフトケーブル(16)を用いて機械的なシフト切換を行う船舶推進機(20)に、シフトを電気的に切り換える電動シフトアクチュエータ(30)を取り付けている。したがって、機械的なシフト切換を行う船舶推進機(20)を備えた船舶(10)を、電動式のシフト切換を行う船舶(10)に変更することができる。また、その電動式のシフト切換を行う船舶推進機(20)を備えた船舶(10)を、再度、機械的なシフト切換を行う船舶(10)に変更することもできる。これによって、船舶のシフト機構を目的に応じたものにすることができる。
【0008】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構の他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(30)にシフトポジション信号を送信するためのシフトポジションセンサ(14)を設け、シフトポジション信号に応じて、電動シフトアクチュエータ(30)が、シフトを前進または後進に切り換えるようにしたことにある。また、本発明のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(30)にニュートラル信号を送信するためのニュートラルスイッチを設け、ニュートラル信号に応じて、エンジンの始動が可能となるようにしたことにある。これによって、操作性に優れたシフト切換が行えるようになる。
【0009】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、前述した船舶推進機のシフト切換機構に、さらに、手動式の駆動部(37)を、シフト操作力作用部材(24)に連結したことにある。これによると、電動式のシフト切換機構に異常が生じた場合には、手動式の駆動部(37)を手動操作することにより、船舶推進機のシフト切換操作ができる。
【0010】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(30)の駆動部(31)を、駆動部(31)の軸線に沿って移動する軸体で構成し、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、駆動部(31)の移動方向とが一致するようにしたことにある。これによると、シフト操作力作用部材(24)と電動シフトアクチュエータ(30)の駆動部(31)との間の摩擦が小さくなり、シフト操作力作用部材(24)と電動シフトアクチュエータ(30)の駆動部(31)との移動がスムーズになる。
【0011】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(40)の駆動部(41)を、シフト操作力作用部材(24a)を中心として回動可能に連結するとともに、駆動部(41)を2個の軸体からなる連結部材(41a,41b)で構成し、2個の軸体を、互いの連結部を中心として回動可能にしたことにある。
【0012】
これによると、シフト操作力作用部材(24a)の往復移動の方向と、電動シフトアクチュエータ(40)の駆動部(41)の軸線に沿った移動方向とにずれが生じていても、駆動部(41)のシフト操作力作用部材(24a)に対する回動と、駆動部(41)を構成する2個の軸体の連結部(41a,41b)を中心とした回動とによって、シフト操作力作用部材(24a)と電動シフトアクチュエータ(40)の駆動部(41)との移動がスムーズになる。
【0013】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、電動シフトアクチュエータ(45)の駆動部(46)の軸線方向とが異なるようにして、電動シフトアクチュエータ(45)を取り付け、さらに、電動シフトアクチュエータ(45)の駆動部(46)を、シフト操作力作用部材(24)を中心として回動可能にするとともに、駆動部(46)を2個の軸体からなる連結部材(46a,46b)で構成し、2個の軸体を、互いの連結部を中心として回動可能にしたことにある。
【0014】
前記のように構成した本発明の構成では、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、駆動部(46)の軸線方向とが異なるため、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、駆動部(46)の移動方向とも異なってくる。しかしながら、これによると、駆動部(46)のシフト操作力作用部材(24)に対する回動と、駆動部(46)を構成する2個の軸体の連結部を中心とした回動とによって、シフト操作力作用部材(24)と電動シフトアクチュエータ(45)の駆動部(46)とは無理のない姿勢で移動できるようになる。その結果、シフト操作力作用部材(24)と駆動部(46)との間の摩擦が小さくなり、耐久性も向上する。
【0015】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、電動シフトアクチュエータ(50)の駆動部(51)の軸線方向とが異なるようにして、電動シフトアクチュエータ(50)を取り付けるとともに、電動シフトアクチュエータ(50)の駆動部(51)を、シフト操作力作用部材(24)を中心として回動可能に連結し、シフトポジションセンサ(14)のシフトポジション信号に応じた電動シフトアクチュエータ(50)の駆動によって、駆動部(51)がシフト操作力作用部材(24)を往復移動させる際、電動シフトアクチュエータ(50)が駆動部(51)とシフト操作力作用部材(24)との連結部に追従して揺動するように、電動シフトアクチュエータ(50)を取り付けたことにある。
【0016】
これによると、電動シフトアクチュエータ(50)が駆動部(51)とシフト操作力作用部材(24)との連結部に対して揺動するように取り付けられるため、シフト操作力作用部材(24)の往復移動の方向と、電動シフトアクチュエータ(50)の駆動部(51)の軸線方向に沿った移動方向とが異なっていても、シフト操作力作用部材(24)と電動シフトアクチュエータ(50)の駆動部(51)との移動がスムーズになる。
【0017】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(35)を取り外し可能にしたことにある。これによると、電動シフトアクチュエータ(35)に異常が生じた場合には、電動シフトアクチュエータ(35)を取り外して、手動の駆動部(37)を操作することによって、シフトの切り換えを行うことができる。また、シフトケーブル(16)を用いた機械的なシフト機構を取り付ける際には、電動シフトアクチュエータ(35)を除去できスペースが広くなる。
【0018】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、駆動部(46)を、連結解除可能な複数の連結部材(46a,46b)で構成し、連結部材(46a,46b)の連結を解除したときに、複数の連結部材(46a,46b)のうちのシフト操作力作用部材(24)に連結された連結部材(46b)を手動式の駆動部として用いることができるようにしたことにある。これによると、別途、手動式の駆動部を設けることなく、連結部材(46b)を手動式の駆動部として使用できるため構造の簡略化が図れる。
【0019】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(55)を、回転モータで構成したことにある。これによると、駆動部(56)を、シフト操作力作用部材(24)に対して種々の方向に進退移動させることができるようになる。このため、電動シフトアクチュエータ(55)を設置する位置を任意に設定できるようになる。
【0020】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、上端にレバー部材(26)が設けられたシフト操作軸(27)を備えたシフト切換装置(28)と、レバー部材(26)に着脱自在に連結されシフト切換装置(28)のシフトを前進または後進に切り換えるシフト操作力作用部材(24)と、シフト操作力作用部材(24)に、その一端が接続されるシフトケーブル(16)と、シフトケーブル(16)の他端に接続されるシフト操作部材(18)と、レバー部材(26)に着脱自在に連結され、シフト切換装置(28)のシフトを前進または後進に切り換える電動シフトアクチュエータ(70)とを備えたことにある。
【0021】
このように構成した船舶推進機のシフト切換機構では、シフト操作軸(27)を介してシフト切換装置(28)に連結されたレバー部材(26)に直接電動アクチュエータ(70)を連結しているため、シフト操作力作用部材(24)の設置位置と関係なく、電動アクチュエータ(70)を任意の場所に設置できるようになる。すなわち、電動アクチュエータ(70)は、駆動部(71)をレバー部材(26)に連結できればレバー部材(26)の周囲におけるどの位置にでも設置することができ、設計に自由度が増すようになる。また、この場合、電動シフトアクチュエータ(70)を、回転モータで構成することができる。
【0022】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(75)を、直線運動式の駆動部(76a)を備えたアクチュエータで構成して、駆動部(76a)とレバー部材(26)との間を連結部材(76b)で連結し、連結部材(76b)と駆動部(76a)との連結部および連結部材(76b)とレバー部材(26)との連結部をそれぞれ互いに回動可能にしたことにある。
【0023】
これによると、電動シフトアクチュエータ(75)の駆動によって、レバー部材(26)がシフト操作軸(27)を中心として回転移動しようとした場合、連結部材(76b)が駆動部(76a)およびレバー部材(26)に対して回動可能になって自由に姿勢を変更できるため、駆動部(76a)の移動による駆動力が適正状態でレバー部材(26)に伝わりレバー部材(26)を所定の方向に移動させることができる。
【0024】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(80)を、直線運動式の駆動部(81)を備えたアクチュエータで構成して、駆動部(81)とレバー部材(26)とを互いに回動可能な状態で連結し、駆動部(81)とレバー部材(26)との連結部の移動に追従して揺動するように電動シフトアクチュエータ(80)を取り付けたことにある。これによると、電動シフトアクチュエータ(80)が、駆動部(81)とレバー部材(26)との連結部の移動に追従して揺動するため駆動部(81)の移動に対するレバー部材(26)の移動がスムーズになる。
【0025】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、レバー部材(88)に歯部(88a)を設けるとともに、電動シフトアクチュエータ(85)にレバー部材(88)の歯部(88a)と噛合する歯部を備えた駆動部(85b)を設け、電動シフトアクチュエータ(85)の駆動によりレバー部材(88)を移動させてシフト切換装置(28)のシフトを切り換えるようにしたことにある。これによると、歯部同士を噛み合せた状態で、電動シフトアクチュエータ(85)を駆動させてレバー部材(88)を移動させるため、レバー部材(88)の移動を確実かつ正確に移動させることができる。
【0026】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(70)に、ニュートラル信号を送信するためのニュートラルスイッチおよびシフトポジション信号を送信するためのシフトポジションセンサ(14)を設け、ニュートラル信号に応じて、エンジンの始動が可能になるようにするとともに、シフトポジション信号に応じて、電動シフトアクチュエータ(70)が、シフトを前進または後進に切り換えるようにしたことにある。これによると、ニュートラルスイッチがニュートラルの状態になっているときにだけ、エンジンの始動が可能になるため、始動時の急発進が防止され、安全性が高まる。
【0027】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、レバー部材(88)に、ニュートラルスイッチ(90)をオン又はオフに作動させるための突起(88b)を設けるとともに、突起(88b)に対向する部分にニュートラルスイッチ(90)を設け、レバー部材(88)の移動により突起(88b)が前記ニュートラルスイッチ(90)を作動させたときに、シフト切換装置(28)のシフトがニュートラルになるようにしたことにある。これによると、レバー部材(88)に突起(88b)を設けるだけの簡単な構成でニュートラルスイッチ(90)を作動させることができるようになる。
【0028】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(70)の駆動部(71)の移動量を検出するためのポジションセンサ(73)を設けたことにある。これによると、シフトポジションセンサ(14)の操作に応じて駆動する電動シフトアクチュエータ(70)の移動量を検出することができ、その検出値が適正値でなければ異常の発生をしることができる。この結果、修理や、補正値を求めその補正値に応じてシフトポジションセンサ(14)の操作をする等の処置が可能になる。
【0029】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(85)を回転モータで構成し、回転モータの駆動軸(85a)に歯部(85b)を設けるとともに、駆動軸(85a)の歯部(85b)と噛合する歯部を備えた軸部(91a)を設け、軸部(91a)にポジションセンサ(91)を設けたことにある。これによると、シフトのポジションが目的の位置になっているか否かの検出ができるようになりより正確なシフトの切り換えが可能になる。
【0030】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータの内部に、ニュートラルスイッチおよびポジションセンサを設けたことにある。これによると、電動シフトアクチュエータ、ニュートラルスイッチおよびポジションセンサをコンパクトな構造にすることができる。
【0031】
本発明による船舶推進機のシフト切換機構のさらに他の構成上の特徴は、電動シフトアクチュエータ(85)を、船舶推進機(20)が備えるクランクケース(86)に取り付けたことにある。これによると、電動シフトアクチュエータ(85)の取り付け部を、別途設ける必要がなくなり電動シフトアクチュエータ(85)の取り付けが容易になる。
【0032】
本発明による船舶推進機の構成上の特徴は、船舶推進機(20)のシフト切換機構がエンジンを収納するカウル(21)を備え、カウル(21)内に、シフト操作力作用部材(24)、電動シフトアクチュエータ(30)および手動式の駆動部(37)を配設したことにある。これによると、シフト切換機構がコンパクトに収まり、異常が発生した場合等の処置が容易に行えるようになる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる船舶推進機およびそれに用いるシフト切換機構の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態によるシフト切換機構を備えた船舶10を示している。この船舶10は、船舶本体10aと、船舶本体10aの船尾に取り付けられた本発明の船舶推進機としての船外機20とで構成されており、船舶本体10aの中央には操縦室11が設けられている。操縦室11には、リモコンレバー12が設けられ、このリモコンレバー12の操作に応じたアクチュエータ30の制御により、船外機20のシフト切換が行われる。
【0034】
アクチュエータ30は、本発明の電動シフトアクチュエータを構成するもので、船外機20の内部に設けられ、配線13によって、リモコンレバー12と電気的に結線されている。また、リモコンレバー12は、図2に示すように、運転者の操作によって前後方向に回動するように構成されており、このリモコンレバー12の位置は、シフトポジションセンサ14によって検出される。そして、その検出値が信号として制御装置(図示せず)に送信され、その検出値に応じてアクチュエータ30が後述するシフト切換機構を作動させる。また、アクチュエータ30には、ニュートラルスイッチ(図示せず)が内蔵されており、始動時の急発進防止の為に、このニュートラルスイッチのニュートラル信号に従い、ニュートラル状態を確認した後、エンジン始動を可能ならしめる制御が行われる。
【0035】
また、船外機20の本体20aは、スイベルブラケットとクランプブラケットからなるブラケット15によって、操舵およびチルトが可能な状態で船舶本体10aの船尾に取り付けられている。ここで、図3を用いて、ボート工場から出荷される際の船舶10に取り付けられる船外機20の内部に設けられるシフト切換機構について説明する。このシフト切換機構では、船舶10がボート工場から出荷される際、図1に示した機械的なシフトケーブル16が用いられ、このシフトケーブル16の一端をメカニカルジャンクションボックス17を介して、本発明のシフト操作部材であるリモコンレバー18に接続し、シフトケーブル16の他端をシフト切換機構に接続している。
【0036】
図3において、本体20aの外表部を形成しているカウル21は、着脱自在なトップカウルとボトムカウルからなり、ブラケット15に取り付けられる前部に、シフトケーブル16を挿通させるための筒状支持部22が突設されている。また、筒状支持部22の延長方向におけるカウル21の略中央には、長溝23aを備えたガイド部材23が、筒状支持部22の延長方向に対して長溝23aを所定角度に傾斜させて設けられ、筒状支持部22から突出したシフトケーブル16の先端のジョイント部16aは、ガイド部材23の中央部に向って延びている。
【0037】
ガイド部材23の長溝23aには、垂直方向に設置された本発明のシフト操作力作用部材としての作用ピン24が、長溝23aの長手方向に沿って往復移動可能に取り付けられ、シフトケーブル16の先端は、ジョイント部16aを介して作用ピン24に接続されている。また、作用ピン24は、水平方向に配置されたシフトロッド25の一端に連結されており、シフトロッド25の他端は、水平方向に配置されたシフトレバー26に回動可能に連結されている。また、シフトレバー26は、垂直方向に設置されたシフト操作軸27と一体的に設けられている。このシフト操作軸27は、ロワーに設けられたシフト切換装置28に連結されている。
【0038】
したがって、リモコンレバー18を前後に操作することにより、シフトケーブル16がガイド部材23に対して進退し、作用ピン24を移動させる。この作用ピン24の移動に連動して、シフトロッド25が移動するとともに、シフトレバー26が回動し、シフト切換装置を作動させる。
【0039】
出荷時に、このように構成された船舶10における船外機20のシフト切換機構を、船舶10のユーザーは、図4のように変更することができる。このシフト切換機構では、シフトケーブル16が取り外されており、ガイド部材23の長手方向に沿う中心軸と同軸的に、かつガイド部材23の近傍に、アクチュエータ30が設けられている。そして、アクチュエータ30の本体から進退可能に突出した駆動部31の先端ジョイント部31aが作用ピン24に連結されている。この場合、アクチュエータ30は、固定ねじ34によって本体20aに固定されている。また、アクチュエータ30は、制御装置および配線13(図1参照)を介して、直接、リモコンレバー12に接続され、リモコンレバー12を操作することによって、シフト切換装置のシフトを前進または後進に切り換えることができる。
【0040】
すなわち、リモコンレバー12を操作すると、その操作量をシフトポジションセンサ14が検出して、検出信号を制御装置に送信する。これによって、制御装置がアクチュエータ30を駆動させ、駆動部31を進退させる。そして、駆動部31が、ガイド部材23に対して進退すると、作用ピン24が長溝23aに沿って往復移動し、それによって、シフトロッド25の一端が長溝23aに沿って移動する。そして、シフトレバー26がシフト操作軸27を中心として回転してシフト切換装置のシフトを前進または後進に切り換える。
【0041】
この場合、リモコンレバー12の操作位置が、図2の位置Nになると、シフト切換装置のシフトはニュートラルになり、位置Fになるとシフト切換装置のシフトは前進になり、位置Rになるとシフト切換装置のシフトは後進になる。すなわち、リモコンレバー12が、位置Fおよび位置Rに位置したときに、クラッチ機構が連結される。
【0042】
また、リモコンレバー12が位置Nに位置したときに作用ピン24はガイド部材23の中央に位置し、リモコンレバー12が位置Fに位置したときに作用ピン24はガイド部材23の前端部(図4の左側部分)に位置し、リモコンレバー12が位置Rに位置したときに作用ピン24はガイド部材23の後端部(図4の右側部分)に位置する。
【0043】
このシフト切換機構によると、シフトケーブル16を用いず、アクチュエータ30をガイド部材23の長手方向に合わせて設置しているため、アクチュエータ30の駆動部31における進退移動の方向を、長溝23aの長手方向に一致させることができる。これによって、作用ピン24がガイド部材23に対して往復移動する際、作用ピン24と長溝23aの周面との間に生じる摩擦が少なくなり、作用ピン24のスムーズな往復移動が可能になる。この結果、アクチュエータ30の駆動負荷を低減できる。
【0044】
図5および図6は、本発明の他の実施形態によるシフト切換機構を示している。なお、図6は、図5を図示の下部側から見た側面における要部を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ35が、図4におけるアクチュエータ30の設置位置よりも、ガイド部材23から離れた位置に設置されている。そして、駆動部36の下方に、リング状の把持部37aと、作用ピン24aに連結された連結部37bとからなる本発明の手動式の駆動部としての手動シフト部材37が取り付けられている。
【0045】
この手動シフト部材37における連結部37bの前端部(把持部37a側部分)は、組付部材38によって駆動部36に組み付けられており、手動シフト部材37は、駆動部36に対して横ずれしないようになっている。また、作用ピン24aは、連結部37bと係合する部分を設けるため、図4に示した作用ピン24よりも長く設定されている。
【0046】
また、アクチュエータ35は、組付部材38を外し、駆動部36のジョイント部36aと作用ピン24aとの連結を解除するとともに、固定ねじ34を外して、図7および図8に示したように、船外機20から取り外すことができる。このため、アクチュエータ35が故障した場合には、船外機20から取り外して、手動シフト部材37を直接手で持って操作することにより、シフトの切り換えを行える。この場合、手動シフト部材37を、作用ピン24aを中心として回転させ、操作しやすい位置に移動させる。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図4に示したシフト切換機構と同じである。したがって、同一部分に同一符号を記している。また、前述した作用効果以外の作用効果についても、図4に示したシフト切換機構と同様である。
【0047】
図9および図10は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ40の駆動部41が、アクチュエータ40の本体から進退移動する進退部41aと、進退部41aの後端部と作用ピン24aとを連結する連結部41bとで構成されている。この進退部41aと連結部41bとで、本発明の2個の軸体からなる連結部材が構成される。進退部41aの後端部には、リング状の係合部42a(図11参照)が形成され、連結部41bの前端部には、上下2段のリング状の係合部42bが間隔を保って形成されている。
【0048】
そして、2個のリングからなる係合部42bの間に係合部42aを位置決めし、両係合部42a,42bの穴部にピン穴を有する円柱状の係合部材43を挿入するとともに、係合部材43のピン穴に止めピン44を挿入している。これによって、係合部材43を係合部42a,42bから抜け止めして、進退部41aと連結部41bとを、互いに回動可能な状態で連結している。また、進退部41aと連結部41bとの連結は、止めピン44を係合部材43から抜き、係合部材43を係合部42a,42bから抜くことにより解除できる。
【0049】
このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図5および図6に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。このように構成したため、アクチュエータ40が故障した場合には、図11および図12に示すように、駆動部41の進退部41aと連結部41bとの連結を解除して、手動シフト部材37を進退部41aから離れるように回転させる。このとき、連結部41bは、手動シフト部材37とともに回転する。そして、手動シフト部材37を手動で操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行うことができる。
【0050】
図13および図14は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ45および駆動部46の軸方向が、ガイド部材23の長手方向に対して所定角度になるように傾斜してアクチュエータ45が設けられている。そして、駆動部46は、図9および図10に示した駆動部41と同一の構成からなる進退部46aと連結部46bとで構成されている。進退部46aと連結部46bとは、係合部材43と止めピン44とで連結されており、係合部材43を中心として互いに回動可能になっている。
【0051】
また、このシフト切換機構では、手動シフト部材37は設けられていない。したがって、作用ピン24は、作用ピン24aよりも短い図4に示した作用ピン24と同一構造のもので構成されている。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図9および図10に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0052】
このように構成したため、駆動部46の連結部46bは、図15に示すように、リモコンレバー12の操作により、シフトがニュートラルになれば後端部を長溝23aの中央に位置させて、進退部46aと直線状になる。この場合、作用ピン24、シフトロッド25およびシフトレバー26の位置は、それぞれ図15に実線で示した位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、前進シフトになって、進退部46aがガイド部材23に対して後退すると、連結部46bは、進退部46aに対して図示の下方に傾きながら前方に移動していく。
【0053】
そして、作用ピン24が、長溝23aの前端側に位置すると、シフトロッド25の位置は二点鎖線25aの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から反時計周りに回転した二点鎖線26aの位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、後進シフトになって、進退部46aがガイド部材23に対して前進すると、連結部46bは、進退部46aに対して前進の場合と逆方向に傾きながら後方に移動していく。そして、作用ピン24が、長溝23aの後端側に位置すると、シフトロッド25の位置は二点鎖線25bの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から時計周りに回転した二点鎖線26bの位置になる。
【0054】
また、アクチュエータ45が故障した場合には、図16および図17に示すように、駆動部46の進退部46aと連結部46bとの連結を解除して、連結部46bを進退部46aから離れるように回転させる。そして、連結部46bを直接手で持って手動で操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行うことができる。
【0055】
このシフト切換機構によると、駆動部46を構成する進退部46aと連結部46bとが係合部材43を中心に互いに回動可能になっているため、アクチュエータ45の軸方向と、ガイド部材23の長手方向とを一致させなくとも、作用ピン24は、ガイド部材23に対してスムーズに移動できる。この結果、アクチュエータ45の設置場所を任意に設定できる。
【0056】
図18および図19は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ50の軸方向が、図13〜図15に示したアクチュエータ45と同様、ガイド部材23の長手方向に対して所定角度になるように傾けてアクチュエータ50が設けられている。また、アクチュエータ50の駆動部51は、アクチュエータ45の駆動部46よりも短い1個の軸体で構成されており、このため、アクチュエータ50は、アクチュエータ45よりもガイド部材23に近い位置に設けられている。そして、アクチュエータ50は、前端部を回転支持部材52によって回動可能な状態で支持されている。
【0057】
このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図13〜図15に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。このように構成したため、駆動部51は、シフトがニュートラルになれば、図20に示すように、後端部を長溝23aの中央に位置させる。この場合、アクチュエータ50、作用ピン24、シフトロッド25およびシフトレバー26の位置は、それぞれ図20に実線で示した位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、前進シフトになって、駆動部51がガイド部材23に対して後退すると、アクチュエータ50の本体は、駆動部51に対する向きを直線方向に保ちながら回転支持部52の支持軸53を中心として回動していく。
【0058】
そして、作用ピン24が、長溝23aの前端側に位置すると、シフトロッド25の位置は二点鎖線25cの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から反時計周りに回転した二点鎖線26cの位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、後進シフトになって、駆動部51がガイド部材23に対して前進すると、アクチュエータ50の本体は、前進の場合と逆方向に回動していく。そして、作用ピン24が、長溝23aの後部側に位置すると、シフトロッド25の位置は、図20に示した二点鎖線25dの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から時計周りに回転した二点鎖線26dの位置になる。
【0059】
このように、このシフト切換機構では、アクチュエータ50の前端部が、回転支持部52の支持軸53を中心として回動可能になっている。このため、アクチュエータ50の軸方向と、ガイド部材23の長手方向とを一致させなくとも、駆動部51の進退移動に応じて、アクチュエータ50の本体は、駆動部51に対する方向を直線方向に維持するように回動する。したがって、作用ピン24は、ガイド部材23に対してスムーズに移動できる。この場合も、アクチュエータ50の設置場所を任意に設定できるようになる。
【0060】
図21および図22は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ55が、回転モータからなる電動シフトアクチュエータで構成されており、ガイド部材23の長手方向に沿った中心軸の延長線上に設けられている。そして、駆動部56は、シフトがニュートラルになったときに、互いに略直交するように組み付けられた回転部56aと連結部56bとで構成されている。回転部56aは、根元部分がアクチュエータ55に連結され、アクチュエータ55の駆動により、アクチュエータ55に設けられた軸部を中心として回転する。
【0061】
連結部56bの両端部は、それぞれ回転部56aの先端部と作用ピン24とに連結されている。また、回転部56aと連結部56bとは、係合部材43と止めピン44とで連結されており、係合部材43を中心として互いに回動可能になっている。したがって、アクチュエータ55の駆動により、回転部56aが回転すると、連結部56bはガイド部材23に対して進退移動する。また、このシフト切換機構では、手動シフト部材37は設けられていない。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図18〜図20に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0062】
このように構成したため、駆動部56の連結部56bは、図22に示すように、シフトがニュートラルになれば後端部を長溝23aの中央に位置させて、回転部56aと略直交した状態になる。この場合、回転部56a、作用ピン24、シフトロッド25およびシフトレバー26の位置は、それぞれ図22に実線で示した位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、シフトが前進になって、回転部56aの先端部がガイド部材23に対して後退すると、連結部56bは、アクチュエータ55に対して近づきながら前方に移動していく。この場合、連結部56bに対する回転部56aの角度は鋭角になる。
【0063】
そして、作用ピン24が、長溝23aの前部側に位置すると、シフトロッド25の位置は二点鎖線25eの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から反時計周りに回転した二点鎖線26eの位置になる。また、リモコンレバー12の操作により、後進シフトになって、回転部56aがガイド部材23に対して前進すると、連結部56bは、後方に移動していく。そして、作用ピン24が、長溝23aの後部側に位置すると、シフトロッド25の位置は二点鎖線25fの位置になり、シフトレバー26の位置は、実線部分から時計周りに回転した二点鎖線26fの位置になる。この場合、連結部56bに対する回転部56aの角度は鈍角になる。
【0064】
また、アクチュエータ55が故障した場合には、係合部材43と止めピン44とを外すことにより、駆動部56の回転部56aと連結部56bとの連結を解除して、連結部56bを回転部56aから離脱させる。そして、連結部56bを直接手で持って操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行うことができる。
【0065】
このシフト切換機構によると、作用ピン24を種々の角度から引っ張ったり、押したりして移動させることができるようになり、アクチュエータ55の設置位置を自由に選択できるようになる。これによって、設計の自由度が増す。
【0066】
図23および図24は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ60の駆動部61が回転部61aと連結部61bとで構成され、連結部61bが、2個の連結部材62,63とで構成されている。すなわち、図25に示すように、回転部61aに連結された連結部材62の先端部は、2個の係合穴64aが設けられた係合部64に形成され、作用ピン24に連結された連結部材63の先端部は、係合穴64aと同径の2個の係合穴65aが設けられた上下一対の係合部65に形成されている。
【0067】
そして、係合部65の中に、係合部64を位置決めし、それぞれ重なり合った係合穴64a,65aに、係合部材43を入れ、係合部材43のピン穴に止めピン44を差し込むことにより、両連結部材62,63が連結されている。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図21および図22に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0068】
このように構成したため、アクチュエータ60が故障した場合には、図25および図26に示したように、係合部材43と止めピン44とを外すことにより、連結部61bの連結部材62,63の連結を解除して、連結部材62を連結部材63から離れるように回転させる。そして、連結部材63を直接手で持って手動で操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行うことができる。このシフト切換機構のそれ以外の作用効果については、図21および図22に示したシフト切換機構と同様である。
【0069】
図27は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ70は、回転モータで構成され、前述した各実施形態におけるシフトロッド25をシフトレバー26に対して略反対側の方向に延長した部分に設けられている。そして、このシフト切換機構では、ガイド部材23、作用ピン24およびシフトロッド25が取り外されている。また、アクチュエータ70の駆動部71は、シフトがニュートラルになったときに、互いに略直交するように組み付けられた回転部71aと連結部71bとで構成されている。
【0070】
回転部71aは、根元部分がアクチュエータ70に連結され、アクチュエータ70の駆動により、軸部72を中心として回転する。連結部71bの両端部は、それぞれ回転部71aの先端部とシフトレバー26の先端部とに連結されている。また、連結部71bの長さは、シフトレバー26と回転部71aとの長手方向が略平行になるような長さに設定されている。
【0071】
回転部71aと連結部71bとは、図28に示すように回転軸72aを介して連結され、回転軸72aを中心として互いに回動可能になっており、連結部71bとシフトレバー26とは、図29に示すように回転軸72bを介して連結されて、回転軸72bを中心として互いに回動可能になっている。したがって、アクチュエータ70の駆動により、回転部71aが回転すると、連結部71bは、回転部71aの長手方向と略直交する方向に向って進退して、シフトレバー26をシフト操作軸27とともにシフト操作軸27を中心に回転させる。
【0072】
また、軸部72には、回転部71aの回転角を検出するためのポジションセンサ73が設けられている。このポジションセンサ73の検出値によって、アクチュエータ70の駆動が、リモコンレバー12の操作に応じたものであるか否かの判定が可能になる。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、前述した各実施形態と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0073】
このように構成したため、シフトがニュートラルになれば、図27に実線で示したように、連結部71bは、回転部71aおよびシフトレバー26とそれぞれ略直交した状態になる。この場合、ニュートラルスイッチがオン状態になって、エンジンが始動可能な状態になる。また、リモコンレバー12の操作により、前進シフトになって、回転部71aの先端部がシフトレバー26に対して後退すると、連結部71bもシフトレバー26の先端部を引っ張りながら、シフトレバー26に対して後退する。これによって、シフトレバー26およびシフト軸27は反時計回り方向に回転する。
【0074】
また、リモコンレバー12の操作により、後進シフトになって、回転部71aがシフトレバー26に対して前進すると、連結部71bも、シフトレバー26の先端部を押しながらシフトレバー26に対して前進していく。これによって、シフトレバー26およびシフト軸27は時計回り方向に回転する。また、この場合も、アクチュエータ70が故障した場合には、回転軸72bを外すことにより、連結部71bとシフトレバー26との連結を解除する。そして、シフトレバー26を直接手で持って操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行うことができる。
【0075】
このシフト切換機構によると、ガイド部材23や作用ピン24を用いないため、アクチュエータ70の設置位置を自由に選択できるようになる。すなわち、アクチュエータ70は、どの方向からでもシフトレバー26の先端部を引っ張ったり、押したりして移動させることができるため、任意の場所に設置でき設計の自由度が増す。
【0076】
図30は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ75が、本体から駆動部76が進退可能な状態で突出した直線運動式の電動シフトアクチュエータで構成されている。駆動部76は、図13に示した駆動部46と同一の構成からなる進退部76aと連結部76bとで構成されている。進退部76aと連結部76bとは、ピン穴を備えた軸部材からなる係合部材77aと止めピン77bとで連結されており、係合部材77aを中心として互いに回動可能になっている。また、連結部76bとシフトレバー26とは、ピン穴を備えた軸部材からなる係合部材78aと止めピン78bとで連結されており、係合部材78aを中心として互いに回動可能になっている。
【0077】
進退部76aと連結部76bとは、進退部76aが前方に突出した後進シフトの場合に略直線状になるように設定されている。また、シフトがニュートラルのときには、連結部76bの先端部は、シフトレバー26の先端部に押されるようにして、駆動部76が直線状になったときの位置よりもアクチュエータ75の本体側から見た図30の状態における左側に位置する。この場合、連結部76bとシフトレバー26とは略直交する位置関係になる。そして、進退部76aが後退した前進シフトの場合には、連結部76bの先端部は、シフトレバー26の先端部に引っ張られるようにして、駆動部76の直線状の位置よりもアクチュエータ75の本体側から見た図30の状態における右側に位置する。この場合、連結部76bは係合部材77aを中心として回転する。
【0078】
また、このシフト切換機構では、ポジションセンサ(図示せず)は、アクチュエータ75の内部に設けられている。したがって、進退部76aの移動量によって、アクチュエータ75の駆動が、リモコンレバー12の操作に応じた適正なものであるか否かの判定が可能になる。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図27に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0079】
このように構成したため、リモコンレバー12の操作により、シフトがニュートラルになれば駆動部76およびシフトレバー26の位置は、図30に実線で示した位置になり、エンジンが始動可能な状態になる。また、リモコンレバー12の操作により、シフトの設定が前進になると、進退部76aが後退してシフトレバー26およびシフト操作軸27が図30における反時計回り方向に回転する。そして、リモコンレバー12の操作により、シフトの設定が後進になると、進退部76aが前方に突出してシフトレバー26およびシフト操作軸27が図30における時計回り方向に回転する。
【0080】
また、アクチュエータ75が故障した場合には、係合部材78aと止めピン78bとを外して、連結部76bとシフトレバー26との連結を解除させる。そして、連結部76bを直接手で持って手動で操作することにより、シフト切換装置のシフトの切り換えを行う。このシフト切換機構によると、進退部76aと連結部76bとが係合部材77aを中心として互いに回動可能になっているため、シフトレバー26は、連結部76bの先端部の移動に追従してスムーズに移動できる。この結果、アクチュエータ75の設置場所を任意に設定できる。
【0081】
図31は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ80が、本体から軸体で構成された駆動部81が進退可能な状態で突出した直線運動式の電動シフトアクチュエータで構成されている。駆動部81の先端部は、ピン穴を備えた軸部材からなる係合部材82aと止めピン82bとによってシフトレバー26の先端部に、係合部材82aを中心として回動可能な状態で連結されている。そして、アクチュエータ80は、一端部(駆動部81が突出していない方の端部)を回転支持部材83によって回動可能な状態で支持されている。回転支持部材83は、図32に示すように、支持部83aと、支持軸83bとで構成されており、アクチュエータ80は、支持軸83bを中心として回転可能になっている。
【0082】
この場合、シフトがニュートラルのときには、駆動部81とシフトレバー26とは略直交するように設定され、駆動部81が進退するとアクチュエータ80の本体は支持軸83bを中心として回転して駆動部81との間を直線状態に保つ。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図30に示したシフト切換機構と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。このように構成したため、リモコンレバー12の操作にしたがったアクチュエータ80の駆動により駆動部81が進退し、シフトレバー26およびシフト操作軸27が回転する。また、その際、アクチュエータ80は、駆動部81との間が直線状になるように支持軸83bを中心として回転する。
【0083】
このように、このシフト切換機構では、アクチュエータ80が、支持軸83bを中心として回動可能になっているため、駆動部81の進退移動に応じて、アクチュエータ80の本体は、駆動部81に対する方向を直線方向に維持するように回動する。したがって、駆動軸81およびシフトレバー26は、スムーズに移動できる。この場合も、アクチュエータ80の設置場所を任意に設定できるようになる。
【0084】
図33ないし図35は、本発明のさらに他の実施形態によるシフト切換機構を示している。このシフト切換機構では、アクチュエータ85は、回転モータで構成され、クランクケース86の前側面に複数のねじ87によって固定されている。そして、アクチュエータ85の本体の下端部から軸部85aが突出しその周囲に歯車85bが取り付けられている。シフト操作軸27の上端に設けられたシフトレバー88は、扇形に形成されて、その要部分がシフト操作軸27に固定されている。
【0085】
そして、シフトレバー88の先端側の周縁部に、歯車85bと係合する歯部88aが形成され、シフトレバー88の上面における略中央には突起88bが形成されている。したがって、アクチュエータ85が駆動すると、歯車85bを介してシフトレバー88およびシフト操作軸27が回転してシフト切換装置28のシフトを切り換える。
【0086】
また、シフト操作軸27におけるシフトレバー88の上方部分には、ブラケット89が、シフト操作軸27に対して回転自在の状態で取り付けられ、ブラケット89にニュートラルスイッチ90が取り付けられている。このニュートラルスイッチ90は、シフトレバー88の上方に位置するように設置されており、下面には、ニュートラルスイッチ90を作動させるための押圧部(図示せず)が設けられている。そして、シフトレバー88がニュートラルの位置になったときに、突起88bが押圧部を押して、ニュートラルスイッチ90をオン状態にする。この状態のときに、エンジンは始動可能になる。
【0087】
また、アクチュエータ85におけるシフトレバー88と反対側の部分には、ポジションセンサ91が設けられている。ポジションセンサ91は、歯車85bと係合する歯車91aを備えており、歯車85b,91aを介してシフトレバー88およびシフト操作軸27の回転角度を検出する。このポジションセンサ91の検出値によって、アクチュエータ85の駆動が、リモコンレバー12の操作に応じたものであるか否かの判定が可能になる。
【0088】
また、シフト操作軸27、アクチュエータ85の軸部85aおよび歯車91aの中心軸は、本体20aの前後に延びる中心軸上に位置している。このシフト切換機構のそれ以外の部分の構成については、図27,30,31に示した各実施形態と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記している。
【0089】
このように構成したため、シフトがニュートラルになれば、図33に実線で示したように、シフトレバー88の歯部88aにおける中央部が、アクチュエータ85の歯車85bと係合した状態になる。これによって、突起88bがニュートラルスイッチ90の押圧部を押して、ニュートラルスイッチ90をオン状態にする。
【0090】
また、リモコンレバー12の操作により、前進シフトになると、アクチュエータ85の軸部85aおよび歯車85bが、図33の状態で時計回り方向に回転して、シフトレバー88およびシフト操作軸27は反時計回り方向に回転する。また、リモコンレバー12の操作により、後進シフトになると、アクチュエータ85の軸部85aおよび歯車85bが、図33の状態で反時計回り方向に回転して、シフトレバー88およびシフト操作軸27は時計回り方向に回転する。
【0091】
このシフト切換機構によると、アクチュエータ85からシフト操作軸27への回転力の伝達を歯車85bとシフトレバー88の歯部88aとの係合によって行っている。したがって、アクチュエータ85からシフト操作軸27への回転力伝達が精度よく行え、シフト切換装置28のシフトの切り換えが正確に行える。また、アクチュエータ85による回転力はポジションセンサ91に検出されて、誤差があれば適宜適正な処置が行える。また、ニュートラルスイッチ90がオン状態になったときにだけエンジンが始動可能になるため、エンジン始動時に船舶10が急発進することを防止できる。
【0092】
また、本発明は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜変更実施することができる。例えば、前述した各実施形態が備える部材や機構を使用に応じて適宜組み換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるシフト切換機構を備えた船舶を示す側面図である。
【図2】図1に示した船舶が備えるリモコンレバーを示す概略図である。
【図3】シフトケーブルが取り付けられたシフト切換機構を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図5】他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図6】図5の要部を示す側面図である。
【図7】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図8】図7の要部を示す側面図である。
【図9】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図10】図9の要部を示す側面図である。
【図11】図9に示したシフト切換機構の進退部と連結部の連結を解除した状態を示す平面図である。
【図12】図11の連結部側部分を示す側面図である。
【図13】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図14】図13の要部を示す側面図である。
【図15】図13に示したシフト切換機構の動作を示す平面図である。
【図16】図13に示したシフト切換機構の進退部と連結部の連結を解除した状態を示す平面図である。
【図17】図16の連結部側部分を示す側面図である。
【図18】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図19】図18の要部を示す側面図である。
【図20】図18に示したシフト切換機構の動作を示す平面図である。
【図21】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図22】図21に示したシフト切換機構の動作を示す平面図である。
【図23】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図24】図23の要部を示す側面図である。
【図25】図23に示したシフト切換機構の連結部材を外した状態を示す平面図である。
【図26】図25の連結部材におけるガイド部材側部分を示す側面図である。
【図27】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図28】図27に示したシフト切換機構の回転部と連結部との連結状態を示す側面図である。
【図29】図27に示したシフト切換機構の連結部とシフトレバーとの連結状態を示す側面図である
【図30】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図31】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図32】図31に示したシフト切換機構のアクチュエータの取付け状態を示す側面図である。
【図33】さらに他の実施形態によるシフト切換機構を示す平面図である。
【図34】図33に示したシフト切換機構のアクチュエータの取付け状態を示す平面図である。
【図35】図33に示したシフト切換機構のアクチュエータの取付け状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10…船舶、12,18…リモコンレバー、13…配線、14…シフトポジションセンサ、16…シフトケーブル、20…船外機、21…カウル、23…ガイド部材、23a…長溝、24,24a…作用ピン、26,88…シフトレバー、27…シフト操作軸、28…シフト切換装置、30,35,40,45,50,55,60,70,75,80,85…アクチュエータ、31,36,41,46,51,56,61,71,76,81…駆動部、37…手動シフト部材、41a,46a,76a…進退部、41b,46b,56b,71b,76b…連結部、56a,71a…回転部、62,63…連結部材、73,91…ポジションセンサ、77a,78a…係合部材、83…回転支持部材、85a…軸部、85b,91a…歯車、86…クランクケース、88a…歯部、88b…突起、90…ニュートラルスイッチ。

Claims (24)

  1. シフト切換装置と、
    前記シフト切換装置に連結され前記シフト切換装置のシフトを前進または後進に切り換えるシフト操作力作用部材と、
    前記シフト操作力作用部材に、その一端が着脱自在に接続されるシフトケーブルと、
    前記シフトケーブルの他端に接続されるシフト操作部材と、
    前記シフト切換装置に連結され、シフトを前進または後進に切り換える電動シフトアクチュエータと
    を備えた船舶推進機のシフト切換機構において、
    電動シフトアクチュエータを前記シフト操作力作用部材の近傍に設け、前記電動シフトアクチュエータの駆動部を前記シフト操作力作用部材に連結したことを特徴とする船舶推進機のシフト切換機構。
  2. 前記電動シフトアクチュエータにシフトポジション信号を送信するためのシフトポジションセンサを設け、前記シフトポジション信号に応じて、前記電動シフトアクチュエータが、シフトを前進または後進に切り換えるようにした請求項1に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  3. 前記電動シフトアクチュエータにニュートラル信号を送信するためのニュートラルスイッチを設け、前記ニュートラル信号に応じて、エンジンの始動が可能となるようにした請求項1または2に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  4. 手動式の駆動部を、前記シフト操作力作用部材に連結した請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  5. 前記電動シフトアクチュエータの駆動部を、前記駆動部の軸線に沿って移動する軸体で構成し、前記シフト操作力作用部材の往復移動の方向と、前記駆動部の移動方向とが一致するようにした請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  6. 前記電動シフトアクチュエータの駆動部を、前記シフト操作力作用部材を中心として回動可能に連結するとともに、前記駆動部を2個の軸体からなる連結部材で構成し、前記2個の軸体を、互いの連結部を中心として回動可能にした請求項1ないし5のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  7. 前記シフト操作力作用部材の往復移動の方向と、前記電動シフトアクチュエータの駆動部の軸線方向とが異なるようにして、前記電動シフトアクチュエータを取り付けた請求項6に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  8. 前記シフト操作力作用部材の往復移動の方向と、前記電動シフトアクチュエータの駆動部の軸線方向とが異なるようにして、前記電動シフトアクチュエータを取り付けるとともに、前記電動シフトアクチュエータの駆動部を、前記シフト操作力作用部材を中心として回動可能に連結し、前記シフトポジションセンサのシフトポジション信号に応じた電動シフトアクチュエータの駆動によって、前記駆動部が前記シフト操作力作用部材を往復移動させる際、前記電動シフトアクチュエータが前記駆動部と前記シフト操作力作用部材との連結部に追従して揺動するように、前記電動シフトアクチュエータを取り付けた請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  9. 前記電動シフトアクチュエータを取り外し可能にした請求項1ないし8のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  10. 前記駆動部を、連結解除可能な複数の連結部材で構成し、前記連結部材の連結を解除したときに、前記複数の連結部材のうちの前記シフト操作力作用部材に連結された連結部材を手動式の駆動部として用いることができるようにした請求項1ないし9のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  11. 前記電動シフトアクチュエータを、回転モータで構成した請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  12. 上端にレバー部材が設けられたシフト操作軸を備えたシフト切換装置と、
    前記レバー部材に着脱自在に連結され前記シフト切換装置のシフトを前進または後進に切り換えるシフト操作力作用部材と、
    前記シフト操作力作用部材に、その一端が接続されるシフトケーブルと、
    前記シフトケーブルの他端に接続されるシフト操作部材と、
    前記レバー部材に着脱自在に連結され、前記シフト切換装置のシフトを前進または後進に切り換える電動シフトアクチュエータと
    を備えたことを特徴とする船舶推進機のシフト切換機構。
  13. 前記電動シフトアクチュエータを、回転モータで構成した請求項12に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  14. 前記電動シフトアクチュエータを、直線運動式の駆動部を備えたアクチュエータで構成して、前記駆動部と前記レバー部材との間を連結部材で連結し、前記連結部材と前記駆動部との連結部および前記連結部材と前記レバー部材との連結部をそれぞれ互いに回動可能にした請求項12に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  15. 前記電動シフトアクチュエータを、直線運動式の駆動部を備えたアクチュエータで構成して、前記駆動部と前記レバー部材とを互いに回動可能な状態で連結し、前記電動シフトアクチュエータを前記駆動部と前記レバー部材との連結部の移動に追従して揺動可能な状態で取り付けた請求項12に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  16. 前記レバー部材に歯部を設けるとともに、前記電動シフトアクチュエータに前記レバー部材の歯部と噛合する歯部を備えた駆動部を設け、前記電動シフトアクチュエータの駆動により前記レバー部材を移動させて前記シフト切換装置のシフトを切り換えるようにした請求項12または13に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  17. 前記電動シフトアクチュエータにシフトポジション信号を送信するためのシフトポジションセンサを設け、前記シフトポジション信号に応じて、前記電動シフトアクチュエータが、シフトを前進または後進に切り換えるようにした請求項12ないし16のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  18. 前記電動シフトアクチュエータにニュートラル信号を送信するためのニュートラルスイッチを設け、前記ニュートラル信号に応じて、エンジンの始動が可能となるようにした請求項12ないし17のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  19. 前記レバー部材に、前記ニュートラルスイッチをオン又はオフに作動させるための突起を設けるとともに、前記突起に対向する部分に前記ニュートラルスイッチを設け、前記レバー部材の移動により前記突起が前記ニュートラルスイッチを作動させたときに、シフト切換装置のシフトがニュートラルになるようにした請求項18に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  20. 前記電動シフトアクチュエータの駆動部の移動量を検出するためのポジションセンサを設けた請求項1ないし19のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  21. 前記電動シフトアクチュエータを回転モータで構成し、前記回転モータの駆動軸に歯部を設けるとともに、前記駆動軸の歯部と噛合する歯部を備えた軸部を設け、前記軸部に、前記ポジションセンサを設けた請求項20に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  22. 前記電動シフトアクチュエータの内部に、前記ニュートラルスイッチおよび前記ポジションセンサを設けた請求項18に記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  23. 前記電動シフトアクチュエータを、前記船舶推進機が備えるクランクケースに取り付けた請求項12ないし21のうちのいずれか一つに記載の船舶推進機のシフト切換機構。
  24. エンジンを収納するカウルを備え、前記カウル内に、前記シフトケーブル、前記シフト操作部材および前記シフトポジションセンサを除くシフト切換機構を設けた船舶推進機。
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