JP2004243154A - 飛灰の処理方法及びその飛灰 - Google Patents

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将裕 加藤
Mitsuhiro Ito
光弘 伊藤
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豊 篠田
Katsuhisa Kojima
勝久 小嶋
Masaru Ishibashi
勝 石橋
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Abstract

【課題】飛灰から未燃カーボンだけでなく微量元素も除去することができる飛灰の処理方法及びその飛灰を提供することを課題とする。
【解決手段】未燃カーボン粒子と灰粒子とを含む飛灰は飛灰ホッパ1に投入された後、飛灰供給部2により帯電配管3内に供給され、さらに圧縮空気により静電分離部4へ輸送される。このとき、未燃カーボン粒子及び灰粒子と帯電配管3の内壁面との衝突、あるいは未燃カーボン粒子と灰粒子との衝突による摩擦帯電により、灰粒子にはマイナス電荷を、未燃カーボン粒子にはプラス電荷がそれぞれ付与され、これら未燃カーボン粒子及び灰粒子は静電分離部4を通過する際にそれぞれ電界から反対方向の力を受けて流れが偏り、未燃カーボンの除去率40%以上の低未燃カーボン灰と、未燃カーボン含有率の高い高未燃カーボン灰としてそれぞれ回収される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛灰の処理方法及びその飛灰に関する。
【0002】
【従来の技術】
飛灰には、下水汚泥焼却灰、都市ゴミ焼却灰に含まれる飛灰や、石炭灰(フライアッシュ)などがあり、その化学成分や性状が多種多様である。石炭灰は主として、石炭を燃料として発電などを行う際に副産される飛灰であるが、その性状も多種多様であり、使用する炭種や発電の運転条件などの影響により石炭灰中の未燃カーボン含有量が異なる。
【0003】
このような飛灰については、これまでセメント原料、コンクリート混和材などとして有効利用する研究が行われているが、セメント原料としての利用については、近年のセメント減産によりその使用量が制限されつつある。
一方、飛灰をコンクリート混和材として用いる場合には、空気を連行するAE剤などの混和剤が飛灰中に含まれる未燃カーボンに吸着されて安定した空気連行を行うことが困難であり、また、コンクリート混練の際に飛灰中の密度の小さい未燃カーボンが浮上して、施工後のコンクリート表面に黒色の斑点が発生することもある。
【0004】
近年、このような未燃カーボンを含有した飛灰を用いるために、吸着の少ない特殊なAE剤や未燃カーボン浮き低減剤などの混和剤が開発されており、その性能も確認されている。しかし、これらの混和剤は高価であり、コンクリート単価の上昇につながるため、あまり実用化されていないのが現状である。
【0005】
これに対し、飛灰中から未燃カーボンを分離除去する技術として、分級、燃焼、静電分離、及び特許文献1に示されるような湿式の浮遊選鉱法などによる飛灰の処理方法が各種研究・検討されている。しかし、未燃カーボン除去率を高くするためには、高額な設備や多量のエネルギーが必要であり、従来から検討されてきたような、未燃カーボン除去のみを目的とするには、経済性が成り立たず、実用化されている例はほとんどない。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−225441号公報
【0007】
ところで、多くの場合、飛灰には未燃カーボンだけでなく、燃焼中に揮発すると共に冷却されて粒子表面又は内部に凝縮した有害な微量元素を含有している。このような飛灰では、土壌などと直に接する環境において微量元素の溶出が懸念されるため、その使用が制限されることが多い。なお、この微量元素の溶出抑制、骨材及び路盤材として減容化及びハンドリング改善などを目的として飛灰を焼結または溶融して固形化する技術についても検討されているが、これら焼結または溶融を行う場合には、新たな設備の設置や一度副産された飛灰にさらなる多量の熱量供給が必要であるため、経済的な面で制約が大きいのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこでこの発明は、飛灰から未燃カーボンだけでなく有害な微量元素も除去することができる飛灰の処理方法及びこのような処理を施された飛灰を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る飛灰の処理方法は、飛灰から未燃カーボンを分離除去し、未燃カーボンの除去率を40%以上とすることにより未燃カーボンの周辺に存在する有害な微量元素を除去する方法である。
【0010】
飛灰の中でも、石炭灰は未燃カーボンが特に多いため、この方法を石炭灰に適用する有効性は高い。
【0011】
また、未燃カーボンの除去方法としては、飛灰中に含まれる未燃カーボンと灰粒子とを互いに逆の電荷に摩擦帯電させ、電荷の極性を利用して未燃カーボンを灰粒子から分離する方法、飛灰を分級する方法、及び飛灰を燃焼する方法等がある。
さらに、未燃カーボンが除去された飛灰は、セメント混合材として、またはフィラー、コンクリート混和材として使用することができ、一方、飛灰から除去された未燃カーボンは、燃料を燃焼する際の補助燃料として使用することができる。
【0012】
この発明に係る飛灰は、上述した飛灰の処理方法により未燃カーボンが除去されたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
未燃カーボン粒子は、一般に、その表面がポーラスで活性炭のように吸着性が高いという性質を有しているため、このような未燃カーボン粒子に重金属などの有害な微量元素が多く吸着(凝縮)するものと考えられる。また、未燃カーボン粒子は、灰粒子と比較すると、1次粒子の粒径が小さく、比表面積が著しく大きくて密度が小さい。すなわち、単位質量あたりでみると、灰粒子よりも未燃カーボン粒子に微量元素の吸着(凝縮)量が圧倒的に多いことになる。したがって、未燃カーボン粒子を除去すれば、除去する量がわずかであっても吸着(凝縮)されている微量元素は多いため、高効率に微量元素を分離除去することができると考えられる。
【0014】
ここで、未燃カーボン除去率と微量元素残留率との関係(実験値)を図1に示す。なお、未燃カーボン除去率は、未燃カーボン除去処理を施した場合の、処理前の飛灰の未燃カーボン含有率に対する処理後の飛灰の未燃カーボン含有率の割合(%)を100(%)から減じた値を表している。なお、ここでいう未燃カーボン含有率は、石炭灰の場合にはJIS A 6201に示される強熱減量(ig.loss)を測定することによって得られる。このグラフから、未燃カーボン除去率が例えば40%未満と低い領域では微量元素が多く残留し、未燃カーボン除去率が40%以上となるような高い領域になると急激に減少することがわかる。すなわち、除去率が40%以上になるように未燃カーボンを除去することにより、未燃カーボンの周辺に存在する有害な微量元素を高効率に除去することができる。また、未燃カーボン除去率が60%以上になると、微量元素の減少割合がほぼ落ち着いて横ばいとなる。さらに、未燃カーボン除去率を90%以上にしようとすると、未燃カーボンの分離除去処理を繰り返し行う等の必要があり、そのために多量のエネルギーも必要となり、かつ設備が相対的に大きくなって高価になると共にエネルギー消費も多くなるので経済性に劣り、実用的ではない。従って、未燃カーボン除去率は60%以上90%以下とすることが最も好ましいと考えられる。
【0015】
このように、微量元素の減少割合が、未燃カーボン除去率が高くなるにつれて大きくなり、ある未燃カーボン除去率の値から横ばいとなるのは、次のように説明することができる。飛灰から未燃カーボンを分離除去する際、それがいかなる方法であろうと、大きな粒径の未燃カーボン粒子ほど分離しやすい。すなわち、未燃カーボン除去率の低いところでは、大きな粒径の未燃カーボン粒子のみが分離除去されている。ここで、大きな粒径の未燃カーボン粒子は小さな未燃カーボン粒子に比べて比表面積が小さいため、単位質量あたりの未燃カーボン粒子への微量元素の吸着(凝縮)量が少なくなり、このような大きな粒径の未燃カーボン粒子のみが除去されていても微量元素の減少割合は小さいと考えられる。図2に傾向を示すように、未燃カーボン除去率の上昇に伴って、分離される未燃カーボン粒子の粒径は小さくなる。なお、仮に未燃カーボン粒子を100%除去した場合の微量元素残留率は、ある値で横ばいとなるが、これは灰粒子の表面に吸着(凝縮)、あるいは灰粒子の中に取り込まれている未燃カーボン粒子とは挙動を一にしなかったことに起因していると考えられる。
【0016】
ところで、未燃カーボン粒子を分離除去するために、様々な方法及び装置が研究・検討されているが、未燃カーボンを40%以上除去できるものであればいずれもこの発明に適用することができる。
以下に、未燃カーボン除去率を40%以上とすることができる、静電分離、分級及び燃焼を利用した未燃カーボン分離装置についてそれぞれ説明する。
【0017】
まず、米国特許第5,938,041号に記載されている静電分離による未燃カーボン分離装置、すなわち静電分離装置を図3に示す。未燃カーボン粒子と灰粒子とを含む飛灰は飛灰ホッパ1に投入された後、飛灰供給部2により帯電配管3内に供給され、さらに圧縮空気により静電分離部4へ輸送される。この帯電配管3内での輸送過程において、未燃カーボン粒子及び灰粒子と帯電配管3の内壁面との衝突による摩擦帯電、あるいは未燃カーボン粒子と灰粒子との衝突による摩擦帯電により、灰粒子にはマイナス電荷を、未燃カーボン粒子にはプラス電荷がそれぞれ付与される。このように互いに逆極性の電荷に帯電された未燃カーボン粒子及び灰粒子は、電界が形成された静電分離部4を通過する際に、それぞれの電極からクーロン力を受けて流れが偏る。すなわち、プラス電荷を有する未燃カーボン粒子は静電分離部4のマイナス電極側へ流れ、マイナス電荷を有する灰粒子はプラス電極側へ流れる。ここで、静電分離部4の出口には、プラス電極側とマイナス電極側にそれぞれ対応するように2つの回収口が設けられており、これにより未燃カーボンが分離除去されて未燃カーボン含有率の低い低未燃カーボン灰(灰粒子回収側)と、分離された未燃カーボンが集まる未燃カーボン含有率の高い高未燃カーボン灰(未燃カーボン粒子回収側)とがそれぞれ得られる。
【0018】
ここで、静電分離装置による未燃カーボン分離性能をさらに向上させるためには、以下のような方法が考えられる。
・適切な前処理工程を入れる、すなわち分級などの処理を施した後に静電分離装置にかける。
・帯電配管3の材質をゴムや樹脂などの高分子材料とする。
・帯電配管3の管径を調節したり、管形状を直管またはループ形状などにしたり、管の長さを長くすることにより、粒子と帯電配管3の内壁面との接触及び粒子同士の接触回数を増やして帯電効率を向上させる。
・帯電配管3を流れる圧縮空気の流速、又はこの配管に入る空気圧力を大きくする。
・静電分離部4のスリット幅や、装置に流入する空気の温度及び湿度を調節する。
・図3の静電分離装置を多段に配置して低未燃カーボン灰の分離操作を繰り返し行う。
【0019】
また、図4に示されるように、静電分離部4の出口に3つの回収口、すなわちマイナス電極側に高未燃カーボン回収口、プラス電極側に低未燃カーボン回収口、高未燃カーボン回収口と低未燃カーボン回収口との間に中間回収口をそれぞれ形成し、この中間回収口を通って回収される高未燃カーボン及び低未燃カーボンの中間品を飛灰供給部2に戻して、単独または原灰と共に繰り返し静電分離を行うようにしても、未燃カーボンの分離性能を向上させることができる。
【0020】
次に、分級による未燃カーボン分離装置、すなわち分級分離装置の例を図5に示す。飛灰は、上部に形成された原料供給口から供給されると分散して分級空間に入る。ここで、分級に使用される空気は装置後方に設置された図示しないブロワにより、ガイドベーン外周部から装置内に吸引される構成になっている。この分級のための空気は、ロータ中心に向かう速度成分を有する旋回流を形成し、ロータブレードによって所定の速度まで加速される。ガイドベーンとロータブレードとの間に形成される分級空間に供給された飛灰は、この気流とともに旋回運動を開始し、そのとき粒子にはたらく遠心力と抗力のバランスによって分級される。このバランスに基づいて決定される分離粒子径より細かい粒子は気流とともにロータ内部に入り、排出されて捕集される。また粗い粒子は、繰り返し分級作用を受けながら重力によって沈降し、粗粉排出口から排出される。この場合、もし未燃カーボン粒子が灰粒子より大きければ、粗粉排出口から排出される飛灰が高未燃カーボンとなり、気流と共に排出される灰が低未燃カーボンとなる。一方、未燃カーボン粒子が灰粒子より小さければ、粗粉排出口から排出される飛灰が低未燃カーボンとなり、気流と共に排出される灰が高未燃カーボンとなる。
このような装置は、ロータブレードの回転速度を変更することによって、あるいは吸引する空気流量を変更することによって、分離粒子径を変えることができるので、この操作によって原灰の性状に適合した条件を見つけ出して未燃カーボン除去率を向上させることができる。
また、図6に示されるようなサイクロンや、図7に示されるようなルーバー型の分級分離装置を利用することもできる。
【0021】
さらに、燃焼による未燃カーボン分離装置を図8に示す。この装置は、ロータリーキルンなどを用いて未燃カーボン粒子を燃焼させることにより、飛灰からの未燃カーボン除去を行うものである。この場合、燃焼の程度(湿度や時間)によって未燃カーボン除去率を調整することができる。
【0022】
上述した静電分離、分級及び燃焼などの分離装置を利用して未燃カーボン粒子が除去された飛灰は、セメント原料としての使用はもちろんのこと、未燃カーボン粒子に吸着される混和剤、特にAE剤を少なくできるため、モルタルおよびコンクリート混和材として多量かつ安定した飛灰の利用が可能である。また、未燃カーボンの除去率を40%以上とすることにより、未燃カーボンの周辺に存在する有害な微量元素が高効率に低減されて、直接土壌に接する部分での使用に制限が無くなるため、地盤改良材、裏込材、中込材、充填材などのフィラーとしても問題なく安全に使用することができ、用途拡大及び副産物の有効利用が達成される。その結果、飛灰発生量の増加や新規埋立処分地の確保が困難であるといった現状の問題点を解決することができ、さらに、従来、経済性に劣っていて実用に供されることがほとんどなかった各種の未燃カーボン除去方法の経済性が大きく向上して実用価値が大幅に向上するものとなる。
【0023】
また、飛灰から未燃カーボンを分離除去した際に得られる高未燃カーボン灰、すなわち未燃カーボン含有率の高い灰については、未燃カーボンが濃縮されているため、セメント製造時などにおいて燃料を燃焼させるための補助燃料として用いることができ、資源エネルギーの節減及び再利用に有効である。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示す。
ここで対象とする飛灰は、火力発電所で副産される4種類の石炭灰原粉(フライアッシュ)No.1〜No.4(実施例1〜4)である。石炭灰原粉(以下、原灰と称す)の未燃カーボン及びその他の化学成分の含有量についての測定結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 2004243154
【0026】
これらNo.1〜No.4の原灰を図3に示した静電分離装置に通すことによりそれぞれ低未燃カーボン灰を得た。そして、未燃カーボンを分離除去する前の原灰No.1〜No.4並びに未燃カーボンの分離除去により得られた低未燃カーボン灰に対して、それぞれ未燃カーボン含有量及び微量元素の溶出量の測定を行ったところ、表2に示すような結果が得られた。
なお、一般に、有害な微量元素を含んでいる飛灰を土壌と直に接する部分に使用する場合に、安全性の評価としては含有量よりも溶出量による判断が行われている。このため、溶出量については環境庁告示第46号に準拠して試験を行い、土壌の汚染に係る環境基準に定める値により評価を行った。また、原灰からの未燃カーボン分離には、静電分離による飛灰の処理方法及び装置を使用した。
【0027】
【表2】
Figure 2004243154
【0028】
ここで、測定項目は、原灰および低未燃カーボン灰中の未燃カーボン含有量、有害な微量元素として六価クロム、砒素、セレン、フッ素およびホウ素の溶出量である。なお、カドミウム、鉛、全水銀についても測定を行ったが、未燃カーボン分離前後での溶出量がいずれも環境基準値未満であったため、ここでの記載は割愛する。
【0029】
表2に示されるように、実施例1〜4は未燃カーボン除去率を比較的高くとり、70%以上にしたものであるが、いずれの場合も未燃カーボンの低減により重金属などの有害な微量元素も著しく低減され、環境基準値をも満足するレベルまで低減可能であることがわかる。
【0030】
また、実施例1〜4における低未燃カーボン灰について、コンクリート混和材として利用する試験を実施したが、未燃カーボン含有量が1%前後まで減少しているため、AE剤の添加量も抑制され、多量に混入しても安定的に空気量を確保することができた。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、飛灰から未燃カーボンを分離除去し、未燃カーボンの除去率を40%以上とすることにより未燃カーボンの周辺に存在する有害な微量元素を除去するようにしたので、飛灰から未燃カーボンだけでなく微量元素も除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】未燃カーボン除去率と微量元素残留率との関係を示すグラフである。
【図2】未燃カーボン除去率と除去される未燃カーボンの性状との関係を示すグラフである。
【図3】静電分離による未燃カーボン分離装置を模式的に示す図である。
【図4】静電分離による別の未燃カーボン分離装置を模式的に示す図である。
【図5】分級による未燃カーボン分離装置を示す破断側面図である。
【図6】分級による別の未燃カーボン分離装置を示す断面図である。
【図7】分級によるさらに別の未燃カーボン分離装置を示す断面図である。
【図8】燃焼による未燃カーボン分離装置を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 飛灰ホッパ、2 飛灰供給部、3 帯電配管、4 静電分離部。

Claims (8)

  1. 飛灰から未燃カーボンを分離除去し、未燃カーボンの除去率を40%以上とすることにより未燃カーボンの周辺に存在する有害な微量元素を除去することを特徴とする飛灰の処理方法。
  2. 前記飛灰が石炭灰であることを特徴とする請求項1に記載の飛灰の処理方法。
  3. 前記未燃カーボンの除去は、飛灰中に含まれる未燃カーボンと灰粒子とを互いに逆の電荷に摩擦帯電させ、電荷の極性を利用して未燃カーボンを灰粒子から分離することにより行われることを特徴とする請求項1または2に記載の飛灰の処理方法。
  4. 前記未燃カーボンの除去は、飛灰を分級することにより行われることを特徴とする請求項1または2に記載の飛灰の処理方法。
  5. 前記未燃カーボンの除去は、飛灰を燃焼することにより行われることを特徴とする請求項1または2に記載の飛灰の処理方法。
  6. 前記未燃カーボンが除去された飛灰を、セメント混合材として、またはフィラー、コンクリート混和材として使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の飛灰の処理方法。
  7. 前記飛灰から除去された未燃カーボンを、燃料を燃焼する際の補助燃料として使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の飛灰の処理方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法により未燃カーボンが除去された飛灰。
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