JP2004242606A - 飛翔虫捕捉具 - Google Patents
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Abstract
【課題】捕虫具を振った勢いによって捕虫ネットの奥部に着脱自在に取り付けた小径の袋状捕虫部に虫を導き、この袋状捕虫部内壁に設けた粘着剤によって虫を例外なく確実に吸着保持し、廃棄時には袋状捕虫部だけを捕虫網本体から容易に取り外すことにより不快感なく衛生的に処分することができ、更に新たな袋状捕虫部を本体に対して簡単な操作により取り付けることにより使用再開できる。
【解決手段】片手で把持可能な柄2と、柄の端部に固定された環状枠5と、環状枠によって外周縁を支持された大径の袋状ネット6と、袋状ネットの奥部に設けた開口部7に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部10と、を備え、袋状捕虫部の内壁の少なくとも一部には、袋状ネットから袋状捕虫部内に進入してきた飛翔虫を吸着する粘着剤13が塗布されており、袋状捕虫部は、変形することによって粘着剤塗布部同士が吸着することを阻止するフレーム体14によって保形されている。
【選択図】 図1
【解決手段】片手で把持可能な柄2と、柄の端部に固定された環状枠5と、環状枠によって外周縁を支持された大径の袋状ネット6と、袋状ネットの奥部に設けた開口部7に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部10と、を備え、袋状捕虫部の内壁の少なくとも一部には、袋状ネットから袋状捕虫部内に進入してきた飛翔虫を吸着する粘着剤13が塗布されており、袋状捕虫部は、変形することによって粘着剤塗布部同士が吸着することを阻止するフレーム体14によって保形されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内、室外を問わず、身辺を飛翔する蝿、蚊、アブ等々の不快な虫を手軽に捕らえて処分することができる飛翔虫捕捉具に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内に侵入した蝿、蚊、アブ、蜂等の害虫、その他の不快な飛翔虫は、敏捷に飛び回るため、蝿叩き等では容易に殺すことができない。また、たたき落とした後で、潰れた虫を処分するのは不潔であり、不快である。また、蝿叩きによって蚊を殺すことは容易ではない。アウトドアでのレジャー等においても、同様に飛翔する害虫によって悩まされることが多々あるが、室内以上に捕捉したり殺すことは容易ではない。
一方、殺虫剤は、締め切った室内で散布すれば有効であるが、殺虫剤を人が吸引した場合には勿論、食品や衣服に付着すると種々の害を及ぼしたり、不快感を催す。また、人体等に対する害が比較的少ない殺虫剤として液体状の殺虫剤を気化させる蚊専用の殺虫剤があるが、この種の殺虫剤は蝿やアブや蜂等の耐久力の強い虫には効果がない。
上記以外にも、例えば特開平9−187207号公報、特開2000−106805公報、特開2002−34419公報には、昆虫採取用の捕虫網を害虫捕捉用の網として転用した捕虫具が種々提案されているが、これらの捕虫具は虫を生きたまま捕まえることを目的としており、捕捉した虫を潰す等の方法により殺す必要があり、ネットや手が汚れて不衛生であり、不快感をもたらすという欠点を有している。
【0003】
次に、特開2002−34420公報には、フラットなネット面に粘着シートを配置した蝿叩きが示されているが、敏捷に飛翔する虫をとらえることは困難である。要するに蝿叩きの如く、平坦なネットを柄の先に備えた捕虫具は、振った際の空気抵抗の増大、その他の取り扱い性の点から、その面積の拡張にも限界があり、更に逃げられ易かった。また、ネットの粘着シートが常時露出しているため、人体、衣服、その他の物品などに付着し易く、更にゴミや埃等が付着堆積して粘性が早期に喪失する、といった欠点を有している。
特開2000−342150公報には、ネット状でない角錐状の振りキャッチャ内に入った飛翔虫を頂部に設けたスリットを強制通過させる際に羽根を損傷させるようにした害虫捕獲具が示されているが、キャッチャがネット状ではないため、空気抵抗により振る速度が遅くなり、自由に飛翔する敏捷な虫を捕らえることが困難であるばかりか、スリットによって羽根を損傷した虫は生きたまま収納箱内に保持されるので、別途これを殺す必要があり、不潔感、不快感を免れない。
特開平10−179001号公報には、両端が開口した円筒状の捕獲袋の奥部にネットを連設し、捕獲袋の内壁の奥部に粘着剤を塗布した技術が開示されているが、入り込んだ飛翔虫が内壁の接着剤に吸着される保証がなく、容易に逃げてしまう虞が高い。仮に、接着剤に虫が付着した後でこの捕獲用袋を廃棄するとすれば、全体を廃棄せざるを得ず、無駄が多くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、基端部に把持部を備えた柄と、柄の先端に取り付けられた袋状の捕虫網と、を備えた飛翔する害虫等の捕虫具において、捕虫具を振って飛翔する虫を捕虫網内に捕らえた場合に、振った勢いによって捕虫網の奥部に着脱自在に取り付けた小径の袋状捕虫部に虫を導き、この袋状捕虫部内壁に設けた粘着剤によって虫を例外なく確実に吸着保持し、廃棄時には袋状捕虫部だけを捕虫網本体から容易に取り外すことにより不快感なく衛生的に処分することができ、更に新たな袋状捕虫部を本体に対して簡単な操作により取り付けることにより使用再開できる飛翔虫捕捉具を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上のように、請求項1の発明によれば、片手で把持可能な柄と、該柄の端部に固定された環状枠と、該環状枠によって外周縁を支持された大径の袋状ネットと、該袋状ネットの奥部に設けた開口部に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部と、を備え、前記袋状捕虫部の内壁の少なくとも一部には、前記袋状ネットから前記袋状捕虫部内に進入してきた飛翔虫を吸着する粘着剤が塗布されており、該袋状捕虫部は、変形することによって粘着剤塗布部同士が吸着することを阻止するフレーム体によって保形されていることを特徴とする。
袋状ネットの開口を大径に構成することによって素早く飛翔する虫であっても比較的容易に捕捉することができる。しかも袋状ネットの奥部に連設された袋状捕虫部には粘着剤塗布部が設けられているため、ここに入り込んだ虫はほぼ確実に粘着剤により吸着保持される。袋状ネットに対して袋状捕虫部は着脱自在であるため、捕捉した虫が多くなった場合には袋状捕虫部だけを取り外して破棄し、新たなものと交換することができる。平坦なネット面を有した単なる蝿叩きとは異なり、袋状ネットの開口を大きくすることができるので、虫を捕捉する率が高まり、しかも粘着剤塗布部が袋状ネットの奥部に連設した袋状捕虫部内壁に設けられているので、粘着剤層に対してほぼ確実に虫を吸着させることができ、逃げられる心配がない。袋状捕虫部を透明にしておけば、虫の付着状態を容易に目視確認できる一方で、虫を見たくない場合には不透明、或いは半透明とするか、部分的に絵柄などを施して内部の確認可能とする一方で、不快感を催すほどには虫が露出しないように配慮する。
請求項2の発明は、請求項1において、前記袋状捕虫部の開口部近傍には、袋状捕虫部内への飛翔虫の進入を許容する一方で、袋状捕虫部から開口部外への戻りを阻止する逆止弁が設けられていることを特徴とする。
粘着剤塗布部に多数の虫が既に吸着されている場合等には、袋状捕虫部内に入った虫が直ちには吸着されないこともある。そこで、このような場合には、逆止弁を設けて虫が逃げ出すのを防止すればよい。遅かれ早かれ他の粘着剤部分によって吸着されることとなる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記袋状ネットと前記袋状捕虫部との着脱自在な接続は、両面テープにて行われることを特徴とする。
両面テープを用いた着脱構造とすれば、低コストに実現できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態により本発明を詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る飛翔虫捕捉具の構成説明図であり、この捕捉具1は、一端2aを片手で把持可能な棒状の柄2と、柄2の他端部に固定された環状枠5と、環状枠5によって外周縁を支持された大径の袋状ネット6と、袋状ネット6の奥部に設けた開口部7に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部10と、を備えている。
柄2は、軽量な木材(竹等)、樹脂、金属等から構成し、長さを伸縮自在に構成してもよい。環状枠5は、人体や物品等にぶつかった場合にも衝撃を与えないように弾性変形が容易である一方で、十分な保形力を備えた樹脂、金属等から成る線材等から構成し、柄5の他端部に任意の方法により固定する。環状枠5は柄2に対して着脱自在に固定しても良い。袋状ネット6は、ナイロン等、任意の樹脂材料、木綿、金属等によってある程度弾性変形が可能な構成とする。但し、柔軟過ぎる場合には、袋状ネット6内に入った虫がそこに引っかかって、更に奥まで進入できなくなることがあるので、できるだけ袋状ネット6の内壁は虫が引っかからないように抵抗を少なく構成する。袋状ネット6の奥部に位置する開口部7の周縁には樹脂、金属等から成る保形用のリング(被係止部)8が固定されており、このリング8を利用して袋状捕虫部10の開口縁を着脱自在に固定する。
袋状捕虫部10は、リング8に対する着脱部11と、この着脱部11から連設された捕虫部本体12と、捕虫部本体12の内壁に予め形成された粘着剤層13と、を備えている。着脱部11は種々構成することができるが、図1の例では、樹脂、金属等から成る環状のバネクリップを用いている。このバネクリップの開口側をリング8に押し付けることにより、バネクリップは一旦開放してからリング8に係着して容易には離脱できない状態となる。取り外す際には、バネクリップの保持力を越える力で離脱させればよい。なお、上記とは逆に、着脱部11を袋状ネット6側に設け、袋状捕虫部10側に設けたリング(被係止部)を着脱するようにしてもよい。
捕虫部本体12は、それ自体を変形容易なネット、ビニル、紙等から構成しても良いが、潰れた場合には内壁の粘着剤層同士がくっついて原形に戻すことが困難となるので、例えば保形用の環体(フレーム体)14を適所に配置して、潰れ変形を防止する。或いは、捕虫部本体12の材質自体を容易に潰れない硬質なものとしても良い。
捕虫部本体12は、接着剤層13に虫が多数吸着した場合にはリング8から取り外して廃棄されるので、環境問題を考慮すれば、木綿、紙等にて構成するのが好ましい。
【0007】
次に、図2は本発明の第2の実施形態に係る捕捉具1であり、リング(被係止部)8及び着脱部11の構成が上記実施形態とは異なっている。即ち、この実施形態のリング8は、開口7から外側に突出した筒状体であり、着脱部11は、この筒状体としてのリング8の外面、或いは内面に接着する接着層11aから構成されている。接着層としての着脱部11は、捕虫部本体12の開口縁に沿って予め貼着した両面テープ等にて構成し、未使用時には着脱部11の接着面を剥離紙等によって覆っておき、使用時のみ剥離紙を剥がしてリング8に接着して使用する。袋状捕虫部10を破棄する場合には、着脱部11の接着層をリングから剥離すればよい。
図2(b)に示したように、リング8(或いは、着脱部11側)に逆止弁20を設ける。これによれば、捕虫部本体12内に入った虫がすぐに粘着剤層により吸着されない場合であっても開口7から逃げ出すことを防止できる。逆止弁20は、例えば花びらの如く変形と原形復帰が容易な薄い樹脂や紙等のシート材から成る細長い小片をリング8に沿って複数枚隣接配置したり、細い毛状の線材を複数配置することによって構成する。
【0008】
次に、図3は本発明の捕捉具1によって飛翔虫25を捕虫する方法を示しており、図示のように柄2の一端を片手で把持した状態で、袋状ネット6の開口側を飛翔虫25に向けて振ることによって、虫25は袋状ネット6の開口から内部に入り、更に捕捉具1を振り続けることにより飛翔虫25は開口部7を経て袋状捕虫部10内に入る。袋状捕虫部10内に入った飛翔中は、捕捉具1を振る勢いによって例外なく袋状捕虫部10内壁の粘着材層に衝突し、ここに吸着される。吸着された飛翔虫は、いくらもがいても離脱することはできずすぐに息絶える。従って、虫を潰したり、積極的に殺す必要はなく衛生的であり、不快感がない。袋状捕捉部10の材質は透明にしても良いが、不透明にして外部から不快な虫を見えないようにしてもよい。袋状捕虫部10は、粘着材層の大半が虫によって覆われてしまうまで使用可能である。また、粘着材層は、袋状ネット6の奥部に位置する袋状捕捉部10の内壁に形成されているので、外部からのゴミや埃が侵入しにくく、長期に渡って粘着力が維持される。
この捕捉具1は、家屋内での使用に適しているばかりでなく、屋外での使用にも十分適応し得る。特に、柄2を伸縮自在に構成することにより、離れた距離を飛翔する虫に対しても有効に捕虫効果を発揮することが可能となる。
袋状捕虫部10を袋状ネット6に対して着脱する操作も容易であり、取り外した袋状捕虫部10はそのまま廃棄することができる。
なお、本発明の捕虫具は、飛翔する虫に対して有効であるが、虫が壁、床等にとまっている場合にも勿論これに捕虫具をかぶせることによって捕捉が容易となる。また、飛翔する虫に限らず、床等をはい回る虫を捕捉することが可能である。
【0009】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、柄の先端に袋状の捕虫ネットを取り付けた飛翔虫等の捕虫具において、捕虫具を振った勢いによって捕虫ネットの奥部に着脱自在に取り付けた小径の袋状捕虫部に虫を導き、この袋状捕虫部内壁に設けた粘着剤によって虫を例外なく確実に吸着保持し、廃棄時には袋状捕虫部だけを捕虫網本体から容易に取り外すことにより不快感なく衛生的に処分することができ、更に新たな袋状捕虫部を本体に対して簡単な操作により取り付けることにより使用再開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る飛翔虫捕捉具の構成説明図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態の説明図。
【図3】本発明の捕虫具の操作方法の説明図。
【符号の説明】
1 捕捉具、2 柄、2a 一端、5 環状枠、6 袋状ネット、7 開口部、8 被係止部(リング)、10 袋状捕虫部、11 着脱部、12 捕虫部本体、13 粘着剤層、14 保形用の環体、25 飛翔虫。
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内、室外を問わず、身辺を飛翔する蝿、蚊、アブ等々の不快な虫を手軽に捕らえて処分することができる飛翔虫捕捉具に関する。
【0002】
【従来の技術】
室内に侵入した蝿、蚊、アブ、蜂等の害虫、その他の不快な飛翔虫は、敏捷に飛び回るため、蝿叩き等では容易に殺すことができない。また、たたき落とした後で、潰れた虫を処分するのは不潔であり、不快である。また、蝿叩きによって蚊を殺すことは容易ではない。アウトドアでのレジャー等においても、同様に飛翔する害虫によって悩まされることが多々あるが、室内以上に捕捉したり殺すことは容易ではない。
一方、殺虫剤は、締め切った室内で散布すれば有効であるが、殺虫剤を人が吸引した場合には勿論、食品や衣服に付着すると種々の害を及ぼしたり、不快感を催す。また、人体等に対する害が比較的少ない殺虫剤として液体状の殺虫剤を気化させる蚊専用の殺虫剤があるが、この種の殺虫剤は蝿やアブや蜂等の耐久力の強い虫には効果がない。
上記以外にも、例えば特開平9−187207号公報、特開2000−106805公報、特開2002−34419公報には、昆虫採取用の捕虫網を害虫捕捉用の網として転用した捕虫具が種々提案されているが、これらの捕虫具は虫を生きたまま捕まえることを目的としており、捕捉した虫を潰す等の方法により殺す必要があり、ネットや手が汚れて不衛生であり、不快感をもたらすという欠点を有している。
【0003】
次に、特開2002−34420公報には、フラットなネット面に粘着シートを配置した蝿叩きが示されているが、敏捷に飛翔する虫をとらえることは困難である。要するに蝿叩きの如く、平坦なネットを柄の先に備えた捕虫具は、振った際の空気抵抗の増大、その他の取り扱い性の点から、その面積の拡張にも限界があり、更に逃げられ易かった。また、ネットの粘着シートが常時露出しているため、人体、衣服、その他の物品などに付着し易く、更にゴミや埃等が付着堆積して粘性が早期に喪失する、といった欠点を有している。
特開2000−342150公報には、ネット状でない角錐状の振りキャッチャ内に入った飛翔虫を頂部に設けたスリットを強制通過させる際に羽根を損傷させるようにした害虫捕獲具が示されているが、キャッチャがネット状ではないため、空気抵抗により振る速度が遅くなり、自由に飛翔する敏捷な虫を捕らえることが困難であるばかりか、スリットによって羽根を損傷した虫は生きたまま収納箱内に保持されるので、別途これを殺す必要があり、不潔感、不快感を免れない。
特開平10−179001号公報には、両端が開口した円筒状の捕獲袋の奥部にネットを連設し、捕獲袋の内壁の奥部に粘着剤を塗布した技術が開示されているが、入り込んだ飛翔虫が内壁の接着剤に吸着される保証がなく、容易に逃げてしまう虞が高い。仮に、接着剤に虫が付着した後でこの捕獲用袋を廃棄するとすれば、全体を廃棄せざるを得ず、無駄が多くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、基端部に把持部を備えた柄と、柄の先端に取り付けられた袋状の捕虫網と、を備えた飛翔する害虫等の捕虫具において、捕虫具を振って飛翔する虫を捕虫網内に捕らえた場合に、振った勢いによって捕虫網の奥部に着脱自在に取り付けた小径の袋状捕虫部に虫を導き、この袋状捕虫部内壁に設けた粘着剤によって虫を例外なく確実に吸着保持し、廃棄時には袋状捕虫部だけを捕虫網本体から容易に取り外すことにより不快感なく衛生的に処分することができ、更に新たな袋状捕虫部を本体に対して簡単な操作により取り付けることにより使用再開できる飛翔虫捕捉具を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上のように、請求項1の発明によれば、片手で把持可能な柄と、該柄の端部に固定された環状枠と、該環状枠によって外周縁を支持された大径の袋状ネットと、該袋状ネットの奥部に設けた開口部に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部と、を備え、前記袋状捕虫部の内壁の少なくとも一部には、前記袋状ネットから前記袋状捕虫部内に進入してきた飛翔虫を吸着する粘着剤が塗布されており、該袋状捕虫部は、変形することによって粘着剤塗布部同士が吸着することを阻止するフレーム体によって保形されていることを特徴とする。
袋状ネットの開口を大径に構成することによって素早く飛翔する虫であっても比較的容易に捕捉することができる。しかも袋状ネットの奥部に連設された袋状捕虫部には粘着剤塗布部が設けられているため、ここに入り込んだ虫はほぼ確実に粘着剤により吸着保持される。袋状ネットに対して袋状捕虫部は着脱自在であるため、捕捉した虫が多くなった場合には袋状捕虫部だけを取り外して破棄し、新たなものと交換することができる。平坦なネット面を有した単なる蝿叩きとは異なり、袋状ネットの開口を大きくすることができるので、虫を捕捉する率が高まり、しかも粘着剤塗布部が袋状ネットの奥部に連設した袋状捕虫部内壁に設けられているので、粘着剤層に対してほぼ確実に虫を吸着させることができ、逃げられる心配がない。袋状捕虫部を透明にしておけば、虫の付着状態を容易に目視確認できる一方で、虫を見たくない場合には不透明、或いは半透明とするか、部分的に絵柄などを施して内部の確認可能とする一方で、不快感を催すほどには虫が露出しないように配慮する。
請求項2の発明は、請求項1において、前記袋状捕虫部の開口部近傍には、袋状捕虫部内への飛翔虫の進入を許容する一方で、袋状捕虫部から開口部外への戻りを阻止する逆止弁が設けられていることを特徴とする。
粘着剤塗布部に多数の虫が既に吸着されている場合等には、袋状捕虫部内に入った虫が直ちには吸着されないこともある。そこで、このような場合には、逆止弁を設けて虫が逃げ出すのを防止すればよい。遅かれ早かれ他の粘着剤部分によって吸着されることとなる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記袋状ネットと前記袋状捕虫部との着脱自在な接続は、両面テープにて行われることを特徴とする。
両面テープを用いた着脱構造とすれば、低コストに実現できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態により本発明を詳細に説明する。
図1(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る飛翔虫捕捉具の構成説明図であり、この捕捉具1は、一端2aを片手で把持可能な棒状の柄2と、柄2の他端部に固定された環状枠5と、環状枠5によって外周縁を支持された大径の袋状ネット6と、袋状ネット6の奥部に設けた開口部7に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部10と、を備えている。
柄2は、軽量な木材(竹等)、樹脂、金属等から構成し、長さを伸縮自在に構成してもよい。環状枠5は、人体や物品等にぶつかった場合にも衝撃を与えないように弾性変形が容易である一方で、十分な保形力を備えた樹脂、金属等から成る線材等から構成し、柄5の他端部に任意の方法により固定する。環状枠5は柄2に対して着脱自在に固定しても良い。袋状ネット6は、ナイロン等、任意の樹脂材料、木綿、金属等によってある程度弾性変形が可能な構成とする。但し、柔軟過ぎる場合には、袋状ネット6内に入った虫がそこに引っかかって、更に奥まで進入できなくなることがあるので、できるだけ袋状ネット6の内壁は虫が引っかからないように抵抗を少なく構成する。袋状ネット6の奥部に位置する開口部7の周縁には樹脂、金属等から成る保形用のリング(被係止部)8が固定されており、このリング8を利用して袋状捕虫部10の開口縁を着脱自在に固定する。
袋状捕虫部10は、リング8に対する着脱部11と、この着脱部11から連設された捕虫部本体12と、捕虫部本体12の内壁に予め形成された粘着剤層13と、を備えている。着脱部11は種々構成することができるが、図1の例では、樹脂、金属等から成る環状のバネクリップを用いている。このバネクリップの開口側をリング8に押し付けることにより、バネクリップは一旦開放してからリング8に係着して容易には離脱できない状態となる。取り外す際には、バネクリップの保持力を越える力で離脱させればよい。なお、上記とは逆に、着脱部11を袋状ネット6側に設け、袋状捕虫部10側に設けたリング(被係止部)を着脱するようにしてもよい。
捕虫部本体12は、それ自体を変形容易なネット、ビニル、紙等から構成しても良いが、潰れた場合には内壁の粘着剤層同士がくっついて原形に戻すことが困難となるので、例えば保形用の環体(フレーム体)14を適所に配置して、潰れ変形を防止する。或いは、捕虫部本体12の材質自体を容易に潰れない硬質なものとしても良い。
捕虫部本体12は、接着剤層13に虫が多数吸着した場合にはリング8から取り外して廃棄されるので、環境問題を考慮すれば、木綿、紙等にて構成するのが好ましい。
【0007】
次に、図2は本発明の第2の実施形態に係る捕捉具1であり、リング(被係止部)8及び着脱部11の構成が上記実施形態とは異なっている。即ち、この実施形態のリング8は、開口7から外側に突出した筒状体であり、着脱部11は、この筒状体としてのリング8の外面、或いは内面に接着する接着層11aから構成されている。接着層としての着脱部11は、捕虫部本体12の開口縁に沿って予め貼着した両面テープ等にて構成し、未使用時には着脱部11の接着面を剥離紙等によって覆っておき、使用時のみ剥離紙を剥がしてリング8に接着して使用する。袋状捕虫部10を破棄する場合には、着脱部11の接着層をリングから剥離すればよい。
図2(b)に示したように、リング8(或いは、着脱部11側)に逆止弁20を設ける。これによれば、捕虫部本体12内に入った虫がすぐに粘着剤層により吸着されない場合であっても開口7から逃げ出すことを防止できる。逆止弁20は、例えば花びらの如く変形と原形復帰が容易な薄い樹脂や紙等のシート材から成る細長い小片をリング8に沿って複数枚隣接配置したり、細い毛状の線材を複数配置することによって構成する。
【0008】
次に、図3は本発明の捕捉具1によって飛翔虫25を捕虫する方法を示しており、図示のように柄2の一端を片手で把持した状態で、袋状ネット6の開口側を飛翔虫25に向けて振ることによって、虫25は袋状ネット6の開口から内部に入り、更に捕捉具1を振り続けることにより飛翔虫25は開口部7を経て袋状捕虫部10内に入る。袋状捕虫部10内に入った飛翔中は、捕捉具1を振る勢いによって例外なく袋状捕虫部10内壁の粘着材層に衝突し、ここに吸着される。吸着された飛翔虫は、いくらもがいても離脱することはできずすぐに息絶える。従って、虫を潰したり、積極的に殺す必要はなく衛生的であり、不快感がない。袋状捕捉部10の材質は透明にしても良いが、不透明にして外部から不快な虫を見えないようにしてもよい。袋状捕虫部10は、粘着材層の大半が虫によって覆われてしまうまで使用可能である。また、粘着材層は、袋状ネット6の奥部に位置する袋状捕捉部10の内壁に形成されているので、外部からのゴミや埃が侵入しにくく、長期に渡って粘着力が維持される。
この捕捉具1は、家屋内での使用に適しているばかりでなく、屋外での使用にも十分適応し得る。特に、柄2を伸縮自在に構成することにより、離れた距離を飛翔する虫に対しても有効に捕虫効果を発揮することが可能となる。
袋状捕虫部10を袋状ネット6に対して着脱する操作も容易であり、取り外した袋状捕虫部10はそのまま廃棄することができる。
なお、本発明の捕虫具は、飛翔する虫に対して有効であるが、虫が壁、床等にとまっている場合にも勿論これに捕虫具をかぶせることによって捕捉が容易となる。また、飛翔する虫に限らず、床等をはい回る虫を捕捉することが可能である。
【0009】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、柄の先端に袋状の捕虫ネットを取り付けた飛翔虫等の捕虫具において、捕虫具を振った勢いによって捕虫ネットの奥部に着脱自在に取り付けた小径の袋状捕虫部に虫を導き、この袋状捕虫部内壁に設けた粘着剤によって虫を例外なく確実に吸着保持し、廃棄時には袋状捕虫部だけを捕虫網本体から容易に取り外すことにより不快感なく衛生的に処分することができ、更に新たな袋状捕虫部を本体に対して簡単な操作により取り付けることにより使用再開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)及び(c)は本発明の一実施形態に係る飛翔虫捕捉具の構成説明図。
【図2】(a)及び(b)は本発明の他の実施形態の説明図。
【図3】本発明の捕虫具の操作方法の説明図。
【符号の説明】
1 捕捉具、2 柄、2a 一端、5 環状枠、6 袋状ネット、7 開口部、8 被係止部(リング)、10 袋状捕虫部、11 着脱部、12 捕虫部本体、13 粘着剤層、14 保形用の環体、25 飛翔虫。
Claims (3)
- 片手で把持可能な柄と、該柄の端部に固定された環状枠と、該環状枠によって外周縁を支持された大径の袋状ネットと、該袋状ネットの奥部に設けた開口部に対して着脱自在に取付けられる小径の袋状捕虫部と、を備え、
前記袋状捕虫部の内壁の少なくとも一部には、前記袋状ネットから前記袋状捕虫部内に進入してきた飛翔虫を吸着する粘着剤が塗布されており、
該袋状捕虫部は、変形することによって粘着剤塗布部同士が吸着することを阻止するフレーム体によって保形されていることを特徴とする飛翔虫捕捉具。 - 前記袋状捕虫部の開口部近傍には、袋状捕虫部内への飛翔虫の進入を許容する一方で、袋状捕虫部から開口部外への戻りを阻止する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の飛翔虫捕捉具。
- 前記袋状ネットと前記袋状捕虫部との着脱自在な接続は、両面テープにて行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の飛翔虫捕捉具。
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JP2008210193A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Chiiki Keikaku Center:Kk | 盗難防止装置 |
KR200457750Y1 (ko) | 2009-03-23 | 2012-01-06 | 강희준 | 곤충포집용구 |
-
2003
- 2003-02-14 JP JP2003037347A patent/JP2004242606A/ja active Pending
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