JP2004242528A - 結晶1−ケストース製造に用いるβ−フルクトフラノシダーゼの選抜法 - Google Patents

結晶1−ケストース製造に用いるβ−フルクトフラノシダーゼの選抜法 Download PDF

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Abstract

【課題】β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かを判定する方法を提供する。
【解決手段】β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子を宿主細胞に導入し、得られる形質転換体をスクロースのみを炭素源とする培地および1−ケストースのみを炭素源とする培地において別々に培養してそれぞれの生育速度を測定し、これらの生育速度を比較して1−ケストース培地での生育速度の方が遅い場合にそのβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利なものと判定する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、反応特性が改変されたβ−フルクトフラノシダーゼの選抜方法に関する。
【0002】
背景技術
フラクトオリゴ糖は、スクロースに1個以上のフルクトースが連鎖的に付加したオリゴ糖類であり、その結合様式は、スクロースのフルクトース部分における1位の炭素に、付加するフルクトースの2位の炭素がβ型で結合し(β2→1結合)、これが繰り返されるというものである。フラクトオリゴ糖の結合様式を模式的に示すと、(Fru)β2−{1(Fru)β2−}nα1(Glc)(ここで、FruはD−フルクトース残基、GlcはD−グルコース残基、nはスクロースに付加するフルクトース残基の数を表す)となる。フラクトオリゴ糖は難う蝕性や、ビフィズス菌増殖促進作用、コレステロールなどの脂質の代謝改善作用、免疫調節作用など様々な生理機能を有することが明らかになっており、機能性食品素材として産業上極めて有用である。フラクトオリゴ糖は、自然界では広く植物に分布しており、例えばアスパラガス、タマネギ、キクイモ、蜂蜜などに含まれていることが知られている。
【0003】
近年、微生物由来のβ−フルクトフラノシダーゼの転移反応を利用してスクロースからフラクトオリゴ糖を大量に製造する技術が確立され、フラクトオリゴ糖は工業的に生産されている。この工業的生産に使用されているカビ由来のβ−フルクトフラノシダーゼは、転移活性が高いこと、および異性体の生成が少ないことが特徴であるが、その一方で、1−ケストースしか生成しない植物由来のシュークロース:シュークロースフルクトシルトランスフェラーゼ(SST)ほどオリゴ糖の生成選択性は高くなく、重合度2〜6のオリゴ糖類の混合物しか製造できない。このため、フラクトオリゴ糖は、液体(シロップ)あるいは粉末として利用されており、これらは非結晶性の混合物であるため、砂糖(スクロース)等の結晶性の食品材料と比較すると、吸湿性が高く、加工適性が悪いなどの問題点があった。
【0004】
一方で、カラムクロマトグラフィーや晶析等を組み合わせることにより、単一オリゴ糖成分を主成分とする結晶性フラクトオリゴ糖、例えば1−ケストース(3糖類;GF)、ニストース(4糖類;GF)等を得ることができる。特に、結晶1−ケストースは、フラクトオリゴ糖の生理機能を保持したまま優れた物性および加工適性を有している(特許文献1:特開平9−65829号公報、特許文献2:特開平6−31160号公報)。しかし、フラクトオリゴ糖の製造に用いられている酵素の1−ケストース(3糖類;GF)への最大変換率は約42%であり、さらには反応生成物中には副生成物のニストース(4糖類;GF)が約12%、基質であるスクロースが約23%含まれるため、より高純度の1−ケストースを工業的に効率よく得ることができるβ−フルクトフラノシダーゼが依然として求められている。すなわち、1−ケストースの生成選択性が高く、転移反応生成物であるオリゴ糖の組成が改善された結晶性フラクトオリゴ糖の製造に適したβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の取得が望まれているといえる。
【0005】
国際公開第97/34004号パンフレット(特許文献3)には、1−ケストースを選択的に生成するβ−フルクトフラノシダーゼ変異体が開示されている。一方、1−ケストースを選択的に生成するβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体を効率よく選抜する方法については、本発明者らが知る限り、これまでに報告されていない。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−65829号公報
【特許文献2】
特開平6−31160号公報
【特許文献3】
国際公開第97/34004号パンフレット
【0007】
【発明の概要】
低吸湿性の結晶性フラクトオリゴ糖を製造するためには、酵素反応液のクロマト分画の負荷軽減と結晶母液の再利用を可能とするために、β−フルクトフラノシダーゼによる1−ケストース(GF)への変換率が高いこと、および副生成物であるニストース(GF)等の他のフラクトオリゴ糖の生成量が低いことが好ましいと考えられる。
【0008】
本発明者らは、候補となるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子を宿主細胞に導入し、その形質転換体を、スクロースを唯一の炭素源とする培地と1−ケストースを唯一の炭素源とする培地とで別々に培養し、前者での生育速度が後者での生育速度よりも速い場合には前記β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が上記の条件を充足することを見出した。本発明はこのような知見に基づくものである。
【0009】
従って、本発明によれば、β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かを判定する方法、ならびに1−ケストースの製造に有利なβ−フルクトフラノシダーゼ変異体およびこれをコードする遺伝子の製造方法が提供される。
【0010】
そして、本発明による判定方法は、β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かを判定する方法であって、以下の工程:
(a)β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体をコードする遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
(b)工程(a)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
(c)工程(a)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
(d)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す場合に、その形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体を、1−ケストースの製造に有利なものと判定する工程、
を含んでなるものである。
【0011】
また、本発明によるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体の製造方法は、1−ケストースの製造に有利なβ−フルクトフラノシダーゼ変異体を製造する方法であって、以下の工程:
(a)β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子に変異を導入し、β−フルクトフラノシダーゼ変異体をコードする遺伝子を調製する工程;
(b)工程(a)により得られた遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
(c)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
(d)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
(e)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体を選択する工程、
を含んでなるものである。
【0012】
さらに、本発明によるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子の製造方法は、1−ケストースの製造に有利なβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子を製造する方法であって、以下の工程:
(a)β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子に変異を導入し、β−フルクトフラノシダーゼ変異体をコードする遺伝子を調製する工程;
(b)工程(a)により得られた遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
(c)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
(d)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
(e)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す形質転換体に含まれるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子を選択する工程、
を含んでなるものである。
【0013】
本発明により取得されるβ−フルクトフラノシダーゼおよびその変異体は、1−ケストースを選択的に生成させ、他のオリゴ糖の生成量が低いという反応特性を有する。このようなβ−フルクトフラノシダーゼを利用することにより、1−ケストース含有量の高いフラクトオリゴ糖が得られるため、結晶1−ケストースを容易に製造することが可能となる。
【0014】
【発明の具体的説明】
本明細書において、「β−フルクトフラノシダーゼ」とは、β−D−フルクトフラノシドを加水分解してフルクトースを遊離させる能力、およびβ−フルクトフラノシル基を他の糖に転移させる能力を有する、EC3.2.1.26に分類される酵素であって、天然の生物から得られるものをいう。さらに、「β−フルクトフラノシダーゼ」は、人工的な変異導入によることなく、自然に発生したβ−フルクトフラノシダーゼ変異体をも含む。また、本明細書において、β−フルクトフラノシダーゼについて用いられる「変異体」という用語は、β−フルクトフラノシダーゼに対して人工的にアミノ酸変異を導入したものを意味する。
【0015】
1.β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子の用意
本発明による方法においては、まず、候補となるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子を用意する。
【0016】
β−フルクトフラノシダーゼは、天然の生物に由来するいずれのものであってもよい。例えば、既に知られているβ−フルクトフラノシダーゼを用いてもよいし、または、新たに発見されたものを用いてもよい。このようなβ−フルクトフラノシダーゼの遺伝子は、当業者に公知の方法により取得することができる。
【0017】
β−フルクトフラノシダーゼ変異体は、β−フルクトフラノシダーゼに対して人工的にアミノ酸変異を導入したものであり、その遺伝子は、β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子への変異の導入により取得することができる。変異導入の対象とするβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子は、いかなる生物を起源とするものであってもよいが、好ましくは真菌類由来のβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子、より好ましくはアスペルギルス属、ペニシリウム属、スコプラリオプシス属、フザリウム属、またはオーレオバシジウム属に属する真菌に由来するβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子、さらに好ましくはアスペルギルス属に属する真菌に由来するβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子とされる。
【0018】
上記のような変異は、予め指定された変異であってもよいし、不作為(ランダム)な変異であってもよい。予め指定された変異は、当業者に公知の方法、例えば、Gapped duplex法(Methods in Enzymology, 154, 350, 1987)、Kunkel法(Methods in Enzymology, 154, 367, 1987)等により導入することができる。
【0019】
本発明の好ましい実施態様によれば、上記の変異はランダム変異とされる。β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子へのランダム変異の導入は、当業者に公知の方法、例えば、変異原物質、放射線、PCR法等を利用する方法により行うことができる。
【0020】
変異原物質を利用するランダム変異の導入は、例えば、目的のβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子を保有する微生物を、5−ブロモウラシル、5−クロロウラシル等の塩基類似物質、亜硝酸等の塩基の酸化的脱アミノ誘発剤、シトシン・グアニンと反応するヒドロキシアミン、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン等のアルキル化試薬などの化学物質に暴露させることによって行うことができる。
【0021】
PCR法を利用するランダム変異の導入は、例えば、目的のβ−フルクトフラノシダーゼ遺伝子を含むDNA断片を鋳型とする該遺伝子の増幅反応において、DNAポリメラーゼの複製反応の忠実性を低減させる条件下でPCRを行い、増幅したDNA配列中に複製エラーを起こすことにより行なうことができる。このような方法は、一般に、エラープローン(error−prone)PCR法として知られている。DNAポリメラーゼの複製反応の忠実性を低減させるための条件としては、高pH、高マグネシウムイオン濃度、基質となる4種類のデオキシリボ核酸(dNTP)の各濃度の変更が挙げられ、あるいは、複製反応の忠実性が低いDNAポリメラーゼを用いてもよい。
【0022】
2.β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かの判定
用意されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体をコードする遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換し、得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地(以下「スクロース培地」という)および炭素源として1−ケストースのみを含む培地(以下「1−ケストース培地」という)においてそれぞれ別個に培養して該形質転換体の生育速度を測定し、これらの生育速度を比較することにより、そのβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利なものか否かを判定することができる。
【0023】
生育速度の比較においては、上記1−ケストース培地での生育速度が上記スクロース培地での生育速度よりも小さい値を示す形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が、1−ケストースの製造に有利なものと判定される。また、上記の反応速度の差は大きい方が好ましい。従って、本発明の好ましい実施態様によれば、上記スクロース培地での生育速度が上記1−ケストース培地での生育速度の1.5倍以上、より好ましくは2倍以上、さらに好ましくは2.5倍以上の値を示す形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が、1−ケストースの製造に有利なものと判定される。
【0024】
形質転換体の生育速度は、当業者に公知の方法、例えば、コロニーの大きさの測定、培養液の濁度測定、菌体体積測定、菌体成分の定量等によって測定することができる。本発明の好ましい実施態様によれば、形質転換体の生育速度は、培養液の濁度を指標として測定される。濁度は、例えば、培養液の595nmでの吸光度として測定することができる。また、比較される生育速度は、両培地について同時に測定したものであればよいが、好ましくは培養開始後一定の期間における平均生育速度(以下「初期平均生育速度」という)とされる。初期平均生育速度は、培養開始後一定の時間経過後における各種測定値をその時間で除した値であり、よって、初期平均生育速度の比較は、当該測定値そのものを比較することにより行なうことができる。初期平均生育速度を測定するための培養開始後の経過時間は、形質転換に用いられる宿主細胞の種類によって異なり、培養物の状態をモニタリングしながら当業者が適宜決定しうるが、好ましくは5〜72時間、より好ましくは10〜30時間、さらに好ましくは約20時間とされる。
【0025】
形質転換に用いられる宿主細胞は、D−グルコースおよび/またはD−フルクトースを資化することができ、かつ外来遺伝子の発現を可能とするものであればよく、特に制限されないが、好ましくは微生物、より好ましくは酵母、カビなどの真菌類とされる。また、特に好ましい宿主細胞は、スクロースを資化しないもの、すなわちスクロース非資化性の宿主細胞である。スクロース非資化性宿主細胞は、形質転換により導入されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体以外にスクロースを基質とする酵素を生産しないため、上述の生育速度の比較が容易かつ明確となる。このようなスクロース非資化性宿主細胞としては、当業者に公知のもの、例えば、国際公開第97/34004号パンフレットに記載の糸状菌、トリコデルマ属に属する数種の菌類や特定の酵母(Oda, Y. and Ouchi, K., Appl. Environ. Microbiol., 55, 1742−1747, 1989)を利用することができる。
【0026】
形質転換に用いられるベクターは、上記のような宿主細胞において、組み込まれたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子を発現しうるように作製される。このようなベクターは、使用される宿主細胞の種類に応じて、ウイルスベクター、プラスミドベクター、コスミドベクターなどを適宜用いることができ、例えば、宿主が大腸菌である場合にはλファージ系のバクテリオファージ、pBR、pUC系のプラスミドなどを用い、宿主が枯草菌である場合にはpUB系のプラスミドを用い、宿主が酵母である場合にはYEp系、YRp系、YCp系などのプラスミドベクターを用いることができる。
【0027】
上記のベクターは、β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子を効率的に発現させるためのDNA配列、例えば、プロモーター、転写開始シグナル、リボゾーム結合部位、翻訳停止シグナル、転写終結シグナル等の、転写調節シグナル、翻訳調節シグナルなどを、機能しうる形で含むことが好ましい。このようなDNA配列は、当業者であれば適宜選択し、使用することができる。
【0028】
上記のベクターは、形質転換体を選択するための選択マーカーを含んでいてもよい。選択マーカーとしては、薬剤耐性マーカー遺伝子や栄養要求マーカー遺伝子などを適宜用いることができ、例えば、宿主が細菌である場合にはアンピシリン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子等、宿主が酵母である場合にはトリプトファン合成遺伝子(例えばTRP1)、ウラシル合成遺伝子(例えばURA3)、ロイシン合成遺伝子(例えばLEU2)等、宿主がカビである場合にはハイグロマイシン耐性遺伝子(Hyg)、ビアラホス耐性遺伝子(Bar)、硝酸還元酵素遺伝子(niaD)等を用いることができる。
【0029】
上記のような宿主細胞とベクターとの組合せとして適切なものが多数知られており、当業者は適宜選択して利用することができる。特に好ましい宿主細胞とベクターとの組合せとして、例えば、Biosci. Biotechnol. Biochem., 65(4), 766−773, 2001に記載されている、スクロース非資化性の酵母S. cerevisiae MS−161株およびそのための発現ベクターが挙げられる。
【0030】
形質転換体の培養に用いる培地は、平板培地のような固体培地および液体培地のいずれであってもよい。ただし、生育速度の測定法に応じて適切な培地を選択することが好ましく、例えば、コロニーの大きさにより生育速度を測定する場合には固体培地が適切であり、培養液の濁度により生育速度を測定する場合には液体培地が適切である。また、炭素源以外の培地の具体的な組成は、当業者により適宜決定される。スクロース培地中の炭素源はスクロースのみとされ、その含有量は培地の全重量に対して、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは1.5〜3重量%、最も好ましくは約2重量%とされる。また、1−ケストース培地中の炭素源は1−ケストースのみとされ、その含有量は、スクロース培地中のスクロースの濃度と同一とされる。
【0031】
さらに、形質転換体の他の培養条件は、使用する宿主細胞の種類等に応じて当業者により適宜決定されるため、特に制限されないが、好ましい温度条件は25〜37℃、より好ましくは約30℃である。
【0032】
以上のようにして、β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かを判定することができるが、上記の判定法に先立ち、形質転換体の予備的な選択を行なってもよい。例えば、形質転換に用いられるベクターが上記の選択マーカーを含んでいる場合には、その選択マーカーを利用して該ベクターを含む宿主細胞(すなわち形質転換体)を選択することができる。また、宿主細胞としてスクロース非資化性のものを用いる場合には、炭素源としてスクロースのみを含む培地上で培養することにより、導入されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が発現している形質転換体のみを選択することができ、同時に、導入されたβ−フルクトフラノシダーゼ変異体がβ−フルクトフラノシダーゼ活性を有することをも確認することができる。このような予備的な選択は、候補となるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の数が多い場合などに、労力を軽減する上で有利である。
【0033】
3.1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼもしくはその変異体またはその遺伝子の回収
上記の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体は、次のようにして回収することができる。まず、上記の形質転換体を適切な条件下で培養し、得られた培養物から公知の方法、例えば遠心分離により培養上清または菌体を得る。菌体を取得した場合には、これを適切な緩衝液中に懸濁し、凍結融解、超音波処理、磨砕等により菌体を破砕し、遠心分離または濾過により上記β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体を含む菌体抽出物を得る。培養上清または菌体抽出物からの酵素の精製は、当業者に公知の分離・精製法を適宜組み合わせて実施することができる。このような分離・精製法としては、例えば、熱処理のような耐熱性の差を利用する方法、塩沈澱および溶媒沈澱のような溶解性の差を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動のような分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーのような電荷の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィーのような特異的親和性を利用する方法、疎水クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーのような疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動のような等電点の差を利用する方法などが挙げられる。
【0034】
また、上記の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子は、当該遺伝子を含む形質転換体中のベクターから、当業者に公知の方法により回収することができる。
【0035】
4.1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼもしくはその変異体またはその遺伝子の利用
上記の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体は、スクロースを原料物質とする1−ケストースの製造に利用することができる。この場合の酵素反応の条件は、当該β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の酵素特性、例えば、酵素反応時の生成物中の糖組成、比活性、基質特異性、至適pH、至適温度、pH安定性、熱安定性等に応じて、当業者により適切に設定される。これらの酵素特性は、当業者に公知の方法よって確認することができる。上記β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体は、粗酵素のまま用いてもよいし、精製酵素として用いてもよい。また、上記β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体は、適切な担体に固定化された状態で用いてもよい。
【0036】
上記の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の遺伝子は、適当な宿主−ベクター系を用いて当該遺伝子による形質転換体を作製することにより、β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体の製造に利用することができる。形質転換体の作製については、上述した通りである。特に、宿主細胞としてスクロース非資化性のものを用いると、形質転換により導入されたβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体以外にスクロースを基質とする酵素を生産しないため、酵素を精製することなく、粗酵素の状態で1−ケストースの製造に利用することが可能となる。
【0037】
【実施例】
以下に本発明の具体的な実施例を示すが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0038】
例1:β−フルクトフラノシダーゼ( FFase )遺伝子へのランダム変異の導入
フラクトオリゴ糖製造に用いられているアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)ATCC20611株由来のβ−フルクトフラノシダーゼ(以下「FFase」という)の遺伝子中にランダム変異を導入した。このランダム変異の導入は、以下のように、市販のPCR mutagenesis kit(Gene Morph, Stratagene社)を用いて行った。
【0039】
PCR反応液(50μl)の組成は、FFase遺伝子を含む鋳型DNA(1μl)、dNTP(40mM、1μl)、10倍濃度の緩衝液(5μl)、フォワードプライマー:5’−GCGAATTCATGAAGCTCACCACTACCA−3’(配列番号1)およびリバースプライマー:5’−GCGGATCCCGGTCAATTTCTCT−3’(配列番号2)(それぞれ、250ng/ml、0.5μl)、Mutazyme(2.5U/μl、1μl)、DMSO(5μl)、ならびに滅菌水(36μl)とした。反応条件は、94℃で2分間の前処理を行なった後、94℃で1分間(変性ステップ)、50℃で2分間(アニーリングステップ)、および72℃で2.5分間(伸長ステップ)のインキュベーションを30サイクルとした。最後に72℃で3分間のインキュベーションを行なった。得られた反応液から反応産物をフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)で抽出し、その抽出液にエタノールを添加することにより沈殿させた。沈殿物をTE緩衝液に溶解後、アガロース電気泳動を行い、特異的に増幅された1.9kbpのバンドを常法に従って切り出してDNA断片を回収した。1.9kbpのEcoRI−BamHI断片をBiosci. Biotechnol. Biochem., 65(4), 766−773, 2001に記載されている酵母での発現ベクターのEcoRI−BamHI部位に挿入したプラスミドを、スクロース非資化性の酵母S. cerevisiae MS−161株(Biosci. Biotechnol. Biochem., 65(4), 766−773, 2001に記載)に酢酸リチウム法によって導入し、形質転換体を得た。個々の形質転換体を、SD−GF寒天培地(0.67% yeast nitrogen base (w/o amino acids)、2% sucrose、2% agar、50μg/ml L−Uracil)にレプリカし、30℃で3日間の培養により良好に生育する形質転換体をFFase活性を保持している株として選択し、ランダム変異ライブラリーを作製した。
【0040】
例2:改質 FFase のスクリーニング
実施例1で作製したランダム変異ライブラリーから、反応特性が改変されたFFaseを以下のように選抜した。すなわち、個々の株を、96穴マイクロプレートを用いて、150μlのSD培地(0.67% yeast nitrogen base (w/o amino acids)、2% glucose、50μg/ml L−Uracil)中、30℃で一晩前培養した。
【0041】
次に、この前培養液を、SD−GF培地(0.67% yeast nitrogen base (w/o amino acids)、2% sucrose、50μg/ml L−Uracil)とSD−GF培地(0.67%yeast nitrogen base (w/o amino acids)、2% 1−kestose、50μg/ml L−Uracil)の2種類の液体培地各150μlに4.5μlずつ植菌し、30℃で培養した。20時間後の培養液の濁度(595nmの吸光度)を測定し、(SD−GF培地での培養液の濁度)/(SD−GF培地での培養液の濁度)の比を算出した結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 2004242528
【0043】
さらに、これらの株の培養上清をFFase粗酵素液として、FFase活性測定とスクロースを基質とした酵素反応を行い、反応液の糖組成をHPLC(カラム:リクロスフェア100NH、溶離液:72%アセトニトリル、流速:1ml/分、検出器:示差屈折計)で分析した。FFase活性は、Agric. Biol. Chem., 53, 667−673 (1989)に記載の方法に従って測定した。また、酵素反応は、培養上清中に48重量%のスクロースを添加し、この反応液を、40℃、pH7でインキュベートすることにより行なった。
【0044】
上記表1に記載の株はいずれも、FFase活性を有していることが確認された。さらに、スクロースを基質とした酵素反応により得られる反応液中の糖組成を下記の表2に示す。ここで、各株についてのデータは、それぞれ1−ケストース(GF)の量が最大となる時点での反応液の糖組成を示す。
【0045】
【表2】
Figure 2004242528
【0046】
1−ケストースの製造に用いるFFaseは、1−ケストースの含有量が多く、他の糖類、特にニストースおよびフラクトシルニストースの含有量が少ない酵素反応産物を与えるものであることが好ましいと考えられる。このような観点から表1および表2に記載のFFaseを評価すると、(21−36)株、(22−95)株および(64−60)株では、上記両培地における濁度の比が野生型よりも大きく、1−ケストースの含有量が多く、ニストースの生成が抑制されている。すなわち、これらの株により生産されるFFaseは、1−ケストースの製造に有利な反応特性を有するといえる。
【0047】
一方で、(M−2)株、(64−81)株および(51−24)株では、上記両培地における濁度の比が野生型と同程度で、1−ケストースおよびニストースの含有量に変化は見られない。
【0048】
【配列表】
Figure 2004242528
Figure 2004242528

Claims (14)

  1. β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が1−ケストースの製造に有利か否かを判定する方法であって、以下の工程:
    (a)β−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体をコードする遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
    (b)工程(a)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
    (c)工程(a)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
    (d)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す場合に、その形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体を、1−ケストースの製造に有利なものと判定する工程、
    を含んでなる、方法。
  2. 宿主細胞がスクロース非資化性の酵母である、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(b)および工程(c)において、形質転換体の生育速度が液体培地での培養液の濁度により測定される、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(d)において、炭素源としてスクロースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度が、炭素源として1−ケストースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度の1.5倍以上の値を示す場合に、その形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼまたはその変異体が、1−ケストースの製造に有利なものと判定する、請求項1に記載の方法。
  5. 1−ケストースの製造に有利なβ−フルクトフラノシダーゼ変異体を製造する方法であって、以下の工程:
    (a)β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子に変異を導入し、β−フルクトフラノシダーゼ変異体をコードする遺伝子を調製する工程;
    (b)工程(a)により得られた遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
    (c)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
    (d)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
    (e)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体を選択する工程、
    を含んでなる、方法。
  6. 宿主細胞がスクロース非資化性の酵母である、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(c)および工程(d)において、形質転換体の生育速度が液体培地での培養液の濁度により測定される、請求項5に記載の方法。
  8. 工程(e)において、炭素源としてスクロースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度が、炭素源として1−ケストースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度の1.5倍以上の値を示す形質転換体により生産されるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体が選択される、請求項5に記載の方法。
  9. 1−ケストースの製造に有利なβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子を製造する方法であって、以下の工程:
    (a)β−フルクトフラノシダーゼ遺伝子に変異を導入し、β−フルクトフラノシダーゼ変異体をコードする遺伝子を調製する工程;
    (b)工程(a)により得られた遺伝子を発現可能な形で含むベクターを用いて宿主細胞を形質転換する工程;
    (c)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源としてスクロースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;
    (d)工程(b)により得られた形質転換体を、炭素源として1−ケストースのみを含む培地において培養し、該形質転換体の生育速度を測定する工程;および
    (e)炭素源として1−ケストースのみを含む培地での生育速度が、炭素源としてスクロースのみを含む培地での生育速度よりも小さい値を示す形質転換体に含まれるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子を選択する工程、
    を含んでなる、方法。
  10. 宿主細胞がスクロース非資化性の酵母である、請求項9に記載の方法。
  11. 工程(c)および工程(d)において、形質転換体の生育速度が液体培地での培養液の濁度により測定される、請求項9に記載の方法。
  12. 工程(e)において、炭素源としてスクロースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度が、炭素源として1−ケストースのみを含む培地における培養液の濁度により測定される生育速度の1.5倍以上の値を示す形質転換体に含まれるβ−フルクトフラノシダーゼ変異体遺伝子が選択される、請求項9に記載の方法。
  13. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼ変異体。
  14. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法により1−ケストースの製造に有利なものと判定されたβ−フルクトフラノシダーゼ変異体をコードする遺伝子。
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