JP2004242114A - 光増幅中継伝送システム - Google Patents

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順子 岩崎
Takashi Yokoyama
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    • H04B10/2916Repeaters in which processing or amplification is carried out without conversion of the main signal from optical form characterised by the medium used for amplification or processing using Raman or Brillouin amplifiers

Abstract

【課題】ラマン増幅中継器内の励起光源を比較的少数で構成しても利得スペクトルの平坦化を達成することのできる光増幅中継伝送システムを得ること。
【解決手段】光増幅中継伝送システム200は、その利得制御区間204に複数段の第1の光増幅中継器202〜202と利得制御機能を備えた第2の光増幅中継器203とを配置した構成となっている。それぞれの光増幅中継器202〜202、203は互いに異なった波長の励起光を出力してラマン増幅用光ファイバ205〜205のうちの対応するものを後方励起することができる。これにより、利得制御区間204全体としては多くの波長の励起光を使用することになり、利得スペクトルを平坦化できる。第2の光増幅中継器203は第1の光増幅中継器202〜202の一部に障害が発生した場合等でスペクトル特性が劣化したときこれを補償する制御を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光増幅中継伝送システムに係わり、特にラマン増幅器を使用して波長多重された信号光を伝送する光増幅中継伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネットを始めとした各種通信需要の増大に伴って、伝送容量を飛躍的に増大させるWDM(波長多重光伝送方式)が普及している。従来からエルビウムドープファイバを使用して信号光を多重化させる技術が存在している。しかしながらエルビウムドープファイバを使用した光ファイバ増幅では限られた波長帯域を使用することになり、広帯域化や高速化が十分でないという問題がある。そこで、ラマン増幅を使用した光増幅中継伝送システムが注目されている。ラマン増幅を使用した光増幅中継伝送システムでは、最大100nm(ナノメータ)にもわたる広い波長域を一括増幅することが可能であり、また、Sバンド帯(1460−1530nm)の信号光の増幅を行うことができる。更に多波長励起光源を使用することで、広帯域で平坦な利得を得ることが可能になる。
【0003】
図22は、従来提案された光増幅中継伝送システムの構成を表わしたものである。光増幅中継伝送システム100は、伝送路の損失を補償するために、第1〜第nのラマン増幅中継器101〜101を信号光の伝送方向102に沿って間隔を置いて順に配置している。ラマン増幅用光ファイバ103〜103は、それぞれ第1〜第nのラマン増幅中継器101〜101の対応するものに対して送信元に近い側に配置されており、それぞれ後方励起方式でラマン増幅用励起光を供給されて信号光の増幅を行うようになっている。
【0004】
第1〜第nのラマン増幅中継器101〜101は同一の構成となっているので、図22では第1のラマン増幅中継器101の構成のみを具体的に表わしている。すなわち、第1のラマン増幅中継器101は、励起レーザの制御を行う励起レーザ制御部111と、この励起レーザ制御部111によってそれぞれ励起状態を制御される第1〜第4のレーザダイオード(LD)112〜112と、このうちの第1および第2のレーザダイオード112、112から出力される第1および第2の波長のラマン増幅用励起光113、113を合波して第1のラマン増幅用励起光114として出力する第1の光カプラ115と、第3および第4のレーザダイオード112、112から出力される第3および第4の波長のラマン増幅用励起光113、113を合波して第2のラマン増幅用励起光114として出力する第2の光カプラ116と、これら第1および第2の光カプラ115、116から出力される第1および第2のラマン増幅用励起光114、114をラマン増幅用光ファイバ103に後方励起方式で供給するための第3の光カプラ117とによって構成されている。
【0005】
この図22に示した光増幅中継伝送路では、同図で第1〜第nのラマン増幅中継器101〜101を順に経るように信号光が伝送されていき、このとき光ファイバ内で生じる信号光の損失をその都度、補償するためにラマン増幅用光ファイバ103〜103による信号光の増幅が行われるようになっている。それぞれのラマン増幅中継器101〜101で複数(この例では4つ)のレーザダイオード112〜112が用意されているのは、1つの中継器内で互いに異なった波長のラマン増幅用励起光114〜114を用いることで、ラマン増幅の利得スペクトルの平坦化をこれらの中継器自体で図るためである。
【0006】
図23は、複数のラマン励起波長を使用することで利得スペクトルの平坦化を図ることができることを2つのラマン励起波長の場合を例に挙げて説明するためのものである。同図(a)は第1の波長λの第1の励起光121とこれによるラマン増幅用光ファイバ103(図22参照)による第1の利得スペクトル122を示している。同図(b)は、第1の波長λとは異なる第2の波長λの第2の励起光121とこれによるラマン増幅用光ファイバ103による第2の利得スペクトル122を示している。同図(c)は、第1および第2の励起光121、121を同時にラマン増幅用光ファイバ103に供給して励起させた場合の利得スペクトル122を示している。利得スペクトル122は、互いに波長の異なる位置でピークを有する第1および第2の利得スペクトル122、122を合成したものとなるので、適切な利得スペクトルの励起光を組み合わせることで単独の励起光の利得スペクトルよりも利得が平坦化する。この図23では2種類の励起光121、121を使用したが、図22に示した4種類のラマン増幅用励起光114〜114のように更に多くのラマン増幅用励起光を組み合わせて使用することで利得スペクトルの更なる平坦化を図ることができる。
【0007】
このように多くのラマン増幅用励起光を使用すると、ラマン増幅に一般的に必要とされる高出力の励起光パワーを実現できるだけでなく、励起光源の一部に障害が発生した場合にも利得スペクトルの大幅な劣化や励起光パワーの大幅な減少を避けることができ、光増幅中継伝送システムの信頼性を保つことができる(たとえば特許文献1、特許文献2)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−40495号公報(第0035段落、図2、図5)
【特許文献2】
特開2002−40496号公報(第0038段落、図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、たとえば海底中継システムでは、長距離区間を大容量データを波長多重伝送する必要があり、ラマン増幅器を使用した光増幅中継伝送システムに多くの期待が寄せられている。ところがラマン増幅には比較的高い励起光パワーを必要とするため、海底中継システム等の幾つかの利用分野の光増幅中継伝送システムでは、消費電力の制約からそれぞれのラマン増幅中継器に搭載可能な励起光源の数が制限される。したがって、限られた数の励起光源を使用することを前提として利得スペクトルの平坦化をどのように実現するかが大きな課題となっていた。特に伝送距離が長い場合には、より多くのラマン増幅中継器を伝送路中に使用することになるので、個々のラマン増幅中継器による利得スペクトルの不均一さが次第に増幅されて、末端の伝送路等で利得の小さな波長の信号光の受信にエラーが発生する等の不都合が発生するおそれがあった。また、消費電力の観点からそれぞれのラマン増幅中継器に比較的少数の励起光源を使用する状況の下では、励起光源の一部に出力低下等の障害が発生した場合には、利得スペクトルの形状の平坦さが失われるだけでなく、一部の波長領域で信号光の受信レベルが基準レベル以下となり、同様に信号光の受信時にエラーが発生する場合があった。
【0010】
そこで本発明の目的は、ラマン増幅中継器内の励起光源を比較的少数で構成しても利得スペクトルの平坦化を達成することのできる光増幅中継伝送システムを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、励起光源を比較的少数で構成するラマン増幅中継器内の励起光源の一部に障害が発生したような場合にも、信号光の受信時のエラーを回避できるようにした光増幅中継伝送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の光増幅中継伝送システムでは、互いに異なった利得スペクトルを実現する励起波長スペクトルの励起光をそれぞれ出力する複数の中継器がラマン増幅用の光ファイバ伝送路の所定の利得制御区間に配置されていることを特徴としている。
【0012】
すなわち請求項1記載の発明では、信号光を伝送する光ファイバ伝送路に利得制御区間という利得制御のための区間を設け、この区間内の中継器がそれぞれ互いに異なった利得スペクトルを実現する励起波長スペクトルの励起光を出力することにしている。このように利得制御区間という単位で複数の波長を持ち合ってラマン増幅を行うことにしたので、1つの中継器から出力する励起光の波長の数を複数倍した波長でラマン増幅が可能になり、利得スペクトルの平坦化に大きく寄与することになる。
【0013】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の光増幅中継伝送システムで、利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間をほぼ等分に分割したそれぞれの区間であることを特徴としている。
【0014】
すなわち請求項2記載の発明では、利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間をほぼ等分に分割したそれぞれの区間としている。利得制御区間が繰り返し連続するので、信号光は常に良好な状態で伝送されていくことになる。なお、利得制御区間の中継器の構成は常に同一のものである必要はない。たとえば端局の近くでは1つの利得制御区間が短くなり、中継器の数もこれに応じて少なくなってもよい。
【0015】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の光増幅中継伝送システムで、利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間の少なくとも一部の区間であることを特徴としている。
【0016】
すなわち請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明と異なり、光ファイバ伝送路の全区間がすべて利得制御区間で構成されない場合を示している。たとえば光ファイバ伝送路を利得制御区間で順に区切っていったときあまりの区間が生じたときには、その区間は通常の中継器を配置することが可能である。
【0017】
請求項4記載の発明では、請求項1記載の光増幅中継伝送システムで、利得制御区間の1区間内のそれぞれ異なった励起波長スペクトルの総和の励起波長スペクトルを用いたラマン増幅による総合利得スペクトルは、個々の中継器の励起波長スペクトルを単独で用いたラマン増幅による利得スペクトルよりもスペクトルが平坦となるように各中継器の励起波長スペクトルが選択されていることを特徴としている。
【0018】
すなわち請求項4記載の発明では、各中継器の励起波長スペクトルの選択に関するもので、それぞれの中継器の励起光はラマン増幅による総合利得スペクトルを平坦にするように予め計画的に割り振られている場合を示している。これにより、利得制御区間での総合利得スペクトルの平坦化を効率的に図ることができる。
【0019】
請求項5記載の発明では、請求項1記載の光増幅中継伝送システムが、(イ)利得制御区間内の中継器を構成する励起光源のいずれかに障害が発生したかを検出する光源障害監視手段と、(ロ)この光源障害監視手段によって励起光源のいずれかに障害が発生したことが検出されたときその障害による利得スペクトルの劣化を補償する利得スペクトル補償手段とを具備することを特徴としている。
【0020】
すなわち請求項5記載の発明では、利得制御区間内の中継器を構成する励起光源のいずれかに障害が発生した場合の対策に関するものであり、光源障害監視手段がこのような障害を検出すると利得スペクトル補償手段がその障害による利得スペクトルの劣化を補償するようにしている。具体的には同一または近似した予備用の励起光源を用いて障害を生じさせた励起光源の代用とする等である。
【0021】
請求項6記載の発明では、請求項1記載の光増幅中継伝送システムで、それぞれの中継器は、(イ)互いに同一波長の励起光を対で出力する少なくとも1対の偏波励起光源と、(ロ)対の偏波励起光源同士の励起光を偏波合成する偏波合成手段とを具備することを特徴としている。
【0022】
すなわち請求項6記載の発明では、中継器に1対の偏波励起光源を使用し、偏波合成手段で偏波合成を行うことで励起光の光パワーを他の場合よりも増大させることができるだけでなく励起光源の一方の障害時にも同一の波長の励起光を存続させることができる。
【0023】
請求項7記載の発明では、請求項6記載の光増幅中継伝送システムで、1対の偏波励起光源の一方に励起光の出力についての障害が発生したとき他方の偏波励起光源の出力の変動でこれを補償させる利得スペクトル補償手段を具備することを特徴としている。
【0024】
すなわち請求項7記載の発明では、この利得スペクトル補償手段を用いることで対の励起光源における障害の生じなかった励起光源の方の出力を増大させることによって利得スペクトルの劣化を防止したり最小限とすることができる。
【0025】
請求項8記載の発明では、(イ)光ファイバ伝送路に間隔を置いて配置され励起光源から出力される励起光をラマン増幅用光ファイバに供給する複数の光増幅中継器と、(ロ)これらの光増幅中継器を経た信号光を入力して全信号光の伝送に必要な周波数帯域の利得特性を判別する利得特性判別手段と、この利得特性判別手段の判別結果から所定の利得特性が達成されていないとき前記した複数の光増幅中継器のうちこの利得特性を達成するのに必要な励起光を出力する励起光源を有する光増幅中継器に対してその出力の調整を指示する出力調整指示手段とを備えた利得制御器とを光増幅中継伝送システムに具備させる。
【0026】
すなわち請求項8記載の発明では、光ファイバ伝送路に複数の光増幅中継器と、これらを監視して制御する利得制御器を配置する。そして利得制御器は、これらの光増幅中継器を経た信号光を利得特性判別手段に入力して全信号光が伝送される周波数帯域の利得特性を判別する。そして、利得特性判別手段が何らかの原因で所定の利得特性が達成されていないと判別したときには出力調整指示手段がその所定の利得特性を達成するのに必要な励起光を出力する励起光源を有する光増幅中継器に対してその出力の調整を指示することにしている。これにより、複数の光増幅中継器を用いた光増幅中継伝送システムで一部の励起光源等に障害が発生しても全体的な利得スペクトルの補償が可能になる。
【0027】
請求項9記載の発明では、(イ)光ファイバ伝送路に間隔を置いて配置され励起光源から出力される励起光をラマン増幅用光ファイバに供給する複数の光増幅中継器と、(ロ)これらの光増幅中継器を経た信号光を入力して全信号光の伝送に必要な周波数帯域の利得特性を判別する利得特性判別手段と、互いに異なった波長の励起光を出力する複数の励起光源と、利得特性判別手段の判別結果から所定の利得特性が達成されていないとき前記した複数の励起光源のうちこの利得特性を達成するのに必要な励起光を出力するものに対してその出力の調整を指示する出力調整指示手段とを備えた利得制御器とを光増幅中継伝送システムに具備させる。
【0028】
すなわち請求項9記載の発明では、光ファイバ伝送路に複数の光増幅中継器と、これらを監視すると共に利得の補償を行う利得制御器を配置する。利得制御器は、これらの光増幅中継器を経た信号光を利得特性判別手段に入力して全信号光が伝送される周波数帯域の利得特性を判別する。そして、利得特性判別手段が何らかの原因で所定の利得特性が達成されていないと判別したときには、出力調整指示手段がこの利得制御器自体に備えられた複数の励起光源のうち所定の利得特性を達成するのに必要な励起光を出力するものに対してその出力の調整を指示することにしている。これにより、それぞれの光増幅中継器を制御することなく利得制御器自体で利得スペクトルの補償を行うことができ、各光増幅中継器の回路構成を複雑にすることなく利得スペクトルの制御が可能になる。
【0029】
請求項10記載の発明では、請求項8または請求項9記載の光増幅中継伝送システムで、それぞれの光増幅中継器は光ファイバ伝送路を伝送されてきた主信号を中継器内部に入力すると共に前記した複数の励起光源の励起光を光ファイバ伝送路に主信号の伝送される方向と逆方向に送出する光サーキュレータを具備することを特徴としている。
【0030】
すなわち請求項10記載の発明では、光サーキュレータを各中継器に備えることで信号光の入力と後方励起のための励起光をラマン増幅用光ファイバへ供給する制御を簡単に行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
【0032】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0033】
<第1の実施例>
図1は本発明の第1の実施例における光増幅中継伝送システムの要部を表わしたものである。この光増幅中継伝送システム200は多重化された信号光を双方向に通信するようになっているが、ここでは矢印で示す往路方向201に信号光を伝送する部分のみを表わしている。この光増幅中継伝送システム200は、伝送路の損失を補償するためのラマン増幅を行う第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202と、これらよりも後方側(伝送路の終端に近い側)に位置し、それ自体が利得制御機能を備えた第2の光増幅中継器203とを1つの利得制御区間204に一列に配置したもので、全伝送路を通じてこれら利得制御区間204が順次繰り返される構成となっている。1つの利得制御区間204におけるこれら第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202および第2の光増幅中継器203の前方側(伝送路の始端に近い側)には、それぞれラマン増幅用光ファイバ205〜205のうちの対応するものが配置されている。
【0034】
なお、利得制御区間204は伝送路の始端と終端を結ぶ伝送路をこのように分割した形で複数配置される必要はなく、伝送路の特定区間のみに配置されていてもよい。もちろん、その特定区間には利得制御区間204が1つだけ存在してもよいし、複数繰り返し配置されていてもよい。
【0035】
本実施例の光増幅中継伝送システム200では、それぞれの利得制御区間204内の第2の光増幅中継器203がラマン増幅の利得スペクトルの平坦度をチェックするようになっている。そして利得制御区間204内あるいはその手前の区間を含めた区間でラマン増幅の利得スペクトルの平坦度を害する状況が発生した場合には、第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202に対して制御信号を伝送して、後方励起における対応するラマン増幅用光ファイバ205〜205に対する励起光の送出を制御して利得スペクトルの平坦化を図るようになっている。
【0036】
図2は、この実施例における第1の光増幅中継器の往路側の構成部分を表わしたものである。復路側にはこれと同じ回路部分が存在しているが、その説明は省略する。第1段の第1の光増幅中継器202は、それぞれ異なった波長λ11〜λ14のラマン増幅用励起光を出力する第1〜第4の励起光源211〜214を備えている。これら第1〜第4の励起光源211〜214は、ラマン増幅用励起光を出力するレーザダイオード(LD)によって構成されている。この図2では第1段の第1の光増幅中継器202の往路側の構成を具体的に表わしているが、他の第2段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202の構成も基本的に同一であるので、これらの図示および説明は省略する。ただし、第2段の第1の光増幅中継器202では、第1〜第4の励起光源211〜214は波長λ21〜λ24のラマン増幅用励起光を出力するものとする。以下同様に第3段の第1の光増幅中継器202では、第1〜第4の励起光源211〜214は波長λ31〜λ34のラマン増幅用励起光を出力し、第4段の第1の光増幅中継器202では、第1〜第4の励起光源211〜214は波長λ41〜λ44のラマン増幅用励起光を出力するものとする。
【0037】
第1および第2の励起光源211、212の出力側には、第1のカプラ215が配置されており、波長λ11および波長λ12の励起光を合成する。同様に第3および第4の励起光源213、214の出力側には、第2のカプラ216が配置されており、波長λ13および波長λ14の励起光を合成する。更に第1および第2のカプラ215、216の出力側にはWDM(波長多重光伝送方式)カプラ217が配置されており、これら異なった波長のラマン増幅用励起光波長λ11〜λ14を合成した励起光218を光サーキュレータ219を経て、図1に示したラマン増幅用光ファイバ205に後方励起方式で供給するようになっている。
【0038】
一方、図1に示したこのラマン増幅用光ファイバ205から第1段の第1の光増幅中継器202に送られてきた信号光221の方は、光サーキュレータ219から次のラマン増幅用光ファイバ205(図1参照)に至る光ファイバ伝送路222へと進行する。
【0039】
第1段の第1の光増幅中継器202内には、後方励起のための励起光218の出力を制御する励起レーザ制御部225が設けられている。励起レーザ制御部225内のモニタ情報受信部226は、図1に示した第2の光増幅中継器203から往路方向201と逆の復路方向から信号光223を分岐してフィルタ227に入力し、モニタ情報228の波長成分を抽出する。フォトダイオード(PD)229はこれを受光して受光出力231をモニタ情報受信部226に入力する。モニタ情報受信部226はこれにより第2の光増幅中継器203から送られてきたモニタ情報224を再生することができる。
【0040】
励起レーザ制御部225内の制御信号生成部232は再生したモニタ情報224から第1段の第1の光増幅中継器202内に収容されている第1〜第4の励起光源211〜214に関する制御情報を取り出す。そして、これらを個別に制御する制御信号233を生成してLD(レーザダイオード)ドライバ234に供給するようになっている。LDドライバ234は、これを基にして第1〜第4の励起光源211〜214の駆動を制御することになる。制御の詳細は後に説明する。
【0041】
図3は、本実施例の光増幅中継伝送システムにおけるモニタ情報の伝達の様子を説明するためのものである。本実施例の光増幅中継伝送システム200では、往路用の光ファイバ235で往路の信号光(主信号)を伝達し、復路用の光ファイバ236で復路用の信号光(主信号)を伝達する。図2に示したように光サーキュレータ219は光ファイバ伝送路222を逆戻りする方向に進行する光をブロックする。このため、次の図4で詳細を説明する第2の光増幅中継器203では復路用の光ファイバ236で往路側の信号光(主信号)の利得スペクトルを補償するためのモニタ情報228を流すことになる。
【0042】
このモニタ情報228は主信号と一緒に信号光223として復路用の光ファイバ236を伝送され、図2に示した信号光223としてフィルタ227に入力され、モニタ情報228の波長成分が抽出されることになる。図2に示した光ファイバ伝送路222には往路を伝送される信号光221を分岐する分岐路222Aが設けられている。これは図示しない復路側のモニタ情報を取得して、図示しないフィルタを介して復路側の励起レーザ制御部内のモニタ情報受信部で受信するためのものである。
【0043】
図4は、図1に示した第2の光増幅中継器の往路側の構成の概要を表わしたものである。復路側にはこれと同じ回路部分が存在しているが、その説明は省略する。第2の光増幅中継器203はラマン増幅用励起光を出力する第5〜第8の励起光源241〜244を備えている。これら第5〜第8の励起光源241〜244は、それぞれ異なった波長λ〜λのラマン増幅用励起光を出力するレーザダイオード(LD)によって構成されている。
【0044】
第5および第6の励起光源241、242の出力側には、第1のカプラ245が配置されており、波長λおよび波長λの励起光を合成する。同様に第7および第8の励起光源243、244の出力側には、第2のカプラ246が配置されており、波長λおよび波長λの励起光を合成する。更に第1および第2のカプラ245、246の出力側にはWDMカプラ247が配置されており、ここから出力される励起光は往路用の光サーキュレータ252を経て、図1に示したラマン増幅用光ファイバ205に後方励起方式で供給されるようになっている。なお、往路用の光サーキュレータ252に送られる励起光には、復路用のモニタ情報も重畳されている。
【0045】
ところで、図1に示したラマン増幅用光ファイバ205から第2の光増幅中継器203に送られてきた往路側の信号光221の方は、光サーキュレータ252から次のラマン増幅用光ファイバ207(図1参照)に至る光ファイバ伝送路261へと進行する。
【0046】
第2の光増幅中継器203内には、励起レーザと利得スペクトルの制御を行うための励起レーザ・利得制御部262が設けられている。励起レーザ・利得制御部262は往路側の信号光221を分岐して入力するスペクトル分解装置263を備えている。スペクトル分解装置263は入力された信号光221のスペクトルを分解してこれを光スペクトルアナライザ265に入力する。光スペクトルアナライザ265は、この第2の光増幅中継器203内の第5〜第8の励起光源241〜244についての波長成分と第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202についての波長成分のそれぞれを制御するための制御信号を生成するための光スペクトルの解析を行う。そして、その解析結果266を制御信号生成部267に供給する。制御信号生成部267はこのうちの第5〜第8の励起光源241〜244を制御する制御信号を図示しない復路側の制御信号生成部(267)に供給する。制御信号生成部267はこれを基にして第5〜第8の励起光源241〜244のそれぞれを個別に駆動するための制御信号(268(図示せず。))を生成して復路側用の図示しないLD(レーザダイオード)ドライバ(269)に供給する。LDドライバ(269)は同じく図示しない復路側用の第5〜第8の励起光源(241〜244)の駆動を行うことになる。
【0047】
また、第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202についての波長成分のそれぞれを制御するための制御信号については往路復路間信号線270を介して図示しない復路側の回路部分に送って、これを復路側の図示しない光ファイバ伝送路にモニタ情報228の波長成分として送出することになる。反対に往路復路間信号線270を介して復路側から送られてきたスペクトルの解析結果を第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202の復路側にフィードバックするためのモニタ情報は、この図4に示していない回路部分で光信号に変換され、信号光221の一部として往路側の光ファイバ伝送路261を主信号と共に次の利得制御区間204(図3で右端に位置する第2の光増幅中継器203を含んだ更に右側の区間)に向けて送出されることになる。
【0048】
ところで、本実施例の光増幅中継伝送システムでは、図1に示した第2の光増幅中継器203が、利得制御区間204内の利得平坦度とその正常値からのずれをモニタするようになっている。そして、図4に示した光スペクトルアナライザ265で光ファイバ伝送路261を伝送されてきた信号のスペクトルを分解して、どの波長領域の信号出力が低下しているかを差分値として検出する。
【0049】
次にこの検出した差分値とそれぞれの中心波長より、利得制御区間204内でその利得変動を補償可能な励起光源と、その励起光源を有する増幅中継器を特定する。図1ではその一例として第2の光増幅中継器203が第1段の第1の光増幅中継器202に対してその第1の励起光源211の出力を制御量δで制御するようにモニタ情報224を出力し、また、第3段の第1の光増幅中継器202に対してその第4の励起光源214の出力を制御量δで制御するようにモニタ情報224を出力した場合を示している。このようにして利得制御区間204の終端に位置する第2の光増幅中継器203から出力される信号光のスペクトルが平坦になるように第2の光増幅中継器203の利得制御が行われる。この利得等化の手法を更に具体的に説明する。
【0050】
図5は、本実施例における第1の光増幅中継器のそれぞれにおける励起光源と波長の関係を示したものである。この図に示したように第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202はそれぞれ図2に示したように第1〜第4の励起光源211〜214を備えており、互いに異なった4種類ずつの波長(λ11〜λ14)、(λ21〜λ24)、(λ31〜λ34)、(λ41〜λ44)のラマン増幅用励起光を後方励起方式で出力するようになっている。第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202はそれぞれ自己の中継器内の光サーキュレータ219を介して図5には示していないラマン増幅用光ファイバ205〜205のうちの対応するものにラマン増幅用励起光を供給するようになっている。ただし、光サーキュレータ219は図2に示した光ファイバ伝送路222を逆戻りする方向に進行する光をブロックするので、後方励起に用いられるラマン増幅用励起光は、対応するラマン増幅用光ファイバ205のみに作用して増幅作用を行うことになる。このため、各波長(λ11〜λ14)、(λ21〜λ24)、(λ31〜λ34)、(λ41〜λ44)のラマン増幅用励起光は、それ以前の光増幅中継器の利得プロファイルの窪みを補完できるように波長を互いにずらして各波長の設定が行われている。
【0051】
図4に示した第2の光増幅中継器203は図1に示した各利得制御区間204の最終段の中継器として配置され、そのスペクトル分解装置263で受信された信号光のモニタを行う。そして光スペクトルアナライザ265によって正常値からのずれを検出する。
【0052】
図6は、第2の光増幅中継器による利得スペクトルの平坦化のための制御の原理を説明するためのものである。この図で縦軸は信号光の受信レベルであり、横軸はこの信号光の波長を表わしている。一点鎖線で示した曲線271は理想的あるいは正常な利得スペクトルであり、必要とする信号帯域に複数の励起光源を用いることで利得の平坦化を実現している。実線で表わした曲線272は、これらの励起光源の一部に障害が発生したことで利得に局部的な落ち込みが発生した場合を示している。ここでは正常値から受信レベルが落ち込んだ場所における最大の減衰量が減衰量DおよびDであるとする。また、それらの波長がλ、λであるとする。
【0053】
図7は利得スペクトルの他の例を示している。この例の場合の利得スペクトルを表わした曲線273で減衰量DおよびDは図6の場合と比べて両者の大きさが異なっている。
【0054】
図4に示したスペクトル分解装置263は各波長ごとに分解して受信レベルをそれぞれ求め、受信レベルが落ち込んだ場所(波長)とこれらの減衰量D、D(図7の場合には減衰量D、D)を特定する。光スペクトルアナライザ265は、これら利得が低下した波長の部位で利得を正常値まで増加させるために必要とする励起波長を特定することになる。そして、特定した励起波長を第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202における励起波長としての各波長(λ11〜λ14)、(λ21〜λ24)、(λ31〜λ34)、(λ41〜λ44)および第2の光増幅中継器203の励起波長としての各波長(λ〜λ)と比較して、それぞれ最も近い波長とそれらの励起光源を配置した中継器を特定し、該当する励起光源が出力する励起光を増大させる制御を行うことになる。
【0055】
なお、励起光源および中継器の特定作業は光スペクトルアナライザ265がその都度、個別に行ってもよいが、受信レベルが落ち込んだ場所の波長と中継器および励起光源の関係を予め表にまとめたデータを用意しておき、これを使用して励起光源と中継器を特定するようにしてもよい。
【0056】
図8は、本実施例で第1の光増幅中継器の総合利得特性の具体例を表わしたものである。ここで第1段の第1の光増幅中継器202の第1〜第4の励起光源211〜214の後方励起によって得られる総合された利得スペクトルを第1の利得スペクトル281とする。これは4種類のラマン増幅用励起光の波長λ11〜λ14を用いて得られるものである。同様に第1段の第1の光増幅中継器202の第1〜第4の励起光源211〜214の後方励起によって得られる総合された利得スペクトルを第2の利得スペクトル282とする。これは4種類のラマン増幅用励起光の波長λ21〜λ24を用いて得られるものである。また、第3段の第1の光増幅中継器202の第1〜第4の励起光源211〜214の後方励起によって得られる総合された利得スペクトルを第3の利得スペクトル283とする。これは4種類のラマン増幅用励起光の波長λ31〜λ34を用いて得られるものである。更に、第4段の第1の光増幅中継器202の第1〜第4の励起光源211〜214の後方励起によって得られる総合された利得スペクトルを第4の利得スペクトル284とする。これは4種類のラマン増幅用励起光の波長λ41〜λ44を用いて得られるものである。これら第1〜第4の利得スペクトル281〜284を合成して得られる合成プロファイルは、合計16種類のラマン増幅用励起光の波長を用いて得られたものとなって、図8に示したように平坦化された総合利得スペクトル285となる。
【0057】
一方、図9は第1段の第1の光増幅中継器に障害が発生し完全に励起光が出力されない場合の総合利得スペクトルの様子を表わしたものである。この場合の総合利得スペクトル285Aは、図8に示した第1の利得スペクトル281が存在しないためにこれが正常時の総合利得スペクトル285に対する劣化量291として作用している。
【0058】
図10は第2段の第1の光増幅中継器に障害が発生し完全に励起光が出力されない場合の総合利得スペクトルの様子を表わしたものである。この場合の総合利得スペクトル285Bは、図8に示した第2の利得スペクトル282が存在しないためにこれが正常時の総合利得スペクトル285に対する劣化量292として作用している。
【0059】
図11は第3段の第1の光増幅中継器に障害が発生し完全に励起光が出力されない場合の総合利得スペクトルの様子を表わしたものである。この場合の総合利得スペクトル285Cは、図8に示した第3の利得スペクトル283が存在しないためにこれが正常時の総合利得スペクトル285に対する劣化量293として作用している。
【0060】
図12は第4段の第1の光増幅中継器に障害が発生し完全に励起光が出力されない場合の総合利得スペクトルの様子を表わしたものである。この場合の総合利得スペクトル285Dは、図8に示した第4の利得スペクトル284が存在しないためにこれが正常時の総合利得スペクトル285に対する劣化量294として作用している。
【0061】
以上、図9〜図12はそれぞれ対応する第1の光増幅中継器内の第1〜第4の励起光源211〜214が障害によって完全に励起光を出力しない場合を示した。これとは異なり、第1〜第4の励起光源211〜214の一部または全部の出力レベルが一部低下している場合や、一部の励起光源のみが励起光を出力しておらず残りの励起光源は正常に励起光を出力しているような障害も存在する。このような場合には、該当する第1の光増幅中継器に対して励起光を増加させることを指示するモニタ情報224を第2の光増幅中継器203が送出し、該当する励起光源の出力が増加することで正常時の総合利得スペクトル285に回復させることが可能である。
【0062】
更に何らかの障害によって第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202における第1〜第4の励起光源211〜214の一部または全部の出力レベルが基準となるレベルよりも大きくなっている場合にも、モニタ情報224を第2の光増幅中継器203が送出し、該当する励起光源の出力を減少させることで正常時の総合利得スペクトル285に回復させることも可能である。
【0063】
第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202のうちの障害を発生させた中継器に対してモニタ情報224を送出しても、第2の光増幅中継器203側で正常時の総合利得スペクトル285を得ることができない場合がある。このような場合とは、励起光の出力の改善が行われたものの完全でない場合と、該当する中継器の第1〜第4の励起光源211〜214が完全に出力を停止した状態を保っている場合とがある。このように正常時の総合利得スペクトル285に回復しない場合、第2の光増幅中継器203は図4に示した第5〜第8の励起光源241〜244のそれぞれの励起光を所定の割合で出力するように制御することで、現在の劣化量に近似する利得スペクトルを実現する励起光251を出力する。この励起光251は後方励起方式で図1に示したラマン増幅用光ファイバ205に供給される。これにより、正常時の総合利得スペクトル285あるいはこれに近似したスペクトラムを得ることができる。この第5〜第8の励起光源241〜244を用いた制御は、光スペクトルアナライザ265および制御信号生成部267ならびにLDドライバ269によるフィードバック制御によって行われ、これにより利得スペクトルの平坦度を常に保つことができる。
【0064】
<第1の実施例に対する第1の変形例>
【0065】
図13は、図5に対応するもので第1の変形例における第1の光増幅中継器の励起光源と波長の関係を示したものである。この変形例でも図1に示したそれぞれの利得制御区間204が1つの第2の光増幅中継器203と図13に示す第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202A〜202Aで構成されている。ただし、第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202A〜202Aの場合には、図1に示した第1〜第3の励起光源211〜213のみが常時それぞれ異なる波長の波長(λ11〜λ13)、(λ21〜λ23)、(λ31〜λ33)、(λ41〜λ43)のラマン増幅用励起光を出力するようになっており、第4の励起光源214自体は予備光源となっている。第4の励起光源214は第1〜第3の励起光源211〜213のいずれか1つが障害を起こしたときに、これに代わってその励起光源と同一の波長の励起光λ1X〜λ4Xを出力するようになっている。第4の励起光源214の出力の指示は図4に示したモニタ情報224によって対応する中継器に対して行われる。
【0066】
もちろん、第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202A〜202Aが5つずつの励起光源を備えていてもよい。この場合、このうちの第1〜第4の励起光源211〜214が先の実施例のように互いに異なった4種類ずつの波長(λ11〜λ14)、(λ21〜λ24)、(λ31〜λ34)、(λ41〜λ44)のラマン増幅用励起光を後方励起方式で出力し、予備光源がいずれか1つの励起光源と同一の励起光を障害時に出力することになる。
【0067】
<第1の実施例に対する第2の変形例>
【0068】
図14は、第1の実施例の第2の変形例における第2の光増幅中継器の構成の要部を表わしたものである。図14で図2および図4と同一部分には同一の符号を付しておりこれらの説明を適宜省略する。この変形例の第2の光増幅中継器203Bは先の実施例の第1の光増幅中継器202と同様に第1〜第4の励起光源211〜214を備えており、図1に示したラマン増幅用光ファイバ205に対して後方励起方式でこれらの励起光源の励起光を合成したものをWDMカプラ217および他の光カプラ301ならびに光サーキュレータ252を介して供給されるようになっている。すなわち、先の実施例では第2の光増幅中継器203が独自の励起光を供給しない冗長な構成となっていたのに対してこの変形例の第2の光増幅中継器203Bは独自の励起光をラマン増幅用光ファイバ205に対して供給するようになっている。したがって、必要により第1の光増幅中継器202の段数を1段減少させることができる。
【0069】
更にこの第2の変形例の第2の光増幅中継器203Bは、先の実施例と同様に第5〜第8の励起光源241〜244を予備用の光源として備えている。そして、WDMカプラ247の後にWDMカプラ217の出力する励起光と合波する光カプラ301を介して光サーキュレータ252にそれらの励起光を出力することができるようになっている。この結果として第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202のいずれかに障害が発生した場合には、光スペクトルアナライザ265の分析により制御信号生成部267Bは予備用の第5〜第8の励起光源241〜244を代わって駆動するための制御信号を生成する。そしてこの場合、その制御信号はモニタ情報224として加工されることなくLDドライバ269Bに供給されて第5〜第8の励起光源241〜244の駆動が制御される。
【0070】
LDドライバ269Bは他の第1〜第4の励起光源211〜214の駆動を制御することはもちろんである。また、第1〜第4の励起光源211〜214自体あるいはこれらの駆動部分に何らかの障害が発生した場合には、LDドライバ269Bにおける予備用の第5〜第8の励起光源241〜244を駆動する駆動部分が実質的に第1〜第4の励起光源211〜214の働きを行うようになることももちろんである。
【0071】
この第2の変形例の光増幅中継伝送システムによれば、先の実施例と異なりモニタ情報224を第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202に伝送する必要がないので、図2に示したこれらの中継器の回路構成を単純にすることができ、また片方向の光増幅中継伝送システムに対しても本発明を適用することができる。
【0072】
<第1の実施例に対する第3の変形例>
【0073】
図15は、第3の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を表わしたものである。この第3の変形例ではモニタ情報の伝送に工夫を行っている。すでに説明したように図2に示した構成の第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202では、光ファイバ伝送路222を逆戻りする方向に進行する光は光サーキュレータ219によってその進行をブロックされる。そこで、図15に示した光増幅中継伝送システム200Cでは、第2の光増幅中継器203Cがモニタ情報224Cを後方励起方式で供給する励起光251と共にラマン増幅用光ファイバ205に供給し、これを第4段の第1の光増幅中継器202Cの内部まで伝達する。そして、第4段の第1の光増幅中継器202Cの内部でこのモニタ情報224Cを分離する。分離されたモニタ情報224Cは、第4段の第1の光増幅中継器202Cがそのラマン増幅用光ファイバ205に後方励起方式で供給する励起光218と共に供給してこれを第3段の第1の光増幅中継器202Cの内部まで伝達する。以下同様である。
【0074】
図16は、この第3の変形例における第4段の第1の光増幅中継器の構成を表わしたものである。第1段〜第3段の第1の光増幅中継器202C〜202Cは、第4段の第1の光増幅中継器202Cと同一構成となっているので、それらの図示および説明を省略する。なお、第1段の第1の光増幅中継器202Cは、第2段の第1の光増幅中継器202Cから受信したモニタ情報224Cをそれよりも始端側に伝達する必要がない。
【0075】
この図16で図2と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。第4段の第1の光増幅中継器202Cは、その光サーキュレータ252から光ファイバ伝送路222をラマン増幅用光ファイバ205に向けて信号光221を伝達していく。一方、ラマン増幅用光ファイバ205からは図15で示したように励起光251とモニタ情報224Cが信号光221と逆方向に送られてくる。これらは光サーキュレータ219まで到達するが、ここで進路を遮断される。
【0076】
ただし、この変形例の第4段の第1の光増幅中継器202Cでは光ファイバ伝送路222を伝送されるこれら励起光251とモニタ情報224Cは分岐してフィルタ227Cに入力されるようになっている。フィルタ227Cは励起光251を遮断してモニタ情報224Cのみを通過する。したがってフォトダイオード229はモニタ情報224Cを受光して受光出力231をモニタ情報受信部226に入力する。モニタ情報受信部226はこれにより第2の光増幅中継器203から送られてきたモニタ情報224を再生することができる。したがって、この変形例の第4段の第1の光増幅中継器202Cは復路側で往路側の信号光についてのモニタ情報を伝送する必要がなく、図2に示した分岐路222Aを光ファイバ伝送路222に設ける必要がない。
【0077】
励起レーザ制御部225およびその他の回路構成は図2に示したものと同一である。この変形例では、再生されたモニタ情報224Cを基にしてLDドライバ225は第1〜第4の励起光源211〜214の駆動を制御するが、同時にモニタ情報224Cも第1〜第4の励起光源211〜214によって所定の波長成分の情報として励起光251と共に光サーキュレータ219まで送られる。光サーキュレータ219はこれらをラマン増幅用光ファイバ205へと送り出すことになる。このようにして図15で示したようにモニタ情報224Cが順次逆方向に伝達されていくことになる。
【0078】
<第1の実施例に対する第4の変形例>
【0079】
図17は、本発明の第4の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を示したものである。この光増幅中継伝送システム200Dでは、中継器がすべて図14に示した第2の光増幅中継器203Bと同一の構成となっている。このため、それぞれの第2の光増幅中継器203B、203Bm+1、203Bm+2、……は図14に示すその光スペクトルアナライザ265で利得スペクトルの平坦度をチェックして、それ以前の中継器の励起光源の障害による利得の窪みがあった場合には自己の第5〜第8の励起光源241〜244の一部または全部を使用してこれを補償する励起光を後方励起でラマン増幅用光ファイバ205、205m+1、205m+2、……のうちの対応する1つに付加的に供給する。なお、これら第2の光増幅中継器203B、203Bm+1、203Bm+2、……内の第1〜第4の励起光源211〜214は正常時の伝送損失を補償する前提で用意された後方励起用の光源である。
【0080】
図17に示した光増幅中継伝送システム200Dでは、すべての中継器を第2の光増幅中継器203Bと同一の構成としたが、これを他の中継器の間に間隔を置いて配置するようにしてもよい。これにより、他の中継器で生じた障害によって利得スペクトルの平坦度が阻害されてもこれを予備の第5〜第8の励起光源241〜244によって補償することができ、利得スペクトルの平坦度を確保することができる。この場合にも、1つ1つの第2の光増幅中継器203Bは自己の中継器とその直前のラマン増幅用光ファイバ205で利得の増幅と平坦度の確保を行うので、モニタ情報を他の中継器に伝送する必要がない。
【0081】
<第1の実施例に対する第5の変形例>
【0082】
図18は、本発明の第5の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を示したものである。この光増幅中継伝送システム200Eでは、図16に示した第1の光増幅中継器202Cと同一構成の第1の光増幅中継器202C、202Cm+2、202Cm+4、……と、第2の光増幅中継器203Em+1、203Em+3、203Em+5、……とを、中継器として交互に配置した構成となっている。第1の光増幅中継器202Cの直前にはラマン増幅用光ファイバ205が配置されており、以下順に各中継器の間にラマン増幅用光ファイバ205m+1、205m+2、……が1つずつ配置されている。
【0083】
図19は、この変形例で使用される第m+1段の第2の光増幅中継器の構成を表わしたものである。他の第2の光増幅中継器203Em+3、203Em+5、……もこの第m+1段の第2の光増幅中継器203Em+1と同一の構成となっている。また、図19で図4と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。第2の光増幅中継器203Em+1は、第5〜第8の励起光源241〜244の波長成分を合波するWDMカプラ247(他の合波器でも可。)の出力をそのまま光サーキュレータ252に導いている。したがって、励起光251だけでなく、光スペクトルアナライザ265の分析結果を基にして補償を指示するためのモニタ情報224も光サーキュレータ252から直前のラマン増幅用光ファイバ205m+1(図18参照)に供給されることになる。このうちの励起光251はラマン増幅用光ファイバ205m+1の後方励起に使用される。モニタ情報224の方はラマン増幅用光ファイバ205m+1を通過してその前段の第1の光増幅中継器202Cに後方から入力される。
【0084】
第1の光増幅中継器202Cは、図16に示した第1の光増幅中継器202Cを参照すると了解されるようにラマン増幅用光ファイバ205m+1(図16ではラマン増幅用光ファイバ205が対応する。)を逆方向に伝達してきたモニタ情報224をフォトダイオード229で受信して第1〜第4の励起光源211〜214の制御を行うことで利得スペクトルの平坦化を実現する。なお、第1の光増幅中継器202C内の光サーキュレータ252はモニタ情報224を更に往路側の光ファイバ伝送路222の前段に伝えようとするが図示しない第2の光増幅中継器203Em−1の光サーキュレータ252(図19参照)で進行を遮断されることになり、これによる不都合は発生しない。
【0085】
<第2の実施例>
【0086】
図20は、本発明の第2の実施例における光増幅中継伝送システムの要部を示したものである。この図20で図1と同一部分には同一の符号を付しており、これらの説明を適宜省略する。第2の実施例の光増幅中継伝送システム400は、伝送路の損失を補償するためのラマン増幅を行う第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202と、これらよりも後方側(伝送路の終端側に近い側)に位置して利得制御のみを行う利得制御装置401とを、特定の利得制御区間204に一列に配置した構成となっている。利得制御区間204における第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202の前方側(伝送路の始端側に近い側)には、それぞれラマン増幅用光ファイバ205〜205のうちの対応するものが配置されている。先の第1の実施例と異なり利得制御装置401自体は励起光を出力しない。したがって、第1の実施例でラマン増幅特性を備えた光ファイバとしてのラマン増幅用光ファイバ205は本実施例で特に必要としない。
【0087】
このように第2の実施例では利得制御区間204に利得の等化を行うための第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202と、これらに指示を与えるがそれ自体は利得の等化を行う機能を備えていない利得制御装置401とで構成されている。なお、利得制御区間204は始端と終端を結ぶ伝送路上に単数配置される必要はなく、複数配置されていてもよい。また、利得制御区間204内に固定された増幅率で増幅を行う通常の光増幅中継器206が一部含まれていてもよいことは当然である。本実施例では利得制御区間204外に通常の光増幅中継器206を配置した例を示している。
【0088】
図21は、この第2の実施例の利得制御装置を具体的に表わしたものである。利得制御装置401は光ファイバ伝送路410を伝送される信号光411を入力してスペクトル分解を行うスペクトル分解装置412を備えている。スペクトル分解装置412はその分解結果413を利得制御部414内の光スペクトルアナライザ415に入力して光スペクトルの分析を行う。その分析結果に応じて制御信号生成部416は図20に示した第1段〜第4段の第1の光増幅中継器202〜202のうちの対応するものを制御するための制御信号417を生成する。制御信号417の生成に際しては演算部418が利得補償のための必要な演算を行うことになる。
【0089】
この利得制御装置401は第1の実施例の第2の光増幅中継器203と異なり後方励起用の励起光源を備えていない。そこで、制御信号417は制御信号入力部419に入力され、光ファイバ伝送路410に逆方向に送信するための光信号に変換される。制御信号入力部419はこのため図示しない変調器等によって構成されており、フィルタ420を通過する特定の波長のモニタ情報421として光ファイバ伝送路410に送り出される。フィルタ420は、この光ファイバ伝送路410を伝送される信号光411が制御信号入力部419に入力されるのを阻止するためのものである。
【0090】
以上説明した各実施例および変形例ではラマン増幅を後方励起方式で行ったが、前方励起方式および両者を兼用する方式で行ってもよいことは当然である。
【0091】
また、各実施例および変形例では各光増幅中継器に備えた出力用の励起光源がそれぞれ異なった波長のものを使用したが、同一波長の偏光を出力する一対の励起光源を波長別に1または複数対使用することも可能である。この場合、たとえば図2に示したカプラ215、216は、PBC(Polarization Beam Combiner)カプラが使用され、偏波合成が行われることになる。
【0092】
このように1対の偏光を偏波合成してラマン増幅用光ファイバ205に後方励起あるいは前方励起等のために供給すると、合成による励起光のロスがなく、効率的なラマン増幅を行うことができる。また、仮に一方の励起光源が故障したり何らかの障害が発生することで出力が停止したり減少した場合にも、他方の励起光源が同一波長であるので、この出力を増大する等の制御を行うことで同一波長の励起光の光パワーレベルの低下による利得スペクトルの劣化を最小限に抑えることができる。
【0093】
以上説明したように1対の偏光を偏波合成することは利点が多いが、1つの中継器に組み込む励起光源の数が消費電力や発熱の問題から制限されるときには1つの中継器から出力することのできる励起光の波長の種類が半減することになる。このため、利得スペクトルの平坦化という目的を達成するためには中継器で1対の偏光を偏波合成することは困難とされていた。しかしながら、本発明では利得制御区間内の複数の中継器の励起光源を、あたかも1つの中継器の励起光源のように共通利用するので、励起光の種類を十分多く設定することができ、利得スペクトルの平坦化に何らの障害にもならないことになる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、信号光を伝送する光ファイバ伝送路に利得制御区間という利得制御のための区間を設け、この区間内の中継器がそれぞれ互いに異なった利得スペクトルを実現する励起波長スペクトルの励起光を出力することにしたので、1つの中継器から出力する励起光の波長の数を複数倍した波長でラマン増幅が可能になり、利得スペクトルの平坦化に大きく寄与するだけでなく、各中継器の消費電力の低減や発熱の減少を図ることができる。
【0095】
また、請求項2記載の発明によれば、利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間をほぼ等分に分割したそれぞれの区間となっているので、信号光は常に良好な状態で伝送されることになり光通信システムの高品質化に寄与する。
【0096】
更に請求項3記載の発明によれば、利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間の少なくとも一部の区間であるので、自由度のある光通信システムを構築することができる。
【0097】
また請求項4記載の発明によれば、利得制御区間の1区間内のそれぞれ異なった励起波長スペクトルの総和の励起波長スペクトルを用いたラマン増幅による総合利得スペクトルは、個々の中継器の励起波長スペクトルを単独で用いたラマン増幅による利得スペクトルよりもスペクトルが平坦となるように各中継器の励起波長スペクトルが予め選択されているので、利得スペクトルの平坦化を効率的または高精度に行うことができる。
【0098】
更に請求項5記載の発明によれば、光源障害監視手段が利得スペクトルの劣化を監視し補償するので、利得スペクトルの平坦化と併せてシステムの安定性を確保することができる。
【0099】
また請求項6記載の発明によれば、それぞれの中継器は、互いに同一波長の励起光を対で出力する少なくとも1対の偏波励起光源と、対の偏波励起光源同士の励起光を偏波合成する偏波合成手段を備えているので、励起光を効率的に出力することができるだけでなく、対を構成する一方の励起光源の出力が停止するようなことがあっても他方の励起光源が出力していればその波長でのラマン増幅を継続することができ、利得スペクトルの劣化を最小限とすることができる。
【0100】
更に請求項7記載の発明では、利得スペクトル補償手段を用いることで対の励起光源における障害の生じなかった励起光源の方の出力を増大させることによって利得スペクトルの劣化を防止したり最小限とすることができる。
【0101】
また請求項8記載の発明によれば、利得制御器自体が複数の光増幅中継器のうちの必要なものに利得特性を達成するのに必要な励起光の出力を指示することにしたので、利得制御器に励起光源を備える必要がなく、利得制御の装置構成をこの分だけ単純化することができる。
【0102】
更に請求項9記載の発明によれば、利得制御器自体が複数の励起光源を備えているので、自装置だけで利得補償を行うことができる。また、複数の光増幅中継器に対しても励起光の出力を指示するようにすれば、利得スペクトルの制御を更に高精度に行うことができる。
【0103】
また、請求項10記載の発明によれば、光サーキュレータを各中継器に備えることで信号光の入力と後方励起のための励起光をラマン増幅用光ファイバへ供給する制御を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における光増幅中継伝送システムの要部を表わしたシステム構成図である。
【図2】第1の実施例における第1の光増幅中継器の概要の概要を表わしたブロック図である。
【図3】第1の実施例におけるモニタ情報の伝達の様子を表わした説明図である。
【図4】第1の実施例における第2の光増幅中継器の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図5】第1の実施例における第1の光増幅中継器のそれぞれにおける励起光源と波長の関係を示した説明図である。
【図6】第1の実施例で第2の光増幅中継器による利得スペクトルの平坦化のための制御の原理を説明するための特性図である。
【図7】利得スペクトルの他の例を示した説明図である。
【図8】第1の実施例で第1の光増幅中継器の総合利得特性の具体例を表わした特性図である。
【図9】第1の実施例で第1段の第1の光増幅中継器に障害が発生した場合の利得スペクトルの様子を表わした特性図である。
【図10】第1の実施例で第2段の第1の光増幅中継器に障害が発生した場合の利得スペクトルの様子を表わした特性図である。
【図11】第1の実施例で第3段の第1の光増幅中継器に障害が発生した場合の利得スペクトルの様子を表わした特性図である。
【図12】第1の実施例で第4段の第1の光増幅中継器に障害が発生した場合の利得スペクトルの様子を表わした特性図である。
【図13】第1の実施例の第1の変形例における第1の光増幅中継器のそれぞれにおける励起光源と波長の関係を示した説明図である。
【図14】第1の実施例の第2の変形例における第2の光増幅中継器の構成の要部を表わしたブロック図である。
【図15】第1の実施例の第3の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を表わしたシステム構成図である。
【図16】第1の実施例の第3の変形例における第4段の第1の光増幅中継器の構成を表わしたブロック図である。
【図17】第1の実施例の第4の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を示したシステム構成図である。
【図18】第1の実施例の第5の変形例における光増幅中継伝送システムの要部を示したシステム構成図である。
【図19】第5の変形例で使用される第m+1段の第2の光増幅中継器の構成を表わしたブロック図である。
【図20】本発明の第2の実施例における光増幅中継伝送システムの要部を示したシステム構成図である。
【図21】第2の実施例における利得制御装置を具体的に表わしたブロック図である。
【図22】従来提案された光増幅中継伝送システムの構成を表わしたシステム構成図である。
【図23】複数のラマン励起波長を使用して利得スペクトルの平坦化を図る説明図である。
【符号の説明】
200、200C、200D、200E、400 光増幅中継伝送システム
202 第1の光増幅中継器
203 第2の光増幅中継器
204 利得制御区間
205 ラマン増幅用光ファイバ
211 第1の励起光源
212 第2の励起光源
213 第3の励起光源
214 第4の励起光源
218、251 励起光
219、252 光サーキュレータ
221、412 信号光
224、224C、228、421 モニタ情報
225 励起レーザ制御部
226 モニタ情報受信部
227、227C フィルタ
229 フォトダイオード
232、267、416 制御信号生成部
241 第5の励起光源
242 第6の励起光源
243 第7の励起光源
244 第8の励起光源
262 励起レーザ・利得制御部
263、412 スペクトル分解装置
265、415 光スペクトルアナライザ
414 利得制御部
418 制御信号入力部

Claims (10)

  1. 互いに異なった利得スペクトルを実現する励起波長スペクトルの励起光をそれぞれ出力する複数の中継器がラマン増幅用の光ファイバ伝送路の所定の利得制御区間に配置されていることを特徴とする光増幅中継伝送システム。
  2. 前記利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間をほぼ等分に分割したそれぞれの区間であることを特徴とする請求項1記載の光増幅中継伝送システム。
  3. 前記利得制御区間は光ファイバ伝送路の全区間の少なくとも一部の区間であることを特徴とする請求項1記載の光増幅中継伝送システム。
  4. 前記利得制御区間の1区間内のそれぞれ異なった励起波長スペクトルの総和の励起波長スペクトルを用いたラマン増幅による総合利得スペクトルは、個々の中継器の励起波長スペクトルを単独で用いたラマン増幅による利得スペクトルよりもスペクトルが平坦となるように各中継器の励起波長スペクトルが選択されていることを特徴とする請求項1記載の光増幅中継伝送システム。
  5. 前記利得制御区間内の中継器を構成する励起光源のいずれかに障害が発生したかを検出する光源障害監視手段と、この光源障害監視手段によって励起光源のいずれかに障害が発生したことが検出されたときその障害による利得スペクトルの劣化を補償する利得スペクトル補償手段とを具備することを特徴とする請求項1記載の光増幅中継伝送システム。
  6. それぞれの中継器は、互いに同一波長の励起光を対で出力する少なくとも1対の偏波励起光源と、対の偏波励起光源同士の励起光を偏波合成する偏波合成手段とを具備することを特徴とする請求項1記載の光増幅中継伝送システム。
  7. 前記1対の偏波励起光源の一方に励起光の出力についての障害が発生したとき他方の偏波励起光源の出力の変動でこれを補償させる利得スペクトル補償手段を具備することを特徴とする請求項6記載の光増幅中継伝送システム。
  8. 光ファイバ伝送路に間隔を置いて配置され励起光源から出力される励起光をラマン増幅用光ファイバに供給する複数の光増幅中継器と、
    これらの光増幅中継器を経た信号光を入力して全信号光の伝送に必要な周波数帯域の利得特性を判別する利得特性判別手段と、この利得特性判別手段の判別結果から所定の利得特性が達成されていないとき前記複数の光増幅中継器のうちこの利得特性を達成するのに必要な励起光を出力する励起光源を有する光増幅中継器に対してその出力の調整を指示する出力調整指示手段とを備えた利得制御器
    とを具備することを特徴とする光増幅中継伝送システム。
  9. 光ファイバ伝送路に間隔を置いて配置され励起光源から出力される励起光をラマン増幅用光ファイバに供給する複数の光増幅中継器と、
    これらの光増幅中継器を経た信号光を入力して全信号光の伝送に必要な周波数帯域の利得特性を判別する利得特性判別手段と、互いに異なった波長の励起光を出力する複数の励起光源と、前記利得特性判別手段の判別結果から所定の利得特性が達成されていないとき前記複数の励起光源のうちこの利得特性を達成するのに必要な励起光を出力するものに対してその出力の調整を指示する出力調整指示手段とを備えた利得制御器
    とを具備することを特徴とする光増幅中継伝送システム。
  10. それぞれの光増幅中継器は光ファイバ伝送路を伝送されてきた主信号を中継器内部に入力すると共に前記複数の励起光源の励起光を前記光ファイバ伝送路に主信号の伝送される方向と逆方向に送出する光サーキュレータを具備することを特徴とする請求項8または請求項9記載の光増幅中継伝送システム。
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