JP2004242112A - 圧電デバイス - Google Patents

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JP2004242112A
JP2004242112A JP2003030122A JP2003030122A JP2004242112A JP 2004242112 A JP2004242112 A JP 2004242112A JP 2003030122 A JP2003030122 A JP 2003030122A JP 2003030122 A JP2003030122 A JP 2003030122A JP 2004242112 A JP2004242112 A JP 2004242112A
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Noriyuki Watanabe
紀之 渡辺
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

【課題】小型化及び低コスト化を実現し且つ振動停止が無い車載用圧電デバイスを提供する。
【解決手段】圧電基板と、該圧電基板を収容する凹陥部4を上面に有するプリント配線基板と、該凹陥部を封止する平板状の蓋部材と、を備え、該圧電基板の一方端部で片持ち支持した圧電基板を収容する該凹陥部を該蓋部材で封止する構造を有する圧電デバイスであって、
該圧電基板の他方端部の上面の一部に振動制動体3が配設し、該振動制動体の上面の一部と該蓋部材の下面との間隙の大きさが0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)になるように且つ前記圧電基板の他方端部の下面と前記凹陥部の内底面との間隙の大きさが0.09±0.01ミリメートル(0.08乃至0.1ミリメートル)になるように該圧電基板を実装する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小型で信頼性の高い圧電デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、車両用電子制御機器の小型化の進展に伴い、これらの制御機器に使用される圧電振動子や圧電発振器に対して更なる小型化が要求されている。しかし車載用の圧電振動子に外部衝撃が加わると、該圧電振動子の構成部品のパッケージに収容されている圧電振動片が上下方向の過剰な自由振動で該圧電振動片の破損による振動停止を招くことがあった。特に車両衝突時における乗員を安全に保護すべくエアバック補助拘束装置に代表される車両用保護装置に使用される圧電振動子の振動停止は事故の際に人命を保護するという本来の目的を果たすことができなくなる虞がある。
【0003】図4は通信分野に用いられる一般的な小型の水晶振動子59の概略構成を示すものであって、図4(a)は金属蓋を省略した状態の上面図、図4(b)はその縦断面図である。
同図に示すように水晶振動子59は、
水晶振動片51と、
該水晶振動片51を収容する凹陥部55を上面に有するパッケージ54と、
金属蓋52と、を備え、
前記水晶振動片51の平面略中央と前記凹陥部55の平面略中央とが略一致するように且つ該凹陥部55の内底面と該水晶振動片51との下面の間隙を0.09±0.01ミリメートル(0.08乃至0.1ミリメートル)になるように該水晶振動片51の他方端部を導電性接着剤57で片持ち支持すると共に電気的な接続されており、前記金属蓋52により前記凹陥部55を封止する構造を有するものである。
【0004】前記水晶振動子59に対して通信分野に用いられる圧電振動子の信頼性評価基準である自然落下試験方法(JIS C 0044)とは異なる車載用圧電振動子に関する自然落下試験を実施した。
該落下試験試料として用いた前記水晶振動子59の寸法(以下に示す寸法の単位はミリメートルである。)は
前記パッケージ54の大きさは長辺5×短辺3.2×高さ0.6であり、
前記凹陥部55の大きさは長辺4.1×短辺2.3×深さ0.3であり、
前記水晶振動片51の大きさは長辺3.6乃至3.8×短辺1.7乃至1.9×厚さ0.12乃至0.18であり、
封止後の水晶振動子59の高さは0.7である。
この試験は高さ2000ミリメートル乃至3000ミリメートルからコンクリート板の上に自然落下させるというものであり該落下試験を実施したところ約50%が不良となった。
【0005】このような過酷な落下試験にも耐え得るように耐衝撃性を考慮した圧電デバイスとして、例えば特開2002−135074号公報で提案されたようなものがあり、図5(a)はそのパッケージの構成を示す上面図、図5(b)はそのAA断面図である。
同図から明らかなように、一方端部の上下面乃至下面の少なくとも1ヶ所に弾性緩衝体61となる樹脂を塗布した圧電振動片62と該圧電振動片62を収容する凹陥部63を上面に有するセラミックパッケージ64と金属蓋65とを備えたもので、前記凹陥部63の内底面に形成した内部端子66に導電性接着剤67を介して前記圧電振動片62の他方端部で片持ち支持すると共に電気的な接続をした上で該金属蓋65により凹陥部63を封止する構造を有する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−135074号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】しかしながら、図5に示す圧電デバイスを試作して前述の車載用圧電振動子に関する落下試験を実施したところ、図4に示す前記水晶振動子59による該落下試験と同様な結果しか得られなかった。即ち、前記圧電振動片62に前記弾性緩衝体61を付着したものにもかかわらず約50%が不良となったのである。
【0009】本発明は、車載用デバイスに要求されている耐衝撃性を満足するような圧電デバイスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係わる請求項1記載の発明は、
励振電極と該励振電極と電気的に接続されたパッド電極とを有する圧電基板と、少なくとも該圧電基板を収容する凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、該凹陥部を封止する平板状の蓋部材とを備え、
該凹陥部の内底面に該圧電基板の一方端部で片持ち支持し電気的且つ機械的に接続する圧電基板を収容する該凹陥部を該蓋部材で封止する構造を有する圧電デバイスであって、
該圧電基板の他方端部の上面の一部に振動制御体が配設され、該振動制御体の上面の一部と該蓋部材の下面との間隙の大きさが
0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)になることを特徴とする。
【0011】また請求項2記載の発明は、請求項1において、前記振動制御体が複数配設していることを特徴とする。
【0012】また請求項3記載の発明は、請求項2において、前記圧電基板の他方端部を上方に傾けて片持ち支持することを特徴とする。
【0013】また請求項4記載の発明は、請求項3において、前記圧電基板の下面と前記凹陥部の内底面との角度が
1乃至2度
であることを特徴とする。
【0014】また請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかにおいて、前記振動制動体に相対する前記凹陥部の内底面の位置に第二の振動制動体を形成することを特徴とする。
【0015】また請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のいずれかにおいて、前記圧電基板の他方端部の下面と前記凹陥部の内底面との又は前記第二の振動制御体の上面の一部との間隙の大きさが
0.09±0.01ミリメートル(0.08乃至0.1ミリメートル)
になることを特徴とする。
【0016】また請求項7記載の発明は、請求項2において、前記振動制動体が、前記圧電基板が備える励振電極と該励振電極と電気的に接続されたリード電極と同一の手段で形成されることを特徴とする。
【0017】また請求項8記載の発明は、請求項2において、前記振動制動体が、硬化後に弾性を有し且つ反応副生成物を発生しない樹脂材であることを特徴とする。
【0018】また請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記凹陥部の内底面に前記圧電基板の発振を制御する回路を構成する電子部品を電気的且つ機械的に接続することを特徴とする。
【0019】また請求項10記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、前記プリント配線基板の裏面に前記電子部品をを電気的且つ機械的に接続することを特徴とする。
【0020】また請求項11記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかの圧電デバイスと前記電子部品を電気的且つ機械的に接続する第二のプリント配線基板と、を備え、該圧電デバイスと該第二のプリント配線基板とを上下位置に配置すると共に電気的且つ機械的に接続することを特徴とする。
【0021】また請求項12記載の発明は、請求項9乃至11のいずれかにおいて、前記電子部品がICチップであることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の説明に先立ち、本発明の根拠となる故障解析の結果について説明する。
【0023】まず前記水晶振動子59の不良品のパッケージを開封したところ前記導電性接着剤57の部分にて前記水晶振動片51が脱落しており、前記金属蓋52の下面と水晶振動片51の上面に形成した励振電極53との接触痕が確認され、また前記セラミックパッケージ54の内底面と水晶振動片51の下面に形成した励振電極56との接触痕は確認されなかった。
【0024】そこで水晶振動片51の上面と金属蓋52との間隙55aの測定データを確認したところ、間隙55aの大きさが0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)のものが良品となり該間隙55aの大きさが0.04ミリメートル未満また0.08ミリメートルより大きいものが不良となり易いことが確認できた。また図5に示す圧電デバイスについても前記弾性緩衝体61の最高点近傍と金属蓋65との前記間隙63aの大きさが0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)のものが良品となり該間隙63aの大きさが0.04ミリメートル未満また0.08ミリメートルより大きいものが不良となり易いことが確認できた。
【0025】図6は落下の衝撃による水晶振動片に作用する力学模式図であり、落下の衝撃による前記水晶振動片51の自由端部の上方への過剰な振幅、即ち前記導電性接着剤57の支持点69に関するモーメントMにより該支持点69に引張り応力F及び反力−Fが作用することが該水晶振動片51の脱落の原因であって、前記間隙55aの大きさが0.06±0.02ミリメートルのものが水晶振動片51の自由端部の上方への過剰な振幅を抑止したと考察できる。また図5に示す圧電デバイスについても前記間隙63aの大きさが0.06±0.02ミリメートルのものが良品になることから同様と考察できる。
【0026】落下試験結果及び考察より、車載用圧電振動子に関する落下試験を満足する水晶振動子を製作するには、前記水晶振動子59における前記セラミックパッケージ54の内底面と前記水晶振動片51の下面との間隙と同寸法、即ち0.09±0.01ミリメートル
を確保し且つ
該水晶振動片51と前記金属蓋52との間隙55aを
0.06±0.02ミリメートル
にするように水晶振動片51を片持ち支持することが必要である。
【0027】前記間隙55aを0.06±0.02ミリメートルにする手段としてセラミックパッケージ54の該水晶振動片51を収容する凹陥部55の深さを制限する手段が考えられるが、前記セラミックパッケージ54の機械的強度を堅持するために一定の深さ、即ち凹陥部55を構成するセラミック絶縁層54aや封止用の金属枠体54bの厚みが必要となり、凹陥部55の深さを浅くしたセラミックパッケージ54を準備できない場合がある。また凹陥部55の深さを所望の値となるよう浅くしたセラミックパッケージ54が準備できたとしても、車載用圧電デバイスに要望される発振周波数、即ち水晶振動片51の厚みは多岐に渡ることから厚みの異なる該水晶振動片51夫夫に合せたセラミックパッケージ54を予め準備しなければならずコスト上昇につながるという問題がある。
【0028】また図5に示す圧電デバイスでは前記弾性緩衝体61により前記間隙63aの大きさを0.06±0.02ミリメートルにすることは可能であるが前記圧電振動片62の発振を制限させないために弾性緩衝体61の大きさに限度があることから、車載用圧電デバイスに要望される発振周波数、即ち圧電振動片62の厚みは多岐に渡ることから厚みの異なる該圧電振動片62夫夫に合せたセラミックパッケージ64を予め準備することがコスト上昇に係わる。
また落下試験結果より大きな衝撃に対して効果が無い圧電振動片62の下面への弾性緩衝体61を形成する工程が必要なことからもコスト上昇に係わる。
【0029】
以下、図示した本発明の実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1(a)は本発明の実施の形態の圧電デバイスを示す上面図であって金属蓋を省略したもので、図1(b)はそのA−A縦断面図、図(c)は振動制動部拡大説明図である。
一方端部の上面に振動制動体3を配設した水晶振動片2と該水晶振動片2を収容する凹陥部4を上面に有するセラミックパッケージ1と金属蓋5とを備え、該凹陥部4の内底面に形成したパッド電極7に導電性接着剤11を介して前記水晶振動片2の他方端部で片持ち支持すると共に電気的な接続をした上で金属蓋5により該凹陥部4を封止する構造を有する。
【0030】セラミックパッケージ1は、略矩形状のセラミック絶縁層1aと略矩形状の枠状セラミック絶縁層1bとが積層されたパッケージ本体と、該枠状セラミック絶縁層1b上面に銀ろう付けされたコバール合金から成る略矩形状の枠状体6と、該枠状セラミック絶縁層1bの内側に露出する該セラミック絶縁層1aの上面に形成した前記水晶振動片2実装用のパッド電極7と、該セラミック絶縁層1aの下面に形成した外部端部子8と、を備え、該パッド電極7から引き出された配線パターン9及び側面電極10を介してパッド電極7と該外部端部子8とは電気的接続される。
前記配線パターン9、パッド電極7及び外部端部子8はタングステンあるいはモリブデンを焼成し、その上にニッケルメッキを施し、さらにこのニッケルメッキ上に金めっきを施したものである。
【0031】略矩形状の前記水晶振動片2は、水晶振動片本体と、その両主面の略中央に配設された励振電極14及び15と、該励振電極14及び15夫夫から長手方向一方端部に延在した略矩形状のリード電極17及び18と、を備えたものである。そして該水晶振動片2の長手方向他方端部、即ち自由端部の上面であって水晶の表面が露出している箇所に振動制動体3を3個配置している。この3個の振動制動体3はいずれも
平面形状が直径D=0.2乃至0.3ミリメートルの略円形であって
且つ
高さHが0.04乃至0.06ミリメートル
となるように形成したものである。
前記振動制動体3の最高点と前記金属蓋5との間隙4aの大きさLが
0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)
を満足するように構成する。
また前記水晶振動子59と同様に、前記自由端部の下面と前記凹陥部4の内底面との間隙4bの大きさMが
0.1ミリメートル以下、望ましくは
0.09±0.01ミリメートル(0.08乃至0.1ミリメートル)
を満足するように水晶振動片2を凹陥部4に載置する。さらに該水晶振動片2の長手方向一方端部を片持ち支持すると共にリード電極17、18と前記パッド電極7とを電気的な接続するべく導電性接着剤11によって接着固定する。
【0032】振動制動体3は、硬化前は流動性を有すると共に所定位置で所望の形状を保持できるように適当な粘性を有し硬化後は弾性を有し且つ反応副生成物を発生する等の不具合のない樹脂が好適であって、例えばシリコン系接着剤では加熱硬化時の温度上昇により該シリコン系接着剤中に含有している低分子シロキサンが揮散しないもの又は殆ど揮散しないものが好ましく、具体例として株式会社スリーボンド社製1230Gなどである。
【0033】振動制動体3の形成は両主面に電極が形成された水晶振動片2の所定の位置にディスペンサ等の塗布装置により適量の接着剤を塗布した後、加熱や紫外線照射といった手法を用いて硬化処理を施す。
【0034】振動制動体3に前記導電性接着剤11、即ち導電性フィラー(金属や金属処理した粉粒)と樹脂と硬化剤などを混合したペースト状の接着剤で固化すると電気伝導性を有するもので該導電性接着剤11から該導電性フィラーのみを除いた接着剤であればさらに好適であって、導電性接着剤11と同時に硬化処理を施すことができ工程を増やすことなく振動制動体3を形成することができる。
【0035】前記水晶振動子59の車載用圧電振動子に関する自然落下試験結果より、前記水晶振動片51の上面に本発明実施例の前記振動制動体3が配設されていなくとも該水晶振動片51と前記金属蓋52との間隙55aが0.06±0.02ミリメートルであれば良品となることを鑑みて、前記間隙4aが所定の大きさに堅持できれば前記振動制動体3にはとりわけ弾性を必要とせず、前記励振電極14や前記リード電極17と同様に該振動制動体3をクロム、ニッケル等の下地層の上に金や銀などを蒸着又はスパッタリングによって被着させてもよい。
【0036】また前記振動制動体3は前記間隙4aを所定の大きさに堅持できればよいので、該振動制動体3は平面形状が円形である必要はなく、例えば矩形状で同面積の
0.15乃至0.24平方ミリメートルで且つ
高さHが0.04乃至0.06ミリメートル
となるように形成したものでも構わない。
【0037】また前記水晶振動片2とセラミックパッケージ1との機械的且つ電気的な接続方法として、前記振動制動体3と同等の絶縁性接着剤で該水晶振動片2の機械的な接続しワイヤーボンディングによって電気的な接続をしてもよい。また金属バンプを用いてフリップチップ接合により機械的且つ電気的な接続をしてもよい。
【0038】本実施例の水晶振動子の製造方法は前記振動制動体3の形成工程を除き、公知の製造方法に従って該振動制動体3を形成した水晶振動片2を前記凹陥部4の内底面に形成したパッド電極7に導電性接着剤11を介して片持ち支持し、周波数調整後、窒素又は真空雰囲気で該凹陥部4を金属蓋5でシーム溶接により封止する。
【0039】図2は図1の水晶振動子の変形例で、その縦断面図である。極めて薄い水晶振動片25に前記振動制動体3を所定の大きさで配設し間隙4cを前述Lの大きさに適合させるべく該水晶振動片25の自由端部を上方に傾けて片持ち支持させた水晶振動子であって、該水晶振動片25の自由端部の下面と凹陥部24の内底面との間隙が前述Mの大きさより大きくなることから、前記振動制動体3に相対する該凹陥部24の内底面の位置に第二の振動制動体23を形成し該第二の振動制動体23の最高点と該自由端部の下面との間隙4dを前述Mの大きさに適合させている。この時の該水晶振動片25の下面と該凹陥部24の内底面との角度θは1〜2度が好適である。
【0040】前記第二の振動制動体23は前記振動制動体3と同等の樹脂材が好適だが前記凹陥部4を構成する側壁内面乃至内底面から突設する段差や該凹陥部4の側壁内面乃至内底面に実装したチップコンデンサなどの電子部品でも構わない。
【0041】図3は、本発明による水晶発振器の実施例の縦断面図である。
図3(a)は、一方端部の上面に振動制動体3を配設した水晶振動片33と、該水晶振動片33の発振を制御する回路を構成するICチップ34と、該水晶振動片33と該ICチップ34とを収容する凹陥部32を上面に有するセラミックパッケージ31と、該凹陥部32を封止する金属蓋35と、を備え、
前記凹陥部32の内底面に前記ICチップ34をフリップチップボンディングし、該凹陥部32内の段差36に形成したパッド電極7に導電性接着剤11を介して前記水晶振動片33の他方端部で片持ち支持すると共に電気的な接続をした上で前記金属蓋35により該凹陥部32を封止する構造を有する水晶発振器であって、前記水晶振動片33の一方端部の下面と前記ICチップ34の上面又は該ICチップ34の上面に配設する第二の振動制動体(図示せず)のいずれか一方との間隙37が前記間隙4bと同等の大きさを有することを特徴とする水晶発振器である。
【0042】図3(b)は、本発明による水晶振動子41と、該水晶振動子41の発振を制御する回路を構成するICチップ43と、該ICチップ43を収容する凹陥部44を上面に有するセラミックパッケージ42と、を備える水晶発振器であって、前記凹陥部44の内底面に前記ICチップ43をフリップチップボンディングし前記水晶振動子41により該凹陥部44を閉止する構造を有する水晶発振器がある。
【0043】図3(c)は、下面に第一の凹陥部72を形成する枠状脚部を配置したセラミックパッケージ71と、前記セラミックパッケージ71の上面に形成する第二の凹陥部73の内底面に収容する一方端部の上面に振動制動体3を配設した水晶振動片33と、前記第一の凹陥部72に収容する前記ICチップ43と、第一の凹陥部72を封止する金属蓋35と、を備える水晶発振器であって、前記第一の凹陥部72の内底面に前記ICチップ43をフリップチップボンディングし前記第二の凹陥部73の内底面に形成したパッド電極7に導電性接着剤11を介して前記水晶振動片33の他方端部で片持ち支持すると共に電気的な接続をした上で前記金属蓋35により該第二の凹陥部73を封止する構造を有する水晶発振器である。
【0044】以上では水晶を用いて本発明を説明したが、本発明は水晶のみに限定するものではなくタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料に適用できることは云うまでもない。
【0045】前記水晶振動片2の上面に前記振動制動体3を3個配置して本発明を説明したが、該水晶振動片2の自由端部の上面であって水晶の表面が露出している箇所の略中央に1個配置しても同様な効果が得られる。
【0046】このように構成することにより、車載用デバイスに要求されている耐衝撃性を満足するような圧電デバイスが得られる。
【0047】
【発明の効果】請求項1乃至12記載のいずれかに記載の発明によれば、小型化及び低コスト化を実現し且つ振動制御体を配設することで耐衝撃性を向上させた圧電デバイスを提供できるという効果を有する。
【0048】請求項1乃至6記載のいずれかに記載の発明によれば、機械的強度を堅持し、圧電デバイスに要望される多岐に渡る発振周波数、即ち厚みの異なる水晶振動片夫夫に合せたセラミックパッケージを予め準備する必要がないため低コストが実現できる。
【0049】請求項1、2、7,8記載のいずれかに記載の発明によれば、大きな衝撃に対して効果が無い従来例の圧電振動片の下面への弾性緩衝体形成工程が必要のないため低コストが実現できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての圧電デバイスの構成図。
(a)金属蓋を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
(c)振動制動部拡大説明図
【図2】本実施形態における変形例の圧電デバイスの縦断面構成図。
【図3】本発明の実施の形態としての水晶発振器の縦断面構成図。
(a)シングルシール構造水晶発振器。
(b)ダブルシール構造水晶発振器。
(c)H型構造構造水晶発振器。
【図4】落下試験用試料に用いた一般的な水晶振動子の縦断面構成図。
【図5】従来例の圧電デバイスの構成図。
(a)金属蓋を省略した状態の上面図。
(b)A−A縦断面図。
【図6】落下の衝撃による水晶振動片に作用する力学模式図。
【符号の説明】
1…セラミックパッケージ
1a…セラミック絶縁層 1b…枠状セラミック絶縁層
2…水晶振動片 3…振動制動体
4…凹陥部 4a、4b、4c、4d、63a…間隙
5…金属蓋 6…枠状体
7…パッド電極 8…外部端部子 9…配線パターン 10…側面電極
11…導電性接着剤
14、15…励振電極 17、18…リード電極
23…第二の振動制動体 24…凹陥部 25…水晶振動片
31…セラミックパッケージ 32…凹陥部 33…水晶振動片
34…ICチップ 35…金属蓋 36…段差 37…間隙
41…水晶振動子 42…セラミックパッケージ 43…ICチップ
44…凹陥部
51…水晶振動片 52…金属蓋 53…励振電極
54…セラミックパッケージ
54a…セラミック絶縁層 54b…金属枠体
55…凹陥部 55a…間隙 56…励振電極 57…導電性接着剤
59…公知の水晶振動子
61…弾性緩衝体 62…圧電振動片 63…凹陥部 64…パッケージ
65…金属蓋 66…内部端子 67…導電性接着剤
69…支持点
71…セラミックパッケージ 72…第一の凹陥部 73…第二の凹陥部

Claims (12)

  1. 励振電極と該励振電極と電気的に接続されたパッド電極とを有する圧電基板と、少なくとも該圧電基板を収容する凹陥部を上面に有するプリント配線基板と、
    該凹陥部を封止する平板状の蓋部材と、を備え、
    該凹陥部の内底面に該圧電基板の一方端部で片持ち支持し電気的且つ機械的に接続する圧電基板を収容する該凹陥部を該蓋部材で封止する構造を有する圧電デバイスであって、
    該圧電基板の他方端部の上面の一部に振動制御体が配設され、該振動制御体の上面の一部と該蓋部材の下面との間隙の大きさが
    0.06±0.02ミリメートル(0.04乃至0.08ミリメートル)になることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記振動制御体が複数配設していることを特徴とする請求項1記載の圧電デバイス。
  3. 前記圧電基板の他方端部を上方に傾けて片持ち支持することを特徴とする請求項2記載の圧電デバイス。
  4. 前記圧電基板の下面と前記凹陥部の内底面との角度が
    1乃至2度
    であることを特徴とする請求項3記載の圧電デバイス。
  5. 前記振動制動体に相対する前記凹陥部の内底面の位置に第二の振動制動体を形成することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の圧電デバイス。
  6. 前記圧電基板の他方端部の下面と前記凹陥部の内底面との又は前記第二の振動制御体の上面の一部との間隙の大きさが
    0.09±0.01ミリメートル(0.08乃至0.1ミリメートル)
    になることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の圧電デバイス。
  7. 前記振動制動体が、前記圧電基板の上面に備える励振電極と該励振電極と電気的に接続されたリード電極と同一の手段で形成されることを特徴とする請求項2記載の圧電デバイス。
  8. 前記振動制動体が、硬化後に弾性を有し且つ反応副生成物を発生しない樹脂材であることを特徴とする請求項2記載の圧電デバイス。
  9. 前記凹陥部の内底面に前記圧電基板の発振を制御する回路を構成する電子部品を電気的且つ機械的に接続することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の圧電デバイス。
  10. 前記プリント配線基板の裏面に前記電子部品を電気的且つ機械的に接続することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の圧電デバイス。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載の圧電デバイスと、前記電子部品を電気的且つ機械的に接続する第二のプリント配線基板と、を備え、
    該圧電デバイスと該第二のプリント配線基板とを上下位置に配置すると共に電気的且つ機械的に接続することを特徴とする圧電デバイス。
  12. 前記電子部品がICチップであることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の圧電デバイス。
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