JP2004241909A - 無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置 - Google Patents
無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】無線通信装置の設置場所を制限しない無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置を提供すること。
【解決手段】無線通信を行う無線通信装置1100と、通信信号を信号処理する通信信号処理装置1200とを備え、中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段1230と、無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段1240と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段1250と、指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段1260と、発生された電圧を以って通信信号を重畳させる通信信号重畳手段1280と、伝送路1300に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段1140と、直流電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段1160とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】無線通信を行う無線通信装置1100と、通信信号を信号処理する通信信号処理装置1200とを備え、中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段1230と、無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段1240と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段1250と、指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段1260と、発生された電圧を以って通信信号を重畳させる通信信号重畳手段1280と、伝送路1300に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段1140と、直流電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段1160とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、時分割方式によって通信信号を送受信する無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、時分割方式によって通信信号を送受信する無線通信システムとしては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
図14に示す特許文献1に開示された無線通信システム9000は、無線通信を行う無線通信装置9100と、無線通信によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置9200と、無線通信装置9100と通信信号処理装置9200との間に設けられ無線周波数の通信信号を伝送する伝送路9300とを備えている。
【0004】
無線通信装置9100は、無線通信を行う無線通信手段9110と、無線送信される中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段9115と、無線周波数の通信信号を増幅させる送信信号増幅手段9120と、無線受信された通信信号を増幅させる受信信号増幅手段9130と、増幅された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段9135と、無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段9160と、無線通信装置9100を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段9170と、選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段9180とを備えている。
【0005】
通信信号処理装置9200は、無線通信装置9100によって無線受信された中間周波数の通信信号を信号処理する受信信号処理手段9210と、無線通信装置9100によって無線送信される中間周波数の通信信号を信号処理する送信信号処理手段9220と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段9250と、直流の電圧を発生する電源部9260と、指定された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段9270とを備えている。
【0006】
前述のように構成された、無線通信システム9000において、無線通信によって送受信された通信信号は、伝送路を介して通信信号処理装置9200によって信号処理される。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−313573号公報
(段落番号0027乃至段落番号0029、第1−2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の無線通信システム9000において、無線通信装置が大型であるため、無線通信装置の設置場所が制限されるといった問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、無線通信を行う無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、無線通信を行う無線通信装置と、前記無線通信装置によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置と、前記無線通信装置と前記通信信号処理装置との間に設けられ前記通信信号を伝送する伝送路とを備え、前記通信信号処理装置は、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記伝送路を介して伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを有し、前記無線通信装置は、前記伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて前記無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを有している。
【0011】
この構成により、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を通信信号処理装置で行うことによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0012】
また、本発明の無線通信システムは、前記無線通信装置は、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧を以って前記無線通信装置を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段を備えた構成を有している。
【0013】
この構成により、通信信号に重畳させる直流電圧を以って無線通信装置に電源を供給することによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0014】
また、本発明の無線通信装置は、無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信される通信信号を伝送する伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて、前記通信信号を無線送信するか前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを備えた構成を有している。
【0015】
この構成により、無線通信された通信信号を処理する通信信号処理装置において、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を行うようにし、無線通信装置においては行わないようにすることによって小型化したため、設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0016】
また、本発明の通信信号処理装置は、無線通信を行う無線通信装置によって無線受信された通信信号を信号処理する受信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信される通信信号を信号処理する送信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記無線通信装置との間で伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを備えた構成を有している。
【0017】
この構成により、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を行うため、無線通信装置が小型化され、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の構成を示すブロック図である。
【0019】
無線通信システム1000は、無線通信を行う無線通信装置1100と、無線通信によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置1200と、無線通信装置1100と通信信号処理装置1200との間に設けられ無線周波数の通信信号を伝送する高周波用同軸ケーブルよりなる伝送路1300とを備えている。
【0020】
なお、本実施の形態において、無線通信システム1000は、有料道路自動料金収受システム(Electronic Toll Collection、ETCともいう。)システムに用いられる狭域通信(Dedicated Short Range Communication、DSRCともいう。)システムにおける車載機無線通信装置を構成する。
【0021】
無線通信システム1000が車載機無線通信装置を構成する場合には、アンテナを有する無線通信装置1100は、料金所に設置された路側機から無線通信が可能な場所に置く必要があり、車両のフロントガラス下のダッシュボード上に置かれる。一方、通信信号処理装置1200は、無線通信装置1100と分離して設置される。
【0022】
また、無線通信システム1000は、屋内に設置される無線LANの基地局を構成するようにしてもよい。この場合には、無線通信装置1100は、広範囲に無線通信できるよう壁や天井など高い位置に設置され、通信信号処理装置1200は床に設置される。
【0023】
無線通信装置1100は、無線通信を行う無線通信手段1110と、無線送信される通信信号を増幅させる送信信号増幅手段1120と、無線受信された通信信号を増幅させる受信信号増幅手段1130と、伝送路1300に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段1140と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段1150と、無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段1160と、無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段1170と、選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段1180とを備えている。ここで、無線通信状態とは、通信信号を無線送信する無線送信状態、及び通信信号を無線受信する無線受信状態のいずれか一方を表す。
【0024】
無線通信手段1110は、無線受信状態にある場合には、図示しない路側機より無線送信された無線周波数の通信信号を受信し、受信された通信信号を受信信号増幅手段1130に出力端子1111を介して出力するようになっている。
【0025】
また、無線通信手段1110は、無線送信状態にある場合には、送信信号増幅手段1120より入力端子1112を介して入力された通信信号を路側機に無線送信するようになっている。
【0026】
ここで、無線通信手段1110の詳細な構成を図2乃至図6を参照して説明する。
図2は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異なる場合において、帯域制限を行わない無線通信手段1110の第1の構成例を示すブロック図である。
【0027】
図2において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された電波、すなわち通信信号を受信して出力端子1111に出力する受信アンテナ203と、入力端子1112より入力された通信信号を発射する送信アンテナ204とを備えている。
【0028】
図3は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異なる場合において、帯域制限を行う無線通信手段1110の第2の構成例を示すブロック図である。
【0029】
図3において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信する受信アンテナ203と、受信された通信信号を帯域制限して帯域制限された通信信号を出力端子1111に出力する帯域フィルタ205と、入力端子1112より入力された通信信号を帯域制限する帯域フィルタ206と、帯域制限された通信信号を発射する送信アンテナ204とを備えている。
【0030】
図4は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用する無線通信手段1110の第3の構成例を示すブロック図である。
【0031】
図4において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、無線通信状態を表す情報に応じて送受信アンテナ207側と出力端子1111側及び入力端子1112側のいずれか一方とを選択的に接続する接続選択スイッチ208とを備えている。
【0032】
なお、無線通信手段1110は、接続選択スイッチ208が無線通信状態を表す情報に応じて選択的に接続するために、無線通信状態選択手段1160と接続するための入力端子209を備えている。
【0033】
図5は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用し、帯域制限を行う無線通信手段1110の第4の構成例を示すブロック図である。
【0034】
図5において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、受信された通信信号及び送信される通信信号を帯域制限する帯域フィルタ210と、入力端子209より入力された無線通信状態を表す情報に応じて送受信アンテナ207側と出力端子1111側及び入力端子1112側のいずれか一方とを選択的に接続する接続選択スイッチ208とを備えている。
【0035】
図6は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用し、送受信分波器を備える無線通信手段1110の第5の構成例を示すブロック図である。
【0036】
図6において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、送信周波数及び受信周波数を分離する送受信分波器、いわゆるアンテナ共用器211とを備えている。
【0037】
図1において、経路切替手段1180によって出力された通信信号、すなわち無線送信される通信信号は、送信信号増幅手段1120に入力されるようになっており、送信信号増幅手段1120は、電力増幅器(Power Amplifier、PAともいう。)によって構成され、入力された通信信号を電力増幅し、電力増幅された通信信号を無線通信手段1110に出力するようになっている。なお、受信信号増幅手段1130は、電力増幅器に加えて帯域フィルタを備えるようにしてもよい。
【0038】
無線通信手段1110によって出力端子1111を介して出力された通信信号は、受信信号増幅手段1130に入力されるようになっており、受信信号増幅手段1130は、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier、LNAともいう。)によって構成され、入力された通信信号を増幅し、増幅された通信信号を経路切替手段1180に出力するようになっている。なお、受信信号増幅手段1130は、低雑音増幅器に加えて帯域フィルタを備えるようにしてもよい。
【0039】
電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141を介して供給される伝送路1300に生じた電圧を直流電圧と交流電圧とに分離し、分離された直流の電圧を無線通信状態選択手段1160、基準電圧発生手段1150、及び駆動電圧発生手段1170に直流端子1142を介して供給し、分離された交流の電圧を経路切替手段1180にアンテナ側端子1143を介して供給するようになっている。
【0040】
ここで、電圧分離手段1140の詳細な構成を図7及び図8を参照して説明する。
図7は、電圧分離手段1140の第1の構成例を示すブロック図である。
電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1145と、伝送路側端子1141に供給された電圧から直流の電圧を分離するコイル1146とを備えている。
【0041】
なお、電圧分離手段1140は、低域通過フィルタによって構成するようにしてもよい。図8は、低域通過フィルタによって構成された電圧分離手段1140の第2の構成例を示すブロック図である。
【0042】
図8において、電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1145と、伝送路側端子1141に供給された電圧から直流の電圧を分離する低域通過フィルタ(Low Pass
Filter、LPFともいう。)1147とを備えている。
【0043】
図1において、基準電圧発生手段1150は、電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧を以って基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生し、発生された基準電圧を無線通信状態選択手段1160に供給するようになっている。
【0044】
無線通信状態選択手段1160は、電圧分離手段1140によって供給された直流の電圧の電圧値と、基準電圧発生手段1150によって供給された基準電圧の電圧値とに基づいて、無線通信状態を選択するようになっている。
【0045】
図9は、無線受信状態及び無線送信状態のそれぞれにおける伝送路1300に生じる電圧及び電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧の波形を示すグラフである。
【0046】
電圧波形910は、無線受信状態において伝送路1300に生じる電圧の波形である。電圧波形920は、無線受信状態において伝送路1300に生じる電圧より分離された直流の電圧の波形である。
【0047】
一方、電圧波形930は、無線送信状態において伝送路1300に生じる電圧の波形である。電圧波形940は、無線送信状態において伝送路1300に生じる電圧より分離された直流の電圧の波形である。
【0048】
電圧波形950は、基準電圧発生手段1150によって発生された基準電圧の波形である。
図1において、無線通信状態選択手段1160は、伝送路1300に生じる電圧より電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧が、基準電圧より高いか否かに基づいて、無線通信状態を選択し、選択された無線通信状態を表す無線通信状態信号を経路切替手段1180に出力するようになっている。
【0049】
駆動電圧発生手段1170は、電圧分離手段1140によって供給された直流の電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧を発生するようになっている。
【0050】
なお、図1においては、駆動電圧発生手段1170によって発生された駆動電圧が、送信信号増幅手段1120及び受信信号増幅手段1130に供給される例が示されているが、駆動電圧発生手段1170は、駆動電圧を必要とする無線通信装置1100を構成する他の構成要素に対しても駆動電圧を供給するようになっている。
【0051】
また、駆動電圧発生手段1170は、無線通信装置1100を構成する他の構成要素が異なる駆動電圧を必要とする場合には、複数の直流電圧変換器(DC−DCコンバータともいう。)によって構成するようにしてもよい。
【0052】
経路切替手段1180は、電圧分離手段1140に接続された伝送路側端子1181と、受信信号増幅手段1130に接続された無線受信側端子1182と、送信信号増幅手段1120に接続された無線送信側端子1183と、伝送路側端子1181を無線受信側端子1182及び無線送信側端子1183のいずれか一方に接続する経路切替スイッチ1184とによって構成されている。
【0053】
経路切替手段1180には、無線通信状態選択手段1160によって出力された無線通信状態信号が入力されるようになっており、経路切替手段1180は、入力された無線通信状態信号に応じて経路切替スイッチ1184を切り替えるようになっている。
【0054】
通信信号処理装置1200は、無線通信装置1100によって無線受信された通信信号を信号処理する受信信号処理手段1210と、無線通信装置1100によって無線送信される通信信号を信号処理する送信信号処理手段1220と、中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段1230と、無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段1240と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段1250と、指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段1260と、指定された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段1270と、直流電圧発生手段1260によって発生された電圧を以って通信信号を重畳させる通信信号重畳手段1280とを備えている。
【0055】
受信信号処理手段1210には、中間周波数変換手段1240によって出力された中間周波数の通信信号が入力されるようになっており、受信信号処理手段1210は、入力された通信信号に復調、周波数変換、および増幅等の信号処理を施して、通信信号を基底帯域信号(ベースバンド信号ともいう。)よりなる通信信号に変換し、変換された通信信号を無線通信システム1000の態様に応じた信号処理を行うようになっている。
【0056】
送信信号処理手段1220は、基底帯域信号よりなる通信信号に変調、周波数変換、および増幅等の信号処理を施して、通信信号を中間周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を無線周波数変換手段1230に出力するようになっている。
【0057】
送信信号処理手段1220によって出力された中間周波数の通信信号は、無線周波数変換手段1230に入力されるようになっており、無線周波数変換手段1230は、入力された中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を経路切替手段1270に出力するようになっている。
【0058】
中間周波数変換手段1240には、無線通信装置1100によって無線受信された無線周波数の通信信号が経路切替手段1270を介して入力されるようになっており、中間周波数変換手段1240は、入力された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を受信信号処理手段1210に出力するようになっている。
【0059】
無線通信状態指定手段1250は、受信信号処理手段1210または送信信号処理手段1220が出力する信号に基づいて無線送信状態及び無線受信状態のいずれか一方の無線通信状態を時分割で指定するようになっており、指定された無線通信状態を表す無線通信状態情報を直流電圧発生手段1260及び経路切替手段1270に出力するようになっている。
【0060】
無線通信状態指定手段1250によって出力された無線通信状態情報は、直流電圧発生手段1260に入力されるようになっており、直流電圧発生手段1260は、入力された無線通信状態情報に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生し、発生された電圧を通信信号重畳手段1280に供給するようになっている。
【0061】
直流電圧発生手段1260は、無線送信状態及び無線受信状態のそれぞれに対応して設けられた直流電圧源1261、1262と、入力された無線通信状態情報に基づいて、通信信号重畳手段1280に供給する電圧を直流電圧源1261、1262によって発生された電圧の何れかに切り替える電源スイッチ1263とを備えている。
【0062】
なお、直流電圧発生手段1260は、直流電圧源1261、1262と電源スイッチ1263とによって構成する代わりに、入力された無線通信状態情報に基づいて出力電圧を可変できる直流電圧源によって構成するようにしてもよい。
【0063】
経路切替手段1270は、中間周波数変換手段1240に接続された受信側端子1271と、無線周波数変換手段1230に接続された送信側端子1272と、通信信号重畳手段1280に接続された伝送路側端子1273と、受信側端子1271及び送信側端子1272のいずれか一方を伝送路側端子1273に接続する経路切替スイッチ1274とを備えている。
【0064】
経路切替手段1270には、無線通信状態指定手段1250によって出力された無線通信状態情報が入力されるようになっており、経路切替手段1270は、入力された無線通信状態信号に応じて経路切替スイッチ1274を切り替えるようになっている。
【0065】
通信信号重畳手段1280は、直流電圧発生手段1260によって直流端子1281を介して供給された電圧を以って通信信号を重畳させるようになっている。すなわち、通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282の電圧に対して重畳された電圧を伝送路側端子1283に発生するようになっている。
【0066】
なお、通信信号重畳手段1280は、直流電圧発生手段1260によって供給された電圧を以って通信信号を重畳させる他に、無線通信装置1100に送信される同期信号や制御信号をさらに重畳するようにしてもよい。
【0067】
ここで、通信信号重畳手段1280の詳細な構成を図10及び図11を参照して説明する。
図10は、通信信号重畳手段1280の第1の構成例を示すブロック図である。
通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1285と、直流端子1281に供給された電圧から直流の電圧を分離するコイル1286とを備えている。
【0068】
なお、通信信号重畳手段1280は、低域通過フィルタによって構成するようにしてもよい。図11は、低域通過フィルタによって構成された通信信号重畳手段1280の第2の構成例を示すブロック図である。
【0069】
図11において、通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1285と、直流端子1281に供給された電圧から直流の電圧を分離する低域通過フィルタ1287とを備えている。
【0070】
以下、図面を参照して無線通信システム1000の動作を説明する。
図12は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の無線受信動作を示すフローチャートである。
【0071】
まず、無線通信状態が無線通信状態指定手段1250によって無線受信状態に指定され(S101)、指定された無線通信状態に基づいて直流の電圧が直流電圧発生手段1260によって発生され(S102)、通信信号の伝送経路が経路切替手段1270によって切り替えられる(S103)。
【0072】
伝送路1300を介して伝送される通信信号は、通信信号重畳手段1280によって直流電圧が重畳され(S104)、伝送路1300に生じる電圧が電圧分離手段1140によって直流電圧と交流電圧とに分離される(S105)。
【0073】
電圧分離手段1140によって分離された直流電圧の電圧値と基準電圧発生手段1150によって発生された直流の基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態が無線通信状態選択手段1160によって選択される(S106)。
【0074】
また、電圧分離手段1140によって分離された直流電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧が駆動電圧発生手段1170によって発生される(S107)。
【0075】
無線通信状態選択手段1160によって選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路が経路切替手段1180によって切り替わる(S108)。
無線周波数の通信信号は、無線通信手段1110によって無線受信され(S109)、受信信号増幅手段1130によって増幅される(S110)。
【0076】
受信信号増幅手段1130によって増幅された通信信号は、伝送路1300を介して通信信号処理装置1200側に伝送され(S111)、中間周波数変換手段1240によって中間周波数の信号に変換される(S112)。
【0077】
中間周波数変換手段1240によって中間周波数の信号に変換された通信信号は、受信信号処理手段1210によって復調、周波数変換、および増幅等の信号処理が施されて基底帯域信号よりなる通信信号に変換されると共に、無線通信システム1000の態様に応じて信号処理される(S113)。
【0078】
図13は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の無線送信動作を示すフローチャートである。
【0079】
まず、無線通信状態が無線通信状態指定手段1250によって無線送信状態に指定され(S201)、指定された無線通信状態に基づいて直流の電圧が直流電圧発生手段1260によって発生され(S202)、通信信号の伝送経路が経路切替手段1270によって切り替えられる(S203)。
【0080】
伝送路1300を介して伝送される通信信号は、通信信号重畳手段1280によって直流電圧が重畳され(S204)、伝送路1300に生じる電圧が電圧分離手段1140によって直流電圧と交流電圧とに分離される(S205)。
【0081】
電圧分離手段1140によって分離された直流電圧の電圧値と基準電圧発生手段1150によって発生された直流の基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態が無線通信状態選択手段1160によって選択される(S206)。
【0082】
また、電圧分離手段1140によって分離された直流電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧が駆動電圧発生手段1170によって発生される(S207)。
【0083】
無線通信状態選択手段1160によって選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路が経路切替手段1180によって切り替わる(S208)。
【0084】
基底帯域信号よりなる通信信号は、送信信号処理手段1220によって変調、周波数変換、および増幅等の信号処理が施されて中間周波数の通信信号に変換され(S209)、無線周波数変換手段1230によって無線周波数の通信信号に変換される(S210)。
【0085】
無線周波数の通信信号は、伝送路1300を介して無線通信装置1100側に伝送され(S211)、送信信号増幅手段1120によって増幅され(S212)、無線通信手段1110によって無線送信される(S213)。
【0086】
以上説明したように、本発明の実施の形態の無線通信システムは、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を通信信号処理装置で行うことによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0087】
また、本発明の実施の形態の無線通信システムは、通信信号に重畳させる直流電圧を以って無線通信装置に電源を供給することによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、通信信号処理装置1200内で無線周波数から中間周波数へ、または中間周波数から無線周波数へ変換する構成について説明したが、本発明は、無線周波数から基底帯域信号へ、または基底帯域信号から無線周波数へ直接変換するようにしてもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、無線通信を行う無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線通信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態の無線通信手段の第1の構成例を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態の無線通信手段の第2の構成例を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態の無線通信手段の第3の構成例を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態の無線通信手段の第4の構成例を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態の無線通信手段の第5の構成例を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態の電圧分離手段の第1の構成例を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態の電圧分離手段の第2の構成例を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態において無線受信状態及び無線送信状態のそれぞれにおける伝送路に生じる電圧及びこれらの電圧より分離される直流の電圧の波形を示すグラフ
【図10】本発明の実施の形態の通信信号重畳手段の第1の構成例を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態の通信信号重畳手段の第2の構成例を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態の無線通信システムの無線受信動作を示すフローチャート
【図13】本発明の実施の形態の無線通信システムの無線送信動作を示すフローチャート
【図14】従来の無線通信システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
203 受信アンテナ
204 送信アンテナ
205、206、210 帯域フィルタ
207 送受信アンテナ
208 接続選択スイッチ
209、1112 入力端子
211 アンテナ共用器
910、920、930、940、950 電圧波形
1000、9000 無線通信システム
1100、9100 無線通信装置
1110、9110 無線通信手段
1111 出力端子
1120、9120 送信信号増幅手段
1130、9130 受信信号増幅手段
1140 電圧分離手段
1141、1181、1273、1283 伝送路側端子
1142、1281 直流端子
1143 アンテナ側端子
1145、1285 コンデンサ
1146、1286 コイル
1147、1287 低域通過フィルタ
1150 基準電圧発生手段
1160、9160 無線通信状態選択手段
1170、9170 駆動電圧発生手段
1180、1270、9180、9270 経路切替手段
1182 無線受信側端子
1183 無線送信側端子
1184、1274 経路切替スイッチ
1200、9200 通信信号処理装置
1210、9210 受信信号処理手段
1220、9220 送信信号処理手段
1230、9115 無線周波数変換手段
1240、9135 中間周波数変換手段
1250、9250 無線通信状態指定手段
1260 直流電圧発生手段
1261、1262 直流電圧源
1263 電源スイッチ
1271 受信側端子
1272 送信側端子
1280 通信信号重畳手段
1282 信号処理側端子
1300、9300 伝送路
9260 電源部
【発明の属する技術分野】
本発明は、時分割方式によって通信信号を送受信する無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、時分割方式によって通信信号を送受信する無線通信システムとしては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
図14に示す特許文献1に開示された無線通信システム9000は、無線通信を行う無線通信装置9100と、無線通信によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置9200と、無線通信装置9100と通信信号処理装置9200との間に設けられ無線周波数の通信信号を伝送する伝送路9300とを備えている。
【0004】
無線通信装置9100は、無線通信を行う無線通信手段9110と、無線送信される中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段9115と、無線周波数の通信信号を増幅させる送信信号増幅手段9120と、無線受信された通信信号を増幅させる受信信号増幅手段9130と、増幅された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段9135と、無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段9160と、無線通信装置9100を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段9170と、選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段9180とを備えている。
【0005】
通信信号処理装置9200は、無線通信装置9100によって無線受信された中間周波数の通信信号を信号処理する受信信号処理手段9210と、無線通信装置9100によって無線送信される中間周波数の通信信号を信号処理する送信信号処理手段9220と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段9250と、直流の電圧を発生する電源部9260と、指定された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段9270とを備えている。
【0006】
前述のように構成された、無線通信システム9000において、無線通信によって送受信された通信信号は、伝送路を介して通信信号処理装置9200によって信号処理される。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−313573号公報
(段落番号0027乃至段落番号0029、第1−2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の無線通信システム9000において、無線通信装置が大型であるため、無線通信装置の設置場所が制限されるといった問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、無線通信を行う無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信システムは、無線通信を行う無線通信装置と、前記無線通信装置によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置と、前記無線通信装置と前記通信信号処理装置との間に設けられ前記通信信号を伝送する伝送路とを備え、前記通信信号処理装置は、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記伝送路を介して伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを有し、前記無線通信装置は、前記伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて前記無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを有している。
【0011】
この構成により、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を通信信号処理装置で行うことによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0012】
また、本発明の無線通信システムは、前記無線通信装置は、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧を以って前記無線通信装置を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段を備えた構成を有している。
【0013】
この構成により、通信信号に重畳させる直流電圧を以って無線通信装置に電源を供給することによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0014】
また、本発明の無線通信装置は、無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信される通信信号を伝送する伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて、前記通信信号を無線送信するか前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを備えた構成を有している。
【0015】
この構成により、無線通信された通信信号を処理する通信信号処理装置において、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を行うようにし、無線通信装置においては行わないようにすることによって小型化したため、設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0016】
また、本発明の通信信号処理装置は、無線通信を行う無線通信装置によって無線受信された通信信号を信号処理する受信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信される通信信号を信号処理する送信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記無線通信装置との間で伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを備えた構成を有している。
【0017】
この構成により、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を行うため、無線通信装置が小型化され、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の構成を示すブロック図である。
【0019】
無線通信システム1000は、無線通信を行う無線通信装置1100と、無線通信によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置1200と、無線通信装置1100と通信信号処理装置1200との間に設けられ無線周波数の通信信号を伝送する高周波用同軸ケーブルよりなる伝送路1300とを備えている。
【0020】
なお、本実施の形態において、無線通信システム1000は、有料道路自動料金収受システム(Electronic Toll Collection、ETCともいう。)システムに用いられる狭域通信(Dedicated Short Range Communication、DSRCともいう。)システムにおける車載機無線通信装置を構成する。
【0021】
無線通信システム1000が車載機無線通信装置を構成する場合には、アンテナを有する無線通信装置1100は、料金所に設置された路側機から無線通信が可能な場所に置く必要があり、車両のフロントガラス下のダッシュボード上に置かれる。一方、通信信号処理装置1200は、無線通信装置1100と分離して設置される。
【0022】
また、無線通信システム1000は、屋内に設置される無線LANの基地局を構成するようにしてもよい。この場合には、無線通信装置1100は、広範囲に無線通信できるよう壁や天井など高い位置に設置され、通信信号処理装置1200は床に設置される。
【0023】
無線通信装置1100は、無線通信を行う無線通信手段1110と、無線送信される通信信号を増幅させる送信信号増幅手段1120と、無線受信された通信信号を増幅させる受信信号増幅手段1130と、伝送路1300に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段1140と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段1150と、無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段1160と、無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段1170と、選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段1180とを備えている。ここで、無線通信状態とは、通信信号を無線送信する無線送信状態、及び通信信号を無線受信する無線受信状態のいずれか一方を表す。
【0024】
無線通信手段1110は、無線受信状態にある場合には、図示しない路側機より無線送信された無線周波数の通信信号を受信し、受信された通信信号を受信信号増幅手段1130に出力端子1111を介して出力するようになっている。
【0025】
また、無線通信手段1110は、無線送信状態にある場合には、送信信号増幅手段1120より入力端子1112を介して入力された通信信号を路側機に無線送信するようになっている。
【0026】
ここで、無線通信手段1110の詳細な構成を図2乃至図6を参照して説明する。
図2は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異なる場合において、帯域制限を行わない無線通信手段1110の第1の構成例を示すブロック図である。
【0027】
図2において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された電波、すなわち通信信号を受信して出力端子1111に出力する受信アンテナ203と、入力端子1112より入力された通信信号を発射する送信アンテナ204とを備えている。
【0028】
図3は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異なる場合において、帯域制限を行う無線通信手段1110の第2の構成例を示すブロック図である。
【0029】
図3において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信する受信アンテナ203と、受信された通信信号を帯域制限して帯域制限された通信信号を出力端子1111に出力する帯域フィルタ205と、入力端子1112より入力された通信信号を帯域制限する帯域フィルタ206と、帯域制限された通信信号を発射する送信アンテナ204とを備えている。
【0030】
図4は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用する無線通信手段1110の第3の構成例を示すブロック図である。
【0031】
図4において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、無線通信状態を表す情報に応じて送受信アンテナ207側と出力端子1111側及び入力端子1112側のいずれか一方とを選択的に接続する接続選択スイッチ208とを備えている。
【0032】
なお、無線通信手段1110は、接続選択スイッチ208が無線通信状態を表す情報に応じて選択的に接続するために、無線通信状態選択手段1160と接続するための入力端子209を備えている。
【0033】
図5は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用し、帯域制限を行う無線通信手段1110の第4の構成例を示すブロック図である。
【0034】
図5において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、受信された通信信号及び送信される通信信号を帯域制限する帯域フィルタ210と、入力端子209より入力された無線通信状態を表す情報に応じて送受信アンテナ207側と出力端子1111側及び入力端子1112側のいずれか一方とを選択的に接続する接続選択スイッチ208とを備えている。
【0035】
図6は、無線送信する信号の周波数と無線受信される信号の周波数とが大きく異ならない場合において、アンテナを共用し、送受信分波器を備える無線通信手段1110の第5の構成例を示すブロック図である。
【0036】
図6において、無線通信手段1110は、路側機よりアンテナを介して発射された通信信号を受信すると共に送信される通信信号を発射する送受信アンテナ207と、送信周波数及び受信周波数を分離する送受信分波器、いわゆるアンテナ共用器211とを備えている。
【0037】
図1において、経路切替手段1180によって出力された通信信号、すなわち無線送信される通信信号は、送信信号増幅手段1120に入力されるようになっており、送信信号増幅手段1120は、電力増幅器(Power Amplifier、PAともいう。)によって構成され、入力された通信信号を電力増幅し、電力増幅された通信信号を無線通信手段1110に出力するようになっている。なお、受信信号増幅手段1130は、電力増幅器に加えて帯域フィルタを備えるようにしてもよい。
【0038】
無線通信手段1110によって出力端子1111を介して出力された通信信号は、受信信号増幅手段1130に入力されるようになっており、受信信号増幅手段1130は、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier、LNAともいう。)によって構成され、入力された通信信号を増幅し、増幅された通信信号を経路切替手段1180に出力するようになっている。なお、受信信号増幅手段1130は、低雑音増幅器に加えて帯域フィルタを備えるようにしてもよい。
【0039】
電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141を介して供給される伝送路1300に生じた電圧を直流電圧と交流電圧とに分離し、分離された直流の電圧を無線通信状態選択手段1160、基準電圧発生手段1150、及び駆動電圧発生手段1170に直流端子1142を介して供給し、分離された交流の電圧を経路切替手段1180にアンテナ側端子1143を介して供給するようになっている。
【0040】
ここで、電圧分離手段1140の詳細な構成を図7及び図8を参照して説明する。
図7は、電圧分離手段1140の第1の構成例を示すブロック図である。
電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1145と、伝送路側端子1141に供給された電圧から直流の電圧を分離するコイル1146とを備えている。
【0041】
なお、電圧分離手段1140は、低域通過フィルタによって構成するようにしてもよい。図8は、低域通過フィルタによって構成された電圧分離手段1140の第2の構成例を示すブロック図である。
【0042】
図8において、電圧分離手段1140は、伝送路側端子1141に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1145と、伝送路側端子1141に供給された電圧から直流の電圧を分離する低域通過フィルタ(Low Pass
Filter、LPFともいう。)1147とを備えている。
【0043】
図1において、基準電圧発生手段1150は、電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧を以って基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生し、発生された基準電圧を無線通信状態選択手段1160に供給するようになっている。
【0044】
無線通信状態選択手段1160は、電圧分離手段1140によって供給された直流の電圧の電圧値と、基準電圧発生手段1150によって供給された基準電圧の電圧値とに基づいて、無線通信状態を選択するようになっている。
【0045】
図9は、無線受信状態及び無線送信状態のそれぞれにおける伝送路1300に生じる電圧及び電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧の波形を示すグラフである。
【0046】
電圧波形910は、無線受信状態において伝送路1300に生じる電圧の波形である。電圧波形920は、無線受信状態において伝送路1300に生じる電圧より分離された直流の電圧の波形である。
【0047】
一方、電圧波形930は、無線送信状態において伝送路1300に生じる電圧の波形である。電圧波形940は、無線送信状態において伝送路1300に生じる電圧より分離された直流の電圧の波形である。
【0048】
電圧波形950は、基準電圧発生手段1150によって発生された基準電圧の波形である。
図1において、無線通信状態選択手段1160は、伝送路1300に生じる電圧より電圧分離手段1140によって分離された直流の電圧が、基準電圧より高いか否かに基づいて、無線通信状態を選択し、選択された無線通信状態を表す無線通信状態信号を経路切替手段1180に出力するようになっている。
【0049】
駆動電圧発生手段1170は、電圧分離手段1140によって供給された直流の電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧を発生するようになっている。
【0050】
なお、図1においては、駆動電圧発生手段1170によって発生された駆動電圧が、送信信号増幅手段1120及び受信信号増幅手段1130に供給される例が示されているが、駆動電圧発生手段1170は、駆動電圧を必要とする無線通信装置1100を構成する他の構成要素に対しても駆動電圧を供給するようになっている。
【0051】
また、駆動電圧発生手段1170は、無線通信装置1100を構成する他の構成要素が異なる駆動電圧を必要とする場合には、複数の直流電圧変換器(DC−DCコンバータともいう。)によって構成するようにしてもよい。
【0052】
経路切替手段1180は、電圧分離手段1140に接続された伝送路側端子1181と、受信信号増幅手段1130に接続された無線受信側端子1182と、送信信号増幅手段1120に接続された無線送信側端子1183と、伝送路側端子1181を無線受信側端子1182及び無線送信側端子1183のいずれか一方に接続する経路切替スイッチ1184とによって構成されている。
【0053】
経路切替手段1180には、無線通信状態選択手段1160によって出力された無線通信状態信号が入力されるようになっており、経路切替手段1180は、入力された無線通信状態信号に応じて経路切替スイッチ1184を切り替えるようになっている。
【0054】
通信信号処理装置1200は、無線通信装置1100によって無線受信された通信信号を信号処理する受信信号処理手段1210と、無線通信装置1100によって無線送信される通信信号を信号処理する送信信号処理手段1220と、中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段1230と、無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段1240と、無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段1250と、指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段1260と、指定された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路を切り替える経路切替手段1270と、直流電圧発生手段1260によって発生された電圧を以って通信信号を重畳させる通信信号重畳手段1280とを備えている。
【0055】
受信信号処理手段1210には、中間周波数変換手段1240によって出力された中間周波数の通信信号が入力されるようになっており、受信信号処理手段1210は、入力された通信信号に復調、周波数変換、および増幅等の信号処理を施して、通信信号を基底帯域信号(ベースバンド信号ともいう。)よりなる通信信号に変換し、変換された通信信号を無線通信システム1000の態様に応じた信号処理を行うようになっている。
【0056】
送信信号処理手段1220は、基底帯域信号よりなる通信信号に変調、周波数変換、および増幅等の信号処理を施して、通信信号を中間周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を無線周波数変換手段1230に出力するようになっている。
【0057】
送信信号処理手段1220によって出力された中間周波数の通信信号は、無線周波数変換手段1230に入力されるようになっており、無線周波数変換手段1230は、入力された中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を経路切替手段1270に出力するようになっている。
【0058】
中間周波数変換手段1240には、無線通信装置1100によって無線受信された無線周波数の通信信号が経路切替手段1270を介して入力されるようになっており、中間周波数変換手段1240は、入力された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換し、変換された通信信号を受信信号処理手段1210に出力するようになっている。
【0059】
無線通信状態指定手段1250は、受信信号処理手段1210または送信信号処理手段1220が出力する信号に基づいて無線送信状態及び無線受信状態のいずれか一方の無線通信状態を時分割で指定するようになっており、指定された無線通信状態を表す無線通信状態情報を直流電圧発生手段1260及び経路切替手段1270に出力するようになっている。
【0060】
無線通信状態指定手段1250によって出力された無線通信状態情報は、直流電圧発生手段1260に入力されるようになっており、直流電圧発生手段1260は、入力された無線通信状態情報に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生し、発生された電圧を通信信号重畳手段1280に供給するようになっている。
【0061】
直流電圧発生手段1260は、無線送信状態及び無線受信状態のそれぞれに対応して設けられた直流電圧源1261、1262と、入力された無線通信状態情報に基づいて、通信信号重畳手段1280に供給する電圧を直流電圧源1261、1262によって発生された電圧の何れかに切り替える電源スイッチ1263とを備えている。
【0062】
なお、直流電圧発生手段1260は、直流電圧源1261、1262と電源スイッチ1263とによって構成する代わりに、入力された無線通信状態情報に基づいて出力電圧を可変できる直流電圧源によって構成するようにしてもよい。
【0063】
経路切替手段1270は、中間周波数変換手段1240に接続された受信側端子1271と、無線周波数変換手段1230に接続された送信側端子1272と、通信信号重畳手段1280に接続された伝送路側端子1273と、受信側端子1271及び送信側端子1272のいずれか一方を伝送路側端子1273に接続する経路切替スイッチ1274とを備えている。
【0064】
経路切替手段1270には、無線通信状態指定手段1250によって出力された無線通信状態情報が入力されるようになっており、経路切替手段1270は、入力された無線通信状態信号に応じて経路切替スイッチ1274を切り替えるようになっている。
【0065】
通信信号重畳手段1280は、直流電圧発生手段1260によって直流端子1281を介して供給された電圧を以って通信信号を重畳させるようになっている。すなわち、通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282の電圧に対して重畳された電圧を伝送路側端子1283に発生するようになっている。
【0066】
なお、通信信号重畳手段1280は、直流電圧発生手段1260によって供給された電圧を以って通信信号を重畳させる他に、無線通信装置1100に送信される同期信号や制御信号をさらに重畳するようにしてもよい。
【0067】
ここで、通信信号重畳手段1280の詳細な構成を図10及び図11を参照して説明する。
図10は、通信信号重畳手段1280の第1の構成例を示すブロック図である。
通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1285と、直流端子1281に供給された電圧から直流の電圧を分離するコイル1286とを備えている。
【0068】
なお、通信信号重畳手段1280は、低域通過フィルタによって構成するようにしてもよい。図11は、低域通過フィルタによって構成された通信信号重畳手段1280の第2の構成例を示すブロック図である。
【0069】
図11において、通信信号重畳手段1280は、信号処理側端子1282に供給された電圧から交流の電圧を分離するコンデンサ1285と、直流端子1281に供給された電圧から直流の電圧を分離する低域通過フィルタ1287とを備えている。
【0070】
以下、図面を参照して無線通信システム1000の動作を説明する。
図12は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の無線受信動作を示すフローチャートである。
【0071】
まず、無線通信状態が無線通信状態指定手段1250によって無線受信状態に指定され(S101)、指定された無線通信状態に基づいて直流の電圧が直流電圧発生手段1260によって発生され(S102)、通信信号の伝送経路が経路切替手段1270によって切り替えられる(S103)。
【0072】
伝送路1300を介して伝送される通信信号は、通信信号重畳手段1280によって直流電圧が重畳され(S104)、伝送路1300に生じる電圧が電圧分離手段1140によって直流電圧と交流電圧とに分離される(S105)。
【0073】
電圧分離手段1140によって分離された直流電圧の電圧値と基準電圧発生手段1150によって発生された直流の基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態が無線通信状態選択手段1160によって選択される(S106)。
【0074】
また、電圧分離手段1140によって分離された直流電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧が駆動電圧発生手段1170によって発生される(S107)。
【0075】
無線通信状態選択手段1160によって選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路が経路切替手段1180によって切り替わる(S108)。
無線周波数の通信信号は、無線通信手段1110によって無線受信され(S109)、受信信号増幅手段1130によって増幅される(S110)。
【0076】
受信信号増幅手段1130によって増幅された通信信号は、伝送路1300を介して通信信号処理装置1200側に伝送され(S111)、中間周波数変換手段1240によって中間周波数の信号に変換される(S112)。
【0077】
中間周波数変換手段1240によって中間周波数の信号に変換された通信信号は、受信信号処理手段1210によって復調、周波数変換、および増幅等の信号処理が施されて基底帯域信号よりなる通信信号に変換されると共に、無線通信システム1000の態様に応じて信号処理される(S113)。
【0078】
図13は、本発明の実施の形態の無線通信システム1000の無線送信動作を示すフローチャートである。
【0079】
まず、無線通信状態が無線通信状態指定手段1250によって無線送信状態に指定され(S201)、指定された無線通信状態に基づいて直流の電圧が直流電圧発生手段1260によって発生され(S202)、通信信号の伝送経路が経路切替手段1270によって切り替えられる(S203)。
【0080】
伝送路1300を介して伝送される通信信号は、通信信号重畳手段1280によって直流電圧が重畳され(S204)、伝送路1300に生じる電圧が電圧分離手段1140によって直流電圧と交流電圧とに分離される(S205)。
【0081】
電圧分離手段1140によって分離された直流電圧の電圧値と基準電圧発生手段1150によって発生された直流の基準電圧の電圧値とに基づいて無線通信状態が無線通信状態選択手段1160によって選択される(S206)。
【0082】
また、電圧分離手段1140によって分離された直流電圧を以って無線通信装置1100を駆動させるための駆動電圧が駆動電圧発生手段1170によって発生される(S207)。
【0083】
無線通信状態選択手段1160によって選択された無線通信状態に応じて通信信号の伝送経路が経路切替手段1180によって切り替わる(S208)。
【0084】
基底帯域信号よりなる通信信号は、送信信号処理手段1220によって変調、周波数変換、および増幅等の信号処理が施されて中間周波数の通信信号に変換され(S209)、無線周波数変換手段1230によって無線周波数の通信信号に変換される(S210)。
【0085】
無線周波数の通信信号は、伝送路1300を介して無線通信装置1100側に伝送され(S211)、送信信号増幅手段1120によって増幅され(S212)、無線通信手段1110によって無線送信される(S213)。
【0086】
以上説明したように、本発明の実施の形態の無線通信システムは、通信信号の無線周波数から中間周波数への変換、および通信信号の中間周波数から無線周波数への変換を通信信号処理装置で行うことによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0087】
また、本発明の実施の形態の無線通信システムは、通信信号に重畳させる直流電圧を以って無線通信装置に電源を供給することによって無線通信装置を小型化したため、無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、通信信号処理装置1200内で無線周波数から中間周波数へ、または中間周波数から無線周波数へ変換する構成について説明したが、本発明は、無線周波数から基底帯域信号へ、または基底帯域信号から無線周波数へ直接変換するようにしてもよい。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、無線通信を行う無線通信装置の設置場所を制限することなく自由に選択させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の無線通信システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態の無線通信手段の第1の構成例を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態の無線通信手段の第2の構成例を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態の無線通信手段の第3の構成例を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態の無線通信手段の第4の構成例を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態の無線通信手段の第5の構成例を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態の電圧分離手段の第1の構成例を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態の電圧分離手段の第2の構成例を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態において無線受信状態及び無線送信状態のそれぞれにおける伝送路に生じる電圧及びこれらの電圧より分離される直流の電圧の波形を示すグラフ
【図10】本発明の実施の形態の通信信号重畳手段の第1の構成例を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態の通信信号重畳手段の第2の構成例を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態の無線通信システムの無線受信動作を示すフローチャート
【図13】本発明の実施の形態の無線通信システムの無線送信動作を示すフローチャート
【図14】従来の無線通信システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
203 受信アンテナ
204 送信アンテナ
205、206、210 帯域フィルタ
207 送受信アンテナ
208 接続選択スイッチ
209、1112 入力端子
211 アンテナ共用器
910、920、930、940、950 電圧波形
1000、9000 無線通信システム
1100、9100 無線通信装置
1110、9110 無線通信手段
1111 出力端子
1120、9120 送信信号増幅手段
1130、9130 受信信号増幅手段
1140 電圧分離手段
1141、1181、1273、1283 伝送路側端子
1142、1281 直流端子
1143 アンテナ側端子
1145、1285 コンデンサ
1146、1286 コイル
1147、1287 低域通過フィルタ
1150 基準電圧発生手段
1160、9160 無線通信状態選択手段
1170、9170 駆動電圧発生手段
1180、1270、9180、9270 経路切替手段
1182 無線受信側端子
1183 無線送信側端子
1184、1274 経路切替スイッチ
1200、9200 通信信号処理装置
1210、9210 受信信号処理手段
1220、9220 送信信号処理手段
1230、9115 無線周波数変換手段
1240、9135 中間周波数変換手段
1250、9250 無線通信状態指定手段
1260 直流電圧発生手段
1261、1262 直流電圧源
1263 電源スイッチ
1271 受信側端子
1272 送信側端子
1280 通信信号重畳手段
1282 信号処理側端子
1300、9300 伝送路
9260 電源部
Claims (4)
- 無線通信を行う無線通信装置と、前記無線通信装置によって送受信される通信信号を信号処理する通信信号処理装置と、前記無線通信装置と前記通信信号処理装置との間に設けられ前記通信信号を伝送する伝送路とを備え、前記通信信号処理装置は、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記伝送路を介して伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを有し、
前記無線通信装置は、前記伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて前記無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを有したことを特徴とする無線通信システム。 - 前記無線通信装置は、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧を以って前記無線通信装置を駆動させるための駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
- 無線通信を行う無線通信手段と、前記無線通信される通信信号を伝送する伝送路に生じる電圧を直流電圧と交流電圧とに分離する電圧分離手段と、基準とする電圧値を有する直流の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と、前記電圧分離手段によって分離された直流電圧の電圧値と前記基準電圧の電圧値とに基づいて、前記通信信号を無線送信するか前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を選択する無線通信状態選択手段とを備えたことを特徴とする無線通信装置。
- 無線通信を行う無線通信装置によって無線受信された通信信号を信号処理する受信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信される通信信号を信号処理する送信信号処理手段と、前記無線通信装置によって無線送信されるよう中間周波数の通信信号を無線周波数の通信信号に変換する無線周波数変換手段と、前記無線通信装置によって無線受信された無線周波数の通信信号を中間周波数の通信信号に変換する中間周波数変換手段と、前記無線通信装置によって前記通信信号を無線送信するか前記無線通信装置によって前記通信信号を無線受信するかのいずれか一方の無線通信状態を指定する無線通信状態指定手段と、前記無線通信状態指定手段によって指定された無線通信状態に基づいた電圧値を有する直流の電圧を発生する直流電圧発生手段と、前記直流電圧発生手段によって発生された電圧を以って前記無線通信装置との間で伝送される無線周波数の通信信号を重畳させる通信信号重畳手段とを備えたことを特徴とする通信信号処理装置。
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JP2003027178A JP2004241909A (ja) | 2003-02-04 | 2003-02-04 | 無線通信システム、無線通信装置、および通信信号処理装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9647752B2 (en) | 2015-10-13 | 2017-05-09 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Antenna switch control method for analog radio over fiber systems |
WO2019188984A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-03 | 株式会社デンソー | 通信装置 |
-
2003
- 2003-02-04 JP JP2003027178A patent/JP2004241909A/ja active Pending
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WO2019188984A1 (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-03 | 株式会社デンソー | 通信装置 |
CN111919392A (zh) * | 2018-03-28 | 2020-11-10 | 株式会社电装 | 通信装置 |
CN111919392B (zh) * | 2018-03-28 | 2021-08-17 | 株式会社电装 | 通信装置 |
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