JP2004241585A - 微細構造体の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、前記洗浄成分として、化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物を用いて操業する。但し、式中、R1〜R4は水素または炭化水素基であると共に、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハのように、表面に微細な凹凸(微細構造表面)を有する構造体に対する洗浄方法に関し、例えば半導体製造プロセスにおけるレジスト残渣等を半導体ウエハから剥離除去するための洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造プロセスの中では、レジストを用いてパターン形成する工程が多用されているが、エッチング後、マスキングの役目を果たした後の不要となったレジストは、酸素プラズマ等でアッシング(灰化)することにより除去される(アッシング工程)。アッシング工程の後は、エッチング工程での残存物や、アッシング工程でも除去できなかったレジスト残渣等の不要物質をウエハ表面から剥離・除去するための洗浄工程が必要となる。この洗浄工程は、アッシング工程の後だけでなく、半導体製造プロセスに頻出する重要工程である。
【0003】
近年では洗浄工程において、低粘度で浸透力に優れた液化または超臨界(以下、「高圧」で代表する)の二酸化炭素を洗浄液やリンス液の媒体として使用する検討がなされている。水を媒体とするウエット洗浄に比べ、高圧二酸化炭素は、微細なパターンの間への浸透力に優れて洗浄効果が高い上に、気液界面を生じさせずに乾燥できるため毛管力でパターンを倒すおそれがない。
【0004】
しかし、高圧二酸化炭素は低粘度溶媒として機能するものの、不要物質に対する溶解力が不充分であり、単独では洗浄力が不足する。そこで本発明者らは、高圧二酸化炭素に洗浄成分として塩基性物質を加えると共に、この塩基性物質等を溶解させるための相溶化剤としてアルコールを加えて洗浄する方法を発明し、既に出願している(特許文献1および2参照)。ところが、本発明者らがさらに検討したところ、最近多用されるようになってきた低誘電率層間絶縁膜(Low−k膜)が形成されている半導体ウエハやプロセスルールが130nm以下の半導体ウエハを、塩基性物質を含む高圧二酸化炭素流体を用いて洗浄した場合、レジスト残渣等の不要物質を充分に剥離・除去できないときがあった。また、洗浄力を高めるため多量の塩基性物質を高圧二酸化炭素流体に混合すると、Low−k膜の性状を変化させたり、Low−k膜や不要物質と塩基性物質が反応して新たな汚染物質を生成し、半導体ウエハの品質低下の原因となることが分かった。半導体ウエハの品質が低下してしまうという問題は、レジスト残渣等の不要物質を除去する能力の高い洗浄成分ほど頻出している。これは洗浄成分(塩基性物質)が、レジスト残渣と類似する構成のLow−k膜をエッチングしてしまうために、Low−k膜にダメージを与えて、微細パターンの形状を変えることに起因すると考えられる。
【0005】
ところで、洗浄工程においては、洗浄成分としてフッ化水素を用いることが知られている。しかし、フッ化水素の取り扱いには厳重な注意が必要であり、操作が煩雑となる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−237481号公報(「特許請求の範囲」参照)
【特許文献2】
米国特許出願公開第2002/0164873A号明細書(「特許請求の範囲」参照)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、微細構造体を洗浄するに際して、Low−k膜の性状を変化させたり、新たな汚染物質を生成することなく、レジスト残渣等の不要物質を確実に剥離・除去できる微細構造体の洗浄方法、および、該洗浄方法でによって洗浄された微細構造体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することのできた本発明に係る微細構造体の洗浄方法とは、二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、前記洗浄成分として、化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物を用いる点に要旨を有する。
【0009】
但し、式中、R1〜R4は水素または炭化水素基であると共に、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。
【0010】
上記課題は、二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、前記洗浄成分として、化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素との混合物を用いることによっても解決することができる。
【0011】
但し、式中、R5〜R8は水素または炭化水素基であると共に、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。
【0012】
また、上記課題は、二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、前記洗浄成分として、化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素との混合物を用いることによっても解決することができる。
【0013】
但し、式中、R9〜R11は水素または炭化水素基であり、且つ、R9〜R11のうち少なくとも一つは炭素数2以上の炭化水素基である。
【0014】
前記相溶化剤としては、アルコールを用いることが好ましい。また、前記洗浄剤組成物中の洗浄成分の濃度は、0.001〜8質量%であることが好ましい。さらに、前記ヒドロキシ化合物または前記アルキルアミンとフッ化水素との混合比(ヒドロキシ化合物またはアルキルアミン/フッ化水素)は、mol比で0.1〜10であることが好ましい。
【0015】
なお、本発明には、本発明の洗浄方法によって洗浄された微細構造体も含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の洗浄方法の対象は微細構造体であり、例えばアッシング後のレジスト残渣等の不要物質が微細な凹凸近傍に付着している半導体ウエハが代表として挙げられる。
【0017】
レジスト残渣は、レジストポリマーがアッシング工程を経て無機ポリマー化したものや、エッチングガスのフッ素によって変性したもの、あるいは反射防止膜に用いられたポリイミド等の変性体等からなると考えられている。本発明法は、このようなアッシング後のレジスト残渣を除去するのに好適である。もちろん、本発明の洗浄方法は、レジスト残渣を除去する場合に限られず、半導体ウエハ製造プロセス中で、レジスト残渣以外の除去すべき物質が半導体ウエハ上に存在している場合にも適用可能である。例えばアッシング前のレジストやインプラ後のレジスト等を除去する際や、平坦なウエハ表面上に微細凸部として存在するCMP後の残渣等を半導体ウエハ表面から除去する際にも、本発明の洗浄方法が好適に利用できる。
【0018】
本発明の洗浄方法は、特に、Low−k膜のような洗浄工程でダメージを受けやすい膜が形成された半導体ウエハに適用することが望ましい。適用可能なLow−k膜は、ハイブリッド型MSQ(メチルシルセスキオキサン)系のLow−k膜(例えば、JSR社の「JSR LKD」シリーズ等)、CVD法によるSi系のLow−k膜(例えば、Applied Materials社の「Black Diamond」等)、有機系のLow−k膜(例えば、ダウ・ケミカル社の「SiLK」(登録商標)、ハネウェル社の「FLARE」(登録商標))等が挙げられる。Low−k膜は、スピンオン方式で形成されたもの、CVD法で形成されたもの等、いずれでも構わない。また、多孔質膜(ポーラスタイプ)であっても、本発明の洗浄方法であればポア内に不純物を残すことがないため、好ましく適用できる。なお、本発明の洗浄方法は、このようなダメージを受けやすい膜が形成されていない半導体ウエハに対して適用することも可能である。
【0019】
さらに、本発明の洗浄方法で洗浄対象とする微細構造体は、半導体ウエハに限定されず、金属、プラスチック、セラミックス等の各種基材の表面に微細なパターンが形成されていて、除去すべき物質がその表面に付着もしくは残留しているような洗浄対象物であれば、本発明の洗浄方法の対象とすることができる。
【0020】
本発明の洗浄方法は、高圧の二酸化炭素流体だけでは洗浄力が不充分である点を考慮して、不要物質を除去するための洗浄成分と、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体と成したものを洗浄用媒体として用いる。
【0021】
ここで、二酸化炭素を高圧の流体状として利用するのは、拡散係数が高く、溶解した不要物質を媒体中に容易に分散することができるためであり、さらに高圧にして超臨界二酸化炭素流体にした場合には、気体と液体の中間の性質を有するようになって、微細な凹部内にもより一層浸透しやすくなるためである。高圧とは5MPa以上を意味し、超臨界二酸化炭素流体とするには臨界温度(31℃)以上で臨界圧力(7.1MPa)以上とすればよい。但し、5MPa以上で20℃以上であれば、二酸化炭素はガス流体状となり、洗浄用媒体として充分な浸透力を示すことから、この条件で洗浄しても構わない。
【0022】
前述した如く、本発明者らは高圧二酸化炭素に洗浄成分として塩基性物質を加えると共に、この塩基性物質を高圧二酸化炭素へ溶解させるための相溶化剤としてアルコールを加えて洗浄する方法を既に発明し、前記特許文献1や2として出願した。ところが更に検討を重ねた結果、▲1▼レジスト残渣等の不要物質を充分に剥離・除去できないときがあったり、▲2▼Low−k膜の性状が変化したり、▲3▼Low−k膜や不要物質と塩基性物質が反応して新たな汚染物質を生成することにより、半導体ウエハの品質低下の原因となることが分かった。
【0023】
そこで下記表1に示すフッ化物を洗浄成分として高圧二酸化炭素に加えると共に、相溶化剤としてアルコール(エタノール)を加えた流体を用いて、Low−k膜が形成された半導体ウエハを洗浄し、このときの不要物質の除去度合い(洗浄性)、Low−k膜のダメージ(洗浄前後におけるラインパターン幅の変化)、洗浄成分がLow−k膜や不要物質と反応して新たな汚染物質が生じたか否かを、走査型電子顕微鏡で50000倍で観察して評価した。評価結果を下記表1に併せて示す。なお、詳細な実験手順や評価基準は後述する実施例と同じである。
【0024】
【表1】
【0025】
上記表1から明らかな様に、洗浄成分としてN−H結合やN−CH3結合を有するフッ化物を用いて洗浄した場合、Low−k膜へダメージを与えることなく、良好な洗浄性を得ることができる。しかし、これらのフッ化物を用いて洗浄すると、洗浄中に新たな汚染物質が生成していることが分かる。これに対し、洗浄成分としてN−C4H9結合を有するフッ化物を用いて洗浄した場合、洗浄中に新たな汚染物質は生成しないが、洗浄性が若干劣り、Low−k膜へのダメージも若干認められる。さらに、N−C2H5結合を有するフッ化物を用いて洗浄した場合、洗浄性の劣化およびLow−k膜へのダメージが認められると共に、洗浄中に新たな汚染物質も生成することが分かる。
【0026】
表1に示した様に、フッ化物のNに結合している置換基の種類に応じて、得られる結果が異なる理由は、NとF間におけるイオン結合力の差にあると本発明者らは考えた。即ち、フッ化物中のNに結合している置換基が水素やメチル基であれば、NとF間のイオン結合力は強いので、非極性溶媒である二酸化炭素流体中であってもフッ化物は殆ど解離しない。このことにより、フッ化物が不要物質と効率良く結合して洗浄性が向上すると推測される。しかし、フッ化物と不要物質が結合して生成する新たな汚染物質は有機性が低く、二酸化炭素流体中に溶解し難いので、汚染物質は二酸化炭素流体中に残留したままとなる。
【0027】
これに対し、フッ化物中のNに結合している置換基がエチル基やブチル基の様に炭素数2以上の炭化水素であれば、NとF間のイオン結合力は弱いので、Nに結合している置換基が水素やメチル基のものよりも、非極性溶媒である二酸化炭素流体中で解離し易い。従って、フッ化物は不要物質と殆ど結合せず、洗浄性が劣化すると推測される。但し、二酸化炭素流体中で解離して生成する炭素数2以上の炭化水素基が不要物質と結合すると、新たな汚染物質が生成すると考えられるが、仮に汚染物質が生成したとしてもこの物質は有機性が高くなるので、二酸化炭素流体へは溶解し易くなる。そのため、二酸化炭素流体中に新たな汚染物質は生成しないと考えられる。
【0028】
次に、本発明者らは、上記表1に示したフッ化物の代わりに、下記表2に示すヒドロキシ化合物とフッ化水素の混合物を洗浄成分として用いて半導体ウエハを洗浄し、同様の実験を行なった。実験結果を下記表2に併せて示す。
【0029】
【表2】
【0030】
上記表2から明らかな様に、ヒドロキシ化合物とフッ化水素の混合物を洗浄成分として用いても、得られる結果はフッ化物を洗浄成分として用いた場合と等しくなることが分かる。即ちヒドロキシ化合物とフッ化水素を混合することにより両者が反応し、上記表1に示したフッ化物と水が生成するからと考えられる。
【0031】
そして、本発明者らがこれらの結果を基にさらに検討したところ、不要物質を除去するための洗浄成分として、下記(1)〜(3)に示すフッ化物または混合物を用いてやれば、Low−k膜の性状を変化させたり、新たな汚染物質を生成することなく、微細構造体からレジスト残渣等の不要物質を確実に剥離・除去できることを見出し、本発明を完成した。
【0032】
(1)化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物
式中、R1〜R4は水素または炭化水素基であると共に、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である
(2)化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素との混合物
式中、R5〜R8は水素または炭化水素基であると共に、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である
(3)化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素との混合物
式中、R9〜R11は水素または炭化水素基であり、且つ、R9〜R11のうち少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である
【0033】
以下、上記(1)〜(3)に示したフッ化物または混合物について詳述する。
【0034】
(1)本発明の洗浄方法で用いる化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物とは、式中、R1〜R4は水素または炭化水素基であるが、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であると共に、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。
【0035】
すなわち、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であることにより、NとF間のイオン結合力が強く、非極性溶媒である二酸化炭素流体中であってもフッ化物は殆ど解離しない。従って、フッ化物が不要物質と効率良く結合するので、洗浄性が向上する。このとき、Low−k膜へダメージも殆ど認められない。
【0036】
但し、R1〜R4の全てが水素またはメチル基であると、化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物とLow−k膜等が反応して生成する汚染物質の有機性は乏しくなる。その結果、汚染物質は二酸化炭素へ溶解し難くなり、汚染物質が二酸化炭素流体中に残留することとなる。そこで、本発明の洗浄方法で用いるフッ化物は、R1〜R4のうち少なくとも一つを炭素数2以上の炭化水素基とすることが重要である。炭素数が多くなるほど有機性が高くなると共に、二酸化炭素流体中で解離し易くなる。このとき解離して生成する炭素数2以上の炭化水素基は、不要物質と結合して新たな汚染物質を生成すると考えられる。ところが、この汚染物質は有機性が高いので、二酸化炭素流体へ溶解して新たな汚染物質の生成を抑制できる。炭化水素基の炭素数は、好ましくは4以上であるが、炭素数が多くなり過ぎると、この物質自体が二酸化炭素へ溶解し難くなり、洗浄成分として作用しないので、炭化水素基の分子量は10000以下とするのが好ましく、1000以下とするのがより好ましい。なお、分子量が10000の炭化水素基とは、直鎖状の炭化水素として計算した場合、炭素数は約714個となる。また、分子量が1000の炭化水素基とは、直鎖状の炭化水素として計算した場合、炭素数は約71個となる。炭化水素基は、エチル基やプロピル基の様な直鎖状のものに限定されず、例えば下記化学式で示す様な側鎖を有するものであっても構わない。
【0037】
【化1】
【0038】
化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物としては、例えばベンジルトリメチルアンモニウムフルオライド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムフルオライド、セチルトリメチルアンモニウムフルオライド、ヘキシルトリメチルアンモニウムフルオライド、アセチルコリンフルオライド、トリエチルアミンハイドロフルオライド、トリブチルアミンハイドロフルオライドなどが好適に採用できる。
【0039】
本発明の洗浄方法では、洗浄成分として上記(1)に示した化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物を用いる代わりに、(2)化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素との混合物または(3)化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素との混合物を用いても本発明の目的を達成できる。即ち化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素を混合するか、化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素を混合することにより、所望のフッ化物が生成するので、このフッ化物が洗浄成分として寄与するからある。なお、一般的にフッ化水素の取り扱いには、厳重な注意が必要であることが知られているが、本発明では、塩基性を示すヒドロキシ化合物またはアルキルアミンにフッ化水素を混合することによって中和され、安全性が高くなって取り扱い易くなる。
【0040】
(2)本発明の洗浄方法で用いる化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とは、式中、R5〜R8は水素または炭化水素基であるが、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であると共に、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。R5〜R8をこの様に規定した理由は、上述したR1〜R4と同じである。
【0041】
化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素との混合比は特に限定されないが、混合比(ヒドロキシ化合物/フッ化水素)がmol比で10を超えると、フッ化水素量が少ないためヒドロキシ化合物とフッ化水素が反応して生成するフッ化物量が少なくなる。その結果、洗浄力が低下するので、多量の洗浄成分を用いる必要があり、これに伴って相溶化剤の使用量が多くなる。そのため使用する溶媒が多くなって経済性に欠ける。この様な観点から、混合比は10以下とするのが好ましく、1とするのが最も好ましい。但し、混合比が1より大きく下回るとフッ化水素量が多くなるため取り扱いが難しくなる。よって混合比は0.1以上とするのが好ましい。
【0042】
なお、フッ化水素の取り扱い易さを考慮すると、高圧二酸化炭素流体に混合するフッ化水素量は0.5質量%以下とするのが好ましく、0.1質量%以下とするのがより好ましい。但し、本発明の洗浄方法において、ヒドロキシ化合物と混合するフッ化水素は、ガス状であっても液体状(フッ化水素酸)であっても構わない。
【0043】
化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素を混合すると、化学式NR5R6R7R8Fで示されるフッ化物が生成するが、このとき水も生成する。水が生成するとやはりLow−k膜へダメージを与えることがある。従って、水によるダメージを受けやすい洗浄対象物に対しては、洗浄成分として上記化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物を用いることが推奨される。しかし、上記フッ化物を用いるには、フッ化物を新たに合成する必要があるため、操作が煩雑となる。よって操作の簡便性を優先するのであれば、洗浄成分として上記化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素の混合物を用いることが推奨される。
【0044】
化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物としては、例えばベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、セチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、アセチルコリンヒドロキシドなどが好適に採用できる。
【0045】
(3)本発明の洗浄方法で用いる化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとは、式中、R9〜R11は水素または炭化水素基であり、且つ、R9〜R11のうち少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。R9〜R11をこの様に規定した理由は、上述したR1〜R4と同じである。
【0046】
化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素との混合比は特に限定されないが、混合比(アルキルアミン/フッ化水素)がmol比で10を超えると、フッ化水素量が少ないためアルキルアミンとフッ化水素が反応して生成するフッ化物量が少なくなる。その結果、洗浄力が低下するので、多量の洗浄成分を用いる必要があり、これに伴って相溶化剤の使用量が多くなる。そのため多量の溶媒が必要となって経済性に欠ける。この様な観点から、混合比は10以下とするのが好ましく、1とするのが最も好ましい。但し、混合比が1より大きく下回るとフッ化水素量が多くなるため取り扱いが難しくなる。よって混合比は0.1以上とするのが好ましい。
【0047】
なお、フッ化水素の取り扱い易さを考慮すると、高圧二酸化炭素流体に混合するフッ化水素量は0.5質量%以下とするのが好ましく、0.1質量%以下とするのがより好ましい。但し、ヒドロキシ化合物と混合するフッ化水素は、ガス状であっても液体状(フッ化水素酸)であっても構わない。
【0048】
化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとしては、例えばトリエチルアミンやトリブチルアミンなどが好適に採用できる。
【0049】
上記フッ化物または混合物は、洗浄剤組成物100質量%中、0.001〜8質量%とすることが好ましい。洗浄能力を良好に発揮し得る前記フッ化物または混合物の量と、Low−k膜等のダメージを受けやすい膜に対するダメージをなるべく小さくするためには、上記範囲にする必要がある。8質量%を超えて存在させると、Low−k膜に対するダメージが避けられない。より好ましい上限は4質量%である。なお、Low−k膜に対するダメージとは、洗浄工程で洗浄剤組成物によってLow−k膜そのものがエッチングされて目減りすることを意味する。上記フッ化物または混合物は少ないほど、上記ダメージは小さくなるが、0.001質量%以上存在していないと、洗浄に時間がかかるというデメリットがあるので、下限は0.001質量%が好ましい。より好ましい下限は0.005質量%である。
【0050】
本発明の洗浄方法で用いる洗浄剤組成物としては、上記二酸化炭素および洗浄成分の他に相溶化剤を必須成分として含む。上記洗浄成分は二酸化炭素へ溶解し難いので、二酸化炭素に対する洗浄成分の溶解性を高めるために相溶化剤を用いる。従って、相溶化剤は、二酸化炭素と上記フッ化物または混合物の両方に溶解する化合物である。
【0051】
相溶化剤としては、アルコールを用いることが好ましい。アルコールは、二酸化炭素に溶解し易く、またLow−k膜が形成されている微細構造体を洗浄する際に、アルコールがLow−k膜を保護するためLow−k膜と洗浄成分の反応を抑制する効果もある。さらにアルコールは、Low−k膜と洗浄成分が反応して生成する新たな汚染物質の溶解を促進し、ポリマー残渣の除去を促進する効果も認められる。
【0052】
相溶化剤として用いるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。これらの相溶化剤のうち、洗浄成分を二酸化炭素へ溶解させる能力が高いという観点からエタノールが最も好ましい。
【0053】
相溶化剤は、洗浄剤組成物100質量%中、0.01〜50質量%とすることが好ましい。洗浄成分を二酸化炭素へ溶解させるためには、上記範囲にする必要があり、50質量%を超えて相溶化剤を存在させると、多量に溶媒を必要とするため経済性に欠ける。より好ましい上限値は30質量%である。一方、0.01質量%以上存在していないと、洗浄成分を二酸化炭素へ溶解させることができないので、下限は0.01質量%が好ましい。より好ましい下限値は1質量%である。
【0054】
なお、洗浄成分を二酸化炭素へ効率良く溶解させるには、相溶化剤を洗浄成分の量に対して質量基準で5倍程度混合することが好ましい。即ち、相溶化剤の量は、洗浄成分の量に応じて上記範囲内で調整することが推奨される。
【0055】
以上のように本発明の洗浄方法で用いることのできる洗浄剤組成物は、二酸化炭素と洗浄成分(上記フッ化物または混合物)と相溶化剤を必須的に含むものであるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の化合物(例えば、プロピレングリコールなど)が含まれていてもよい。
【0056】
次に、上記洗浄剤組成物を用いて微細構造体を洗浄するための具体的な方法を図面を用いて説明する。図1は、本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装置の一例である。図1中、1は二酸化炭素ボンベ、2は二酸化炭素送給ポンプ、3は洗浄成分タンク、4は洗浄成分送給ポンプ、5は切り替えバルブ、6はリンス成分タンク、7はリンス成分送給ポンプ、8は切り替えバルブ、9は高圧容器、10は恒温槽、11は圧力調整弁、12は流量計である。この図1では、洗浄成分としてベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドとアルコールの混合液を供給する方法を採用しており、洗浄成分タンク3には、ベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドとアルコールの混合液が、リンス成分タンク6にはアルコールが貯蔵されているものとする。なお、洗浄成分タンク3にはベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドのみを貯蔵しておき、アルコールは必要に応じてリンス成分タンク6から別途供給するように構成してもよい。
【0057】
図1の装置で洗浄工程を実施する際には、まず、洗浄対象物(微細構造体)を高圧容器9の中に入れる。次いで、二酸化炭素ボンベ1から、ポンプ2で二酸化炭素を高圧容器9へと供給して圧力を調整しながら、恒温槽10により高圧容器9を所定の温度に設定する。なお、恒温槽10に代えて、高圧容器9として加熱装置付きのものを用いても良い。
【0058】
次いで、洗浄成分(ベンジルトリメチルアンモニウムフルオライドとアルコールの混合液)を洗浄成分タンク3から、ポンプ4を用いて高圧容器9へ導入することにより、洗浄工程が始まる。このとき、二酸化炭素、洗浄成分の送給は、連続的に行うものでも、所定の圧力に達した段階で送給を止める(あるいは送給を止めて循環させる)バッチ式であっても、いずれでも良い。
【0059】
洗浄工程は、20〜120℃で行う。20℃よりも低いと、洗浄が終了するのに時間がかかり、効率が低くなる。超臨界二酸化炭素とするのであれば31℃以上とする。120℃を超えても洗浄効率の向上が認められない上、エネルギー的に無駄である。より好ましい温度の上限は100℃、さらに好ましい上限は80℃である。圧力は、5〜30MPaが好ましく、より好ましくは7.1〜20MPaで行うとよい。洗浄に要する時間は、洗浄対象物の大きさや不要物質の量等に応じて適宜変更すればよいが、洗浄に長時間かけるとLow−k膜のダメージが大きくなる上に、効率的でないため、一般的なウエハ1枚であれば3分以下が好ましく、2分以下がより好ましい。
【0060】
洗浄を行った後は、リンス工程を行う。リンス工程では、レジスト残渣等が混在する洗浄後の溶液を、いきなり二酸化炭素のみと混合すると、不要物質が析出したり、洗浄工程で生じたパーティクルが微細構造体表面に残存することが考えられるため、まず二酸化炭素とアルコールとの混合物による第1リンス工程を行う。洗浄工程から第1リンス工程切り替え時に、高圧容器9内でバックミキシングによって液組成が変化し得る可能性があるが、アルコールと二酸化炭素の混合物を第1リンス液として用いると、この液組成変化を少なくでき、溶解度の変化を小さくできるため、洗浄成分の析出等の不都合を回避することができる。この点で、洗浄成分に混合したアルコールと、リンス工程で用いるアルコールは同じアルコールを用いることが好ましい。
【0061】
第1リンス工程では、洗浄成分の送給を切り替えバルブ5によって止め、代わりに切り替えバルブ8を開けて、リンス成分(アルコール)をリンス成分タンク6から、ポンプ7を用いて高圧容器9へ導入しながら、導入量に応じて(流量計12をチェックしても良い)、洗浄後の溶液を高圧容器9から導出させればよい。またこの工程中、切り替えバルブ8を用いて、徐々にまたは段階的に、リンス成分(アルコール)の送給量を低減させ、最終的には二酸化炭素のみを高圧容器9に充填させる(第2リンス工程)ようにすることが好ましい。乾燥が容易だからである。洗浄工程およびリンス工程で導出された液体は、例えば気液分離装置等からなる二酸化炭素回収工程において、ガス状二酸化炭素と、液状成分とに分離できるので、各成分を回収して再利用が可能である。
【0062】
リンス工程終了後は、圧力調整弁11によって、高圧容器9の内部を常圧にすると、二酸化炭素は、ほとんど瞬時に気体になって蒸発するので、基板等の洗浄対象物は、その表面にシミ等が生じることもなく、また、微細パターンが破壊されることもなく、乾燥する。
【0063】
なお、上記図1の装置は、最も簡単な構成の例であり、公知の手段で装置構成を変えても構わない。
【0064】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0065】
Siウエハ上に、スピンオン方式で、有機シリコーン系MSQ原料を塗布・加熱して、MSQ系ポーラスLow−k膜を形成した。その上にArF用のフォトレジストによってパターンを作り、露光・現像して、ラインとスペース(幅130nm)が交互に現れるレジストパターンと、約10μm角の広幅のパターンからなるウエハサンプルを作製した。このウエハサンプルをフッ素系ガスでエッチングしてLow−k膜にパターンを作った後、水素プラズマでアッシング処理を施してレジストの除去を行った。アッシング処理後にウエハ表面を走査型電子顕微鏡で50000倍で観察したところ、レジストが塗布されていたライン上と、広幅パターンの上にレジスト残渣が認められた。レジスト残渣が認められたウエハを、前記図1に示した装置を用いて洗浄した。洗浄の手順および洗浄条件を図面を用いて説明する。
【0066】
図1に示した装置を用いて、このアッシング処理後のサンプルを高圧容器9の中へ置き、高圧容器9の蓋を閉じ、二酸化炭素ボンベ1からポンプ2で二酸化炭素を高圧容器9へと供給して、圧力を15MPaに調整しながら、恒温槽10により高圧容器9を50℃に保持した。ついで、洗浄成分と相溶化剤を表3に示した組成に混合したものを、洗浄成分タンク3からポンプ4を用いて高圧容器9へと導入し、高圧容器9の内部が15MPaになるように圧力調整弁の開閉を行った。洗浄工程を1分間行い、次いで洗浄成分として用いたものと同じ相溶化剤(5質量%)と二酸化炭素による第1リンス工程と、二酸化酸素のみの第2リンス工程を行った後、ポンプ2を停止し、圧力調整弁11を開けて高圧容器9内の圧力を常圧に戻し、ウエハを取り出した。
【0067】
なお、表3中、MeOHはメタノールを、EtOHはエタノールを、IPAはイソプロパノールを夫々表し、これらの相溶化剤量は、洗浄剤組成物100質量%のうちのCO2および上記フッ化物または混合物以外の残部である。
【0068】
【表3】
【0069】
洗浄によるレジスト残渣の除去度合い(洗浄性)と、Low−k膜のダメージ(洗浄前後におけるラインパターン幅の変化量)と、洗浄中にLow−k膜等と洗浄成分が反応して新たな汚染物質が生じたか否かを、走査型電子顕微鏡で50000倍で観察し、下記基準で判断して結果を表4に示した。
【0070】
[レジスト残渣の除去度合い(洗浄性)]
○:残渣がどこにも認められない
△:ライン上または広幅パターン上のどちらかに残渣が一部認められる
×:いずれの残渣も除去されていない
[Low−k膜のダメージ]
○:洗浄前に比べてライン幅の変化が5%未満の減少に留まっている
△:洗浄前に比べてライン幅の変化が5%以上減少しているが、パターンは倒れていない
×:洗浄中に洗浄成分によるエッチングが進みすぎて、ラインパターンが倒壊している
[新たな汚染物質の生成の有無]
○:新たな汚染物質は生成していない
△:ライン上または広幅パターン上に残渣が認められる
×:ライン上および広幅パターン上に残渣が認められる
【0071】
【表4】
【0072】
表3及び表4から次の様に考察できる。No.1〜17は本発明で規定する要件を満足する本発明例であり、Low−k膜の性状を変化させたり、新たな汚染物質を生成することなく、レジスト残渣等の不要物質を確実に剥離・除去できている。但し、No.15は、ヒドロキシ化合物とフッ化水素の混合比が、mol比で10を超えているので、洗浄性が若干劣る。一方、No.18〜21は、本発明で規定する何れかの要件を満足しない比較例であり、所望の効果が得られていない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、微細構造体を洗浄するに際して、Low−k膜の性状を変化させたり、新たな汚染物質を生成することなく、レジスト残渣等の不要物質を確実に剥離・除去できる微細構造体の洗浄方法、および、該洗浄方法でによって洗浄された微細構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄方法を実施するための洗浄装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 二酸化炭素ボンベ
2 二酸化炭素送給ポンプ
3 洗浄成分タンク
4 洗浄成分送給ポンプ
5 切り替えバルブ
6 アルコールタンク
7 アルコール送給ポンプ
8 切り替えバルブ
9 高圧容器
10 恒温槽
11 圧力調整弁
12 流量計
Claims (7)
- 二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、
前記洗浄成分として、化学式NR1R2R3R4Fで示されるフッ化物を用いることを特徴とする微細構造体の洗浄方法。
(但し、式中、R1〜R4は水素または炭化水素基であると共に、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。) - 二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、
前記洗浄成分として、化学式NR5R6R7R8OHで示されるヒドロキシ化合物とフッ化水素との混合物を用いることを特徴とする微細構造体の洗浄方法。
(但し、式中、R5〜R8は水素または炭化水素基であると共に、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素またはメチル基であり、且つ、少なくとも一つが炭素数2以上の炭化水素基である。) - 二酸化炭素、不要物質を除去するための洗浄成分、および、前記二酸化炭素に前記洗浄成分を溶解させるための相溶化剤を必須的に含む洗浄剤組成物を、高圧下で流体にして微細構造体と接触させることにより該微細構造体に付着している不要物質を除去するための洗浄方法であって、
前記洗浄成分として、化学式NR9R10R11で示されるアルキルアミンとフッ化水素との混合物を用いることを特徴とする微細構造体の洗浄方法。
(但し、式中、R9〜R11は水素または炭化水素基であり、且つ、R9〜R11のうち少なくとも一つは炭素数2以上の炭化水素基である。) - 前記相溶化剤としてアルコールを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄方法。
- 前記洗浄剤組成物中の洗浄成分の濃度が、0.001〜8質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄方法。
- 前記ヒドロキシ化合物または前記アルキルアミンとフッ化水素との混合比(ヒドロキシ化合物またはアルキルアミン/フッ化水素)が、mol比で0.1〜10である請求項2〜5のいずれかに記載の洗浄方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の洗浄方法によって洗浄されたことを特徴とする微細構造体。
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JP2003028747A JP2004241585A (ja) | 2003-02-05 | 2003-02-05 | 微細構造体の洗浄方法 |
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JPWO2011040423A1 (ja) * | 2009-10-02 | 2013-02-28 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 金属微細構造体のパターン倒壊抑制用処理液及びこれを用いた金属微細構造体の製造方法 |
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2003
- 2003-02-05 JP JP2003028747A patent/JP2004241585A/ja active Pending
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