JP4167257B2 - 残留物除去用組成物 - Google Patents

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本発明の背景
本出願は、2001年2月9日に出願された日本の特許出願第2001−034337号の一部継続出願である。
本発明は、微細構造体から残留物を除去するための組成物に関するものである。具体的には、半導体製造プロセスにおけるレジストのような残留物を、表面に微細な凹凸(微細構造表面)を有する半導体基板から除去する組成物に関するものである。
半導体基板製造プロセスの一工程として、フォトレジスト、UV硬化レジスト、X線硬化レジスト、灰化レジスト、フッ化炭素含有ポリマー、プラズマエッチングの際の残留物、有機的または無機的の汚染物質などの残留物を、製造プロセスの他の工程から除去することが必要である。通常は乾式および湿式除去方法が用いられている。湿式除去方法では、半導体基板の表面から残留物を除去するための除去剤を含む、例えば水溶液のような薬液に半導体基板を浸漬している。最近では、この薬液として低粘度である超臨界状態の二酸化炭素が使用されている。
しかし、超臨界状態の二酸化炭素だけでは半導体基板の表面から種々の残留物を取り除くには十分ではない。この問題を解決するため、いくつかの添加剤を超臨界状態の二酸化炭素に添加することが提案されている。特許文献1では、メタンや、CFx官能基を有する界面活性剤が、超臨界状態の二酸化炭素への添加剤として用いられている。また、特許文献2では、ジメチルスルホキシドやジメチルホルムアミドが添加剤として使用されている。ただし、これらの添加剤は残留物を除去するのに、いつも効果があるわけではない。
特開平10−125644号 特開平8−191063号
本発明の目的は、微細構造体から残留物を効果的に除去するための組成物を提供することである。
本発明の残留物除去用組成物は、微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、二酸化炭素と、化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物を含む残留物除去用添加剤と、高圧下で液体状になっている前記二酸化炭素に前記添加剤を溶解させるための相溶化剤とを含むことを特徴とする。前記添加剤がさらに塩基性物質を含むものであることが好ましい。前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4が水素である態様、前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4がアルキル基である態様、いずれも本発明に含まれる。
本発明には、微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、二酸化炭素と、ヒドロキシル基を有する化合物と、化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す)で示されるフッ化物とを含むことを特徴とする残留物除去用組成物も含まれる。
この場合も、さらに、塩基性物質を含むものであってもよく、前記塩基性物質は、第四級アンモニウムフッ化物、第四級アンモニウム水酸化物、アルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドロキシルアミンよりなる群から選択される1種以上の化合物であることが好ましい。
上記残留物除去用組成物には、ジメチルアセトアミド、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、脱イオン水および酢酸よりなる群から選択される1種以上の相溶化剤が含まれていてもよく、相溶化剤が脱イオン水である態様、実質的に水を含まない態様、いずれも許容可能である。
前記と同様、フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4が水素である態様、前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4がアルキル基である態様、いずれも本発明に含まれる。
本発明の組成物には、フッ化アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムおよびフッ化テトラプロピルアンモニウムよりなる群から選択される1種以上の化合物が含まれていることが好ましい。また、相溶化剤として、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびヘキサフルオロイソプロパノールよりなる群から選択される1種以上の化合物を有していてもよい。
本発明には、微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、高圧二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と、化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物と、必要により塩基性物質を含む残留物除去用添加剤と、高圧下で液体状になっている前記二酸化炭素に前記添加剤を溶解させるための相溶化剤であって、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、脱イオン水、酢酸、アセトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールメチルエーテルよりなる群から選択される1種以上の化合物とを含む残留物除去用組成物も含まれる。上記添加剤は相溶化剤に溶解していることが好ましい。また、塩基性物質としてフッ化コリンを用いてもよい。
本発明には、微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物と、必要により塩基性物質とを含む残留物除去用添加剤0.001〜8質量%と、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、脱イオン水、酢酸、アセトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールメチルエーテルよりなる群から選択される1種以上の相溶化剤1〜50質量%と、二酸化炭素とを含む残留物除去用組成物も含まれる。
残留物は、フォトレジスト、UV硬化レジスト、X線硬化レジスト、灰化レジスト、フッ化炭素含有ポリマー、プラズマエッチング残留物、有機的汚染物質および無機的汚染物質よりなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
本発明によれば、残留物が効果的に除去される。
前述した本発明の特徴および更なる別の特徴を、添付の図面を参照しながら、以下、詳細な記述でさらに明らかにしていく。なお、図面では、同一の参照符号は同一の要素を示す。
本発明の洗浄対象は微細構造体であり、例えば半導体基板のような表面に微細な凹凸が形成された構造体が例示されるが、半導体基板に限定されず、金属、プラスチック、セラミックス等の各種基材の上に、異種物質の非連続または連続層が形成もしくは残留しているような対象物であれば、本発明の洗浄対象とすることができる。
高圧の二酸化炭素だけでは残留物を除去するのには不十分なので、本発明の高圧の二酸化炭素には、添加剤(残留物除去用添加剤)および相溶化剤とが加えられて、前記構造体から残留物を除去する除去剤(残留物除去用組成物)として使用される。この目的のために使用されている添加剤は残留物を除去できるが、実質的には単独では二酸化炭素に溶解することはできない。この目的のために使用されている相溶化剤は、添加剤を二酸化炭素に溶解もしくは均一に分散させることができる。
高圧の二酸化炭素は拡散係数が高く、溶解した残留物を二酸化炭素中に分散することができる。さらに高圧にして超臨界状態にした場合には、微細なパターン部分にもより一層浸透することができるようになる。この特徴により、そして二酸化炭素の低粘度のために、添加剤は構造体表面の微細孔や凹部に運ばれる。この二酸化炭素は5MPa以上に加圧され、超臨界流体とするには31℃、7.1MPa以上に加圧すればよい。
添加剤としては、塩基性物質が好ましい。塩基性物質は半導体製造時のレジストとして典型的に使用されるポリマーを効果的に加水分解するからである。塩基性物質は、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモニウムフッ化物、アルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドロキシルアミン、フッ化アンモニウムよりなる群から選択される1種以上の化合物であることが好ましい。また、半導体基板からノボラック型フェノール樹脂系レジストを除去するためには、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモニウムフッ化物、ヒドロキシルアミン、フッ化アンモニウムのうち少なくともひとつを含む化合物を使用するのが好ましい。第四級アンモニウム水酸化物の好ましい具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム(以下TBAHと示す)、コリン等が挙げられる。第四級アンモニウムフッ化物の好ましい具体例としては、フッ化テトラメチルアンモニウム(以下TMAFと示す)、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化コリン等が挙げられる。アルキルアミンの好ましい具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン等が挙げられる。アルカノールアミンの好ましい具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
添加剤は、除去剤中、0.001質量%以上含まれていることが好ましい。より好ましくは0.002質量%以上である。ただし8質量%を超えて含有させると、相溶化剤の量を多くせざるを得ず、結果的に二酸化炭素の量が少なくなって、構造体表面への浸透性が悪くなる。添加剤の上限は8質量%、好ましくは6質量%、さらに好ましくは4質量%である。
本発明では、相溶化剤は添加剤と共に二酸化炭素に加えられる。本発明の相溶化剤は二酸化炭素と添加剤の両方に親和性を有する化合物である。そのような相溶化剤は、高圧下で流体状の二酸化炭素に均一に溶解または分散する。アルコール、ジメチルスルホキシドまたは両者の混合物が相溶化剤として用いられる。アルコールの具体例としては、エタノ
ール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ヘキサフルオロイソプロパノール等が挙げられる。中でも、エタノールとメタノールが好ましい。
相溶化剤は、添加剤の種類および二酸化炭素への添加量に応じて、その種類を選択したり使用量を増減することが好ましい。除去剤が容易に均一で透明になるため、相溶化剤の量は、添加剤の量に対し5倍以上とすることが好ましい。または、除去剤が、相溶化剤を1〜50質量%の範囲で含有していることが好ましい。相溶化剤が50質量%を超えると、結果的に二酸化炭素の量が少なくなって、除去剤の浸透性が悪くなる。除去剤としては二酸化炭素と、相溶化剤としてのアルコールと、添加剤として第四級アンモニウムフッ化物および/または第四級アンモニウム水酸化物を含んだものを使用するのが好ましい。このような添加剤は、アルコールによって二酸化炭素によく溶解し、二酸化炭素へ親和性を示すからである。
本発明では、構造体を、二酸化炭素と、化学式NR1234F(R1、R2、R3およ
びR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)と、ヒドロキシル基を含む
化合物とからなる除去剤と接触させることも好ましい。ここで、二酸化炭素は高圧状態か、より好ましくは超臨界状態を保っている。この除去剤は、半導体基板から灰化残留物を除去するのにより効果がある。化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)の具体例としては、フッ化アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム等が好ましい。フッ化テトラメチルアンモニウムとフッ化テトラエチルアンモニウムのようなRがアルキル基であるフッ化物を使用するのが好ましい。そのようなフッ化物は二酸化炭素に親和性を有するからである。本発明では、除去剤はフッ化物を0.001質量%から5質量%の範囲で、より好ましくは0.002質量%から0.02質量%の範囲で含むのが好ましい。
フッ化物は、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、フェノールなどのアルコールや、エチレングリコール、メチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコールのようなヒドロキシル基を含む化合物の存在下で超臨界状態の二酸化炭素への添加剤として使用される。アルコールの方が、超臨界二酸化炭素にTMAFなどのフッ化物を効果的かつ均一に溶解または分散させるので好ましい。エタノールの存在により、より多量のTMAFなどのフッ化物が超臨界二酸化炭素に溶解することができるので、アルコールの中でもエタノールがより好ましい。超臨界二酸化炭素中におけるこの化合物の濃度は、フッ化物の種類や濃度と残留物の種類に応じて変わるが、だいたい、この化合物は除去剤の1〜20質量%の範囲で超臨界二酸化炭素に含まれるのが好ましい。
超臨界二酸化炭素には、さらにジメチルアセトアミド(以下DMACと示す)が含まれているのが好ましい。二酸化炭素中のDMACは、二酸化炭素中のフッ化物の質量の6〜7倍であることが好ましい。なお、超臨界二酸化炭素は、半導体基板を製造する際に障害となる水分を実質的には含んでいないことが好ましい。
図1は、残留物を除去する装置例の簡単な説明図である。最初に、表面に残留物がある半導体基板を高圧容器9の中に入れ、次いで、二酸化炭素シリンダ1から、高圧ポンプ2で二酸化炭素を高圧容器9へと供給する。高圧容器9内の二酸化炭素を超臨界状態に保つために、恒温槽10により高圧容器9を所定の温度に調節する。添加剤と相溶化剤をタンク3および6から、高圧ポンプ4および7を用いてそれぞれ高圧容器9へ供給する。ここで、高圧容器9への送給途中のラインミキサー11により、添加剤と相溶化剤を混ぜ合わせる。添加剤と相溶化剤の流速は、バルブ5とバルブ8によりそれぞれ調整されて所定の
値に保たれる。二酸化炭素、添加剤、相溶化剤は連続的に供給してもよい。
図2は、残留物を除去する装置の別の例である。この装置では、添加剤は、高圧容器9に供給される前にラインミキサー11により相溶化剤と混ぜ合わされており、不均一な接触を防いでいる。高圧容器9に供給される添加剤と相溶化剤の割合は比率コントローラ12により制御される。比率コントローラ12は、高圧容器9内の超臨界二酸化炭素へ、添加剤および/または相溶化剤をどれくらいの割合で供給するかを調節する。
除去プロセスは、31〜210℃の範囲で、圧力は5〜30MPaの範囲、好ましくは7.1〜20MPaの範囲で行われる。除去プロセスに要する時間は、構造体の大きさ、残留物の種類や量によるが、通常は1〜数十分の範囲である。
以下、本発明を実験例を参照して説明する。
実験例1
この実験は、大気圧雰囲気下、40〜100℃で20分間、構造体を表1の添加剤に浸漬して行った。この実験の対象物として、Si基板上にSiO2膜を形成し、その上にノ
ボラック型フェノール樹脂系レジストを塗布した後、現像処理してパターニングし、さらにフッ素系ガスによるドライエッチングを行って微細パターンを形成したものを用いた。また、残留物除去率を、残留物が元々付着していた面積に対して、除去した部分の面積を顕微鏡で確認して算出した面積比率として求めた。その比率が90%未満のものを×、90%以上のものを○とした。また、添加剤をジメチルスルホキシド等の相溶化剤で10倍に希釈した溶液を用いても、残留物除去率が90%以上のものを◎とした。結果を表1に示す。
Figure 0004167257
表1から明らかなように、メチルアミンやエチルアミンなどのアルキルアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン、TMAHやコリンなどの第四級アンモニウム水酸化物、ヒドロキシルアミン、フッ化アンモニウムが高い除去能力を示した。特に、第四級アンモニウム水酸化物、ヒドロキシルアミン、フッ化アンモニウムが優れた除去能力を示した。
実験例2
この実験は、二酸化炭素への添加剤の溶解度に対する相溶化剤の効果を検討するためのもので、図5に示した装置を用いて行われた。二酸化炭素が二酸化炭素シリンダ1からポンプ2によって高圧容器9へ導入された。容器内の圧力は20MPaに、温度は恒温槽10により80℃に保たれた。添加剤と相溶化剤とを表2に示した割合になるように混合し、混合タンク14からポンプ4で高圧容器9に送給した。同時に、混合物と同量の二酸化炭素を高圧容器9から排出し、混合物が導入されたときの圧力を20MPaに維持した。相溶化剤の効果、すなわち添加剤が二酸化炭素に溶解したかどうかは、高圧容器9のガラス窓13から観察された。添加剤が二酸化炭素に溶解しなければ、窓からは二相が観察されることとなる。二相分離しているものは×、相溶化剤により添加剤が二酸化炭素に均一に溶解または分散したもの(二相分離していないもの)は○として評価し、その結果を表2に示した。
Figure 0004167257
表2から、実験No.2−1〜2−9では、相溶化剤の効果が確認された。窓から観察された実験No.2−1〜2−9の状態は二相分離しておらず、透明で均質な状態であった。
実験例3
この実験は、高圧の二酸化炭素、添加剤、相溶化剤を含む除去剤を用いて残留物を除去する実験であり、図1に示した装置を用いて行われた。対象物は実験例1のものと同じである。除去における添加剤および相溶化剤の種類と濃度を表3に示した。残留物除去率が90%以上の場合を◎、60%以上を○、10%以下を×とした。
Figure 0004167257
表3によれば、実験No.3−1〜3−4では、残留物が効果的に除去された。
実験例4
この実験は、半導体基板表面から残留物を除去するためのものであり、化学式NR1234F(Rは水素またはアルキル基を示す)のフッ化物を含む添加剤H,I,G,J,L,Kを含んだ除去剤を用いて行われた。添加剤の組成を表4に示す。
Figure 0004167257
この実験では、三種類のシリコン基板A,B,Cを用いた。これらのシリコン基板の表面パターンは異なっており、レジストの除去特性も異なっている。これらのシリコン基板の表面にシリコン熱酸化物を形成し、1cm×1cmのチップにする。このチップをフッ化ガスでエッチングする。それからチップ上のレジストはプラズマによって灰化され、灰化レジストになった。チップを高圧容器9の中に置く。フッ化物を表4にある他の成分にそれぞれ溶解させて、添加剤H,I,G,J,K,Lの溶液を調製し、これらの添加剤を二酸化炭素とエタノールと共に図1の高圧容器に導入した。高圧容器9内の二酸化炭素の温度は40℃、圧力は15MPa、チップが二酸化炭素と接触する時間は3分とした。高圧容器9からチップを取り出した後、電子顕微鏡で観察した。この実験の結果を表5に示す。
Figure 0004167257
基板A上の灰化レジストは、超臨界二酸化炭素に溶解している0.05%質量のHおよびIと5質量%のエタノールによって洗浄されている。「優良」はシリコン基板表面(チップ)の残留物が除去されていることを意味する。「良好」は残留物が少量残っているかパターンがほとんど消えていることを表す。NH4Fを使用したNo.8では、水溶性の
残留物がシリコン基板(チップ)表面に新たに現れるので、水でリンスして残留物を除去することが必要である。No.1〜7、9〜14では、除去工程に続く水でのリンス工程
は不要であった。これらの場合、二酸化炭素とメタノールやエタノールのようなアルコールを含むが水分は含んでいない溶媒をシリコン基板のリンスに使用するのが好ましい。さらに、添加剤J,K,Lの場合には、除去工程にもリンス工程にも水分は実質的には不要であった。半導体基板を製造する際に障害となる水分を実質的には使わないため、これら
の方法は優れている。
基板Cは、シリコン基板(チップ)の表面から除去するのが難しい灰化レジストをより多く含んでいる。このレジストを除去するため、除去時間をより長くとる(基板Bよりも3倍)ことが必要である。結果は優良であった。
実験例5
シリコン基板の表面にシリコン熱酸化物を形成し、チップにする。このチップを図1の高圧容器9内に置く。そして、二酸化炭素と添加剤とエタノールとを含んだ除去剤を、高圧容器9内に導入する。除去処理を数十分間行った後、チップを取り出してチップの熱酸化物の厚さをエリプソメータで測定した。この熱酸化物のエッチング速度は、厚さの減少度合いを処理時間ごとに割って決定した。超臨界状態の二酸化炭素の温度は40℃、圧力は15MPa、処理時間は20〜60分とした。
この実験の結果を表6に示す。
Figure 0004167257
表6のデータグラフを、図3および図4に示す。図3に示すように、熱酸化物のエッチング速度は添加剤の濃度に応じて変わる。さらに、図4に示すように、添加剤の濃度が一定であるならば、エッチング速度はエタノールの濃度によって変化する。エッチング速度
は除去対象物または除去プロセスに従って適宜コントロールすることができる。図3および図4からも分かるように、エッチング速度は添加剤とエタノールの濃度とその比率を調整することによって制御される。
本発明の原則、好ましい実施形態や操作態様は、前述の明細書に記載されている。しかし、保護されようとしている発明は、開示された実施形態に特に限定されるものではない。ここに記載された実施形態は限定的なものではなく、例証的なものである。本発明の請求の範囲内で、本発明を変形および変化させたり、同等のものを作成してもよい。従って、本発明の請求の範囲に該当する変形や変化、同等物は、請求の範囲に含まれるべきである。
本発明の組成物を用いて残留物を除去する装置の一例を示す説明図である。 本発明の組成物を用いて残留物を除去する装置の第2の例の説明図である。 フッ化テトラメチルアンモニウムの濃度がエッチング速度に及ぼす影響を示すグラフである。 エタノールの濃度がエッチング速度に及ぼす影響を示すグラフである。 本発明の組成物を用いて残留物を除去する装置の第3の例を示す説明図である。

Claims (19)

  1. 微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、
    二酸化炭素と、
    化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物を含む残留物除去用添加剤と、
    高圧下で液体状になっている前記二酸化炭素に前記添加剤を溶解させるための相溶化剤とを
    含むことを特徴とする残留物除去用組成物。
  2. 前記添加剤がさらに塩基性物質を含むものである請求項1に記載の残留物除去用組成物。
  3. 前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4が水素である請求項1または2に記載の残留物除去用組成物。
  4. 前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4がアルキル基である請求項1または2に記載の残留物除去用組成物。
  5. 微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、
    二酸化炭素と、
    相溶化剤としてのヒドロキシル基を有する化合物と、
    化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す)で示されるフッ化物とを、
    含むことを特徴とする残留物除去用組成物。
  6. さらに、塩基性物質を含むものである請求項5に記載の残留物除去用組成物。
  7. 前記塩基性物質が、第四級アンモニウムフッ化物、第四級アンモニウム水酸化物、アルキルアミン、アルカノールアミン、ヒドロキシルアミンおよびフッ化コリンよりなる群から選択される1種以上の化合物である請求項に記載の残留物除去用組成物。
  8. ジメチルアセトアミド、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、脱イオン水および酢酸よりなる群から選択される1種以上の相溶化剤が含まれている請求項6または7に記載の残留物除去用組成物。
  9. 上記相溶化剤が脱イオン水である請求項8に記載の残留物除去用組成物。
  10. 前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4が水素である請求項5〜のいずれかに記載の残留物除去用組成物。
  11. 前記フッ化物を示す化学式中のR1、R2、R3およびR4がアルキル基である請求項5〜のいずれかに記載の残留物除去用組成物。
  12. フッ化アンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウムおよびフッ化テトラプロピルアンモニウムよりなる群から選択される1種以上の化合物を含む請求項5〜のいずれかに記載の残留物除去用組成物。
  13. 相溶化剤として、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびヘキサフルオロイソプロパノールよりなる群から選択される1種以上の化合物を有する請求項5〜12のいずれかに記載の残留物除去用組成物。
  14. 微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、
    高圧二酸化炭素または超臨界二酸化炭素と、
    化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物含む残留物除去用添加剤と、
    高圧下で液体状になっている前記二酸化炭素に前記添加剤を溶解させるための相溶化剤であって、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、脱イオン水、酢酸、アセトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノメチルエーテルよりなる群から選択される1種以上の化合物とを、
    含むことを特徴とする残留物除去用組成物。
  15. 上記添加剤が相溶化剤に溶解しているものである請求項14に記載の残留物除去用組成物。
  16. 塩基性物質がフッ化コリンである請求項14または15に記載の残留物除去用組成物。
  17. 微細構造体から残留物を除去するための組成物であって、
    化学式NR1234F(R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して水素またはアルキル基を示す。)で示されるフッ化物含む残留物除去用添加剤0.001〜8質量%と、
    エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、脱イオン水、酢酸、アセトン、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノメチルエーテルよりなる群から選択される1種以上の相溶化剤1〜50質量%と、
    二酸化炭素とを、
    含むことを特徴とする残留物除去用組成物。
  18. 上記残留物が、フォトレジスト、UV硬化レジスト、X線硬化レジスト、灰化レジスト、フッ化炭素含有ポリマー、プラズマエッチング残留物、有機的汚染物質および無機的汚染物質よりなる群から選択される1種以上である請求項1〜17のいずれかに記載の残留物除去用組成物。
  19. さらに、塩基性物質を含む請求項14または17に記載の残留物除去用組成物。
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