JP2004240171A - 磁性トナー及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

磁性トナー及びこれを用いた画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温高湿下、低温低湿下のいずれにおいても、帯電安定性に優れ、高精細な画像を形成することができる磁性トナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂と磁性粉体を含有する磁性トナー粒子に、該磁性トナー粒子と逆極性に帯電する無機微粉体αと、同極性に帯電する無機微粉体βを用い、該αの粉体帯電量と比表面積の関係、αとβの含有量の比、トナー粒子表面に存在する炭素元素に対する鉄元素の含有量の比を特定した磁性トナーとする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法、トナージェット記録方式などを利用した、静電荷潜像を顕像化するための磁性トナー及び該磁性トナーを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電荷像担持体(以下、感光体ともいう)上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
【0003】
また、プリンター装置はLED、LBPプリンターが最近の市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度即ち、従来240dpi、300dpiであったものが400dpi、600dpi、800dpiとなって来ている。従って現像方式もこれに伴って、より高精細が要求されてきている。また、複写機においても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつある。この方向は、静電潜像をレーザーで形成する方法が主であるため、やはり高解像度の方向に進んでおり、ここでもプリンターと同様に高解像・高精細の現像方式が要求されてきている。この要求を満たす一つの手段としてトナーの小粒径化が進んでおり、特許文献1〜6などでは特定の粒度分布の粒径の小さいトナーが提案されている。
【0004】
こういった画像形成プロセスにおいて用いられる現像剤は、結着樹脂と着色剤を主成分とするトナーから構成されており、他に、荷電制御剤、離型剤などトナーとして必要な特性を引き出すための添加剤を含有している。磁性トナーの着色剤としては、磁性材料をそのまま着色剤として用いるか、カーボンブラック或いは非磁性の無機化合物、有機顔料、染料等が磁性材料と共に用いられる。
【0005】
しかしながら、絶縁性磁性トナーを用いる現像方法には、用いる絶縁性磁性トナーに関わる不安定要素がある。その一つは、絶縁性磁性トナー中には微粉末の磁性体が相当量混合分散されており、該磁性体の一部がトナー粒子の表面に露出或いは遊離しているため、磁性トナーの流動性及び摩擦帯電性が不十分であり、磁性トナーの現像特性(特にカブリ特性)、転写性等といったトナーに要求される種々の性能が未だ不満足なものであるため、結果として、転写後の感光体上に多くのトナーが残りやすいというものである。こういった問題は摩擦帯電量の低下しやすい高湿下において特に顕著に現れる。
【0006】
また、前述したように、近年の技術の方向として、より高解像度で高精細の現像方式が要求されてきており、こういった要求に応えるために、トナーの粒径を小さくする方向に進んでいるが、このようにトナー粒径が小さくなるほど、トナー粉体の安定な摩擦帯電は重要な技術となる。即ち、細かい個々のトナー粒子に均一な帯電量を持たせないと、前述したような画像安定性の低下がより顕著に現れやすい。これは、単純にトナーの粒径が小さくなるだけで、転写工程でトナー粒子にかかるクーロン力に比して、トナー粒子の感光体への付着力(鏡像力やファンデルワールス力など)が大きくなり、結果として転写残トナーが増加することに加えて、トナーの小径化には流動性の悪化が伴うため個々のトナー粒子の帯電量が不均一となりやすく、カブリや転写性の悪いトナー粒子が多くなるためである。さらに、近年はプリンター或いは複写機とも高速化の方向に進んでおり、その結果として上記帯電性が重要になるばかりでなく、マシンに例えばCRGなどとしてトナーが長期間放置され、繰り返し使用することが多くなることから、特に高温高湿下や低温低湿下などの過酷環境下で長期間放置された場合の耐久性が重要となってきた。
【0007】
こういった問題を磁性粉体の改良により解決する試みもなされている。但し、磁性トナーに含有される磁性酸化鉄に関する提案は出されているが、いまだ改良すべき点を有している。
【0008】
例えば、特許文献7においては、ケイ酸塩を添加することで、磁性酸化鉄の形状を球形に制御する提案がされている。この方法で得られた磁性酸化鉄は、粒子形状の制御のためにケイ酸塩を使用するため磁性酸化鉄内部にケイ素元素が多く分布し、磁性酸化鉄表面におけるケイ素元素の存在量が少なく、磁性酸化鉄の平滑度が高いため、磁性トナーの流動性はある程度改良されるが、磁性トナーを構成する結着樹脂と磁性酸化鉄との密着性が不十分である。
【0009】
また、特許文献8においては、酸化鉄を水系媒体中でカップリング剤により表面処理することで磁性トナーの表面における酸化鉄の存在状態を規定する技術が開示されている。確かに該公報の技術においては磁性トナーの帯電性は改良され、画像濃度やカブリ、画像再現性に優れているが、上記、過酷環境下長期放置耐久性においては、不十分であり、未だ改良の余地が十分にあることが分かってきた。
【0010】
一方、トナーは、結着樹脂、着色剤等を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置により粉砕し、分級機により分級して、所望の粒径を有するトナーとして製造(粉砕法)されて来たが、トナーの微小粒径化には材料の選択範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤分散体が充分に脆く、経済的に使用可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。この要求から、樹脂着色剤分散体を脆くするため、この樹脂着色剤分散体を実際に高速で微粉砕する場合に、広い粒径範囲の粒子が形成され易く、特に比較的大きな割合の微粒子(過度に粉砕された粒子)がこれに含まれるという問題が生ずる。さらに、このように高度に脆性の材料は、複写機等において現像用トナーとして使用する際、しばしば、さらに微粉砕ないし粉化を受ける。加えて、先述したように粉砕された粒子面と感光体との付着力も大きい。
【0011】
また、粉砕法では、磁性粉或いは着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下の原因となる。さらに、粉砕法は、本質的に、トナーの表面に磁性酸化鉄粒子が多量に遊離してしまうため、トナーの流動性や高湿などの過酷環境下での摩擦帯電安定性にどうしても問題が残る。
【0012】
これに対し、トナー中に含有される磁性体のトナー粒子表面への露出或いは遊離を防ぎ、かかる懸念点を改善する目的として、特許文献9において、トナー粒子表面からの磁性体粒子の露出を完全に抑制した現像剤の技術が開示されている。
【0013】
しかしながら、このような形態のトナーでは、磁性体粒子が完全に覆われてしまうため摩擦帯電量の適度な緩和が起こらず、従って低湿環境下においては帯電量が過剰となりやすいため、いわゆるチャージアップによる画像濃度低下やカブリ抑制の悪化が起こりやすい。のみならず、トナー粒子表面に存在すべき荷電制御剤もまた完全に覆われてしまうため、高湿下におけるトナー帯電量の制御もやはり困難である。
【0014】
即ち、磁性体の改良や磁性トナーの製造法の改善を行っても、ある程度の流動性は得られるものの、耐久による摩擦帯電性や転写性といった観点から考えると、未だ不十分であるのが現状である。
【0015】
さらに、上記問題点を改善し良好なトナーの流動特性、帯電特性等を得るためにトナー母粒子に外部添加剤として無機微粒子を添加する方法も提案され、広く用いられている。
【0016】
例えば、外部添加剤として導電性微粒子を添加することで、トナーとしての帯電性を調整する方法も数多く提案されている。具体的には、導電性微粒子としてのカーボンブラックは、トナーに導電性を付与するため、或いはトナーの過剰な帯電を抑制しトリボ分布を均一化させるため等の目的で、トナー表面に付着或いは固着するための外部添加剤として用いることが広く知られている。また、特許文献10〜12では、トナーと同極性及び逆極性の無機微粉体を外添混合することにより、トナーの帯電安定性や流動性を確保しようとする技術が開示されている。さらに、特許文献13〜15では、高抵抗磁性トナーにそれぞれ酸化スズ、酸化亜鉛、酸化チタンの導電性微粒子を外部添加することが開示されている。
【0017】
しかしながら、こういった改良手段は磁性体についての詳細な記述がなく、このような磁性体を用いた場合はトナーの表面に磁性酸化鉄粒子が多量に遊離してしまうため、トナーの流動性や高湿などの過酷環境下での摩擦帯電性にどうしても問題が残る。また低温低湿下においてもトナーの過剰な帯電を抑制することができず、トリボ分布を均一化させることができないことがわかってきており、結果として画像特性及び耐久性にも十分な改良効果があるとは言い難い。
【0018】
【特許文献1】
特開平1−112253号公報
【特許文献2】
特開平1−191156号公報
【特許文献3】
特開平2−214156号公報
【特許文献4】
特開平2−284158号公報
【特許文献5】
特開平3−181952号公報
【特許文献6】
特開平4−162048号公報
【特許文献7】
特公平3−9045号公報
【特許文献8】
特開2000−312097号公報
【特許文献9】
特開平7−209904号公報に
【特許文献10】
特開平5−204183号公報
【特許文献11】
特開平5−343416号公報
【特許文献12】
特開平9−204065号公報
【特許文献13】
特開2001−318488号公報
【特許文献14】
特開平7−168388号公報
【特許文献15】
特開平8−202081号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決した磁性トナー及び、該磁性トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0020】
即ち、本発明の目的は、高温高湿下で長期間放置されても、トナーの帯電量が損なわれず、帯電安定性に優れ、長期の使用においても画像濃度が高く、カブリの抑制された高精細な画像を得ることのでき、且つ低温低湿下においてもトナーの過剰な帯電を抑制することができる磁性トナーを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも結着樹脂を含有する磁性トナー粒子と、無機微粉体α、無機微粉体βを含有する磁性トナーにおいて、
該磁性トナー粒子の平均円形度が、0.970以上であり、
該無機微粉体αの帯電極性は磁性トナー粒子と逆極性であり、
該無機微粉体βの帯電極性は磁性トナー粒子と同極性であり、
該無機微粒体αの粉体帯電量をQ(μC/g)、比表面積をH(m/g)とした時、
0.1≦Q/H≦10.0であり、
該無機微粉体αとβの含有量の比(κ=αの含有量/βの含有量)が
0.003≦κ≦1.0であり、
該磁性トナー粒子のX線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が0.001未満であることを特徴とする磁性トナーである。
【0022】
また、本発明は、静電潜像を担持する像担持体に現像剤を供給することにより前記静電潜像を顕像化し、顕像化した像を記録材に定着させることにより画像を形成する画像形成方法において、前記現像剤が上記本発明の磁性トナーを含むことを特徴とする画像形成方法である。
【0023】
【発明の実施形態】
本発明においては、優れた転写性と良好な帯電均一性を得るために、トナー粒子形状を球とすることが特徴となる。具体的には磁性トナー粒子の平均円形度を0.970以上とすることが必要であり、そうすることで、トナー粒子と感光体との接触面積が小さくなり、鏡像力やファンデルワールス力等に起因するトナー粒子の感光体への付着力が低下するため転写されやすい。さらには、円形度が高く球に近い形状をしているので凸部を有する不定形トナーと比較した場合には、トナーの滑りがよく、また表面全体を均一に摩擦させる事が容易であるため帯電均一性にも優れる。しかし、磁性トナー粒子の平均円形度が0.970未満である場合には上記のような効果は得られず、転写性や帯電均一性が不十分なものとなる。
【0024】
この際、トナー粒子の円形度分布において、モード円形度が0.99以上であることがより好ましい。モード円形度が0.99以上であると、トナー粒子の多くが真球に近い形状を有することを意味しており、上記作用がより一層顕著になり、摩擦帯電特性や転写性が一層向上する。ここで、「モード円形度」とは、円形度を0.40から1.00までを0.01毎に61分割し、測定したトナー粒子の円形度を円形度に応じて各分割範囲に割り振り、円形度頻度分布において頻度値が最大となる分割範囲の下限値である。
【0025】
また本発明において、実質的に磁性体がトナー表面に露出していないことが好ましい。本発明において、実質的に磁性体がトナー表面に露出していないとは、X線光電子分光分析により測定されるトナー粒子の表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が、0.001未満であることで定義され、磁性体が実質的に露出しないことによって、小粒径磁性トナーの流動性及び摩擦帯電性が改善され、磁性トナーの現像特性(特にカブリ抑制)、転写性等といったトナーに要求される種々の性能を満たすようになる。
【0026】
これについてB/Aを満たす磁性トナー粒子を得るために、その製造方法は粉砕法でも可能であるが、粉砕法では前述したトナー粒子の平均円形度を0.970以上とするために機械的、熱的或いは何らかの特殊な処理を行うことが必要となることから、懸濁重合法により製造することが好ましい。
【0027】
しかしながら、重合トナー中に通常の磁性粉体を含有させても、先述の(B/A)を0.001未満に制御、つまりトナー粒子表面に実質上、磁性粉体を露出させず、トナー粒子の流動性及び均一な摩擦帯電性を得ることは困難である。さらには、懸濁重合トナーの製造時に磁性粉体と水との相互作用が強いことにより、平均円形度が0.970以上のトナー粒子が得られ難い。これは、▲1▼磁性粉体は一般的に親水性であるためにトナー粒子表面に存在しやすいこと、さらに先述のように▲2▼水溶媒撹拌時に磁性粉体が乱雑に動き、それに単量体からなる懸濁粒子表面が引きずられ、形状が歪んで円形になりにくいこと等が原因と考えられる。こういった問題を解決するためには磁性粉体の有する表面特性の改質が重要である。
【0028】
そこで以前より、磁性酸化鉄粒子の表面を疎水化する方法が種々提案されている。しかしながら、これまでの方法では、十分に且つ均一に疎水化された磁性酸化鉄はなかなか得られにくかった。また、処理剤等を多量に使用したり、高粘性の処理剤等を使用した場合、疎水化度は確かに上がるものの、粒子同士の合一等が生じ、疎水性と分散性の両立は必ずしも達成されていなかった。
【0029】
そこで、本発明の磁性トナーに使用される磁性粉体においては、その粒子表面を疎水化する際、水系媒体中で、磁性体粒子を一次粒径となるよう分散しつつカップリング剤を加水分解しながら表面処理する方法を用いることが特に好ましい。この疎水化処理方法は気相中で処理するより、磁性体粒子同士の合一が生じにくく、また疎水化処理による磁性体粒子間の帯電反発作用が働き、磁性体はほぼ一次粒子の状態で表面処理される。
【0030】
カップリング剤を水系媒体中で加水分解しながら磁性体粒子表面を処理する方法は、クロロシラン類やシラザン類のようにガスを発生するようなカップリング剤を使用する必要もなく、さらに、気相中では磁性体粒子同士が合一しやすく、良好な処理が困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになるため、疎水化の効果は非常に大きい。
【0031】
本発明に係わる磁性粉体の表面処理において使用できるカップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。より好ましく用いられるのはシランカップリング剤であり、一般式
−Si−Y
(式中、Rはアルコオキシ基を示し、mは1〜3の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基の如き炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す。)
で示されるものである。例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0032】
特に、下記式
2p+1−Si−(OC2q+1
(式中、pは2〜20の整数を示し、qは1〜3の整数を示す)
で示されるアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用して水系媒体中で磁性粉体を疎水化処理するのが良い。
【0033】
上記式におけるpが2より小さいと、疎水化処理は容易となるが、疎水性を十分に付与することが困難であり、トナー粒子からの磁性粉体の露出を抑制するのが難しくなる。またpが20より大きいと、疎水性は十分になるが、磁性体粒子同士の合一が多くなり、トナー中へ磁性体粒子を均一に分散性させることが困難になり、カブリや転写性さらには選択現像性が悪化傾向となる。
【0034】
また、qが3より大きいと、シランカップリング剤の反応性が低下して疎水化が十分に行われにくくなる。
【0035】
特に、式中のpが2〜20の整数(より好ましくは、3〜15の整数)を示し、qが1〜3の整数(より好ましくは、1または2の整数)を示すアルキルトリアルコキシシランカップリング剤を使用するのが良い。
【0036】
その処理量は処理による効果及び生産性等の観点から、磁性粉体100質量部に対して0.05〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部とするのが良い。
【0037】
ここで、水系媒体とは、水を主要成分としている媒体である。具体的には、水系媒体として水そのもの、水に少量の界面活性剤を添加したもの、水にpH調整剤を添加したもの、水に有機溶剤を添加したものが挙げられる。界面活性剤としては、ポリビニルアルコールの如きノンイオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、水に対して0.1〜5質量%添加するのが良い。pH調整剤としては、塩酸の如き無機酸が挙げられる。
【0038】
撹拌は、例えば撹拌羽根を有する混合機(具体的には、アトライター、TKホモミキサーの如き高剪断力混合装置)で、磁性体粒子が水系媒体中で、一次粒子になるように充分に行うのがよい。
【0039】
こうして得られる表面処理磁性粉体は粒子の凝集が見られず、個々の粒子表面が均一に疎水化処理されているため、重合トナー用の材料として用いた場合、トナー粒子中への分散性が非常に良好であり、トナー粒子表面からの露出が実質上なく、B/A=0.001未満であり、且つ平均円形度が0.970以上というほぼ球形に近い重合トナー粒子が得られる。さらには、B/A=0.0005未満とすることで、帯電性及び安定性がより一層向上する。
【0040】
また、本発明において、該磁性トナー粒子の投影面積円相当径をCとし、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた該磁性トナーの断面観察における磁性粒子表面とトナー粒子表面との距離の最小値をDとしたときに、D/C≦0.02以下の関係を満たすトナー粒子数が50個数%以上であることが好ましく、65個数%以上がより好ましい。その理由は、以下のとおりである。
【0041】
本発明の条件を満たさない場合には、トナー粒子において少なくともD/C=0.02境界線よりも外側には磁性体粒子が全く存在しないことになる。仮に前述のような粒子を球形として想定すると、1つのトナー粒子を全空間とした場合に磁性体が存在しない空間は、トナー粒子の表面に少なくとも11.5個数%は存在することになる。実際には、最近接位置に磁性体粒子が均一に整列してトナー粒子内部に内壁を作るように存在するわけではないので12個数%以上になることは明らかである。
【0042】
1粒子あたりこれだけの空間に磁性粒子が存在しないと、
▲1▼トナー粒子内部に磁性体粒子が偏り、磁性体粒子の凝集が起こる可能性が極めて高まる。その結果として着色力の低下を招く。
▲2▼磁性粉体の含有量に応じてトナー粒子の比重が高くなるものの、トナー粒子表面は結着樹脂やワックス成分が偏在する。そのため、仮に何らかの手段で最表面に表面層をトナー粒子表面に設けても、トナー粒子やトナーの製造時にトナー粒子に応力などがかかる場合、融着や変形が起こりやすくなり、製造時での扱いが複雑になったり、変形により得られるトナーの粉体特性に分布が生じ、電子写真特性に悪影響を及ぼしたり、トナーの貯蔵時での耐ブロッキング性が悪化する可能性が高まる。
▲3▼トナー粒子表面が結着樹脂及びワックスのみで、内部に磁性体粒子が偏在する粒子構造では、トナー粒子外部が柔らかく内部が硬い構造となるために外添剤の埋め込みが非常に起こりやすく、トナーの耐久性が悪化する。
といった弊害を招く恐れが高まる。
【0043】
D/C≦0.02となる粒子数が50個数%未満であると前述のような着色力の低下、耐ブロッキング性の悪化及び耐久性の悪化などの弊害は顕著になる傾向にある。そのため、本発明ではD/C≦0.02を満足する粒子の個数が50個数%以上であることが好ましいものである。
【0044】
ATEMによる具体的な観察方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中へ観察すべき粒子を十分に分散させた後に温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を、そのまま、或いは凍結してダイヤモンド歯を備えたミクロトームにより薄片状のサンプルとして観察する方法が好ましい。
【0045】
該当する粒子数の割合の具体的な決定方法については、以下のとおりである。
【0046】
TEMにてD/Cを決定するための粒子は、顕微鏡写真での断面積から円相当径を求め、その値が個数平均粒径(D1)の±10%の幅に含まれるものを該当粒子とし、その該当粒子について、磁性粒子表面と該磁性トナー粒子表面との距離の最小値(D)を計測し、D/Cを計算する。こうして計算されたD/C値が0.02以下の粒子の割合を、下記式により求めるものと定義する。このときの顕微鏡写真は精度の高い測定を行うために、1万〜2万倍の倍率が好適である。本発明では、透過型電子顕微鏡(日立製H−600型)を装置として用い、加速電圧100kVで観察し、拡大倍率が1万倍の顕微鏡写真を用いて観察・測定した。
【0047】
【数1】
Figure 2004240171
【0048】
該磁性トナーの個数平均粒径(D1)は、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製して求めた。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、個数分布から求めた個数基準の個数平均粒径(D1)を求めた。
【0049】
さらに本発明者等は、本発明の磁性トナーは、磁性トナー粒子と逆極性の無機微粉体(無機微粉体α)と該磁性トナー粒子と同極性の無機微粉体(無機微粉体β)を含有し、該無機微粒体αの粉体帯電量をQ(μC/g)、比表面積H(m/g)とした時、0.1≦Q/H≦10.0であり、該無機微粉体αと該無機微粉体βの含有量の比κ(κ=αの含有量/βの含有量)が0.003≦κ≦1.0であることが、様々な環境下において長期間放置し、繰り返し使用を行なっても磁性トナーを安定に帯電させるために非常に有効であることを見出した。
【0050】
その原因の詳細についてはよく分かっていないが、本発明の構成要件である磁性粉体が存在しないと効果が発揮されないこと、また磁性トナー粒子の球形度が高いほどより効果を発揮することからなどから、本発明者らは、磁性トナー粒子の表面に外添混合された無機微粉体α及び無機微粉体βと磁性体の間で静電的な相互作用、具体的には電荷の授受があると考えている。そして、その磁性トナー粒子との電荷授受と、お互いに逆極性である無機微粉体α及びβの二種の外添剤を添加することによる電荷反発が常にお互いの粒子を活性化させることにより磁性トナー粒子への埋め込みを抑制しているものと考えている。そして、それが磁性トナー粒子と逆極性の無機微粉体αの単位面積あたりの粉体帯電量(Q/H)及び、該無機微粉体αとβの含有量の比(κ)と密接に関係していることが明らかとなった。
【0051】
上記条件を満足する本発明の磁性トナーは、高湿環境下においてもトリボの立ち上がりが早く、また該環境において長期間放置後、再度画出し試験を行ってもトリボの低下を生じることなく高濃度の画像を得ることができる。さらに、低温低湿環境下においても、該条件を満たす本発明の磁性トナーはトリボの安定性に優れ、過剰帯電を起すことなく長期連続使用においても定着飛び散りのない高精細な画像を得ることができる。
【0052】
ここで0.1>Q/Hでは、高湿環境下においてトリボの立ち上がりが遅く、耐久初期や放置後における画像濃度の低下やかぶりが発生してしまい、Q/H>10.0では特に低湿環境下において磁性トナーの帯電性が不安定となり過剰帯電となってしまう。
【0053】
また、0.003>κでは磁性トナーは過剰に帯電してしまい定着時における飛び散りやブロッチの発生を抑制することができず、κ>1.0では磁性トナーのトリボ低下を抑制することができない。
【0054】
また、磁性トナー粒子の円形度との関連性については、円形度の低い磁性トナー粒子では、その凸部に電荷が集中することにより、何れかの極性の無機微粉体のみが局在し、各々の粒子の活性化は行なわれず、無機微粉体の磁性トナーへの埋め込みを抑制できないため、磁性トナーの均一帯電性を得ることができないと考えられる。
【0055】
さらに、比(B/A)との関係については、B/Aが0.001以上、つまり磁性トナー粒子表面に磁性体が露出している場合では、磁性体がトナー粒子の過剰な帯電リークサイトとして機能することにより電荷が磁性トナー粒子から逃げてしまい、無機微粉体α及び無機微粉体βに対して十分な電荷授受を行なうことができず、結果として無機微粉体α及びβの二種類の外添剤の電荷反発が生じず、お互いの粒子が活性化できないために、耐久性や、均一な帯電安定性を得ることができないと考えられる。つまり、無機微粉体α及びβと磁性体の間には適度な電荷授受が必要であり、そのためには比(B/A)が0.001未満であることが必須であると考えられる。
【0056】
本発明における無機微粉体α及びβとしては、例えばカーボンブラック、グラファイトなどの炭素微粉末;銅、金、銀、アルミニウム、ニッケルなどの金属微粉末;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化タングステンなどの金属酸化物;硫化モリブデン、硫化カドミウム、チタン酸カリ、チタン酸バリウムなどの金属化合物、或いはこれらの複合酸化物、ハイドロタルサイト類似化合物などが必要に応じてアミノシランなどの有機処理を用いるなどして無機微粉体の帯電極性及び帯電量を調整して無機微粉体α或いは無機微粉体βとして使用することができる。これらの中でも無機微粉体αとしてはハイドロタルサイト類似化合物、及びアミノシラン化合物で処理した酸化チタン化合物、或いはその複合酸化物が、また無機微粉体βとしては、酸化スズ及び酸化チタン等の無機酸化物が好ましく、また該粉体の抵抗値を制御する等の目的で、該無機微粉体の主金属元素と異なるアンチモン、アルミニウムなどの元素を0.1〜5質量%含有した金属酸化物、導電性材料を表面に有する微粒子なども使用できる。例えば酸化スズ・アンチモンで表面処理された酸化チタン微粒子、アンチモンでドープされた酸化第二スズ微粒子、或いは酸化第二スズ微粒子などが好ましい。
【0057】
また、無機微粉体βは粉体抵抗が1×10Ω・cm以下の導電性微粉体であることが好ましい。無機微粉体βの抵抗が1×10Ω・cmを超えると、特に低温低湿下において磁性トナーの帯電量が過剰になる傾向があり、定着飛び散りやブロッチを発生しやすくなる。
【0058】
本発明において、無機微粉体の抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化して求めた。即ち、底面積2.26cmの円筒内におよそ0.5gの粉体試料を入れ、上下電極に15kgの加圧を行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、その後正規化して比抵抗を算出した。尚、抵抗を行なうにあたっては、測定試料を3日間低湿(10%)環境下に放置してから行なった。
【0059】
次に本発明におけるトナーの製造方法を説明する。
【0060】
本発明のトナーは、粉砕法によって製造することも可能であるが、粉砕法ではトナー粒子の平均円形度を0.970以上とするために機械的、熱的或いは何らかの特殊な処理を行うことが必要となることから、懸濁重合法により製造することが好ましい。通常の磁性粉体を用いて懸濁重合によりトナーを製造したとしても、磁性粉体が分散性に劣るために磁性体粒子がトナー表面に偏在してしまったり、水系媒体中における造粒時に磁性体粒子が乱雑に動き、それに引きずられて粒子形状がゆがんだりするために、平均円形度が0.970以上のトナーは得られ難いものであったが、本発明において用いられる磁性粉体は、高いレベルでの均一な疎水化が行われているため、平均円形度が0.970以上のトナーを容易に得ることができる。
【0061】
本発明において、結着樹脂の構成に使用される重合性単量体系を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
【0062】
重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドが挙げられる。
【0063】
これらの単量体は単独または混合して使用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独で、或いはほかの単量体と混合して使用することがトナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
【0064】
また、本発明のトナーは、離型剤を含有することも好ましい使用形態の一つである。通常、トナー像は、転写工程で転写材上に転写され、そして、このトナー像はその後、熱・圧力等のエネルギーにより転写材上に定着され、半永久的な画像が得られる。この際の定着方法としては、熱ロール式定着が一般に良く用いられるが、上記のように、重量平均粒径が10μm以下のトナーを用いれば非常に高精細な画像を得ることができるが、粒径の細かいトナー粒子は紙等の転写材を使用した場合に紙の繊維の隙間に入り込み、熱定着用ローラーからの熱の受け取りが不十分となり、低温オフセットが発生しやすい。しかしながら、本発明のトナーにおいて、離型剤として適正量のワックスを含有させることにより、高解像性と耐オフセット性を両立させつつ感光体の削れを防止することが可能となる。
【0065】
本発明のトナーに使用可能なワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタムの如き石油系ワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体、ポリエチレンに代表されるポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス、キャンデリラワックスの如き天然ワックス及びその誘導体などが含まれる。ここでの誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物が含まれる。さらに、高級脂肪族アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸の如き脂肪酸またはその化合物、酸アミドワックス、エステルワックス、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックスも使用できる。
【0066】
本発明のトナーにおいて、上記のワックス成分の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.5〜50質量部の範囲であるのが好ましい。ワックス成分の含有量が0.5質量部未満では低温オフセット抑制効果に乏しく、50質量部を超えてしまうと長期間の保存性が低下すると共に、他のトナー材料の分散性が悪くなり、トナーの流動性の劣化や画像特性の低下につながる。
【0067】
本発明では、単量体系に樹脂を添加して重合しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、グリシジル基、ニトリル基の如き親水性官能基含有の単量体成分をトナー中に導入したい時には、これらとスチレン或いはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、或いはグラフト共重合体の如き共重合体の形にして、或いはポリエステル、ポリアミドの如き重縮合体、ポリエーテル、ポリイミンの如き重付加重合体の形で使用が可能となる。その使用量としては、重合性単量体100質量部に対して1〜20質量部が好ましい。使用量が1質量部未満では添加効果が小さく、一方20質量部を超えて使用された場合には、重合トナーの種々の物性設計が難しくなってしまう。また、単量体を重合して得られるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の広い、耐オフセット性の高いトナーを得ることができる。
【0068】
本発明のトナーには、荷電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に帯電スピードが速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
【0069】
さらに、トナーを直接重合法を用いて製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料もしくはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、その四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。これらの荷電制御剤は、重合性単量体100質量部に対して0.5〜10質量部使用することが好ましい。しかしながら、本発明の画像形成方法に関わる現像剤においては、荷電制御剤の添加は必須ではなく、現像剤の層厚規制部材や現像剤担持体との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0070】
本発明のトナーに用いられる磁性粉体は、結着樹脂100質量部に対して10〜160質量部を用いることが好ましい。10質量部未満ではトナーの着色力が乏しく、カブリの抑制も困難である。一方、160質量部を超えると、トナー担持体への磁力による保持力が強まり現像性が低下したり、個々のトナー粒子への磁性粉体の均一な分散が難しくなるだけでなく、定着性が低下してしまう。
【0071】
また、本発明のトナーにおいて磁性粉体として用いられる酸化鉄は、リン、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、アルミニウム、ケイ素の如き元素を含んでもよく、四三酸化鉄、γ−酸化鉄を主成分とするものであり、これらを1種または2種以上を併用して用いられる。これら酸化鉄は、窒素吸着法によるBET比表面積が好ましくは2〜30m/g、特に3〜28m/gであり、さらにモース硬度が5〜7のものが好ましい。
【0072】
また、酸化鉄の形状としては、8面体、6面体、球状、針状、鱗片状などがあるが、8面体、6面体、球状、不定形の如き異方性の少ないものが画像濃度を高める上で好ましい。こういった形状は、SEM(走査型電子顕微鏡)などによって確認することができる。
【0073】
本発明のトナーに用いられる磁性粉体は、例えば下記方法で製造される。
【0074】
硫酸第一鉄水溶液に、鉄成分に対して当量または当量以上の水酸化ナトリウムの如きアルカリを加え、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製する。調製した水溶液のpHを7以上(好ましくは8〜10)に維持しながら空気を吹き込み、水溶液を70℃以上に加温しながら水酸化第一鉄の酸化反応をおこない、磁性酸化鉄粒子の芯となる種晶をまず生成する。
【0075】
次に、種晶を含むスラリー状の液に、前に加えたアルカリの添加量を基準として約1当量の硫酸第一鉄を含む水溶液を加える。液のpHを6〜10に維持しながら空気を吹込みながら水酸化第一鉄の反応をすすめ種晶を芯にして磁性酸化鉄粒子を成長させる。酸化反応が進むにつれて液のpHは酸性側に移行していくが、液のpHは6未満にしない方が好ましい。酸化反応の終期に液のpHを調整し、磁性酸化鉄が一次粒子になるよう十分に撹拌し、カップリング剤を添加して十分に混合撹拌し、撹拌後に濾過し、乾燥し、軽く解砕することで疎水性処理磁性酸化鉄粒子が得られる。或いは、酸化反応終了後、洗浄、濾過して得られた酸化鉄粒子を、乾操せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを調整し、十分撹拌しながらシランカップリング剤を添加し、カップリング処理を行っても良い。
【0076】
第一鉄塩としては、一般的に硫酸法チタン製造に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生する硫酸鉄の利用が可能であり、さらに塩化鉄等が可能である。
【0077】
水溶液法による磁性酸化鉄の製造方法は一般に反応時の粘度の上昇を防ぐこと、及び、硫酸鉄の溶解度から鉄濃度0.5〜2モル/リットルが用いられる。硫酸鉄の濃度は一般に薄いほど製品の粒度が細かくなる傾向を有する。また、反応に際しては、空気量が多いほど、そして反応温度が低いほど微粒化しやすい。
【0078】
このようにして製造された疎水性酸化鉄粒子をトナーに使用することにより、画像特性及び安定性に優れた本発明のトナーを得ることが可能となる。
【0079】
さらにまた、酸化鉄以外に他の着色剤を併用しても良い。併用し得る着色材料としては、磁性或いは非磁性無機化合物、公知の染料及び顔料が挙げられる。具体的には、例えば、コバルト、ニッケルの如き強磁性金属粒子、またはこれらにクロム、マンガン、銅、亜鉛、アルミニウム、希土類元素を加えた合金、ヘマタイト、チタンブラック、ニグロシン染料/顔料、カーボンブラック、フタロシアニンが挙げられる。これらもまた、表面を処理して用いても良い。
【0080】
本発明に使用する重合開始剤としては重合反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性単量体の0.5〜20質量%の添加量で重合反応を行なうと、分子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えることができる。重合開始剤の例としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系またはジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
【0081】
本発明では、架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量としては、重合性単量体の0.001〜15質量%である。
【0082】
懸濁重合法によるトナーの製造では、一般に上述の重合性単量体中に、磁性粉体、着色剤、離型剤、可塑剤、結着剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れる有機溶媒、分散剤等を適宜加えて、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機に依って均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤添加の時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒直後、重合反応を開始する前に重合性単量体或いは溶媒に溶解した重合開始剤を加えることもできる。
【0083】
造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行なえば良い。
【0084】
また、本発明のトナーは、さらに高画質のため、より微小な潜像ドットを忠実に現像するためには、本発明の磁性トナーの重量平均粒径は3〜10μmであることが好ましい。重量平均粒径が3μm未満のトナーにおいては、転写効率の低下から感光体上の転写残トナーが多くなり、接触帯電工程での感光体の削れやトナー融着の抑制が難しくなる。さらに、トナー全体の表面積が増えることに加え、粉体としての流動性及び攪拌性が低下し、個々のトナー粒子を均一に帯電させることが困難となることから、カブリや転写性が悪化しやすく、削れや融着以外にも画像の均一ムラの原因となりやすい。また、トナーの重量平均粒径が10μmを超える場合には、文字やライン画像に飛び散りが生じやすく、高解像度が得られにくい。
【0085】
本発明のトナーの懸濁重合においては、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用でき、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに悪影響を与え難いので、好ましく使用できる。こうした無機分散剤の例としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛の如きリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き炭酸塩;メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナの如き無機酸化物が挙げられる。
【0086】
これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20質量部を単独でまたは2種類以上組み合わせて使用することが好ましい。
【0087】
平均粒径が5μm以下である様な、より微粒化されたトナーを目的とする場合には、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムが挙げられる。
【0088】
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることができる。例えば、リン酸カルシウムの場合、高速撹拌下、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性のリン酸カルシウムを生成させることができ、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。重合反応終期に残存重合性単量体を除去する時には障害となることから、水系媒体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが良い。無機分散剤は、重合終了後酸或いはアルカリで溶解して、ほぼ完全に取り除くことができる。
【0089】
前記重合工程においては、重合温度は40℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を行なう。この温度範囲で重合を行なうと、内部に封じられるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出して内包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜150℃にまで上げることは可能である。
【0090】
重合トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行うが、さらに該製造工程後に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカットすることも、本発明の望ましい形態の一つである。
【0091】
また、本発明のトナーには、流動性向上剤として、無機微粉体γが混合されていることが好ましく、該無機微粉体γを本発明の磁性トナーに外添混合することにより、本発明の磁性トナーの流動性が向上し、前述の無機微粉体α及び無機微粉体βの活性化が促進される。
【0092】
本発明に用いられる無機微粉体γは、一次平均粒径が4〜25nmの範囲のものが良好な結果を与えることができるため好ましい。無機微粉体γの一次平均粒径が25nmよりも大きい場合、良好なトナーの流動性が得られず、トナー粒子への帯電付与が不均一になり易く、低湿下での摩擦帯電性の不均一化につながるため、カブリの増大、画像濃度の低下或いは耐久性の低下等の問題を生じやすい。無機微粉体γの一次平均粒径が4nmよりも小さい場合には、無機微粉体どうしの凝集性が強まり、一次粒子ではなく解砕処理によっても解れ難い強固な凝集性を持つ粒度分布の広い凝集体として挙動し易く、この凝集体の現像、像担持体或いはトナー担持体等を傷つけることなどによる画像欠陥を生じ易くなる。トナー粒子の帯電分布をより均一とするためには、無機微粉体γの一次平均粒径は6〜20nmであることがより良い。
【0093】
無機微粉体γの一次平均粒径の測定法は、走査型電子顕微鏡により拡大撮影したトナーの写真で、さらに走査型電子顕微鏡に付属させたXMA等の元素分析手段によって無機微粉体γの含有する元素でマッピングされたトナーの写真を対照しつつ、トナー表面に付着或いは遊離して存在している無機微粉体γの一次粒子を100個以上測定し、個数平均一次粒径を求めることができる。
【0094】
本発明のトナーに用いられる無機微粉体γとしてはシリカまたはその複酸化物の微粉体が好ましい。
【0095】
本発明に用いられるシリカ微粉体は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方が使用可能であるが、表面及び内部にあるシラノール基が少なく、製造残渣のない乾式シリカが好ましく用いられる。
【0096】
さらに本発明に用いられる無機微粉体γは疎水化処理されていることが好ましく、特に疎水化処理されたシリカ微粉体は高温高湿環境下での特性から好ましい。トナー粒子に添加された無機微粉体が吸湿すると、トナー粒子の帯電量が低下し、画像濃度が低下する。疎水化処理するには、シリカ微粉体と反応或いは物理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカップリング剤で処理した後、或いはシランカップリング剤で処理すると同時にシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法が挙げられる。
【0097】
疎水化処理に使用されるシランカップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0098】
有機ケイ素化合物としては、シリコーンオイルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ30〜1,000mm/s(cSt)のものが用いられ、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが好ましい。
【0099】
シリコーンオイル処理の方法は、例えばシランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合しても良いし、ベースとなるシリカへシリコーンオイルを噴射する方法によっても良い。或いは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解或いは分散せしめた後、ベースのシリカ微粉体と混合し、溶剤を除去して作製しても良い。
【0100】
本発明中のトナーには、必要に応じて流動性向上剤以外の外部添加剤を添加してもよい。
【0101】
例えば、クリーニング性や凝集性を向上させる等の目的で、一次粒径が30nmを超える微粒子、より好ましくは一次粒径が50nm以上で球状に近い無機微粒子または有機微粒子をさらに添加することも好ましい形態の一つである。例えば球状のシリカ粒子、球状のポリメチルシルセスキオキサン粒子、球状の樹脂粒子を用いるのが好ましい。
【0102】
尚、上記外部添加剤とトナー粒子の混合は公知の様々な手法の一種或いは、複数種を用いることにより行なうことができる。
【0103】
本発明のトナーを粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いることができる。公知の方法としては、例えば、結着樹脂、磁性粉体、離型剤、荷電制御剤、場合によっては着色剤等のトナーとして必要な成分及びその他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合器中で十分混合した後、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練して、樹脂類をお互いに相溶させた中に磁性体等の他のトナー材料を分散または溶解させ、冷却固化、粉砕後に、分級、必要に応じて表面処理を行なってトナー粒子を得、必要に応じて微粉体等を添加して混合することによって現像剤を得ることができる。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率の点からは、多分割分級機を用いることが好ましい。
【0104】
粉砕工程は、機械衝撃式、ジェット式等の公知の粉砕装置を用いて行うことができる。本発明に係わる特定の円形度を有する現像剤を得るためには、さらに熱をかけて粉砕したり、または補助的に機械的衝撃を加える処理をすることが好ましい。また、微粉砕(必要に応じて分級)されたトナー粒子を熱水中に分散させる湯浴法、熱気流中を通過させる方法などを用いてもよい。
【0105】
機械的衝撃力を加える方法としては、例えば川崎重工社製のクリプトロンシステムやターボ工業社製のターボミル等の機械衝撃式粉砕機を用いる方法がある。また、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステムや奈良機械製作所製のハイブリダイゼーションシステム等の装置のように、高速回転する羽根によりトナーをケーシングの内側に遠心力により押しつけ、圧縮力、摩擦力等の力によりトナーに機械的衝撃力を加える方法を用いてもよい。
【0106】
機械的衝撃を加える処理をする場合には、処理時の雰囲気温度をトナーのガラス転移点Tg付近の温度(即ち、ガラス転移点Tgの±30℃の範囲の温度)とすることが、凝集防止と生産性の観点から好ましい。さらに好ましくは、トナーのガラス転移点Tgの±20℃の範囲の温度で処理を行うことが、転写効率を向上させるのに特に有効である。
【0107】
さらにまた、本発明のトナーは、ディスクまたは多流体ノズルを用いて溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用いて直接トナーを生成する分散重合方法、または水溶性の極性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナーを生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法等を用いてトナーを製造する方法でも製造が可能である。
【0108】
本発明のトナーを粉砕法により製造する場合の結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックスを単独または混合して使用できる。特に、スチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が現像特性、定着性等の点で好ましい。
【0109】
次に、本発明のトナーを適用するのに好ましい画像形成方法を図1及び図2に沿って具体的に説明する。図1において、1は感光ドラムで、その周囲に一次帯電ローラー2、現像器3、転写ローラー4、クリーニング手段5、レジスタローラー6等が設けられている。そして感光体1は一次帯電ローラー2によって−640Vに帯電される(印加電圧は交流電圧−2.0kVpp、直流電圧−640Vdc)。そして、レーザー発生装置7によりレーザー光8を感光体1に照射することによって露光される。感光体1上の静電潜像は現像器3によって一成分磁性トナーで現像され、転写材Pを介して感光体に当接された転写ローラー4により転写材P上へ転写される。トナー画像をのせた転写材Pは搬送ベルト9等により定着器10へ運ばれ、転写材P上に画像が定着される。また、一部感光体1上に残されたトナーはクリーニング手段5によりクリーニングされる。現像器3は感光体1に近接してアルミニウム、ステンレス等非磁性金属で作られた円筒状のトナー担持体11(以下、現像スリーブと称す)が配設され、感光体1と現像スリーブ11との間隙は、図示されないスリーブ/感光体間隙保持部材等により約265μmに維持されている。現像スリーブ11内にはマグネットローラー13が現像スリーブ11と同心的に固定、配設されている。但し現像スリーブ11は回転可能である。図2に示すマグネットローラー13には図示の如く複数の磁極が具備されており、S1は現像、N1はトナーコート量規制、S2はトナーの取り込み/搬送、N2はトナーの吹き出し防止に影響している。現像スリーブ11に付着して搬送される磁性トナー量を規制する部材として、弾性ブレード14が配設され弾性ブレード14の現像スリーブ11に対する当接圧により現像領域に搬送されるトナー量が制御される。現像領域では、感光体1と現像スリーブ11との間に直流及び交流の現像バイアスが印加され、現像スリーブ11上トナーは静電潜像に応じて感光体1上に飛翔し可視像となる。
【0110】
本発明における各種物性データの測定方法を以下に既述する。
【0111】
(1)トナー粒子の平均円形度とモード円形度
本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本発明では東亞医用電子製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を用いて測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円形度(C)を下式(1)によりそれぞれ求め、さらに下式(2)で示すように測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数(m)で除した値を平均円形度(Cav)と定義する。
【0112】
【数2】
Figure 2004240171
【0113】
尚、本発明で用いられる測定装置である「FPIA−1000」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度及びモード円形度の算出に当たって、粒子を得られた円形度によって、円形度0.40〜1.00を61分割したクラスに分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度の算出を行う算出法を用いている。しかしながら、この算出法で算出される平均円形度の各値と、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式によって算出される平均円形度の各値との誤差は、非常に少なく、実質的には無視できる程度のものであり、本発明においては、算出時間の短絡化や算出演算式の簡略化の如きデータの取り扱い上の理由で、上述した各粒子の円形度を直接用いる算出式の概念を利用し、一部変更したこのような算出法を用いても良い。
【0114】
具体的な測定方法としては、界面活性剤を約0.1mg溶解している水10mlに現像剤約5mgを分散させて分散液を調整し、超音波(20kHz、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5000〜2万個/μlとして、前記装置により測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形度を求める。
【0115】
本発明における平均円形度とは、現像剤の凹凸の度合いの指標であり、現像剤が完全な球形の場合1.00を示し、現像剤の表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
【0116】
尚、本測定において3μm以上の円相当径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は、3μm未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子とは独立して存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれるため、その影響によりトナー粒子群についての円形度が正確に見積もれないからである。
【0117】
(2)トナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)
本発明におけるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)は、ESCA(X線光電子分光分析)により表面組成分析を行い算出した。
【0118】
本発明では、ESCAの装置及び測定条件は、下記の通りである。
使用装置:PHI社(Physical Electronics Industries,Inc.)製 1600S型 X線光電子分光装置
測定条件:X線源 MgKα(400W)
分光領域800μmφ
本発明では、測定された各元素のピーク強度から、PHI社提供の相対感度因子を用いて表面原子濃度(原子%)を算出した。
【0119】
測定に用いる各元素のピークトップの範囲としては、
炭素元素:283−293eV
鉄元素:706−730eV
である。
【0120】
測定試料としては、トナーを用いるが、トナーに外添剤が添加されている場合には、イソプロパノールの如きトナーを溶解しない溶媒を用いて、トナーを洗浄し、外添剤を取り除いた後に測定を行う。
【0121】
(3)無機微粉体及びトナー粒子の粉体帯電量の測定
測定には図7に示す帯電量測定装置を用いる。温度23℃、相対湿度60%環境下、鉄粉キャリアとして粒径106〜150μmの範囲に50〜70質量%、粒径75〜106μmの範囲に20〜50質量%の分布を持つような鉄粉キャリア(例えばDSP138(同和鉄粉社製))を用い、鉄粉キャリア9.0gに無機微粉体或いはトナー粒子1.0gを加えた混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製の瓶に入れ50回手で振盪する。
【0122】
次いで、底に500メッシュのスクリーン73のある金属製の測定容器72に前記混合物1.0〜1.2gを入れ、金属製のフタ74をする。この時の測定容器72全体の重量を秤りW(g)とする。次に吸引機71(測定容器72と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口77から吸引し風量調節弁76を調節して真空計75の圧力を2kPaとする。
【0123】
この状態で1分間吸引を行ない、現像剤を吸引除去する。この時の電位計79の電位をV(ボルト)とする。ここで78はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定機全体の質量を秤りW(g)とする。無機微粉体或いはトナー粒子の摩擦帯電量Q(μC/g)は下式の如く計算される。
【0124】
Q=CV/(W−W
【0125】
(4)無機微粉体の比表面積(BET)の測定
BET比表面積の測定は、QUANTACHROME社製比表面積計オートソープ1を使用し以下の通り行う。
【0126】
測定サンプル約0.1gをセル中に秤取し温度40℃、真空度1.0×10−3mmHg以下で12時間以上脱気処理を行う。その後、液体窒素により冷却した状態で窒素ガスを吸着し多点法により値を求める。
【0127】
以下に本発明の実施態様を示す。
【0128】
〔実施態様1〕
少なくとも結着樹脂と磁性粉体を含有する磁性トナー粒子と、無機微粉体α、無機微粉体βを含有する磁性トナーにおいて、
該磁性トナー粒子の平均円形度が、0.970以上であり、
該無機微粉体αの帯電極性が磁性トナー粒子と逆極性であり、
該無機微粉体βの帯電極性が磁性トナー粒子と同極性であり、
該無機微粒体αの粉体帯電量をQ(μC/g)、比表面積をH(m/g)とした時、
0.1≦Q/H≦10.0であり、
無機微粉体αと無機微粉体βの含有量の比(κ=αの含有量/βの含有量)が
0.003≦κ≦1.0であり、
該磁性トナー粒子のX線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が0.001未満であることを特徴とする磁性トナー。
【0129】
〔実施態様2〕
静電潜像を担持する像担持体に現像剤を供給することにより前記静電潜像を顕像化し、顕像化した像を記録材に定着させることにより画像を形成する画像形成方法において、前記現像剤が実施態様1の磁性トナーを含むことを特徴とする。
【0130】
〔実施態様3〕
実施態様1または2において、B/Aが0.0005未満である。
【0131】
〔実施態様4〕
実施態様1〜3のいずれかにおいて、無機微粉体αがハイドロタルサイト類似化合物である。
【0132】
〔実施態様5〕
実施態様1〜3のいずれかにおいて、無機微粉体αがアミノシラン化合物で処理した酸化チタン化合物である。
【0133】
〔実施態様6〕
実施態様1〜5のいずれかにおいて、無機微粉体βが酸化スズを含有している。
【0134】
〔実施態様7〕
実施態様1〜6のいずれかにおいて、無機微粉体βが粉体抵抗が1×10Ω・cm以下の導電性微粉体である。
【0135】
〔実施態様8〕
実施態様1〜7のいずれかにおいて、磁性トナー粒子の投影面積円相当径をCとし、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断面観察における酸化鉄とトナー表面との距離の最小値をDとしたとき、D/C≦0.02の関係を満足する磁性トナー粒子が50個数%以上である。
【0136】
〔実施態様9〕
実施態様1〜8のいずれかにおいて、磁性トナーは、一次平均粒径4〜25nmの無機微粉体γを含有する。
【0137】
〔実施態様10〕
実施態様9において、無機微粉体γは、シリカまたはその複酸化物である。
【0138】
〔実施態様11〕
実施態様9または10において、無機微粉体γは疎水化処理されている。
【0139】
〔実施態様12〕
実施態様1〜11のいずれかにおいて、磁性トナー粒子が、結着樹脂100質量部に対し、磁性粉体を10〜160質量部含有する。
【0140】
〔実施態様13〕
実施態様1〜12のいずれかにおいて、磁性トナー粒子が、結着樹脂100質量部に対し、ワックスを0.5〜50質量部含有する。
【0141】
〔実施態様14〕
実施態様1〜13のいずれかにおいて、磁性トナー粒子のモード円形度が0.99以上である。
【0142】
〔実施態様15〕
実施態様1〜14のいずれかにおいて、磁性トナー中のトナー粒子が重合法によって得られる。
【0143】
【実施例】
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。尚、以下の配合における部数は全て質量部である。
【0144】
(疎水性酸化鉄の製造例1)
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄イオンに対して1.0〜1.1当量の苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを9前後に維持しながら空気を吹き込み、80〜90秒で酸化反応を行い、種晶を生成させるスラリー液を調製した。次いでこのスラリー液に、当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し0.9〜1.2当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH8に維持して、空気を吹き込みながら酸化反応をすすめ、酸化反応後に生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過して一旦取り出した。この時、含水サンプルを少量採取し、含水量を計っておいた。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に再分散させた後、再分散液のpHを約6に調整し、十分攪拌しながらシランカップリング剤(n−C17Si(OCH)を磁性酸化鉄100部に対し1.2部(磁性酸化鉄の量は含水サンプルから含水量を引いた値として計算した)添加し、カップリング処理を行った。生成した疎水性酸化鉄粒子を常法により洗浄、濾過、乾燥し、次いで若干凝集している粒子を解砕処理して疎水性酸化鉄1を得た。
【0145】
(磁性粉体の製造例1)
疎水性酸化鉄の製造例1と同様に酸化反応を進め、酸化反応後に生成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過後、表面処理を行わずに乾燥し、凝集している粒子を解砕処理して磁性粉体1を得た。
【0146】
(疎水性酸化鉄の製造例2)
疎水性酸化鉄の製造例1において、シランカップリング剤の処理量を0.04部とする以外は同様にして疎水性酸化鉄2を得た。
【0147】
次に、トナーの製造例及び、比較製造例について説明する。
【0148】
〈トナーの製造例1〉
イオン交換水706部に0.1mol/リットル−NaPO水溶液447部を投入し60℃に加温した後、1.0mol/リットル−CaCl水溶液67.7部を徐々に添加してリン酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
Figure 2004240171
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。得られた重合性単量体組成物を60℃に加温し、そこにベヘニン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSCにおける吸熱ピークの極大値72℃)10部を添加混合し、これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を溶解した。
【0149】
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで15分間撹拌して造粒を行なった。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃で10時間反応させた。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてリン酸カルシウム塩を溶解し、濾過、水洗、乾燥してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の粉体帯電量を測定したところ、ネガ帯電性を示した。
【0150】
このトナー粒子100部と、無機微粉体αとしてアミノシラン及び酸化スズで表面処理を行なった酸化チタン粒子0.3部と、無機微粉体βとして粉体抵抗が3.0×10Ω・cmのn−プロピルトリメトキシシランで表面処理を行なった酸化スズ粒子(ネガ帯電性)0.8部及び、無機微粉体γとしてヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後の一次平均粒径が15nmの疎水性シリカ微粉体1.1部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、トナーAを調製した。
【0151】
得られたトナーAの物性を、以下のトナーの製造例にて得られたトナーのものと併せ、表1に示す。
【0152】
〈トナーの製造例2〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αをハイドロタルサイト粒子(TOM−84(戸田工業社製))に変えてさらに添加量を0.2部とし、無機微粉体βの添加量を1.0部に変更する以外は同様の手法により、トナーBを得た。
【0153】
〈トナーの製造例3〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの表面処理をチタンカップリング剤により行い、該無機微粉体の帯電量を調節する以外は同様の手法により、トナーCを得た。
【0154】
〈トナーの製造例4〉
トナーの製造例1において、無機微粉体βをn−ヘキシルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタン(粉体抵抗=2.0×10Ω・cm、ネガ帯電性)に変更する以外は同様の手法により、トナーDを得た。
【0155】
〈トナーの製造例5〉
トナーの製造例1において、無機微粉体βを粉体抵抗2.0×10Ω・cmのチタン酸バリウム微粉体(前述(3)の粉体帯電量の測定方法を用いて測定したところ、ネガ帯電性を示した。)に変更する以外は同様の手法により、トナーEを得た。
【0156】
〈トナーの製造例6〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの比表面積及び、帯電量を酸化チタン粒子母体の粒径及び、アミノシランカップリング剤や酸化スズの量により調整し、Q/H=9.50とした以外は同様の手法により、トナーFを得た。
【0157】
〈トナーの製造例7〉
トナーの製造例2において、無機微粉体αの添加量を0.012部、無機微粉体βの添加量を3部とする以外は同様の手法により、トナーGを得た。
【0158】
〈トナーの製造例8〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの添加量を0.4部、無機微粉体βの添加量を0.5部とする以外は同様の手法により、トナーHを得た。
【0159】
〈トナーの製造例9〉
トナーの製造例1において、疎水性酸化鉄1を疎水性酸化鉄2に変更する以外は同様の手法により、トナーIを得た。
【0160】
〈トナーの製造例10〉
トナーの製造例1においてエステルワックスの使用量を51部に変更する以外は同様の手法により、トナーJを得た。
【0161】
〈トナーの製造例11〉
トナーの製造例1においてエステルワックスの使用量を0.4部に変更する以外は同様の手法により、トナーKを得た。
【0162】
〈トナーの製造例12〉
トナーの製造例1において、疎水性酸化鉄の添加量を9部に変更する以外は同様の手法によりトナーLを得た。
【0163】
〈トナーの製造例13〉
トナーの製造例1において、疎水性酸化鉄の添加量を161部に変更する以外は同様の手法によりトナーMを得た。
【0164】
〈トナーの製造例14〉
トナーの製造例1の処方の中で、磁性粉体を除き、さらにNaPO水溶液とCaCl水溶液の投入量を変更し、重量平均粒径0.6μmのトナー粒子(レーザー回折型粒度分布計 LS−230にて測定)を得た。このトナー粒子5部と、トナーの製造例1で得られたトナー粒子100部を衝撃式表面処理装置(処理温度60℃、回転式処理ブレード周速90m/sec.)を用いて、磁性トナー粒子上に非磁性トナー粒子を固着皮膜化させ、球形化トナー粒子を得た。得られたトナー粒子の粉体帯電量を測定したところ、ネガ帯電性を示した。
【0165】
このトナー粒子100部と、無機微粉体αとしてアミノシラン及び酸化スズで表面処理を行なった酸化チタン粒子0.3部と、無機微粉体βとして抵抗が3.0×10Ω・cmのn−プロピルトリメトキシシランで表面処理を行なった酸化スズ粒子0.8部及び、無機微粉体γとしてヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後の一次平均粒径が15nmの疎水性シリカ微粉体1.1部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、トナーNを調製した。
【0166】
〈トナーの製造例15〉
トナーの製造例1において、疎水性シリカ微粉体を添加しない以外は同様の手法により、トナーOを得た。
【0167】
〈トナーの製造例16〉
トナーの製造例1において、疎水性シリカ微粉体を未処理シリカにする以外は同様の手法により、トナーPを得た。
【0168】
〈トナーの比較製造例1〉
・スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(質量比80/20) 100部
・アゾ系負帯電性荷電制御剤 1部
・疎水性酸化鉄1 85部
・トナー粒子の製造例1で使用したエステルワックス 5部
上記材料をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をターボミル(ターボ工業社製)で微粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の粉体帯電量を測定したところ、ネガ帯電性を示した。
【0169】
このトナー粒子100部と、無機微粉体αとしてアミノシラン及び酸化スズで表面処理を行なった酸化チタン粒子0.3部と、無機微粉体βとして抵抗が3.0×10Ω・cmのn−プロピルトリメトキシシランで表面処理を行なった酸化スズ粒子(ネガ帯電性)0.8部及び、無機微粉体γとしてヘキサメチルジシラザン処理した後シリコーンオイルで処理し、処理後の一次平均粒径が15nmの疎水性シリカ微粉体1.1部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して、トナーQを調製した。
【0170】
〈トナーの比較製造例2〉
トナーの製造例1において、疎水性酸化鉄1を磁性粉体1に変更する以外は同様の手法により、トナーRを得た。
【0171】
〈トナーの比較製造例3〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの比表面積及び、帯電量を酸化チタン粒子母体の粒径及び、アミノシランカップリング剤や酸化スズの量により調整し、Q/H=0.08にした以外は同様の手法により、トナーSを得た。
【0172】
〈トナーの比較製造例4〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの比表面積及び、帯電量を酸化チタン粒子母体の粒径及び、アミノシランカップリング剤や酸化スズの量により調整し、Q/H=10.30にした以外は同様の手法により、トナーTを得た。
【0173】
〈トナーの比較製造例5〉
トナーの製造例2において、無機微粉体αの添加量を0.007部及び、無機微粉体βの添加量を3部とした以外は同様の手法により、トナーUを得た。
【0174】
〈トナーの比較製造例6〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αの添加量を0.4部及び、無機微粉体βの添加量を0.3部とした以外は同様の手法により、トナーVを得た。
【0175】
〈トナーの比較製造例7〉
トナーの製造例1において、無機微粉体βをトナーの製造例3で用いたチタンカップリング処理酸化チタンにする以外は同様の手法により、トナーWを得た。
【0176】
〈トナーの比較製造例8〉
トナーの製造例1において、無機微粉体αをトナーの製造例4で用いたn−ヘキシルトリメトキシシラン処理酸化チタンにする以外は同様の手法により、トナーXを得た。
【0177】
【表1】
Figure 2004240171
【0178】
(感光体製造例1)
感光体としては直径30mmのAlシリンダーを基体とした。これに、図3に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製した。
(1)導電性被覆層:酸化スズ及び酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
(2)下引き層:変性ナイロン、及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
(3)電荷発生層:長波長域に吸収を持つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
(4)電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解したものを主体とし、さらにポリ4フッ化エチレン粉体(粒径0.2μm)を総固形分に対して10質量%添加し、均一に分散した。膜厚は25μmであり、水に対する接触角は95°であった。
【0179】
尚、接触角は純水を用い協和界面科学(株)製の接触角計CA−X型装置を用いて測定した。
【0180】
[実施例1]
画像形成装置として、LBP−1760(キヤノン製)を改造し、概ね図1に示される構造の装置を用いた。
【0181】
静電荷像担持体としては感光体製造例1の有機感光体(OPC)ドラムを用いた。この感光体に、一次帯電部材として導電性カーボンを分散しナイロン樹脂で被覆されたゴムローラー帯電器を当接させ(当接圧58.8N/m(60g/cm))、直流電圧−640Vdcに交流電圧2.0kVppを重畳したバイアスを印加して感光体上を一様に帯電する。一次帯電に次いで、レーザー光で画像部分を露光することにより静電潜像を形成する。この時、暗部電位V=−630V、明部電位V=−220Vとした。
【0182】
感光ドラムと現像スリーブとの間隙は265μmとし、トナー担持体として下記の構成の層厚約7μm、JIS中心線平均粗さ(Ra)1.1μmの樹脂層を、表面が鏡面である直径20mmのアルミニウム円筒上に形成した現像スリーブを使用し、現像磁極95mT(950ガウス)、トナー規制部材として厚み1.0mm、自由長1.0mmのシリコーンゴム製ブレードを14.7N/m(1.5kg/m)の線圧で当接させた。
・フェノール樹脂 100部
・グラファイト(粒径約7μm) 90部
・カーボンブラック 10部
次いで、現像バイアスとして直流バイアス成分Vdc=−500V、重畳する交流バイアス成分Vpp=1800V、f=2400Hzを用いた。また、現像スリーブの周速は感光体周速(216mm/sec)に対して順方向に105%のスピード(226.8mm/sec)とした。
【0183】
また、図4のような転写ローラー(導電性カーボンを分散したエチレン−プロピレンゴム製、導電性弾性層の体積抵抗値10Ωcm、表面ゴム硬度24゜、直径20mm、当接圧59N/m(6kg/m))を図4中A方向の感光体周速(216mm/sec)に対して等速とし、転写バイアスは直流1.3kVとした。図4中、1は感光体、4は転写ローラー、41は芯金、42は導電性弾性層、43は転写バイアス電源を示す。
【0184】
定着方法としては、図5、図6に示す定着フィルム加熱方式の定着装置を用いた。図中、50はステー、51は加熱体、51aはヒーター基板、51bは通電発熱抵抗体(発熱体)、51cは表面保護層、51dは検温素子、52は耐熱性エンドレスフィルム、53は加圧ローラー、54はコイルばね、55はフィルム端部規制フランジ、56は給電コネクター、57は断熱部材、58は出口ガイド(分離ガイド)、59は入口ガイドである。
【0185】
まず、トナーとしてトナーAを使用し、常温常湿(23℃、65%RH)環境下において画出し試験を行った。転写材としては90g/mの紙を使用した。その結果、初期において高い濃度や転写性を示し、非画像部へのカブリもなくブロッチのない良好な画像が得られた。
【0186】
次に、印字面積比率3%の横ラインのみからなる画像パターンを印字枚数6000枚まで印字し、その後30日間放置して、再び初期評価及び6000枚の印字を行い、耐久性の評価を行った。
【0187】
画像評価及びトナー耐久性の評価は以下のように行った。
【0188】
a)画像濃度
初期及び6000枚のプリントアウトを終了した後、及び30日放置して再び電源を入れた1枚目の画像濃度及び6000枚のプリント後により評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。画像濃度の値は1.40以上であれば実用上問題のない値である。
【0189】
b)カブリ
カブリの測定は、東京電色社製のREFLECTMETER MODELTC−6DSを使用して測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用い、下記の式より算出した。
【0190】
カブリ(反射率)(%)
=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
カブリは以下のような判定基準で行なった。
A:0.5%未満
B:0.5%以上1.0%未満
C:1.0%以上1.5%未満
D:1.5%以上2.0%以下
E:2.0%<カブリ(反射率)
A〜Dであれば実用上問題のない画像である。
【0191】
c)転写性
転写効率は、ベタ黒画像転写後の感光体上の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングしてはぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度の値をC、転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを貼ったもののマクベス濃度をE、未使用の紙上に貼ったマイラーテープのマクベス濃度をDとし、近似的に以下の式で計算した。
【0192】
転写効率(%)={(E−C)/(E−D)}×100
転写性は以下のような判定基準で行なった。
A:97.5%以上
B:95.0%以上97.5%未満
C:92.5%以上95.0%未満
D:90.0%以上92.5%未満
E:90.0%未満
A〜Dであれば実用上問題のない画像である。
【0193】
e)定着性
非オフセット性は、耐久12000枚後の画像サンプルの裏側に発生する汚れを観察し、得られたプリントアウト画像の裏汚れの程度について、以下に基づいて評価した。
A:未発生
B:ほとんど発生せず。
C:若干発生したが、実用的に問題がない。
D:かなり発生し、実用的に問題がある。
【0194】
また、定着こすり試験として、A4の複写機用普通紙(105g/m)に単位面積あたりのトナー質量を1.0mg/cmになるように調整し、濃度測定用の10mm×10mmベタ画像を多数有する画像を出力し、得られた定着画像を50g/cmの加重をかけたシルボン紙で5回摺擦し、摺擦後の画像濃度低下率から以下に基づいて評価した。
A:2%未満
B:2%以上、5%未満
C:5%以上、10%未満
D:10%以上
A〜Cならば実用上問題は無い。
【0195】
f)ブロッチ
ブロッチの評価は、べた黒画像を目視にて観察し、その発生を以下のような基準で評価した。
A:優秀
B:良好
C:実用上問題なし
D:実用上問題あり
【0196】
h)定着飛び散り
定着飛び散りは、トナーの帯電量が上がる傾向にある低温低湿環境における耐久終了時に、200μmの横線画像を1cmおきに引いた画像を出力し、定着画像と未定着画像の画像の飛び散り箇所の数の差で評価した。未定着画像は、無風オーブンで120℃、1分で定着した後に評価に供した。
A:飛び散り箇所が10箇所未満
B:飛び散り箇所が10〜20箇所未満
C:飛び散り箇所が20〜30箇所未満
D:飛び散り箇所が30箇所以上
A〜Cならば実用上問題のない画像である。
【0197】
得られた結果を表2及び表3に示す。表2及び3から分かるように、トナーAは初期の画像評価が良好であり、また耐久前半6000枚後でも耐久後半6000枚後でも問題の無い値を示し、非常に良好な耐久結果を示した。
【0198】
次に、同様にして高温高湿(32.5℃、85%RH)環境下及び、低温低湿(15℃、10%RH)環境下においても画出し試験を行なったが、やはり同様に良好な画像特性及び耐久性を示した。得られた結果を、高温高湿環境下は表4及び表5に、低温低湿環境下は表6及び表7に示す。
【0199】
[実施例2]
トナーとして、トナーBを使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験及び耐久試験を行なった。その結果、表3及び表4に示したように、画像特性ならびに耐久性について、良好な結果が得られた。
【0200】
[実施例3及び4]
トナーとしてトナーC及びDを使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行った。その結果、表3及び表4に示すように実用上問題のない結果が得られた。
【0201】
[実施例5〜7]
トナーとして、トナーE〜Gを使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験及び耐久試験を行なった。その結果、表3及び表4に示したように、画像特性ならびに耐久性について、良好な結果が得られた。
【0202】
[実施例8〜16]
トナーとしてトナーH〜Pを使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行った。その結果、表3及び表4に示すように実用上問題のない結果が得られた。
【0203】
[比較例1〜10]
トナーとしてトナーQ〜Xを使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行った。その結果、表3及び表4に示すように画像特性は悪く、実用上耐えうるものではなかった。
【0204】
【表2】
Figure 2004240171
【0205】
【表3】
Figure 2004240171
【0206】
【表4】
Figure 2004240171
【0207】
【表5】
Figure 2004240171
【0208】
【表6】
Figure 2004240171
【0209】
【表7】
Figure 2004240171
【0210】
【発明の効果】
本発明によれば、高温高湿下で長期間放置されても、トナーの帯電量が損なわれず、帯電安定性に優れ、長期の使用においても画像濃度が高く、カブリの抑制された高精細な画像を得ることのでき、且つ低温低湿下においてもトナーの過剰な帯電を抑制することができる磁性トナーを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法を実現する画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1に示す現像器を示す図である。
【図3】本発明の画像形成方法に用いられる像担持体の一例を示す概略図である。
【図4】本発明の画像形成方法における転写工程で用いられる転写ローラーの一例を示す図である。
【図5】本発明の実施例、比較例に用いた定着装置の要部の分解傾斜図である。
【図6】本発明の実施例、比較例に用いた定着装置の非駆動時のフィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
【図7】本発明において無機微粉体の粉体帯電量の測定に用いた装置の概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 一次帯電ローラー
3 現像器
4 転写ローラー
5 クリーニング手段
6 レジスタローラー
7 レーザー発生装置
8 レーザー光
9 搬送ベルト
10 定着器
11 トナー担持体(現像スリーブ)
12 攪拌部材
13 マグネットローラー
14 弾性ブレード
41 芯金
42 導電性弾性層
43 転写バイアス電源
50 ステー
51 加熱体
51a ヒーター基板
51b 通電発熱抵抗体(発熱体)
51c 表面保護層
51d 検温素子
52 耐熱エンドレスフィルム
53 加圧ローラー
54 コイルばね
55 フィルム端部規制フランジ
56 給電コネクター
57 断熱部材
58 出口ガイド(分離ガイド)
59 入口ガイド
71 吸引機
72 測定容器
73 スクリーン
74 フタ
75 真空計
76 風量調節弁
77 吸引口
78 コンデンサー
79 電位計

Claims (2)

  1. 少なくとも結着樹脂と磁性粉体を含有する磁性トナー粒子と、無機微粉体α、無機微粉体βを含有する磁性トナーにおいて、
    該磁性トナー粒子の平均円形度が、0.970以上であり、
    該無機微粉体αの帯電極性が磁性トナー粒子と逆極性であり、
    該無機微粉体βの帯電極性が磁性トナー粒子と同極性であり、
    該無機微粒体αの粉体帯電量をQ(μC/g)、比表面積をH(m/g)とした時、
    0.1≦Q/H≦10.0であり、
    無機微粉体αと無機微粉体βの含有量の比(κ=αの含有量/βの含有量)が
    0.003≦κ≦1.0であり、
    該磁性トナー粒子のX線光電子分光分析により測定されるトナー表面に存在する炭素元素の含有量(A)に対する鉄元素の含有量(B)の比(B/A)が0.001未満であることを特徴とする磁性トナー。
  2. 静電潜像を担持する像担持体に現像剤を供給することにより前記静電潜像を顕像化し、顕像化した像を記録材に定着させることにより画像を形成する画像形成方法において、前記現像剤が請求項1に記載の磁性トナーを含むことを特徴とする画像形成方法。
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