JP2004239819A - 電子線照射装置 - Google Patents

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千恵子 徳永
Akiyoshi Yamamoto
顕義 山本
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七三雄 金子
Tamiro Nakashizu
民郎 中静
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Abstract

【課題】照射対象物の略全面に電子線を照射でき、しかも電子線の照射面積を拡大できる長寿命の電子線照射装置を提供することにある。
【解決手段】カソード2とアノード3間に電圧を印加し、照射対象物X1にその発生した電子線B1を照射する電子線照射装置1において、カソード2をカーボンナノチューブを用いて所定形状に形成したものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照射対象物に電子線を照射する電子線照射装置に係り、特に、カーボンナノチューブを用いたカソードを備えた電子線照射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子線照射装置は、カソードとアノード間に電圧を印加し、照射対象物にその発生した電子線を照射するものである。図3に示されるような電子線照射装置31は、装置31の下方に位置する照射対象物Xの上面から電子線を照射することにより、照射対象物Xの殺菌・滅菌、改質、微細加工を行うものである。
【0003】
この装置31は、カソードとアノードとが備えられて電子線を発生する最上部の電子銃32と、電子銃32からの電子線を水平面内で走査するスキャニング電磁石33と、走査された電子線を下方の照射対象物Xに照射するためのスキャンホーン34と、スキャンホーン34からの電子線を下方に取り出すための取り出し窓35とを備えた多数の部材から構成されている。
【0004】
また、電子銃32から発生した電子線のエネルギーをさらに高くする場合には、図4に示されるような電子線照射装置41が使用される。この装置41は、装置31の構成に加え、電子銃32とスキャニング電磁石33間に電子を加速するための加速管42を設けたものである。装置41としては、図5により詳細な一例を示すように、加速管42の外周に設けられて加速管42内の電子線を収束する収束電磁石43などを備えたものがある。この収束電磁石43は、備えられていなくてもよい場合もある。
【0005】
電子銃32には、図6に示すような円盤状のカソード61と、その近傍に設けられるヒータ62とが備えられている。一般に円盤状のカソード61としては、Ba含浸型などが使用され、その外径φは8〜10mm程度と細径であり、その表面積も小さい。この電子銃32では、ヒータ62によってカソード61を1000〜1300℃の高温に加熱することで、カソード61から熱電子e6が放出される。
【0006】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−248900号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子線照射装置31あるいは電子線照射装置41は、電子銃32からの電子線あるいは加速管42からの電子線が線状なので、電子線を照射対象物Xの上面にまんべんなく照射するために、スキャニング電磁石33を用いて電子線を走査する必要がある。これに伴ってスキャンホーン34も必要である。このように、装置31,41は多数の構成部材(スキャニング電磁石33、スキャンホーン34など)が必要になるという問題がある。
【0009】
また、装置31,41ではヒータ62を使用しているので、ヒータ62によってその近傍の部品が高温に加熱され、これら部品に大きな熱負荷がかかり、装置31,41の寿命低下を招くという問題もある。
【0010】
装置31,41は、その構成上、照射対象物Xの上面のみに電子線を照射するものなので、照射対象物Xの略全面に電子線を照射することができない。そこで、上述したような多数の構成部材を用いることなく、照射対象物Xへの多方向からの電子線の照射を目的に、カソードを断面略円状などの複雑な形状に加工することが考えられる。しかしこの場合、カソードの加工が技術的に難しく、コストパフォーマンスが悪いという問題がある。
【0011】
一方、上述したような多数の構成部材を用いることなく、照射対象物Xへの照射面積を拡大することを目的に、カソードの表面積を増大することも考えられる。しかしこの場合には、ヒータの大型化や多段化が必要となり、ヒータからカソードへの熱伝達が均一にならないので、カソードからの熱電子の発生を均一に行うことが技術的に難しく、やはりコストパフォーマンスが悪いという問題がある。
【0012】
そこで、本発明の目的は、照射対象物の略全面に電子線を照射でき、しかも電子線の照射面積を拡大できる長寿命の電子線照射装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、カソードとアノード間に電圧を印加し、照射対象物にその発生した電子線を照射する電子線照射装置において、上記カソードをカーボンナノチューブを用いて所定形状に形成した電子線照射装置である。
【0014】
請求項2の発明は、上記カソードは、上記照射対象物を覆うように断面略円状に形成される請求項1記載の電子線照射装置である。
【0015】
請求項3の発明は、上記カソードは、上記照射対象物の大きさに合わせて平板状に形成される請求項1記載の電子線照射装置である。
【0016】
請求項4の発明は、真空容器に、上記照射対象物が通る大気開放された搬送管を挿通して設けると共に、その真空容器内に位置する搬送管の外周に電子線透過窓を形成し、上記真空容器内に、上記搬送管を包囲するように断面略円状のアノードと断面略円状のカソードとを配置した請求項1または2記載の電子線照射装置である。
【0017】
請求項5の発明は、真空容器の下面に平板状の電子線透過窓を形成し、その真空容器内に、上記電子線透過窓と平行になるように平板状のアノードと平板状のカソードとを配置した請求項1または3記載の電子線照射装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0019】
炭素系電子放出材の一つであるカーボンナノチューブ(CNT)は、線径が数nmと非常に細いことから、電界中にCNTをその軸方向が電界方向と一致するように配置した場合、その端部において電界集中が生じやすい。その結果、CNTの端部から電子が大量に放出される。このため、近年CNTは、電子源、特に電界放出ディスプレイ(FED)のカソードとして応用されている。一般にCNTは、CNT粉体あるいはCNT膜の状態で使用されている。
【0020】
本発明者らは、このCNTを電子線照射装置のカソードに利用すれば、上述した課題を解決できると考え、本発明を創案するに至った。
【0021】
さて、図1は、本発明の好適実施の形態である電子線照射装置を示す断面図である。
【0022】
図1に示すように、本発明に係る電子線照射装置1は、主としてエネルギーが10MeV以下の電子線B1を、医薬品、食品、飲料水などの容器、医療用具、金属、ゴムなどの照射対象物X1の下面を除く略全面に照射することにより、容器や医療用具の殺菌・滅菌、金属の改質・溶解・微細加工、ゴムの加硫などの架橋に使用されるものである。
【0023】
この電子線照射装置1は、カソード2とアノード3間に電圧を印加し、照射対象物X1にその発生した電子線B1を照射するものであり、カソード2をCNTを用いて所定形状に、例えば、照射対象物X1を覆うように断面略円状(あるいは断面略馬蹄状)に形成したものである。
【0024】
断面略円状のカソード2は、例えば、断面略円状のカソード本体2aの内周面の全面に、CNT粉体を含むCNTろう付け層2bを形成したものである。CNTろう付け層2bは、金属ろう材中に、ランダムに配向したCNT粉体(例えば、長さ数μm)を、所定の割合でかつ均一に分散したものである。このCNTろう付け層2bでは、図示していないが、エッチングにより、一部のCNT粉体の端部がカソード本体2a(金属ろう材)の内周面の法線方向あるいは略法線方向に露出している。カソード本体2aとCNTろう付け層2bとは(厳密にはカソード本体2aと金属ろう材とは)、ろう付けにより強固に接合されている。
【0025】
このCNTろう付け層2bでは、CNT粉体の配向がランダムであることから、当然カソード本体2aの内周面から露出しているCNT粉体の向きもランダムである。このため、カソード本体2aの内周面の法線方向に露出しているCNT粉体(法線露出CNT)の量(本数)は非常に少ない。しかし、一本のCNTから電流換算で1MA/cm に相当する大量の電子が放出されるため、この法線露出CNTの量はCNT粉体全体の数%もあれば十分であり、例えば、金属ろう材中に0.1〜1mg/cm 程度の割合のCNT粉体が分散されていればよい。
【0026】
しかも、CNTろう付け層2b中には、CNT粉体が均一に分散していることから、法線露出CNTも均一に分散しているので、カソード2から放出される電子の品質は良好かつ均一である。したがって、装置1で発生する電子線B1は高出力で、その品質も良好かつ均一である。
【0027】
CNT粉体としては、特に限定するものではなく、市販のCNT粉体がそのまま適用可能である。
【0028】
このようにCNT粉体を用いると、粉状なので加工がしやすく、カソード本体2aの内周面に所定厚さのCNTろう付け層2bを容易に形成でき、ひいては断面略円状のカソード2のような複雑形状のカソードを容易にかつ低コストで製造できる利点がある。
【0029】
カソード本体2aの構成材としては、真空下での電気特性が良好なものであれば特に限定するものではなく、例えば、銅やステンレス鋼などが挙げられ、その他にも電子線照射装置用のカソードに慣用的に用いられている全ての金属または合金が適用可能である。
【0030】
金属ろう材としては、例えばAgろうなどが挙げられるが、特にこれに限定するものではなく、カソード本体2aとCNT粉体とを電気的および機械的に良好に接合できるろう材であればよい。
【0031】
本実施の形態では、CNT粉体を用いた場合について説明したが、特にこれに限定するものではなく、電界集中が生じやすい形状であり、電子を大量に放出するという特性を有している炭素系電子放出材、例えばグラファイトナノファイバー等であれば全て適用可能である。
【0032】
ここで、電子線照射装置1の構成をより詳細に説明する。
【0033】
電子線照射装置1は、運転中に内部を所定圧力以下の真空状態に保つための真空容器4と、その真空容器4に挿通して設けられ、照射対象物X1が通る大気開放された搬送管5と、真空容器4内に位置する搬送管5の外周に形成される略円筒状の電子線透過窓6と、搬送管5の外周面を所定距離隔てて包囲するように真空容器4内に配置される断面略円形状のアノード3と、そのアノード3の外周面を所定距離隔てて包囲するように真空容器4内に配置される断面略円形状のカソード2とを備えている。
【0034】
カソード2は、全体が略円筒状に形成されている。アノード3は、全体が略円筒状かつ格子状に形成されている。カソード2とアノード3および電子線透過窓6の長さ(図1では紙面に垂直方向の長さ)は、照射対象物X1の長さとほぼ同じにしている。
【0035】
カソード2とアノード3間には、カソード2が負極かつアノード3が正極となるように直流電圧源7が接続されている。この直流電圧源7は、照射対象物X1の種類に応じて電子線B1のエネルギー(透過力)を調整するものである。
【0036】
装置1は、上述したカソード2と、アノード3と、真空容器4と、直流電圧源7とで、図3〜5で説明した従来の電子銃32に相当する部分を構成している。
【0037】
搬送管5は、真空容器2の近傍および内部において、その長さ方向(図1では紙面に垂直方向)がカソード2とアノード3双方の横断面に対して垂直となるように、真空容器4に挿通して設けられている。
【0038】
電子線透過窓6は、真空容器4内に位置する搬送管5の外周の略全周に穴を形成し、その穴に電子線B1を透過する部材、例えば、Tiなどの金属箔を取り付けたものである。
【0039】
搬送管5内には、複数個の照射対象物X1を上流側から下流側に順次搬送する搬送装置8が設けられている。搬送装置8としては、例えば、ベルトコンベヤやローラコンベヤなどを使用できる。
【0040】
本実施の形態では、真空容器4に搬送管5を挿通して設けた例で説明したが、搬送管5の代わりに、例えば真空容器に照射対象物X1が通る搬送用の挿通穴を形成してもよい。この場合、挿通穴の外周に電子線透過窓を形成する。
【0041】
本実施の形態の作用を説明する。
【0042】
装置1の運転中は、搬送装置8により、複数個の照射対象物X1が、搬送管5内を上流側から下流側に順次搬送され、真空容器4内に位置する搬送管5の電子線透過窓6内を順次通過しているものとする。
【0043】
真空容器4内を真空状態に保ち、直流電圧源7によってカソード2とアノード3間に電圧を印加すると、カソード2とアノード3間に電界が発生する。このとき、CNTろう付け層2b中のCNT粉体のうち、カソード本体2aの内周面の法線方向あるいは略法線方向から露出したCNT粉体の先端に電界集中が生じ、そのCNT粉体の先端から電子が大量に放出される。放出された電子は、カソード2とアノード3間に発生した電界によって加速され、カソード2およびアノード3の法線方向に平行な電子線B1になる。
【0044】
装置1では、カソード2がCNTを用いて形成されているので、発生する電子線B1は高出力であり、その品質も良好かつ均一である。しかも断面円状に形成したカソード2を使用しているので、カソード2およびアノード3の内周面の全面近傍から電子線B1が発生する。この電子線B1は、搬送管5の電子線透過窓6を透過した後、搬送管5内を順次搬送される各照射対象物X1の下面を除く略全面に一括照射される。これにより、照射対象物X1の略全面にわたる殺菌・滅菌、改質・溶解・微細加工、架橋を一括して行うことができる。
【0045】
このように本発明に係る電子線照射装置1は、カソード2を、照射対象物X1を覆うようにCNTを用いて断面略円状に形成しているので、電子線B1が多方向から発生し、照射対象物X1の略全面に電子線B1を一括照射することが可能となる。
【0046】
特に、装置1のカソード2は、CNT粉体を用いて形成されているので、カソード2の加工がしやすく、カソード2を容易かつ低コストで所定形状、例えば、断面略円状のような複雑形状に形成できる。
【0047】
また、装置1は、従来のようにヒータを使用しておらず、カソード2とアノード3間に電圧を印加すれば、カソード2から大量の電子が放出され、高出力で、品質が良好かつ均一な電子線B1を発生させることができる。
【0048】
したがって、装置1は、従来のようにヒータの大型化や多段化の必要がなく、しかもスキャニング電磁石やスキャンホーンなどの多数の構成部材も必要ないので、従来の電子銃32に相当する部分と搬送管5のみで構成でき、電子線B1の照射面積を容易かつ低コストで拡大できる。
【0049】
さらに、カソード2は、従来のようなヒータを使用するカソードに比べると部品への熱負荷が少なく、装置1への負担が減るので、装置1の寿命が長い。
【0050】
次に、本発明の第二の実施の形態を説明する。第二の実施の形態は、照射対象物の面積が比較的大きい場合に使用されるものである。
【0051】
図2は、本発明の第二の実施の形態である電子線照射装置を示す断面図である。
【0052】
図2に示すように、電子線照射装置21は、カソード22を、CNTを用いて、比較的大きな面積を有する照射対象物X2の大きさに合わせて平板状に形成したものである。平板状のカソード22は、カソード本体22aと、その下面に形成されたCNTろう付け層22bとからなっている。
【0053】
カソード22は、図1で説明したカソード2と同様にして形成できる。カソード本体22aとカソード本体2aの材質は同じであり、CNTろう付け層22bとCNTろう付け層2bの材質も同じである。
【0054】
この装置21は、図1で説明した真空容器4と同様の真空容器23と、その真空容器23の下面に形成される平板状の電子線透過窓24と、その電子線透過窓24と平行になるように、電子線透過窓24から所定距離隔てた真空容器23内の上方に配置される平板状のアノード25と、そのアノード25と平行になるように、アノード25から所定距離隔てた真空容器23内の上方に配置されるカソード22とを備えたものである。
【0055】
装置1と同様、カソード22とアノード25および電子線透過窓24の長さ(図2では紙面に垂直方向の長さ)は、照射対象物X2の長さとほぼ同じにしている。カソード22とアノード25間には、カソード22が負極かつアノード25が正極となるように、照射対象物X2の種類に応じて電子線B2のエネルギーを調整する直流電圧源7が接続されている。
【0056】
また、真空容器23の電子線透過窓24から所定距離隔てた下方には、複数個の照射対象物X2を上流側から下流側(図1では紙面に垂直方向)に順次搬送する搬送装置26が設けられている。
【0057】
装置21は、上述したカソード22と、アノード25と、真空容器23と、直流電圧源7とで、図3〜5で説明した従来の電子銃32に相当する部分を構成している。
【0058】
装置21では、直流電圧源7によってカソード22とアノード25間に電圧を印加すると、カソード22の下面(CNTろう付け層22b)から大量に電子が放出される。放出された電子は、カソード22とアノード25間に発生した電界によって加速され、カソード22およびアノード25の上下面に垂直な電子線B2になる。
【0059】
装置21では、CNTを用いて平板状に形成したカソード22を使用しているので、高出力で、品質が良好かつ均一な電子線B2が、カソード22およびアノード25の下面の全面近傍から発生する。この電子線B2は、電子線透過窓24を透過した後、その下方を順次搬送される各照射対象物X2の上面の全面に一括照射される。これにより、照射対象物X2の上面の全面にわたる殺菌・滅菌、改質、微細加工を一括して行うことができる。
【0060】
特に、装置21のカソード22は、CNT粉体を用いて形成されているので、カソード22の加工がしやすく、カソード22を容易かつ低コストで比較的大きな面積の平板状に形成できる。
【0061】
また、装置21は、従来のようにヒータを使用しておらず、カソード22とアノード25間に電圧を印加すれば、カソード22から大量の電子が放出され、高出力で、品質が良好かつ均一な電子線B2を発生させることができる。
【0062】
したがって、装置21は、従来の電子銃32に相当する部分のみで構成でき、電子線B2の照射面積を容易かつ低コストで拡大できる。装置21のその他の作用効果は装置1と同様である。
【0063】
上記実施の形態では、図4および図5で説明した加速管42を使用しないタイプの電子線照射装置1,21の例で説明したが、電子線B1,B2のエネルギーをさらに高くする場合には、アノード3と電子線透過窓6間、あるいはアノード25と電子線透過窓24間に、加速管42と同様の加速手段をそれぞれ設ければよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1)照射対象物の略全面に電子線を照射できる。
(2)カソードの形状を容易かつ低コストで複雑化できる。
(3)電子線の照射面積を容易かつ低コストで拡大できる。
(4)長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態を示す概略図である。
【図3】従来の電子線照射装置の一例を示す概略図である。
【図4】従来の電子線照射装置の一例を示す概略図である。
【図5】図4に示した電子線照射装置のより詳細な一例を示す全体図である。
【図6】従来の電子線照射装置におけるカソードを示す概略図である。
【符号の説明】
1 電子線照射装置
2 カソード
2a カソード本体
2b CNTろう付け層
3 アノード
4 真空容器
5 搬送管
6 電子線透過窓
B1 電子線
X1 照射対象物

Claims (5)

  1. カソードとアノード間に電圧を印加し、照射対象物にその発生した電子線を照射する電子線照射装置において、上記カソードをカーボンナノチューブを用いて所定形状に形成したことを特徴とする電子線照射装置。
  2. 上記カソードは、上記照射対象物を覆うように断面略円状に形成される請求項1記載の電子線照射装置。
  3. 上記カソードは、上記照射対象物の大きさに合わせて平板状に形成される請求項1記載の電子線照射装置。
  4. 真空容器に、上記照射対象物が通る大気開放された搬送管を挿通して設けると共に、その真空容器内に位置する搬送管の外周に電子線透過窓を形成し、上記真空容器内に、上記搬送管を包囲するように断面略円状のアノードと断面略円状のカソードとを配置した請求項1または2記載の電子線照射装置。
  5. 真空容器の下面に平板状の電子線透過窓を形成し、その真空容器内に、上記電子線透過窓と平行になるように平板状のアノードと平板状のカソードとを配置した請求項1または3記載の電子線照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006179846A (ja) * 2004-11-25 2006-07-06 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置
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