JP2004239672A - 回転角度検出装置 - Google Patents

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Shigenori Nitta
繁則 新田
Osamu Inagaki
修 稲垣
Mitsuo Mori
密雄 森
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Abstract

【課題】新たな素子を追加することなく回転角を検出するセンサの出力異常を検出できる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】回転角度検出装置は、回転体の回転に伴って磁気センサ15周辺の磁界の大きさが変化するように構成されている。磁気センサ15は、この磁界の大きさに応じて周期的に変動する2つのアナログ信号を出力する。信号生成部16は、この2つのアナログ信号から位相の異なる2つのアナログ信号を新たに生成し、計4つのアナログ信号をコード生成部17に対して出力する。コード生成部17は、これら4つのアナログ信号から規則性を有したディジタルコードを生成し、マイコン18に対して出力する。このディジタルコードは、回転体の回転に伴って規則的に変移する。マイコン18は、ディジタルコードの変移するパターンを監視することで、磁気センサ15の出力異常を検出する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車において、VSC(Vehicle Stability Control)システム(R)、ESP(Electronic Stability Program)システム(R)といった車両安定性制御システムや、電子制御サスペンションシステムなどを搭載する場合には、そのシステム制御のためにステアリングの操舵角を検出する必要がある。このため、従来、こうした車両においては、操舵角を検出するための回転角度検出装置をステアリングコラム内に組込むことが行われている。
【0003】
一般に、回転角度検出装置としては、絶対角度検出方式の回転角度検出装置と相対角度検出方式の回転角度検出装置とが知られている。
従来、例えば、特許文献1に示されるように絶対角度検出方式の回転角度検出装置では、3つの光センサと1つの磁気抵抗素子が用いられ、各光センサによって回転板の1回転中の角度を検出し、磁気抵抗素子からの出力電圧に基づいて回転板の回転数を検出するようになっている。詳しくは、回転板には周方向にそれぞれパターンの異なる3列のスリット列が設けられ、それらスリット列と対応する位置に各光センサが配置されている。そして、それらスリット列のスリットの有無に基づいて各光センサは、合計3ビットのコードを出力するようになっている。このコードは、回転板の1回転中において重複しないようになっている。このため、回転角度検出装置は、このコードを認識することにより、回転板の回転角度を絶対値で検出することができる。
【0004】
こうした絶対角度検出方式の回転角度検出装置によれば、回転板の回転角度を絶対値で検出することが可能であるため、機能停止中に回転板が回転されても、機能復帰時には回転板回転角度を検出することができる。しかし、こうした絶対角度検出方式の回転角度検出装置では、回転角度を検出するために多くの素子を必要とするとともに、回転板に設けるスリットのパターン設計が難しいといった不都合があった。
【0005】
一方、例えば特許文献2に示されるように相対角度検出方式の回転角度検出装置では、3つの光センサが用いられ、各光センサによって回転板の回転角度を検出するとともに、各光センサの出力異常を検出できるようになっている。詳しくは、回転板には周方向に等間隔で複数のスリットが設けられ、回転板が回転されるとそれらスリットの有無に基づいて各光センサは交番2進符号を出力するようになっている。
【0006】
こうした相対角度検出方式の回転角度検出装置においては、最低で2つの光センサを用いれば回転板の回転角度を検出できるとともに、回転板に設けるスリットのパターンも単純で済むため、スリットのパターン設計が容易となる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−98522号公報
【特許文献2】
特開2000−46536号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の回転角度検出装置においては、回転体の回転角度を検出する光センサの出力異常を検出しようとすると、その異常検出のための素子を新たに追加する必要があった。
【0009】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転体の回転角度を検出するとともに、新たな素子を追加することなく回転検出手段の出力異常を検出できる回転角度検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転体の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号を出力する回転検出手段と、前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを前記アナログ信号から生成するコード生成手段と、前記アナログ信号に基づいて回転体の回転角度を求めると共に、前記ディジタルコードの規則性から前記回転検出手段の異常を検出する制御手段とを備えることを要旨とした。
【0011】
請求項2に記載の発明では、回転体の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号を出力する回転検出手段と、前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを前記アナログ信号から生成するコード生成手段と、前記回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期よりも短い周期で1周期となるアナログ信号を出力する角度検出手段と、この角度検出手段から出力されるアナログ信号と前記ディジタルコードとに基づいて前記回転体の回転角度を求めると共に、前記ディジタルコードの規則性から前記回転検出手段の異常を検出する制御手段とを備えることを要旨とした。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置において、前記コード生成手段は、前記回転検出手段から得られた位相の異なる4つのアナログ信号に基づき、これらアナログ信号と対応する半波信号を求め、これら4つのアナログ信号と4つの半波信号との計8つの信号の差分から4ビットのディジタルコードを生成することを要旨とした。
【0013】
以下、本発明の作用について説明する。
請求項1に記載の発明によると、回転検出手段から出力されるアナログ信号は、回転体の回転に伴って周期的に変動するようになっている。このため、制御手段は、このアナログ信号に基づいて回転体の回転角度を求めることができる。また、コード生成手段は、このアナログ信号からディジタルコードを生成する。このアナログ信号から生成されたディジタルコードは、回転体の回転に伴って規則性を有して変移する。回転検出手段に出力異常が発生した場合、アナログ信号は正常時と異なった変動を示し、このアナログ信号から生成されたディジタルコードも正常時の規則性とは異なった変移を示す。このように、回転検出手段に出力異常が発生すると、ディジタルコードの規則性が破綻することから、ディジタルコードが規則正しく変移しているかどうかを監視することで回転検出手段の出力異常を検出できる。また、回転検出手段から出力されるアナログ信号に基づいたディジタルコードを用いて回転検出手段の異常検出を行っているため、回転検出手段の異常検出を行うために新たな素子を追加する必要がない。よって、回転角度検出装置の製造コストを抑制することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によると、前記請求項1の作用と同様に、ディジタルコードが規則正しく変移しているかどうかを監視することで回転検出手段の出力異常の検出が可能となる。しかも、回転角度検出装置は、回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期よりも短い周期で1周期となるアナログ信号を出力する角度検出手段を備え、その角度検出手段から出力されるアナログ信号と前記ディジタルコードとによって回転体の回転角度を算出するようになっている。角度検出手段から出力されるアナログ信号の単位回転角度当たりの変化量は回転検出手段から出力されるアナログ信号の単位回転角度当たりの変化量よりも大きくなるため、回転角度の算出時に該アナログ信号に外乱が重畳してもその影響を受け難くなる。
【0015】
請求項3に記載の発明によると、コード生成手段は、回転検出手段から得られた位相の異なる4つのアナログ信号に基づいて4ビットのディジタルコードを生成している。しかも、コード生成手段は、回転検出手段から得られた4つのアナログ信号に対応する4つの半波信号を求め、これら4つの半波信号に4つのアナログ信号を含めた計8つの信号の差分を演算してディジタルコードを生成するといった比較的容易な処理を行っている。すなわち、容易な処理でディジタルコードの生成が可能となる。したがって、コード生成手段の処理に過度の負荷がかからない。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、車両に装備されたステアリングにおけるステアリングシャフトの絶対回転角を検出する回転角度検出装置に本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
【0017】
図1に示すように、回転角度検出装置10は、回転体としてのステアリングシャフト11と、このステアリングシャフト11に嵌合され、ステアリングシャフト11と共に回転する能動歯車12とを備えている。能動歯車12には、受動歯車13が歯合されている。能動歯車12と受動歯車13とのギア比は、ステアリングシャフト11が回転可能範囲(本実施形態においては「1280°」)を回転すると受動歯車13が「180°」回転するギア比、すなわち、「9:64」に設定されている。なお、本実施形態において、ステアリングシャフト11の回転可能範囲は、「0°」から「1280°」に設定されている。
【0018】
受動歯車13には、検出磁石(本実施形態においては永久磁石)14が固定されている。この検出磁石14は、受動歯車13において径方向に磁束を発生するように固定されている。このため、検出磁石14の対向面においては、受動歯車13の回転に伴って検出磁石14の磁束の方向が変化するようになっている。
【0019】
また、回転角度検出装置10は、図2に示すように、回転検出手段としての磁気センサ15及び信号生成部16と、コード生成手段としてのコード生成部17と、制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン18)とを備えている。
【0020】
磁気センサ15は、磁気抵抗素子(MRE)とアンプ等により構成されており、周辺の磁界の大きさに応じて変動する電圧値を示すアナログ信号を出力する。本実施形態における磁気センサ15は、検出磁石14の磁束の方向が「180°」変化すると、位相が「1/4周期」異なった2種の正弦波状のアナログ信号W1,W2(図4参照)を1周期出力するようになっている。
【0021】
磁気センサ15は、検出磁石14の対向面に固定(図示せず)されている。このため、受動歯車13が回転すると、磁気センサ15周辺の磁界の大きさが変化する。そして、磁気センサ15は、この磁界の大きさに応じたアナログ信号W1,W2を信号生成部16及びマイコン18に出力する。
【0022】
マイコン18は、図示しないCPU、ROM、RAM、A/Dコンバータ等を備えたCPUユニットである。マイコン18は、磁気センサ15から入力されたアナログ信号W1,W2に基づいて回転角度を求める。ここで、図3にしたがって、マイコン18が行う回転角度の検出方法について説明する。
【0023】
マイコン18は、図3(a)に示すように、磁気センサ15からアナログ信号W1,W2が入力されると、これらアナログ信号W1,W2をディジタル信号(角度信号)に変換する。この角度信号は、アナログ信号W1,W2の電圧値に基づき、各アナログ信号W1,W2の1周期の変化に対して1280分割したそれぞれ異なる値に変換されるようになっている。具体的には、同図にポイントP0で示すように、ステアリングシャフト11が基準位置(回転角度「0°」)にある場合におけるアナログ信号W1,W2の電圧値に対しては、「0」となる値の角度信号に変換される。そして、ポイントP1で示すように、ステアリングシャフト11が「400°」回転された時点でのアナログ信号W1,W2の電圧値に対しては、「400」となる値の角度信号に変換される。また、ポイントP2で示すように、ステアリングシャフト11が「960°」回転された時点でのアナログ信号W1,W2の電圧値に対しては、「960」となる値の角度信号に変換される。つまり、ステアリングシャフト11が「0°」から「1280°」まで回転される間においては、ステアリングシャフト11が「1°」回転される毎に角度信号の値は、「1」ずつ加算されるようになっている。なお、ステアリングシャフト11が「1280°」回転された際には、各アナログ信号W1,W2の電圧値が基準位置での電圧値と等しくなるため、角度信号の値は再び「0」となる。
【0024】
このように、角度信号の1増分は、ステアリングシャフト11が「1°」回転されたことと等価であるため、マイコン18は、この角度信号の値に基づいてステアリングシャフト11の回転角度(以下、単に回転角度という)を求める。例えば、角度信号の値が「400」(ポイントP1)の場合、マイコン18は、ステアリングシャフト11の回転角度を「400°」と算出する。一方、角度信号の値が「960」(ポイントP2)の場合、マイコン18は、ステアリングシャフト11の回転角度を「960°」と算出する。回転角度「0°」と回転角度「1280°」では、角度信号が同一となるため、マイコン18は、回転角度を共に「0°」と算出してしまう。よって、ステアリングシャフト11の実質的な回転可能範囲は「1279°」となる。しかし、説明の便宜上、以後ステアリングシャフト11の回転可能範囲は「1280°」としている。
【0025】
一方、信号生成部は、磁気センサ15から入力された2つのアナログ信号W1,W2から、これらアナログ信号とは位相がそれぞれ異なった2つのアナログ信号W3,W4(図4参照)を新たに生成する。そして、信号生成部16は、これら計4つのアナログ信号をコード生成部17に出力する。コード生成部17は、信号生成部16から入力されたこれら4つのアナログ信号から4ビットのディジタルコードを生成し、マイコン18に出力するようになっている。
【0026】
ここで、磁気センサ15が出力したアナログ信号W1,W2から、信号生成部16、コード生成部17を経てディジタルコードが生成されるまでの流れについて、図4にしたがって詳細に説明する。
【0027】
磁気センサ15は、検出磁石14が等速で1回転すると、図4(a)に示すように、水平軸Hを中心として上下(図4に向かって)に変動する正弦波状のアナログ信号W1と、このアナログ信号W1と位相が「1/4周期」異なったアナログ信号W2とを出力する。
【0028】
信号生成部16は、磁気センサ15から入力されたアナログ信号W1,W2から、図4(b)に示すように、これら2つのアナログ信号に対して位相が「1/8周期」異なったアナログ信号W3,W4を生成する。具体的には、信号生成部16は、アナログ信号W1に対して位相が「1/8周期」進んだアナログ信号W3と、アナログ信号W2に対して位相が「1/8周期」進んだアナログ信号W4とを生成する。そして、これら4つのアナログ信号をコード生成部17に出力する。
【0029】
コード生成部17は、図4(c)に示すように、信号生成部16から入力されたアナログ信号W1,W2について、水平軸Hを軸として下側の波形を上側に対称反転させた半波信号W5,W6を生成する。また、コード生成部17は、図4(d)に示すように、信号生成部16から入力されたアナログ信号W3,W4について、水平軸Hを軸として下側の波形を上側に対称反転させた半波信号W7,W8を生成する。このように生成された半波信号W5〜W8の波形は、水平軸Hの上側で略半弧が連続した波形となる。なお、図4(c)、(d)においては、各波形を見易くするために、半波信号W6,W8を破線で示す。
【0030】
そして、コード生成部17は、所定のアナログ信号間で差分を計算し、その結果、差分が正の場合には2進値の「1」に対応させ、「0」か負の場合には2進値の「0」に対応させて4ビットのディジタルコードを生成する。具体的には、ビット「0」はアナログ信号W4からアナログ信号W3を減算して求められ、ビット「1」は半波信号W7から半波信号W8を減算して求められ、ビット「2」はアナログ信号W1からアナログ信号W2を減算して求められ、ビット「3」は半波信号W5から半波信号W6を減算して求められる。以上より、コード生成部17は、ステアリングシャフト11の回転可能範囲において、図4(e)に示す8種類のディジタルコードを生成する。コード生成部17によって生成されたディジタルコードと回転角度との関係を図5に示す。図5に示すように、コード生成部17は、ディジタルコード「0」(全てのビットが「0」の場合)とディジタルコード「F」(全てのビットが「1」の場合)とを生成しないようになっている。このディジタルコードは、ステアリングシャフト11の回転に伴って、「”2”→”E”→”C”→”4”→”7”→”B”→”9”→”1”」といった規則性(パターン)を有して変移していく。そして、マイコン18は、コード生成部17から入力されたディジタルコードの変移を監視するようになっている。
【0031】
また、マイコン18は、コード生成部17から入力されたディジタルコードの変異を監視することによって、磁気センサ15の異常判定処理を行う。そこで、マイコン18が行う異常判定処理を図6を用いて説明する。
【0032】
磁気センサ15に故障等による出力異常が発生すると、磁気センサ15は、検出磁石14の回転に応じたアナログ信号W1及びアナログ信号W2を正常時と同じに出力できない。例えば、ステアリングシャフト11が「480°」回転された時点で磁気センサ15に出力異常が発生し、図6(a)に示すようなアナログ信号W1(正常時と同じ)及びアナログ信号W2(水平軸Hに沿って固定)が信号生成部16に入力された場合について説明する。
【0033】
前述したように、信号生成部16は、磁気センサ15からアナログ信号W1,W2が入力されると、これら2つのアナログ信号に対して位相が「1/8周期」異なったアナログ信号W3,W4を生成する。つまり、アナログ信号W4はアナログ信号W2に基づいて生成されるため、図6(a)、(b)に示すように、アナログ信号W2に異常が生じると、アナログ信号W4にも異常が生じる。
【0034】
コード生成部17は、図6(a)、(b)に示すアナログ信号W1〜W4に基づいて図6(c)、(d)に示す半波信号W5〜W8を生成する。アナログ信号W2及びアナログ信号W4の異常は、半波信号W6及び半波信号W8の異常としても現れる。そして、コード生成部17は、アナログ信号W1〜W4及び半波信号W5〜W8に基づいて図6(e)に示すディジタルコードを生成する。このとき生成されるディジタルコードは、ステアリングシャフト11が「0°」から「1280°」へ回転されると、この回転に伴って「”2”→”E”→”E”→”F”→”B”→”B”→”B”→”A」というパターンで変移する。このように、磁気センサ15に異常が生じた場合でのディジタルコードの変移パターンは、磁気センサ15が正常な場合でのディジタルコードの変移パターンと異なる。よって、マイコン18は、このディジタルコードのパターンの変移を監視することで、磁気センサ15の出力異常を検出できる。
【0035】
したがって上記実施形態の回転角度検出装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ステアリングシャフト11の回転角度は、同ステアリングシャフト11の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号W1,W2に基づいて求められる。アナログ信号W1,W2は、1周期内においてその電圧値の組み合わせが重複しないため、該1周期内においてはその組み合わせに基づいて絶対回転角度を求めることができる。また、コード生成部17は、これらアナログ信号W1,W2に基づいてディジタルコードを生成する。このディジタルコードは、ステアリングシャフト11の回転に伴って規則性を有して変移する。磁気センサ15に出力異常が生じると、アナログ信号W1,W2は正常時と異なった変動を示し、これらアナログ信号に基づいて生成されるディジタルコードは正常時と異なった変移パターンで変移する。このように、磁気センサ15に出力異常が生じると、ディジタルコードの変移パターンが変わることから、マイコン18は、このディジタルコードの変移パターンを監視することで磁気センサ15の出力異常を検出できる。また、マイコン18は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2に基づいて生成されるディジタルコードを用いて磁気センサ15の異常検出を行っているため、磁気センサ15の異常検出を行うための素子を新たに追加する必要がない。よって、回転角度検出装置10の製造コストを抑制することができる。
【0036】
(2)コード生成部17は、信号生成部16から入力されたアナログ信号W1〜W4について、水平軸Hを軸として下側の波形を上側に対称反転させた半波信号W5〜W8を生成する。これらアナログ信号W1,W2,W3,W4に基づいて半波信号W5,W6,W7,W8を生成する処理は、演算増幅器(オペアンプ)等により構成された絶対値回路等で容易に行うことができる。また、コード生成部17は、所定のアナログ信号間で差分を計算し、その結果、差分が正の場合には2進値の「1」に対応させ、「0」か負の場合には2進値の「0」に対応させて4ビットのディジタルコードを生成する。このように、コード生成部17は、位相の異なる4つのアナログ信号から4つの半波信号を生成し、これら信号間で差分を計算して、差分が正の場合には2進値の「1」に対応させ、「0」か負の場合には2進値の「0」に対応させるという比較的容易な処理によってディジタルコードを生成している。したがって、コード生成部17の処理に過度の負荷がかからない。
【0037】
(3)磁気センサ15から出力されるアナログ信号の周期は、ステアリングシャフト11の回転可能範囲(「1280°」)で1周期となるように設定されている。したがって、ステアリングシャフト11の回転可能範囲全体にわたって絶対回転角度の検出が可能である。このため、マイコン18は、機能停止中にステアリングシャフト11が回転されても、機能復帰時にはステアリングシャフト11の回転角度を検出することができる。したがって、機能停止中には、磁気センサ15、信号生成部16、コード生成部17、マイコン18に電力を供給する必要がなくなり、回転角度検出装置10の暗電流を「0」にすることができる。
【0038】
(4)コード生成部17は、マイコン18に対してディジタルコードを出力するようになっている。このため、マイコン18は、アナログ信号W1,W2をディジタルコード化する必要がない。よって、マイコン18の処理に過度の負荷がかからない。
【0039】
(5)コード生成部17によって生成されるディジタルコードは、「2」、「E」、「C」、「4」、「7」、「B」、「9」、「1」の8種類である。このように、コード生成部17は、ディジタルコード「0」(全てのビットが「0」の場合)とディジタルコード「F」(全てのビットが「1」の場合)とを生成しないようになっている。磁気センサ15が故障した場合には、アナログ信号W1,W2の電圧値はLレベルやHレベルに固定されてしまうおそれがある。そこで、コード生成部17がディジタルコード「0」とディジタルコード「F」とを生成しないことで、マイコン18は、磁気センサ15の正常状態と異常状態とを区別することができ、磁気センサ15の異常検出を確実に行うことができる。換言すれば、マイコン18は、ディジタルコードが「0」または「F」であると判断することにより、磁気センサ15の異常を即座に検出することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した回転角度検出装置の第2実施形態を図7〜図9に基づき詳細に説明する。ここでは第1実施形態と相違する点について主に述べる。
【0040】
図7に示すように、本実施形態の回転角度検出装置10は、前記能動歯車12に歯合された角度検出受動歯車19とを備えている。能動歯車12と角度検出受動歯車19とのギア比は、ステアリングシャフト11が「160°」回転すると角度検出受動歯車19が「180°」回転するギア比、すなわち、「9:8」に設定されている。
【0041】
角度検出受動歯車19には、角度検出側磁石(本実施形態においては永久磁石)20が固定されている。そして、角度検出側磁石20は、角度検出受動歯車19の径方向に磁束を発生するようになっている。
【0042】
図8に示すように、回転角度検出装置10は、図2に示した前記第1実施形態の構成に加えて、角度検出手段としての角度検出側磁気センサ21を備えている。そして、この角度検出側磁気センサ21は、マイコン18に対して位相が「1/4周期」異なった2種の正弦波状のアナログ信号W11,W12(図9参照)を出力する。
【0043】
このように構成された回転角度検出装置10においては、ステアリングシャフト11が回転されると、このステアリングシャフト11の回転に伴って、受動歯車13及び角度検出受動歯車19が従動する。
【0044】
そして、角度検出受動歯車19の回転に伴って、角度検出側磁石20が回転し、角度検出側磁気センサ21は、この角度検出側磁石20の回転を周辺における磁界の変化として検出し、図9(b)に示すアナログ信号W11,W12をマイコン18に出力する。
【0045】
能動歯車12と受動歯車13とのギア比(9:64)及び能動歯車12と角度検出受動歯車19とのギア比(9:4)から、角度検出受動歯車19は、受動歯車13が1回転する間に8回転する。よって、図9(a)、(b)に示すように、アナログ信号W11の周期及びアナログ信号W12の周期は、アナログ信号W1(または、アナログ信号W2)の周期の「1/8」になる。
【0046】
ここで、図9にしたがって、本実施形態におけるマイコン18が行う回転角度の検出方法について説明する。
前記第1実施形態に示したように、コード生成部17は、アナログ信号W1,W2に基づいてディジタルコードを生成する。このディジタルコードは、本実施形態においては、ステアリングシャフト11の回転可能範囲内で等間隔に8種類(図9(b)参照)生成される。よって、ディジタルコードは、ステアリングシャフト11の回転に伴って回転角度「160°」毎に変移する。このことから、ステアリングシャフト11の回転可能範囲において、マイコン18は、検出分解能「160°」でディジタルコードから絶対回転角度を求めることができる。
【0047】
角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の周期は、アナログ信号W1,W2の周期の「1/8」である。すなわち、アナログ信号W11,W12の周期は回転角度「160°」で1周期となる。マイコン18は、前記第1実施形態と同様に、アナログ信号W11,W12を角度信号に変換する。この角度信号は、各アナログ信号W11,W12の1周期の変化に対して160分割したそれぞれ異なる値に変換されるようになっている。そして、ステアリングシャフト11が「0°」から「160°」まで回転される間においては、ステアリングシャフト11が「1°」回転される毎に角度信号の値は、「1」ずつ加算されるようになっている。すなわち、角度信号は、回転角度「160°」毎に周期的に繰返す。マイコン18は、この角度信号の値に基づいて「0°」から「160°」までの間の絶対回転角度を求める。
【0048】
そして、マイコン18は、ディジタルコードと角度信号との組合せからステアリングシャフト11の絶対回転角度を求める。
したがって、本実施形態によれば、前記第1実施形態における上記(1)〜(5)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0049】
(6)回転角度検出装置10は、角度検出側磁気センサ21を備えている。角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の周期は、アナログ信号W1,W2の周期の「1/8」である。すなわち、アナログ信号W11,W12の周期は回転角度「160°」で1周期となる。マイコン18は、アナログ信号W11,W12を角度信号に変換する。この角度信号は、各アナログ信号W11,W12の1周期の変化に対して160分割したそれぞれ異なる値に変換されるようになっている。マイコン18は、この角度信号の値に基づいて「0°」から「160°」までの間の絶対回転角度を求める。一方、信号生成部16から出力されるディジタルコードは、回転角度「160°」毎に変移する。したがって、角度信号にディジタルコードを対応させれば、ステアリングシャフト11の回転可能範囲内に重複する組合せは存在しなくなり、ステアリングシャフト11の絶対回転角度を求めることができる。
【0050】
(7)マイコン18は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2に基づいて生成されたディジタルコードと、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12に基づいた角度信号との組合せから回転角度を求めている。角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の周期は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2の周期の[1/8」である。すなわち、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の周期は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2の周期よりも短い。このため、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の回転角度「1°」当たりの変化量は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2の回転角度「1°」当たりの変化量よりも大きくなる。このため、マイコン18は、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12に重畳する外乱の影響を受け難くなる。よって、回転角度の検出精度を向上させることができる。
【0051】
(8)マイコン18は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2に基づいて生成されたディジタルコードと、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12に基づいた角度信号との組み合わせからステアリングシャフト11の回転角度を求めている。このため、マイコン18は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2と、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12とから回転角度を求める場合よりも、簡単な演算で広範囲にわたってステアリングシャフト11の絶対回転角度の検出が可能となる。すなわち、アナログ信号W11,W12に基づく角度信号のみに基づくと、マイコン18は、「0°」〜「160°」までの絶対回転角度しか求めることができないが、この角度信号にディジタルコードと組み合わせることによって「0°」〜「1280°」までの絶対回転角度を求めることができる。しかも、マイコン18は、磁気センサ15の異常を検出するためのディジタルコードを用いて回転角度を求めているため、回転角度の算出を簡単にするための素子や信号処理等を新たに追加する必要がない。
【0052】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・第2実施形態において、マイコン18は、コード生成部17から出力されるディジタルコードと、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12とに基づいた角度信号との組合せから回転角度を求めていた。しかし、回転角度検出装置10は、図10に示すように角度検出側信号生成部22と角度検出側コード生成部23とを備えてもよい。そして、マイコン18は、この角度検出側コード生成部23から出力されるディジタルコードと、コード生成部17から出力されるディジタルコードと、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12に基づいた角度信号とから回転角度を求めてもよい。第2実施形態においては、ステアリングシャフト11の回転可能範囲において、角度検出側磁気センサ21は、アナログ信号W11,W12を8周期出力する。したがって、図11に示すように、角度検出側コード生成部23から出力されるディジタルコードの数は、コード生成部17から出力されるディジタルコード(図11(a))の8倍(図11(b))になる。詳しくは、アナログ信号W1,W2の1周期からは8通りのディジタルコードが生成されるから、角度検出側コード生成部23は、ステアリングシャフト11の回転可能範囲において64通り(8通り×8周期)のディジタルコードを生成する。例えば、回転角度「0°」から「160°」においては、コード生成部17から出力されるディジタルコード「2」に対して、角度検出側コード生成部23から出力されるディジタルコードは、「2、E、C、4、7、B、9、1」の8通りになる(図11(c))。そして、コード生成部17から出力されるディジタルコードと角度検出側コード生成部23から出力されるディジタルコードとの組合せ(図11(d))は、図12に示すようにステアリングシャフト11の回転可能範囲内で重複しない。このように、磁気センサ15に加えて、角度検出側磁気センサ21もディジタルコード化されるため、新たな素子を追加することなく角度検出側磁気センサ21の出力異常検出が可能になる。図12に示すように、このディジタルコードは、ステアリングシャフト11が「20°」回転される毎に変移するため、マイコン18は回転角度「20°」ごとに磁気センサ15の異常検出と角度検出側磁気センサ21との異常検出を行うことができる。すなわち、マイコン18は、磁気センサ15及び角度検出側磁気センサ21の異常検出を一層細かく監視することができる。
【0053】
また、例えば、受動歯車13が破損する等の異常が生じた場合でも、図12に示すディジタルコードは、ステアリングシャフト11の回転に伴って正常時と異なった変移をする。すなわち、磁気センサ15から出力されるアナログ信号と角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号との両方からディジタルコードが生成されているため、磁気センサ15及び角度検出側磁気センサ21の出力異常検出に加えて、受動歯車13及び角度検出受動歯車19の破損等の異常検出が可能である。
【0054】
・前記他の実施形態に示すように、角度検出側信号生成部22と角度検出側コード生成部23とを設けた場合、回転角度検出装置10は、コード生成部17から出力されるディジタルコードが回転角度「64°」で1パターンとなるようにしてもよい。そして、角度検出側コード生成部23から出力されるディジタルコードが回転角度「1°」で1パターンとなるように構成されてもよい。こうすれば、回転角度「64°」内に重複するディジタルコードが存在しないため、マイコン18は、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12を用いないで分解能「1°」の精度で相対回転角度を求めることができる。
【0055】
・各実施形態では、回転検出手段及び角度検出手段は、磁気抵抗素子を要素としていた。しかし、回転検出手段及び角度検出手段の要素は、磁気抵抗素子に限らない。例えば、回転検出手段及び角度検出手段は、巨大磁気抵抗素子(GMR)、磁気インピーダンス素子等の磁気センサでもよいし、ポテンションメータ等の接触型の回転角度検出器でもよい。
【0056】
・各実施形態においては、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2の周期は、ステアリングシャフト11の回転可能範囲で1周期であった。しかし、アナログ信号W1,W2の周期は、ステアリングシャフト11の回転可能範囲で1周期とならなくてもよい。例えば、ステアリングシャフト11の回転可能範囲で2周期となってもよい。この場合も規則性を有したディジタルコードが生成されるため、回転検出手段の異常検出ができる。
【0057】
・各実施形態において、信号生成部16は、アナログ信号W1からアナログ信号W3を生成し、アナログ信号W2からアナログ信号W4を生成し、これら4つのアナログ信号をコード生成部17に対して出力している。しかし、信号生成部16は、アナログ信号W1からアナログ信号W3とアナログ信号W4とを生成してもよい。すなわち、信号生成部16は、アナログ信号W1の位相を「1/8周期」進めてアナログ信号W3を生成し、アナログ信号W1の位相を「3/8周期」進めてアナログ信号W4を生成してもよい。また、同様に、信号生成部16は、アナログ信号W2からアナログ信号W3とアナログ信号W4とを生成してもよい。この場合は、信号生成部16は、アナログ信号W2の位相を「1/8周期」進めてアナログ信号W4を生成し、アナログ信号W2の位相を「7/8周期」進めてアナログ信号W3を生成してもよい。こうすれば、1種のアナログ信号のみ信号処理すればよいため、信号生成部16の回路構成が簡易になる。
【0058】
・各実施形態において、コード生成部17及び角度検出側コード生成部23は、4つのアナログ信号(アナログ信号W1〜W4)に基づいて4ビットのディジタルコードを生成している。しかし、コード生成部17及び角度検出側コード生成部23から生成されるディジタルコードは、4ビットのディジタルコードに限らない。例えば、回転検出手段及び角度検出手段が8つのアナログ信号を出力するように回転角度検出装置10を構成し、コード生成部17及び角度検出側コード生成部23は、これら8つのアナログ信号に基づいて8ビットのディジタルコードを生成してもよい。こうすれば、ステアリングシャフト11の回転可能範囲をさらに細分化したディジタルコードを生成できるため、回転角度の検出分解能をさらに向上させることができる。また、回転検出手段及び角度検出手段の出力異常の発生有無をさらに細かく監視することができる。
【0059】
・第1実施形態では、磁気センサ15から出力されるアナログ信号は、アナログ信号W1,W2の2種であった。そして、信号生成部16は、2種のアナログ信号W1,W2に基づいてアナログ信号W3,W4を生成していた。しかし、磁気センサ15から4種のアナログ信号W1〜W4が出力されるようにしてもよい。この場合、信号生成部16は、アナログ信号W1,W2に基づいてアナログ信号W3,W4を生成する必要がなくなる。よって、信号生成部16が不要となり、回転角度検出装置10の構成が一層簡単になる。
【0060】
・第2実施形態において、マイコン18は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2に基づいて生成されるディジタルコードと、1つの角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12に基づく角度信号とから回転角度を求めている。しかし、複数の角度検出側磁気センサを設けて、マイコン18は、これら角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号に基づいて回転角度を求めてもよい。例えば、第2角度検出側磁気センサを新たに設け、第2角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号の周期が角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号の周期の「1/8」になるように回転角度検出装置10を構成する。そして、マイコン18は、第2角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号に基づいて回転角度を求めてもよい。この構成によれば、第2角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号の回転角度「1°」当たりの変化量は、角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号の回転角度「1°」当たりの変化量よりも大きくなる。このため、マイコン18は、第2角度検出側磁気センサから出力されるアナログ信号に重畳する外乱の影響を受け難くなる。よって、回転角度の検出精度を一層向上させることができる。
【0061】
・第2実施形態において、角度検出側磁気センサ21から出力されるアナログ信号W11,W12の周期は、磁気センサ15から出力されるアナログ信号W1,W2の周期の「1/8」に限られない。例えば、アナログ信号W11,W12の周期は、アナログ信号W1,W2の周期の「1/4」でもよい。
【0062】
・各実施形態において、アナログ信号W1〜W4に基づいてディジタルコードを生成するといった処理は、コード生成部17側で行われていた。しかし、この処理をマイコン18側で行ってもよい。
【0063】
・各実施形態において、ステアリングシャフト11の回転が伝達される手段は歯車に限定されない。例えば、能動歯車12、受動歯車13、角度検出受動歯車19をそれぞれプーリにし、ステアリングシャフト11の回転がベルト等によって伝達されるように構成してもよい。
【0064】
・各実施形態において、各歯車のギア比は、各実施形態におけるギア比に限定されない。
・第1実施形態では、ステアリングシャフト11の回転を検出磁石14の回転へと伝達する歯車は、能動歯車12、受動歯車13の2つである。また、第2実施形態において、ステアリングシャフト11の回転を検出磁石14の回転及び角度検出側磁石20の回転へと伝達する歯車は、能動歯車12、受動歯車13、角度検出受動歯車19の3つである。しかし、ステアリングシャフト11の回転を各磁石の回転へと伝達する歯車の数は限定されない。例えば、第1実施形態において、第2受動歯車を新たに備え、能動歯車12と第2受動歯車とのギア比と、第2受動歯車と受動歯車13とのギア比との積が「9/64」となるように能動歯車12と受動歯車13との間に第2受動歯車を歯合させてもよい。
【0065】
・各実施形態では、ステアリングシャフト11の絶対回転角度を求める用途に本発明の回転角度検出装置10を実施したが、車両以外への用途に実施してもよい。例えば、回転軸を備えた工作機械における回転軸の絶対回転角度を検出するために本発明の回転角度検出装置10を実施してもよい。
【0066】
・各実施形態において、ディジタルコードの形式は、各実施形態で示した形式に限定されない。検出手段の出力異常を検出できる規則性をもっていればよく、例えば、グレーコード等でもよい。
【0067】
次に、本実施形態及び他の実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1に記載の回転角度検出装置において、前記回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期よりも短い周期で1周期となるアナログ信号を出力する角度検出手段を備え、この角度検出手段から出力されるアナログ信号と前記回転検出手段から出力されるアナログ信号とに基づいて前記回転体の回転角度を求めること。
【0068】
(2)請求項2または技術的思想(1)に記載の回転角度検出装置において、回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期は回転体の回転可能範囲で1周期となるように、角度検出手段から出力されるアナログ信号の周期は回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期の8分の1となるように設定されている回転角度検出装置。この技術的思想(2)の発明によれば、角度検出手段から出力されるアナログ信号の単位回転角度当たりの変化量は、回転検出手段から出力されるアナログ信号の単位回転角度当たりの変化量よりも大きくなる。したがって、角度検出手段から出力されるアナログ信号に重畳する外乱の影響を受け難くなる。よって、回転角度の検出精度を向上させることができる。
【0069】
(3)請求項2、技術的思想(1),(2)のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、前記角度検出手段から出力されたアナログ信号から、前記回転体の回転に伴って変移する規則性を有したディジタルコードを生成する角度検出側コード生成手段を備え、前記制御手段は、前記アナログ信号に基づいて回転体の回転角度を求めると共に、前記ディジタルコードの変移する規則性を監視して前記角度検出手段の異常を検出する回転角度検出装置。この技術的思想(3)の発明によると、新たな素子を追加することなく、角度検出手段の異常を検出することができる。
【0070】
(4)請求項2、技術的思想(1)〜(3)のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、ディジタルコードの生成処理を角度検出手段側で行う回転角度検出装置。この技術的思想(4)の発明によると、角度検出手段と制御手段との間をディジタル信号(ディジタルコード)で繋ぐことができるため、角度検出側コード生成手段から制御手段へアナログ信号を出力した場合に比較して、ノイズ等の外乱に強い信号を角度検出手段の異常検出に用いることができる。すなわち、角度検出手段の異常検出を確実に行うことができる。
【0071】
(5)請求項3に記載の回転角度検出装置において、前記回転検出手段から出力される4つのアナログ信号の位相差は、互いに1/4周期である回転角度検出装置。この技術的思想(5)の発明によると、各アナログ信号間の位相差は等しくなるため、これらアナログ信号から生成されるディジタルコードは、等分割された回転角度毎に割当てられる。したがって、制御手段の処理に負担をかけることなく回転検出手段の異常を検出できる。
【0072】
(6)請求項1〜3、技術的思想(1)〜(5)のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、前記回転検出手段は、前記回転体の回転を検出して出力される2つのアナログ信号に基づき、これら2つのアナログ信号に対して1/4周期の位相差をもった2つのアナログ信号を仮想的に生成する回転角度検出装置。この技術的思想(6)の発明によると、回転検出手段の出力が2つのみとなるため、回転角度検出手段の電気的構成が簡単になり、回転検出手段を小型化することができる。
【0073】
(7)請求項1〜3、記述的思想(1)〜(6)のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、回転検出手段から出力されるアナログ信号は回転体の回転可能範囲で1周期となるように設定されている回転角度検出装置。この技術的思想(7)の発明によると、回転検出手段から出力されるアナログ信号から生成されるディジタルコードは、回転体の回転可能範囲において重複しない。したがって、回転体の回転可能範囲全域にわたって回転体の絶対回転角度を求めることができる。
【0074】
(8)請求項1〜3、技術的思想(1)〜(7)のいずれか1項に記載の回転角度検出装置において、ディジタルコードの生成処理を回転検出手段側で行う回転角度検出装置。この技術的思想(8)の発明によると、回転検出手段と制御手段との間をディジタル信号(ディジタルコード)で繋ぐことができるため、コード生成手段から制御手段へアナログ信号を出力した場合に比較して、ノイズ等の外乱に強い信号を回転検出手段の異常検出に用いることができる。すなわち、回転検出手段の異常検出を確実に行うことができる。
【0075】
(9)前記回転体の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号を出力する回転検出手段を備えた回転角度検出装置における異常検出方法であって、該アナログ信号に基づいて前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを生成し、該ディジタルコードの変移する際の規則性を監視することで回転検出手段の異常検出を行うこと。
【0076】
(10)前記回転体の回転に伴って周期的に変動する第1アナログ信号を出力する回転検出手段と、前記回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期よりも短い周期で1周期となる第2アナログ信号を出力する角度検出手段とを備えた回転角度検出装置における回転角度検出方法であって、第1アナログ信号から前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを生成し、第2アナログ信号と前記ディジタルコードとに基づいて前記回転体の回転角度を求めること。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、新たな素子を追加することなく回転検出手段の出力異常を検出できる回転角度検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施形態の回転角度検出装置10を模式的に示す概略図。
【図2】第1実施形態の電気ブロック図。
【図3】(a)は、第1実施形態における磁気センサ15の出力のグラフ、(b)は、第1実施形態における角度信号のグラフ。
【図4】(a)〜(e)は、第1実施形態においてディジタルコードが生成されるまでの処理過程のグラフ。
【図5】第1実施形態のディジタルコード表。
【図6】(a)〜(e)は、第1実施形態の磁気センサ15の出力に異常が発生した場合においてディジタルコードが生成されるまでの処理過程のグラフ。
【図7】第2実施形態の回転角度検出装置10を模式的に示す概略図。
【図8】第2実施形態の電気ブロック図。
【図9】(a)は、第2実施形態における磁気センサ15の出力のグラフ、(b)は、第2実施形態における角度検出側磁気センサ21の出力のグラフ。
【図10】他の実施形態の電気ブロック図。
【図11】(a)〜(d)は、他の実施形態におけるディジタルコードが生成されるまでの処理過程のグラフ。
【図12】他の実施形態におけるディジタルコード表。
【符号の説明】
10…回転角度検出装置、11…回転体としてのステアリングシャフト、15…回転検出手段としての磁気センサ、16…回転検出手段としての信号生成部、17…コード生成手段としてのコード生成部、18…制御手段としてのマイクロコンピュータ(マイコン)、21…角度検出手段としての角度検出側磁気センサ、22…角度検出手段としての角度検出側信号生成部、23…コード生成手段としての角度検出側コード生成部、W1〜W4…回転検出手段から得られるアナログ信号、W5〜W8…半波信号、W11,W12…角度検出手段から出力されるアナログ信号。

Claims (3)

  1. 回転体の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号を出力する回転検出手段と、前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを前記アナログ信号から生成するコード生成手段と、前記アナログ信号に基づいて回転体の回転角度を求めると共に、前記ディジタルコードの規則性から前記回転検出手段の異常を検出する制御手段とを備える回転角度検出装置。
  2. 回転体の回転に伴って周期的に変動するアナログ信号を出力する回転検出手段と、前記回転体の回転に伴って規則的に変移していくディジタルコードを前記アナログ信号から生成するコード生成手段と、前記回転検出手段から出力されるアナログ信号の周期よりも短い周期で1周期となるアナログ信号を出力する角度検出手段と、この角度検出手段から出力されるアナログ信号と前記ディジタルコードとに基づいて前記回転体の回転角度を求めると共に、前記ディジタルコードの規則性から前記回転検出手段の異常を検出する制御手段とを備える回転角度検出装置。
  3. 前記コード生成手段は、前記回転検出手段から得られた位相の異なる4つのアナログ信号に基づき、これらアナログ信号と対応する半波信号を求め、これら4つのアナログ信号と4つの半波信号との計8つの信号の差分から4ビットのディジタルコードを生成する請求項1または請求項2に記載の回転角度検出装置。
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