JP2004239244A - 簡易発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話などの電源の充電用として、使用する人の歩行や動作などによる振動で発電する簡易発電機を提供する。
【解決手段】ケース1内に、動力部、各種歯車及び発電部16を設けて成り、立設した上記ケース1内において、上記動力部として、外部から伝わる振動により作用する動力部を設け、当該動力部と一方向回転の回転歯車3を噛み合わせて設け、当該回転歯車3と一方向回転の駆動遊走歯車4を噛み合わせて設け、当該駆動遊走歯車4とぜんまい5aを設けた双方向回転のぜんまい歯車5を噛み合わせて設け、当該ぜんまい歯車5と当該ぜんまい歯車5の逆回転にのみ噛み合って回転する発電遊走歯車14を設け、当該発電遊走歯車14と上記発電部16の回転軸15aと同軸に設けた一方向回転の発電歯車15を噛み合わせて設け、上記駆動遊走歯車4及び発電遊走歯車14は、噛み合った他の歯車とは開放自在に設けた。
【選択図】図1
【解決手段】ケース1内に、動力部、各種歯車及び発電部16を設けて成り、立設した上記ケース1内において、上記動力部として、外部から伝わる振動により作用する動力部を設け、当該動力部と一方向回転の回転歯車3を噛み合わせて設け、当該回転歯車3と一方向回転の駆動遊走歯車4を噛み合わせて設け、当該駆動遊走歯車4とぜんまい5aを設けた双方向回転のぜんまい歯車5を噛み合わせて設け、当該ぜんまい歯車5と当該ぜんまい歯車5の逆回転にのみ噛み合って回転する発電遊走歯車14を設け、当該発電遊走歯車14と上記発電部16の回転軸15aと同軸に設けた一方向回転の発電歯車15を噛み合わせて設け、上記駆動遊走歯車4及び発電遊走歯車14は、噛み合った他の歯車とは開放自在に設けた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話などの電池の充電に用いる、人間の歩行や動作による振動で発電する簡易発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やゲーム機などが急速に小型軽量化されて、街中をはじめ様々な場所で常時携行する人が多く見られる。この様な状態は、使用する人にとって多くの利便性や楽しみを与え、今後さらに進展していくものと思われる。
そしてこれらの製品は、周知の如く電気製品であり、その電源は、充電用電池や商用電源となっており、電力を消耗したときには、随時電池の充電等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、山中や郊外などで充電したくとも、近くに商用電源がなくて出来ないことがある。また携帯電話で緊急時において電力切れなどで外部と連絡がとれないと、大きな事故を招くこともある。
【0004】
そこでこの発明は、携帯電話などの電源の充電用として、使用する人の歩行や動作などによる振動で発電する簡易発電機を提供して上記課題を解決するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、外部から伝わる振動により作用する動力部を設け、当該動力部と一方向回転の回転歯車を噛み合わせて設け、当該回転歯車と一方向回転の駆動遊走歯車を噛み合わせて又は同軸に設け、当該駆動遊走歯車とぜんまいを設けた双方向回転のぜんまい歯車を噛み合わせて設け、当該ぜんまい歯車と当該ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車と上記発電部の回転軸と同軸に設けた一方向回転の発電歯車を噛み合わせて設け、上記駆動遊走歯車及び発電遊走歯車は、噛み合った他の歯車とは開放自在に設けている。
【0006】
またケースに伝わる外部からの振動により上記動力部を作動させて、上記回転歯車を回転させ、当該回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車に設けたぜんまいを巻き、当該ぜんまいがいっぱいに巻かれた際、上記駆動遊走歯車の、当該ぜんまい歯車及び上記回転歯車との噛み合わせが開放されて、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させている。
【0007】
さらに当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、ぜんまいの回転する力が消耗し、上記ぜんまい歯車の逆回転が停止した際、上記発電遊走歯車が噛み合っていた上記発電歯車から開放され、同時に上記駆動遊走歯車は、上記回転歯車及びぜんまい歯車と噛み合い、再度上記動力部による回転を上記ぜんまい歯車に伝達する簡易発電機とした。
【0008】
請求項2の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設けている。
【0009】
また当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0010】
当該ぜんまい歯車の他側面に突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0011】
さらに上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0012】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0013】
上記回転するぜんまい歯車に設けた突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0014】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0015】
請求項3の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設けている。
【0016】
また当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0017】
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記ケース内において上記引き上げ突起を設けた側の内壁に板ばねの一端を固定して可弾自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0018】
さらに上記駆動遊走歯車の回転軸に作用棒の一端を固着し、当該作用棒の他端は上記板ばねが弾んで接触する位置に設置し、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0019】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0020】
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記板ばねを押圧して反らせて力をため、当該引き上げ突起が板ばねを離れた後板ばねが定位置に戻ろうとする弾性の力により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0021】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢により、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0022】
請求項4の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一部に錘を設けた双方向回転する振り子歯車を立設し、当該振り子歯車の下側の円弧に沿った略扇形状の軸受を当該振り子歯車の前後に設け、当該二つの各軸受内を一端から他端に移動及び回転自在な軸に、上記振り子歯車と常時噛み合った双方向回転する遊走歯車を設け、当該遊走歯車と同軸に双方向回転する第1回転歯車を固定している。
【0023】
ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設け、当該ぜんまい歯車に対して、一定距離移動自在にさせることにより噛み合わせ及び開放自在な駆動遊走歯車を設け、当該駆動遊走歯車と噛み合って、一方向回転する第2回転歯車を設け、上記遊走歯車の略扇型の軸受の一端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、上記第2回転歯車と噛み合う位置とし、上記遊走歯車の略扇型の軸受の他端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、一方向回転する第3回転歯車を介して、上記第2回転歯車と噛み合う位置としている。
【0024】
上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0025】
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0026】
上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0027】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記振り子歯車を振幅運動させ、当該振り子歯車の振幅運動により上記遊走歯車を回転させて、当該遊走歯車の軸を略扇型の軸受の一端又は他端に移動させ、当該遊走歯車が軸受の一端又は他端の位置で回転することにより、当該遊走歯車と同軸に設けた上記第1回転歯車を回転させ、当該第1回転歯車の回転により上記第2回転歯車を回転させ、又は第3回転歯車を介して上記第2回転歯車を回転させ、当該第2回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を介して上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0028】
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0029】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、当該小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、上記駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、当該駆動遊走歯車を、上記ぜんまい歯車及び上記第2回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0030】
【実施の形態例】
次にこの発明の第1の実施の形態例を図に基づいて説明する。
この第1の実施の形態例の簡易発電機Aは、図1に示すように、扁平な直方体のケース1内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成る。まず立設した上記ケース1内において、動力部として、一端に振り子部2aを設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部2bを設けた一定幅振幅運動自在な杆体2を設け、この杆体2を上記振り子部2aを下にして略中央部を軸2cで軸支している。またこの杆体2の係止部2bにより歯部が係止されて一方向にのみ回転する回転歯車3を垂直に軸支しており、この回転歯車3と噛み合って一方向にのみ回転する駆動遊走歯車4を設けている。
【0031】
またこの駆動遊走歯車4と、噛み合って回転するぜんまい歯車5を垂直に軸支して設けており、このぜんまい歯車5には、一端をこのぜんまい歯車5に固着し、他端を上記ケース1の内壁に固着したぜんまい5aを設けている。ぜんまい歯車5を時計方向におよそ2回転するとこのぜんまい5aの力で逆回転する構成に成っている。
【0032】
上記ぜんまい歯車5に対して、上記駆動遊走歯車4は、この駆動遊走歯車4の回転軸4aの一端部を中心におよそ5mm、上記ケース1の中心部から外側に回動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設けている。
図2(回転歯車3の記載省略)乃至図6(回転歯車3及び駆動遊走歯車4の記載省略)に示すように、ぜんまい歯車5の軸部5bの右側に、螺旋状の溝6aを外周に穿った一定長の筒体6の一端をぜんまい歯車5の一側に一体に固定している。
【0033】
この筒体6及びぜんまい歯車5を、上記ケース1に対して水平に設けた水平軸7により軸支しており、この水平軸7にはさらに垂直な突起7aを設けており、この突起7aは、ぜんまい5aを巻き始める時には、筒体6の螺旋状の溝6a内の最もぜんまい歯車5に近い位置にある。ぜんまい歯車5は突起7aを設けた水平軸7上を上記螺旋状の溝6aを穿った筒体6とともに回転することにより、当該水平軸7に沿って往復移動自在となっている。
【0034】
このぜんまい歯車5の他側面には、引き上げ突起5cを設けている。水平軸7上であって、このぜんまい歯車5の左側にこのぜんまい歯車5とは別に、通常は下方に位置するハンマー8を回転自在に設けている。さらに上記水平軸7上に、ぜんまい歯車5と一体に設けた筒体6に隣接して楕円形状の小板体9を回転自在に設けている。
【0035】
駆動遊走歯車4又はぜんまい5aから、ぜんまい歯車5に動力がかかっていない時に、付勢によりぜんまい歯車5と小板体9を移動させて、ぜんまい歯車5がぜんまい5aを巻き始める位置に移動させるばね10,10を、水平軸7上に、ぜんまい歯車5と小板体9を挟んでこれらの前後に設けている。これにより小板体9は、ぜんまい歯車5により押されない場合には、ばね10,10により付勢されて水平軸7上を移動する。
【0036】
図7に示すように、小板体9に、その一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車4の回転軸4aに固着したひも11を緊張して設けている。また、水平軸7に回転自在に設けたハンマー8が落下する下方の軌道上の位置に、通常はばね(図示省略)により一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板12を設けており、この回転板12の他端にはまっすぐな作用棒13の一端を固着し、作用棒13の他端は上記駆動遊走歯車4の回転軸4aに固着している。
【0037】
さらにぜんまい歯車5の逆回転にのみ噛みあって回転する発電遊走歯車14を設けている。この発電遊走歯車14は、図8に示すように、上下方向に5mm往復移動するように両側の軸受14aを楕円形状に設けており、通常この発電遊走歯車14の回転軸は、楕円形状の軸受14a内の下位にある。これにより、この発電遊走歯車14は、ぜんまい歯車5と噛み合わせ又は開放自在となっている。
【0038】
またこの発電遊走歯車14に噛み合って回転する発電歯車15を設けており、この発電歯車15は、フライホイール(図示省略)を備えている。この発電歯車15に対しても、上記発電遊走歯車14は自体の上下方向の往復移動により噛み合わせ又は開放自在となっており、さらに発電歯車15には、同軸15aの発電部16を設けている。
【0039】
次に、この簡易発電機Aを使って発電する手順を説明する。
この簡易発電機Aを所持した人間が歩くと、歩くことにより生じる振動がケース1に伝わり、上記杆体2の振り子部2aが振幅運動する。この杆体2の振り子部2aの振幅運動によりこの杆体2の係止部2bが振幅運動し、この杆体2の振幅運動する係止部2bにより上記回転歯車3の歯部を順次係止して、図1において時計方向に回転させる。
【0040】
この回転歯車3の回転により上記駆動遊走歯車4を図1において反時計方向に回転させ、この駆動遊走歯車4の回転により上記ぜんまい歯車5を図1において時計方向に回転させ、このぜんまい歯車5を略2回転することにより、このぜんまい歯車5のぜんまい5aを限界まで巻く。この時図2乃至図6に示すように、ぜんまい歯車5は、最初水平軸7上の略中央の位置にあるが、回転するに従って、ぜんまい歯車5と一体に設けた筒体6に設けられた螺旋状の溝6が水平軸7の突起7aにより移動するので、これによりぜんまい歯車5は左側に移動する。
【0041】
上記発電遊走歯車14には、このぜんまい歯車5の図1における時計方向の回転により、上記発電遊走歯車14を下方から上へ上げる回転が伝わろうとするが、発電遊走歯車14は、時計方向にのみ回転可能であるので、ぜんまい歯車5により回転がかけられても回転できず、また発電遊走歯車14自体が上記軸受14aの楕円溝のために、上方に移動してぜんまい歯車5の回転が伝わることはない。
【0042】
さらに、図1において時計方向に回転するぜんまい歯車5に設けた引き上げ突起5cにより、図3乃至図6に示すように、下方の回転軌道上にあるハンマー8を係止して(図4参照)引き上げ、このハンマー8を回転軌道上の頂部まで引き上げた後(図5参照)、ハンマー8自体の自重により上記回転板12の一端12aに落下させてこの回転板12aを回転させる(図6参照)。
【0043】
この回転板12の回転により上記作用棒13を作用させ、この作用棒13により上記駆動遊走歯車4の回転軸4aを押してこの回転軸4aの一端部を中心におよそ5mm横に回動させて、上記ぜんまい歯車5をこの駆動遊走歯車4との噛み合わせから開放し、上記ぜんまい歯車5の駆動遊走歯車4からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまい5aによりぜんまい歯車5を逆回転させる。この時同時に駆動遊走歯車4は、上記回転歯車3との噛み合わせからも開放される。
【0044】
このぜんまい歯車5の逆回転により上記発電遊走歯車14を回転させる。これは図1においてぜんまい歯車5が反時計方向に回転し、発電遊走歯車14は時計方向の回転となり、自身を下方へ押し付ける回転となり、この発電遊走歯車14の回転により上記発電歯車15を回転させ、当該発電歯車15の回転により上記発電部16の回転軸を回転させて発電する。
【0045】
この後、ぜんまい歯車5のぜんまい5aの力が消耗し、このぜんまい歯車5の回転が停止した後は、フライホイールを備えた発電歯車15の惰性の回転により上記発電遊走歯車14に回転がかけられると、もはやぜんまい歯車5により下方に抑えられる力がかからないので、発電遊走歯車14が上方へ移動する。
【0046】
また上記水平軸7に設けられた上記ぜんまい歯車5と小板体9を挟む前後のばね10,10の付勢、及びぜんまい歯車5と一体に設けられた筒体6の螺旋状の溝6a内に水平軸7の突起7aが入っている為、ぜんまい歯車5の逆回転により、ぜんまい歯車5と小板体9は、このぜんまい歯車5を、ぜんまい5aを巻き始める位置に戻される。また水平軸7上の小板体9が当所の位置に戻ったので、この小板体9に緊張してその一端が固着されたひも11が引っ張られて、駆動遊走歯車4を軸支している回転軸4aを引っ張り、駆動遊走歯車4がぜんまい歯車5と噛み合う位置に戻る。
以上の作用により発電が行われる。
【0047】
次にこの発明の第2の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第2の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、回転歯車3と駆動遊走歯車4とを噛み合わせて設けているが、ここでは、図9に示すように、同軸に設けている。この場合、ハンマー8の落下による作用棒13の移動により、回転軸4aは、軸方向(図9における矢印方向)に移動して、ぜんまい歯車5との噛み合いを解除するものとしている。
【0048】
さらにこの発明の第3の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第3の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、上記ぜんまい歯車5を駆動遊走歯車4との噛み合わせから開放するのに、ハンマー8を回転板12上に落下させて作動棒13により上記駆動遊走歯車4の回転軸4aを押して行っている。
【0049】
しかし、これらのハンマー8及び回転板12に代えて、この第3の実施の形態例では、図10乃至図14に示すように、ケース1内の一側壁に一端を固定した突出軸17bに下端を固定した板ばね17を設け、この板ばね17の弾性を有する上部17aを、ぜんまい歯車5が回転することによりぜんまい歯車5の引き上げ突起5cにより押圧し反らせて力をため、引き上げ突起5が板ばね17の上部17aを離れた後、反動により板ばね17の上部17aが定位置に戻ろうとして、作用棒13を押圧する。これにより駆動遊走歯車4の回転軸4aを回動させる構成としてもよい(図11乃至図14中18は、反動で戻った板ばねを止める板ばね戻り止軸であると同時に上記作用棒13を支持するものである)。
【0050】
またこの発明の第4の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第4の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、動力部として、一端に振り子部2aを設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部2bを設けた一定幅振幅運動自在な杆体2を設け、この杆体2を上記振り子部2aを下にして略中央部を軸2cで軸支している。またこの杆体2の係止部2bにより歯部が係止されて一方向にのみ回転する第2回転歯車3aを軸支している。
【0051】
しかし、この第4の実施の形態例では、これらの杆体2、振り子部2a、係止部2bに代えて、図15に示すように、動力部の振り子として、外部からの振動により回転する、円を三等分した表面の一部に錘22を設けた振り子歯車21を設け、この振り子歯車21の外側に設けた歯部(図示省略)の一部に遊走歯車23を、常時噛み合わせて設けている。この振り子歯車21は、中心部21aを中心に左右に回転を反復する。
【0052】
上記遊走歯車23の二つの軸受24は、図16及び図17に示すように、上記振り子歯車21の前後であって、この振り子歯車21の下側の外縁の円弧に沿った横長の略扇形状に設けており、また遊走歯車23は振り子歯車21と常時噛み合っているが、上記横長の略扇形状の軸受24内を左右に移動及び回転自在となっている。また遊走歯車23と同軸に双方向回転する第1回転歯車25を設け、上記遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の最も右端の位置に有る時、図16に示すように、第1回転歯車25と噛み合う位置に一方向回転する第2回転歯車3aを設けており、図17に示すように、上記遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の最も左の位置に有る時、第1回転歯車25と噛み合う位置に一方向回転する第3回転歯車26を設け、さらにこの第3回転歯車26は、上記第2回転歯車3aと常に噛み合っている。
【0053】
上記振り子歯車21の時計方向又は反時計方向への回転の反復により、遊走歯車23の回転軸23aは、上記略扇形状の軸受24内を外部から伝わる一定のリズムで時計方向に又は逆方向に移動しながら、第2回転歯車3aをおおよそ連続して一方向に回転させている。
【0054】
詳述すると、図16に示すように、振り子歯車21が反時計方向に回転すると、この回転が遊走歯車23に伝達されて遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の右端に回転しながら押しやられた後、自身の回転を続けながら最右端に押しつけられ、遊走歯車23は、それ以上右側へ移動出来ず、遊走歯車23と同軸の第1回転歯車25が第2回転歯車3aと噛み合って、第1回転歯車25の時計方向の回転が第2回転歯車3aに伝わり、第2回転歯車3aは反時計方向に回転する。また図17に示すように、振り子歯車21の時計方向の回転が遊走歯車23に伝達されて遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の左端に回転しながら押しやられた後、自身の回転を続けながら最左端に押しつけられ、遊走歯車23は、それ以上左側へ移動出来ず、第1回転歯車25が第3回転歯車26と噛み合い、第1回転歯車25の反時計方向の回転が第3回転歯車26に伝わり、さらにこの第3回転歯車26の時計方向の回転が第2回転歯車3aに伝わり、第2回転歯車3aは反時計方向に回転する。これにより第2回転歯車3aは、外部から振動が伝達された場合、おおよそ連続して一方向に回転することになる(図15乃至図17における各矢印参照)。
【0055】
またこの後第2回転歯車3aの動力は、駆動遊走歯車4へ伝達され、さらにこの駆動遊走歯車4からぜんまい歯車5へ動力が伝達される。上記駆動遊走歯車4以降の構成については、上記1の実施の形態例における場合と同様である。
【0056】
さらに上記第4の実施の形態例では、振り子歯車21の外側に設けた歯部に遊走歯車23を噛み合わせたが、図18に示すように、上記振り子歯車28の内側に表面から裏面に至る貫通部28aを設け、振り子歯車28の内側、当該貫通部28aに振り子歯車28の歯部(図示省略)を設け、これらの歯部と噛み合うように遊走歯車23を振り子歯車28の内側に設け、振り子歯車28の動力を遊走歯車23に伝える構成としても良い。
【0057】
また図19に示すように、上記振り子歯車28と同様に設けた貫通部29bを設けた振り子歯車29の内側、中心部29aの外側に環状の歯部29cを設け、この外側の歯部29cと遊走歯車23を噛み合うようにすることも出来る。さらに図20に示すように、上記振り子歯車28と同様に設けた貫通部30bを設けた振り子歯車30の内側、中心部30aの外側に環状の歯部30cを設け、その内側で遊走歯車23と噛み合うようにすることも出来る。
【0058】
上記実施の形態例では、動力部や各種歯車を配置するのに扁平な直方体のケースを使用しているが、これらの部材を配置するのは、扁平なケースに限るものではない。またこの簡易発電機に与える振動として、人間が歩くことにより生じる振動を使用しているが、この簡易発電機に与える振動としては、これに限るものではなく、この簡易発電機に具えられた振り子部を振幅運動させる振動であれば、どの様なものでもよい。
【0059】
さらに駆動遊走歯車4の回転軸4a及び発電遊走歯車14が移動する距離として、5mmという距離をあげているが、これらの距離は5mmに限定するものではない。さらに駆動遊走歯車4をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除するのに回転軸4aの一端部を中心に回動させて行っているが、回転軸4aを移動させる構成はこれに限るものではない。また発電遊走歯車14をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除するのに軸受14aを楕円形状に設けて行っているが、発電遊走歯車14をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除する構成はこれに限るものではない。さらに外部から伝わる振動により作用する動力部として、振り子部2a等や振り子歯車21などの具体的な構成を記載しているが、動力部としては、これらに限定するものではなく、また振り子歯車21としても、上記記載したものに限定するものではない。
【0060】
【発明の効果】
請求項1乃至4の各発明によれば、各種歯車と発電機を組み合わせて簡易発電機をつくつたので、シンプルな構造でありながら、携帯電話等の電力を確実に得ることが出来る。またこの簡易発電機を作動させる動力としての振動は、動力部が作動する程度のものであれば何でも良く、極めて容易に携帯電話等の電力を得ることができる。
【0061】
また請求項2の発明によれば、上記効果に加えて、動力部として、人間の動作や歩くことにより簡単に振動する振り子を使用し、一方向にのみ回転し、ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な駆動遊走歯車、発電遊走歯車を使用しているので、より確実かつ容易に電力を得るための作用を行うことが出来る。さらに請求項3の発明によれば、より安定して確実にぜんまい歯車と駆動遊走歯車の噛み合わせの解除が出来、装置としての信頼性が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態例のケース内に配置した動力部、各種歯車及び発電部の説明図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める状態の説明図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わった状態の説明図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げる状態の説明図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げて、当該ハンマーの回転軌道の頂部に至った状態の説明図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げて、当該ハンマーの回転軌道の頂部に至った後、回転板上に落下した状態の説明図である。
【図7】この発明の第1の実施の形態例のハンマーが回転板に落下した後の回転板、作用棒、ひも及び小板体の接続関係を示す説明図である。
【図8】この発明の第1の実施の形態例の発電遊走歯車の回転軸が楕円形状の軸受によって、上下移動自在に支持された状態を示す説明図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態例の回転歯車と駆動遊走歯車を同軸に設けた場合の一部説明図である。
【図10】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部と接触した状態を示す説明図である。
【図11】上記図10における拡大説明図である。
【図12】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部を押圧している状態を示す拡大説明図である。
【図13】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部をさらに押圧してそらした状態を示す拡大説明図である。
【図14】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部から離れ、反動により板ばねの上部が作用棒を押している状態を示す拡大説明図である。
【図15】この発明の第4の実施の形態例の振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図16】この発明の第4の実施の形態例であって、自身の軸受の最右端にある遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車により、第2回転歯車が回転する状態を示す説明図である。
【図17】この発明の第4の実施の形態例であって、自身の軸受の最左端にある遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車により、第2回転歯車が回転する状態を示す説明図である。
【図18】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図19】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図20】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 杆体
2b 係止部 3 一方向回転歯車
4 駆動遊走歯車 4a 回転軸
5 ぜんまい歯車 5a ぜんまい
6 筒体 6a 螺旋状の溝
7 水平軸 7a 突起
8 ハンマー 9 小板体
10 ばね 11 ひも
12 回転板 13 作用棒
14 発電遊走歯車 15 発電歯車
16 発電部 17 板ばね
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話などの電池の充電に用いる、人間の歩行や動作による振動で発電する簡易発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話やゲーム機などが急速に小型軽量化されて、街中をはじめ様々な場所で常時携行する人が多く見られる。この様な状態は、使用する人にとって多くの利便性や楽しみを与え、今後さらに進展していくものと思われる。
そしてこれらの製品は、周知の如く電気製品であり、その電源は、充電用電池や商用電源となっており、電力を消耗したときには、随時電池の充電等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、山中や郊外などで充電したくとも、近くに商用電源がなくて出来ないことがある。また携帯電話で緊急時において電力切れなどで外部と連絡がとれないと、大きな事故を招くこともある。
【0004】
そこでこの発明は、携帯電話などの電源の充電用として、使用する人の歩行や動作などによる振動で発電する簡易発電機を提供して上記課題を解決するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、外部から伝わる振動により作用する動力部を設け、当該動力部と一方向回転の回転歯車を噛み合わせて設け、当該回転歯車と一方向回転の駆動遊走歯車を噛み合わせて又は同軸に設け、当該駆動遊走歯車とぜんまいを設けた双方向回転のぜんまい歯車を噛み合わせて設け、当該ぜんまい歯車と当該ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車と上記発電部の回転軸と同軸に設けた一方向回転の発電歯車を噛み合わせて設け、上記駆動遊走歯車及び発電遊走歯車は、噛み合った他の歯車とは開放自在に設けている。
【0006】
またケースに伝わる外部からの振動により上記動力部を作動させて、上記回転歯車を回転させ、当該回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車に設けたぜんまいを巻き、当該ぜんまいがいっぱいに巻かれた際、上記駆動遊走歯車の、当該ぜんまい歯車及び上記回転歯車との噛み合わせが開放されて、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させている。
【0007】
さらに当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、ぜんまいの回転する力が消耗し、上記ぜんまい歯車の逆回転が停止した際、上記発電遊走歯車が噛み合っていた上記発電歯車から開放され、同時に上記駆動遊走歯車は、上記回転歯車及びぜんまい歯車と噛み合い、再度上記動力部による回転を上記ぜんまい歯車に伝達する簡易発電機とした。
【0008】
請求項2の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設けている。
【0009】
また当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0010】
当該ぜんまい歯車の他側面に突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0011】
さらに上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0012】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0013】
上記回転するぜんまい歯車に設けた突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0014】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0015】
請求項3の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設けている。
【0016】
また当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0017】
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記ケース内において上記引き上げ突起を設けた側の内壁に板ばねの一端を固定して可弾自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0018】
さらに上記駆動遊走歯車の回転軸に作用棒の一端を固着し、当該作用棒の他端は上記板ばねが弾んで接触する位置に設置し、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0019】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0020】
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記板ばねを押圧して反らせて力をため、当該引き上げ突起が板ばねを離れた後板ばねが定位置に戻ろうとする弾性の力により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0021】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢により、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0022】
請求項4の発明は、ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、上記動力部として、一部に錘を設けた双方向回転する振り子歯車を立設し、当該振り子歯車の下側の円弧に沿った略扇形状の軸受を当該振り子歯車の前後に設け、当該二つの各軸受内を一端から他端に移動及び回転自在な軸に、上記振り子歯車と常時噛み合った双方向回転する遊走歯車を設け、当該遊走歯車と同軸に双方向回転する第1回転歯車を固定している。
【0023】
ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設け、当該ぜんまい歯車に対して、一定距離移動自在にさせることにより噛み合わせ及び開放自在な駆動遊走歯車を設け、当該駆動遊走歯車と噛み合って、一方向回転する第2回転歯車を設け、上記遊走歯車の略扇型の軸受の一端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、上記第2回転歯車と噛み合う位置とし、上記遊走歯車の略扇型の軸受の他端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、一方向回転する第3回転歯車を介して、上記第2回転歯車と噛み合う位置としている。
【0024】
上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設けている。
【0025】
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設けている。
【0026】
上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設けている。
【0027】
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記振り子歯車を振幅運動させ、当該振り子歯車の振幅運動により上記遊走歯車を回転させて、当該遊走歯車の軸を略扇型の軸受の一端又は他端に移動させ、当該遊走歯車が軸受の一端又は他端の位置で回転することにより、当該遊走歯車と同軸に設けた上記第1回転歯車を回転させ、当該第1回転歯車の回転により上記第2回転歯車を回転させ、又は第3回転歯車を介して上記第2回転歯車を回転させ、当該第2回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を介して上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらない。
【0028】
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電する。
【0029】
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、当該小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、上記駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、当該駆動遊走歯車を、上記ぜんまい歯車及び上記第2回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行う簡易発電機とした。
【0030】
【実施の形態例】
次にこの発明の第1の実施の形態例を図に基づいて説明する。
この第1の実施の形態例の簡易発電機Aは、図1に示すように、扁平な直方体のケース1内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成る。まず立設した上記ケース1内において、動力部として、一端に振り子部2aを設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部2bを設けた一定幅振幅運動自在な杆体2を設け、この杆体2を上記振り子部2aを下にして略中央部を軸2cで軸支している。またこの杆体2の係止部2bにより歯部が係止されて一方向にのみ回転する回転歯車3を垂直に軸支しており、この回転歯車3と噛み合って一方向にのみ回転する駆動遊走歯車4を設けている。
【0031】
またこの駆動遊走歯車4と、噛み合って回転するぜんまい歯車5を垂直に軸支して設けており、このぜんまい歯車5には、一端をこのぜんまい歯車5に固着し、他端を上記ケース1の内壁に固着したぜんまい5aを設けている。ぜんまい歯車5を時計方向におよそ2回転するとこのぜんまい5aの力で逆回転する構成に成っている。
【0032】
上記ぜんまい歯車5に対して、上記駆動遊走歯車4は、この駆動遊走歯車4の回転軸4aの一端部を中心におよそ5mm、上記ケース1の中心部から外側に回動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設けている。
図2(回転歯車3の記載省略)乃至図6(回転歯車3及び駆動遊走歯車4の記載省略)に示すように、ぜんまい歯車5の軸部5bの右側に、螺旋状の溝6aを外周に穿った一定長の筒体6の一端をぜんまい歯車5の一側に一体に固定している。
【0033】
この筒体6及びぜんまい歯車5を、上記ケース1に対して水平に設けた水平軸7により軸支しており、この水平軸7にはさらに垂直な突起7aを設けており、この突起7aは、ぜんまい5aを巻き始める時には、筒体6の螺旋状の溝6a内の最もぜんまい歯車5に近い位置にある。ぜんまい歯車5は突起7aを設けた水平軸7上を上記螺旋状の溝6aを穿った筒体6とともに回転することにより、当該水平軸7に沿って往復移動自在となっている。
【0034】
このぜんまい歯車5の他側面には、引き上げ突起5cを設けている。水平軸7上であって、このぜんまい歯車5の左側にこのぜんまい歯車5とは別に、通常は下方に位置するハンマー8を回転自在に設けている。さらに上記水平軸7上に、ぜんまい歯車5と一体に設けた筒体6に隣接して楕円形状の小板体9を回転自在に設けている。
【0035】
駆動遊走歯車4又はぜんまい5aから、ぜんまい歯車5に動力がかかっていない時に、付勢によりぜんまい歯車5と小板体9を移動させて、ぜんまい歯車5がぜんまい5aを巻き始める位置に移動させるばね10,10を、水平軸7上に、ぜんまい歯車5と小板体9を挟んでこれらの前後に設けている。これにより小板体9は、ぜんまい歯車5により押されない場合には、ばね10,10により付勢されて水平軸7上を移動する。
【0036】
図7に示すように、小板体9に、その一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車4の回転軸4aに固着したひも11を緊張して設けている。また、水平軸7に回転自在に設けたハンマー8が落下する下方の軌道上の位置に、通常はばね(図示省略)により一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板12を設けており、この回転板12の他端にはまっすぐな作用棒13の一端を固着し、作用棒13の他端は上記駆動遊走歯車4の回転軸4aに固着している。
【0037】
さらにぜんまい歯車5の逆回転にのみ噛みあって回転する発電遊走歯車14を設けている。この発電遊走歯車14は、図8に示すように、上下方向に5mm往復移動するように両側の軸受14aを楕円形状に設けており、通常この発電遊走歯車14の回転軸は、楕円形状の軸受14a内の下位にある。これにより、この発電遊走歯車14は、ぜんまい歯車5と噛み合わせ又は開放自在となっている。
【0038】
またこの発電遊走歯車14に噛み合って回転する発電歯車15を設けており、この発電歯車15は、フライホイール(図示省略)を備えている。この発電歯車15に対しても、上記発電遊走歯車14は自体の上下方向の往復移動により噛み合わせ又は開放自在となっており、さらに発電歯車15には、同軸15aの発電部16を設けている。
【0039】
次に、この簡易発電機Aを使って発電する手順を説明する。
この簡易発電機Aを所持した人間が歩くと、歩くことにより生じる振動がケース1に伝わり、上記杆体2の振り子部2aが振幅運動する。この杆体2の振り子部2aの振幅運動によりこの杆体2の係止部2bが振幅運動し、この杆体2の振幅運動する係止部2bにより上記回転歯車3の歯部を順次係止して、図1において時計方向に回転させる。
【0040】
この回転歯車3の回転により上記駆動遊走歯車4を図1において反時計方向に回転させ、この駆動遊走歯車4の回転により上記ぜんまい歯車5を図1において時計方向に回転させ、このぜんまい歯車5を略2回転することにより、このぜんまい歯車5のぜんまい5aを限界まで巻く。この時図2乃至図6に示すように、ぜんまい歯車5は、最初水平軸7上の略中央の位置にあるが、回転するに従って、ぜんまい歯車5と一体に設けた筒体6に設けられた螺旋状の溝6が水平軸7の突起7aにより移動するので、これによりぜんまい歯車5は左側に移動する。
【0041】
上記発電遊走歯車14には、このぜんまい歯車5の図1における時計方向の回転により、上記発電遊走歯車14を下方から上へ上げる回転が伝わろうとするが、発電遊走歯車14は、時計方向にのみ回転可能であるので、ぜんまい歯車5により回転がかけられても回転できず、また発電遊走歯車14自体が上記軸受14aの楕円溝のために、上方に移動してぜんまい歯車5の回転が伝わることはない。
【0042】
さらに、図1において時計方向に回転するぜんまい歯車5に設けた引き上げ突起5cにより、図3乃至図6に示すように、下方の回転軌道上にあるハンマー8を係止して(図4参照)引き上げ、このハンマー8を回転軌道上の頂部まで引き上げた後(図5参照)、ハンマー8自体の自重により上記回転板12の一端12aに落下させてこの回転板12aを回転させる(図6参照)。
【0043】
この回転板12の回転により上記作用棒13を作用させ、この作用棒13により上記駆動遊走歯車4の回転軸4aを押してこの回転軸4aの一端部を中心におよそ5mm横に回動させて、上記ぜんまい歯車5をこの駆動遊走歯車4との噛み合わせから開放し、上記ぜんまい歯車5の駆動遊走歯車4からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまい5aによりぜんまい歯車5を逆回転させる。この時同時に駆動遊走歯車4は、上記回転歯車3との噛み合わせからも開放される。
【0044】
このぜんまい歯車5の逆回転により上記発電遊走歯車14を回転させる。これは図1においてぜんまい歯車5が反時計方向に回転し、発電遊走歯車14は時計方向の回転となり、自身を下方へ押し付ける回転となり、この発電遊走歯車14の回転により上記発電歯車15を回転させ、当該発電歯車15の回転により上記発電部16の回転軸を回転させて発電する。
【0045】
この後、ぜんまい歯車5のぜんまい5aの力が消耗し、このぜんまい歯車5の回転が停止した後は、フライホイールを備えた発電歯車15の惰性の回転により上記発電遊走歯車14に回転がかけられると、もはやぜんまい歯車5により下方に抑えられる力がかからないので、発電遊走歯車14が上方へ移動する。
【0046】
また上記水平軸7に設けられた上記ぜんまい歯車5と小板体9を挟む前後のばね10,10の付勢、及びぜんまい歯車5と一体に設けられた筒体6の螺旋状の溝6a内に水平軸7の突起7aが入っている為、ぜんまい歯車5の逆回転により、ぜんまい歯車5と小板体9は、このぜんまい歯車5を、ぜんまい5aを巻き始める位置に戻される。また水平軸7上の小板体9が当所の位置に戻ったので、この小板体9に緊張してその一端が固着されたひも11が引っ張られて、駆動遊走歯車4を軸支している回転軸4aを引っ張り、駆動遊走歯車4がぜんまい歯車5と噛み合う位置に戻る。
以上の作用により発電が行われる。
【0047】
次にこの発明の第2の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第2の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、回転歯車3と駆動遊走歯車4とを噛み合わせて設けているが、ここでは、図9に示すように、同軸に設けている。この場合、ハンマー8の落下による作用棒13の移動により、回転軸4aは、軸方向(図9における矢印方向)に移動して、ぜんまい歯車5との噛み合いを解除するものとしている。
【0048】
さらにこの発明の第3の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第3の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、上記ぜんまい歯車5を駆動遊走歯車4との噛み合わせから開放するのに、ハンマー8を回転板12上に落下させて作動棒13により上記駆動遊走歯車4の回転軸4aを押して行っている。
【0049】
しかし、これらのハンマー8及び回転板12に代えて、この第3の実施の形態例では、図10乃至図14に示すように、ケース1内の一側壁に一端を固定した突出軸17bに下端を固定した板ばね17を設け、この板ばね17の弾性を有する上部17aを、ぜんまい歯車5が回転することによりぜんまい歯車5の引き上げ突起5cにより押圧し反らせて力をため、引き上げ突起5が板ばね17の上部17aを離れた後、反動により板ばね17の上部17aが定位置に戻ろうとして、作用棒13を押圧する。これにより駆動遊走歯車4の回転軸4aを回動させる構成としてもよい(図11乃至図14中18は、反動で戻った板ばねを止める板ばね戻り止軸であると同時に上記作用棒13を支持するものである)。
【0050】
またこの発明の第4の実施の形態例について図に基づいて説明する。
この第4の実施の形態例は、基本的な構成としては、上記第1の実施の形態例と同様であり、異なる構成についてのみ説明する。上記第1の実施の形態例では、動力部として、一端に振り子部2aを設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部2bを設けた一定幅振幅運動自在な杆体2を設け、この杆体2を上記振り子部2aを下にして略中央部を軸2cで軸支している。またこの杆体2の係止部2bにより歯部が係止されて一方向にのみ回転する第2回転歯車3aを軸支している。
【0051】
しかし、この第4の実施の形態例では、これらの杆体2、振り子部2a、係止部2bに代えて、図15に示すように、動力部の振り子として、外部からの振動により回転する、円を三等分した表面の一部に錘22を設けた振り子歯車21を設け、この振り子歯車21の外側に設けた歯部(図示省略)の一部に遊走歯車23を、常時噛み合わせて設けている。この振り子歯車21は、中心部21aを中心に左右に回転を反復する。
【0052】
上記遊走歯車23の二つの軸受24は、図16及び図17に示すように、上記振り子歯車21の前後であって、この振り子歯車21の下側の外縁の円弧に沿った横長の略扇形状に設けており、また遊走歯車23は振り子歯車21と常時噛み合っているが、上記横長の略扇形状の軸受24内を左右に移動及び回転自在となっている。また遊走歯車23と同軸に双方向回転する第1回転歯車25を設け、上記遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の最も右端の位置に有る時、図16に示すように、第1回転歯車25と噛み合う位置に一方向回転する第2回転歯車3aを設けており、図17に示すように、上記遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の最も左の位置に有る時、第1回転歯車25と噛み合う位置に一方向回転する第3回転歯車26を設け、さらにこの第3回転歯車26は、上記第2回転歯車3aと常に噛み合っている。
【0053】
上記振り子歯車21の時計方向又は反時計方向への回転の反復により、遊走歯車23の回転軸23aは、上記略扇形状の軸受24内を外部から伝わる一定のリズムで時計方向に又は逆方向に移動しながら、第2回転歯車3aをおおよそ連続して一方向に回転させている。
【0054】
詳述すると、図16に示すように、振り子歯車21が反時計方向に回転すると、この回転が遊走歯車23に伝達されて遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の右端に回転しながら押しやられた後、自身の回転を続けながら最右端に押しつけられ、遊走歯車23は、それ以上右側へ移動出来ず、遊走歯車23と同軸の第1回転歯車25が第2回転歯車3aと噛み合って、第1回転歯車25の時計方向の回転が第2回転歯車3aに伝わり、第2回転歯車3aは反時計方向に回転する。また図17に示すように、振り子歯車21の時計方向の回転が遊走歯車23に伝達されて遊走歯車23の回転軸23aが軸受24の左端に回転しながら押しやられた後、自身の回転を続けながら最左端に押しつけられ、遊走歯車23は、それ以上左側へ移動出来ず、第1回転歯車25が第3回転歯車26と噛み合い、第1回転歯車25の反時計方向の回転が第3回転歯車26に伝わり、さらにこの第3回転歯車26の時計方向の回転が第2回転歯車3aに伝わり、第2回転歯車3aは反時計方向に回転する。これにより第2回転歯車3aは、外部から振動が伝達された場合、おおよそ連続して一方向に回転することになる(図15乃至図17における各矢印参照)。
【0055】
またこの後第2回転歯車3aの動力は、駆動遊走歯車4へ伝達され、さらにこの駆動遊走歯車4からぜんまい歯車5へ動力が伝達される。上記駆動遊走歯車4以降の構成については、上記1の実施の形態例における場合と同様である。
【0056】
さらに上記第4の実施の形態例では、振り子歯車21の外側に設けた歯部に遊走歯車23を噛み合わせたが、図18に示すように、上記振り子歯車28の内側に表面から裏面に至る貫通部28aを設け、振り子歯車28の内側、当該貫通部28aに振り子歯車28の歯部(図示省略)を設け、これらの歯部と噛み合うように遊走歯車23を振り子歯車28の内側に設け、振り子歯車28の動力を遊走歯車23に伝える構成としても良い。
【0057】
また図19に示すように、上記振り子歯車28と同様に設けた貫通部29bを設けた振り子歯車29の内側、中心部29aの外側に環状の歯部29cを設け、この外側の歯部29cと遊走歯車23を噛み合うようにすることも出来る。さらに図20に示すように、上記振り子歯車28と同様に設けた貫通部30bを設けた振り子歯車30の内側、中心部30aの外側に環状の歯部30cを設け、その内側で遊走歯車23と噛み合うようにすることも出来る。
【0058】
上記実施の形態例では、動力部や各種歯車を配置するのに扁平な直方体のケースを使用しているが、これらの部材を配置するのは、扁平なケースに限るものではない。またこの簡易発電機に与える振動として、人間が歩くことにより生じる振動を使用しているが、この簡易発電機に与える振動としては、これに限るものではなく、この簡易発電機に具えられた振り子部を振幅運動させる振動であれば、どの様なものでもよい。
【0059】
さらに駆動遊走歯車4の回転軸4a及び発電遊走歯車14が移動する距離として、5mmという距離をあげているが、これらの距離は5mmに限定するものではない。さらに駆動遊走歯車4をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除するのに回転軸4aの一端部を中心に回動させて行っているが、回転軸4aを移動させる構成はこれに限るものではない。また発電遊走歯車14をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除するのに軸受14aを楕円形状に設けて行っているが、発電遊走歯車14をぜんまい歯車5との噛み合わせから解除する構成はこれに限るものではない。さらに外部から伝わる振動により作用する動力部として、振り子部2a等や振り子歯車21などの具体的な構成を記載しているが、動力部としては、これらに限定するものではなく、また振り子歯車21としても、上記記載したものに限定するものではない。
【0060】
【発明の効果】
請求項1乃至4の各発明によれば、各種歯車と発電機を組み合わせて簡易発電機をつくつたので、シンプルな構造でありながら、携帯電話等の電力を確実に得ることが出来る。またこの簡易発電機を作動させる動力としての振動は、動力部が作動する程度のものであれば何でも良く、極めて容易に携帯電話等の電力を得ることができる。
【0061】
また請求項2の発明によれば、上記効果に加えて、動力部として、人間の動作や歩くことにより簡単に振動する振り子を使用し、一方向にのみ回転し、ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な駆動遊走歯車、発電遊走歯車を使用しているので、より確実かつ容易に電力を得るための作用を行うことが出来る。さらに請求項3の発明によれば、より安定して確実にぜんまい歯車と駆動遊走歯車の噛み合わせの解除が出来、装置としての信頼性が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態例のケース内に配置した動力部、各種歯車及び発電部の説明図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める状態の説明図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わった状態の説明図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げる状態の説明図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げて、当該ハンマーの回転軌道の頂部に至った状態の説明図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態例のケース内におけるぜんまい歯車がぜんまいを巻き終わり、ハンマーを引き上げて、当該ハンマーの回転軌道の頂部に至った後、回転板上に落下した状態の説明図である。
【図7】この発明の第1の実施の形態例のハンマーが回転板に落下した後の回転板、作用棒、ひも及び小板体の接続関係を示す説明図である。
【図8】この発明の第1の実施の形態例の発電遊走歯車の回転軸が楕円形状の軸受によって、上下移動自在に支持された状態を示す説明図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態例の回転歯車と駆動遊走歯車を同軸に設けた場合の一部説明図である。
【図10】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部と接触した状態を示す説明図である。
【図11】上記図10における拡大説明図である。
【図12】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部を押圧している状態を示す拡大説明図である。
【図13】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部をさらに押圧してそらした状態を示す拡大説明図である。
【図14】この発明の第3の実施の形態例であって、回転するぜんまい歯車の引き上げ突起が板ばねの上部から離れ、反動により板ばねの上部が作用棒を押している状態を示す拡大説明図である。
【図15】この発明の第4の実施の形態例の振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図16】この発明の第4の実施の形態例であって、自身の軸受の最右端にある遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車により、第2回転歯車が回転する状態を示す説明図である。
【図17】この発明の第4の実施の形態例であって、自身の軸受の最左端にある遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車により、第2回転歯車が回転する状態を示す説明図である。
【図18】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図19】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【図20】この発明の第4の実施の形態例における他の実施の形態例であって、振り子歯車と遊走歯車を噛み合わせた状態の説明図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 杆体
2b 係止部 3 一方向回転歯車
4 駆動遊走歯車 4a 回転軸
5 ぜんまい歯車 5a ぜんまい
6 筒体 6a 螺旋状の溝
7 水平軸 7a 突起
8 ハンマー 9 小板体
10 ばね 11 ひも
12 回転板 13 作用棒
14 発電遊走歯車 15 発電歯車
16 発電部 17 板ばね
Claims (4)
- ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、
上記動力部として、外部から伝わる振動により作用する動力部を設け、当該動力部と一方向回転の回転歯車を噛み合わせて設け、当該回転歯車と一方向回転の駆動遊走歯車を噛み合わせて又は同軸に設け、当該駆動遊走歯車とぜんまいを設けた双方向回転のぜんまい歯車を噛み合わせて設け、当該ぜんまい歯車と当該ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する発電遊走歯車を設け、当該発電遊走歯車と上記発電部の回転軸と同軸に設けた一方向回転の発電歯車を噛み合わせて設け、上記駆動遊走歯車及び発電遊走歯車は、噛み合った他の歯車とは開放自在に設け、
ケースに伝わる外部からの振動により上記動力部を作動させて、上記回転歯車を回転させ、当該回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車に設けたぜんまいを巻き、当該ぜんまいがいっぱいに巻かれた際、上記駆動遊走歯車の、当該ぜんまい歯車及び上記回転歯車との噛み合わせが開放されて、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、
当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、ぜんまいの回転する力が消耗し、上記ぜんまい歯車の逆回転が停止した際、上記発電遊走歯車が噛み合っていた上記発電歯車から開放され、同時に上記駆動遊走歯車は、上記回転歯車及びぜんまい歯車と噛み合い、再度上記動力部による回転を上記ぜんまい歯車に伝達することを特徴とした、簡易発電機。 - ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、
上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、
当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設け、
当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、
上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設け、
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、
上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設け、
上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、
上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、
当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設け、
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらず、
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、
当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、
上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行うことを特徴とした、簡易発電機。 - ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、
上記動力部として、一端に振り子部を設け、他端に略コ字型で歯車の歯部を係止自在な係止部を設けた一定幅振幅運動自在な杆体を上記振り子部を下にして垂直に軸支し、
当該杆体の係止部により歯部が係止されて一方向回転する回転歯車を垂直に軸支し、当該回転歯車と噛み合って又は同軸で一方回転する駆動遊走歯車を設け、ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設け、
当該ぜんまい歯車に対して、上記駆動遊走歯車を、当該駆動遊走歯車の回転軸を一定距離移動させることにより噛み合わせ又は開放自在に設け、
上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設け、
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記ケース内において上記引き上げ突起を設けた側の内壁に板ばねの一端を固定して可弾自在に設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、
上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設け、
上記駆動遊走歯車の回転軸に作用棒の一端を固着し、当該作用棒の他端は上記板ばねが弾んで接触する位置に設置し、
上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、
当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設け、
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記杆体の振り子部を振幅運動させ、当該杆体の振り子部の振幅運動により当該杆体の係止部を振幅運動させ、当該杆体の振幅運動する係止部により上記一方向回転歯車をその歯部を順次係止して回転させ、当該一方向回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を回転させ、当該駆動遊走歯車の回転により上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらず、
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記板ばねを押圧して反らせて力をため、当該引き上げ突起が板ばねを離れた後板ばねが定位置に戻ろうとする弾性の力により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車及び上記一方向回転歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、
当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、
上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢により、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、この小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、駆動遊走歯車を、ぜんまい歯車及び一方向回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行うことを特徴とした、簡易発電機。 - ケース内に、動力部、各種歯車及び発電部を設けて成り、立設した上記ケース内において、
上記動力部として、一部に錘を設けた双方向回転する振り子歯車を立設し、当該振り子歯車の下側の円弧に沿った略扇形状の軸受を当該振り子歯車の前後に設け、当該二つの各軸受内を一端から他端に移動及び回転自在な軸に、上記振り子歯車と常時噛み合った双方向回転する遊走歯車を設け、当該遊走歯車と同軸に双方向回転する第1回転歯車を固定し、
ぜんまいの一端を自体に固着し、他端を上記ケースの内壁に固着して一定数回転すると逆回転するぜんまいを備えたぜんまい歯車を設け、当該ぜんまい歯車に対して、一定距離移動自在にさせることにより噛み合わせ及び開放自在な駆動遊走歯車を設け、当該駆動遊走歯車と噛み合って、一方向回転する第2回転歯車を設け、
上記遊走歯車の略扇型の軸受の一端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、上記第2回転歯車と噛み合う位置とし、上記遊走歯車の略扇型の軸受の他端に当該遊走歯車の軸が位置する時、当該遊走歯車と同軸に設けた第1回転歯車は、一方向回転する第3回転歯車を介して、上記第2回転歯車と噛み合う位置とし、
上記ぜんまい歯車の回転軸の一側に、外周に螺旋状の溝を穿った一定長の筒体を当該ぜんまい歯車と一体に設け、当該筒体を介して上記ぜんまい歯車を、突起を設けた水平軸により軸支し、当該ぜんまい歯車は上記突起を設けた水平軸上を上記螺旋状の溝を穿った筒体を介して回転することにより、当該水平軸上を往復移動自在に設け、
当該ぜんまい歯車の他側面に引き上げ突起を設け、上記水平軸上であって、当該ぜんまい歯車の他側に当該ぜんまい歯車とは別に、通常は下方に位置するハンマーを回転自在に設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車と一体に設けた筒体に隣接して小板体を軸支して設け、
上記水平軸上に、当該ぜんまい歯車に動力がかかっていない時に、付勢により当該ぜんまい歯車と小板体を移動させて当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に移動するばねを当該ぜんまい歯車と小板体を挟んでこれらの前後に設け、
上記小板体に、一端を固着し、他端を上記駆動遊走歯車の回転軸に固着した線状体を緊張して設け、
上記水平軸に回転自在にハンマーが落下する下方の軌道上の位置に、通常はばねにより一方向に付勢されている一定幅正逆回転自在な略L型の回転板を設け、当該回転板の他端には作用棒の一端を固着し、作用棒の他端は上記駆動遊走歯車の回転軸に固着して設け、
上記ぜんまい歯車の逆回転にのみ噛み合って回転する、略上下方向に一定距離往復移動して当該ぜんまい歯車と噛み合わせ又は開放自在な発電遊走歯車を設け、
当該発電遊走歯車に噛み合うフライホイールを備えた一方向回転する発電歯車を設け、当該発電歯車に対して、上記発電遊走歯車を自体の往復移動により噛み合わせ又は開放自在に軸支し、上記発電歯車と同軸の発電部を設け、
上記ケースに伝わる外部からの振動により、上記振り子歯車を振幅運動させ、当該振り子歯車の振幅運動により上記遊走歯車を回転させて、当該遊走歯車の軸を略扇型の軸受の一端又は他端に移動させ、当該遊走歯車が軸受の一端又は他端の位置で回転することにより、当該遊走歯車と同軸に設けた上記第1回転歯車を回転させ、当該第1回転歯車の回転により上記第2回転歯車を回転させ、又は第3回転歯車を介して上記第2回転歯車を回転させ、
当該第2回転歯車の回転により上記駆動遊走歯車を介して上記ぜんまい歯車を回転させ、当該ぜんまい歯車の回転により当該ぜんまい歯車のぜんまいを巻き、この時上記発電遊走歯車には、当該ぜんまい歯車の回転により、上記発電歯車を下方から引き上げる回転がかかるが、当該発電歯車は上方へ移動して回転が伝わらず、
上記回転するぜんまい歯車に設けた引き上げ突起により上記ハンマーを係止して引き上げ、当該ハンマーを回転軌道の頂部まで上げた後、ハンマー自体の自重により上記回転板の一端に落下させて当該回転板を回転させ、当該回転板の回転により上記作用棒を押して上記駆動遊走歯車の回転軸を移動させて、上記ぜんまい歯車を当該駆動遊走歯車との噛み合わせから開放し、当該ぜんまい歯車の駆動遊走歯車からの噛み合わせの開放により、巻かれて力を蓄えたぜんまいによりぜんまい歯車を逆回転させ、
当該ぜんまい歯車の逆回転により上記発電遊走歯車を一方向に回転させ、当該発電遊走歯車の回転により上記発電歯車を回転させ、当該発電歯車の回転により上記発電部の回転軸を回転させて発電し、
上記ぜんまい歯車のぜんまいの力が消耗し、当該ぜんまい歯車の回転が停止した際は、フライホイールを備えた発電歯車の惰性の回転により上記発電遊走歯車に回転がかけられて当該発電遊走歯車は上方へ移動し、
上記水平軸に設けられた上記ぜんまい歯車と小板体を挟む前後のばねの付勢のバランスにより、当該ぜんまい歯車と小板体を、当該ぜんまい歯車がぜんまいを巻き始める位置に戻し、水平軸上の小板体が当該位置に戻ったので、当該小板体に緊張してその一端が固着された線条体が引っ張られて、上記駆動遊走歯車の回転軸を引っ張って元に戻し、当該駆動遊走歯車を、上記ぜんまい歯車及び上記第2回転歯車と噛み合う位置に戻すものとし、これらの作用により発電を行うことを特徴とした、簡易発電機。
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JP2003032731A Pending JP2004239244A (ja) | 2002-12-12 | 2003-02-10 | 簡易発電機 |
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Cited By (1)
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JP6155376B1 (ja) * | 2016-09-20 | 2017-06-28 | 由和 田村 | 可動物体型波力発電システム |
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2003
- 2003-02-10 JP JP2003032731A patent/JP2004239244A/ja active Pending
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JP6155376B1 (ja) * | 2016-09-20 | 2017-06-28 | 由和 田村 | 可動物体型波力発電システム |
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