JP2004239112A - エンジンの吸気制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主として舶用エンジンの制御方法において、可変型ターボ過給機の可変翼閉方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置をスワール比増加方向に制御し、また、可変型ターボ過給機の可変翼開方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置をスワール比減少方向に制御する。好ましくは、エンジン負荷を検出し、エンジン負荷の増加に伴い、吸気スワール可変装置をスワール比増加方向に制御すると共に可変型ターボ過給機の可変翼を閉方向に制御する。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、可変翼の開度を変更することによりタービンへの排気流通断面積を変化させる可変型ターボ過給機と、吸気スワール比を変更可能な吸気スワール可変装置を備えたエンジンの吸気制御方法に関し、特に舶用エンジンに適した吸気制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの運転特性を状況に応じて最適なものとするため、可変型ターボ過給機(バリアブルジオメトリーターボチャージャ、以下「VGT」と称する)や、吸気スワール可変装置を備えたエンジンは開発されており、VGTについては、たとえば特許文献1等があり、吸気スワール可変装置については特許文献2等がある。
【0003】
【特許文献1】特開2001−82234号公報。
【特許文献2】特開平10−227223号公報。
【0004】
VGTを備えたエンジンでは、一般に、エンジン負荷が増加した時にはVGT開度を閉じ方向に制御することにより、ブースト圧を上げ、また、低速回転域でVGT開度を閉じ方向に制御することにより、ブースト圧を維持し、エンジントルクを増加させる効果を有している。
【0005】
一方、吸気スワール可変装置を備えたエンジンでは、エンジン負荷が増加した時にはスワール比を大きくすることにより燃焼効率(機関効率)を上げ、また、機関の低速回転域でスワール比を大きくすることにより燃焼効率を上げ、エンジントルクを増加させる効果を有している。
【0006】
すなわち、VGT及び吸気スワール可変装置のいずれも、低速回転域でのエンジントルクを増加させる効果を有している。
【0007】
さらに自動車に搭載されるエンジンでは、VGTと吸気スワール可変装置の両方を備えたものも開発されており、VGTと吸気スワール可変装置との相乗効果により、低速回転域でのトルク増加に対する効果をさらに高めている。
【0008】
このようにVGTと吸気スワール可変装置の両方を備えた自動車用エンジンにおいて、現在では、エンジン回転数の変化又はエンジン負荷の変化に対して、まず、VGTの可変翼開度の調節を先行させ、それにより最適なブースト圧制御を行ない、その後スワール比を調節することにより燃焼効率を最適なものとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところがVGTの可変翼開度調節によるブースト圧制御は、応答性が遅く、時間遅れ(いわゆるターボラグ)が生じるため、このVGTの可変翼開度制御を先行させていると、たとえば急加速時等では、シリンダ内が酸素不足になり、黒煙発生の原因になると共に、加速性能の低下につながることがある。特に、舶用エンジンでは、自動車用エンジンと比較して、エンジン回転数及びプロペラ回転数の急激な変化並びにプロペラの急激な逆転等を行なう場合が多く、これらにより急激なエンジン回転数変動及びエンジン負荷変動が生じると、自動車用エンジンのようにVGTをスワール比に対して先行制御させる方法では、速やかな応答性を確保することが難しく、前記効果が薄くなる。
【0010】
【発明の目的】
本願発明の目的は、エンジンの吸気制御方法において、スワール比可変制御とVGTの可変翼開度制御とを組み合わせると共に、制御順序を工夫することにより、状況に応じた運転性能の向上と、急加速時等、エンジン回転数及びエンジン負荷の変化の過渡期における性能の維持を図ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願請求項1記載の発明は、可変翼の開度を変更することによりタービンへの排気流通断面積を変化させる可変型ターボ過給機と、吸気スワール比が変更可能な吸気スワール可変装置を備えたエンジンの吸気制御方法において、可変型ターボ過給機の可変翼閉方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置を、スワール比増加方向に制御することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、可変型ターボ過給機の可変翼開方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置を、スワール比減少方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、エンジン負荷を検出し、エンジン負荷の増加に伴い、吸気スワール可変装置をスワール比増加方向に制御すると共に可変型ターボ過給機の可変翼を閉方向に制御することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のエンジンの吸気制御方法において、エンジン負荷の増加を判別するために燃料噴射量の増加を検知することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、エンジン回転数を検出し、エンジン回転数の増加に伴い、吸気スワール可変装置を吸気スワール比減少方向に制御すると共に可変型ターボ過給機を可変翼開方向に制御することを特徴としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のエンジンの制御方法において、エンジン回転数の増加を判別するために、エンジンに支持されたクランク軸等回転軸又はプロペラ軸の回転数の増加を検知することを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、可変型ターボ過給機の可変翼閉方向への制御は、吸気スワール可変装置の吸気スワール比増加方向への制御から、所定の時間経過した後に行なうことを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、吸気量、吸気圧力又は可変型ターボ過給機の可変翼開度を検出し、それらの検出値をフィードバックして、吸気スワール比及び可変翼開度を制御することを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項3、5及び7記載のエンジンの吸気制御方法において、吸気スワール可変装置によるスワール比及び可変型ターボ過給機の可変翼開度の制御を、エンジン回転数が設定回転数以上になると解除することを特徴としている。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項5記載のエンジンの吸気制御方法において、通常運転時には、スワール比制御は回転数に対応した比例制御とし、急加速時には、急加速の検知と同時にスワール比制御をオンオフ制御に切換えて最大スワール比とすることを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、急加速の判別手段として、レギュレータ操作部材の変位動作の加速度を検知し、所定値以上の加速度で変位動作が行なわれるのを検知することにより、急加速と判別し、スワール比制御をオンオフ制御に切換えることを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、急加速の検知により最大スワール比となった後、機関回転数が所定回転数以上になった時点でスワール比制御を比例制御に変更することを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の発明は、請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、急加速の検知により最大スワール比となった後、急加速終了と認識した時点で比例制御に変更することを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、急加速時、回転数増加に伴い、設定許容ブースト圧とブースト圧の差が一定値以内になった時に、可変型ターボ過給機を可変翼開方向に制御することを特徴としている。
【0025】
請求項15記載の発明は、舶用エンジンに適用される請求項5記載のエンジンの吸気制御方法において、通常運転時には、スワール比制御はエンジン回転数に対応した比例制御とし、変速装置をリバース位置に変更した時あるいはプロペラの逆回転を認識した時に、たとえばスワール比制御をオンオフ制御に切換えて最大スワール比とすることを優先させ、続いて可変型ターボ過給機を全閉方向に制御することを特徴としている。
【0026】
請求項16記載の発明は、請求項15記載のエンジンの吸気制御方法において、最大スワール比となった後、機関回転数が所定の回転数以上になった時点で比例制御に変更することを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態1】
[エンジンの概略]
図1は、本願発明の制御方法を実施するための舶用エンジンの一例を示しており、該エンジンには、可変型ターボ過給機2、インタークーラ3、吸気スワール可変装置4及び電子コントロールユニット(以下「ECU」という)5が装備されており、船舶全体としては、本願発明に関わる主な装置あるいは部品として、エンジン本体1の出力軸に連結されたクラッチ付減速逆転機(変速機)7及びプロペラ軸8等を備えると共に、変速レバー9及びスロットルレバー10等を備えている。
【0028】
シリンダ11の天井壁には一対の第1、第2の吸気ポート15,16と、一対の排気ポート17,18が形成されると共に、略中央に燃料噴射弁19が設けられており、上記両吸気ポート15,16はそれぞれ第1、第2の吸気通路20,21に連通し、両吸気通路20,21は途中で吸気マニホールド22に合流して、インタークーラ3の出口に接続している。インタークーラ3の入口は吸気管25を介して可変型ターボ過給機2のコンプレッサ部2aに接続し、該コンプレッサ部2aの空気入口は空気取入管26を介して外気に連通している。両排気ポート17,18はそれぞれ排気通路28,29に連通し、両排気通路28,29は途中で排気マニホールド27に合流して可変型ターボ過給機2のタービン部2bに接続し、該タービン部2bの出口は外部に連通している。
【0029】
吸気スワール可変装置4は、吸気通路15,16の一方、たとえば第2の吸気通路16内に開度調節可能な開閉弁(バタフライ弁)30を回動可能に備えており、この開閉弁30をモータ等のアクチュエータ31で駆動して開度を変更することにより、スワール比を変更できるようになっている。開閉弁30が全開状態の時は、たとえばノーマル状態であって、通常使用する最小スワール比(たとえばスワール比=2.2)となり、開閉弁30を閉じるに従い吸気断面積が減少することによりスワール比が増加し、開閉弁30が全閉状態の時は最大スワール比(たとえば3.0)となる。アクチュエータ31はECU5に電気的に接続し、ECU5からの制御信号によりその動作が制御されるようになっている。
【0030】
可変型ターボ過給機2は、吸気管25に接続する前記コンプレッサ部2aと排気マニホールド27に接続するタービン部2bを備えており、図2に示すようにタービン部2b内には、タービンの外周側にノズルを構成する多数の可変翼32が配置されている。この可変翼32の角度を調節することにより、図2に示す全開状態(流通面積最大状態)から図3に示す全閉(流通面積最小)に至るまで、ノズル開口面積を変更することができ、これによってタービン効率を制御し、ブースト圧を変更することが可能となる。たとえば上記全開状態をノーマル状態とすると、該ノーマル状態から可変翼開度を閉じ方向に制御することにより、ブースト圧を上昇させることができる。上記可変翼32はアクチュエータ33の駆動により角度が調整されるようになっており、該アクチュエータ33は図1のECU5に電気的に接続し、ECU5からの制御信号によりその動作が制御されるようになっている。
【0031】
[センサー類の配置]
図1には本願発明を実施するための各種センサーを記載してあるが、常に総てのセンサーを利用するものではなく、各発明の必要に応じて選択的に利用される。吸気スワール可変装置4のアクチュエータ31には、開閉弁30の開度を検出する開度センサー35が内蔵されており、検出した開閉弁35の開度をECU5に入力できるようになっている。
【0032】
可変型タービン過給機2の可変翼駆動用のアクチュエータ33には、可変翼角度(ノズル開度)を検出する開度センサー36が内蔵されており、可変翼32の開度(角度)をECU5に入力できるようになっている。
【0033】
クランク軸37又はクランク軸37に固着されたフライホイールあるいはギヤ38には、エンジン回転数センサー40が配置され、検出したエンジン回転数NをECU5に入力できるようになっている。
【0034】
プロペラ軸8にはプロペラ回転数センサー41が配置され、検出したプロペラ回転数をECU5に入力すると共に、プロペラ軸8の正逆の回転方向も判別して入力できるようになっている。
【0035】
アクセルレバー(レギュレータレバー)10には、アクセル開度により燃料噴射量を検出するアクセル開度センサー43が配置され、検出したアクセル開度(燃料噴射量)をECU5に入力できるようになっている。燃料噴射量は基本的にはエンジン負荷に対応するので、アクセル開度センサー43はエンジン負荷センサーの役割を果たしている。
【0036】
空気取入管26には吸気量センサー44が配置され、検出した吸気量をECU5に入力できるようになっており、吸気マニホールド22(又は吸気管25)にはブースト圧センサー(吸気圧センサー)46が配置され、検出したブースト圧(吸気圧)をECU5に入力するようになっている。また、排気タービン部2bの排気入口にはタービン入口圧センサー45が配置され、検出したタービン入口圧をECU5に入力するようになっている。
【0037】
[エンジン負荷の増減及びエンジン回転数の増減に対する基本制御]
図1のECU5内の記憶手段には、エンジン負荷の増減及びエンジン回転数の増減に対して、最適な運転状態(トルク及び燃焼)となるスワール比及びVGT2の可変翼開度(以下「VGT開度」という。)のマップが予め記憶されており、図6及び図7にその一例を示してあり、このマップにしたがってスワール比及びVGT開度が制御される。
【0038】
上記エンジン回転数Nは図1のエンジン回転数センサー40により、パルス方式でクランク軸37のギヤ38等の回転数を検出するか、又はプロペラ回転数センサー41によりプロペラ軸8の回転数を検出する。エンジン負荷は、アクセルレバー10に設けられたアクセル開度センサー43によりアクセル開度を検出し、燃焼噴射量に換算する。
【0039】
図6はエンジン回転数N及びエンジン負荷Mに対するスワール比のマップであり、エンジン回転数Nの増加に応じてスワール比が減少し、エンジン回転数Nの減少に応じてスワール比が増加するように設定されると共に、所定のエンジン回転数Nbより大きくなるとスワール比の上記比例制御を解除し、たとえばノーマル状態(開閉弁全開状態)とするように設定されている。エンジン負荷Mに関しては、エンジン負荷Mが増加するのに比例してスワール比が増加し、エンジン負荷Mが減少するのに比例してスワール比が減少するように設定されている。
【0040】
図7はエンジン回転数N及びエンジン負荷Mに対するVGT開度のマップであり、エンジン回転数Nの増加に応じてVGT開度が開方向に変化することによりブースト圧を下げ、エンジン回転数Nの減少に応じてVGT開度が閉方向に変化することによりブースト圧を増加させるように設定されており、所定のエンジン回転数Nbより大きくなるとVGT開度の上記比例制御を解除し、たとえばVGT開度全開のノーマル状態にもどるように設定されている。エンジン負荷Mに関しては、エンジン負荷Mの増加に比例してVGT開度を閉方向に変化させることによりブースト圧を上げ、エンジン負荷Mの減少に比例してVGT開度を開方向に変化させることによりブースト圧を下げるように設定されている。
【0041】
図4はスワール比の可変の有無によるトルク特性の相違を示す図であり、実線で示す曲線A1は、全回転速度域に亘って開閉弁30が全開のノーマル状態(又は一定の大きな開度)に固定した場合のトルク特性であり、破線で示す曲線A2は、全回転速度域に亘って上記開閉弁30を比例制御した場合のトルク特性である。両曲線A1,A2を比較した場合、比例制御の曲線A2では、前記所定の回転数Nbより低い低速回転域では、開閉弁30を比例制御してブースト圧を上げることによりエンジントルクを増加させることができ、一方、所定回転数Nbを越えると、比例制御によりスワール比を上げても反対にエンジントルクが低下することになる。このため、前述のようにスワール比の比例制御は所定回転数Nb以下の低速回転域で行ない、所定回転数Nbを越えると比例制御を解除し、ノーマル状態に戻すように設定してある。
【0042】
図5はVGT開度の制御の有無によるトルク特性の相違を示す図であり、実線で示す曲線B1は、VGT開度を全回転速度域に亘って全開のノーマル状態(又は一定の大きな開度)に固定した場合のトルク特性であり、破線で示す曲線B2は、全回転速度域に亘ってVGT開度を比例制御した場合のトルク特性である。両曲線B1,B2を比較した場合、全回転域に亘ってVGT開度の比例制御を行なった場合の曲線B2の方が、エンジントルクを増加させることができるが、所定回転数Nbを越えた頃から、下段の燃費グラフに破線で示すように、燃費が増加し、コストの浪費となる。このため、前述のようにVGT開度の比例制御は所定回転数Nb以下の低速回転域で行ない、所定回転数Nbを越えると、燃費向上のために、比例制御を解除し、ノーマル状態に戻すように設定してある。
【0043】
[スワール比の可変制御とVGT開度の可変制御の先後関係]
上述のようにスワール比の可変制御とVGT開度の可変制御を行なうエンジンにおいて、本願発明では、エンジン回転数及びエンジン負荷の変化に対して、常にスワール比の可変制御を先行させ、その後、遅れてGVT開度の制御を行なうように設定する。
【0044】
後から行なわれるVGT開度の制御は、たとえば、エンジン回転数及びエンジン負荷の変化に対して、スワール比制御から、予め設定された時間差T1を経過した後、実施する。その時の設定時間差T1は、あらかじめ記憶された各エンジン回転数及びエンジン負荷の最適値に自動的に近付くように設定されている。
【0045】
図8はエンジン回転数(又はプロペラ回転数)の変化に対するスワール比及びVGT開度の制御フローを示しており、ステップS1において、エンジン回転数(又はプロペラ回転数)を検知し、ステップS2において、検出されたエンジン回転数Nが増加又は減少しているかを判別する。
【0046】
ステップS2においてエンジン回転数の変化がない場合はステップS1に戻る。
【0047】
ステップS2においてエンジン回転数Nが減少している場合は、ステップS3に進み、まず、スワール可変装置を、スワール比増加方向に制御する。それからステップS4に進み、VGT開度を閉方向に制御し、ブースト圧を増加させる。
【0048】
ステップS2においてエンジン回転数Nが増加している場合は、ステップS5に進み、まず、スワール可変装置をスワール比減少方向に制御する。それからステップS6に進み、VGT開度を開方向に制御し、ブースト圧を下げる。このようにエンジン回転数増加又はエンジン回転数の減少時に、応答性の早いスワール比制御を先行させることにより、過渡時における機関性能を良好に維持する。
【0049】
なお、該実施の形態では、図8の制御フローは、前述の図4の説明から理解できるように、所定回転数Nbより低速回転域での制御であり、高速回転域では、前述のように、スワール比及びVGT開度はいずれもノーマル状態に維持される。
【0050】
図9はエンジン負荷の変化に対するスワール比及びVGT開度の制御フローを示しており、ステップS1において、エンジン負荷(アクセル開度、燃料噴射量)を検知し、ステップS2において、検出されたエンジン負荷Mが増加又は減少しているかを判別する。
【0051】
ステップS2においてエンジン負荷が変化なしの場合はステップS1に戻る。
【0052】
ステップS2においてエンジン負荷Mが減少している場合は、ステップS3に進み、まず、スワール可変装置をスワール比減少方向に制御する。それからステップS4に進み、VGT開度を開方向に制御し、ブースト圧を低下させる。
【0053】
ステップS2においてエンジン負荷が増加している場合は、ステップS5に進み、まず、スワール可変装置をスワール比増加方向に制御する。それからステップS6に進み、VGT開度を閉方向に制御し、ブースト圧を上げる。
【0054】
なお、図9の制御フローも、前述の図5の説明から理解できるように、所定回転数Nbより低速回転域での制御であり、高速回転域でのスワール比及びVGT開度はいずれもノーマル状態に維持される。
【0055】
【発明の実施の形態2】
図10は、スワール比制御後、吸気量Q、吸気圧(ブースト圧)又はVGT開度を検知して、予め設定されたマップの吸気量、吸気圧又はVGT開度と比較し、フィードバック制御する方法を加えた例である。
【0056】
吸気量は図1の吸気量センサー44で検知し、吸気圧は吸気圧センサー46で検知し、VGT開度はVGT開度センサー36で検知する。
【0057】
図10の制御フロー図において、エンジン回転数N及びエンジン負荷Mの変動に対し、ステップS1でまずスワール比を比例制御し、ステップS2に進み、スワール比制御から所定時間T1経過したか否かを判別し、NOであればステップS1に戻り、YESであれば、ステップS3に進んで、VGT開度の比例制御を行なう。
【0058】
VGT開度の制御後、ステップS4に進み、検出された吸気量、吸気圧又はVGT開度とマップの値とを比較し、等しければいずれも適性値と判断し、ステップS5に進んで、スワール比制御及び/又はVGT開度制御を解除する。
【0059】
ステップS4において、検出吸気量等がマップの値と異なっていれば、大小いずれの場合でもステップS3に戻り、VGT開度制御を行なう。
【0060】
このように、設定時間差T1による制御に加え、吸気量、吸気圧又はアクセル開度をフィードバックする制御を行なうことにより、一層、各運転状態に応じた最適な運転を行なうことができる。
【0061】
【発明の別の実施の形態3】
図11及び図12は、急加速時における制御例である。図11において、船舶用エンジンが通常運転時に使用する舶用ラインC1(破線)上の運転、またはエンジン回転数N及びエンジン負荷Mの急激な変動が伴わない運転領域S1内の運転においては、前述のようにスワール比制御及びVGT開度制御は、エンジン回転数N及びエンジン負荷Mの変動に比例した制御を行なう。他方、急加速時においては、加速時作動ラインC3(仮想線)上を通るように変化するが、この変化に対して上記比例制御を適用すると、応答性が遅く、遅れが生じることになる。これに対して、本願発明では、急加速を検知し、急加速の判別と同時に、スワール可変装置を最大スワール比に切換えると共にVGT開度を全閉状態に切換えるように設定されている。すなわち、急加速時には、急加速の判別と同時に、スワール制御及びVGT開度制御を比例制御からオンオフ制御に切換えるように設定されている。
【0062】
急加速開始の判別手段としては、図1において、アクセルレバー10のアクセル開度センサー43を利用することができ、アクセルレバー10の急加速操作時の角速度を検知し、予め設定された角速度の値を越えた時に、急加速と判別する。また別の急加速開始の判別手段としては、図1の吸気圧センサー46を利用し、吸気圧、すなわちブースト圧とブースト圧マップ値との差が、予め設定された値を越えた時に、急加速と判別する。
【0063】
また、該実施の形態では、急加速終了を判別して、上記オンオフ制御を解除するようにも設定されており、急加速終了の判別手段としては、図1のエンジン回転数センサー40を利用し、定格回転数以下の予め設定されたエンジン回転数に達した時、たとえば定格回転数の70%以上のエンジン回転数になった時に、急加速終了と判別する。別の急加速終了の判別手段としては、図1の吸気圧センサー46を利用し、吸気圧、すなわちブースト圧とブースト圧マップ値との差が、予め設定された範囲内に入った時に、急加速終了と判別する。さらに別の急加速終了判別手段としては、定常運転状態が、予め設定された時間継続するのを認識した場合に、急加速終了を判別する。
【0064】
図12は制御フローを示しており、ステップS1において、前記いずれかの急加速の判別手段により、急加速を開始したか否かを判別し、NOの場合には、ステップS5に進み、スワール比及びVGT開度を、比例制御する。
【0065】
ステップS1において、急加速の開始を判別した場合には、ステップS2に進み、まず、スワール可変装置をオンオフ制御することにより、一気にスワール比を最大に制御し、その後、ステップS3に進み、VGT開度もオンオフ制御することにより、一気にVGT開度を全閉に制御することにより、ブースト圧を最大に上げる。
【0066】
上記急加速時の制御後、ステップS4に進み、急加速終了の判別手段により、加速が終了したか否かを判別し、加速が終了した場合(YESの場合)には、ステップS5に進み、スワール比制御及びVGT開度制御を比例制御に戻す。
【0067】
ステップS4でNOの場合、すなわち急加速が終了していない場合には、ステップS1に戻る。
【0068】
また、上記のように、急加速時にスワール比及びVGT開度をオンオフ制御に切換えた場合に、急加速時の回転数増加に伴い、VGT開度全閉によりブースト圧が速やかに増加し、図13の破線の曲線D2ようにブースト圧が、予め設定された設定ブースト圧Pnに対して所定差(Pn−Pn1)内に近づいた時に、それを検知し、VGT開度を開方向に制御し、仮想線で示す曲線D3のように、ブースト圧の増加を設定(許容)ブースト圧Pn以下に抑える制御を行なうことも可能である。
【0069】
図13において、実線で示す曲線D1は、VGT開度を全開に固定した場合のの変化であり、これに対して破線の曲線D2は、前述のようにVGT開度全閉によりブースト圧を速やかに増加させた場合の曲線であり、曲線D2においてブースト圧がPn1まで達した時に、VGT開度を開方向に制御して、仮想線D3のようにブースト圧の超過等を防ぎ、シリンダが傷むのを防止できるようにする。ちなみに、ブースト圧Pn1においてVGT開度の開制御をしない場合は、ブースト圧は破線の曲線D2の延長のように、設定ブースト圧Pnを越えることになり、これはタービン入口圧力の異常増加も招き、VGTに悪影響を与える。
【0070】
【発明の別の実施の形態4】
[プロペラの逆回転時の制御]
図14はプロペラを逆回転させた場合における制御例である。プロペラ逆転判別手段を利用し、プロペラが逆転した場合に、この逆転を検知し、逆転と同時に、スワール可変装置をオンオフ制御に切換えて一気に最大スワール比にすると共に、VGT開度もオンオフ制御に切換えて全閉状態とするように設定されている。すなわち、アスターン時等のように、逆転に切換えた時に急激に大きな負荷がかかる場合に、スワール制御及びVGT開度制御を、比例制御からオンオフ制御に切換えるように設定する。
【0071】
また、該実施の形態では、逆転終了判別により、逆転が終了した時に上記オンオフ制御を解除するように設定されている。
【0072】
プロペラ逆転の判別手段及び終了判別手段としては、図1において、たとえば減速逆転機7の変速レバー9を利用することができ、変速レバー9のリバース位置を検知することにより、逆転を判別し、リバース位置以外の位置を検知することにより、逆転終了を判別する。別のプロペラ逆転及び終了判別手段としては、プロペラ軸8のプロぺラ回転数センサー41を利用でき、プロペラ軸8の逆転や正転を検知する。さらに逆転プロペラ逆転終了判別装置としては、エンジン回転数センサー40を利用し、定格回転数以下の予め設定された回転数に達した時、たとえば定格回転数の70%以上の回転数になった時に、逆転終了と判別することもできる。
【0073】
図14は逆転時における制御フローを示しており、ステップS1において、前記任意のプロペラ逆転判別手段により、プロペラが逆転したか否かを判別し、逆転していない場合には、ステップS5に進み、スワール比及びVGT開度を、比例制御する。
【0074】
ステップS1において、プロペラが逆転していると判別した場合には、ステップS2に進み、まず、スワール可変装置をオンオフ制御することにより、スワール比を最大に制御し、その後、ステップS3に進み、VGT開度もオンオフ制御することにより、VGT開度を全閉に制御し、ブースト圧を最大に上げる。
【0075】
逆転制御後、ステップS4に進み、逆転終了判別手段により、プロペラの逆転が終了したか否かを判別し、終了した場合(YESの場合)には、ステップS5に進み、スワール比制御及びVGT開度制御を比例制御に戻す。ステップS4でNOの場合、すなわち逆転が終了していない場合には、ステップS1に戻る。
【0076】
【その他の発明の実施の形態】
(1)本願発明は前述のように舶用エンジンに適したものであるが、舶用エンジン以外のエンジンであって、特に、エンジン回転数及びエンジン負荷の変動が激しい状況で使用されるエンジンに適用しても、十分に効果を発揮することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本願発明によると次のような利点がある。
(1)エンジンが、あるエンジン回転数及び/又はある負荷状態から他の状態に変化する場合に、VGT制御では、応答の遅れにより、いわゆるターボラグが生じ、黒煙の発生や加速性の低下の原因になり易いが、本願発明のように、応答性の高いスワール比制御を組み合わせると共に、このスワール比制御をVGT開度の制御に先行して行なうようにすることにより、エンジン回転数及びエンジン負荷等の状態変化に対して速やかに応答でき、エンジンの運転状態の過渡時における機関性能を維持し、黒煙の発生や加速性の低下を回避することができる。
【0078】
(2)スワール比及び/又はVG開度の制御を、エンジン回転数及び/又は負荷の変化に応じて行なうことにより、たとえば低速回転域において、エンジン負荷の増加に応じてスワール比を増加させると共にVGT開度を閉じ方向に制御し、エンジン回転数の増加に応じてスワール比を減少させると共にVGT開度を開方向に制御することにより、運転条件を燃費や排ガスに対して最適に制御することができる。
【0079】
(3)舶用ライン上の運転等、通常運転時において、先行するスワール比制御と後続のVGT開度制御とを、予め設定された最適の時間差で制御することにより、簡単な制御プログラムで上記(2)項等の制御を行なうことができる。
【0080】
(4)上記時間差設定に加え、あるいはそれとは別に、先行するスワール比制御と後続のVGT開度制御を、実際の吸気量、吸気圧等の検出値に基づいてフィードバック制御するようにすると、燃費、排ガス及び騒音を、より効果的に改善することができる。
【0081】
(5)エンジン回転数及び/又はエンジン負荷の変化に対応するスワール比及びVGT開度の制御を、所定のエンジン回転数を越えた場合に解除することにより、言いかえれば、所定の回転数以下の低速回転域のみで上記制御を行なうようにすることにより、低速及び高速のいずれの回転数域においても、それぞれ最適な条件での運転を可能とすることができる。
【0082】
(6)急加速の場合に、比例制御では燃料の増加に比べてブースト圧の上昇が遅く、シリンダ内に酸素不足が生じて黒煙発生の原因となり得るが、本願発明では、急加速の場合に、スワール比及びVGT開度の制御を、共にオンオフ制御に切換え、急加速の判別と同時に、最大スワール比及びVGT開度全閉状態に制御することにより、前記比例制御又はフィードバック制御に比べて、酸素不足の時間を短縮することができ、黒煙の発生及び加速性の低下を抑制することができる。
【0083】
(7)また、上記効果(6)で説明した急加速時の制御に加え、急加速終了を判別して、元の比例制御又はフィードバック制御に戻すようにすると、急加速後の通常運転において、その運転状態における最適なスワール比及びVGT開度へと制御できる。
【0084】
(8)また、急加速時に、回転数増加に伴い、ブースト圧が、予め設定された設定ブースト圧に所定差内に近づいた場合に、それを検知して、VGT開度を開方向に制御するようにすると、ブースト圧の超過(あるいはタービン入口圧力の異常増加)を防ぎ、シリンダが傷むのを防止できる。
【0085】
(9)船舶には、通常、プロペラを逆転可能な減速逆転機が装備されており、船舶の姿勢操作のために、いわゆるアスターンが頻繁に使用され、このアスターン時には、無負荷の状態から突然大きな負荷が投入されることになり、トルク不足に陥り易いが、本願発明のように、プロペラ逆転時に、大きな負荷が投入されると同時に、スワール比及びVGT開度の制御を、共にオンオフ制御に切換え、最大スワール比及びVGT開度全閉状態に制御すると、速やかにトルクが増加し、アスターン時のエンスト及び黒煙の発生を回避あるいは抑制できる。
【0086】
(10)また、アスターンが行なわれた時に、定格回転数以下の予め設定された回転数の達した時、たとえば定格回転数の70%以上の回転数になった時に、逆転終了と判断し、スワール比制御及びVGT開度制御を比例制御に戻すようにすると、ブースト圧の超過(あるいはタービン入口圧力の異常増加)を防ぎ、シリンダが傷むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の制御方法を実施するための可変型ターボ過給機付舶用エンジンの概略図である。
【図2】可変型ターボ過給機の一例を示しており、可変翼全開時の断面略図である。
【図3】図2と同じ可変型ターボ過給機であって、可変翼全閉時の断面略図である。
【図4】可変スワール比の効果を示すトルク特性線図である。
【図5】VGTの効果を示すトルク特性線図である。
【図6】エンジン回転数及び負荷の変化に対して本願発明にしたがって制御されるスワール比の変化を示すマップの一例である。
【図7】エンジン回転数及び負荷の変化に対して本願発明にしたがって制御されるVGT開度の変化を示すマップの一例である。
【図8】エンジン回転数の変化に対する本願発明による制御を示すフロー図である。
【図9】エンジン負荷の変化に対する本願発明による制御を示すフロー図である。
【図10】スワール比及びVGT開度の所定時間差制御及び吸気量等によるフィードバック制御を加えた場合のフロー図である。
【図11】急加速の場合の制御を示す図である。
【図12】急加速時の場合の制御を示すフロー図である。
【図13】急加速時における上記制御に加え、ブースト圧超過を防ぐ制御を示す図である。
【図14】プロペラ逆転時の制御を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2 可変型ターボ過給機
4 スワール可変装置
5 電子コントロールユニット(ECU)
7 減速逆転機
8 プロペラ軸
9 変速レバー
10 スロットルレバー
11 シリンダ
15,16 吸気ポート
20,21 吸気通路
30 スワール可変装置の開閉弁
35 スワール可変装置の開度センサー
36 可変型ターボ過給機の開度センサー
37 クランク軸
40 エンジン回転数センサー
41 プロペラ軸回転数センサー
43 アクセル開度センサー(噴射量検知センサー)
44 吸気量センサー
45 タービン入口圧センサー
46 ブースト圧センサー
Claims (16)
- 可変翼の開度を変更することによりタービンへの排気流通断面積を変化させる可変型ターボ過給機と、吸気スワール比が変更可能な吸気スワール可変装置を備えたエンジンの吸気制御方法において、
可変型ターボ過給機の可変翼閉方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置を、スワール比増加方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、
可変型ターボ過給機の可変翼開方向への制御に先行して、吸気スワール可変装置を、スワール比減少方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、
エンジン負荷を検出し、エンジン負荷の増加に伴い、吸気スワール可変装置をスワール比増加方向に制御すると共に可変型ターボ過給機の可変翼を閉方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項3記載のエンジンの吸気制御方法において、
エンジン負荷の増加を判別するために燃料噴射量の増加を検知することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、
エンジン回転数を検出し、エンジン回転数の増加に伴い、吸気スワール可変装置を吸気スワール比減少方向に制御すると共に可変型ターボ過給機を可変翼開方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項5記載のエンジンの制御方法において、
エンジン回転数の増加を判別するために、エンジンに支持されたクランク軸等回転軸又はプロペラ軸の回転数の増加を検知することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、
可変型ターボ過給機の可変翼閉方向への制御は、吸気スワール可変装置の吸気スワール比増加方向への制御から、所定の時間経過した後に行なうことを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項1記載のエンジンの吸気制御方法において、
吸気量、吸気圧力又は可変型ターボ過給機の可変翼開度を検出し、それらの検出値をフィードバックして、吸気スワール比及び可変翼開度を制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項3、5及び7記載のエンジンの吸気制御方法において、
吸気スワール可変装置によるスワール比及び可変型ターボ過給機の可変翼開度の制御を、エンジン回転数が設定回転数以上になると解除することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項5記載のエンジンの吸気制御方法において、
通常運転時には、スワール比制御は回転数に対応した比例制御とし、急加速時には、急加速の検知と同時にスワール比制御をオンオフ制御に切換えて最大スワール比とすることを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、
急加速の判別手段として、レギュレータ操作部材の変位動作の加速度を検知し、所定値以上の加速度で変位動作が行なわれるのを検知することにより、急加速と判別し、スワール比制御をオンオフ制御に切換えることを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、
急加速の検知により最大スワール比となった後、機関回転数が所定回転数以上になった時点でスワール比制御を比例制御に変更することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、
急加速の検知により最大スワール比となった後、急加速終了と認識した時点で比例制御に変更することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項10記載のエンジンの吸気制御方法において、
急加速時、回転数増加に伴い、設定許容ブースト圧とブースト圧の差が一定値以内になった時に、可変型ターボ過給機を可変翼開方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 舶用エンジンに適用される請求項5記載のエンジンの吸気制御方法において、
通常運転時には、スワール比制御はエンジン回転数に対応した比例制御とし、変速装置をリバース位置に変更した時あるいはプロペラの逆回転を認識した時に、スワール比制御をオンオフ制御に切換えて最大スワール比とすると共に可変型ターボ過給機を全閉方向に制御することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。 - 請求項15記載のエンジンの吸気制御方法において、
最大スワール比となった後、機関回転数が所定回転数以上になった時点で比例制御に変更することを特徴とするエンジンの吸気制御方法。
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