JP2004238275A - 光ファイバ及びその製造方法 - Google Patents

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Kazuya Saito
和也 齊藤
Akira Ikushima
明 生嶋
Makoto Yamaguchi
誠 山口
Kazumasa Osono
和正 大薗
Yoshinori Kurosawa
芳宣 黒沢
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Toyota Gauken
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Hitachi Cable Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C13/00Fibre or filament compositions
    • C03C13/04Fibre optics, e.g. core and clad fibre compositions

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Abstract

【課題】光散乱損失を減少させた光ファイバ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】コアのガラス組成が同じでも、添加物を添加してクラッドの構造緩和時間を短くすることにより、コアの実質的な構造緩和時間を短くするかまたは等しくすることができる。この結果、コアに添加物を追加する必要がないため、コアの濃度揺らぎを増やすことなく、仮想温度を下げることが可能となり、光ファイバの光散乱損失を低減化させることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリカガラスを用いた光ファイバの光散乱損失は、仮想温度(≒ガラス凍結温度)に比例する密度揺らぎと、添加物に比例する濃度揺らぎとによって決まることが知られている。従って、コアの仮想温度を下げて密度揺らぎを低減化させると、光散乱損失は減少する。シリカガラスの仮想温度は、F(フッ素)、P(リン)等の元素を添加して構造緩和時間を短くする(粘性を下げる)ことにより、同じ冷却速度(紡糸速度)で冷却(紡糸)しても低減化することができるため、光ファイバの低損失化技術として、これらの元素をコアに添加することが行われている。尚、構造緩和時間とは、光ファイバとなる光ファイバ母材が加熱され、線引きされてから冷却されて原子の配列が定常状態になるまでの時間であり、粘性に略等しいパラメータであると定義する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−321936号公報(第3頁、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コア材にフッ素やリン等の元素を添加すると、光ファイバのコアにおける濃度揺らぎが増えてしまうため、これらの元素を多く添加することができず、光散乱損失を効率的に下げることはできないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、光散乱損失を減少させた光ファイバ及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、コア材と、コア材を覆う少なくとも1層のクラッド材とを有する光ファイバ母材が線引きされた光ファイバにおいて、光ファイバ母材の線引き後の原子の配列が定常状態になるまでの時間を構造緩和時間としたときの光ファイバのクラッドの構造緩和時間が光ファイバのコアの構造緩和時間よりも短いかまたは等しいものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加え、コア材はGe添加シリカガラス、Cl添加シリカガラス若しくはF添加シリカガラスのいずれかからなり、クラッド材はF、Cl、P、Bの少なくとも1種類が添加されたシリカガラスからなるのが好ましい。
【0008】
請求項3の発明は、少なくとも1層のクラッド材でコア材を覆った光ファイバ母材を加熱して線引きした後冷却する光ファイバの製造方法において、光ファイバ母材を加熱した後冷却して原子の配列が定常状態になるまでの時間を構造緩和時間としたときの光ファイバのクラッドの構造緩和時間を光ファイバのコアの構造緩和時間よりも短くするかまたは等しくするものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成に加え、コア材として、Ge添加シリカガラス、Cl添加シリカガラス若しくはF添加シリカガラスを用い、クラッド材としてF、Cl、P、Bの少なくとも1種類が添加されたシリカガラスを用いるのが好ましい。
【0010】
ここで、上記課題を解決するためには、コアのガラス組成を変えることなく(濃度揺らぎを増やさず)、コアの構造緩和時間を短くするかまたは等しくする必要がある。
【0011】
そこで、本発明者らは、「光ファイバのコアの構造緩和は、コアの構造緩和時間(粘性)ではなく、主にクラッドの構造緩和時間(粘性)で決まる。」ということを見出した。
【0012】
これは、光ファイバのクラッドの構造緩和が停止すれば、コアが構造緩和(温度低下で体積膨張)しようとしても抑制されて構造緩和することができず、また反対に、クラッドの構造緩和が進めばコアの構造緩和も進むことが原因であると考えられる。この構造緩和の停止及び促進は、低損失光ファイバの開発方向に画期的な転換を迫るものである。
【0013】
すなわち、光ファイバのコアのガラス組成が同じでも、添加物を添加してクラッドの構造緩和時間を短くすれば、コアの実効的な構造緩和時間を短くすることができる。また、少なくともコアの構造緩和時間とクラッドの構造緩和時間とを等しくすれば、クラッドの構造緩和が先に止まり、コアの構造緩和を抑制することがなくなる(この場合、コアへの紡糸時の応力集中も防げる)。
【0014】
この結果、コアに添加物を追加する必要がないため、コアの濃度揺らぎを増やすことなく、仮想温度を下げることが可能となり、光ファイバの光散乱損失を低減化させることができる。
【0015】
ここで、光ファイバにおける仮想温度と光散乱強度との関係を図2に示す。図2において、横軸は仮想温度を示し、縦軸はレーリー光散乱強度を示している。
【0016】
同図に示すように、光散乱強度は、仮想温度に比例しており、仮想温度が下がれば、光散乱強度が減少し、散乱損失が低減することが分かる。
【0017】
尚、コア添加物の量が増加すると、濃度揺らぎが増大し、散乱損失が増加することは、広く知られている(例えば、川上彰二郎、他、「光ファイバとファイバ形デバイス」、培風館、平成8年7月10日、p58)。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に基づいて詳述する。
【0019】
本発明の光ファイバは、コア材(Ge添加シリカガラス、Cl添加シリカガラス若しくはF添加シリカガラス)と、コア材を覆うと共に、F、Cl、P、B(ボロン)の少なくとも1種類が添加された少なくとも1層のクラッド材とを有する光ファイバ母材が線引きされた光ファイバであって、光ファイバ母材の線引き後の原子の配列が定常状態になるまでの時間が構造緩和時間としたときのクラッドの構造緩和時間がコアの構造緩和時間よりも短いかまたは等しいものである。
【0020】
すなわち、本発明の光ファイバは、クラッド材にコア材より構造緩和時間が短いか等しくなるように添加物を添加したものである。
【0021】
また、本発明の光ファイバの製造方法は、少なくとも1層のクラッド材でコア材を覆った光ファイバ母材を加熱して線引きした後冷却する光ファイバの製造方法であって、光ファイバ母材を加熱した後冷却して原子の配列が定常状態になるまでの時間を構造緩和時間としたときのクラッドの構造緩和時間、すなわちクラッドの粘性を、コアの粘性よりも低くするかまたは等しくするものである。
【0022】
尚、クラッドの層数が複数の場合にも同様に、外側のクラッドの構造緩和時間が内側のクラッドの構造緩和時間より短いか、等しくするものである。
【0023】
光ファイバをこのように構成することで、コアのガラス組成が同じでも、添加物を添加してクラッドの構造緩和時間を短くすることにより、コアの実質的な構造緩和時間を短くすることができる。この結果、コアに添加物を追加する必要がないため、コアの濃度揺らぎを増やすことなく、仮想温度を下げることが可能となり、光ファイバの光散乱損失を低減化させることができる。
【0024】
【実施例】
次に本発明の実施例について比較例と共に説明する。
【0025】
以下の3つの組成が異なる光ファイバ(以下「ファイバ」という)を用いてコアの構造緩和時間の違いを調べた。
【0026】
Figure 2004238275
これらのファイバをアニーリング炉(図示せず)に1分入れた後に、急冷して、コアの仮想温度をラマン散乱法により決定したところ、図1に示す結果が得られた。
【0027】
図1は本発明の光ファイバの製造方法を適用した光ファイバの一実施例及びその比較例を示すアニーリング特性図であり、横軸がアニーリング温度を示し、左縦軸が仮想温度を示し、右縦軸が散乱損失の低減を示している。
【0028】
同図より、フッ素を含み構造緩和時間が短いクラッドを有するファイバBのコアの方が、ファイバA及びファイバCより実質的に短い構造緩和時間を有し、低い仮想温度が実現できることを示している。
【0029】
通常の光ファイバの仮想温度は、1600℃近傍であるので、この1600℃を基準とすると、アニーリング処理により、図1の右側の縦軸に示すように光散乱損失が低減化していることになる。従って、ファイバAとファイバBとでは、同じアニーリング処理を施しても20%の大きな差がついていることになる。
【0030】
熱処理時間が図1に示した実施例よりも短くても、ファイバA及びファイバCとファイバBとで構造緩和時間の差が光散乱損失の差に現れることは明らかであり、同じ紡糸条件(線引き条件)でファイバ紡糸を行っても、確実にファイバBの方が低い仮想温度を実現することができる。
【0031】
以上において、本発明により、コアの濃度揺らぎを増加させずに密度揺らぎを減少させて、光散乱損失を低減化させることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、光散乱損失を減少させた光ファイバ及びその製造方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバの製造方法を適用した光ファイバの一実施例及びその比較例を示すアニーリング特性図である。
【図2】光ファイバにおける仮想温度と光散乱強度との関係を示す図である。

Claims (4)

  1. コア材と、該コア材を覆う少なくとも1層のクラッド材とを有する光ファイバ母材が線引きされた光ファイバにおいて、該光ファイバ母材の線引き後の原子の配列が定常状態になるまでの時間を構造緩和時間としたときの上記光ファイバのクラッドの構造緩和時間が上記光ファイバのコアの構造緩和時間よりも短いかまたは等しいことを特徴とする光ファイバ。
  2. 上記コア材はGe添加シリカガラス、Cl添加シリカガラス若しくはF添加シリカガラスのいずれかからなり、上記クラッド材はF、Cl、P、Bの少なくとも1種類が添加されたシリカガラスからなる請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 少なくとも1層のクラッド材でコア材を覆った光ファイバ母材を加熱して線引きした後冷却する光ファイバの製造方法において、該光ファイバ母材を加熱した後冷却して原子の配列が定常状態になるまでの時間を構造緩和時間としたときの上記光ファイバのクラッドの構造緩和時間を上記光ファイバのコアの構造緩和時間よりも短くするかまたは等しくすることを特徴とする光ファイバの製造方法。
  4. 上記コア材として、Ge添加シリカガラス、Cl添加シリカガラス若しくはF添加シリカガラスを用い、上記クラッド材としてF、Cl、P、Bの少なくとも1種類が添加されたシリカガラスを用いる請求項3に記載の光ファイバの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011039109A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 光通信システム
JPWO2013038794A1 (ja) * 2011-09-12 2015-03-26 古河電気工業株式会社 光ファイバ、光ファイバレーザおよび光ファイバ増幅器、ならびに光ファイバの製造方法
JP2020140080A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 住友電気工業株式会社 光ファイバ

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