JPH10218635A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法

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JPH10218635A
JPH10218635A JP2297697A JP2297697A JPH10218635A JP H10218635 A JPH10218635 A JP H10218635A JP 2297697 A JP2297697 A JP 2297697A JP 2297697 A JP2297697 A JP 2297697A JP H10218635 A JPH10218635 A JP H10218635A
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optical fiber
cooling rate
fiber
glass
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JP2297697A
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Shigeki Sakaguchi
茂樹 坂口
Shinichi Todoroki
眞市 轟
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/10Non-chemical treatment
    • C03B37/14Re-forming fibres or filaments, i.e. changing their shape
    • C03B37/15Re-forming fibres or filaments, i.e. changing their shape with heat application, e.g. for making optical fibres
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーリ散乱損失を低減した低損失な光ファイ
バの製造方法を提供すること。 【解決手段】 ガラスの粘度が4x1014dPa・sとなる温度
(歪点、Tc)近傍かそれ以上で、粘度が 4.5x107dPa・s
となる温度(軟化温度、Ts)以下の温度領域から5℃/min
以下の冷却速度で徐冷する熱処理を行うことにより、仮
想温度TFを低下させる効果が大幅に大きくなることか
ら、光ファイバのレーリー散乱損失を低減でき、低損失
な光ファイバを製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いる伝
送媒体である低損失光ファイバの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光通信用の石英系光ファイバは、SiO2
主成分として構成され、光の導波構造を形成するため、
GeO2、F等の添加物が少量添加されているのが通常であ
る。一方、マルチメディア時代の到来とともに通信量の
激増が予測されている。これに対処するためには波長多
重等による伝送方式の高度化はもちろんであるが、光フ
ァイバに対してはより一層の低損失化が望まれている。
【0003】石英系光ファイバは現在得られるもっとも
損失が低いものである。なかでも純石英ガラスをコアと
する光ファイバでは、これまで、Kanamoriらによって0.
154dB/kmのものが報告されている(IEEE. J. Lightwave
Technology, Vol.LT-4, 1986, pp. 1144記載)。この
ような純石英ガラスをコアとし、F添加石英のクラッド
を有するものでは、石英ガラスの有する光損失特性が最
大限に発揮される、言い換えると、最も低損失のものが
得られる構造である。
【0004】光ファイバの材料固有の損失要因は、可視
光領域の短波長側からは波長のマイナス4乗に依存して
小さくなる光散乱(レーリ散乱)と赤外光領域の長波長
側からは分子振動による吸収(赤外吸収)がある。従っ
て、光ファイバの損失スペクトルはこれらレーリ散乱と
赤外吸収によって規定されるV字型の特性を示す。V字
の底にあたる領域で最低損失が得られ、石英ガラスの場
合、波長1.5μm付近となる。また、この最低損失はレー
リ散乱によるところが大きい。光ファイバ固有の損失要
因のうち赤外吸収は分子構造に固有のものであり、材料
を変えない限り殆ど変ることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、ガラス
のレーリ散乱は製造方法に関連して熱履歴や微量不純物
によって変化する。レーリ散乱は密度揺らぎおよび濃度
揺らぎによって生じるが、支配的要因は密度揺らぎであ
る。純石英コアファイバの場合、濃度揺らぎがないこと
から、低損失ファイバを得るには最も有利な構造となる
由縁である。この密度揺らぎによる散乱損失は、以下に
述べるように製造過程に関わる熱履歴の影響を強く受け
る。即ち、熱履歴を制御することでレーリ散乱を低減す
ることが可能となり、本発明者によって特許出願がなさ
れている(特願平8-175164)。
【0006】密度揺らぎによるレーリ散乱損失αdは、n
を屈折率、pを光弾性係数、kをボルツマン定数、TFを仮
想温度、βTを仮想温度TFにおける等温圧縮率とする
と、波長λに対して、 αd = 8π3/3λ4・n8p2kTFβT と表される(D. A. Pinnow et. al., Appl. Phys. Let
t., Vol.22, 1973, pp.527参照)。この散乱損失に影響
するパラメータのうち、最も熱履歴の影響を受けるもの
が仮想温度TFである。従って、この仮想温度TFを熱処理
によって制御することによって散乱低減が可能となる。
【0007】先の出願(特願平8-175164)では、所定の
温度に保持することを主眼として仮想温度TFの制御を図
ったものである。ガラスは高温の液体構造が凍結された
ものと考えられ、仮想温度TFは凍結された構造に対応す
る温度である。従って、所定の温度に保持することでそ
の温度における構造が形成され、これを急冷することに
よって、保持温度における構造が凍結されるから、この
保持温度を仮想温度TFとすることが出来る。即ち、ある
程度の冷却速度以上で冷却されれば保持温度における構
造が凍結され、その温度が仮想温度TFとして評価されて
いた。
【0008】一方において、実際の工程では保持温度か
らの冷却過程で必然的に有限の冷却速度で冷却される。
従来、このような動的冷却過程における構造緩和の効果
については考慮に入れていなかった。これには、一定の
冷却速度で冷却するような動的冷却過程の場合、そうし
て得られたガラスの仮想温度TFを理論的に評価すること
が出来なかったことも理由として上げられる。また、冷
却過程の影響によって保持温度によっては仮想温度TF
の間に乖離が認識されるような場合もあり、冷却過程を
無視することは現実に合わないようなこともあった。従
って、冷却過程においても構造緩和効果があるにもかか
わらず、この影響を考慮に入れない従来技術では、現実
的な仮想温度TFの制御に十分な精度が得られない場合も
あった。
【0009】今回、その後の本発明者の研究によって、
後に詳述するように光ファイバの仮想温度TFを明らかに
し、また、動的冷却過程で構造緩和が起こりうることを
理論的実験的に明らかにしたことから、動的冷却過程に
よっても仮想温度TFを変化させることが出来、実際に散
乱を低減できることが明らかになったため、本出願に至
ったものである。
【0010】このように、従来の技術においては、熱処
理によって仮想温度TFを制御できることは明確に示され
ていたが、実際の熱処理工程において必然的に遭遇する
有限の冷却速度を有する動的冷却過程の効果については
考慮されていなかった。特に冷却速度が遅い徐冷過程の
効果については全く考慮されていなかった。
【0011】本発明の目的は、動的冷却過程、特に冷却
速度の遅い徐冷過程における仮想温度TF制御を利用して
レーリ散乱を低減した低損失な光ファイバの製造方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、まず、通常、
行われている母材の線引きにより中間光ファイバを作製
する。次に、この中間光ファイバを構成するガラスの粘
度が4x1014dPa・sとなる温度(歪点、Tc)近傍かそれ以
上で、粘度が 4.5x107dPa・sとなる温度(軟化温度、T
s)以下の温度領域から所定の冷却速度で徐冷する熱処理
を行う。この熱処理工程における冷却速度は5℃/min以
下であることが望ましい。これにより、仮想温度TFを低
下させる効果が大幅に大きくなることから、レーリ散乱
損失を低減した低損失な光ファイバを製造できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を挙げて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。また、以下の実施の形態においては、前述
した光ファイバの製造工程のうち本発明の特徴とする熱
処理工程を中心に説明する。
【0014】[第1の実施の形態]図1は、石英ガラス
試料の熱処理工程において冷却速度を変えた場合の仮想
温度TFの変化を示したものである。試料ガラスは、SiCL
4を火炎加水分解溶融により合成したものから、直径15m
m厚さ1.5mmの円板に切り出し、その両面を光学研磨した
ものである。この試料は粘度が1013dPa・sに相当するガ
ラス転移点(Tg)がほぼ1100℃である。従って、この実
験において冷却速度の効果を明らかにするため、まず、
試料を構造緩和が十分に起こると思われる1100℃に5時
間保持し、熱平衡状態を得ることにした。その後、種々
の冷却速度で冷却し、仮想温度TFの変化を調べたもので
ある。なお、仮想温度TFは、赤外(IR)スペクトルを測
定し、2260cm-1付近の吸収ピーク波長vと仮想温度TF
関係 v = 2228.64 + 43809.21/TF を用いて求めた(A. Agarwal et. al., J. Non-Cryst.
Solids, vol.185, 1995,pp.191記載)。このようにして
測定により得られた仮想温度TFを黒四角で示した。
【0015】図1からわかるように、仮想温度TFは、冷
却速度が5℃/min以下になると明らかに低下する。1℃/m
inの冷却速度では、10℃/minに比べて50℃以上仮想温度
TFが低下している。
【0016】図1には、冷却過程における構造緩和が粘
性流動によって生じ、その変化が密度に現れるとして計
算した結果も合わせて示している。この粘性流動モデル
(S.Sakaguchi, J. Non-Cryst. Solids, vol.185, 1995,
pp.168記載)では、冷却過程における相対密度ρの変
化は dp/dt = 3γ/2η(3/4π)-1/3・ρ1/3(1-ρ)2/3[1+(1-
ρ)1/3] と表される。ここで、γは表面張力、ηは粘度、tは時
間である。この式を、次式の冷却条件 T = T0 - Rt ここで、Tは温度、T0は初期温度、Rは冷却速度である。
および、粘度の温度依存性 logη = -3.4763+ 22292/T ここで、ηは粘度(dPa・s),Tは温度(K)、を用いるこ
とにより、計算すると相対密度の変化が算出できる。図
1には、密度変化が認められなくなる温度、即ち、凍結
温度を算出した結果を白丸で示している。
【0017】図1からわかるように計算値は実測した仮
想温度TFに比べると全体的に高い値となっているが、冷
却速度に対しては実測値と同様な傾向を示している。こ
れは、徐冷過程においても構造緩和が生じ、かつ、この
緩和現象は本質的には粘性緩和によることを示すもので
ある。
【0018】図2は、比較のため、同様のガラス試料を
所定の温度に保持した後、蒸留水中に投じて急冷した場
合の仮想温度TFを測定したものである。保持時間はいず
れもそれぞれの温度で緩和が飽和するまでの時間保持し
ている。この図2において、1100℃の急冷試料に着目す
ると、急冷では仮想温度TFは保持温度と同じ1100℃に近
い値となっているが、徐冷では、図1に示しているよう
に、急冷に比べて100℃も低下していることがわかる。
冷却速度が遅くなることによる仮想温度TFの低下は冷却
速度が2℃/min以下で顕著となる。特に冷却速度が2℃/m
in以下では、150℃も低下している。このように、単に
所定の温度に保持する熱処理に比べ、徐冷過程を含むこ
とにより仮想温度TFはより一層低下させることができ、
徐冷工程の有効性が明らかである。
【0019】ここで、保持温度は、この実施の形態で示
した温度に限定されないことはいうまでもない。保持温
度における構造緩和は、先の出願で明らかなようにTc以
上Ts以下の間であればよい。
【0020】[第2の実施の形態]図3は、第1の実施
の形態で用いた同一のロットから切り出した直径15mm、
高さ20mmで周囲を研磨した円柱状の試料を用いて熱処理
によるレーリ散乱の変化をTFに対して調べた結果を示し
ている。熱処理は図1と同様の条件、即ち、1100℃で保
持した後0.5-10℃/minの冷却速度で冷却、および、比較
のため図2に示すように所定の温度で保持した後、蒸留
水に投じて急冷、としている。仮想温度TFの算出は、こ
の円柱試料では赤外吸収の測定ができないため、ラマン
散乱スペクトルから算出した値である(算出法について
は、A.E. Geissberger and F.L. Galeener, Physical R
eview B, Vol.28, No.6, 1983, pp.3266記載)。また、
レーリ散乱は標準の試料に対する相対値で示している。
【0021】この図3からわかるように、円柱試料のレ
ーリ散乱はばらつきはあるものの仮想温度TFの低下に対
してほぼ比例的に減少していることがわかる。また、白
丸で示した急冷試料に比べ、黒四角で示した徐冷試料で
は明らかに仮想温度TFは低下しており、従ってレーリ散
乱は低減している。標準試料に対するレーリ散乱の低減
は急冷試料では、15%程度であるのに対し、徐冷試料で
は、20%近くに達している。この結果は、図1および図
2に示す徐冷工程による仮想温度TFの低下傾向と全く一
致するものである。このように、本実施の形態のレーリ
散乱の実測結果は徐冷工程によるレーリ散乱の低減効果
を明確に示すものである。
【0022】[第3の実施の形態]本実施の形態では、
純石英コア、F添加クラッドを有する単一モード、多モ
ードの光ファイバの仮想温度TFをラマン散乱測定から算
出し、またこれらのファイバの熱処理による仮想温度TF
の変化を調べた結果を示す。さらに、熱処理したファイ
バに対して、散乱強度を測定し、未処理のファイバのそ
れと比較して散乱強度が低下したことを示す。
【0023】線引き後の上記ファイバの仮想温度TFは、
単一モードファイバでは1595℃、多モードファイバでは
1531℃と算出された。これらの値は石英ガラスのTsにほ
ぼ近い1600℃となっており、実施の形態1および2に示
すような通常の石英ガラス試料に比べて400℃程度高い
ことが明らかである。これは光ファイバの線引きが2000
℃以上の高温から数秒で室温付近にまで冷却され、ま
た、Ts以下では巨視的変形はないこと、等から妥当な値
といえる。
【0024】次に、図1に示すと同様の熱処理、即ち、
1100℃で2時間保持後、2℃/minの冷却速度で徐冷した
単一モードファイバの仮想温度TFを調べた。仮想温度TF
の算出は、熱処理によって被覆がなくなることから、フ
ァイバの機械的強度の維持ができなくなり、ラマン散乱
の測定ができなくなるため、赤外吸収によった。これに
は、被覆を除去した長さ2cm程度のファイバを多数用意
し、これらを熱処理後、厚さが1mm程度になるよう重ね
並べて赤外吸収を測定した。吸収スペクトルから2260cm
-1付近のピーク位置から仮想温度TFを算出した。これに
よると、仮想温度TFは1169℃となり、熱処理によってフ
ァイバにおいても仮想温度TFが低下することが明らかに
なった。また、仮想温度TFが石英試料に比べて高くなっ
ているのは、ファイバガラスのTgが高いこと、保持時間
が短いことによる。
【0025】このように熱処理することによってファイ
バにおいても仮想温度TFを軽減できることから、ファイ
バと通常の石英ガラスの間に本質的な差異は存在しな
い。ファイバの場合、極端に高い温度から線引き急冷す
ることで高い仮想温度TFとなっている。従って、図3に
示すレーリ散乱と仮想温度TFとの関係はファイバにおい
ても適用できることは明らかである。これを具体的に示
したものが図4である。即ち、図3に示したレーリ散乱
と仮想温度TFの関係をファイバの仮想温度TFである1600
℃付近まで延長してプロットしたものである。この関係
の妥当性は以下に述べるように石英ガラス及び光ファイ
バにおいて測定されている散乱損失を比較することによ
って明らかとなる。
【0026】石英ガラスからは、散乱損失として0.3-0.
6(dB/Km)μm4程の値が報告されている(H.N. Daglish,
Glass Technology, Vol.11, 1970 pp.30 記載)。これ
に対して、石英ファイバからは0.8(dB/Km)μm4の値が報
告されている(Kanamoriら、前述)。通常の石英ガラス
の仮想温度TFはTgと同程度と考えられるから、1200℃程
度である。また、石英ファイバの仮想温度TFは1600℃程
度である。このことから、それぞれの仮想温度TFに対し
て測定されている散乱損失を対応させてみる。即ち、12
00℃に対して0.6(dB/Km)μm4、また、1600℃に対して0.
8(dB/Km)μm4とする。この関係を示したものが、図4の
破線で示したものである。図から明らかなように、図3
に示した仮想温度TFと散乱の関係は、破線の傾向と良く
一致する。従って、石英ガラスと光ファイバにおいて、
仮想温度TFと散乱損失との関係は全く同次元のものであ
り、両者の間の大きな仮想温度TFの相違によって差が見
られるのである。即ち、仮想温度TFを尺度とすることに
よる本質的に同じものであることがわかる。
【0027】上記の熱処理によって仮想温度TFを低下さ
せたファイバに対して、散乱強度を測定し、未処理のも
のと比較して相対散乱強度を求めた。その結果、熱処理
ファイバの相対散乱強度として0.75を得た。この結果
を、未処理のファイバの散乱損失0.8(dB/Km)μm4(1600
℃)に対して熱処理ファイバの散乱損失0.6(=0.8x0.75)
(dB/Km)μm4(1169℃)として図4にプロットするとよく
一致していることがわかる。
【0028】従って、この図からわかるように、ファイ
バの仮想温度TFを熱処理によって1000℃程度まで低下さ
せれば、光ファイバにおいて、約30%散乱損失が低下す
ることが期待できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
処理において徐冷過程、特に5℃/min以下の冷却速度で
の徐冷過程を用いることにより、仮想温度TFを低下させ
る効果が大幅に大きくなることから、光ファイバのレー
リー散乱損失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮想温度TFに及ぼす冷却速度の効果を示す図
【図2】仮想温度TFをIRスペクトルから算出したものを
示す図
【図3】相対散乱と仮想温度TFの関係を示した図
【図4】相対散乱強度と仮想温度TFの関係を示す図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスから構成される光ファイバの製造方
    法であって、少なくとも、ガラスの粘度が4x1014dPa・s
    となる温度(歪点、Tc)近傍かそれ以上で、かつ、粘度
    が4.5x107dPa・sとなる温度(軟化温度、Ts)以下の温度
    領域から所定冷却速度で徐冷する熱処理工程を含むこと
    を特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】 冷却速度が5℃/min以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
JP2297697A 1997-02-05 1997-02-05 光ファイバの製造方法 Pending JPH10218635A (ja)

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