JP2004237318A - 長尺ワーク材の曲げ加工装置 - Google Patents

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Akira Ibuka
丹 井深
Takeshi Ichiyanagi
健 一柳
Isao Kikuchi
功 菊池
Tokuji Saegusa
徳治 三枝
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Abstract

【課題】可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドによるワーク材の曲げ加工装置において、装置自体の変動及びワーク材の機械特性の変動があっても高精度の曲げ加工を可能とする長尺ワーク材の曲げ加工装置を実現する。
【解決手段】可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドと、この曲げ加工ヘッドに長尺ワーク材を押し通し供給するワーク材供給装置と、前記曲げ加工ヘッドの3次元操作手段とを具備する長尺ワーク材の曲げ加工装置において、
前記曲げ加工ヘッドより押し出された後の前記ワーク材の形状を測定する形状センサ手段と、
前記形状センサ手段による前記ワーク材の形状測定値と形状目標値との偏差に基づいて前記3次元操作手段の駆動量を変化させる制御手段と、
を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動ダイスによる3次元曲げ加工ヘッドを有する長尺ワーク材の曲げ加工装置における高精度の曲げ加工制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
出願人の先願である特許文献(1)には、可動ダイスによる3次元曲げ加工ヘッドを有する長尺ワーク材の曲げ加工装置が開示されている。その概要を図10及び図11により説明する。図10は加工装置の側面図であり、装置は曲げ加工ヘッド2及びワーク材料供装置3を備えている。
【0003】
曲げ加工ヘッド2は、長尺ワーク材1を挿通させるガイド穴5aをもつガイドパイプ6を中心部に設けたベース板7と、ガイドパイプ6から前方に送られる長尺ワーク材1に曲げ力を加えるための可動ダイス8を中心に設けた可動板9と、ベース板7と可動板9に渡って設置され油圧シリンダ10及びその両端の自在継手11からなる6個の伸縮装置12とから構成されている。
【0004】
ベース板7に対する可動板9の位置(距離、ずれ)、傾斜等を設定するために、伸縮装置12の伸縮によって並進3自由度と回転3自由度の計6自由度の運動を行なうパラレルリンク機構が形成されている。
【0005】
図11は、曲げ加工の原理説明図である。可動ダイス8とガイドパイプ6の2つの金型において、中心軸の相対的なずれであるオフセットUを与え、更に円滑に加工が行えるように、曲げ半径Rに応じて傾きθを与え、そこに送り推力PLで押し通すことによって、曲げ加工が行われる。ワーク材1にはオフセットの大きさに対応した加工荷重Pが働き、金型間距離Vによって曲げモーメントM=PVが作用して塑性変形を起こす。
【0006】
ガイドパイプ6は固定とし、可動ダイス8だけを動作させてオフセットUとダイス角度θ、金型間距離Vを与える。この可動ダイス8を動作させる機構に、6軸パラレルリンク機構が用いられる。
【0007】
図12は、従来の曲げ加工装置の制御システム構成を示す機能ブロック図である。制御の中心はCAM(Computer Aided Manufacturing)ソフト部100であり、CAD(Computer Aided Design)で実現される加工寸法指示部101よりの形状情報Dを入力し、ディジタル制御部102に対して駆動パラメータPを与る。駆動パラメータPは、図11で説明したオフセットU,金型間距離V,ダイス角度θであり、加工するワーク材の種類に応じて予めパラメータの補正量がデフォルト値で決められている。
【0008】
ディジタル制御部102は、与えられたパラメータに基づいて曲げ加工ヘッド2を駆動するアクチュエータ(図10で説明した油圧シリンダ10)の位置を高精度で制御する。CAMソフト部100はワーク供給装置3の油圧シリンダに操作指令Fを発信し、ワーク材1の押し出し速度を一定に制御する。
【0009】
【特許文献】
(1)特開2002−346640「長尺材の曲げ加工装置」
(2)特開2001−321832「折り曲げ加工方法及び折り曲げ加工システム」
(3)特開平9−206854「管の押し出し加工装置」
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような制御システムでは、同一種類のワーク材でもロットにより機械特性が変化すること、可動ダイス回りの劣化、ワーク材の送り速度の変化等の変動要因で曲げ加工後の形状寸法が変化し、加工精度が悪化する問題がある。
【0011】
更に、可動ダイスによる押し出し曲げ加工では、曲げ加工中のワーク材には、曲げ加工力が除かれると直線状態に戻ろうとする、いわゆるスプリングバック現象が発生する。図13はスプリングバックによる誤差発生に関する説明図であり、図13(A)は、A,B,C,D点の順に曲げ加工が進行した時点の目標形状(点線で示す)に対する誤差Sを示している。この時点では誤差は小さい。図13(B)はさらに曲げ加工がE,F点に進行した場合の誤差S´を示しており、加工の進行と共に誤差が拡大する。
【0012】
従来の制御では、ワーク材の種類等に応じて予めスプリングバック量を考慮に入れたパラメータ補正量のデフォルト設定による制御を行っている。しかし同一種類のワーク材でもロットによりスプリングバック量がばらつくので、適切なパラメータ補正量の設定をデフォルト値で決定することが難しい。
【0013】
加工されたワーク材の形状を画像情報として取り込み、これを制御情報として利用することで加工精度の向上を図った先行技術として特許文献(2)がある。これは板材の2次元折り曲げ加工を行う場合に、停止状態のワーク材の加工箇所と同一箇所をCCDカメラで撮像し、目標形状になるまでワーク材を再加工するものである。
【0014】
このような画像情報の利用形態は、本発明の対象である管状の長尺ワーク材の3次元加工で、ワーク材が所定速度で移動すると共に再加工することができないものには適用することができない。
【0015】
特許文献(3)は、ガイドローラと拡径プラグによる管の押し出し曲げ加工装置の制御技術に関する。ここでは、ガイドローラと拡径プラ間の管の形状をCCDカメラにより撮影して画像解析により2次元の曲率を演算し、機械的な3点位置検出ユニットの情報から算出される2次元の曲率情報と照合する利用形態が開示されている。
【0016】
この特許文献による技術は、形状測定対象がガイドローラと拡径プラグ間の短い距離の曲率である。一般に曲率測定は測定距離が短い場合には大きな誤差が発生する。更に、本発明の加工対象ワーク材の様に可動ダイスより後の曲率が加工の進行で変化する場合には、曲率情報を形状測定値として用いる制御では高精度の曲げ加工が期待できない。
【0017】
更に、この技術ではガイドローラを出た後に発生する管のスプリングバックについては考慮されておらず、これが図12の従来装置と同様に誤差要因となり、加工精度が悪化する
【0018】
本発明の目的の第1は、可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドによるワーク材の曲げ加工装置において、装置自体の変動及びワーク材の機械特性の変動があっても高精度の曲げ加工を可能とする長尺ワーク材の曲げ加工装置の実現にある。
【0019】
本発明の目的の第2は、テストモード状態で、前記ワーク材を2次元的に曲げ加工し、発生する前記偏差に基づいて前記ワーク材の機械特性による補正量を演算し、前記曲げ加工ヘッドの操作パラメータ補正量のデフォルト値を変更することが可能な長尺ワーク材の曲げ加工装置の実現にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の構成は次の通りである。
(1)可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドと、この曲げ加工ヘッドに長尺ワーク材を押し通し供給するワーク材供給装置と、前記曲げ加工ヘッドの3次元操作手段とを具備する長尺ワーク材の曲げ加工装置において、
前記曲げ加工ヘッドより押し出された後の前記ワーク材の形状を測定する形状センサ手段と、
前記形状センサ手段による前記ワーク材の形状測定値と形状目標値との偏差に基づいて前記3次元操作手段の駆動量を変化させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする、長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0021】
(2)前記ワーク材の形状を部分的に2次元形状として測定するために、前記曲げ加工ヘッドより押し出された後の前記ワーク材の回転変位に追従して前記形状センサ手段をワーク材の周りに回転させるセンサ回転手段を備えたことを特徴とする、請求項1記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0022】
(3)テストモード状態で、前記ワーク材を2次元的に曲げ加工し、発生する前記偏差に基づいて前記ワーク材の機械特性による補正量を演算し、前記曲げ加工ヘッドの操作パラメータの補正量のデフォルト値を変更することを特徴とする、請求項1又は2記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0023】
(4)前記形状センサ手段が、光学的センサ手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0024】
(5)前記光学的センサ手段が、画像カメラであることを特徴とする、請求項4記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0025】
(6)前記画像カメラは、前記曲げ加工ヘッドの駆動面に対向して配置されると共に、前記センサ回転手段により前記ワーク材の周りを回転する画像カメラ支持部材に取り付けられたことを特徴とする、請求項5記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0026】
(7)前記画像カメラは、前記曲げ加工ヘッドより押し出される前記ワーク材の進行方向に所定距離をずらせて複数個配置されていることを特徴とする、請求項6記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0027】
(8)前記画像カメラに対向して前記ワーク材の後方にバックライト照明手段を配置したことを特徴とする、請求項5乃至7のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0028】
(9)前記形状センサ手段が、レーザ変位測定手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0029】
(10)前記形状センサ手段が、接触式変位測定手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0030】
(11)前記曲げ加工ヘッドの3次元操作が、並進3自由度、回転3自由度のパラレルリンク機構により実行されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下本発明実施形態を、図面を用いて説明する。図1は本発明を適用した長尺ワーク材の曲げ加工装置の一例を示す機能ブロック図であり、図12の従来装置で説明した要素と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。実施形態の説明に先立ち、本発明の特徴点を説明する。
【0032】
本発明の基本的な特徴は、曲げ加工ヘッドより押し出された後のワーク材の形状を形状センサ手段により測定し、形状測定値と形状目標値との偏差に基づいて曲げ加工ヘッドを制御するフィードバック制御系を形成せしめた点にある。
【0033】
3次元加工され、押し出されて動いているワーク材の全体形状を3次元の画像情報としてリアルタイムに測定可能な形状センサ手段は、極めて高度なセンサ技術と画像解析技術を要し、コスト的にもスペース的にも長尺ワーク材の曲げ加工装置に実用できるものが得られていない。
【0034】
本発明の特徴の第1は、ワーク材の形状を部分的に2次元形状として測定するために、曲げ加工ヘッドより押し出された後のワーク材の回転変位に追従して形状センサ手段をワーク材の周りに回転させるセンサ回転手段を備えることでこの問題を解決している。即ち、2次元の形状情報に基づくフィードバック制御系で、3次元加工を実現している。
【0035】
本発明の特徴の第2は、テストモード状態で、ワーク材を2次元的に曲げ加工し、発生する偏差(形状のずれ)に基づいてワーク材の機械特性による補正量を演算し、曲げ加工ヘッドの操作パラメータの補正量のデフォルト値を変更する機能を備えた点にある。
【0036】
図1において、200は制御の中心となるCAMソフト部であり、CADで実現される加工寸法指示部201よりの3次元形状情報Daを入力し、ディジタル制御部202に対して駆動パラメータPを与える。駆動パラメータPは、図11で説明したオフセットU,金型間距離V,ダイス角度θであり、加工するワーク材の種類に応じてパラメータの補正量がデフォルト設定されている。
【0037】
ディジタル制御部202は、与えられたパラメータに基づいて曲げ加工ヘッド2を駆動するアクチュエータ(図10で説明した油圧シリンダ10)の位置を高精度で制御する。CAMソフト部200はワーク供給装置3の油圧シリンダに操作指令Fを発信し、ワーク材1の押し出し速度を一定に制御する。
【0038】
CAMソフト部200において、200aはパラメータ補正部であり、オンライン制御時及び後述するテストモード状態での形状測定値に基づいてパラメータの補正量のデフォルト値を最適値に自動変更する。200bはテストモード処理部、200cは回転制御部であり、ワーク材の回転角に基づいて形状センサ手段を同一角度で回転させるための回転制御信号Rを発生する。
【0039】
203は形状センサ手段であり、具体的にはCCDを用いた画像カメラ203aと、画像解析装置203bよりなる。画像解析装置203bは、画像カメラ203aの検出信号を入力して演算処理し、リアルタイムに2次元の形状測定値Sを発信する。
【0040】
204はセンサ回転手段であり、CAMソフト部200よりの回転制御信号Rを入力し、適当な回転サーボ機構205を介して画像カメラ203aをワーク材の回転に追従して回転制御する。この結果、画像カメラ203aはワーク材1の形状を常に2次元的に撮影することが可能となる。
【0041】
206は偏差演算部であり、形状センサ手段203よりの形状測定値Sと加工寸法指示部201より与えられる2次元の形状目標値Dbを比較演算し、偏差Eを発信し、これをCAMソフト部200に与える。オンラインの加工制御では、CAMソフト部200はこの偏差がゼロとなるようにパラメータ補正量曲げ加工ヘッドを操作するフィードバック制御を行う。このときにパラメータの補正量が最適値となる変更操作が自動的に実行される。
【0042】
図2は、画像カメラ203aによるワーク材1の2次元形状の撮影を説明する斜視図である。可動ダイス8を押し出されたワーク材1の一部を中心に形成される紙面に平行な所定の平面領域Q(ハッチングで示す)に直交する方向Wに画像カメラ203aが配置され、平面領域Qにおけるワーク材1の形状が2次元的に撮影される。
【0043】
曲げ加工の工程でワーク材1に回転βが生じたときには、CAMソフト部200は回転制御信号Rを発信する。センサ回転手段204はこの信号Rを入力し、回転サーボ機構205を介して画像カメラ203aを回転βと同一方向に同一角度回転させる。この追従操作により、ワーク材1に回転が生じたときにも画像カメラ203aは常に平面領域Qに直交配置され、正しい2次元形状を撮影できる。
【0044】
図3は画像カメラの具体的な設置例を示す側面図である。9は可動ダイス8を中心部に固定した円盤状の可動板であり、曲げ加工ヘッドの駆動面を形成し、並進3自由度と回転3自由度の計6自由度の運動を行なうパラレルリンク機構で駆動される。207は円盤状のカメラ支持板であり、可動板9より所定距離をおいて対向配置され、可動板9と同じ運動をする。
【0045】
207aはカメラ支持板207の中心部に形成された貫通穴であり、ダイス8を出たワーク材1を通過させる。カメラ支持板207は、可動板9の動きに追従して動くと共に、回転サーボ機構205により、ワーク材の貫通穴207aを中心に回転制御される。
【0046】
208はカメラ支持板207の周端部に立てられたカメラ取付部材であり、画像カメラ203aがワーク材1の特定部を撮影するに適した所定の高さに固定されており、図2で説明した平面領域Qの2次元の形状を撮影する。
【0047】
図4は、画像カメラを曲げ加工ヘッドより押し出されるワーク材の進行方向に所定距離をずらせて(可動ダイスからの高さを変えて)2台配置した構成例を示す側面図である。203a1は、カメララ取付部材208に固定された第1の画像カメラ、203a2は、カメラ取付部材208に対してワーク材1を挟んで対峙した位置に設けたカメラ取付部材209に固定した第2の画像カメラであり、第1の画像カメラよりも上方のワーク材1の形状を撮影し、撮影範囲を拡大する。画像カメラは3台以上の複数台構成も可能である。図5は、側面図で示した図4の構成を斜視図で示したイメージ図である。
【0048】
図6は、図4の構成に付加して各画像カメラに対してバックライト照明手段を配置した構成を示す側面図である。210は第1バックライト照明手段であり、第1画像カメラ203aに対してワーク材1を介して対峙しているカメラ取付部材209に固定されており、ワーク材1の後方からバックライトB1を第1画像カメラ203a1に向けて照射する。
【0049】
211は第2バックライト照明手段であり、第2画像カメラ203a2に対してワーク材1を介して対峙しているカメラ取付部材208に固定されており、ワーク材1の後方からバックライトB2を第2画像カメラ203a2に向けて照射する。
【0050】
撮影対象のワーク材1が円管状である場合には、正面より照明を当てるとその曲率から反射が変わり、2次元の撮影画像の輪郭がぼやけ、映像が不鮮明となる現象が発生する。後方からのバックライト照明によりこの問題を解決することが可能である。
【0051】
画像カメラは、2次元の形状を測定するエリアセンサ型と1次元のラインセンサ型とがある。実施形態ではエリアセンサ型であるが、本発明の形状センサ手段としてはラインセンサ型を採用することも可能である。
【0052】
以上説明した実施形態では、形状センサ手段としては光学的な画像カメラによる画像測定を説明したが、画像測定以外の形状センサ手段を用いることも可能である。図7に示す実施形態は、市販されているレーザ変位計212を形状センサ手段として用いたものである。213は固定位置でワーク材1と当接する反射板付パイプガイドであり、反射板213aにレーザビームを照射しその反射ビームを受光して距離を計算する。
【0053】
測定原理は、三角測量を応用したものであり、反射板からの反射ビームは受光素子であるCCD上にスポット結ぶ。測定対象が移動するごとにスポットも移動するので、そのスポットの位置を検出することで測定対象の変位量を知ることができる。
【0054】
パイプガイド213は、ワーク材1の矢印方向の加工に応じて横方向(X方向)に変位する。一方曲げ加工機のワーク材押し出し装置では押し出し方向(Z方向)の変位をセンサで計測制御している。このZ方向の変位信号とレーザ変位計のX方向の変位信号によりワーク材1の形状を計算することができる。
【0055】
図8は、市販されている分解能0.1μmを保証する変位計214を形状センサ手段として用いたものである。215は固定位置でワーク材1と当接する接触板付パイプガイドであり、接触板215aに接触式変位計214のプローブが接触し、ワーク材1の矢印方向の加工に応じて横方向(X方向)の変位を測定する。ワーク材1の形状計算は、図7と同じである。
【0056】
次に、本発明の他の実施例であるテストモードについて説明する。テストモードはオンライン加工前や加工の途中で、オフラインで実行される。このモードでは、フィードバック制御を行わずに従来の制御系でワーク材1を2次元的に曲げ加工する。この加工形状を形状センサ手段で測定し、形状目標値との間に発生する偏差(形状のずれ)に基づいてワーク材の機械特性による補正量を演算し、曲げ加工ヘッドの操作パラメータの補正量のデフォルト値を変更する。
【0057】
テストモード状態におけるワーク材1の形状測定を図2で説明すれば、2次元加工されるワーク材1で形成される平面領域Qの2次元形状を、静止させた画像カメラ203aによりQと直交する方向Wより撮影することになる。
【0058】
本発明では、オンライン制御でのパラメータ補正量の自動変更は、ワーク材1が多品種少ロットの場合に、種類ごとにパラメータチューニングすることにより、高精度の加工を行うことができる。一方少品種多量の曲げ加工においては、ロットによる曲げ操作量の補正はほぼ一定と考えられるで、オフラインでのテストモードにより2次元曲げ加工を実施し、必要なパラメータ補正量の変更値を調べることが有効である。
【0059】
図9は、オンライン制御時のパラメータの補正効果を示す説明図である。図9(A)はA´点からD´点までの加工をした時点で測定形状と目標形状(点線)との偏差に基づいてパラメータ補正量の変更を実行した場合、図9(B)に示すようにE´点,F´点に加工が進行した状態では、測定形状と目標形状が一致した高精度の加工が実現されている。
【0060】
以上説明した実施形態では、ワーク材1は加工により回転することを前提としており、回転制御されるカメラ支持板207に画像カメラ203aを取り付けているが、2次元加工のみに特化するのであれば画像カメラは固定配置でよいので、可動板9に直接取り付ける構造でもよい。この構造でテストモードも実行可能である。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果を期待することができる。
(1)可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドによるワーク材の曲げ加工置において、装置自体の変動及びワーク材の機械特性の変動があっても可動ダイスを出た後の形状測定によるフィードバック制御により、高精度の曲げ加工を実現することができる。
(2)形状センサ手段として、2次元の形状測定手段を用いることが可能であり、装置のコストダウンに貢献できる。
(3)テストモード状態で、ワーク材を2次元的に曲げ加工し、発生する偏差に基づいてワーク材の機械特性による補正量を演算し、曲げ加工ヘッドの操作パラメータの補正量のデフォルト値を変更することにより、高精度の曲げ加工を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した長尺ワーク材の曲げ加工装置の一例を示す機能ブロック図である。
【図2】画像カメラによるワーク材の2次元形状の撮影を説明する斜視図である。
【図3】画像カメラの具体的な設置例を示す側面図である。
【図4】画像カメラを曲げ加工ヘッドより押し出されるワーク材の進行方向に所定距離をずらせて2台配置した構成例を示す側面図である。
【図5】図4の側面図を、斜視図で示したイメージ図である。
【図6】図4の構成に付加して、各画像カメラに対してバックライト照明手段を配置した構成を示す側面図である。
【図7】レーザ変位計を形状センサ手段として用いた実施形態を示すイメージ図である。
【図8】接触式変位計を形状センサ手段として用いた実施形態を示すイメージ図である。
【図9】テストモードによるパラメータ補正効果の説明図である。
【図10】特許文献(1)記載の、3次元曲げ加工ヘッドを有する長尺ワーク材の曲げ加工装置の側面図である。
【図11】可動ダイスによる押し出し曲げ加工の原理説明図である。
【図12】従来の曲げ加工装置の制御システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図13】スプリングバックによる誤差発生に関する説明図である。
【符号の説明】
1 ワーク材
2 曲げ加工ヘッド
3 ワーク材供給装置
200 CAMソフト部
200a パラメータ補正部
200b テストモード処理部
200c 回転制御部
201 加工寸法指示部
202 ディジタル制御部
203 形状センサ手段
203a 画像カメラ
203b 画像解析装置
204 センサ回転手段
205 回転サーボ機構
206 偏差演算部

Claims (11)

  1. 可動ダイスを有する3次元曲げ加工ヘッドと、この曲げ加工ヘッドに長尺ワーク材を押し通し供給するワーク材供給装置と、前記曲げ加工ヘッドの3次元操作手段とを具備する長尺ワーク材の曲げ加工装置において、
    前記曲げ加工ヘッドより押し出された後の前記ワーク材の形状を測定する形状センサ手段と、
    前記形状センサ手段による前記ワーク材の形状測定値と形状目標値との偏差に基づいて前記3次元操作手段の駆動量を変化させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする、長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  2. 前記ワーク材の形状を部分的に2次元形状として測定するために、前記曲げ加工ヘッドより押し出された後のワーク材の回転変位に追従して前記形状センサ手段を前記ワーク材の周りに回転させるセンサ回転手段を備えたことを特徴とする、請求項1記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  3. テストモード状態で、前記ワーク材を2次元的に曲げ加工し、発生する前記偏差に基づいて前記ワーク材の機械特性による補正量を演算し、前記曲げ加工ヘッドの操作パラメータの補正量のデフォルト値を変更することを特徴とする、請求項1又は2記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  4. 前記形状センサ手段が、光学的センサ手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  5. 前記光学的センサ手段が、画像カメラであることを特徴とする、請求項4記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  6. 前記画像カメラは、前記曲げ加工ヘッドの駆動面に対向して配置されると共に、前記センサ回転手段により前記ワーク材の周りを回転する画像カメラ支持部材に取り付けられたことを特徴とする、請求項5記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  7. 前記画像カメラは、前記曲げ加工ヘッドより押し出される前記ワーク材の進行方向に所定距離をずらせて複数個配置されていることを特徴とする、請求項6記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  8. 前記画像カメラに対向して前記ワーク材の後方にバックライト照明手段を配置したことを特徴とする、請求項5乃至7のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  9. 前記形状センサ手段が、レーザ変位測定手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  10. 前記形状センサ手段が、接触式変位測定手段で実現されたことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
  11. 前記曲げ加工ヘッドの3次元操作が、並進3自由度、回転3自由度のパラレルリンク機構により実行されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の長尺ワーク材の曲げ加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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