JP2004237141A - 浮島式水質浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製作が容易な構造を有した浮島式水質浄化装置の提供。
【解決手段】浮島式水質浄化装置は、浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーン3を有しており、その浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で用いられる。このような浮島式水質浄化装置の浮力付与手段を鋼材製ボックス1で形成するようにしている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水質浄化装置に関し、特に浄化対象水域に浮揚設置させて用いられる浮島式水質浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
浄化対象水域に浮揚設置させて用いられる浮島式水質浄化装置は、通常、植物が植生された浄化ゾーンを有しており、この浄化ゾーンにおける植物やその植生基盤などに繁殖する微生物が水質浄化の主役となるが、この他にも遮光作用による植物プランクトンの発生抑制や整流作用による浮遊固形物の沈降促進も浄化に機能している。このような浮島式水質浄化装置については既に多くの構造が知られている。例えば特許文献1〜12に開示のものがその例である。
【0003】
【特許文献1】
特開2002―136983号公報
【特許文献2】
特開2002―51652号公報
【特許文献3】
特開2001―293493号公報
【特許文献4】
特開2001―8563号公報
【特許文献5】
特開平11―226593号公報
【特許文献6】
特開平10―328694号公報
【特許文献7】
特開平10―258299号公報
【特許文献8】
特開平10―113686号公報
【特許文献9】
特開平10―34187号公報
【特許文献10】
特開平8―150388号公報
【特許文献11】
特開平8―130998号公報
【特許文献12】
特開平8―58683号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
浮島式水質浄化装置は、上記したように、植生植物や微生物が水質浄化の主役となる。すなわちその浄化機能は、水域の沿岸帯が持つ自然的な浄化機能を人工的に創生したものといえる。そのためその浄化効率はそれほど高くないのが一般的である。そこで浮島式水質浄化装置については、費用対効果の点からも単位面積当たりの浄化効率を高めることが大きな課題として残されている。また浮島式水質浄化装置は、現場において製作されるのが一般的であり、できるだけ容易に製作できる構造であることが望まれる。
【0005】
本発明は、このような浮島式水質浄化装置における課題を解決するためになされたものであり、製作が容易な構造を有した浮島式水質浄化装置の提供を一つの目的としている。また本発明では、浮島式水質浄化装置について浄化効率を高めることを他の一つの目的としており、これについては特に植物の活性を高めることによる浄化効率の向上と、汚泥の効果的な回収による浄化効率の向上を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記一つの目的を達成するために本発明では、浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、前記浮力付与手段として鋼材製ボックスを用いたことを特徴としている。
【0007】
また本発明では上記のような浮島式水質浄化装置について、前記鋼材製ボックスを鋼材で連結してベースフレームを形成し、このベースフレーム上に前記浄化ゾーンを設けるとともに、この浄化ゾーンの周囲に植生植物管理用スペースを設けるようにしている。
【0008】
また本発明では上記他の一つの目的である植物の活性を高めることによる浄化効率の向上のために、浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、前記浄化ゾーンにおける植物植生基盤には、キレート剤、キレート鉄およびクエン酸のいずれか一種または二種以上が塗布されとともに、これらキレート剤などの溶出を抑制する溶出制御剤が塗布された植物活性化木炭を充填したことを特徴としている。
【0009】
また本発明では上記他の一つの目的である汚泥の効果的な回収による浄化効率の向上のために、浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、前記浄化ゾーンに、汚泥集積材を設けたことを特徴としている。
【0010】
また本発明では上記のような浮島式水質浄化装置について、前記汚泥集積材として、網状パイプ構造の接触材を用いるようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図4に一実施形態による浮島式水質浄化装置の構造を簡略化して示す。図1〜図3に見られるように、本発明による浮島式水質浄化装置は、浮力付与手段として鋼材製ボックス1が用いられている。具体的には、4個の鋼材製ボックス1を連結してベースフレーム2を形成し、このベースフレーム2の上に浄化ゾーン3を設けるとともに、その周囲に植生植物管理用スペース4を設けた構造とされている。またその浄化ゾーン3には、浄化対象水域中から浄化対象水をポンプ5でポンプアップして給水パイプ5pを介して連続的に給水するようにされている。
【0012】
鋼材製ボックス1は、鋼板を用いて直径R:約2m、高さH:約1.5mの円筒型のボックス形態にして、その全体が水没する状態で1個当たり約3.5トン程度の浮力を得られるように形成する。ベースフレーム2は、例えばアングル材などの鋼材で4個の鋼材製ボックス1を連結してなる骨格枠に例えば杉板材などの木質板材を敷き詰めるなどして形成する。本実施形態ではその長さLを約8m、幅Wを約5mとしてある(図3)。このように鋼材製ボックス1をベースフレーム2で連結して浮力を得る構造としたことにより、現場での浮島式水質浄化装置の製作を簡単な作業で済ませることができるようになる。なお本実施形態では鋼材製ボックス1を円筒型に形成してあるが、これは風浪に対する耐性が高いという利点があるものの、必ずしもこれである必要はなく、これに代えて角型に形成するようにしてもよい。
【0013】
浄化ゾーン3は、ベースフレーム2と同様な木質板材3b(図4)を用いてベースフレーム2上で平たい箱状にして所定の高さで立ち上るように形成する。そのサイズ例としては、上記のようにベースフレーム2のサイズが長さ8m×幅5mの場合であれば、長さ6m程度、幅3m程度、立上り高さ550mm前後とし、そして有効水位を440mm程度とする。この浄化ゾーン3の内部には、図4にその一例を示すような浄化構造を与える。図4の浄化構造は、植生基盤層11、汚泥集積層12、吸着材層13からなる3層構造に形成してあり、それぞれの層厚は、植生基盤層11が175mm前後、汚泥集積層12が75mm前後、吸着材層13が150mm前後としてある。
【0014】
植生基盤層11は、植物11pを水耕栽培的に植生する基盤である。植生基盤層11に植生する植物11pとして水生植物や湿生植物などが主である。その具体的な例としては、オオフサモ、ミソハギ、セリ、クレソン、キショウブなどを挙げることができ、景観的な要素を考慮した場合には、これらの植物を適当に組み合わせて植生するのが好ましい。
【0015】
本発明では、この植生基盤層11に植物の活性を助長する構成を与えている。具体的には、キレート剤またはキレート鉄あるいはその両者を塗布するとともに、これらキレート剤などの溶出を抑制する溶出制御剤を塗布した植物活性化木炭14を充填して植生基盤層11を形成している。このように植物活性化木炭14を植生基盤層11に用いる理由は以下の通りである。
【0016】
浄化ゾーン3に植物11pを植生するのは、富栄養化成分である窒素(N)とリン(P)の植物11pによる吸収除去をなす、いわゆる植生浄化のためである。植生浄化においては、植物の種類や植生基盤の形態などの植生条件がその水質浄化効率に大きく影響するだけでなく、植物の活性をいかに高めるかということがさらに重要である。
【0017】
植物の活性は植物栄養学の観点からとらえることができる。植物はその生育のために多くの無機物を必要とする。必要な無機物には、必要量の大きなものとしてN、P、K、中程度の必要量であるものとしてCa、Mg、S、必要量が微量であるものとしてFe、Mn、B、Cu、Zn、Mo、Clがあり、これらのいずれが不足しても植物の生育は阻害される。なかでも鉄(Fe)は、植物における葉緑素の生成やNの吸収同化に大きな役割を負っており、植物の旺盛な生育およびN吸収による浄化作用にとって特に重要である。
【0018】
浄化を必要とする水域は、富栄養化が進んでおり、植物プランクトンの大量発生を招きやすくなっている。そして植物プランクトンが大量に発生すると、植物プランクトンの光合成により水中の二酸化炭素が大量に消費されることで、水中のpHが高くなる。例えば、植物プランクトンによる光合成がもっとも盛んになる時間帯においてはpHが9.5を超えることもあるとの報告例がある。このように水中のpHが上昇するとFeは不溶化しやすくなり、水中のFeが不溶化すると植物にとってFeを吸収しにくくなる。すなわち浄化対象水域においては、鉄分の量が十分であっても、植物が吸収しやすい態様のFeが不足する状態になりがちになるのが一般的であるといえる。Feが欠乏すると、植物の若い葉に鉄黄変と呼ばれる特徴的な黄化を生じ、植物の活性が低下する。そこで、高pH状態下にあっても植物がFeを吸収しやすいような条件を整えてやることが植物の活性を高めるのに重要であることになる。
【0019】
高pH状態下でもFeを吸収しやすい条件をどのようにして与えるかを考えた場合、浄化対象水域でキレート鉄が豊富になるようにしてやることが最も有効な手法であるといえる。すなわち植物は一般的にその根からキレート物質を分泌し、このキレート物質で不溶性のFeをキレート鉄にして吸収することができる。しかしキレート物質を分泌する能力は、植物の種類により異なり、多くの水生植物では必ずしも高くない。そこで、浄化対象水中にキレート鉄が豊富になるようにしてやれば、植物は高pH状態下でもFeを吸収しやすくなる。それには、浄化対象水にキレート剤を加えてキレート鉄を生成しやすい状態にしてやるか、または浄化対象水にキレート鉄を加えてやればよい。
【0020】
ただ、浄化対象水は流動しており、浄化対象水に単純にキレート剤などを加えるのではそれらが急速に流失してしまうだけで、所期の効果は得られない。そこで、適切な担体にキレート剤などを保持させ、その担体を植生基盤に用いることでキレート剤などの浄化対象水への供給が徐々になされるように制御する必要がある。
【0021】
これについて、そのキレート剤などの供給制御は、植物の植生基盤などに棲息して水質浄化にも作用する微生物の活動を利用するのが適切である。すなわち微生物の活動に伴って緩やかな分解される溶出制御剤をキレート剤などの上に塗布し、溶出制御剤によりキレート剤などを担体から徐々に溶出させるようにするということである。そしてキレート剤などの担体としては、多孔性で表面積の大きくてキレート剤などの保持効率が高く、しかも微生物の棲み家として適するサイズの空隙の多い木炭が特に適しており、また微生物による緩やかな分解を受けさせる溶出制御剤には、多糖類が適している。
【0022】
ここで、植物や微生物のエネルギー代謝にはクエン酸サイクルがかかわり、そのクエン酸サイクルを活発にさせることは植物の活発な生育にとってさらに有効であり、微生物の活動にとっても有効である。そこで、植物活性化木炭14に対しては、キレート剤やキレート鉄に加えてクエン酸を塗布するようにするとさらに好ましい。この場合、クエン酸もキレート剤などと同様に溶出制御剤による溶出制御を受けるように塗布する。
【0023】
植物活性化木炭14の材料木炭には、水との親和が高いとされる600℃以上の高温条件で焼成された木炭を用いるのが好ましい。植物活性化木炭14は、本実施形態のように植生基盤層11の上に例えば40mm程度の深さで冠水層15を生成させる水耕栽培的な条件とする場合であれば、例えば20〜80mm程度のやや粗い粒にして用いる。
【0024】
キレート剤としては一般によく知られているものを用いることができる。例えば、EDTA(エチレンジアミン4酢酸)やNTA(ニトリル3酢酸)がその代表的な例である。キレート鉄とクエン酸には一般に市販されているそれを用いればよい。これらキレート剤などは水に溶かして木炭に塗布する。木炭への塗布は、例えばキレート剤などの水溶液に木炭を一定時間浸漬させたり、あるいはキレート剤などの水溶液を木炭に吹き付けたりすることで、木炭の表面や表層にある微細孔の内壁をキレート剤などで被覆する状態になるようにして行なう。
【0025】
溶出制御剤には、水に溶けないかまたは溶けにくく、しかも微生物が副次的な資化として分解することのできる多糖類をゲル状にして用いる。多糖類としては、例えばアガロース(寒天の成分)、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン(カニやエビの殻の成分)、グルコマンナン(コンニャクの成分)、アルギン酸などを代表的な例として挙げることができる。これらの多糖類を用いた溶出制御剤は、上述のように、浄化対象水域に生息する微生物の介在でキレート剤などの溶出を制御する。すなわち溶出制御剤は、微生物がそれを副次的な資化として分解することで徐々にそのキレート剤などに対する溶出抑制効果を喪失し、これに応じてキレート剤などが木炭から水中に溶出するようになる。このことから、溶出制御剤によるキレート剤などに対する溶出抑制効果は、溶出制御剤が形成する被覆層の厚みや溶出制御剤のゲル化の程度と相関することになる。したがって、それぞれ溶出制御剤の塗布量やゲル化の程度つまり溶出抑制程度を異ならせた複数種類の植物活性化木炭14を用意し、これらを組み合わせて用いることで、長期間にわたって安定的にキレート剤などを浄化対象水域に供給することが可能となる。
【0026】
多糖類を用いた溶出制御剤にキレート剤などの被覆用のゲル層を形成させるには、アルカリ状態であることが望ましい。木炭自体はアルカリ性であるが、キレート剤などを塗布すると中性ないし弱酸性になる。そこで、キレート剤などの塗布層に重ねて溶出制御剤を木炭に塗布した後に、弱アルカリ性の水溶液、例えばpH7.5程度の石灰水溶液を溶出制御剤に作用させて溶出制御剤のゲル化を図る。この場合には、弱アルカリ性水溶液の作用程度に応じてゲル化の程度を調整することができる。
【0027】
汚泥集積層12は、植生基盤層11で繁殖する微生物の死骸などによる汚泥を集積させて定期的に引き抜いて回収することにより浄化効率を高めるのに機能させる層である。特に本発明のように植生基盤層11に植物活性化木炭14を用いることで植物や微生物の活性化を促して浄化効率を高めるようにした場合には、微生物の死骸がもたらす汚泥の発生量も多くなることから、こうした汚泥の回収は、汚泥の拡散を防いで高い浄化効率を維持する上で有効となる。汚泥集積層12は、内部に汚泥の集積を可能とするパイプ型の汚泥集積材16を充填して形成する。そのような汚泥集積材16としては、例えば大日本プラスチックス株式会社から製品名「クレオパイプ」として販売されている網目状パイプ構造の接触材を好ましいものとして用いることができ、これを用いることにより、汚泥の集積に加えて、効率的な生物膜形成用の接触材としても機能させることで、浄化ゾーン3における浄化効率をさらに一層高めることが可能となる。この汚泥集積層12における汚泥の引き抜きは、浄化ゾーン3の側面に設けてある吸引接続口17(図1)に吸引ホースを接続させた状態で汚泥集積層12に高速水流を発生させるなどして行なう。
【0028】
吸着材層13は、窒素(N)やリン(P)に対する吸着能のある鉱物質を充填して形成してある。図の例では吸着材層13をさらに2層に分け、第1層13aには硬質で小粒の赤球土を充填し、第2層13bには1〜3mm粒径のゼオライトを充填してある。この吸着材層13は、NやPの吸着除去に機能するもので、特に植生植物によるNやPの除去作用が不活発な際の補助的なN、P除去に機能することになる。
【0029】
植生植物管理用スペース4は、管理作業員が歩ける程度の幅、例えば800mm程度の幅の通路を浄化ゾーン3の周囲に設けるようにして形成する。このような植生植物管理用スペース4を設けることにより、植生植物の管理をより適切に行なえるようになり、植生浄化を常に最適な状態で作用させることが可能となる。
【0030】
以上のような構造を有する浮島式水質浄化装置では、ポンプ5でポンプアップされた浄化対象水が植生基盤層11の上に40mm程度の冠水層15を形成する状態で、例えば20〜30分の滞留時間をもって浄化ゾーン3を流下しながら流出口18(図2、図3)から浄化対象水域に戻る。そしてその間に、植生基盤層11に植生の植物11pやその根、さらには植生基盤層11に繁殖する微生物に接触し、また汚泥集積層12や吸着材層13にも接触することで様々な浄化作用を受ける。そして20〜30分の滞留条件にあっては、BOD:80%以上、COD:35%以上、SS:90%以上、総窒素:30%以上、総リン:70%以上の浄化能力が可能となる。また長さ6m、幅3m、有効水位440mmである浄化ゾーン3における浄化対象水の滞留時間を30分とすると、1日当たりの処理水量は約230m3となる。例えば浄化対象水域が湖沼のような閉鎖的な水域の場合には、浄化対象水の入れ替わり日数が5日以下であればその浄化対象水域は浄化の方向に進むとされている。これを前提にすると、本実施形態による浮島式水質浄化装置1基当たりで、1150m3の水域を処理できることになる。
【0031】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、浮力付与手段として鋼材製ボックスを用いるようにしているので、現場での浮島式水質浄化装置の製作を簡単な作業で済ませることができるようになる。また本発明によれば、浄化ゾーンにおける植物植生基盤にキレート剤などを塗布した植物活性化木炭を充填し、この植物活性化木炭で植物の活性を高めるようにしているので、浮島式水質浄化装置における植生浄化の効率を向上させることができる。また本発明によれば、浄化ゾーンに汚泥集積材を設け、この汚泥集積材を介して汚泥の回収をできるようにしているので、汚泥の拡散を効果的に防ぐことができ、高い浄化効率を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態による浮島式水質浄化装置の長手方向の側面構造を簡略化して示す図である。
【図2】図1中の矢印A方向から見た側面構造を簡略化して示す図である。
【図3】図1中の矢印B方向から見た平面構造を簡略化して示す図である。
【図4】浄化ゾーンにおける浄化構造を模式化して示す図である。
【符号の説明】
1 鋼材製ボックス
2 ベースフレーム
3 浄化ゾーン
4 植生植物管理用スペース
11p 植物
14 植物活性化木炭
15 汚泥集積材

Claims (5)

  1. 浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、
    前記浮力付与手段として鋼材製ボックスを用いたことを特徴とする浮島式水質浄化装置。
  2. 前記鋼材製ボックスを鋼材で連結してベースフレームを形成し、このベースフレーム上に前記浄化ゾーンを設けるとともに、この浄化ゾーンの周囲に植生植物管理用スペースを設けた請求項1に記載の浮島式水質浄化装置。
  3. 浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、
    前記浄化ゾーンにおける植物植生基盤には、キレート剤、キレート鉄およびクエン酸のいずれか一種または二種以上が塗布されとともに、これらキレート剤などの溶出を抑制する溶出制御剤が塗布された植物活性化木炭を充填したことを特徴とする浮島式水質浄化装置。
  4. 浮力付与手段を有するとともに植物が植生された浄化ゾーンを有しており、前記浮力付与手段にて浄化対象水域に浮揚設置された状態で浄化対象水域水を前記浄化ゾーンに接触させることにより浄化対象水域の水質浄化をなすようになっている浮島式水質浄化装置において、
    前記浄化ゾーンに、汚泥集積材を設けたことを特徴とする浮島式水質浄化装置。
  5. 前記汚泥集積材として、網状パイプ構造の接触材を用いた請求項4に記載の浮島式水質浄化装置。
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